JP2016078351A - 発泡積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 優れた断熱性と発泡外観を示し、経済性に優れる発泡積層体を提供する。
【解決手段】 少なくとも(A)層/紙基材層/(B)層を含み、(A)層が発泡層である発泡積層体であって、
(A)層が、JIS K6922−1(2010年)により測定された密度が910kg/m3以上930kg/m3以下である高圧法低密度ポリエチレン(a)、(B)層がJIS K6922−1(2010年)により測定された密度が935kg/m3以上970kg/m3以下であるポリエチレン系樹脂(b)から構成され、下記(i)〜(iii)を満たすことを特徴とする発泡積層体を用いる。
(i)紙基材の坪量(g/m2)に対する発泡後の(A)層の厚み(μm)の比が2.5以上5.0以下である。
(ii)紙基材の坪量(g/m2)が160以上260以下である。
(iii)高圧法低密度ポリエチレン(a)及びポリエチレン系樹脂(b)を積層した後の紙基材の水分量が14g/m2以上22g/m2未満である。
【選択図】 なし
Description
(1)密度
密度は、JIS K6922−1(2010年)に準拠して測定した。
(2)メルトマスフローレート(MFR)
MFRは、JIS K6922−1(2010年)に準拠して測定した。
(3)加熱発泡
実施例により得られた積層体を10cm×20cmに切り出し円筒状に成形したサンプルを、120℃に加熱したギア老化試験機(安田精機製作所製 No.102−SHF−77)中で所定の時間静置した後、取り出して空気中で室温まで冷却した。
(4)紙基材の水分量
ポリエチレン系樹脂の積層前後の紙基材について、カールフィッシャー法水分測定装置(三菱化学(株)製、商品名CA−05)を使用し測定した。測定温度は165℃である。
(5)発泡層厚み
実施例により得られた発泡体、及びブランクとして発泡させる前のラミネート積層体をサンプル取りし、光学顕微鏡により断面写真を撮影した。断面写真から発泡層の厚みを測定し、5箇所で測定した。発泡層の厚みが500μm未満であれば×、500μm以上600μm未満であれば△、600μm以上700μm未満であれば○、700μm以上であれば◎とした。なお、発泡層厚みが500μm以上であれば、良好であると評価した。
(6)発泡表面の状態
得られた発泡体の表面の平滑性を目視で観測した。表面の平滑性が良好である場合を○、良好であるもののやや劣る場合を△、不良の場合を×とした。
(7)紙の坪量に対する(A)層の厚み
光学顕微鏡により撮影した断面写真から測定した発泡層の厚みを(A)層の厚み(以下DAと略す)を用い、紙の坪量(以下Bと略す)に対する(A)層の厚みの比(DA/B)を得た。DA/Bが2.5以上であれば、経済性が良好とした。
高圧法低密度ポリエチレン(a)として、MFRが13g/10分、密度が919kg/m3である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 212)(A1)を、ポリエチレン系樹脂(b)として、MFRが7g/10分、密度が940kg/m3である高密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン LW04−1)(B1)を使用した。
実施例1に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、紙基材における(A1)を積層する面に3g/m2の水を塗布した以外は、実施例1と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表1に示す。発泡後の発泡層の厚み、発泡層の平滑性、経済性はともに良好であった。
実施例1に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、紙基材における(A1)を積層する面に6g/m2の水を塗布した以外は、実施例1と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表1に示す。発泡後の発泡層の厚み、発泡層の平滑性、経済性はともに良好であった。
実施例3に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、発泡前の厚みが50μmとなるように(A1)を積層した以外は、実施例3と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。発泡後の発泡層の厚み、発泡層の平滑性、経済性はともに良好であった。
実施例3に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、発泡前の厚みが60μmとなるように(A1)を積層した以外は、実施例3と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。発泡後の発泡層の厚み、発泡層の平滑性、経済性はともに良好であった。
(B)層の樹脂として、MFRが21g/10分、密度が952kg/m3である高密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ニポロンハード 2000)を90重量%、MFRが1.6g/10分、密度が919kg/m3である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 360)を10重量%になるよう配合し、単軸押出機(プラコー(株)製 口径50mm)にて溶融混練したエチレン系樹脂組成物(B2、MFR 16g/10分、密度 949kg/m3)を使用した以外は実施例5と同様にして、ラミネート成形を行い、発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表1に示す。発泡後の発泡層の厚み、発泡層の平滑性、経済性はともに良好であった。
(B)層の樹脂として、MFRが20g/10分、密度が966kg/m3である高密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ニポロンハード 1000)を90重量%、MFRが1.6g/10分、密度が919kg/m3である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 360)を10重量%になるよう配合し、単軸押出機(プラコー(株)製 口径50mm)にて溶融混練したエチレン系樹脂組成物(B3、MFR 16g/10分、密度 961kg/m3)を使用した以外は実施例5と同様にして、ラミネート成形を行い、発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表1に示す。発泡後の発泡層の厚み、発泡層の平滑性、紙基材との接着強度はともに良好であった。
実施例7に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、紙基材における(A1)を積層する面に10g/m2の水を塗布した以外は、実施例7と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表1に示す。発泡後の発泡層の厚み、発泡層の平滑性、経済性はともに良好であった。
紙基材として、水分量が13.5g/m2であり、坪量180g/m2である紙基材を使用した以外は、実施例4と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。発泡後の発泡層の厚み、発泡外観、経済性はともに良好であった。
紙基材として、水分量が17.5g/m2であり、坪量250g/m2である紙基材を使用した以外は、実施例4と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。発泡後の発泡層の厚み、発泡外観、経済性はともに良好であった。
実施例1に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、紙基材に水を塗布しなかったこと以外は、実施例1と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表2に示す。発泡層の平滑性は良好であったものの、発泡後の発泡層の厚み、経済性に劣っていた。
実施例4に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、紙基材に水を塗布しなかったこと以外は、実施例4と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表2に示す。発泡後の発泡層の厚み、発泡層の平滑性は良好であったものの、経済性に劣っていた。
実施例5に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、紙基材に水を塗布しなかったこと以外は、実施例5と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表2に示す。発泡後の発泡層の厚み、発泡層の平滑性は良好であったものの、経済性に劣っていた。
実施例5に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、紙基材における(A1)を積層する面に12g/m2の水を塗布した以外は、実施例5と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表2に示す。発泡後の発泡層の厚み、経済性は良好であったものの、発泡層の平滑性に劣っていた。
実施例9に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、紙基材に水を塗布しなかったこと以外は、実施例9と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表2に示す。発泡層の平滑性は良好であったものの、発泡後の発泡層の厚み、経済性に劣っていた。
実施例10に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、紙基材に水を塗布しなかったこと以外は、実施例10と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表2に示す。発泡後の発泡層厚み、発泡層の平滑性は良好であったものの、経済性に劣っていた。
実施例8に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、発泡前の厚みが80μmとなるように(A1)を積層した以外は、実施例8と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。発泡後の発泡層の厚み、経済性は良好であったものの、発泡層の平滑性に劣っていた。
Claims (8)
- 少なくとも(A)層/紙基材層/(B)層を含み、(A)層が発泡層である発泡積層体であって、(A)層が、JIS K6922−1(2010年)により測定された密度が910kg/m3以上930kg/m3以下である高圧法低密度ポリエチレン(a)、(B)層がJIS K6922−1(2010年)により測定された密度が935kg/m3以上970kg/m3以下であるポリエチレン系樹脂(b)から構成され、下記(i)〜(iii)を満たすことを特徴とする発泡積層体。
(i)紙基材の坪量(g/m2)に対する発泡後の(A)層の厚み(μm)の比が2.5以上5.0以下である。
(ii)紙基材の坪量(g/m2)が160以上260以下である。
(iii)高圧法低密度ポリエチレン(a)及びポリエチレン系樹脂(b)を積層した後の紙基材の水分量が14g/m2以上22g/m2未満である。 - 高圧法低密度ポリエチレン(a)及びポリエチレン系樹脂(b)を積層した後の紙基材の水分量が17g/m2以上22g/m2未満であることを特徴とする請求項1に記載の発泡積層体。
- 紙基材の坪量(g/m2)に対する発泡後の(A)層の厚み(μm)の比が3.5以上5.0以下であるであることを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡積層体。
- (A)層の発泡前の厚み(μm)が30以上70以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発泡積層体。
- ポリエチレン系樹脂(b)が、JIS K 6922−1(2010年)により測定された密度が945kg/m3以上970kg/m3以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発泡積層体法。
- ポリエチレン系樹脂(b)が、JIS K 6922−1(2010年)により測定された密度が950kg/m3以上965kg/m3以下であることを特徴とする請求項5に記載の発泡積層体。
- ポリエチレン系樹脂(b)が、高密度ポリエチレン(c)10〜90重量%、及び高圧法低密度ポリエチレン(d)10〜90重量%から成るエチレン系樹脂組成物(e)であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の発泡積層体。
- 請求項1〜7に記載の発泡積層体からなる容器。
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JP5549959B1 (ja) * | 2013-09-30 | 2014-07-16 | 株式会社日本デキシー | 紙製容器及び該紙製容器の製造方法 |
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