JP2016073012A - 車両制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率的なトルク出力を実現できる。【解決手段】実施形態の車両制御装置は、車両を制御するために、当該車両に設けられた駆動源を駆動させるためのトルク指令値を受け取る受取部と、受取部が受け取ったトルク指令値に基づいて、駆動源を駆動させるための座標系の第1の軸の電流の指令値と駆動源を駆動させるための座標系の第2の軸の電流の指令値とを算出した際に、算出された第1の軸の電流の指令値と第2の軸の電流の指令値と、に従って駆動源に入力される電流値が第1の閾値を超える場合、第1の軸の電流の指令値及び第2の軸の電流の指令値のうちいずれか一つ以上を調整して、入力される電流値が第1の閾値を超えないよう調整すると共に、入力される電流値に基づいた駆動源から出力されるトルクの効率が予め定められた基準以下にならないように、第1の軸の電流の指令値及び第2の軸の電流の指令値を調整する演算部と、を備える。【選択図】図6
Description
本発明の実施形態は、車両制御装置に関する。
従来から、モータを用いて車両の傾きを制御する技術が知られている。その際に、モータの傾きを抑止するための算出されたトルク指令値に従って、モータを制御する技術がある。
しかしながら、従来技術においては、モータに入力可能な電流を超えないように制限する技術にとどまり、モータが出力するトルクの効率を考慮したものではない。
実施形態の車両制御装置は、車両を制御するために、当該車両に設けられた駆動源を駆動させるためのトルク指令値を受け取る受取部と、受取部が受け取ったトルク指令値に基づいて、駆動源を駆動させるための座標系の第1の軸の電流の指令値と駆動源を駆動させるための座標系の第2の軸の電流の指令値とを算出した際に、算出された第1の軸の電流の指令値と第2の軸の電流の指令値と、に従って駆動源に入力される電流値が第1の閾値を超える場合、第1の軸の電流の指令値及び第2の軸の電流の指令値のうちいずれか一つ以上を調整して、入力される電流値が第1の閾値を超えないよう調整すると共に、入力される電流値に基づいた駆動源から出力されるトルクの効率が予め定められた基準以下にならないように、第1の軸の電流の指令値及び第2の軸の電流の指令値を調整する演算部と、を備える。よって、本実施形態によれば、一例としては、駆動源に入力される電流値に対して、効率的なトルク出力を実現できる。
また、上記車両制御装置では、一例として、演算部は、さらに、トルク指令値と対応づけられた角速度が出力できるように、駆動源を駆動させるための座標系の第1の軸の電流の指令値を調整する。よって、本実施形態によれば、一例としては、固体毎の特性のばらつきを吸収した駆動源の駆動制御を実現できる。
また、上記車両制御装置では、一例として、演算部は、さらに、誘起電圧に基づいた制御が行われる際には、当該制御に従って、駆動源を駆動させるための座標系の第1の軸の電流の指令値及び駆動源を駆動させるための座標系の第2の軸の電流の指令値を調整する。よって、本実施形態によれば、一例としては、誘起電圧に基づいた制御を優先するために、駆動源の回転数が上昇しない場合に電流の入力を制限できるので、効率的な駆動源の制御を実現できる。
また、上記車両制御装置では、一例として、受取部が受け取ったトルク指令値が、第2の閾値より大きい場合に、当該第2の閾値以下になるようにトルク指令値を調整し、演算部に当該トルク指令値を出力する調整部を、さらに備える。よって、本実施形態によれば、一例としては、大きなトルク指令値が調整部に入力されるのを抑止できるので、調整部による演算負荷を軽減できる。
以下に示す実施形態では、モータが搭載された車両として3輪の電気自動車を用いて説明するが、モータが搭載される車両を3輪の電気自動車に制限するものではない。
図1は、実施形態の一人乗り用の3輪の電気自動車の正面図を示した図であり、図2は、本実施形態の一人乗り用の3輪の電気自動車(以下、車両10と称す)の側面図を示した図である。
車両10は、車体11と、支持部21により支持される右前輪20と、支持部24により支持される左前輪23と、支持部27により支持される後輪26と、を有している。
車体11は、支持部21、24、27により支持される。また、車体11は、乗員M1が着座するためのシートが設けられている。シートに着座した乗員M1は、アームレスト12に設けられた操作装置13を用いて車両10を操作する。
操作装置13は、例えば、操作ボタンや操縦レバー、車両10の状態を乗員M1に通知するための表示デバイスから構成されている。操作装置13が操作されることで、車両10は、スタートアップ(電源投入)、シャットダウン(電源切断)や、走行・停止その他の動作を行う。
図3は、車両10の内部構造の例を示した模式図である。図3に示されるように、車体11の内部には、ギアボックス31と、ロッド22、25、32と、車両制御装置40と、が収納されている。そして、ギアボックス31及び車両制御装置40は、車体11の内部に固定されている。
ギアボックス31は、車両制御装置40から回転軸41を介して伝達されたトルクに応じて、X軸に平行な軸回りにロッド32を回転させる。ロッド32は、ロッド22、25を回転可能に接続されている。また、ロッド22は、支持部21に固定されている。ロッド25は、支持部24に固定されている。ロッド22、25は、その軸が基準線Dvと平行になるように、移動が規制されている。基準線Dvは、車体11の上下方向を示す線とする。右前輪20及び左前輪23の車体11に対する高さは、回転軸41の回転軸に応じて変化する。
車両制御装置40は、車両10の姿勢を制御する。本実施形態の車両制御装置40は、Y−Z平面において、重力に基づいて車両10に生じる加速度ベクトルAvと当該車両10の上下方向の基準線Dvとのなす傾斜角θyが‘0’度になるように、回転軸41を回転させる。
図4は、車両10が傾斜面上に存在する場合を例示した図である。図4に示されるように、車両10が傾斜面上に存在する場合、車両制御装置40が、傾斜角θyが‘0’になるように、換言すれば車両10の上下方向が重力方向と一致するように、回転軸41を回転させることで、傾斜面によらず、車両10の姿勢を安定させることができる。
図3に戻り、車両10の姿勢を安定させるための構成について説明する。車両制御装置40は、モータ42と、規制ユニット43と、モータ電気角センサ44と、加速度センサ45と、ジャイロセンサ46と、回転軸角度センサ47と、統合ECU(Electronic Control Unit)50と、駆動系ECU51と、ギア501と、を備える。
モータ42は、例えば三相ブラシレスモータとする。モータ42は、駆動系ECU51から供給される電力に従って駆動する。
そして、モータ42は、ギア501を介して、回転軸41と接続されている。そして、モータ42から出力されるトルクがギア501を介して、回転軸41に伝達されることで、回転軸41が回転する。
モータ42は、回転軸41からギアボックス31、ロッド22、25、32、支持部21、24を介して接続されている右前輪20及び左前輪23の上下方向の位置を制御可能とする。つまり、モータ42は、車両10に設けられた複数の車輪(右前輪20及び左前輪23)を支持する支持機構(ロッド22、25、32)を制御して、車両10の傾きを調整可能とする。このように、モータ42は、車両10の傾きを制御可能とする。これにより、モータ42は、車両10の転倒を防止するための一部構成として機能する。
モータ電気角センサ44は、モータ42に取り付けられているセンサであって、モータ42により駆動する回転軸41(回転媒体)の回転角を検出するための構成とする。本実施形態では、モータ電気角センサ44としてレゾルバを用いる。モータ電気角センサ44は、励磁コイルと、互いに直交する2つの検出コイルとで構成され、励磁コイルに振幅/周波数が一定の正弦波信号が入力された場合に、2つの検出コイルから(sinθとcosθに対応する)2つのレゾルバの出力信号が出力される。
レゾルバの出力信号は、モータ42について、0〜360度の範囲で計測可能な信号とする。そして、モータ42の回転角と、回転軸41の回転角と、の間に比例関係が存在する。このため、本実施形態のレゾルバの出力信号で示される(モータ42)回転角の変化量から、回転軸41の回転角の変化量を、精度良く検出できる。
加速度センサ45は、例えば静電容量型の3軸加速度センサであって、重力加速度や車両10の加減速等によって生じる加速度を検出する。例えば、車両10が停止している場合に、加速度センサ45は、基準線Dvに対する重力加速度の方向を検出する。そして、加速度センサ45は、検出の結果を示す加速度信号を、統合ECU50に送信する。
ジャイロセンサ46は、例えば、振動式のジャイロスコープとする。ジャイロセンサ46は、車両10の角速度を検出し、当該検出の結果を示す角速度信号を、統合ECU50に送信する。
回転軸角度センサ47は、回転軸41の回転角を計測するためのセンサとする。本実施形態の回転軸角度センサ47が計測する回転軸41の回転角は、加速度ベクトルAvと当該車両10の上下方向の基準線Dvとのなす傾斜角θyと一致する。つまり、回転軸41の回転角が‘0’度の場合に、水平な平面上に設けられた車両10の重心の位置が車両10の中心にくる。また、本実施形態では、回転軸角度センサ47により計測された回転角を、絶対回転角と称す。
しかしながら、回転軸角度センサ47が検出する回転角の変化量より、モータ電気角センサ44に基づく回転軸41の回転角の変化量の方が高い精度となる。そこで、本実施形態では、回転軸角度センサ47により起動時に絶対回転角を検出した後、それ以降の回転角の変化量についてはモータ電気角センサ44からの信号を利用する。
本実施形態の統合ECU50、及び駆動系ECU51は、(図示しない)プロセッサ、不揮発性メモリ、及びRAM等を備えた構成とし、不揮発性メモリに記憶されたプログラムを実行する。
統合ECU50は、車両10全体を制御する構成とする。本実施形態にかかる統合ECU50は、加速度センサ45からの加速度信号、及びジャイロセンサ46からの角速度信号に基づいて、モータ42を駆動させる指令を駆動系ECU51に行う。
駆動系ECU51は、統合ECU50からの指令、回転軸角度センサ47による絶対回転角、及びモータ電気角センサ44による回転角に基づいて、モータ42の駆動を制御する。
規制ユニット43は、駆動系ECU51から送信される信号に従って、回転軸41を規制する。規制ユニット43は、所定の規制信号を受信した場合に、回転軸41と一体となって回転するギアに部材を係合させることで、回転軸41の回転を抑止させる。また、規制ユニット43は、回転軸を抑止させた後、所定の解除信号を受信した場合に、部材をギアから離間させることで、回転軸41の回転の抑止を解除する。なお、回転軸41の回転を抑止する手法は、ギアに部材を係合させる手法に制限するものではなく、様々な手法を適用して良い。例えば、規制ユニット43は、いわゆるシフトロック装置やギアロック装置と同様の機構を有しても良い。
図5は、本実施形態の車両の左右方向(Y軸方向)の傾きを制御する構成例を示した図である。図5に示される統合ECU50、及び駆動系ECU51は、IG信号(イグニッション信号)に従って、起動制御が行われる。
統合ECU50、及び駆動系ECU51の間は、第1can(Controller Area Network)、及び第2canで接続されている。第1can、及び第2canは、耐ノイズ性を考慮されて設計された、相互接続された機器間で情報を送受信するためのネットワークとする。
これにより、統合ECU50は、駆動系ECU51に対してデータの送受信と指令とを行うことができる。
そして、統合ECU50は、ジャイロセンサ46及び加速度センサ45からの信号や、操作装置13からの操作情報に基づいて、駆動系ECU51に対して、車両10の姿勢を安定させるための指令を行う。
指定としては、例えばリーントルク指令がある。リーントルク指令は、車両10のリーン(左右方向)のトルク制御に必要なトルク値でモータ42を駆動させるように、駆動系ECU51に出力する指令とする。
具体的には、統合ECU50は、ジャイロセンサ46や加速度センサ45から送信される信号等に応じて、モータ42のトルクと負荷トルクとが平衡するようにリーンのトルク制御を行うための、モータ42のトルク値を算出し、当該トルク値になるようリーントルク指令として、駆動系ECU51に出力する。リーントルク指令は、路面に対する即応性が高いため、悪路走行や、段差の乗り上げ等に用いられ、車両10の姿勢の制御の際に、乗員の乗り心地を向上させる。
駆動系ECU51は、リーントルク指令に従ってモータ制御を行う。なお、本実施形態は、トルク値に基づいた制御を行う例について説明するが、トルク値に基づいた制御に制限するものではなく、例えば、回転軸41の目標回転角になるような指令に従ったモータ制御を行っても良い。
駆動系ECU51は、回転軸角度センサ47により計測された絶対回転角と、モータ電気角センサ44により検出された回転角と、により、回転軸41の詳細な回転角を算出し、当該回転角に基づいて、モータ42の制御を行う。
そして、モータ42による駆動トルクは、ギア501を介して、回転軸41に伝達される。次に、駆動系ECU51について説明する。
図6は、駆動系ECU51の構成例を示したブロック図である。図6に示されるように、駆動系ECU51は、(図示しない)プロセッサで、不揮発性メモリに格納されているプログラムを実行することで、電力管理制御部601と、電流ベクトル演算部602と、電流PI制御部603と、2相―3相変換部604と、PWM制御部605と、3相Hブリッジ606と、R/D(レゾルバ/デジタル)変換器607と、ω演算部609と、遅れ補償演算部610と、3相―2相変換部611と、を実現する。
電力管理制御部601は、車両10を制御するために、当該車両10に設けられたモータ(駆動源)42を駆動させるためのリーントルク指令値を、統合ECU50から受け取る。
ところで、本実施形態のモータ42は、回転数(RPM)の増加に従って、出力可能な最大駆動トルクが低下していく。しかしながら、統合ECU50から送られてくるリーントルク指令のトルク値は、モータ42の出力可能な最大駆動トルクを考慮したものではない。
そこで、本実施形態の電力管理制御部601は、受け取ったリーントルク指令に対して、現在の回転数(角速度)に応じて、過剰な電力を供給しないように予め設定された、トルク指令値の範囲内に収まるように調整し、調整されたトルク指令値を電流ベクトル演算部602に出力する。本実施形態では、ω演算部609から入力される角速度ωに応じて、トルク指令値を制限する。
図7は、角速度と、制限されるトルク指令値と、の対応関係を示した図である。図7で示したように、電力管理制御部601は、受け取ったトルク指令値が、入力された角速度において線701で示される閾値より大きい場合に、当該閾値以下になるようにトルク指令値を調整し、電流ベクトル演算部602にトルク指令値を出力する。本実施形態では、線701で示される閾値より大きい場合に、当該閾値になるようにトルク指令値を調整する。なお、線701で示される閾値は、モータ42のトルク基本特性に1.2を乗算した(20%加算された)値とするが、実施の態様に応じて適切な値が設定されていれば良い。
このように、電流ベクトル演算部602には、統合ECU50から要求されたトルク指令値が大きい場合に、調整したトルク指令値が入力されることで、以降の処理負担を軽減できる。つまり、大きなトルク指令値が電流ベクトル演算部602に入力されるのを抑止できるので、電流ベクトル演算部602による演算負荷を軽減できる。
図6に戻り、電流ベクトル演算部602は、電力管理制御部601により調整された後のトルク指令値から、モータ42を駆動させるためのd軸電流指令値idと、q軸電流指令値iqと、を算出する。本実施形態では、モータ42を駆動させるための座標系として、d軸(第1の軸)と、q軸(第2の軸)と、を含む座標系を用いた例について説明する。
ところで、モータ42においては、入力可能な電流に制限がある。このため、電流ベクトル演算部602は、出力するd軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqが、入力可能な電流制限値Iamを超えないように調整を行う。そこで、本実施形態の電流ベクトル演算部602は、下の式(1)を満たすように、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqを調整する。
id2+iq2≦Iam2…(1)
他にも、電流ベクトル演算部602は、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqに対して、モータ42の特性に応じた調整を行う必要がある。
図8は、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqの出力可能な範囲例を表した図である。図8に示される例では、縦軸にq軸電流指令値iqを、横軸にd軸電流指令値idを割り当てている。そして、式(1)を満足する必要があるため、q軸電流指令値iq、及びd軸電流指令値idは、線801(iq2=Iam2−id2)、iq軸(iq=0)、及びid軸(id=0)で囲まれる領域内の値をとるように電流ベクトル演算部602が調整する必要がある。なお、iq≧0、id≦0とする。
さらに、電流ベクトル演算部602において、同一電流で最大トルクを出す条件がある。当該条件をid=−Iam*sinβ…(2)とする。なお、式(2)において、モータ42に流れる電流ベクトルIaとする。また、式(2)から、β=tan-1(id/iq)も成り立つ。
まず、モータ42が出力する総トルクは、下の式(3)から導き出すことができる。なお、総トルクは、マグネットトルクとリラクタンストルクとの和に、対極数Pnを乗じた値とする。マグネットトルクTm=Ψa*iqであり、リラクタンストルクTr=(Ld−Lq)*id*iqとする。そして、モータ42のd軸インダクタンスLd、モータ42のq軸インダクタンスLq、電気子差交磁束実効値Ψa、対極数Pnとする。なお、対極数Pnは極数が12の場合には6となる。
T=Pn*((Ld−Lq)*id*iq+Ψa*iq)…(3)
なお、電気子差交磁束実効値Ψaは、逆起電力定数Ke=対極数Pn*電気子差交磁束実効値Ψaが成り立つものとする。
式(3)に式(2)を代入すると、式(4)を導出することができる。
T=Pn*(−(Ld−Lq)*Ia2*sinβ*cosβ+Ψa*Ia*cosβ)…(4)
T=Pn*(−(Ld−Lq)*Ia2*sinβ*cosβ+Ψa*Ia*cosβ)…(4)
そして、同一電流で最大トルクとなることは、dT/dβ=0となることを意味する。そこで、式(3)をβで微分して、dT/dβに関する式(4)を導き出す。
dT/dβ=Pn*(−(Ld−Lq)*Ia2*(sin2β−cos2β)+Ψa*(−Ia*sinβ)…(4)
そして、T/dβ=0とした場合、式(4)及びid<0から、式(5)を導出できる。
id=[Ψa/(2*(Lq―Ld))]−[Ψa2/(4*(Lq−Ld)2)+iq2))]1/2…(5)
id=[Ψa/(2*(Lq―Ld))]−[Ψa2/(4*(Lq−Ld)2)+iq2))]1/2…(5)
この式(5)を、図8上に表すと曲線802となる(なお、曲線802を、最大トルク/電流制御の線と称す)。つまり、d軸電流指令値idに対するq軸電流指令値iqの比率において、最大トルク/電流制御の曲線802で示される比率以上に、q軸電流指令値iqに電流を与えたとしてもモータ42のトルクを上昇させることができない。換言すれば、電流ベクトル演算部602は、最大トルク/電流制御の曲線802を境界として、id軸方向負側(左側)の領域で、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqを調整する。
なお、曲線802は、最大トルクを出力するための、d軸電流指令値idに対するq軸電流指令値iqの比率であって、出力する電流の効率が良いわけではない。図8に示す例では、d軸電流指令値idに対するq軸電流指令値iqの比率において、モータ42から出力されるトルクが最も効率的となる最大効率曲線803を示している。なお、最大効率曲線803は、モータ42の仕様特性から導出されるパラメータであり、導出手法については省略する。
つまり、d軸電流指令値idに対するq軸電流指令値iqの比率が、最大効率曲線803までであれば(d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqで示される座標が領域801に含まれていれば)、効率的なトルク出力が可能となる。
ところで、最大効率曲線803までに電流指令値を制限すると、モータ42の効率的な制御を実現できるが、もっと大きなトルクを出したいという要望がある。一方、最大トルク/電流制御の曲線802まで出力可能とすると、効率が低すぎるという問題が生じる。
そこで、本実施形態の電流ベクトル演算部602は、最大効率曲線803に基づいたd軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqの調整を行うこととする。
調整手法としては、どのような手法を用いてもよいが、本実施形態では、電流ベクトル演算部602が、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqによる座標が、領域811内に含まれていると判断した場合に、より大きなトルクが出力されるようにd軸電流指令値idを調整する。
また、角速度ω別に電圧制限が生じる。図8の楕円822、823、824は、角速度ω別の電圧制限の例を示したものである。本実施形態の電流ベクトル演算部602は、角速度別に示された楕円領域に含まれるように、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqを調整する。楕円822、823、824は、角速度ωが大きくなるに従って、小さくなるものとする。
ところで、モータ42の特性に関してあらかじめ仕様が定められているが、個体毎にモータ性能のばらつきがあるため、特性が仕様と一致するとは限らない。例えば、出力可能なモータ42の特性が±10%程度の個体差が生じる場合がある。この場合、同一の電流値でモータ42を制御しようとした場合に、モータ42の個体に応じて、出力されるトルクが異なることになる。
そこで、本実施形態の電流ベクトル演算部602は、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqによる座標が領域811内に含まれている場合に、d軸電流指令値idを調整することとし、その際に併せてモータ42個々の特性のばらつきを吸収する調整を行うこととした。
図9は、本実施形態の電流ベクトル演算部602のばらつきを吸収するためのマップを表した図である。図9に示されるマップの線901は、モータ42の基本特性に基づく角速度ωspecと、トルク指令値と、の対応関係を示している。また、線902は、トルク基本特性の1.1倍の角速度ωrefと、トルク指令値、との対応関係を示している。
そして、本実施形態の電流ベクトル演算部602は、図9に示される線902を用いて、入力されたトルク指令値から、目標とする角速度ωrefを導出する。目標とする角速度ωrefは、最大効率曲線803以上、及び最大トルク/電流制御の曲線802以下となるための角速度とする。
そして、電流ベクトル演算部602は、導出した角速度ωrefと、ω演算部609から入力される角速度ωと、の差分に基づいて、モータ42の特性のばらつきを吸収するために、d軸電流指令値idを補正する。
図10は、d軸電流指令値の補正値を算出するためのマップを表した図である。電流ベクトル演算部602は、図10に表されるマップに従って、差分値“ωref−ω”と線1001から、d軸電流の補正値Δidを算出する。そして、電流ベクトル演算部602は、上述した処理から算出されたd軸電流指令値idに、d軸電流の補正値Δidを加算する。これにより、上述したトルク指令値に従ってモータ42を制御する際に、目標とする角速度ωrefを実現できる。上述した制御を行うことで、モータ42の個体に応じて電流値が異なるが、モータ42の同一出力を実現できる。換言すれば、モータ42の特性のばらつきを吸収した上で、仕様として示された特性以上の出力を可能とするためのd軸電流指令値idを導出できる。
また、上述した調整を行う前に、本実施形態の電流ベクトル演算部602は、入力されたトルク指令値から、モータ42を駆動させるためのd軸電流指令値idと、q軸電流指令値iqと、を算出する必要があるが、算出手法としてはどのような手法を用いてもよい。
例えば、式(5)で導出されたidを、式(3)に代入すると、式(6)を導出できる。
Tref=Pn*[(Lq―Ld)*[Ψa/(2*(Lq―Ld))]−[Ψa2/(4*(Lq―Ld)2)+iq2]1/2)*iq+Ψa*iq]…(6)
Tref=Pn*[(Lq―Ld)*[Ψa/(2*(Lq―Ld))]−[Ψa2/(4*(Lq―Ld)2)+iq2]1/2)*iq+Ψa*iq]…(6)
そして、電流ベクトル演算部602は、式(6)に基づいて、モータ42を駆動させたいトルク指令値から、q軸電流指令値iqを導き出すことが可能となる。さらに、電流ベクトル演算部602は、式(5)に基づいて、q軸電流指令値iqから、d軸電流指令値idを導き出すことが可能となる。
なお、本実施形態においては、q軸電流指令値iq、及びd軸電流指令値idの算出手法を、上記の式(5)、(6)を用いて算出する手法に制限するものではなく、式(5)、(6)の対応関係を表した複数のテーブルを、電流ベクトル演算部602内の記憶部に記憶し、当該複数のテーブルに基づいて、q軸電流指令値iq、及びd軸電流指令値idを導き出してもよい。そして、本実施形態の電流ベクトル演算部602は、算出されたq軸電流指令値iq、及びd軸電流指令値idに対して、上述した調整を行うこととする。
なお、図8に示す例では、誘起電圧に対して最大トルクを出力できなくなる、最大トルク/磁束制御を表した曲線804が表されているが、−Ψa/Ld<−Iamのため、電流ベクトル演算部602は、最大トルク/磁束制御に関する処理を行わない。
しかしながら、−Ψa/Ld>−Iamとなる場合も存在する。図11は、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqの出力可能な範囲の第2の例を表した図である。図11に示す例においても、電流ベクトル演算部602は、“iq2=Iam2−id2”曲線801、最大トルク/電流制御の曲線802、及び最大効率曲線803に加えて、最大トルク/磁束制御の曲線1101に基づいて、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqを調整する。具体的には、電流ベクトル演算部602は、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqによる座標が、最大トルク/磁束制御の曲線1101よりid軸の正側(右側)の領域に含まれるように、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqを調整する。つまり、角速度ωd以上では、モータ42の磁束の変化によって生じる誘起電圧に対して、最大トルクを発生できなくなることから、最大出力(最大トルク×角速度ωd)が出せなくなる。このため、当該誘起電圧制御が行われる際には、当該誘起電圧制御を優先し、電流ベクトル演算部602が、当該誘起電圧制御に従って、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqを調整する。
これにより、電流ベクトル演算部602は、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqによる座標が、領域1111に含まれるように調整することになる。例えば、電流ベクトル演算部602は、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqで示される座標が領域1111に含まれていない場合に、曲線1101上にくるように、d軸電流指令値idを調整する。これにより、本実施形態では、誘起電圧によりモータ42の回転数が上昇しない場合に電流の入力を制限できるので、効率的な駆動源の制御を実現できる。
図11に示す例でも、本実施形態の電流ベクトル演算部602は、角速度別に示された楕円領域1121、1122、1123、1124に含まれるように、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqを調整する。
このように、本実施形態の電流ベクトル演算部602は、電力管理制御部601が受け取り、調整した後のトルク指令値に基づいて、モータ42を駆動させるためのd軸電流指令値idとq軸電流指令値iqとを算出した際、算出されたd軸電流指令値idとq軸電流指令値iqと、に従ってモータ42に入力される電流値が電流制限値(閾値)Iamを超える場合、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqのうちいずれか一つ以上を調整して、モータ42に入力される電流が電流制限値(閾値)Iamを超えないよう調整することとした。
さらに、本実施形態では上述した手法により、電流ベクトル演算部602は、入力される電流値に基づいたモータ42から出力されるトルクの効率が最大効率曲線803に基づいて定められた基準以下にならないように、モータ42を駆動させるための座標系のd軸の電流の指令値及びモータ42を駆動させるための座標系のq軸の電流の指令値を調整する。さらに、電流ベクトル演算部602は、トルク指令値と対応づけられた目標となる角速度ωrefが出力できるように、d軸電流指令値を調整している。次に、図6に戻り、電流ベクトル演算部602以降の構成について説明する。
電流PI制御部603は、電流ベクトル演算部602から出力されたd軸電流指令値idと、q軸電流指令値iqと共に、3相―2相変換部611から出力されたフィードバック電流値ida、iqaを用いて制御を行う。そこで、フィードバック電流値ida、iqaを算出するために必要な複数の構成について説明する。
R/D(レゾルバ/デジタル)変換器607は、モータ電気角センサ44から入力されたレゾルバの出力信号を、モータ42の回転角θsenに変換して出力する。
ω演算部609は、入力される回転角θsenに基づいて、角速度ωを算出する。本実施形態では、ω演算部609は、ω=dθsen/dtに基づいて算出する。本実施形態では、1ms毎に角速度ωを算出する。
本実施形態の遅れ補償演算部610は、遅れ補償の主要因の一つであるモータ42の遅れ補償についてd軸とq軸とを独立して処理する。そこで、遅れ補償演算部610は、補正された回転角θsenと、角速度ωと、に基づいて、d軸及びq軸の各々について回転角の遅れ補償を行い、駆動系ECU51によるモータ42制御に基づいた、d軸成分の遅れに相当するd軸の遅れ角θdと、q軸成分の遅れに相当するq軸の遅れθqと、を算出する。算出されたd軸の遅れ角θd及びq軸の遅れ角θqを出力する。
図12は、本実施形態の遅れ補償演算部610の構成例を示した図である。図12に示されるように、遅れ補償演算部610は、d軸遅れ補償演算部1201と、q軸遅れ補償演算部1202と、第1の加算部1203と、第2の加算部1204と、を備えている。
d軸遅れ補償演算部1201は、入力される角速度ωに基づいて、d軸成分の時間遅れΔtsdを算出する。本実施形態では、式(7)を用いて算出する。
Δtsd=τi+τh+τld…(7)
なお、τiを電流センサの遅れ、τhを3相Hブリッジ606の遅れ、τldをモータ42のd軸インダクタンスLd(d軸成分)の1次遅れとする。
なお、τiを電流センサの遅れ、τhを3相Hブリッジ606の遅れ、τldをモータ42のd軸インダクタンスLd(d軸成分)の1次遅れとする。
これにより、d軸の遅れω*(P/2)*Δtsdとなる。なお、Pをモータ42の極数とし、例えば、‘12’が設定される。
そして、第1の加算部1203が、回転角θ’に、d軸の遅れ(ω*(P/2)*Δtsd)を加算することで、d軸の遅れ角θdを算出する。
q軸遅れ補償演算部1202は、入力される角速度ωに基づいてq軸の時間遅れΔtsqを算出する。本実施形態では、下の式(8)を用いて算出する。
Δtsq=τi+τh+τlq…(8)
なお、τlqをモータ42のq軸インダクタンスLq(q軸成分)の1次遅れとする。
Δtsq=τi+τh+τlq…(8)
なお、τlqをモータ42のq軸インダクタンスLq(q軸成分)の1次遅れとする。
これにより、q軸の遅れは、ω*(P/2)*Δtsqとなる。
そして、第2の加算部1204が、回転角θ’に、q軸の遅れ(ω*(P/2)*Δtsq)を加算することで、q軸の遅れ角θqを算出する。
そして、遅れ補償演算部610は、算出されたq軸の遅れ角θq及びd軸の遅れ角θdを3相−2相変換部611に出力する。
3相−2相変換部611は、遅れ補償演算部610により算出されたd軸の遅れ角θd及びq軸の遅れ角θqに基づいて、3相Hブリッジ606により入力されたモータ42の3相(u相、v相、w相)の電流値(iu、iv、iw)から、2軸(q軸、d軸)のフィードバック電流値(iqa、ida)に変換し、2軸(q軸、d軸)のフィードバック電流値(iqa、ida)を電流PI制御部603に出力する。これにより、電流PI制御部603により、フィードバック電流値を考慮したモータ42の制御が行われる。
本実施形態では、式(9)を用いてフィードバック電流値(iqa、ida)を算出する。なお、式(9)では、遅れ角θd、θqの単位を度数に予め変換しておくものとする。
本実施形態は、モータ42として、IPMモータを適用可能とする。ところで、SPMモータは、Ld=Lqのため、d軸又はq軸の電流制御のみで良いが、IPMモータは、Ld≠Lqのため、d軸及びq軸の電流制御が必要となる。そこで、本実施形態の駆動系ECU51を用いて、d軸及びq軸の電流制御を可能とした。しかしながら、d軸及びq軸の電流制御を可能ということは、IPMモータのみならず、SPMモータの制御も可能である。換言すれば、本実施形態の駆動系ECU51は、IPMモータ及びSPMモータのいずれについても制御可能である。
電流PI制御部603は、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqに、3相―2相変換部611から入力されたフィードバック電流値(iqa、ida)を加算すると共に比例補償して、d軸電圧指令値vd及びq軸電圧指令値vqを算出して、2相―3相変換部604に出力する。
2相―3相変換部604は、d軸電圧指令値vd及びq軸電圧指令値vqをU相、V相、W相の3相に変換してU相電圧vu、V相電圧vv、W相電圧vwを算出し、PWM制御部605に出力する。2相―3相変換部604は、R/D変換器607から出力された回転角θsenを用いる。
PWM制御部605は、U相電圧vu、V相電圧vv、W相電圧vwに基づいてPWM変調を行い、変調が行われた後のPWM信号を、3相Hブリッジ606に対して出力する。
3相Hブリッジ606は、PWM制御部605から入力されるpwmu信号、pwmv信号、及びpwmw信号に基づいて、モータ42のオン/オフ制御の他に、モータ42に供給する電圧の向きを制御する。
本実施形態の車両10は、上述した構成を備えることで、車両の運動状態に応じた制御が可能となる。
次に、本実施形態の駆動系ECU51におけるモータ42の駆動制御のための処理について説明する。図13は、本実施形態の駆動系ECU51における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、電力管理制御部601は、モータ42を駆動させるためのリーントルク指令値を、統合ECU50から受け取る(ステップS1301)。
次に、電力管理制御部601は、現在の回転数(角速度)に応じて予め設定された範囲内に収まるように、リーントルク指令を調整する(ステップS1302)。
そして、電流ベクトル演算部602は、調整された後のリーントルク指令値から、d軸電流指令値idとq軸電流指令値iqとを算出する(ステップS1303)。
その後、電流ベクトル演算部602は、d軸電流指令値idとq軸電流指令値iqとを調整する(ステップS1304)。
そして、電流PI制御部603は、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqと、3相―2相変換部611から入力されたフィードバック電流値(iqa、ida)と、に基づいて、d軸電圧指令値vd及びq軸電圧指令値vqを算出し(ステップS1305)、2相―3相変換部604に出力する。
2相―3相変換部604は、d軸電圧指令値vd及びq軸電圧指令値vqをU相、V相、W相の3相に変換し、U相電圧vu、V相電圧vv、W相電圧vwをPWM制御部605に出力する(ステップS1306)。
PWM制御部605は、U相電圧vu、V相電圧vv、W相電圧vwに基づいてPWM変調を行い、変調が行われた後のPWM信号を、3相Hブリッジ606に対して出力する(ステップS1307)。
上述した処理手順により、受け取ったリーントルク指令値に基づくモータ42の駆動制御を実現できる。
次に、ステップS1304の電流ベクトル演算部602におけるd軸電流指令値とq軸電流指令値との調整処理について説明する。図14は、本実施形態の電流ベクトル演算部602における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、電流ベクトル演算部602は、id2+iq2≦Iam2を満足するように、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqを調整する(ステップS1401)。
次に、電流ベクトル演算部602は、最大効率曲線803を満足するように、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqを調整する(ステップS1402)。
さらに、電流ベクトル演算部602は、角速度別の電圧制御を満足するように、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqを調整する(ステップS1403)。
そして、電流ベクトル演算部602は、実際の角速度ωが目標の角速度ωrefになるように、d軸電流指令値idを調整する(ステップS1404)。
上述した処理を行うことで、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqによるモータ42の効率的な制御と運転者の要求を満足させる出力とを両立させることができる。さらには、モータ42毎の特性のばらつきを吸収したモータ42の駆動制御を実現できる。
さらには、上述した制御を行うことで、効率的な電流の入力制御をできるので、モータ42に入力される電流値に対して、高いトルク出力を実現できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…車両、11…車体、12…アームレスト、13…操作装置、20…右前輪、21…支持部、22…ロッド、23…左前輪、24…支持部、25…ロッド、26…後輪、27…支持部、31…ギアボックス、32…ロッド、40…車両制御装置、41…回転軸、42…モータ、43…規制ユニット、44…モータ電気角センサ、45…加速度センサ、46…ジャイロセンサ、47…回転軸角度センサ、50…統合ECU、51…駆動系ECU、501…ギア、601…電力管理制御部、602…電流ベクトル演算部、603…電流PI制御部、604…2相−3相変換部、605…PWM制御部、606…3相Hブリッジ、607…R/D変換器、608…電気角非線形補正部、609…ω演算部、610…遅れ補償演算部、611…3相−2相変換部、1201…d軸遅れ補償演算部、1202…q軸遅れ補償演算部、1203…第1の加算部、1204…第2の加算部
Claims (4)
- 車両を制御するために、当該車両に設けられた駆動源を駆動させるためのトルク指令値を受け取る受取部と、
前記受取部が受け取った前記トルク指令値に基づいて、前記駆動源を駆動させるための座標系の第1の軸の電流の指令値と前記駆動源を駆動させるための座標系の第2の軸の電流の指令値とを算出した際に、算出された前記第1の軸の電流の指令値と前記第2の軸の電流の指令値と、に従って前記駆動源に入力される電流値が第1の閾値を超える場合、前記第1の軸の電流の指令値及び前記第2の軸の電流の指令値のうちいずれか一つ以上を調整して、前記入力される電流値が前記第1の閾値を超えないよう調整すると共に、入力される電流値に基づいた前記駆動源から出力されるトルクの効率が予め定められた基準以下にならないように、前記第1の軸の電流の指令値及び前記第2の軸の電流の指令値を調整する演算部と、
を備える車両制御装置。 - 前記演算部は、さらに、前記トルク指令値と対応づけられた角速度が出力できるように、前記駆動源を駆動させるための座標系の第1の軸の電流の指令値を調整する、
請求項1に記載の車両制御装置。 - 前記演算部は、さらに、誘起電圧に基づいた制御が行われる際には、当該制御に従って、前記駆動源を駆動させるための座標系の第1の軸の電流の指令値及び前記駆動源を駆動させるための座標系の第2の軸の電流の指令値を調整する、
請求項1又は2に記載の車両制御装置。 - 前記受取部が受け取った前記トルク指令値が、第2の閾値より大きい場合に、当該第2の閾値以下になるように前記トルク指令値を調整し、前記演算部に当該トルク指令値を出力する調整部を、
さらに備える請求項1乃至3のいずれか一つに記載の車両制御装置。
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