JP2016052671A - エナメル線の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストを低減でき、かつ焼鈍工程を不要とできるエナメル線の製造方法及び製造装置を提供する。【解決手段】コンフォーム押出機12により母材10を半溶融状態とした後に所望の形状を有する導体1を押出成形する押出成形工程と、押出成形された導体1に塗料塗布部14により塗料を塗布する塗布工程と、塗装炉15により塗料を導体1に焼付ける焼付工程とを連続して行なうエナメル線2の製造方法。【選択図】図1
Description
本発明は、エナメル線の製造方法及び製造装置に関する。
エナメル線は、通常、導体を所定の寸法まで複数回の圧延を行なって伸線する工程と、伸線した導体に焼鈍・塗料塗布・焼付を行なう工程とを経て製造される。
従来、上記2工程は別工程として行われていたため、製造コストアップや導体品質の低下等の問題があった。
上記問題を解決する方法として、上記2工程を連続して行なう方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
近年、原材料のコスト低減の観点から、安価な太い材料を使用し、1回あたりの導体の減面率(加工度)を大きくして(例えば、50%以上の加工度で)加工する製造方法が望まれている。しかしながら、従来の方法によれば、圧延による1回あたりの減面率は30%以下であるため、太い母材から細径の導体を得るには、複数回の圧延加工が必要となる。これにより、伸線するための装置が大掛かりになってしまい設備コストアップに繋がる。また、加工回数が増えることで伸線工程を設定するための時間を要してしまい人員コストもアップする。さらに、伸線後の導体が硬くなるため、柔軟な導体を得るには焼鈍を行なう焼鈍炉が必須となる。
そこで、本発明の目的は、製造コストを低減でき、かつ焼鈍工程を不要とできるエナメル線の製造方法及び製造装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、下記のエナメル線の製造方法及び製造装置を提供する。
[1]母材を半溶融状態とした後に所望の形状を有する導体を押出成形する押出成形工程と、押出成形された前記導体に塗料を塗布する塗布工程と、前記塗料を前記導体に焼付ける焼付工程とを連続して行なうエナメル線の製造方法。
[2]前記押出成形工程は、コンフォーム押出機により行われる前記[1]に記載のエナメル線の製造方法。
[3]前記押出成形工程と前記塗布工程の間に焼鈍工程を有さない前記[1]又は前記[2]に記載のエナメル線の製造方法。
[4]圧延ロールにより前記導体に伸線加工を施すインライン伸線工程を有さない前記[1]〜[3]のいずれかに記載のエナメル線の製造方法。
[5]母材を半溶融状態とした後に所望の形状を有する導体を押出成形する押出成形部と、押出成形された前記導体に塗料を塗布する塗料塗布部と、前記塗料を前記導体に焼付ける塗装炉とを同一の製造ライン上に備えたエナメル線の製造装置。
[6]前記導体の搬送速度を同調させるための同調機構を同一の製造ライン上にさらに備えた前記[5]に記載のエナメル線の製造装置。
[2]前記押出成形工程は、コンフォーム押出機により行われる前記[1]に記載のエナメル線の製造方法。
[3]前記押出成形工程と前記塗布工程の間に焼鈍工程を有さない前記[1]又は前記[2]に記載のエナメル線の製造方法。
[4]圧延ロールにより前記導体に伸線加工を施すインライン伸線工程を有さない前記[1]〜[3]のいずれかに記載のエナメル線の製造方法。
[5]母材を半溶融状態とした後に所望の形状を有する導体を押出成形する押出成形部と、押出成形された前記導体に塗料を塗布する塗料塗布部と、前記塗料を前記導体に焼付ける塗装炉とを同一の製造ライン上に備えたエナメル線の製造装置。
[6]前記導体の搬送速度を同調させるための同調機構を同一の製造ライン上にさらに備えた前記[5]に記載のエナメル線の製造装置。
本発明によれば、製造コストを低減でき、かつ焼鈍工程を不要とできるエナメル線の製造方法及び製造装置を提供することができる。
〔エナメル線の製造方法〕
本発明の実施の形態に係るエナメル線の製造方法は、母材を半溶融状態とした後に所望の形状を有する導体を押出成形する押出成形工程と、押出成形された前記導体に塗料を塗布する塗布工程と、前記塗料を前記導体に焼付ける焼付工程とを連続して行なうことを特徴とする。
本発明の実施の形態に係るエナメル線の製造方法は、母材を半溶融状態とした後に所望の形状を有する導体を押出成形する押出成形工程と、押出成形された前記導体に塗料を塗布する塗布工程と、前記塗料を前記導体に焼付ける焼付工程とを連続して行なうことを特徴とする。
図1は、本発明の実施の形態に係るエナメル線の製造装置の一例を示す概略図であり、図2は、図1の製造装置の変形例を示す概略図である。
図1に示されるように、母材10がプーリ11を介して押出成形部であるコンフォーム押出機12に供給され、半溶融状態とされた後に所望の寸法・形状の導体1に押出成形される。その後、導体1は、ターンプーリ13を介して塗料塗布部14へ走行され、導体1の外周にエナメル線塗料が塗布される。
押出成形部は、母材を半溶融状態とした後に所望の形状を有する導体を押出成形することができる実施形態であれば、特に限定されるものではないが、コンフォーム押出機12を用いることが好ましい。ここで、半溶融状態とは、母材を所望の形状を有する導体として押出成形することができる程度の硬さとなる状態、つまり母材が、固体と液体とが共存して固液平衡の状態(固液共存状態)にあるときを言う。コンフォーム押出機12では、供給された母材を固液共存状態にあるときの温度で加熱し、所望の寸法・形状の導体1に押出成形する。
コンフォーム押出機12は、一般的に、溝の付いた回転するホイール、溝に蓋をする役目を持つシュー、材料をせき止める役目を持つアバットメント、ダイスを収納するダイチャンバー、及び押出しダイスから構成される。例えば、市販のコンフォーム押出機(例えば、BWE社製など)を使用できる。
太いサイズの材料をコンフォーム押出機12に供給することができるが、外径が10〜20mm程度の材料(例えば銅線、銅合金線、アルミ線など)を母材10として使用することが好ましい。外径が16〜20mmの太い母材10であっても1回の押出成形で所望の寸法・形状の導体1を得ることができる。加工度は10〜85%の範囲内であることが好ましい。
コンフォーム押出機12は、ホイールの駆動により、母材10をシューに強く押し当て、ホイールと母材とシューの摩擦により発生する加工熱により母材10を半溶融状態とし、ホイールの駆動によりダイスに強く押し当てて所望の形状と寸法を有する導体1に加工する。母材10が半溶融状態になることで、焼鈍と同様の効果があり、柔らかい導体1が得られるので、焼鈍工程を省略することができる。押出成形工程と塗料塗布工程の間に焼鈍工程を有することもできるが、製造コスト、製造設備の省スペース化、製造時間の短縮化等の観点から有さないことが好ましい。
また、圧延ロールにより導体1に伸線加工を施すインライン伸線工程をコンフォーム押出機12の前又は後に行ってもよいが、製造コスト、製造設備の省スペース化、製造時間の短縮化等の観点から有さないことが好ましい。
エナメル線塗料が塗布された導体1は、塗装炉15中を走行し、エナメル線塗料中の溶剤の蒸発(乾燥)及びエナメル線塗料中の樹脂の硬化が行われる。塗装炉15は、蒸発炉及び硬化炉に分かれていてもよい。
エナメル線2は、下流側のターンプーリ13を介して上流側のターンプーリ13に戻り、エナメル線塗料の塗布、エナメル線塗料中の溶剤の蒸発(乾燥)及びエナメル線塗料中の樹脂の硬化が所望の被覆厚さとなるまで繰り返し行われる。
エナメル線塗料中の樹脂の蒸発(乾燥)及び硬化の方法は、特に限定されるものではなく、熱風等により加熱することで行なうことができる。
焼付が終了したエナメル線2は、巻取機16に巻き取られる。
なお、図2に示すように、押出成形工程と塗料塗布工程との間に、各工程間における搬送速度を同調させるための同調機構17(例えば、ダンサーなど)を設けてもよい。
本実施の形態において使用される導体1及び得られるエナメル線2としては、丸線、平角導体等が挙げられる。導体1の素材は、銅、銅合金、アルミ等、特に限定されることなく使用できる。
本実施の形態において使用されるエナメル線塗料としては、エナメル線に使用可能なものであれば特に限定されることなく用いることができる。例えば、エナメル線塗料中の溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、クレゾール、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、シクロヘキサノン等が挙げられる。また、エナメル線塗料中の樹脂としては、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエステルイミド等が挙げられる。
〔エナメル線の製造装置〕
本発明の実施の形態に係るエナメル線の製造装置は、母材10を半溶融状態とした後に所望の形状を有する導体1を押出成形するコンフォーム押出機(押出成形部)12と、押出成形された導体1に塗料を塗布する塗料塗布部14と、塗料を導体1に焼付ける塗装炉15とを同一の製造ライン上に備えることを特徴とする。
本発明の実施の形態に係るエナメル線の製造装置は、母材10を半溶融状態とした後に所望の形状を有する導体1を押出成形するコンフォーム押出機(押出成形部)12と、押出成形された導体1に塗料を塗布する塗料塗布部14と、塗料を導体1に焼付ける塗装炉15とを同一の製造ライン上に備えることを特徴とする。
エナメル線の製造装置の具体的な構成例は、前述した図1に示すプーリ11〜巻取機16の通りである。なお、前述した同調機構17をさらに備える構成としてもよい。
本実施形態においては、蒸発炉と硬化炉とが一体となった塗装炉15としたが、別々の蒸発炉と硬化炉からなる塗装炉15としてもよい。
また、本実施形態においては、塗装炉を横型炉としたが、縦型炉としてもよい。
〔本発明の実施の形態の効果〕
本発明の実施の形態によれば、製造コストを低減でき、かつ焼鈍工程を不要とできるエナメル線の製造方法及び製造装置を提供することができる。また、コンフォーム押出機12により母材10を半溶融状態として導体1を押出成形した後に同一の製造ラインで連続して次の工程へ進むため、巻取機に一旦巻き取られて滞留している時間がないので、導体の酸化を防止でき、導体の品質向上が図れる。
本発明の実施の形態によれば、製造コストを低減でき、かつ焼鈍工程を不要とできるエナメル線の製造方法及び製造装置を提供することができる。また、コンフォーム押出機12により母材10を半溶融状態として導体1を押出成形した後に同一の製造ラインで連続して次の工程へ進むため、巻取機に一旦巻き取られて滞留している時間がないので、導体の酸化を防止でき、導体の品質向上が図れる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず種々に変形実施が可能である。
1:導体、2:エナメル線
11:プーリ、12:コンフォーム押出機(押出成形部)、13:ターンプーリ
14:塗料塗布部、15:塗装炉、16:巻取機、17:同調機構
11:プーリ、12:コンフォーム押出機(押出成形部)、13:ターンプーリ
14:塗料塗布部、15:塗装炉、16:巻取機、17:同調機構
Claims (6)
- 母材を半溶融状態とした後に所望の形状を有する導体を押出成形する押出成形工程と、押出成形された前記導体に塗料を塗布する塗布工程と、前記塗料を前記導体に焼付ける焼付工程とを連続して行なうエナメル線の製造方法。
- 前記押出成形工程は、コンフォーム押出機により行われる請求項1に記載のエナメル線の製造方法。
- 前記押出成形工程と前記塗布工程の間に焼鈍工程を有さない請求項1又は請求項2に記載のエナメル線の製造方法。
- 圧延ロールにより前記導体に伸線加工を施すインライン伸線工程を有さない請求項1〜3のいずれか1項に記載のエナメル線の製造方法。
- 母材を半溶融状態とした後に所望の形状を有する導体を押出成形する押出成形部と、押出成形された前記導体に塗料を塗布する塗料塗布部と、前記塗料を前記導体に焼付ける塗装炉とを同一製造ライン上に備えたエナメル線の製造装置。
- 前記導体の搬送速度を同調させるための同調機構を同一の製造ライン上にさらに備えた請求項5に記載のエナメル線の製造装置。
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---|---|---|---|---|
CN108198668A (zh) * | 2018-01-08 | 2018-06-22 | 上海裕生特种线材有限公司 | 一种电磁线的制备方法 |
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CN110808129A (zh) * | 2019-11-27 | 2020-02-18 | 东莞庆泰电线电缆有限公司 | 一种导体芯线导电表层的涂覆工艺 |
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2014
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