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JP2015219462A - 撮像装置、撮像装置の制御方法、及び、プログラム - Google Patents

撮像装置、撮像装置の制御方法、及び、プログラム Download PDF

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JP2015219462A
JP2015219462A JP2014104597A JP2014104597A JP2015219462A JP 2015219462 A JP2015219462 A JP 2015219462A JP 2014104597 A JP2014104597 A JP 2014104597A JP 2014104597 A JP2014104597 A JP 2014104597A JP 2015219462 A JP2015219462 A JP 2015219462A
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祥司 小山内
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Abstract

【課題】撮像装置及びその制御方法並びにプログラムにおいて、ユーザーの好みに応じて、撮影される画像における背景の流れ量を自由に変える。【解決手段】撮像装置は、被写体像を結像する撮像光学系、及び、前記撮像光学系によって結像された被写体像を画像信号に光電変換する撮像素子、を有する撮像部と、前記撮像装置の姿勢変化に伴う角速度情報を取得する角速度センサと、前記角速度センサが取得する角速度情報に基づいて前記撮像装置が流し撮り状態か否かを判定する流し撮り判定手段を有する流し撮り検出部と、前記撮像部に対して露光動作を制御する露出制御部と、流し撮りの流れ量に関する操作指示が入力される操作入力部と、前記撮像装置が流し撮り状態であると前記流し撮り判定手段が判定した場合、前記操作入力部に入力された操作指示に基づいて、前記露出制御部による露光動作の制御に用いられるシャッター速度の増減設定を行うシャッター速度算出部80と、を備える。【選択図】図7B

Description

本発明は、流し撮りを行うのに好適な撮像装置及びその制御方法並びにプログラムに関する。
写真の撮影技法の1つとして流し撮りという撮影方法がある。流し撮りの撮影技法は、動く被写体をカメラで追いながら低速なシャッター速度で撮影する技法である。この技法によって撮影される写真画像は、図1のように背景が流れ、主要被写体(図1では馬及び騎手)は流れることなく撮影される。このため、撮影された写真画像は、背景となる被写体に対して主要被写体が際立って撮影され、これにより、スピード感や動きを表現できる。
流し撮り撮影において、背景を流してスピード感を出すためには、シャッター速度を低速にする必要がある。しかし、シャッター速度が低速になりすぎると手ぶれが生じやすくなるため、失敗撮影になる可能性が高まる。
流し撮りの効果は、撮影対象となる被写体像の背景の流れ量が、撮影画角に対して3%程度となる流れ量(背景像ブレの軌跡幅)で流し撮り効果が見え始める。更に背景の流れ量を増やすことで、主要被写体の動きに対するスピード感は増加するが、シャッター速度がより低速となるため、撮影の難易度は高くなる。
従って、従来知られている技法の目安として、背景の流れ量が撮影画角の5%程度になるシャッター速度を選択することで適度な流し撮り効果を得つつ、撮影の成功率を高めることが知られている。
一方、背景の流れ量は、カメラを振るスピードやレンズの焦点距離により変化するため、流し撮り時のシャッター速度は、現場で何度か試し撮りをした結果で決められることが多く、流し撮りを行うには経験と技術が必要であった。
従来、流し撮りに用いられるカメラが提案されている。このようなカメラとしては、例えば、カメラに搭載されたジャイロセンサによって検出した流す方向に関する回転軸回りの角速度と、撮影レンズの焦点距離とにより面上の背景流れ速度を計算し、その値から背景流れ速度を求めて、流し撮り用シャッター速度を設定するものなどがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−232562号公報
しかしながら、上記のように流し撮り用シャッター速度を設定するカメラでは、角速度と撮影レンズの焦点距離とから流し撮り用シャッター速度を決めるため、背景の流れ量がユーザーの所望する流れ量になっているとは限らない。
流し撮りにおける背景の最適な流れ量は、個人の感覚によっても差があり、また、被写体や映像表現方法によっても大きく変わってくる。また、ユーザーの撮影意図として、被写体を追いながら撮影しても背景は流したくない場合もある。
本発明の目的は、ユーザーの好みに応じて、撮影される画像における背景の流れ量を自由に変えられる撮像装置及びその制御方法並びにプログラムを提供することである。
1つの態様では、撮像装置は、
被写体像を結像する撮像光学系、及び、前記撮像光学系によって結像された被写体像を画像信号に光電変換する撮像素子、を有する撮像部と、
前記撮像装置の姿勢変化に伴う角速度情報を取得する角速度センサと、
前記角速度センサが取得する角速度情報に基づいて前記撮像装置が流し撮り状態か否かを判定する流し撮り判定手段を有する流し撮り検出部と、
前記撮像部に対して露光動作を制御する露出制御部と、
流し撮りの流れ量に関する操作指示が入力される操作入力部と、
前記撮像装置が流し撮り状態であると前記流し撮り判定手段が判定した場合、前記操作入力部に入力された操作指示に基づいて、前記露出制御部による露光動作の制御に用いられるシャッター速度の増減設定を行うシャッター速度算出部と、
を備える。
別の1つの態様では、撮像装置の制御方法は、
撮像部を備える撮像装置を制御する撮像装置の制御方法であって、
前記撮像装置の姿勢変化に伴う角速度情報を取得する工程と、
前記取得された角速度情報に基づいて前記撮像装置が流し撮り状態か否かを判定する工程と、
前記撮像装置が流し撮り状態であると判定された場合、操作入力部に入力された流し撮りの流れ量に関する操作指示に基づいて、前記撮像部の露光動作の制御に用いられるシャッター速度の増減設定を行う工程と、
前記増減設定されたシャッター速度に基づき前記撮像部の露光動作を制御する工程と、
を含む。
更に別の1つの態様では、プログラムは、
撮像部を備える撮像装置の演算処理装置で実行されるプログラムであって、
前記撮像装置の姿勢変化に伴う角速度情報を取得する機能と、
前記取得された角速度情報に基づいて前記撮像装置が流し撮り状態か否かを判定する機能と、
前記撮像装置が流し撮り状態であると判定された場合、操作入力部に入力された流し撮りの流れ量に関する操作指示に基づいて、前記撮像部の露光動作の制御に用いられるシャッター速度の増減設定を行う機能と、
前記増減設定されたシャッター速度に基づき前記撮像部の露光動作を制御する機能と、
を含む。
前記態様によれば、ユーザーの好みに応じて、撮影される画像における背景の流れ量を自由に変えられる。
流し撮り撮影の撮影画像例である。 デジタルカメラ(撮像装置)の主要な機能を示すブロック図である。 ピッチ方向、ヨー方向、及びロール方向を表すデジタルカメラの斜視図である。 ブレ補正マイコン7の内部機能を示すブロック図である。 流し撮りが行われた場合の角速度センサの検出結果の時間変化を示すグラフである。 流し撮りを行う際のヨー方向(ωyaw)、ピッチ方向(ωpitch)、及び絶対値(ωpan)の角速度の変化を示すグラフである。 ωyaw、ωpitch及びωpanの方向関係を示す座標である。 システムコントローラの機能ブロック図である。 シャッター速度算出部の機能ブロック図である。 システムコントローラ及びブレ補正マイコンの制御の流れを示すフローチャートである。 第1の実施の形態における流し撮りTv値算出処理を示すフローチャートである。 第1の実施の形態における角速度補正の演算処理をする際の角度補正値テーブルの一例である。 第1の実施の形態におけるユーザー設定に対応したTv補正値の情報を示すEVFの表示画面の一例である。 第2の実施の形態における流し撮り効果の度合いに応じたサンプル画像の一例(流し撮りモード:弱)である。 第2の実施の形態における流し撮り効果の度合いに応じたサンプル画像の一例(流し撮りモード:標準)である。 第2の実施の形態における流し撮り効果の度合いに応じたサンプル画像の一例(流し撮りモード:強)である。 第2の実施の形態に係るデジタルカメラ(撮像装置)の主要な機能を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、撮像装置に搭載された流し撮りモードの基本的な動作の一例について説明する。
撮影前に予めメニュー等で、流し撮りモードが選択された場合、流し撮りモードが発動する。そして、撮像装置にパンニング(チルティングを含む)の動作が行われながら静止画の撮影が行われた場合、背景の流れ量が所定の値になるシャッター速度が自動で選択され、流し撮り撮影が行われる。
ここで、一例ではあるが、シャッター速度は、背景の流れ量が撮影画角に対して5%の流れ量になるように調整される。なお、背景の流れ量は、動きのある主要被写体に対して、撮像装置をパンニング操作により撮影する際の撮影画像の背景部に対する像ブレ軌跡の幅のことを示す。
流し撮りの場合、撮影技法の目安として、背景の流れ量が撮影画角に対して3%程度から、撮影された画像を人間が見て流し効果が感じられ始める。更に背景の流れ量が撮影画角に対して5%程度となるようにすると、撮影画像は被写体や背景に関わらず流し撮り効果が感じられることが実験的に確認されている。
従って、本発明の実施の形態に係る撮像装置では、自動的に選択されるシャッター速度は、どのような被写体でも流し撮り効果が感じられる最速となるシャッター速度で撮影が行われるので、主要被写体のブレによる失敗撮影を抑えつつ、かつ、撮影画像について有効な流し撮り効果が得られる。
実施の形態では、撮像装置がデジタルカメラに適用された例を示す。
図2Aは、デジタルカメラ1(以下、カメラ1と称す)の主要な機能を示すブロック図である。
図2Bは、ピッチ方向、ヨー方向、及びロール方向を表すカメラ1の斜視図である。
図2A及び図2Bに示すカメラ1は、撮像光学系2と、エンコーダ3と、フォーカルプレーンシャッター4と、撮像素子5と、駆動部6と、ブレ補正マイコン7と、システムコントローラ8と、角速度センサ9と、変倍操作部10と、レリーズSW(switch)11と、EVF(Electronic View Finder)12と、メモリーカード13と、設定ダイヤル14と、を備える。
撮像光学系2は、被写体から光像が入光することで、撮像素子5に被写体像を結像する。なお、撮像光学系2は、同一の光軸Laを有する例えばフォーカスレンズ、ズームレンズ等の複数のレンズを有する。
エンコーダ3は、撮像光学系2が有するレンズ等の位置情報を検出する。
フォーカルプレーンシャッター4は、シャッターの一例であり、後述する撮像素子5の受光面前面に配置された撮像光学系2から入射する被写体光による露光時間(シャッター速度)を後述するAE制御部が調整するのに用いられる。また、フォーカルプレーンシャッター4は、被写体光が入射する開口を遮蔽する遮光幕と、この遮光幕を移動させるアクチュエータとを有し、撮影時に開閉動作がなされ、ライブビュー時には開放状態が維持される。
撮像素子5は、撮像光学系2によって結像された被写体像を画像信号に光電変換する。撮像素子5は、例えば、CCDあるいはCMOSである。なお、撮像素子5は、撮像光学系2及びフォーカルプレーンシャッター4とともに、撮像部の一部として機能する。
駆動部6は、撮像光学系2の光軸Laに垂直となる面内(図2Bに示すX軸方向及びY軸方向)で撮像素子5を移動させるアクチュエータ(例えば、ボイスコイルモータや超音波モータ)を有する。
ブレ補正マイコン7及びシステムコントローラ8は、後述するプログラムを実行する演算処理装置の一例である。
ブレ補正マイコン7は、後述する角速度センサ9により検出される角速度情報に基づいて駆動部6を移動させる。このように、ブレ補正マイコン7は、手ブレ補正を制御するブレ補正制御部として機能する。
システムコントローラ8は、カメラ1の全体制御を統括して行う。また、システムコントローラ8は、制御プログラムを記憶する記憶部と制御プログラムを読込んで処理を実行するCPU(Central Processing Unit)とを有し、CPUによるソフトウェア処理により制御を行う。なお、システムコントローラ8は、後述するシャッター速度算出部及びAE制御部(露出制御部)を有する制御部として機能する。
角速度センサ9は、カメラ1の姿勢変化に伴う角速度情報を取得する。また、角速度センサ9は、例えば、カメラ1のヨー(Yaw)方向及びピッチ(Pitch)方向の角速度を検出する。図2Bに示すように、ヨー方向の回転運動は、カメラ1の垂直方向(Y軸方向)を軸とした回転運動である。ピッチ方向の回転運動は、カメラ1の水平方向(X軸方向)を軸とした回転運動、つまりカメラ1の前後方向への傾きである。なお、角速度センサ9は、更にカメラ1の前後方向(Z軸方向)を軸とした回転方向であるロール(Roll)方向の角速度を検出してもよい。
変倍操作部10は、撮像光学系2における焦点距離(又は撮影倍率)を変える操作を行うための操作部である。例えば、変倍操作部10は、カメラ1のレンズ枠に設けられるリング状の操作部材である。変倍操作部10に接続されたカム枠は、変倍操作部10の回転操作によって回転し、カム枠の回転によりズームレンズが所定の位置に移動する。これにより、焦点距離(変倍率)が変更される。なお、変倍操作部10は、カム枠を直接的に回転させるものではなく、ズームレンズを駆動するモータへの制御量をシステムコントローラ8に通知する指示部などであってもよい。
レリーズSW11は、ユーザーがカメラ1に対して撮影開始指示を入力する例えば2段式のボタンである。また、レリーズSW11は、カメラ1の上面に配置され、半押し状態となる1段目の1stレリーズにより撮影準備開始が指示され、全押し状態となる2段目の2ndレリーズにより露光(露出)開始指示がされる。
EVF12は、撮影された画像や操作設定情報を画像として表示する表示装置である。EVF12の表示体は、例えばTFTあるいは有機ELである。なお、表示装置としては、EVF12と共にあるいはEVF12の代わりに、カメラ1の背面に大型の液晶表示装置などを備えてもよい。
メモリーカード13は、撮影された画像の画像データを記録再生する記録媒体の一例であって、カメラ1に対して着脱可能に配置される。また、メモリーカード13は、不揮発性の記録媒体である。
設定ダイヤル14は、カメラ本体1にあるユーザーからの操作入力手段であり、ユーザーがEVF12に表示されたメニュー画面に応じて、カメラ本体1に含まれる機能に係る各種設定(例えば、カメラモードや絞り値)を変更するためのものである。詳しくは後述するが、設定ダイヤル14は、カメラ1の流し撮りの流れ量に関する操作指示が入力される操作入力部の一例としても機能する。なお、この操作入力部としては、ダイヤル操作による操作指示を受けるものに限らず、例えば、タッチパネルが設けられたEVF12や、操作指示時に押下されるボタンなどであってもよい。
次に各部の作用の流れについて説明する。
被写体からの光束は、撮像光学系2により、撮像素子5の受光面に被写体像として結像される。撮像素子5から出力された画像信号は、システムコントローラ8の制御によってライブビュー画像としてEVF12に表示される。
フォーカルプレーンシャッター4は、システムコントローラ8からの指示に基づいて、シャッター幕の開閉動作をして、撮像素子5の露出状態と遮光状態とを切替える。
具体的には、ユーザーによりレリーズSW11が押下(全押し状態)されると、システムコントローラ8は、設定されたシャッター速度に基づいて、フォーカルプレーンシャッター4を開閉動作制御し、シャッター速度に基づいた所定期間の間、撮像素子5を露出状態とする。
撮像素子5は、受光面が露出した状態で結像された被写体像を光電変換する。システムコントローラ8は、撮像素子5から光電変換された各画素に対応する電荷量を映像信号として読み出す。また、システムコントローラ8は、撮像素子5に対して、光電変換による電荷蓄積の開始及び終了と、蓄積された電荷を画像信号として読み出す制御信号とを出力する。
システムコントローラ8は、撮像素子5によって読み出された映像信号を受信し、更に、この映像信号に対して種々の信号処理を施す。また、種々の信号処理が施された後の映像信号は、EVF12に対して、撮影時のライブビュー映像として逐次表示されたり、撮影された後に生成された画像データとしてメモリーカード13或いはカメラ1に内蔵された記憶部に記録されたりする。
角速度センサ9は、カメラ1の姿勢変化に伴う、所定の回転軸周りの回転運動の角速度を検出して、ブレ補正マイコン7に角速度情報を通知する。ここでは、角速度センサ9は、撮像光学系2の光軸Laと直交する面に対してカメラ1の水平方向(X軸方向)を回転軸とした回転運動であるピッチ方向と、撮像光学系2の光軸Laと直交する面に対して垂直方向(Y軸方向)を回転軸とした回転運動であるヨー方向との角速度を検出する。
ブレ補正マイコン7は、ヨー方向及びピッチ方向に対してそれぞれ取得した角速度に基づいて、カメラ1の姿勢変化に伴う角度変化を算出する。そして、ブレ補正マイコン7は、ヨー方向及びピッチ方向に対するそれぞれの角度変化量と、撮像光学系2の焦点距離の情報とに基づいて撮像素子5の受光面に生じる水平方向及び垂直方向に対する像ブレ量(像面移動量)を算出する。更に、ブレ補正マイコン7は、これらの像ブレ量を打ち消す方向に撮像素子5の受光面を水平方向及び垂直方向にそれぞれ移動させるように、駆動部6を制御する。これにより、ブレの無い画像を撮影することができる。
変倍率操作部10は、ユーザー操作に基づいて、撮像光学系2の変倍率(ズーム倍率、焦点距離)を変更する。このとき、撮像光学系2の変倍率に合わせて、撮像光学系2に含まれるレンズ等の光軸方向への位置が変化する。更に、エンコーダ3によって、撮像光学系2に含まれるレンズ等に対する光軸方向の位置が検出され、検出された位置情報に基づいて、システムコントローラ8が焦点距離の情報などに変換する。
図3は、ブレ補正マイコン7の内部機能を示すブロック図である。
ブレ補正マイコン7は、CPU70と、ADC(Analog to Digital Convertor)71と、SIO(Serial Input and Output interface unit)72と、ドライバ73と、基準算出部74と、演算部75と、流し撮り検出部76と、ブレ補正部77と、通信部78と、を有する。
CPU70は、制御プログラムを読み込んで所定の処理を実行する演算処理手段である。CPU70により実行される処理を、基準算出部74、減算部75、流し撮り検出部76、ブレ補正部77、通信部78として表す。このように、CPU70により実行される各処理は、ブレ補正マイコン7で動作するプログラムとして実装され、例えば、ファームウェアによって演算機能が生成される。なお、演算処理の各機能は、CPU70内で動作するプログラムによって構成される方式に限らず、例えば複数の電子回路で構成される方式であってもよい。これは、後述するシステムコントローラ8が有するCPUに関しても同様である。
ADC71は、角速度センサ9から角速度の検出値であるアナログ信号を入力し、AD変換して、CPU70で扱うことができるデジタル値に変換する。また、ADC71は、角速度センサ9からの角速度を平均化する処理も行う。
SIO72は、システムコントローラ8との間でデータの送受信を行うシリアルインターフェースである。
ドライバ73は、CPU70から駆動部6に対して操作信号を出力する。また、ドライバ73は、例えば、スイッチング制御によりPWM(Pulse Width Modulation)変調して操作量を出力するPWMドライバ方式と、操作量をアナログ量として出力するリニアドライバ方式との両方に対応している。
次に、ブレ補正マイコン7内の機能の詳細作用について説明する。
まず、角速度センサ9から角速度の検出値であるアナログ信号が入力されると、ADC71は、所定の時間周期毎にAD変換を行い、CPU70で演算可能なデジタル値に変換する。
基準算出部74は、カメラ1が静止状態となるときの角速度の値を基準値として算出する。
減算部75は、逐次、角速度センサ9が検出した角速度の検出値に対してADC71によりAD変換された値から、基準算出部74が算出した角速度の基準値を減算処理する。減算部75による演算出力は、ヨー及びピッチ方向に対する回転方向の正負に対応する符号付きの値となる。このときの符号は、ヨー及びピッチ方向に対する回転方向の正負情報を示すことになる。
以上の基準算出74及び減算部75による演算処理は、ADC71の角速度検出値に対して、直流成分を除去するハイパスフィルタ演算処理(HPF:High-Pass Filtering operation)などでも代用することが可能であり、本方法に限定するものではない。
次に、減算部75によって符号付きの値に変換された角速度は、流し撮り検出部76に入力される。そして、流し撮り検出部76は、角速度情報に基づいてカメラ1が流し撮り状態であるか否かを判定する。この流し撮り検出部76の判定処理は、流し撮り判定手段として機能する。
流し撮り検出部76は、流し撮り中か否かの判定結果に応じて、駆動部6を駆動して補正すべき角速度をブレ補正部77に通知する。更に、流し撮り検出部76は、流し撮り操作に係る角速度を算出する角速度算出手段としても機能し、算出した結果となる情報を、通信部78を介してSIO72経由でシステムコントローラ8に通知する。
ここで、上述の流し撮りと判定された場合の補正すべき角速度とは、検出した角速度に係り、減算部75で減算された符号付きの角速度出力から、流し撮り操作に係る角速度(後述する図4の時間t1〜t2の期間で算出され、流し撮り時の基準となる角速度ω)を差し引いた値である。なお、流し撮りでない場合の補正すべき角速度は、検出した角速度そのままである。つまり、流し撮り検出部76は、流し撮りでない場合は、流し撮りと判定された場合の補正すべき角速度を演算出力する。
ブレ補正部77は、まず、入力された角速度を時間積分してカメラ1の姿勢変化による角度変化を算出する。この角度変化は、撮影開始時点のカメラ1の姿勢と、ある時間後の姿勢変化した際の姿勢との角度の差のことである。
次に、ブレ補正部77は、上述の入力された角速度を時間積分して算出された角度変化と撮像光学系2の焦点距離とから撮像素子5の受光面(撮像面)に生じる像ブレ量(像面移動量)を算出する。そして、ブレ補正部77は、算出した像ブレ量を打ち消すように駆動部6を駆動するための補正量を算出する。
更に、算出された補正量は、ドライバ73を介して駆動部6に操作量(操作信号)として伝達される。駆動部6は、算出された操作量に基づいて撮像素子5を移動(駆動)することでブレ補正動作が実施される。
次に、図3に示す流し撮り検出部76及びブレ補正部77の演算機能の作用に関連して、カメラ1が流し撮り中に角速度センサ9が検出する角速度の変化について図4から図6を基に説明する。
図4は、流し撮りが行われた場合の角速度センサ9の検出結果の時間変化を示すグラフである。
流し撮りがされる期間中は、角速度の検出値に以下の特徴的な傾向が生じる。
(1)基準値(静止時の角速度)に対して、一方向に偏りが生じる。更に、
(2)角速度の大きさは、通常カメラ1を構えたときに生じる角速度よりも大きな角速度が発生する。
上記の特徴的な傾向から、流し撮り検出部76では、以下の方法で流し撮りを検出する。まず、上記(2)の特徴的な傾向より、通常カメラ1を構えたときに生じる角速度よりも高い流し撮り検出閾値THを設定する。
次に、上記(1)の特徴的な傾向より、逐次検出される角速度が、流し撮り検出閾値THを所定期間(図4では時間t1〜t2)継続して超えた場合は、流し撮りが開始されたと判定する。そして、カメラ1に姿勢変化が生じない場合となる基準値と角速度とがクロスした場合(図4では時間t3)に、流し撮り検出部76は流し撮りが終了したと判定する。
従って、カメラ1が流し撮り状態にあると検出する流し撮り検出期間は、時間t2〜t3の期間となる。流し撮り開始の判定を、角速度の大きさだけはなく、一定以上の大きさの角速度が、設定期間である所定時間以上継続したことにより判定することで、カメラ1を大きく動かしただけの動作を流し撮りと誤判定することが防止できる。なお、図4に示す角速度の検出結果は、流し撮り時の角速度の値が正の値を示した例である。そのため、基準値とクロスした直後の角速度の値は、負の値となる。
図5は、流し撮りを行う際に、流し撮りを行う方向に対して、カメラ1が水平又は垂直方向に対して傾いていた場合や、カメラ1に対して斜め方向に流し撮りを行った場合での、流し撮り検出部76に入力されるヨー方向(ωyaw)、ピッチ方向(ωpitch)、並びに、これらヨー方向及びピッチ方向の成分を含む絶対値(ωpan:破線)となる角速度の変化を示すグラフである。
この場合、角速度の偏りは、図5のようにヨー方向及びピッチ方向双方に発生する。
実際の流し撮りに基づく角速度は、ヨー方向及びピッチ方向の角速度を2乗平均したωpanとなる。以下に関係式を示す。
ここで、式1で示すωpanは、ヨー方向及びピッチ方向の角速度成分を合成した角速度の絶対値である。
図6は、ωyaw、ωpitch及びωpanの方向関係を示す座標である。なお、図6では、ωyawをX軸、ωpitchをY軸としている。
流し撮り方向の傾き角度は、図6のような関係となり、各軸に対する傾き角度(θpitch又はθyaw)を、ヨー方向(ωyaw)とピッチ方向(ωpitch)との角速度の比から算出することができる。
以上が、ブレ補正マイコン7が行う、流し撮り判定作用、並びに、流し撮り判定がされた場合の流し撮り方向(傾き)及び絶対値となる角速度の大きさの検出作用である。
<流し撮り撮影時のシャッター速度算出作用>
次に流し撮り撮影時のシャッター速度の算出作用について、図面を用いて詳細に説明する。
図7Aは、システムコントローラ8の機能ブロック図である。また、図7Bは、シャッター速度算出部80の機能ブロック図である。これらは、本実施の形態の特徴点を機能ブロック図として示したものである。
図7Aに示すシステムコントローラ8は、上述のようにカメラ1の全体を統括して制御する。
流し撮りモードでのシャッター速度は、システムコントローラ8内部のプログラム処理により算出される。図7Aに示すシステムコントローラ8は、図7Bに示すシャッター速度算出部80と、図1に示すフォーカルプレーンシャッター4を操作制御するAE制御部85と、SIO86と、を有する。シャッター速度算出部80及びAE制御部85は、システムコントローラ8のCPUのソフトウェア処理により実行される機能である。
詳しくは後述するが、シャッター速度算出部80は、カメラ1が流し撮り状態であると流し撮り検出部76(流し撮り判定手段)が判定した場合、設定ダイヤル14に入力された操作指示に基づいて、AE制御部85(露出制御部)による露光動作の制御に用いられるシャッター速度の増減設定を行う。
シャッター速度算出部80へ入力される情報として、ブレ補正マイコン7から出力されるヨー方向及びピッチ方向の流し撮り時の基準となる角速度情報と、撮像光学系2の焦点距離情報と、設定ダイヤル14から入力されるユーザー設定情報と、がある。なお、焦点距離情報は、エンコーダ3が検出した撮像光学系2に含まれるレンズの位置情報に基づいて算出される。
シャッター速度算出部80から露出制御部の一例であるAE制御部85へ出力される情報として、フォーカルプレーンシャッター4に対するシャッターの開閉操作量がある。この開閉操作量は、シャッター速度算出部80によって算出されたシャッター速度(露出時間)に対応する。
図7Bに示すように、シャッター速度算出部80の機能構成は、傾き検出部81aと、流し撮り角速度算出部81bと、流し撮りTv値算出部82と、Tv補正値生成部83と、減算部84と、を有する。
傾き検出部81a及び流し撮り角速度算出部81bは、流し撮り方向の情報を含めた流し撮り時の角速度(ωpan)を算出する演算手段である。
流し撮りTv値算出部82は、流し撮り時の角速度と、撮影光学系2の焦点距離情報とから、流し撮り時のシャッター速度を算出する。
Tv補正値生成部83は、設定ダイヤル14から入力されたユーザー設定情報に基づいて、流し撮りTv値算出部82が算出した流し撮り時のシャッター速度に対して、シャッター速度の補正量を設定する補正量設定手段として機能する。
減算部84は、流し撮りTv値算出部82が算出した流し撮り時のシャッター速度に対して、Tv補正値生成部83が設定したシャッター速度の補正量を補正演算する補正演算手段として機能する。
次にシャッター速度算出部80及びこれを有するシステムコントローラ8の機能の詳細な作用を説明する。
傾き検出部81aは、ブレ補正マイコン7から図3に示すSIO72及び図7Aに示すSIO86を介して取得されたヨー方向の角速度及びピッチ方向の角速度からカメラ1が振られている軸と、角速度の検出軸の傾き量θpitch又はθyawと、を検出する。このように、傾き検出部81aは、角速度センサ9が回転角速度を検出する回転軸に対してカメラ1が回転する回転方向との傾き量を検出する傾き検出手段として機能する。
流し撮り角速度算出部81bは、傾き検出部81aが検出する傾き量に基づく判断の結果、所定量以上に傾いている場合には、角速度の補正をして、実際の角速度ωpanを算出する。これら実際の角速度ωpanの算出は、上述の式1により求めることができる。詳しくは後述するが、流し撮り角速度算出部81bは、傾き検出部81aが検出した傾き量に基づいて、角速度センサ9が検出する主方向となる回転角速度の値を補正し基準となる角速度を算出する流し撮り角速度算出手段として機能する。
流し撮りTv値算出部82は、流し撮り角速度算出部81bが算出した角速度と焦点距離とに基づいて流し撮りシャッター速度を算出し、流し撮りTv値に変換する。この算出及び変換方法については後で詳しく説明する。
Tv補正値生成部83は、ユーザーの設定に基づいて、補正値を生成する。減算部84は、流し撮りTv値から補正値を減算したTv値をAE制御部85に出力する。
このように、シャッター速度算出部80は、カメラ1が流し撮り状態であると流し撮り検出部76(流し撮り判定手段)が判定した場合、角度センサ9が検出する角速度情報に基づいて流し撮り時の基準となる角速度を算出し、算出された角速度と撮像光学系2の焦点距離情報とに応じてシャッター速度を算出し、設定ダイヤル14に入力された操作指示及び算出したシャッター速度に基づいて、シャッター速度の増減設定を行う。
AE制御部85は、フォーカルプレーンシャッター4(撮像部)に対して露光動作を制御する露出制御部として機能する。また、AE制御部85は、AEブレ補正マイコン7で流し撮りが検出されている場合には、減算部84から出力されたTv値に基づいて露出制御を行う。
次に、流し撮りモードが選択された場合のシステムコントローラ8及びブレ補正マイコン7の制御の流れを図8に基づいて説明する。
図8の左側の処理は、システムコントローラ8の制御の流れを示し、図8の右側の処理は、ブレ補正マイコン7の制御の主な流れを示すものである。図8の左側(システムコントローラ8)と右側(ブレ補正マイコン7)とに渡る信号の流れは、システムコントローラ8とブレ補正マイコン7との相互間での通信を示す。
まず、流し撮りモードが選択されると、システムコントローラ8は、カメラ状態取得コマンド(コマンド−1)をブレ補正マイコン7に発行し、カメラ1の状態を取得する(ステップSC1)。
ここで、カメラ1の状態には、流し撮り中か否かの判定状態結果(流し撮り判定フラグの有無)と、流し撮り角速度の値とが含まれる。流し撮り角速度は、図4に示す所定期間(検出期間t1〜t2)での角速度の平均値とする。
更に、流し撮り判定フラグが、流し撮り検出中の場合(例えば、図4に示す時間t2〜t3)は、流し撮り角速度は有効な値として用い、流し撮り検出中でない場合は、流し撮り角速度は無効な値となる。
流し撮り検出中となる条件としては、図4に示すように角速度が閾値THを超えて(時間t1)から所定の検出期間(時間t2〜t1の期間)を超えても閾値THの値を超えている状態が一例として挙げられる。
一方、ブレ補正マイコン7は、まずカメラ状態取得コマンド(コマンド−1)を受信したら、流し撮り判定フラグ及び流し撮り角速度を応答する(ステップBC1)。
次に、システムコントローラ8は、取得した流し撮り判定フラグに基づいてカメラ1が流し撮り中かを判定する(ステップSC2)。
流し撮り判定フラグに基づいてカメラ1が流し撮り中であると判定される場合(ステップSC2がYES)、シャッター速度算出部80は、ブレマイコン7から送信される角速度平均値である流し撮り角速度に応じて、流し撮りシャッター速度算出を行う(ステップSC3)。
ここで流し撮りシャッター速度算出処理(ステップSC3)に関しては、後で詳しく説明する。
一方、流し撮り判定フラグに基づいてカメラ1が流し撮り中でないと判定される場合(ステップSC2がNO)、流し撮りシャッター速度算出処理(ステップSC3)は行われずに、AE制御処理(ステップSC4)が行われる。
AE制御処理(ステップSC4)では、流し撮りシャッター速度が有効な場合は、流し撮りシャッター速度に固定して露出制御を行うが、流し撮りシャッター速度が無効な場合は、例えば被写体像の輝度情報に基づき通常の露出制御を行う。ここで、流し撮り時に算出されるシャッター速度を第1のシャッター速度として捉え、上記の通常の露出制御時のシャッター速度を第2のシャッター速度と捉えることができる。なお、上述の輝度値の取得は、例えば、図示しない測光センサを用いるものや、ライブビュー撮影時に撮像素子5から取得される画像信号より被写体の輝度値を逐次取得するものが挙げられる。
AE制御処理(ステップSC4)の後、次の処理ステップとして、被写体に撮像光学系2のピントを合わせる動作であるAF処理(ステップSC5)が行われる。AF処理(ステップSC5)の後、次のステップとして撮影開始指示(露光開始)があったか否か、つまりレリーズSW11が全押し状態となったか否かが判定される(ステップSC6)。
撮影開始指示(露光開始)がなかった場合(ステップSC6がNO)は、再度ステップSC1に移行して、ステップSC1〜ステップSC6の処理が繰り返し行われる。
ここで、AE処理(ステップSC4)及びAF処理(ステップSC5)に関しては、毎周期行う必要はなく、必要に応じて実施されればよい。
一方、撮影開始指示(露光開始)があった場合(ステップSC6がYES)、システムコントローラ8は、手ブレ補正が有効かを判断し(ステップSC7)、有効な場合(ステップSC7がYES)は補正開始指示(コマンド−2)をブレ補正マイコン7に通知する(ステップSC8)。その後、次のステップとして露光処理(ステップSC9)が開始されるが、手ブレ補正が無効な場合は、補正開始指示(コマンド−2)がブレ補正マイコン7に通知されずに、そのまま露光が開始する。
この時、ブレ補正マイコン7は、システムコントローラ8から補正開始指示(コマンド−2)を受信したら、処理ステップとしてブレ補正を開始する(ステップBC2)。そして、ブレ補正マイコン7は、システムコントローラ8の処理が露光(ステップSC9)中の間はブレ補正を続ける(ステップBC3)。
なお、ブレ補正マイコン7は、流し撮り検出状態の場合、流し撮り時に基準とした角速度に対する角速度の偏差に基づいてブレ補正制御を行う。つまり、流し撮り時の角速度のムラを補正する。一方、ブレ補正マイコン7は、流し撮り状態を検出しない場合、カメラ1の姿勢変化に伴う角速度に基づいてブレ補正する。つまり、カメラ1の姿勢変化がない状態を基準の角速度(ゼロ)として、逐次検出された角速度に応じてブレ補正する(通常の手ブレ補正)。
再び、システムコントローラ8の制御ステップの説明に戻り、システムコントローラ8は、露光(ステップSC9)が終了すると、手ブレ補正が有効かを判断し(ステップSC10)、有効な場合(ステップSC10がYES)には補正終了コマンド(コマンド−3)をブレ補正マイコン7に通知する補正終了指示を行う(ステップSC11)。一方、手ブレ補正が無効な場合(ステップSC10がNO)、そのまま撮影が終了する。
これに対して、ブレ補正マイコン7の処理では、システムコントローラ8から補正終了コマンド(コマンド−3)を受信したら、ブレ補正マイコン7は、補正を終了する(ステップBC4)。
なお、システムコントローラ8は、露光(ステップSC9)が終了して補正終了指示(ステップSC11)を発行後も、流し撮りモードが継続中であれば、カメラ状態取得処理(ステップSC1)に戻って最初から処理を繰り返す。
<流し撮りシャッター速度の算出方法>
次に、流し撮りシャッター速度の算出方法に関して詳しく説明する。
流し撮り角速度から、1秒間露光した場合の流れ量は以下の式2及び式3により求めることができる。

Fps=f×tanωpan≒f×ωpan×π/180 (式2)

ただし、
f:焦点距離
Fps:1秒あたりの流れ量
ωpan:流し撮り角速度
なお、式2の右辺で示すものは、流し撮り角速度ωpanの値が小さい値であるために近似できる際の算出例を示したものである。
流れ量をLとして、Lの流れ量を生じさせるためのシャッター速度を流し撮りシャッター速度Tpanとすると、流し撮りシャッター速度は以下となる。

Tpan=L/Fps (式3)

ただし、
Tpan:流し撮りシャッター速度
L:目標流れ量
ここで、目標流れ量Lは、例えば撮像素子5のサイズが35mmフルサイズであり、目標の流れ量を長辺に対する5%とすると、Lは1.8mmである。
上述の手法により算出した流し撮りシャッター速度は、APEX(Additive system of Fhotographic EXposure)の式に基づき流し撮りTv値として変換できる。

Tvpan=−log2 Tpan (式4)
<第1の実施の形態>
次に本発明の第1の実施の形態について説明する。
本実施の形態の構成は、上述のブレマイコン7に示す流し撮りモードの構成及び制御はほぼ同一である。一方、システムコントローラ8の処理である図8に示す流し撮りシャッター速度算出処理(ステップSC3)での制御に対して追加機能がある。
よって、本実施の形態では、上述の追加機能の詳細説明を主に行い、上述の他の作用については説明が重複するので省略する。
最初に、図8に示すシステムコントローラ8の流し撮りTv値算出処理(ステップSC3)の詳細ステップを図9のフローチャートを基に説明する。
まず、図7Bに示すシャッター速度算出部80の傾き検出部81a及び流し撮り角速度算出部81bは、上述のように、ヨー方向の角速度の平均値ωyawと、ピッチ方向の角速度の平均値ωpitchとから検出軸に対する傾きを算出する(ステップSC301)。
ここでは、ヨー方向及びピッチ方向の2つの回転方向の角速度の検出値から、流し撮りが行われている主となる回転軸の検出と、検出された主となる回転軸の角速度平均値と、もう一方の角速度平均値の比率と、が求められる。
流し撮りが行われている主となる回転軸は、ωyawとωpitchとの大小比較により大きい方を流し撮りが行われている主な回転軸とする。
一方、傾き角及び傾き補正値を算出するに際して、まず大きい側の回転軸となる角速度軸に対する正接値が求められる。
例えば、ωyawが大きい場合は、以下の式5に基づいてωyawに対する正接値を算出する。

Tanθyaw=ωpitch/ωyaw (式5)
ここでは、上述の式5で示す演算を簡単化するために、図10に示すテーブルに基づいて角速度補正値を決定している。
例えば、算出したTanθの値が0.6であった場合、Tanθyawの値は、各テーブルの境界値との大小比較により30°〜36°の範囲であることがわかる。
この範囲の場合、ヨー方向の検出した角速度に対して、実際のパンニング角速度ωpanは1.15〜1.24倍となるが、角速度補正値を1.2とする。このように、流し撮り角速度算出部80の流し撮り角速度算出部81bは、傾き検出部81aが検出した傾き量の範囲に応じて予め決定された角速度補正値を用いて回転角速度の値を補正するとよい。
こうすることで、角速度の検出誤差を5%以内に抑えることができるので、流し撮りにおける背景の流れ量の誤差を5%以内に抑えることができる。これは、ユーザーが目視で流れ量の違いを判別できないレベルの誤差であり、撮影画像の印象の違いは発生しない。
上記の補正値算出方法は、これに限定されるものでなく、処理負荷に問題がなければ式1を厳密に計算する手法でも構わない。
次に、傾き検出処理(ステップSC301)により決定した角速度補正値を、流し撮りを検出した軸の角速度に乗算することで流し撮りパンニング速度ωpanが算出される(ステップSC302)。
流し撮りパンニング速度ωpanの算出(ステップSC302)が終了した後、次に、図7Bに示す流し撮りTv値算出部82により流し撮りパンニング速度ωpanから式2及び式3に基づいて流し撮りシャッター速度が算出される(ステップSC303)。
更に、次の処理ステップとして式4に基づいてAPEX式による露出値に応じて流し撮りTv値算出部82により上記の流し撮りシャッター速度が流し撮りTv値に変換される(ステップSC304)。
そして、Tv補正値が生成される(ステップSC305)。この処理では、Tv補正値はユーザー設定(設定ダイヤル14から入力される設定値)に基づいて、図7Bに示すTv補正値生成部83により決定される。
図11は、流し撮り効果の設定に関わるユーザーインターフェースの一例として、表示部であるEVF12への表示画面の一例を示す。
EVF12には、撮影モードの動作が実施されて、ユーザーがレリーズSW11を押下して露出が開始されるまでは、システムコントローラ8からの制御によって、被写体像をリアルタイムに表示するライブビュー映像が表示される。
なお、シャッター速度算出部80は、露出時間がそれぞれ異なる複数の撮影条件に対応する複数の撮影モードを有するとよい。複数の撮影モードは、上記の第1のシャッター速度を算出し上述の増減設定を行わない第1の撮影モードと、第1のシャッター速度に対して上述の増減設定を行い第3のシャッター速度を算出する第2の撮影モードとを有する。つまり、上述のTv補正値生成部83による第1のシャッター速度の増減設定に関して、第2の撮影モードでは、第1のシャッター速度から第3のシャッター速度への補正が行われる。また、シャッター速度算出部80は、カメラ1が流し撮り状態であると流し撮り検出部76(流し撮り判定手段)が判定した場合は、設定ダイヤル14(操作入力部)に入力された操作指示に基づいて第1の撮影モード又は第2の撮影モードを選択し、設定ダイヤル14に入力された操作指示によって第2の撮影モードを選択した場合には、第3のシャッター速度を算出する。
撮影モードとして流し撮りモード(例えば第2の撮影モード)が選択された場合、EVF12の表示領域下部には、図11の下側に示すようにユーザー設定に応じたTv補正値を示すインジケータが表示される。これは、ユーザーの設定ダイヤル14の操作に基づいて設定が変更されると、Tv補正値生成部83により算出されたTv補正値が連動して変わり、更にインジケータの指示表示も、連動して変更できるようになっている。
ここでのTv補正値の設定の設定幅や設定ステップは、一例として、撮影露出値(EV値)の補正と対応して、1/3段ステップで変更できるようになっている。
例えば、+1が設定された場合、Tv補正値は1となる。このTv補正値を、流し撮りTv値から減算される(ステップSC306)。こうすることで、例えば効果+1を設定した場合、シャッター速度が1段下がる。
つまり、角速度ωpanに基づいて算出された流し撮り露光時間に対して、露光時間が2倍に変更される。これに伴い、背景の流れ量が2倍になる。
ユーザーは、流し撮り効果設定を、背景に対して所望の流したい流れ量になるように適宜変更することで、被写体状況に応じて、適宜所望の流し撮り画像を得ることができる。
また本機能は流し撮り以外にも以下のような使い方ができる。Tv補正値の設定として、例えば効果を−2に設定した場合は、Tv値が2段補正され、流し撮りシャッター速度の1/4の露光時間になる。
この場合、背景はほとんど流れなくなるので、スポーツなどの動きの激しい被写体を追いながら撮影する場合でも、背景が流れないシャッター速度で確実に撮影することができる。
以上、述べてきたように、流し撮りを行う際、カメラを振られる方向に関わらず、ユーザーが設定した背景の流れ量の流し撮り画像の撮影が可能になる。
以上説明した第1の実施の形態を含む実施の形態では、図3に示す流し撮り検出部76は、角速度センサ9が取得する角速度情報に基づいてカメラ1が流し撮り状態か否かを判定する流し撮り判定手段を有する。また、図7A及び図7Bに示すシャッター速度算出部80は、カメラ1が流し撮り状態であると流し撮り判定手段が判定した場合、設定ダイヤル14に入力された操作指示に基づいて、AE制御部85による露光動作の制御に用いられるシャッター速度の増減設定を行う。
そのため、ユーザーは、操作入力部の設定ダイヤル14に操作指示を入力するという容易な作業で、撮影される画像における背景の流れ量を所望する流れ量に調整することができる。よって、実施の形態によれば、ユーザーの好みに応じて、撮影される画像における背景の流れ量を自由に変えられる。
また、実施の形態では、シャッター速度算出部80は、カメラ1が流し撮り状態であると流し撮り判定手段が判定した場合、角度センサ9が検出する角速度情報に基づいて流し撮り時の基準となる角速度を算出し、算出された角速度と撮像光学系2の焦点距離情報とに応じて上記シャッター速度である第1のシャッター速度を算出し、設定ダイヤル14に入力された操作指示及び算出された第1のシャッター速度に基づいて、第1のシャッター速度の増減設定を行う。そして、シャッター速度算出部80は、カメラ1が流し撮り状態でないと流し撮り判定手段が判定した場合、被写体像の輝度情報に基づいて第2のシャッター速度を算出する。そのため、流し撮り時におけるカメラ1の動きに応じて、背景の流れ量を適切な値に設定することができる。
また、実施の形態では、シャッター速度算出部80は、角速度センサ9が回転角速度を検出する回転軸に対してカメラ1が回転する回転方向との傾き量を検出する傾き検出部81aと、この傾き検出部81aが検出した傾き量に基づいて、角速度センサ9が検出する主方向となる回転角速度の値を補正し基準となる角速度を算出する流し撮り角速度算出部81bと、を有する。そのため、流し撮り時におけるカメラ1の主方向の動きに応じた流し量の設定を行うことができる。
また、実施の形態では、流し撮り角速度算出部80の流し撮り角速度算出部81bは、傾き検出部81aが検出した傾き量の範囲に応じて予め決定された角速度補正値を用いて回転角速度の値を補正する。そのため、シャッター速度算出部80における処理負荷を軽減することができる。
また、実施の形態では、シャッター速度算出部80は、露出時間がそれぞれ異なる複数の撮影条件に対応する複数の撮影モードを有する。また、複数の撮影モードは、上記の第1のシャッター速度を算出し上記の増減設定を行わない第1の撮影モードと、第1のシャッター速度に対して上記の増減設定を行い第3のシャッター速度を算出する第2の撮影モードとを有する。更には、シャッター速度算出部80は、カメラ1が流し撮り状態であると流し撮り検出部76(流し撮り判定手段)が判定した場合は、設定ダイヤル14(操作入力部)に入力された操作指示に基づいて第1の撮影モード又は第2の撮影モードを選択し、設定ダイヤル14に入力された操作指示によって第2の撮影モードを選択した場合には、第3のシャッター速度を算出する。そのため、ユーザーは、撮影される画像における背景の流れ量を容易に変えられる。
<第2の実施の形態>
次に第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態の構成は第1の実施の形態と同様である。このため、説明の重複を避けるため、第1の実施の形態との機能及び作用の違いについてのみ説明する。
本実施の形態では、本実施の形態独自の機能として、背景の流れ量がそれぞれ異なる流し撮りモード(例えば、上述の第1の撮影モードや第2の撮影モード)を複数持つものである。すなわち、複数の流し撮りモードは、露出時間がそれぞれ異なる複数の撮影条件に対応する。
流し撮りモードの選択は、設定ダイヤル14のダイヤル回転動作により行われ、各流し撮りモード設定時に、図12A〜図12Cに示すようなサンプル画像がEVF12に表示される。
図12Aは、流し撮りモード(弱)時のサンプル画像であり、図12Bは流し撮りモード(標準)時のサンプル画像であり、図12Cは流し撮りモード(強)のサンプル画像である。
上述のサンプル画像のEVF12における表示の制御は、図13に示すように、システムコントローラ8のサンプル画像表示制御部8aにより行われる。つまり、サンプル画像表示制御部8aは、複数の撮影モードのうち設定ダイヤル14に入力された操作指示に対応する撮影モードについて、撮影画像の背景領域の流れ量を示すサンプル画像をEVF12に対して表示出力させる。ここで、サンプル画像の種類は、図12A〜図12Cに示す3種類に限らず、複数種類であればよい。なお、図13は、サンプル画像表示制御部8aを付加した点以外は、図2Aと同様である。
各画像は背景の流れ量が異なっており、選択した流し撮りモードで撮影される流し撮り画像の背景の流れ量と、サンプル画像の背景の流れ量とが一致している。
こうすることで、ユーザーはサンプル画像の表示を見ながら自分のイメージに合った流し撮りモードを選択することができる。
次に本実施の形態の制御について説明する。
本実施の形態では、第1の実施の形態の処理フローに対して、ユーザー設定に基づくTv値の詳細な補正設定は行わない。このため、本実施の形態では、流し撮りシャッター速度算出処理(図8のステップSC3)における流し撮りTv値算出処理の詳細は、図9に示す制御フローのステップSC305及びSC306の処理が無いものとなる。
各流し撮りモード(流し撮り効果:弱,標準,強)は、それぞれ背景の流れ量が異なる。これは、図9に示す流し撮り最適シャッター速度算出処理(ステップSC303)で流し撮りシャッター速度を算出する際の式3における目標流れ量Lの値が異なることを意味する。例えば、流し撮り効果が標準である場合が第1のシャッター速度を算出し増減設定を行わない上述の第1の撮影モードに対応し、流し撮り効果が弱又は強である場合が第1のシャッター速度に対して増減設定を行い第3のシャッター速度を算出する上述の第2の撮影モードに対応する。
流し撮りモード(標準)ではLの値を1.8mmとしている(35mmサイズの撮像素子において、撮影画角の5%の流れ量に相当)が、流し撮りモード(弱)ではLの値を0.9mmとし(撮影画角の2.5%の流れ量に相当)、流し撮りモード(強)ではL3.6mm(撮影画角の10%の流れ量に相当)としている。
こうすることで、流し撮りモード(強)では、流し撮りモード(標準)に対して背景の流れ量が2倍の流れ量となる。また、流し撮りモード(弱)に設定した場合は、流し撮りモード(標準)に対して背景の流れ量が1/2の流れ量になる。
上述した背景の流れ量Lの値は、上記に限定されるものではなく、撮像素子5のサイズに合わせて適宜最適な値を設定する必要がある。
以上説明した第2の実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様に、ユーザーの好みに応じて、撮影される画像における背景の流れ量を自由に変えられる。
また、本実施の形態では、サンプル画像表示制御部8aは、複数の撮影モードのうち設定ダイヤルに入力された操作指示に対応する撮影モードについて、撮影画像の背景領域の流れ量を示すサンプル画像をEVF12に対して表示出力させる。そのため、ユーザーは、撮影される画像における背景の流れ量をより一層容易に変えられる。
本発明は、上述の実施の形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、様々な発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素のいくつかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 カメラ
2 撮像光学系
3 エンコーダ
4 フォーカルプレーンシャッター
5 撮像素子
6 駆動部
7 ブレ補正マイコン
8 システムコントローラ
8a サンプル画像表示制御部
9 角速度センサ
10 変倍操作部
11 レリーズSW
12 EVF
13 メモリーカード
14 設定ダイヤル
70 CPU
71 ADC
72 SIO
73 ドライバ
74 基準算出部
75 減算部
76 流し撮り検出部
77 ブレ補正部
78 通信部
80 シャッター速度算出部
81a 傾き検出部
81b 流し撮り角速度算出部
82 流し撮りTv値算出部
83 Tv補正値算出部
84 減算部
85 AE制御部
86 SIO

Claims (8)

  1. 撮像装置であって、
    被写体像を結像する撮像光学系、及び、前記撮像光学系によって結像された被写体像を画像信号に光電変換する撮像素子、を有する撮像部と、
    前記撮像装置の姿勢変化に伴う角速度情報を取得する角速度センサと、
    前記角速度センサが取得する角速度情報に基づいて前記撮像装置が流し撮り状態か否かを判定する流し撮り判定手段を有する流し撮り検出部と、
    前記撮像部に対して露光動作を制御する露出制御部と、
    流し撮りの流れ量に関する操作指示が入力される操作入力部と、
    前記撮像装置が流し撮り状態であると前記流し撮り判定手段が判定した場合、前記操作入力部に入力された操作指示に基づいて、前記露出制御部による露光動作の制御に用いられるシャッター速度の増減設定を行うシャッター速度算出部と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記シャッター速度算出部は、前記撮像装置が流し撮り状態であると前記流し撮り判定手段が判定した場合、前記角度センサが検出する角速度情報に基づいて流し撮り時の基準となる角速度を算出し、前記算出された角速度と前記撮像光学系の焦点距離情報とに応じて前記シャッター速度である第1のシャッター速度を算出し、前記操作入力部に入力された操作指示及び前記第1のシャッター速度に基づいて、前記第1のシャッター速度の増減設定を行い、
    前記シャッター速度算出部は、前記撮像装置が流し撮り状態でないと前記流し撮り判定手段が判定した場合、前記被写体像の輝度情報に基づいて第2のシャッター速度を算出する、
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記シャッター速度算出部は、露出時間がそれぞれ異なる複数の撮影条件に対応する複数の撮影モードを有しており、
    前記複数の撮影モードは、前記第1のシャッター速度を算出し前記増減設定を行わない第1の撮影モードと、前記第1のシャッター速度に対して前記増減設定を行い第3のシャッター速度を算出する第2の撮影モードとを有しており、
    前記シャッター速度算出部は、前記撮像装置が流し撮り状態であると前記流し撮り判定手段が判定した場合は、前記操作入力部に入力された操作指示に基づいて前記第1の撮影モード又は前記第2の撮影モードを選択し、前記操作入力部に入力された操作指示によって前記第2の撮影モードを選択した場合には、前記第3のシャッター速度を算出する、
    ことを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  4. 表示部と、
    前記複数の撮影モードのうち前記操作入力部に入力された操作指示に対応する撮影モードについて、撮影画像の背景領域の流れ量を示すサンプル画像を前記表示部に対して表示出力させるサンプル画像表示制御部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 前記シャッター速度算出部は、前記角速度センサが回転角速度を検出する回転軸に対して前記撮像装置が回転する回転方向との傾き量を検出する傾き検出手段と、前記傾き検出手段が検出した傾き量に基づいて、前記角速度センサが検出する主方向となる回転角速度の値を補正し流し撮り時の基準となる角速度を算出する流し撮り角速度算出手段と、を有し、
    前記シャッター速度算出部は、前記撮像装置が流し撮り状態であると前記流し撮り判定手段が判定した場合、前記流し撮り角速度算出手段が算出する前記基準となる角速度と前記撮像光学系の焦点距離情報とに応じて前記シャッター速度を算出し、前記操作入力部に入力された操作指示及び前記シャッター速度に基づいて、前記シャッター速度の増減設定を行う、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項記載の撮像装置。
  6. 前記流し撮り角速度算出手段は、前記傾き検出手段が検出した傾き量の範囲に応じて予め決定された角速度補正値を用いて前記回転角速度の値を補正することを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
  7. 撮像部を備える撮像装置を制御する撮像装置の制御方法であって、
    前記撮像装置の姿勢変化に伴う角速度情報を取得する工程と、
    前記取得された角速度情報に基づいて前記撮像装置が流し撮り状態か否かを判定する工程と、
    前記撮像装置が流し撮り状態であると判定された場合、操作入力部に入力された流し撮りの流れ量に関する操作指示に基づいて、前記撮像部の露光動作の制御に用いられるシャッター速度の増減設定を行う工程と、
    前記増減設定されたシャッター速度に基づき前記撮像部の露光動作を制御する工程と、
    を含むことを特徴とする撮像装置の制御方法。
  8. 撮像部を備える撮像装置の演算処理装置で実行されるプログラムであって、
    前記撮像装置の姿勢変化に伴う角速度情報を取得する機能と、
    前記取得された角速度情報に基づいて前記撮像装置が流し撮り状態か否かを判定する機能と、
    前記撮像装置が流し撮り状態であると判定された場合、操作入力部に入力された流し撮りの流れ量に関する操作指示に基づいて、前記撮像部の露光動作の制御に用いられるシャッター速度の増減設定を行う機能と、
    前記増減設定されたシャッター速度に基づき前記撮像部の露光動作を制御する機能と、
    を含むことを特徴とするプログラム。
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