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JP2015199883A - 感圧接着剤シートおよびその製造方法 - Google Patents

感圧接着剤シートおよびその製造方法 Download PDF

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JP2015199883A JP2014080979A JP2014080979A JP2015199883A JP 2015199883 A JP2015199883 A JP 2015199883A JP 2014080979 A JP2014080979 A JP 2014080979A JP 2014080979 A JP2014080979 A JP 2014080979A JP 2015199883 A JP2015199883 A JP 2015199883A
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Yuika Tamura
ゆいか 田村
芳峰 坂元
Yoshimine Sakamoto
芳峰 坂元
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Abstract

【課題】段差が50μm以上の大きな段差に対する段差追従性に優れた感圧接着剤シートを提供する。
【解決手段】感圧接着剤層および剥離シートを有する感圧接着剤シートであって、2層の感圧接着剤層を有し、各感圧接着剤層がアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤で形成されていることを特徴とする感圧接着剤シート、および剥離シートAの一方表面上にアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成する工程、剥離シートBの一方表面上にアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成する工程、および剥離シートAの感圧接着剤層と剥離シートBの感圧接着剤層とを重ね合せる工程を有することを特徴とする感圧接着剤シートの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、感圧接着剤シートおよびその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、感圧接着剤シートで画像表示パネルとタッチパネルとが貼り合わされたタッチパネル用部材、パーソナルコンピュータ、液晶パネル、プラズマディスプレイ、エレクトロルニネッセンスディスプレイなどの画像表示装置などに用いられる構成部材を貼り合わせる際に使用される感圧接着剤シート、保護パネルと偏光フィルムとの間に使用される感圧接着剤シート、電気・電子機器用テープなどの幅広い用途に用いることが期待される感圧接着剤シートおよびその製造方法に関する。
近年、電子機器には、多様な意匠性が求められている。それにしたがって、電子機器などの表面の段差、凹凸などに十分に追従するとともに部材同士を確実に貼り合わせることができる感圧接着剤シートが求められている。
電子機器などの表面の段差、凹凸などに十分に追従する性質(以下、段差追従性という)を向上させるためには、感圧接着剤シートの感圧接着剤層の厚膜化が効果的である。しかし、厚膜化された感圧接着剤層を有する感圧接着剤シートには、乾燥させる際に感圧接着剤層が発泡し、外観不良を生じたり、感圧接着剤層の乾燥に長時間を要し、粘着層の乾燥が不十分である場合には、残存している揮発性成分が徐々に揮発し、当該感圧接着剤シートが使用されている電子機器の障害を招いたり、リワーク性を低下させるおそれがある。
感圧接着剤層を厚膜化させたときの欠点を解消する感圧接着剤シートとして、特定の貯蔵剪断弾性率および特定の押込硬度を有し、全体の厚さが160〜250μmである3層構造の透明両面粘着剤シートが提案されている(例えば、特許文献1の実施例1−3参照)。しかし、前記透明両面粘着剤シートは、段差が20μm程度である場合、当該段差に追従するが、段差が50μm以上の段差には十分に追従しないという欠点がある。
また、粘着剤シートを裁断した後、裁断面で経時的にタックが生じがたい粘着剤シートとして、異なる粘弾性挙動を有する第1粘着層と第2粘着層とが用いられ、第2粘着層と第1粘着層と第2粘着層とが順に積層され、厚さが250μmである粘着剤シートが提案されている(例えば、特許文献2の実施例1−3参照)。しかし、前記粘着剤シートは、段差が5〜20μm程度である場合、当該段差に追従するが、段差が50μm以上の段差には十分に追従しないという欠点がある。
したがって、近年、大きな段差に対する段差追従性に優れた感圧接着剤シートの開発が望まれている。
特開2012−184390号公報 国際公開第2010/044229号パンフレット
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、大きな段差に対する段差追従性に優れた感圧接着剤シートおよびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、
(1) 感圧接着剤層および剥離シートを有する感圧接着剤シートであって、2層の積層された感圧接着剤層を有し、各感圧接着剤層がアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤で形成されていることを特徴とする感圧接着剤シート、
(2) 感圧接着剤層および剥離シートを有する感圧接着剤シートを製造する方法であって、剥離シートAの一方表面上にアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成する工程、剥離シートBの一方表面上にアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成する工程、および剥離シートAの感圧接着剤層と剥離シートBの感圧接着剤層とを重ね合せる工程を有することを特徴とする前記(1)に記載の感圧接着剤シートの製造方法、
(3) 感圧接着剤層および剥離シートを有する感圧接着剤シートを製造する方法であって、剥離シートの一方表面上にアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成する工程、および前記で乾燥された剥離シートの感圧接着剤層の表面上にアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成することを特徴とする前記(1)に記載の感圧接着剤シートの製造方法、ならびに
(4) 前記(1)に記載の感圧接着剤シートで画像表示パネルとタッチパネルとが貼り合わされてなるタッチパネル用部材
に関する。
本発明によれば、大きな段差に対する段差追従性に優れた感圧接着剤シートが提供される。
本発明の感圧接着剤シートは、感圧接着剤層および剥離シートを有する感圧接着剤シートであり、2層の積層された感圧接着剤層を有し、各感圧接着剤層がアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤で形成されていることを特徴とする。
本発明の感圧接着剤シートは、前記構成を有するので、大きな段差に対する段差追従性に優れている。
アクリル系ポリマーの原料として用いられるモノマー成分には、(メタ)アクリル系モノマーを用いることができる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」は「アクリル」または「メタクリル」を意味する。
(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル基の炭素数が4〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステル;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;アリルオキシメチルアクリル酸メチルなどの2個以上の重合性二重結合を有する(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの(メタ)アクリル系モノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
モノマー成分には、粘着性に優れた感圧接着剤を得る観点から、アルキル基の炭素数が4〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが含まれていることが好ましい。モノマー成分におけるアルキル基の炭素数が4〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有率は、段差追随性を向上させる観点から、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上であり、粘着性を向上させる観点から、好ましくは100質量%以下、より好ましくは99質量%以下、さらに好ましくは95質量%以下、さらに一層好ましくは90質量%以下である。
アルキル基の炭素数が4〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルのなかでは、粘着性および凝集力に優れた感圧接着剤を得る観点から、アルキル基の炭素数が4〜12であるアクリル酸アルキルエステルが好ましく、アルキル基の炭素数が4〜8であるアクリル酸アルキルエステルがより好ましく、n−ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレートがさらに好ましく、2−エチルヘキシルアクリレートがさらに一層好ましい。
モノマー成分には、架橋剤と架橋反応させることにより、感圧接着剤の凝集力を向上させる観点から、架橋剤と反応する官能基を有する(メタ)アクリル系モノマーを含有させることが好ましい。架橋剤と反応する官能基を有する(メタ)アクリル系モノマーのなかでは、感圧接着剤の凝集力を向上させる観点から、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。好適な水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル基の炭素数が2〜4のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルのなかでは、感圧接着剤の凝集力を向上させる観点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよび4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましい。
モノマー成分における架橋剤と反応する官能基を有する(メタ)アクリル系モノマーの含有率は、架橋剤との架橋反応を効率よく進行させ、感圧接着剤の凝集力を向上させる観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であり、感圧接着剤の粘着性および段差追従性を向上させる観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。
前記モノマー成分には、本発明の目的を阻害しない範囲内で、他のモノマーを含有させてもよい。他のモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸などのカルボキシル基を有する脂肪族不飽和カルボン酸、イソボルニル(メタ)アクリレート、1−ビニルピロリドンなどの環構造を有する(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族不飽和炭化水素化合物、酢酸ビニル、ビニルエーテル、アクリロニトリルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの他のモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。他のモノマーは、モノマー成分の全量が100質量%となるように用いられる。
モノマー成分には、必要により、連鎖移動剤を適量で用いてもよい。連鎖移動剤としては、例えば、四塩化炭素、ブロモホルム、ブロモトリクロロエタンなどのハロゲン置換アルカン;n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、テトラデシルメルカプタン、ヘキサデシルメルカプタンなどのアルキルメルカプタン;チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸イソオクチル、チオグリコール酸ドデシルなどのモノチオグリコール酸アルキルなどのチオエステル;メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール;α−メチルスチレンダイマー、ターピノール、テルピネン、ジペンテンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの連鎖移動剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
モノマー成分は、溶液重合法によって重合させることができる。その際には、溶媒が用いられる。溶媒としては、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどの脂肪族炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物;イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコールなどのアルコール;プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのエーテル;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエステル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン;ジメチルホルムアミドなどのアミドなどの有機溶媒が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。溶媒のなかでは、人体に対する影響を小さくする観点から、脂肪族炭化水素化合物、アルコール、エーテル、エステル、ケトンおよびアミドが好ましく、脂肪族炭化水素化合物およびエステルがより好ましく、n−ヘキサンおよび酢酸エチルがさらに好ましい。
溶媒の量は、重合条件、モノマー成分に用いられるモノマーの種類およびその組成などに応じて適宜決定すればよい。
モノマー成分を溶液重合法によって重合させる際には、重合率および生産効率を高める観点から、モノマー成分を溶媒に溶解させることによって得られたモノマー成分溶液を好ましくは30〜100℃、より好ましくは40〜90℃、さらに好ましくは50〜85℃の温度に加熱することが望ましい。モノマー成分の重合は、例えば、アルゴンガス、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気中で行なうことが好ましい。
なお、モノマー成分の重合は、モノマー成分溶液に重合開始剤を添加することによって行なうことができる。重合開始剤としては、例えば、アゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アゾ系重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
過酸化物系重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシオクトエート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤の量は、特に限定されないが、通常、モノマー成分100質量部あたり、好ましくは0.001〜20質量部、より好ましくは0.01〜10質量部である。
モノマー成分の重合時間は、重合温度、モノマー成分の種類およびその量などによって異なるので一概には決定することができないことから、これらに応じて適宜調整することが好ましいが、通常、0.5〜10時間程度である。
以上のようにしてモノマー成分を重合することにより、アクリル系ポリマー溶液が得られる。
アクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、粘着性を向上させる観点から、好ましくは30万以上、より好ましくは35万以上、さらに好ましくは40万以上である。アクリル系ポリマーの重量平均分子量の上限は、特に限定されないが、段差追従性を向上させる観点から、好ましくは120万以下、より好ましくは110万以下、さらに好ましくは100万以下、さらに一層好ましくは90万以下、特に好ましくは80万以下である。
なお、本明細書において、アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)の測定装置として、東ソー(株)製、品番:HLC−8220GPC、分離カラム:東ソー(株)製、品番:TSKgel Super HZM−Mを用い、標準ポリスチレン〔東ソー(株)製〕による換算値である。
アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、被着体に対する凝集力を向上させる観点から、好ましくは−65℃以上、より好ましくは−60℃以上であり、被着体に対する感圧接着剤の濡れ性および段差追従性を向上させる観点から、好ましくは−20℃以下、より好ましくは−30℃以下である。
なお、本願明細書において、アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、アクリル系ポリマーの原料として用いられるモノマー成分に使用されているモノマーのホモポリマーのガラス転移温度を用いて、式:
1/Tg=Σ(Wm/Tgm)/100
〔式中、Wmはポリマーを構成するモノマー成分におけるモノマーmの含有率(質量%)、Tgmはモノマーmのホモポリマーのガラス転移温度(絶対温度:K)を示す〕
で表されるフォックス(Fox)の式に基づいて求められた温度を意味する。
なお、本発明においては、アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、式(I)に基づいて求められたガラス転移温度を意味する。なお、特殊モノマー、多官能モノマーなどのようにガラス転移温度が不明のモノマーについては、ガラス転移温度が判明しているモノマーのみを用いてガラス転移温度が求められる。
主要なホモポリマーのガラス転移温度を示せば、例えば、2−エチルへキシルアクリレートのホモポリマーのガラス転移温度は−70℃、n−オクチルアクリレートのホモポリマーのガラス転移温度は−65℃、n−ブチルアクリレートのホモポリマーのガラス転移温度は−54℃、ステアリルアクリレートのホモポリマーのガラス転移温度は30℃、イソボルニルアクリレートのホモポリマーのガラス転移温度は97℃、1−ビニルピロリドンのホモポリマーのガラス転移温度は180℃、酢酸ビニルのホモポリマーのガラス転移温度は32℃、2−ヒドロキシエチルアクリレートのホモポリマーのガラス転移温度は−15℃、4−ヒドロキシブチルアクリレートのホモポリマーのガラス転移温度は−32℃である。
アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、当該アクリル系ポリマーを調製する際に用いられるモノマーの種類およびその量を適宜調整することによって容易に調節することができる。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液は、そのまま用いてもよく、あるいは必要により当該アクリル系ポリマー溶液に含まれている溶媒を除去することにより、アクリル系ポリマーを単離してもよいが、生産効率を高める観点から、アクリル系ポリマー溶液をそのままの状態で用いることが好ましい。
次に、アクリル系ポリマー溶液と架橋剤とを混合することにより、感圧接着剤を得ることができる。
架橋剤としては、アクリル系ポリマーが有する官能基と反応し得る官能基を1分子中に2個以上有する化合物を用いることができる。架橋剤の例としては、ポリイソシアネート系架橋剤、多官能エポキシ化合物系架橋剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの架橋剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ポリイソシアネート系架橋剤としては、例えば、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、前記芳香族ポリイソシアネートの水素添加物などの脂肪族または脂環族ポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートの二量体または三量体、これらのポリイソシアネートとトリメチロールプロパンなどのポリオールとからなるアダクト体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのポリイソシアネート系架橋剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ポリイソシアネート系架橋剤は、例えば、「コロネートL」、「コロネートL−55E」、「コロネートHX」、「コロネートHL」、「コロネートHL−S」、「コロネート2234」、「コロネート」および「アクアネート」は登録商標〕、「デスモジュールN3400」〔住友バイエルウレタン(株)(現バイエルA.G.社)製、「デスモジュール」は登録商標)、「デュラネートD−201」、「デュラネートTSE−100」、「デュラネートTSS−100」、「デュラネート24A−100」、「デュラネートE−405−80T」〔以上、旭化成ケミカルズ(株)製、「デュラネート」は登録商標〕、「タケネートD−110N」、「タケネートD−120N」、「タケネートM−631N」、「MTERT−オレスターNP1200」〔以上、三井化学ポリウレタン(株)製、「タケネート」および「オレスター」は登録商標)などとして商業的に容易に入手することができる。これらのポリイソシアネートは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
多官能エポキシ化合物系架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの多官能エポキシ化合物系架橋剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。多官能エポキシ化合物系架橋剤のなかで工業的に入手しやすい架橋剤としては、例えば、三菱ガス化学(株)製、商品名:TETRAD−Cなどのアミノ基含有エポキシ硬化剤などが挙げられる。
架橋剤のなかでは、イソシアネート系架橋剤が好ましく、ポリイソシアネートの二量体、ポリイソシアネートの三量体、ポリイソシアネートの2官能プレポリマーおよびポリイソシアネートのアダクト体がより好ましく、ヘキサメチレンジイソシアネートの二量体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(三量体)、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体およびヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体がさらに好ましい。
アクリル系ポリマー溶液100質量部あたりの架橋剤の量は、架橋構造を形成させることによって感圧接着剤の凝集力を向上させる観点から、好ましくは0.03質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上であり、感圧接着剤の粘着性および段差追従性を向上させる観点から、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.3質量部以下である。
アクリル系ポリマーが有する官能基の合計量を1当量としたときの架橋剤の量は、架橋構造を形成させることによって凝集力を向上させる観点および感圧接着剤の粘着性および段差追従性を向上させる観点から、好ましくは0.1〜2当量、より好ましくは0.3〜1.5当量である。
また、本発明においては、架橋促進剤を適量で用いてもよい。架橋促進剤としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、オクトエ酸錫、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、2−エチルヘキサノエート鉛、チタン酸2−エチルヘキシル、2−エチルヘキサノエート鉄、2−エチルヘキサノエートコバルト、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、テトラn−ブチル錫などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの架橋促進剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
なお、感圧接着剤には、本発明の目的を阻害しない範囲内で、粘着付与剤が含まれていてもよい。
粘着付与剤としては、例えば、ロジン系粘着付与剤、重合ロジン系粘着付与剤、ロジンエステル系粘着付与剤、重合ロジンエステル系粘着付与剤、テルペン系粘着付与剤、テルペンフェノール系粘着付与剤、クマロン系粘着付与剤、クマロンインデン系粘着付与剤、スチレン樹脂系粘着付与剤、キシレン樹脂系粘着付与剤、フェノール樹脂系粘着付与剤、石油樹脂系粘着付与剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの粘着付与剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
粘着付与剤の軟化点〔JIS K5902に規定されている乾球法にしたがって測定された軟化点(軟化温度)〕の上限値は、特に限定されないが、通常、好ましくは170℃以下、より好ましくは160℃以下、さらに好ましくは155℃以下である。
粘着付与剤は、商業的に容易に入手することができるものである。商業的に容易に入手することができる粘着付与剤としては、例えば、ハリマ化成(株)製、商品名:ハリエステターDS−90、ハリエステターDS−130、ハリエステターAD−130、荒川化学工業(株)製、商品名:スーパーエステルA−100、スーパーエステルA−115、スーパーエステルA−125などのロジンエステル系粘着付与剤、丸善油化商事(株)製、商品名:PEDR−120M、荒川化学工業(株)製、商品名:ペンセルD−125、ペンセルD−135、ペンセルD−160などの重合ロジンエステル系粘着付与剤、荒川化学工業(株)製、品番:KE−311、KE−359、KR−140などのロジン誘導体系粘着付与剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
アクリル系ポリマー100質量部あたりの粘着付与剤の量は、感圧接着剤の耐熱性および濡れ性を向上させる観点から、好ましくは10質量部以上、より好ましくは15質量部以上であり、感圧接着剤の凝集力を高める観点から、好ましくは40質量部以下、より好ましくは35質量部以下である。
感圧接着剤には、本発明の目的を阻害しない範囲内で、必要により、アクリル系ポリマー以外のポリマーを含有させてもよい。
また、感圧接着剤には、本発明の目的を阻害しない範囲で、例えば、充填剤、カチオン性帯電防止剤、アニオン性帯電防止剤、両性帯電防止剤、ノニオン性帯電防止剤などの帯電防止剤、架橋促進剤、粘着付与剤、改質剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤などの添加剤を含有させてもよい。
感圧接着剤は、アクリル系ポリマー溶液と架橋剤と必要により、架橋促進剤、添加剤などとを混合することによって容易に調製することができる。
感圧接着剤における不揮発分含量は、生産性を向上させる観点から、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上であり、塗工性を向上させる観点から、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。感圧接着剤における不揮発分含量は、感圧接着剤に含まれる溶媒量などを調整することによって調節することができる。溶媒としては、前記モノマー成分を重合させる際に用いられる溶媒と同様であればよい。
本発明の感圧接着剤シートは、前記感圧接着剤を用いて形成された感圧接着剤層および剥離シートを有する感圧接着剤シートであり、2層の積層された感圧接着剤層を有し、各感圧接着剤層がアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤で形成されていることを特徴とする。
感圧接着剤層には剥離シートが貼り合わされていてもよい。剥離シートは、基材の両面に離型剤が塗布され、当該両面に剥離面を有する剥離シートであってもよく、基材の片面に離型剤が塗布され、当該片面に離型面を有する剥離シートであってもよい。これらのなかでは、両面に剥離面を有する剥離シートは、両面に剥離面を有する剥離シートの一方表面上に感圧接着剤を塗布し、乾燥させた後、形成された感圧接着剤層の表面上に他の剥離シートを貼り合わせる必要がないという利点を有する。
両面に剥離面を有する剥離シートAに形成されている感圧接着剤層と、片面または両面に剥離面を有する剥離シートBに形成されている感圧接着剤層を貼り合わせる際に、剥離シートBを剥離し、両面剥離シートと感圧接着剤層とを有する構成としてもよい。また、剥離シートBを剥離せずに、両面剥離シートと感圧接着剤層と片面剥離シートを有する構成としてもよい。
両面に剥離面を有する剥離シートを用い、剥離シートの一方表面上にアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成し、前記で乾燥された剥離シートの感圧接着剤層の表面上にアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成することによって感圧接着剤シートを製造する場合には、1種類の剥離シートのみを用いればよいという利点がある。
剥離シートAおよび剥離シートBは、同一であってもよく、異なるものであってもよいが、剥離シートBの厚さは、剥離シートAを容易に剥がすことができるようにすることにより、剥離シートの剥離作業性を向上させる観点から、剥離シートAの厚さよりも大きいことが好ましい。剥離シートBの厚さと剥離シートAの厚さとの差([剥離シートBの厚さ]−[剥離シートAの厚さ])は、剥離シートAを容易に剥がすことができるようにすることにより、剥離シートの剥離作業性を向上させる観点から、0.005〜0.2mmであることが好ましい。
剥離シートAおよび剥離シートBは、それぞれ、基材の両面に離型剤が塗布されている両面に剥離面を有する剥離シートであってもよく、基材の片面に離型剤が塗布されている片面に剥離面を有する剥離シートであってもよい。これらのなかでは、両面に剥離面を有する剥離シートは、剥離シートAに形成されている感圧接着剤層と剥離シートBに形成されている感圧接着剤層とを貼り合わせる際に、剥離シートAに形成されている感圧接着剤層の表面上の剥離シートを剥離する必要がないという利点を有する。
剥離シートに用いられる基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、セロファンなどの熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルム;エーテル系ポリウレタンフォーム、ポリエステル系ポリウレタンフォームなどのポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォームなどのポリオレフィン系フォームなどからなるシートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
離型剤としては、例えば、シリコーン系離型剤、(メタ)アクリル酸長鎖アルキルエステル系離型剤、ポリビニルアルコール、ワックスなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
本発明の感圧接着剤シートは、例えば、
(1)剥離シートAの一方表面上に感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成し、剥離シートBの一方表面上に感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成し、剥離シートAの感圧接着剤層と剥離シートBの感圧接着剤層とを重ね合せる方法(以下、方法1という)、
(2)剥離シートの一方表面上に感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成し、前記で乾燥された剥離シートの感圧接着剤層の表面上に感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成する方法(以下、方法2という)
などによって製造することができる。
感圧接着剤を剥離シートAまたは剥離シートBに塗布する方法としては、例えば、アプリケーターを用いて塗布する方法をはじめ、ナイフコーター、スロットダイコーター、リップコーター、ロールコーター、フローコーター、スプレーコーター、バーコーター、ディッピングなどの方法が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記方法(1)において、剥離シートAの一方表面上で感圧接着剤を乾燥させる方法および剥離シートBの一方表面上で乾燥させる方法、ならびに前記方法(2)において、剥離シートAの一方表面上で感圧接着剤を乾燥させる方法および乾燥された剥離シートAの感圧接着剤層の表面上に塗布された感圧接着剤を乾燥させる方法としては、例えば、熱風などで加熱することによって乾燥させる方法、遠赤外線を照射することによって乾燥させる方法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
剥離シートの表面上に形成された各感圧接着剤層の厚さは、通常、1〜1000μmであるが、好ましくは50〜500μm、より好ましくは75〜200μmである。
前記方法(1)において、剥離シートAの感圧接着剤層と剥離シートBの感圧接着剤層とを重ね合せた後には、例えば、圧着ローラーなどを用いて剥離シートAまたは剥離シートBを押圧することにより、剥離シートAの感圧接着剤層と剥離シートBの感圧接着剤層とを圧着させることが好ましい。
剥離シートAの感圧接着剤層の厚さと剥離シートBの感圧接着剤層の厚さとの和(感圧接着剤層全体の厚さ)は、通常、2〜2000μmであるが、好ましくは100〜1000μm、より好ましくは150〜400μmである。
以上のようにして感圧接着剤シートが得られるが、当該感圧接着剤シートから剥離シートAを剥離させるときの剥離力と剥離シートBを剥離させるときの剥離力との差の絶対値は、剥離シートAまたは剥離シートBを容易に剥離することができるようにする観点から、10〜500mmN/50mmであることが好ましい。また、両面に剥離面を有する剥離シートの場合には、剥離面の剥離力の差が10〜500mmN/50mmであることが好ましい。
本発明の感圧接着剤シートは、段差追従性に優れているので、例えば、感圧接着剤シートで画像表示パネルとタッチパネルとが貼り合わされたタッチパネル用部材、パーソナルコンピュータ、液晶パネル、プラズマディスプレイ、エレクトロルニネッセンスディスプレイなどの画像表示装置などに用いられる構成部材を貼り合わせる際に使用される感圧接着剤シート、保護パネルと偏光フィルムとの間に使用される感圧接着剤シート、電気・電子機器用テープなどの幅広い用途に用いることが期待されるものである。
本発明の感圧接着剤シートを保護パネルと偏光フィルムとを積層する際に使用する場合、前記保護パネルとして、例えば、ガラス、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、脂環式ポリオレフィン、塩化ビニル樹脂、ナイロンなどのポリアミド、エポキシ樹脂、ポリスチレンなどの樹脂からなる樹脂板などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。なお、保護パネルには、例えば、反射防止処理、ハードコート処理などが施されていてもよい。また、偏光フィルムは、特定の振動方向を有する光線のみを透過する性質を有する偏光フィルムであればよく、特に限定されない。偏光フィルムとしては、例えば、ポリビニルアルコ−ル系フィルムなどのフィルムを延伸し、ヨウ素、二色性染料などで染色したポリビニルアルコ−ル系偏光フィルム;ポリビニルアルコ−ルの脱水処理物、ポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物などのポリエン系偏光フィルム;コレステリック液晶を用いた反射型偏光フィルム;薄膜結晶フィルム系偏光フィルムなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。偏光フィルムの厚さは、特に制限されないが、通常、5〜100μm程度である。
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部(質量部、以下同じ)、2−エチルヘキシルアクリレート78.9部、ステアリルアクリレート20部、1−ビニル2−ピロリドン1部および2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−54℃であり、その重量平均分子量を以下の方法で測定したところ、40万であった。
〔アクリル系ポリマーの重量平均分子量の測定方法〕
アクリル系ポリマー溶液0.1g程度を秤量し、テトラヒドロフランで固形分濃度が約0.3質量%となるようにテトラヒドロフランで希釈し、分子量測定用サンプルを調製した。
次に、この分子量測定用サンプルをゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)の測定装置〔東ソー(株)製、品番:HLC−8220GPC〕を用い、以下の測定条件で測定し、標準ポリスチレン〔東ソー(株)製〕による換算値を重量平均分子量とした。
(測定条件)
・分離カラム:東ソー(株)製、品番:TSKgel Super HZM−M
・溶出溶媒:テトラヒドロフラン
・流量:0.35mL/min
・注入量:10μL/回
・試料濃度:0.2質量%
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.18部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:38μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:50μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが220μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性として、剥離力、段差追従性、外観およびリワーク性を以下の方法に基づいて調べた。その結果を表1に示す。
〔剥離力〕
両面テープ〔日東電工(株)製、品番:N512、厚さ:150μm、幅:50mm、両面テープ不織布仕様〕の第1面をポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラー25T60、厚さ:25μm〕で裏打ちし、第2面に剥離フィルムを貼り付け、23℃の大気中で24時間放置した後、第2面に貼り付けた剥離フィルムのT型剥離試験を行ない、当該剥離フィルムの剥離力を測定した。
〔段差追従性〕
ガラスプレート〔松浪硝子工業(株)製、スライドガラス、品番:S、厚さ:1mm〕の上に、試験用の被着体としてポリエチレンテレフタレートフィルム(縦:50mm、横:50mmの正方形状、厚さ:1mm)を置き(段差:1mm)、このフィルム面に感圧接着剤シートの剥離ライナーAまたは剥離ライナーBのうち剥離しやすい剥離ライナーを剥離し、その剥離面を貼り合わせた。
次に、感圧接着剤シートのもう一方の剥離ライナーを剥がし、その剥離面にガラスプレート〔松浪硝子工業(株)製、スライドガラス、品番:S、厚さ:1mm〕を貼り合わせた後、貼り合わされたガラスプレートをオートクレーブに入れ、0.5MPaの減圧下で50℃の温度にて30分間加熱することにより、試験片を得た。
前記で得られた試験片のポリエチレンテレフタレートフィルムの縁を拡大倍率が50倍の光学顕微鏡にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:ポリエチレンテレフタレートフィルムの浮きおよび空気層の存在が認められない。
△:ポリエチレンテレフタレートフィルムの浮きまたは空気層の存在が部分的に認められる。
×:ポリエチレンテレフタレートフィルムの浮きまたは空気層の存在が全周で認められる。
〔外観〕
感圧接着剤シートを縦5cm、横5cmの大きさに裁断し、裁断された感圧接着剤シートを目視で観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:気泡径が0.1mm以上の気泡が認められない。
△:気泡径が0.1mm以上の気泡が1〜5個観察される。
×:気泡径が0.1mm以上の気泡が6個以上観察される。
〔リワーク性〕
感圧接着シートへの裏打ちフィルムとして、ポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラー25T60、厚さ:25μm〕を貼付し、縦25mm、横100mmの大きさに裁断することにより、試験片を作製した。得られた試験片をポリカーボネート板〔(株)エンジニアリングテストサービス製、厚さ:3.0mm〕に2kgのローラーを1往復させることによって貼り付け、40℃の雰囲気中で1日間保存した。
次に、この試験片を温度が23℃であり、相対湿度が65%である雰囲気中に入れて放冷した後、試験片をポリカーボネート板から剥離させることにより、180°剥離試験を行ない、以下の評価基準に基づいてリワーク性を評価した。
(評価基準)
○:ポリカーボネート板に感圧接着剤が残存していない。
×:ポリカーボネート板に感圧接着剤が残存している。
実施例2
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート81.9部、イソボルニルアクリレート15部、1−ビニル2−ピロリドン3部および2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−51℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、50万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.18部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:38μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが220μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
実施例3
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート39.8部、n−ブチルアクリレート30部、イソボルニルアクリレート30部および2−ヒドロキシエチルアクリレート0.2部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−32℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、50万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.10部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:50μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが220μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
実施例4
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート39.8部、n−ブチルアクリレート30部、イソボルニルアクリレート30部および2−ヒドロキシエチルアクリレート0.2部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−32℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、50万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.10部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが130μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:50μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが130μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが260μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
実施例5
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート39.8部、n−オクチルアクリレート30部、イソボルニルアクリレート30部および2−ヒドロキシエチルアクリレート0.2部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−36℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、40万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.10部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが130μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:50μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが130μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが260μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
実施例6
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート39.8部、n−オクチルアクリレート30部、イソボルニルアクリレート30部および2−ヒドロキシエチルアクリレート0.2部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−36℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、40万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.10部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが75μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:50μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが75μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが150μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
実施例7
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート84.7部、イソボルニルアクリレート15部および2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−55℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、55万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.08部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:75μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが220μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
実施例8
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート84.7部、イソボルニルアクリレート15部および2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−55℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、70万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.08部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが87.5μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:50μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが87.5μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが175μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
実施例9
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート84.7部、イソボルニルアクリレート15部および2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−55℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、60万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.08部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:50μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが220μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
実施例10
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート69.9部、イソボルニルアクリレート30部および4−ヒドロキシブチルアクリレート0.1部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−38℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、40万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.1部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:190μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが220μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
実施例11
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート84.8部、イソボルニルアクリレート10部、酢酸ビニル5部および4−ヒドロキシブチルアクリレート0.2部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−57℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、40万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.08部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:50μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが220μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
実施例12
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート79.8部、イソボルニルアクリレート10部、1−ビニルピロリドン5部、酢酸ビニル5部および4−ヒドロキシブチルアクリレート0.2部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−50℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、50万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.08部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:100μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが220μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
実施例13
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート84.8部、イソボルニルアクリレート10部、酢酸ビニル5部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.2部および連鎖移動剤としてドデシルメルカプタン1部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−57℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、40万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.1部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:50μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが110μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の全体の厚さが220μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
実施例14
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート84.7部、イソボルニルアクリレート15部および2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−55℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、55万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.10部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが50μmの感圧接着剤層を形成させた。
また、これとは別に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:50μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが50μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、剥離ライナーAの感圧接着剤層と剥離ライナーBの感圧接着剤層とを重ね合わせ、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、圧着ローラーで2.5kgの圧力を剥離ライナーAの面上に加えて当該圧着ローラーを1往復させて圧着させることにより、感圧接着剤層の厚さが100μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
比較例1
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート79.9部、イソボルニルアクリレート15部、1−ビニルピロリドン5部および2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−49℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、40万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.18部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:50μm)の剥離面に塗布し、40℃で5分間、65℃で10分間、115℃で10分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが220μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、前記で形成された感圧接着剤層上に、ポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)を貼り付けることにより、感圧接着剤層の厚さが220μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
比較例2
攪拌機、冷却管、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、酢酸エチル100部、2−エチルヘキシルアクリレート39.8部、n−オクチルアクリレート30部、イソボルニルアクリレート30部および2−ヒドロキシエチルアクリレート0.2部を入れた。
次に、フラスコの内部を窒素ガス置換し、フラスコの内温を80℃まで昇温し、還流を確認した後、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を反応容器内に添加し、80℃で5時間重合反応を行ない、さらに未反応のモノマーを重合させるために、過酸化物系重合開始剤〔日油(株)製、商品名:パーロイルL〕1部を反応容器内に添加し、80℃で3時間重合反応を行なうことにより、アクリル系ポリマー溶液を得た(不揮発分含量:50質量%)。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は−36℃であり、その重量平均分子量を実施例1と同様の方法で測定したところ、45万であった。
前記で得られたアクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤が1000ppm含有されるように、アクリル系ポリマー溶液に架橋促進剤(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、アクリル系ポリマー溶液100部あたりの架橋剤の量が0.10部となるようにアクリル系ポリマー溶液と架橋剤〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕とを混合することにより、感圧接着剤を得た。
次に、アプリケーターを用いて前記で得られた感圧接着剤をシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーB、厚さ:50μm)の剥離面に塗布し、65℃で5分間、115℃で5分間乾燥させることにより、感圧接着剤層の厚さが100μmの感圧接着剤層を形成させた。
次に、前記で形成された感圧接着剤層上に、ポリエチレンテレフタレート製フィルム(剥離ライナーA、厚さ:25μm)を貼り付けることにより、感圧接着剤層の厚さが100μmである感圧接着剤シートを得た。
前記で得られた感圧接着剤シートの物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す
Figure 2015199883
表1に示された結果から、各実施例で得られた感圧接着剤シートは、いずれも、剥離力、段差追随性、外観およびリワーク性に総合的に優れていることがわかる。したがって、各実施例で得られた感圧接着剤は、例えば、感圧接着剤シートで画像表示パネルとタッチパネルとが貼り合わされたタッチパネル用部材における感圧接着剤シートなどとして好適に使用することができるものである。

Claims (4)

  1. 感圧接着剤層および剥離シートを有する感圧接着剤シートであって、2層の積層された感圧接着剤層を有し、各感圧接着剤層がアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤で形成されていることを特徴とする感圧接着剤シート。
  2. 感圧接着剤層および剥離シートを有する感圧接着剤シートを製造する方法であって、剥離シートAの一方表面上にアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成する工程、剥離シートBの一方表面上にアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成する工程、および剥離シートAの感圧接着剤層と剥離シートBの感圧接着剤層とを重ね合せる工程を有することを特徴とする請求項1に記載の感圧接着剤シートの製造方法。
  3. 感圧接着剤層および剥離シートを有する感圧接着剤シートを製造する方法であって、剥離シートの一方表面上にアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成する工程、および前記で乾燥された剥離シートの感圧接着剤層の表面上にアクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する感圧接着剤を塗布し、乾燥させて感圧接着剤層を形成することを特徴とする請求項1に記載の感圧接着剤シートの製造方法。
  4. 請求項1に記載の感圧接着剤シートで画像表示パネルとタッチパネルとが貼り合わされてなるタッチパネル用部材。
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KR20210054913A (ko) * 2019-11-06 2021-05-14 주식회사 엘지화학 아크릴계 점착제 조성물, 그 경화물을 포함하는 아크릴계 점착제, 이를 구비한 편광판 및 자동차용 광학소자
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