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JP2015199158A - 研削装置 - Google Patents

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JP2015199158A JP2014078889A JP2014078889A JP2015199158A JP 2015199158 A JP2015199158 A JP 2015199158A JP 2014078889 A JP2014078889 A JP 2014078889A JP 2014078889 A JP2014078889 A JP 2014078889A JP 2015199158 A JP2015199158 A JP 2015199158A
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一孝 桑名
石川 智久
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智久 石川
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徹雄 久保
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博幸 久保
裕介 水口
Yusuke Mizuguchi
裕介 水口
英和 中山
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英和 中山
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Abstract

【課題】被加工物の大口径化に伴う大型化を抑制した研削装置を提供する。
【解決手段】板状の被加工物(11)を研削する研削装置(2)であって、カセット(10a,10b)から第1の搬送手段(12)によって搬出された被加工物が第1の搬送手段から中心位置検出手段(18)及び片面洗浄手段(38)を経てチャックテーブル(40)に至るまでの第1の搬送経路と、研削手段(44)によって研削された被加工物がチャックテーブルから両面洗浄手段(76)を経て第1の搬送手段に至るまでの第2の搬送経路とが上下に重なって配設される構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体ウェーハ等の板状の被加工物を研削する研削装置に関する。
ストリート(分割予定ライン)で区画された表面側の複数の領域に、それぞれIC等のデバイスが形成された半導体ウェーハは、例えば、裏面側を研削された後に、各デバイスに対応する複数のデバイスチップに分割され、電子機器等に組み込まれる。このように、半導体ウェーハを研削によって薄く加工することで、小型軽量なデバイスチップが実現される。
半導体ウェーハ等の板状の被加工物を研削する際には、例えば、被加工物を吸着保持するチャックテーブルと、チャックテーブルの上方に配置され、下面に砥石(研削砥石)が固定された研削ホイールとを備える研削装置を使用する(例えば、特許文献1参照)。チャックテーブルと研削ホイールとを相互に回転させながら、研削ホイールを下降させて研削砥石を被加工物に押し付けることで、被加工物を研削できる。
特開2002−319559号公報
ところで、近年では、デバイスチップの生産性を高めるために、半導体ウェーハの大口径化が進められている。しかしながら、大口径化された半導体ウェーハの研削には、チャックテーブルや研削ホイール等を大型化した研削装置が必要になる。研削装置が大型化されると、設置スペースの不足、メンテナンス性の低下等の問題が発生してしまう。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、被加工物の大口径化に伴う大型化を抑制した研削装置を提供することである。
本発明によれば、板状の被加工物を研削する研削装置であって、複数の被加工物が収容されたカセットを載置するカセット載置部と、該カセット載置部に載置されたカセットから被加工物を搬出するとともに、研削された被加工物を該カセットへ搬入する第1の搬送手段と、該第1の搬送手段によって該カセットから搬出された被加工物の一方の面が載置され、被加工物を回転可能に保持する仮置きテーブルと、該仮置きテーブルによって回転される被加工物の外周縁を被加工物の複数の位置で撮像する撮像部と、該撮像部で撮像された被加工物の画像から被加工物の中心位置を算出する算出部と、を有する中心位置検出手段と、水平面内で回転する洗浄ブラシと、洗浄液を噴出する洗浄液ノズルと、を有し、該中心位置検出手段によって中心位置が検出された被加工物の一方の面を洗浄する片面洗浄手段と、該片面洗浄手段によって洗浄された被加工物の一方の面を吸着して保持する保持面を有するチャックテーブルと、被加工物の他方の面を吸着して保持する吸着パッドを有し、被加工物を該中心位置検出手段から該片面洗浄手段の上方の該洗浄ブラシと被加工物の一方の面とが接触する洗浄位置に搬送するとともに、該片面洗浄手段が被加工物の一方の面を洗浄している間は被加工物を該洗浄位置に位置付けて保持し、該片面洗浄手段による被加工物の一方の面の洗浄が終了した後に被加工物を該片面洗浄手段の上方の洗浄位置から該チャックテーブルに搬送して該チャックテーブルの中心に被加工物の中心を対応させて載置する第2の搬送手段と、該チャックテーブルに保持された被加工物の他方の面に接触して被加工物を研削する研削砥石が環状に装着された研削ホイールを回転可能に具備する研削手段と、2個の該チャックテーブルが配設されるとともに、180度回動する事によってそれぞれのチャックテーブルを該研削手段の下方の研削位置と、被加工物が搬入及び搬出される搬出入位置と、に位置付けるターンテーブルと、該研削位置に位置付けられた該チャックテーブルに保持された被加工物の厚さを検出するハイトセンサーと、該研削ホイールの該研削砥石に研削水を供給する研削水供給手段と、該研削手段によって研削された被加工物を回転可能に保持し、被加工物の一方の面及び他方の面を同時に洗浄する両面洗浄手段と、該研削手段によって研削された被加工物を該チャックテーブルから該両面洗浄手段に搬送する第3の搬送手段と、電力の供給によって作動する電装部品と、を具備し、該両面洗浄手段で洗浄された被加工物は、該第1の搬送手段によって該カセットに搬入され、該カセットから該第1の搬送手段によって搬出された被加工物が該第1の搬送手段から該中心位置検出手段及び該片面洗浄手段を経て該チャックテーブルに至るまでの第1の搬送経路と、該研削手段によって研削された被加工物が該チャックテーブルから該両面洗浄手段を経て該第1の搬送手段に至るまでの第2の搬送経路とが上下に重なって配設されており、電力の供給で発熱する発熱源となる該電装部品は、該上下に重なった第1の搬送経路及び第2の搬送経路に隣接し、且つ該研削手段から離間した位置に配設されていることを特徴とする研削装置が提供される。
本発明において、該第3の搬送手段と、該両面洗浄手段と、被加工物を該両面洗浄手段から該カセットへと搬送する際の該第1の搬送手段とは、それぞれ被加工物の外周縁を保持することが好ましい。
また、本発明において、該研削手段は、該研削ホイールが回転可能に装着され、該研削ホイールの中心を軸に回転する回転軸を有するスピンドルと、該スピンドルを挟んで基台に立設する互いに平行な第1のコラム及び第2のコラムと、該第1のコラムに配設され、該スピンドルを該チャックテーブルの保持面に垂直な研削送り方向に研削送りする第1の研削送り手段と、該第2のコラムに配設され、該第1の研削送り手段とともに、該スピンドルを研削送り方向に研削送りする第2の研削送り手段と、該第1の研削送り手段と該第2の研削送り手段とを制御する制御手段と、を有し、該基台の該カセット載置部側の面を前面とし、該前面に対向する面を後面として、該第1のコラムと該第2のコラムとは該後面に沿って並立されており、該研削ホイールの交換は、該後面から該第1のコラムと該第2のコラムとの間を通じて行われることが好ましい。
また、本発明において、該研削ホイールに装着された該研削砥石のドレッシングを行う際に、該搬出入位置に位置付けられた該チャックテーブルにドレッサーボードを搬送するとともに、ドレッシングの終了後に、該搬出入位置に位置付けられた該チャックテーブルから該ドレッサーボードを搬出するドレッサーボード搬送手段が該ターンテーブルの近傍に配設され、該研削砥石のドレッシングを行う際には、該ドレッサーボード搬送手段がドレッサーボードを該ターンテーブルに接触しないターンテーブル上方の待機位置から該チャックテーブルの該保持面に搬送して該チャックテーブルに保持させ、次いで、該ターンテーブルが180度回動する事によって該チャックテーブルに保持された該ドレッサーボードが該チャックテーブルとともに該研削位置に位置付けられ、該ハイトセンサーが該チャックテーブルに保持された該ドレッサーボードの高さ位置を計測して計測値を該制御手段に送り、該制御手段は、該計測値を基に該第1の研削送り手段と該第2の研削送り手段とで該スピンドルを研削送りして該研削砥石のドレッシングを行うことが好ましい。
また、本発明において、該搬出入位置に位置付けられた該チャックテーブルの保持面と、該研削手段によって研削され該搬出入位置に位置付けられた該チャックテーブルから該第3の搬送手段によって搬出される前の被加工物の他方の面と、を洗浄する上面洗浄手段を更に備え、該上面洗浄手段は、洗浄液と気体との混合流体を噴出する2流体ノズルと、水平面内で回転するブラシ手段と、該ブラシ手段に洗浄液を供給するノズルと、を有し、該チャックテーブルの保持面を洗浄する際には、該チャックテーブルを回転させて、該2流体ノズルから該チャックテーブルの該保持面に該混合流体を噴射した後に、回転させた該ブラシ手段を該チャックテーブルの該保持面に接触させ、該研削手段によって研削された被加工物の他方の面を洗浄する際には、被加工物を保持した該チャックテーブルを回転させて、該2流体ノズルから被加工物の他方の面に該混合流体を噴射することが好ましい。
また、本発明において、該第1の搬送手段は、被加工物を保持する被加工物保持部を有し、該被加工物保持部は、一方の面で被加工物を吸着して保持し、他方の面側において被加工物の外周縁を保持することが好ましい。
また、本発明において、該中心位置検出手段から被加工物を搬出して該チャックテーブルに載置した後、該中心位置検出手段に搬送された別の被加工物を該チャックテーブルに搬送する前に、該吸着パッドの吸着面を該片面洗浄手段の該洗浄ブラシによって洗浄することが好ましい。
本発明に係る研削装置では、第1の搬送手段から中心位置検出手段及び片面洗浄手段を経てチャックテーブルに至る第1の搬送経路と、チャックテーブルから両面洗浄手段を経て第1の搬送手段に至る第2の搬送経路と、を上下に重ねて配置したので、被加工物の大口径化に伴い各構成が大型化しても、各構成の配置に要する面積を小さく抑えることができる。すなわち、被加工物の大口径化に伴う研削装置の大型化を抑制できる。
また、本発明に係る研削装置では、発熱源となる電装部品を研削手段から離して配置したので、電装部品の熱による研削手段の変形、膨張等を抑制して、研削精度の低下を防ぐことができる。
研削装置の構成例を模式的に示す斜視図である。 研削装置の構成例を模式的に示す平面図である。 研削装置の構成例を模式的に示す側面図(右側面図)である。 図4(A)は、第1の搬送機構の保持機構を模式的に示す平面図であり、図4(B)は、保持機構の模式的に示す底面図であり、図4(C)は、被加工物を保持した状態の保持機構を模式的に示す底面図である。 中心位置検出機構を模式的に示す図である。 図6(A)は、第2の搬送機構の吸着パッドを片面洗浄機構で洗浄する様子を模式的に示す斜視図であり、図6(B)は、吸着パッドで吸着保持された被加工物を片面洗浄機構で洗浄する様子を模式的に示す斜視図である。 研削機構の周辺構造を模式的に示す平面図である。 研削機構の周辺構造を模式的に示す図である。 図9(A)、図9(B)、及び図9(C)は、チャックテーブルの保持面を上面洗浄機構で洗浄する様子を模式的に示す側面図(背面図)である。 被加工物を上面洗浄機構で洗浄する様子を模式的に示す側面図(背面図)である。 図11(A)は、第3の搬送機構を模式的に示す斜視図であり、図11(B)及び図11(C)は、第3の搬送機構で被加工物が保持される様子を模式的に示す底面図である。 図12(A)は、両面洗浄機構を模式的に示す斜視図であり、図12(B)は、両面洗浄機構の外周縁把持構造を拡大して示す拡大図である。 図13(A)、図13(B)、及び図13(C)は、第3の搬送機構で両面洗浄機構に被加工物を搬送する様子を模式的に示す平面図である。 図14(A)、図14(B)、及び図14(C)は、第3の搬送機構で搬送された被加工物が両面洗浄機構で洗浄される様子を模式的に示す一部断面側面図(右側面)である。 ドレッサーボード搬送機構を模式的に示す斜視図である。 図16(A)、図16(B)、及び図16(C)は、ドレッサーボード搬送機構でチャックテーブルにドレッサーボードを搬送する様子を模式的に示す側面図(背面図)である。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る研削装置の構成例を模式的に示す斜視図であり、図2は、研削装置の構成例を模式的に示す平面図であり、図3は、研削装置の構成例を模式的に示す側面図(右側面図)である。なお、各図では、説明の便宜上、構成の一部を省略することがある。
図1から図3に示すように、本実施の形態に係る研削装置2は、各種の構成が搭載される直方体状の基台4を備えている。この基台4の上面4a側は、ハウジング6(図3参照)で覆われている。基台4の前端には、カセット載置台(カセット載置部)8a,8bが設けられており、このカセット載置台8a,8bには、複数の被加工物11(図4〜図6、図8等参照)を収容するカセット10a,10bが載置される。
被加工物11は、例えば、シリコン等のインゴットから切り出された円盤状(板状)の半導体ウェーハ(アズスライスウェーハ)である。本実施の形態に係る研削装置2は、例えば、このような被加工物11に残存するうねりや反りを除去するために使用される。ただし、被加工物11の構成はこれに限定されない。
基台4の上面4aにおいて、カセット載置台8a,8bの後方には、所定の深さの開口4bが形成されている。この開口4b内には、研削前の被加工物11をカセット10a(又は、カセット10b)から搬出し、研削後の被加工物11をカセット10b(又は、カセット10a)へと搬入する第1の搬送機構(第1の搬送手段)12が設けられている。
この第1の搬送機構12は、前後方向(X軸方向)、左右方向(Y軸方向)、及び上下方向(Z軸方向)に移動可能な搬送アーム14を含む。搬送アーム14の先端には、被加工物11を保持する保持機構(被加工物保持部)16が取り付けられている。この保持機構16は、被加工物11を保持した状態で上下を反転できるように構成されている。
開口4bの後方において、上面4aから所定の高さの位置には、被加工物11の中心を検出する中心位置検出機構(中心位置検出手段)18が設けられている。第1の搬送機構12でカセット10a(又は、カセット10b)から搬出された被加工物11は、この中心位置検出機構18に搬入される。
中心位置検出機構18の側方(左側)には、各種の電装部品を収容する直方体状の電装系ボックス20が配置されている。中心位置検出機構18に面する電装系ボックス20の側壁(右側壁)20aには、中心の位置が検出された被加工物11を搬送する第2の搬送機構(第2の搬送手段)22が設けられている。
この第2の搬送機構22は、電装系ボックス20の側壁20aに配置され前後方向に平行なガイドレール24を含む。ガイドレール24には、第1の移動テーブル26がスライド可能に設置されている。第1の移動テーブル26の裏面側には、前後方向に貫通するネジ穴が設けられており、このネジ穴には、ガイドレール24と平行な第1のボールネジ28が螺合されている。
第1のボールネジ28の一端部には、第1のパルスモータ(不図示)が連結されている。第1のパルスモータで第1のボールネジ28を回転させると、第1の移動テーブル26は、ガイドレール24に沿って前後方向に移動する。第1の移動テーブル26の表面側には、第2の移動テーブル30が設置されている。
第2の移動テーブル30の裏面側には、上下方向に貫通するネジ穴が設けられており、このネジ穴には、上下方向に伸びる第2のボールネジ32が螺合されている。第2のボールネジ32の一端部には、第2のパルスモータ(不図示)が連結されている。第2のパルスモータで第2のボールネジ32を回転させると、第2の移動テーブル30は、上下方向に移動する。
第2の移動テーブル30の表面側には、搬送アーム34が設けられている。搬送アーム34の先端には、被加工物11を吸着する吸着パッド36が固定されている。この吸着パッド36は、第1の移動テーブル26及び第2の移動テーブル30とともに前後方向及び上下方向に移動され、また、搬送アーム34の可動範囲内で水平方向に移動される。
中心位置検出機構18の後方において、中心位置検出機構18と同程度の高さの位置には、第2の搬送機構22の吸着パッド36、及び被加工物11の表面11a側を洗浄する片面洗浄機構(片面洗浄手段)38が設けられている。また、電装系ボックス20及び片面洗浄機構38の後方には、小径の2個のチャックテーブル40を上面に備えた大径のターンテーブル42が配置されている。
ターンテーブル42は、モータ等の回転駆動源(不図示)と連結されており、水平面内において所定の角度間隔(例えば、180度の間隔)で間欠的に回動する。これにより、2個のチャックテーブル40は、被加工物11が搬入搬出される前方の搬入搬出位置、又は被加工物11が研削される後方の研削位置に位置付けられる。
2個のチャックテーブル40は、それぞれ、モータ等の回転駆動源(不図示)と連結されており、上下方向に伸びる回転軸の周りに回転する。チャックテーブル40の上面の一部は、被加工物11の表面11a側を吸着保持する保持面となっている。この保持面は、チャックテーブル40の内部に形成された流路(不図示)を通じて吸引源(不図示)と接続されている。
第2の搬送機構22で搬入された被加工物11は、保持面に作用する吸引源の負圧でチャックテーブル40に吸着保持される。なお、この保持面は、チャックテーブル40の内部に形成された流路を通じてエア供給源(不図示)と接続されており、上向きにエアを噴射することもできる。
基台4の後端部には、チャックテーブル40に吸着保持された被加工物11の裏面11b側を研削する研削機構(研削手段)44が設けられている。研削機構44は、基台4の上面4aに立設された門型の支持構造46を備える。支持構造46の前面側には、円筒状のスピンドルハウジング48が昇降可能に設置されている。スピンドルハウジング48は、上述した研削位置の上方に位置付けられている。
スピンドルハウジング48には、上下方向に伸びる回転軸の周りに回転可能なスピンドル50(図3)が支持されている。スピンドル50の下端部には、円盤状のホイールマウント52が固定されており、ホイールマウント52の下面には、ホイールマウント52と略同径の研削ホイール54が装着されている。
研削ホイール54は、ステンレス等の金属材料で構成された円盤状のホイール基台56を含む。ホイール基台56の下面には、全周にわたって複数の研削砥石58が固定されている。スピンドル50の上端側には、モータ等の回転駆動源(不図示)が連結されており、研削ホイール54は、回転駆動源から伝達される回転力で回転する。
チャックテーブル40及び研削ホイール54を回転させた上で、被加工物11の裏面11bに研削砥石58を接触させながら、スピンドルハウジング48を所定の研削送り速度で下降させることにより、被加工物11を研削できる。この研削時には、研削ホイール54の近傍に配置された研削水供給ノズル(不図示)から研削砥石58に研削水を供給する。また、ターンテーブル42と隣接する位置には、被加工物11等の厚みをリアルタイムに検出するハイトセンサー60(図1、図2)が設置されている。
ターンテーブル42に面した電装系ボックス20の後壁20bには、上面洗浄機構(上面洗浄手段)62(図3)が設けられている。この上面洗浄機構62により、搬入搬出位置に位置付けられたチャックテーブル40の保持面、及び研削後の被加工物11の裏面11bが洗浄される。
第2の搬送機構22の下方には、研削後の被加工物11を搬送する第3の搬送機構(第3の搬送手段)64(図3)が設けられている。第3の搬送機構64は、電装系ボックス20の側壁20aに配置され前後方向に平行なガイド構造66を含む。ガイド構造66には、第1の移動テーブル68がスライド可能に設置されている。
第1の移動テーブル68の裏面側には、前後方向に貫通するネジ穴が設けられており、このネジ穴には、ガイド構造66と平行な第1のボールネジ70が螺合されている。第1のボールネジ70の一端部には、第1のパルスモータ(不図示)が連結されている。第1のパルスモータで第1のボールネジ70を回転させると、第1の移動テーブル68は、ガイド構造66に沿って前後方向に移動する。
第1の移動テーブル68の表面側には、第2の移動テーブル69が設置されている。第2の移動テーブル69の裏面側には、上下方向に貫通するネジ穴が設けられており、このネジ穴には、上下方向に伸びる第2のボールネジ71が螺合されている。第2のボールネジ71の一端部には、第2のパルスモータ(不図示)が連結されている。第2のパルスモータで第2のボールネジ71を回転させると、第2の移動テーブル69は、上下方向に移動する。
第2の移動テーブル69の表面側には、搬送アーム72が設けられている。搬送アーム72の先端には、被加工物11を保持する保持機構74が取り付けられている。この保持機構74は、中心位置検出機構18及び片面洗浄機構38の下方において、第1の移動テーブル68及び第2の移動テーブル69とともに前後方向及び上下方向に移動され、また、搬送アーム72の可動範囲内で水平方向に移動される。
中心位置検出機構18及び片面洗浄機構38の下方には、第3の搬送機構64で搬送された被加工物11の表面11a側、及び裏面11b側を洗浄する両面洗浄機構(両面洗浄手段)76が配置されている。両面洗浄機構76で洗浄された被加工物11は、第1の搬送機構12でカセット10b(又は、カセット10a)へと搬入される。
上面洗浄機構62の上方には、ドレッサーボード13(図15、図16参照)を待機させるドレッサーボード待機台(待機位置)78、及びドレッサーボード13を搬送するドレッサーボード搬送機構(ドレッサーボード搬送手段)80が設けられている。チャックテーブル40にドレッサーボード13を搬送し、研削機構44で研削することにより、研削砥石58をドレッシングできる。
この研削装置2では、第1の搬送機構(第1の搬送手段)12から中心位置検出機構(中心位置検出手段)18及び片面洗浄機構(片面洗浄手段)38を経てチャックテーブル40に至る第1の搬送経路と、チャックテーブル40から両面洗浄機構(両面洗浄手段)76を経て第1の搬送機構12に至る第2の搬送経路と、を上下に重ねて配置したので、被加工物11の大口径化に伴い各構成が大型化しても、各構成の配置に要する面積を小さく抑えることができる。すなわち、被加工物11の大口径化に伴う研削装置2の大型化を抑制できる。
次に、上述した研削装置2の各部の構成、及び動作を詳細に説明する。図4(A)は、第1の搬送機構12の保持機構16を模式的に示す平面図であり、図4(B)は、保持機構16の模式的に示す底面図であり、図4(C)は、被加工物11を保持した状態の保持機構16を模式的に示す底面図である。
図4(A)に示すように、保持機構16は、略U字状に形成された保持ハンド102を含む。保持ハンド102の上面(一方の面)102aには、複数の開口102cが形成されている。複数の開口102cは、保持ハンド102の内部に形成された流路等を通じて、それぞれ吸引源(不図示)と接続されている。
この開口102cに吸引源の負圧を作用させることで、例えば、カセット10a(又は、カセット10b)に収容された被加工物11の裏面11b側を下方から吸着保持して、被加工物11を搬送できる。保持ハンド102は、被加工物11を保持した状態で上下を反転できるように構成されており、被加工物11の上下を入れ替えて中心位置検出機構18に搬入する。
図4(B)に示すように、保持ハンド102の下面(他方の面)102b側の先端部には、ゴム等の高弾性材料で形成された2個の突き当て部材104が配置されている。また、保持ハンド102の基端部には、2個の突き当て部材104に対して接近離間可能な移動プレート106が設けられている。
移動プレート106の突き当て部材104側には、2個の突き当て部材104に対応する2個の押圧部材108が固定されている。2個の押圧部材108は、2個の突き当て部材104と同様に、ゴム等の高弾性材料で形成されている。なお、図4(A)〜図4(C)では、直方体状の突き当て部材104、及び球状の押圧部材108を示しているが、突き当て部材104、及び押圧部材108の形状は特に限定されない。
図4(C)に示すように、突き当て部材104と押圧部材108との間に被加工物11を位置付けた上で、移動プレート106を突き当て部材104に対して接近する方向に移動させることで、外周縁を外側から挟み込んで被加工物11を保持できる。すなわち、保持機構16の下面102b側では、表面11a及び裏面11bを汚染することなく研削後の被加工物11等を保持できる。
図5は、中心位置検出機構18を模式的に示す図である。図5に示すように、中心位置検出機構18は、各構成を支持する支持台112を備えている。支持台112の上面には、被加工物11を仮置きする仮置きテーブル114が配置されている。この仮置きテーブル114は、モータ等の回転駆動源(不図示)と連結されており、上下方向に伸びる回転軸の周りに回転する。
仮置きテーブル114の下部には、ネジ穴が設けられており、このネジ穴には、左右方向に伸びるボールネジ116が螺合されている。ボールネジ116の一端部には、パルスモータ(不図示)が連結されている。パルスモータでボールネジ116を回転させると、仮置きテーブル114は左右方向に移動する。
仮置きテーブル114と隣接する位置には、被加工物11を吸着する吸着テーブル118が設けられている。また、吸着テーブル118の上方には、被加工物11の外周縁を撮像するカメラ(撮像部)120が設置されている。カメラ120には、演算装置(算出部)122が接続されている。
被加工物11が仮置きテーブル114に載置されると、仮置きテーブル114は被加工物11を回転させる。この状態で、カメラ120は、被加工物11の外周縁を複数の位置で撮像する。撮像された複数の画像は、演算装置122へと送られる。演算装置122は、カメラ120で撮像された複数の画像から、被加工物11の外周縁を算出して、中心の位置を決定(検出)する。
被加工物11の中心の位置が検出されると、吸着テーブル118は、被加工物11を吸着し、仮置きテーブル114は、被加工物11の中心に合わせて移動する。なお、演算装置122を構成する電装部品は発熱源となるため、研削機構44から離れた電装系ボックス20に格納される。
中心位置検出機構18で中心の位置を検出された被加工物11は、第2の搬送機構22で搬送される。被加工物11を搬送する前には、第2の搬送機構22の吸着パッド36を片面洗浄機構38で洗浄しておく。図6(A)は、第2の搬送機構18の吸着パッド36を片面洗浄機構38で洗浄する様子を模式的に示す斜視図である。
図6(A)に示すように、片面洗浄機構38は、中央に円形の開口を有する筐体132を備えている。筐体132の開口内には、開口の中心付近から放射状に延びる複数のブラシを含む洗浄ブラシ134が配置されている。この洗浄ブラシ134は、モータ等の回転駆動源(不図示)と連結されており、水平面内において回転する。
洗浄ブラシ134と近接する位置には、洗浄液を噴出する洗浄液ノズル(不図示)が設けられている。洗浄ブラシ134の上方に吸着パッド36を位置付け、洗浄液ノズルで洗浄液を供給しながら回転する洗浄ブラシ134に吸着パッド36を接触させることで、吸着パッド36の吸着面(下面)36aを洗浄できる。
吸着パッド36の吸着面36aを洗浄した後には、被加工物11の表面11a側を片面洗浄機構38で洗浄する。図6(B)は、吸着パッド36で吸着保持された被加工物11を片面洗浄機構38で洗浄する様子を模式的に示す斜視図である。まず、仮置きテーブル114に載置された被加工物11の裏面11b側を吸着パッド36で吸着し、洗浄ブラシ134の上方の洗浄位置に被加工物11を搬送する。
その後、洗浄液ノズルで洗浄液を供給しながら、図6(B)に示すように、回転する洗浄ブラシ134に被加工物11を接触させることで、被加工物11の表面11a側を洗浄できる。この間、第2の搬送機構22は、被加工物11を洗浄位置に位置付けた状態で保持しておく。
被加工物11の表面11a側の洗浄が終了すると、第2の搬送機構22は、被加工物11の中心とチャックテーブル40の中心とを対応させるように、チャックテーブル40の保持面に被加工物11の表面11a側を重ねる。この状態で、チャックテーブル40に吸引源の負圧を作用させると、被加工物11は裏面11b側を上方に露出した状態でチャックテーブル40に吸着保持される。
被加工物11をチャックテーブル40に吸着保持させた後には、ターンテーブル42を回動させて、被加工物11とともにチャックテーブル40を研削位置に位置付ける。その後、研削機構44で被加工物11の裏面11b側を研削する。図7は、研削機構44の周辺構造を模式的に示す平面図であり、図8は、研削機構44の周辺構造を模式的に示す図である。なお、図8では、主に、図7のAA断面を示している。
図7及び図8に示すように、研削機構44の門型の支持構造46は、基台4に立設された第1のコラム142及び第2のコラム144を含む。第1のコラム142及び第2のコラム144は、基台4の後面4cに沿って並立しており、互いに平行である。また、第1のコラム142及び第2のコラム144は、上方の接続部146を介して接続されている。
接続部146の下方には、開口46aが形成されている。この開口46aは、研削機構44の後方側から、第1のコラム142と第2のコラム144との間を通じて研削ホイール54を交換できる程度の大きさに形成されている。この開口46aにより、研削機構44の後方側から、研削ホイール54を容易に交換できる。
第1のコラム142の前面側には、スピンドルハウジング48を上下方向(研削送り方向)に移動させる第1の研削送り機構(第1の研削送り手段)148が配置されている。第1の研削送り機構148は、第1のコラム142の前面側に配置され上下方向に平行なガイドレール150を含む。ガイドレール150には、スピンドルハウジング48の筒状の本体48aから側方(左側)に延出された第1の連結部48bが係合されている。
第1の連結部48bの裏面側には、上下方向に貫通するネジ穴が設けられており、このネジ穴には、ガイドレール150と平行なボールネジ152が螺合されている。ボールネジ152の一端部には、ボールネジ152を回転させるパルスモータ154が連結されている。
また、第2のコラム144の前面側には、第1の研削送り機構148とともにスピンドルハウジング48を上下方向(研削送り方向)に移動させる第2の研削送り機構(第2の研削送り手段)156が配置されている。第2の研削送り機構156は、第2のコラム144の前面側に配置され上下方向に平行なガイドレール158を含む。ガイドレール158には、スピンドルハウジング48の本体48aから側方(右側)に延出された第2の連結部48cが係合されている。
第2の連結部48cの裏面側には、上下方向に貫通するネジ穴が設けられており、このネジ穴には、ガイドレール158と平行なボールネジ160が螺合されている。ボールネジ160の一端部には、ボールネジ160を回転させるパルスモータ162が連結されている。
パルスモータ154,162は、ともに制御装置(制御手段)164に接続されている。この制御装置164は、パルスモータ154の回転を制御する第1の制御部164a、及びパルスモータ162の回転を制御する第2の制御部164bを含む。チャックテーブル40及び研削ホイール54を回転させながら、パルスモータ154,162の回転を制御してスピンドル50を任意の研削送り速度で下方に研削送りすることで、研削位置に位置付けられた被加工物11の裏面11b側を研削できる。制御装置164を構成する電装部品は発熱源となるため、研削機構44から離れた電装系ボックス20に格納される。
なお、被加工物11をチャックテーブル40に吸着保持させる前には、上面洗浄機構62でチャックテーブル40の保持面を洗浄しておく。図9(A)、図9(B)、及び図9(C)は、チャックテーブル40の保持面を上面洗浄機構62で洗浄する様子を模式的に示す側面図(背面図)である。
図9(A)に示すように、上面洗浄機構62は、電装系ボックス20の後壁20bに配置され左右方向に平行なガイド構造172を含む。ガイド構造172には、ノズル移動テーブル174がスライド可能に設置されている。ノズル移動テーブル174の裏面側には、左右方向に貫通するネジ穴が設けられており、このネジ穴には、ガイド構造172と平行なボールネジ176が螺合されている。
ボールネジ176の一端部には、パルスモータ(不図示)が連結されている。パルスモータでボールネジ176を回転させると、ノズル移動テーブル174は、ガイド構造172に沿って左右方向に移動する。ノズル移動テーブル174の表面側には、洗浄液(液体)とエア(気体)との混合流体(2流体)を下向きに噴射する2流体ノズル178が昇降可能に取り付けられている。
また、ガイド構造172の下方には、左右方向に平行な別のガイド構造180が設けられている。ガイド構造180には、ブラシ移動テーブル182がスライド可能に設置されている。ブラシ移動テーブル182の裏面側には、左右方向に貫通するネジ穴が設けられており、このネジ穴には、ガイド構造180と平行なボールネジ184が螺合されている。
ボールネジ184の一端部には、パルスモータ(不図示)が連結されている。パルスモータでボールネジ184を回転させると、ブラシ移動テーブル182は、ガイド構造180に沿って左右方向に移動する。ブラシ移動テーブル182の表面側には、水平面内において回転するブラシ(ブラシ手段)186が昇降可能に取り付けられている。また、上述した搬入搬出位置の近傍には、ブラシ186に洗浄液を供給するノズル188が配置されている。
チャックテーブル40の保持面を洗浄する際には、まず、図9(B)に示すように、回転させたチャックテーブル40の上方に2流体ノズル178を位置付ける。次に、2流体ノズル178を下降させて、チャックテーブル40の保持面に接近させる。その後、2流体ノズル178を左右方向に搖動させながら、下向きに混合流体を噴射する。
混合流体の噴射が終了した後には、2流体ノズル178を上昇させるとともに、図9(C)に示すように、チャックテーブル40の上方にブラシ186を位置付ける。次に、回転させたブラシ186を左右方向に搖動させながら下降させて、チャックテーブル40の保持面に接触させる。これにより、チャックテーブル40の保持面を洗浄できる。
また、被加工物11を研削した後には、上面洗浄機構62で被加工物11の裏面11bを洗浄する。図10は、被加工物11を上面洗浄機構62で洗浄する様子を模式的に示す側面図(背面図)である。研削後の被加工物11の裏面11bを洗浄する際には、まず、ターンテーブル42を回動させて、被加工物11とともにチャックテーブル40を搬入搬出位置に位置付ける。
そして、図10に示すように、被加工物11を保持したチャックテーブル40を回転させて、被加工物11の上方に2流体ノズル178を位置付ける。次に、2流体ノズル178を下降させて、被加工物11の裏面11bに接近させる。その後、2流体ノズル178を左右方向に搖動させながら、下向きに混合流体を噴射する。これにより、被加工物11の裏面11bを洗浄できる。
図11(A)は、第3の搬送機構64を模式的に示す斜視図であり、図11(B)及び図11(C)は、第3の搬送機構64で被加工物11が保持される様子を模式的に示す底面図である。図11(A)に示すように、第3の搬送機構64の保持機構74は、三角形状の本体192を備えている。
本体192の下面側において3個の頂点に対応する位置には、それぞれ被加工物11の外周縁近傍を下方から支持する外周支持部材194が設けられている。3個の外周支持部材194は、それぞれ、水平面内において回動し、被加工物11を支持する支持位置と、被加工物11の支持を解除する解除位置とに位置付けられる。
上面洗浄機構62で被加工物11の裏面11bを洗浄した後には、この第3の搬送機構64で被加工物11を両面洗浄機構76へと搬送する。具体的には、まず、3個の外周支持部材194を解除位置に位置付けた状態でチャックテーブル40の上方に保持機構74を移動させ、図11(B)に示すように、平面視で3個の外周支持部材194より内側の領域に被加工物11を位置付ける。
次に、チャックテーブル40の保持面からエアを上向きに噴射し、被加工物11を浮上させた上で、図11(C)に示すように、3個の外周支持部材194を回動させて支持位置に位置付ける。これにより、被加工物22の表面11a側の外周縁近傍を、3個の外周支持部材194で支持できる。
図12(A)は、両面洗浄機構76を模式的に示す斜視図である。図12(A)に示すように、両面洗浄機構76は、内部に洗浄室となる空間を有する下部筐体202を備えている。下部筐体202の上方には、上部筐体204(図14(A)参照)が設けられており、下部筐体202と上部筐体204との間には、第3の搬送機構64の通るスペースが形成されている。
下部筐体202の空間には、円形の支持板206が配置されている。この支持板206は、モータ等の回転駆動源(不図示)と連結されており、水平面内において回転する。支持板206の中央には、支持板206を上下に貫通する扇状の3個の開口206aが設けられている。また、支持板206の下方には、洗浄液とエアとの混合流体を上向きに噴射する3個の下側ノズル208が配置されている。
支持板206の外周部分には、被加工物11の外周縁を把持する3個の外周縁把持構造210が略等角度間隔に配置されている。図12(B)は、両面洗浄機構76の外周縁把持構造210を拡大して示す拡大図である。図12(B)に示すように、外周縁把持構造210は、水平面内において回動する円盤状の基台212を含む。
基台212の上面には、角柱状の支持部材214が設けられている。支持部材214の上端部には、水平方向に長い外周縁把持部材216が固定されている。外周縁把持部材216の一端部には、被加工物11の外周部分の形状に合致する溝216aが水平方向に形成されている。基台212を回動させることで、外周縁把持部材216は、被加工物11の外周縁が溝216aに係合する把持位置と、被加工物11を開放する開放位置とに位置付けられる。
上部筐体204には、洗浄液とエアとの混合流体を下向きに噴射する上側ノズル218(図14(A)参照)が配置されている。この上側ノズル218は、水平面内において搖動される。下側ノズル208及び上側ノズル218から、外周縁把持構造210で把持された被加工物11に混合流体を吹き付けることで、被加工物11の表面11a側及び裏面11b側を洗浄できる。
下部筐体202の側壁220の内側には、洗浄室を開閉するシャッター222が配置されている。シャッター222は、エアシリンダ等で構成されるシャッター開閉機構(不図示)により、下方の開位置と上方の閉位置とに位置付けられる。
上部筐体204の側壁224は、洗浄室を区画する内板224aと、外側の外板224bとで構成されている。内板224aと外板224bとの間には、所定の隙間が設けられている。シャッター222を閉位置に位置付けると、内板224aと外板224bとの隙間にシャッター222の上端部が係合される。これにより、洗浄室を密閉できる。
図13(A)、図13(B)、及び図13(C)は、第3の搬送機構64で両面洗浄機構76に被加工物11を搬送する様子を模式的に示す平面図であり、図14(A)、図14(B)、及び図14(C)は、第3の搬送機構64で搬送された被加工物11が両面洗浄機構76で洗浄される様子を模式的に示す一部断面側面図(右側面)である。
図13(A)、図13(B)、及び図14(A)に示すように、まず、被加工物11を支持した状態の第3の搬送機構64を、両面洗浄機構76の支持板206の上方に移動させる。具体的には、図13(B)に示すように、両面洗浄機構76において隣接する2個の外周縁把持構造210の間に、第3の搬送機構64の外周支持部材194を位置付ける。
次に、第3の搬送機構64を下降させて、外周縁把持構造210の溝216aと同じ高さに被加工物11の外周縁を位置付ける。この状態で、外周縁把持構造210の基台212を回動させて、外周縁把持部材216を把持位置に位置付け、被加工物11の外周縁を溝216aに係合させる。
その後、外周支持部材194を回動させて、被加工物11の支持を解除する解除位置に位置付ければ、被加工物11は外周縁把持構造210で把持された状態となる。被加工物11を外周縁把持構造210に把持させた後には、図13(C)に示すように、第3の搬送機構64を両面洗浄機構76の外部に退避させる。
また、図14(B)に示すように、シャッター222を上昇させて、閉位置に位置付ける。洗浄室が密閉された後には、図14(C)に示すように、支持板206を回転させる。そして、上側ノズル218を搖動させながら、下側ノズル208及び上側ノズル218から、被加工物11の表面11a及び裏面11bに混合流体を吹き付ける。以上により、被加工物11の表面11a及び裏面11bが洗浄される。
被加工物11の洗浄終了後には、シャッター222を下降させて、開位置に位置付ける。また、図4(C)に示すように、第1の搬送機構12で外周縁を外側から挟み込むように被加工物11を保持する。併せて、外周縁把持構造210の基台212を回動させて、外周縁把持部材216を開放位置に位置付ける。その後、被加工物11は、カセット10b(又はカセット10a)へと搬入される。
この研削装置2では、被加工物11を研削しない任意のタイミングで、研削砥石58のドレッシングを実施する。ドレッシングを実施する際は、ターンテーブル42の上方に位置付けられたドレッサーボード待機台78から、ドレッサーボード搬送機構80でチャックテーブル40にドレッサーボード13を搬送する。
図15は、ドレッサーボード搬送機構80を模式的に示す斜視図であり、図16(A)、図16(B)、及び図16(C)は、ドレッサーボード搬送機構80でチャックテーブル40にドレッサーボード13を搬送する様子を模式的に示す側面図(背面図)である。
図16(A)に示すように、ドレッサーボード搬送機構80は、電装系ボックス20の後壁20bに配置され左右方向に平行なガイド構造232を含む。ガイド構造232には、移動テーブル234がスライド可能に設置されている。移動テーブル234の裏面側には、左右方向に貫通するネジ穴が設けられており、このネジ穴には、ガイド構造232と平行なボールネジ236が螺合されている。
ボールネジ236の一端部には、パルスモータ(不図示)が連結されている。パルスモータでボールネジ236を回転させると、移動テーブル234は、ガイド構造232に沿って左右方向に移動する。移動テーブル234の表面側には、ドレッサーボード保持構造238が昇降可能に取り付けられている。
図15に示すようにドレッサーボード保持構造238は、互いに平行な2枚の長板240を含む。長板240の下面の先端部分には、それぞれ吸着部材242が取り付けられている。吸着部材242は、それぞれ吸引源(不図示)と接続されており、ドレッサーボード13を吸着保持する。
図16(A)に示すように、ドレッサーボード待機台78の上方にドレッサーボード保持構造238を位置付けて下降させ、吸着部材242をドレッサーボード13の上面に接触させる。この状態で、吸着部材242に吸引源の負圧を作用させれば、ドレッサーボード13をドレッサーボード保持構造238で吸着保持できる。
その後、ドレッサーボード保持構造238を上昇させて、図16(B)に示すように、搬入搬出位置に位置付けられたチャックテーブル40の上方へと移動させる。チャックテーブル40の上方に位置付けた後には、ドレッサーボード保持構造238を下降させて、ドレッサーボード13の下面をチャックテーブル40の保持面に接触させる。その後、吸着部材242による吸着を解除するとともに、チャックテーブル40にドレッサーボード13を吸着保持させる。
ドレッサーボード13をチャックテーブル40へと搬送した後には、ターンテーブル42を回動させて、ドレッサーボード13とともにチャックテーブル40を研削位置に位置付ける。その後、チャックテーブル40及び研削ホイール54を回転させた上で、ドレッサーボード13の上面に研削砥石58を接触させながら、スピンドルハウジング48を所定の研削送り速度で下降させることにより、研削砥石58をドレッシングできる。
なお、ハイトセンサー60は、チャックテーブル40に保持されたドレッサーボード13の上面の高さ位置をドレッシングの前に計測し、その計測値を制御装置164に送る。制御装置164は、ハイトセンサー60の計測値をもとに、第1の研削送り機構148及び第2の研削送り機構156を制御して、研削砥石58が適切にドレッシングされるように研削送り速度を調節する。
以上のように、本実施の形態の研削装置2では、第1の搬送機構(第1の搬送手段)12から中心位置検出機構(中心位置検出手段)18及び片面洗浄機構(片面洗浄手段)38を経てチャックテーブル40に至る第1の搬送経路と、チャックテーブル40から両面洗浄機構(両面洗浄手段)76を経て第1の搬送機構12に至る第2の搬送経路と、を上下に重ねて配置したので、被加工物11の大口径化に伴い各構成が大型化しても、各構成の配置に要する面積を小さく抑えることができる。すなわち、被加工物11の大口径化に伴う研削装置2の大型化を抑制できる。
また、本実施の形態の研削装置2では、発熱源となる電装部品を研削機構(研削手段)44から離して配置したので、電装部品の熱による研削機構44の変形、膨張等を抑制して、研削精度の低下を防ぐことができる。
上記実施の形態に係る構成、方法などは、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
2 研削装置
4 基台
4a 上面
4b 開口
4c 後面
6 ハウジング
8a,8b カセット載置台(カセット載置部)
10a,10b カセット
12 第1の搬送機構(第1の搬送手段)
14 搬送アーム
16 保持機構(被加工物保持部)
18 中心位置検出機構(中心位置検出手段)
20 電装系ボックス
20a 側壁(右側壁)
20b 後壁
22 第2の搬送機構(第2の搬送手段)
24 ガイドレール
26 第1の移動テーブル
28 第1のボールネジ
30 第2の移動テーブル
32 第2のボールネジ
34 搬送アーム
36 吸着パッド
36a 吸着面(下面)
38 片面洗浄機構(片面洗浄手段)
40 チャックテーブル
42 ターンテーブル
44 研削機構(研削手段)
46 支持構造
46a 開口
48 スピンドルハウジング
48a 本体
48b 第1の連結部
48c 第2の連結部
50 スピンドル
52 ホイールマウント
54 研削ホイール
56 ホイール基台
58 研削砥石
60 ハイトセンサー
62 上面洗浄機構(上面洗浄手段)
64 第3の搬送機構(第3の搬送手段)
66 ガイド構造
68 第1の移動テーブル
69 第2の移動テーブル
70 第1のボールネジ
71 第2のボールネジ
72 搬送アーム
74 保持機構
76 両面洗浄機構(両面洗浄手段)
78 ドレッサーボード待機台(待機位置)
80 ドレッサーボード搬送機構(ドレッサーボード搬送手段)
102 保持ハンド
102a 上面(一方の面)
102b 下面(他方の面)
102c 開口
104 突き当て部材
106 移動プレート
108 押圧部材
112 支持台
114 仮置きテーブル
116 ボールネジ
118 吸着テーブル
120 カメラ(撮像部)
122 演算装置(算出部)
132 筐体
134 洗浄ブラシ
142 第1のコラム
144 第2のコラム
146 接続部
148 第1の研削送り機構(第1の研削送り手段)
150 ガイドレール
152 ボールネジ
154 パルスモータ
156 第2の研削送り機構(第2の研削送り手段)
158 ガイドレール
160 ボールネジ
162 パルスモータ
164 制御装置(制御手段)
164a 第1の制御部
164b 第2の制御部
172 ガイド構造
174 ノズル移動テーブル
176 ボールネジ
178 2流体ノズル
180 ガイド構造
182 ブラシ移動テーブル
184 ボールネジ
186 ブラシ(ブラシ手段)
188 ノズル
192 本体
194 外周支持部材
202 下部筐体
204 上部筐体
206 支持板
206a 開口
208 下側ノズル
210 外周縁把持構造
212 基台
214 支持部材
216 外周縁把持部材
216a 溝
218 上側ノズル
220 側壁
222 シャッター
224 側壁
224a 内板
224b 外板
232 ガイド構造
234 移動テーブル
236 ボールネジ
238 ドレッサーボード保持構造
240 長板
242 吸着部材
11 被加工物
11a 表面
11b 裏面
13 ドレッサーボード

Claims (7)

  1. 板状の被加工物を研削する研削装置であって、
    複数の被加工物が収容されたカセットを載置するカセット載置部と、
    該カセット載置部に載置されたカセットから被加工物を搬出するとともに、研削された被加工物を該カセットへ搬入する第1の搬送手段と、
    該第1の搬送手段によって該カセットから搬出された被加工物の一方の面が載置され、被加工物を回転可能に保持する仮置きテーブルと、該仮置きテーブルによって回転される被加工物の外周縁を被加工物の複数の位置で撮像する撮像部と、該撮像部で撮像された被加工物の画像から被加工物の中心位置を算出する算出部と、を有する中心位置検出手段と、
    水平面内で回転する洗浄ブラシと、洗浄液を噴出する洗浄液ノズルと、を有し、該中心位置検出手段によって中心位置が検出された被加工物の一方の面を洗浄する片面洗浄手段と、
    該片面洗浄手段によって洗浄された被加工物の一方の面を吸着して保持する保持面を有するチャックテーブルと、
    被加工物の他方の面を吸着して保持する吸着パッドを有し、被加工物を該中心位置検出手段から該片面洗浄手段の上方の該洗浄ブラシと被加工物の一方の面とが接触する洗浄位置に搬送するとともに、該片面洗浄手段が被加工物の一方の面を洗浄している間は被加工物を該洗浄位置に位置付けて保持し、該片面洗浄手段による被加工物の一方の面の洗浄が終了した後に被加工物を該片面洗浄手段の上方の洗浄位置から該チャックテーブルに搬送して該チャックテーブルの中心に被加工物の中心を対応させて載置する第2の搬送手段と、
    該チャックテーブルに保持された被加工物の他方の面に接触して被加工物を研削する研削砥石が環状に装着された研削ホイールを回転可能に具備する研削手段と、
    2個の該チャックテーブルが配設されるとともに、180度回動する事によってそれぞれのチャックテーブルを該研削手段の下方の研削位置と、被加工物が搬入及び搬出される搬出入位置と、に位置付けるターンテーブルと、
    該研削位置に位置付けられた該チャックテーブルに保持された被加工物の厚さを検出するハイトセンサーと、
    該研削ホイールの該研削砥石に研削水を供給する研削水供給手段と、
    該研削手段によって研削された被加工物を回転可能に保持し、被加工物の一方の面及び他方の面を同時に洗浄する両面洗浄手段と、
    該研削手段によって研削された被加工物を該チャックテーブルから該両面洗浄手段に搬送する第3の搬送手段と、
    電力の供給によって作動する電装部品と、
    を具備し、
    該両面洗浄手段で洗浄された被加工物は、該第1の搬送手段によって該カセットに搬入され、
    該カセットから該第1の搬送手段によって搬出された被加工物が該第1の搬送手段から該中心位置検出手段及び該片面洗浄手段を経て該チャックテーブルに至るまでの第1の搬送経路と、該研削手段によって研削された被加工物が該チャックテーブルから該両面洗浄手段を経て該第1の搬送手段に至るまでの第2の搬送経路とが上下に重なって配設されており、
    電力の供給で発熱する発熱源となる該電装部品は、該上下に重なった第1の搬送経路及び第2の搬送経路に隣接し、且つ該研削手段から離間した位置に配設されていることを特徴とする研削装置。
  2. 該第3の搬送手段と、該両面洗浄手段と、被加工物を該両面洗浄手段から該カセットへと搬送する際の該第1の搬送手段とは、それぞれ被加工物の外周縁を保持することを特徴とする請求項1に記載の研削装置。
  3. 該研削手段は、
    該研削ホイールが回転可能に装着され、該研削ホイールの中心を軸に回転する回転軸を有するスピンドルと、
    該スピンドルを挟んで基台に立設する互いに平行な第1のコラム及び第2のコラムと、
    該第1のコラムに配設され、該スピンドルを該チャックテーブルの保持面に垂直な研削送り方向に研削送りする第1の研削送り手段と、
    該第2のコラムに配設され、該第1の研削送り手段とともに、該スピンドルを研削送り方向に研削送りする第2の研削送り手段と、
    該第1の研削送り手段と該第2の研削送り手段とを制御する制御手段と、を有し、
    該基台の該カセット載置部側の面を前面とし、該前面に対向する面を後面として、該第1のコラムと該第2のコラムとは該後面に沿って並立されており、
    該研削ホイールの交換は、該後面から該第1のコラムと該第2のコラムとの間を通じて行われることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の研削装置。
  4. 該研削ホイールに装着された該研削砥石のドレッシングを行う際に、該搬出入位置に位置付けられた該チャックテーブルにドレッサーボードを搬送するとともに、ドレッシングの終了後に、該搬出入位置に位置付けられた該チャックテーブルから該ドレッサーボードを搬出するドレッサーボード搬送手段が該ターンテーブルの近傍に配設され、
    該研削砥石のドレッシングを行う際には、該ドレッサーボード搬送手段がドレッサーボードを該ターンテーブルに接触しないターンテーブル上方の待機位置から該チャックテーブルの該保持面に搬送して該チャックテーブルに保持させ、次いで、該ターンテーブルが180度回動する事によって該チャックテーブルに保持された該ドレッサーボードが該チャックテーブルとともに該研削位置に位置付けられ、該ハイトセンサーが該チャックテーブルに保持された該ドレッサーボードの高さ位置を計測して計測値を該制御手段に送り、該制御手段は、該計測値を基に該第1の研削送り手段と該第2の研削送り手段とで該スピンドルを研削送りして該研削砥石のドレッシングを行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の研削装置。
  5. 該搬出入位置に位置付けられた該チャックテーブルの保持面と、該研削手段によって研削され該搬出入位置に位置付けられた該チャックテーブルから該第3の搬送手段によって搬出される前の被加工物の他方の面と、を洗浄する上面洗浄手段を更に備え、
    該上面洗浄手段は、
    洗浄液と気体との混合流体を噴出する2流体ノズルと、
    水平面内で回転するブラシ手段と、
    該ブラシ手段に洗浄液を供給するノズルと、を有し、
    該チャックテーブルの保持面を洗浄する際には、該チャックテーブルを回転させて、該2流体ノズルから該チャックテーブルの該保持面に該混合流体を噴射した後に、回転させた該ブラシ手段を該チャックテーブルの該保持面に接触させ、
    該研削手段によって研削された被加工物の他方の面を洗浄する際には、被加工物を保持した該チャックテーブルを回転させて、該2流体ノズルから被加工物の他方の面に該混合流体を噴射することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の研削装置。
  6. 該第1の搬送手段は、被加工物を保持する被加工物保持部を有し、
    該被加工物保持部は、一方の面で被加工物を吸着して保持し、他方の面側において被加工物の外周縁を保持することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の研削装置。
  7. 該中心位置検出手段から被加工物を搬出して該チャックテーブルに載置した後、該中心位置検出手段に搬送された別の被加工物を該チャックテーブルに搬送する前に、該吸着パッドの吸着面を該片面洗浄手段の該洗浄ブラシによって洗浄することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の研削装置。
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