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JP2014505222A - 外傷低減パック - Google Patents

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JP2014505222A JP2013546128A JP2013546128A JP2014505222A JP 2014505222 A JP2014505222 A JP 2014505222A JP 2013546128 A JP2013546128 A JP 2013546128A JP 2013546128 A JP2013546128 A JP 2013546128A JP 2014505222 A JP2014505222 A JP 2014505222A
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Abstract

本発明は、内側および外側表面を有し、ASTM D7269に従って測定すると、少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維による、ヤーンからなる織布の少なくとも1つの第1の層と、内側および外側表面を有し、ASTM D7269に従って測定すると少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維による、ヤーンからなる織布の少なくとも1つの第2の層と、ポリオレフィン織布の3〜10枚の層の集合体と、90〜170℃の融点を有するポリオレフィン接着剤とを含み、ヤーンからなる織布の少なくとも1つの第1の層および少なくとも1つの第2の層の内側表面が集合体と接触し、少なくとも1つの第1の層と、少なくとも1つの第2の層と、集合体とが、ポリオレフィン接着剤により互いに接着されている、外傷低減パックを提供する。

Description

本発明は、外傷低減ラミネートに関する。
高速発射体、例えば、拳銃からの弾丸が、弾道保護装備の「パック」に衝撃を与えると、発射体は、通常、保護装備を通過しない。
代わりに、発射体は、運動エネルギーをパックに伝え、衝撃を受けた弾道保護装備(PPE)の着用者に向いたパックの裏面を大きく変形する。
「裏面圧入」または「裏面変形」とも呼ばれるこの変形は、PPEにより消散し得るエネルギーの量および着用者に伝達されるエネルギーの量によっては、PPEの着用者を傷付ける恐れがあり、着用者に障害を負わせたり、死に至らしめることさえある。
PPEがより多くのエネルギーを消散できればできるほど、得られる裏面圧入の深刻さは減じる。
2007年7月のNIJ010106「Ballistic Resistance of Personal Body Armor」等の試験において、発射体の衝撃によるクレイボックスへの裏面圧入の深さは、仮想着用者が受けるであろうダメージまたは外傷の深刻さを定量する手段として用いられる。
発射体の衝撃により人が受けるダメージを最小にするPPEを製造する持続的な取り組みにおいて、外傷低減「パック」を特徴とするいくつかの技術が、文献に示唆されてきた。
Leeによる英国特許第2232063号明細書には、2つの平行な層の面に対して垂直に延在する複数のPP繊維を挟んだ、テキスタイル材料の2つの平行な層を含む外傷低減防護シールドが記載されている。衝撃の際、樹脂に含浸されてもよい垂直な繊維は、破砕し、発射体の運動エネルギーを吸収および消散し、これが、外傷の強度を緩和する。
Boettgerらによる国際公開第2006136323号パンフレットには、プラスチック材料の少なくとも1つのパネルと、パネルに固定され、ヤーンからなる少なくとも1つの織布層とを含み、繊維が、ASTM D7269に従って測定すると、少なくとも900MPaの引張り強さを有し、プラスチック材料が、例えば、PPテープ等の自己補強された熱可塑性材料で、それらが、互いに密着していて、互いに高温で接着されている、外傷低減パックが開示されている。これらの構造は、裏面圧入を若干低減するものの、可燃性の問題がさらにある。
Morinらによる国際公開第2007021611号パンフレットには、海洋、自動車および電子用途に好適な接着剤を用いてアラミド繊維間に挟まれた、高モジュラスポリオレフィン繊維、特に、PPテープ繊維を含む構造が開示されている。しかしながら、これらの構造は、剛性で硬くなるように設計され、弾道においては望ましくない特性である。
鈍的外傷に対するより高い保護を与え、業界で公知の外傷パックよりも可燃性が低く、快適に着用できつつ、生存率を増大する、より軽量で性能のよい外傷パックラミネートまたは構造が尚必要とされている。
本発明は、内側および外側表面を有し、ASTM D7269に従って測定すると、少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維による、ヤーンからなる織布(textile fabric)の少なくとも1つの第1の層と、内側および外側表面を有し、ASTM D7269に従って測定すると少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維による、ヤーンからなる織布の少なくとも1つの第2の層と、ポリオレフィン織布の3〜10枚の層の集合体と、90〜170℃の融点を有するポリオレフィン接着剤とを含み、ヤーンからなる織布の少なくとも1つの第1の層および少なくとも1つの第2の層の内側表面が集合体と接触し、少なくとも1つの第1の層と、少なくとも1つの第2の層と、集合体とが、ポリオレフィン接着剤により互いに接着されている、外傷低減パックを提供する。
衝突体試験装置の概略図である。
本発明は、内側および外側表面を有し、ASTM D7269に従って測定すると、少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維による、ヤーンからなる織布の少なくとも1つの第1の層と、内側および外側表面を有し、ASTM D7269に従って測定すると少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維による、ヤーンからなる織布の少なくとも1つの第2の層と、ポリオレフィン織布の3〜10枚の層の集合体と、90〜170℃の融点を有するポリオレフィン接着剤とを含み、ヤーンからなる織布の少なくとも1つの第1の層および少なくとも1つの第2の層の内側表面が集合体と接触し、少なくとも1つの第1の層と、少なくとも1つの第2の層と、集合体とが、ポリオレフィン接着剤により互いに接着されている、外傷低減パックを提供する。
好ましくは、本発明は、内側および外側表面を有し、ASTM D7269に従って測定すると、少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維による、ヤーンからなる織布の第1の層と、内側および外側表面を有し、ASTM D7269に従って測定すると少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維による、ヤーンからなる織布の第2の層と、ポリオレフィン織布の3〜10枚の層の集合体と、90〜170℃の融点を有するポリオレフィン接着剤とを含み、ヤーンからなる織布の第1および第2の層の内側表面が集合体と接触し、第1の層と、第2の層と、集合体とが、ポリオレフィン接着剤により互いに接着されている、外傷低減パックを提供する。
他の実施形態において、本発明は、内側および外側表面を有し、ASTM D7269に従って測定すると、少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維による、ヤーンからなる織布の第1の層と、内側および外側表面を有し、ASTM D7269に従って測定すると少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維による、ヤーンからなる織布の第2の層と、ポリオレフィン織布の3〜10枚の層の集合体と、90〜170℃の融点を有するポリオレフィン接着剤とからなり、ヤーンからなる織布の第1および第2の層の内側表面が集合体と接触し、第1の層と、第2の層と、集合体とが、ポリオレフィン接着剤により互いに接着されている、外傷低減パックを提供する。
外傷低減パックは、裏面圧入の低減が、入射発射体の運動エネルギーの消散により求められる大半の弾道保護装備(PPE)の一部である。
本発明による外傷低減パックの織布の少なくとも1つの第1の層および織布の少なくとも1つの第2の層は、ASTM D3776に従って測定すると、50g/m2〜2000g/m2、より好ましくは、100g/m2〜400g/m2の面密度を有する織布を形成するようにインターレースされるヤーンからなる。
ヤーンは、好ましくは、製織技術、編み技術および/またはフェルト化技術によりインターレースされる。
より好ましくは、ヤーンは、製織技術および/または編み技術、最も好ましくは、製織技術によりインターレースしてもよい。
ヤーンが織布を作製し得る好適な製織技術は、平織り、朱子織り、綾織り、繻子織りおよび/またはその他複雑な折り方、例えば、欧州特許第0805332号明細書に記載されている通りの、単方向、準単方向、多軸織り、ならびに三次元材料、および/またはこれらの組み合わせである。
織布を作製し得るヤーンは、スパンヤーン、コア−スパンヤーン、フィラメントヤーン、かさ高加工ヤーン、伸展切れヤーン、延伸ヤーン、テープヤーンおよび/またはこれらの組み合わせから選択することができる。
本発明による織布のヤーンに有用な繊維は、ASTM D638に従って測定すると、ASTM D7269に従って測定すると少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維から選択することができる。好ましくは、繊維の引張り強さは、ASTM D7269に従って測定すると、900MPa〜4600MPa、より好ましくは、2600MPa〜4600MPaである。
本発明による織布のヤーンに有用な繊維およびそれらの材料は、低または不燃性および/または高融点、すなわち、180℃を超える、より好ましくは、190℃〜300℃融点の熱特性を有する材料から選択することができる。本発明による織布のヤーンに有用な繊維およびそれらの材料はまた、10℃/分の温度上昇で試験すると、空気中で、高分解温度、すなわち、400℃以上の分解温度、より好ましくは、400℃〜600℃の分解温度を有する材料から選択することができる。
本明細書で用いる「繊維」という用語は、ステープル繊維および連続フィラメントを指す。
本発明に有用な繊維は、天然または合成材料を含んでいてよい。
繊維の天然材料は、綿、リネン、ラミー、レーヨンおよび/またはこれらの組み合わせ等のセルロース材料から選択することができる。
好ましくは、繊維は、合成材料を含む。
繊維の合成材料は、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアリーレンスルフィド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリベンズイミダゾール、ポリヒドロキノン−ジイミダゾピリジン、ポリエステルおよび/またはそれらのブレンド等のポリマーから選択することができる。
好ましくは、合成材料は、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアリーレンスルフィド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリベンズイミダゾール、ポリヒドロキノン−ジイミダゾピリジンおよび/またはそれらのブレンドから選択することができる。
最も好ましくは、合成材料はポリアミドである。
合成材料がポリオレフィンである場合には、織布のポリオレフィンが、ポリオレフィン織布のポリオレフィンとは異なるという条件で、合成材料は、超高分子量ポリエチレン等のポリエチレンまたは半結晶ポリプロピレン等のポリプロピレンから選択することができる。
合成材料が、ポリアミドの場合には、合成材料は、脂肪族、半芳香族および芳香族ポリアミド、好ましくは、芳香族ポリアミドから選択することができる。脂肪族ポリアミドは、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン612、ナイロン46、ナイロン10、ナイロン12、ナイロン34、ナイロン8および/またはこれらの組み合わせ等のナイロンから選択することができる。芳香族ポリアミドは、メタ−アラミド、パラ−アラミド、例えば、ポリ−パラフェニレンテレフタルアミドおよび/またはこれらの組み合わせから選択することができ、それらの良好な耐熱性、低可燃性および引張り強さのために、最も好ましい。
本発明による外傷低減パックのポリオレフィン織布の3〜10枚の層の集合体は、組み合わせて集合体となるポリオレフィン織布の層を形成する等、インターレースされるテープヤーンからなる。
ポリオレフィン織布の個々の層は、ASTM D3776に従って測定すると、50g/m2〜500g/m2、より好ましくは、75g/m2〜250g/m2の面密度を有することができる。
ポリオレフィン織布のテープヤーンは、好ましくは、製織技術、編み技術および/またはフェルト化技術によりインターレースすることができる。
より好ましくは、テープは、製織技術および/または編み技術により、最も好ましくは、平織り、朱子織り、綾織り、繻子織りおよび/またはその他複雑な折り方、例えば、欧州特許第0805332号明細書に記載されている通りの、例えば、単方向、準単方向、多軸織り、ならびに三次元材料、および/またはこれらの組み合わせ等の製織技術により、インターレースすることができる。
最も好ましくは、本発明による外傷低減パックのポリオレフィン織布は、平織り、朱子織りまたは綾織りによりインターレースしたテープヤーンからなる。
ポリオレフィン織布のテープヤーンは、好ましくは、ASTM D638に従って測定すると、100MPa〜300MPaの引張強さと、ASTM D638に従って測定すると、3〜8GPaの引張係数を有するテープヤーンである。
ポリオレフィン織布のテープヤーンの材料は、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン等から選択することができる。
「ポリプロピレン」という用語は、プロピレンのホモポリマーと、α炭素に不飽和結合を有するプロピレンおよびオレフィンのコポリマーのことを区別なく指す。
「ポリエチレン」という用語は、エチレンのホモポリマーと、α炭素に不飽和結合を有するエチレンおよびオレフィンのコポリマーのことを区別なく指す。
好ましくは、テープヤーンの材料は、半結晶ポリオレフィン、例えば、ASTM D648に従って測定すると、12%未満、好ましくは1%〜12%、より好ましくは、3%〜10%、最も好ましくは、4%〜8%の破断点伸びを有する半結晶ポリオレフィンから選択される。
テープヤーンは、業界に公知のやり方で、例えば、強度特性のために高単軸延伸コアを備えたポリオレフィンテープヤーンの押出しにより、または後にテープへとスライスまたスリット加工されるシートとして、製造することができる。
ポリオレフィンテープヤーンの延伸によって、ポリオレフィンの結晶化度が増大するため、優れた機械特性および低熱収縮が与えられる。
本発明による好適なポリオレフィン接着剤は、ASTM1238に従って測定すると、90℃〜170℃の融点、好ましくは、100℃〜140℃、そして、ASTM1238に従って、190℃で2.16kgの重量を用いて測定すると、0.2g/10分〜2g/10分のメルトフロー粘度を有するポリオレフィン、例えば、ポリエチレン、エチレンコポリマー、プロピレン、プロピレンコポリマーおよび/またはこれらの組み合わせから選択することができる。
融点90℃〜170℃を有するポリオレフィン接着剤を選択すると、ポリオレフィン織布の過剰な熱により誘導される収縮というリスクなしで、ポリオレフィン織布の集合体により第1および第2の織布を合体することができる。
ポリオレフィン織布の熱により誘導される収縮が12%を超える場合、ポリオレフィン織布は、フレーム内でピンと張って固定しない限りは、湾曲し始め、それを用いると、外傷パックの製造がかなり複雑になるであろう。
ポリオレフィン接着剤は、グラフト化することができる。
好適なグラフト化剤は、エチレン化不飽和有機酸およびそのエステル、ハーフエステルおよび無水物、例えば、無水マレイン酸、アルキル水素マレエート、マレイン酸、フマル酸、アルキル水素フマレートおよび/またはこれらの組み合わせから選択することができる。
ポリオレフィンをグラフト化する場合、グラフト化剤は、ポリオレフィンの総重量を基準として0.1重量パーセント〜3.5重量パーセントで存在する。
好適なポリエチレンは、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、メタロセンポリエチレン(mPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)および/またはこれらの組み合わせから選択することができる。好ましくは、ポリエチレンは、メタロセンポリエチレン、例えば、エチレンヘキ−1−エンコポリマーである。
好適なエチレンコポリマーは、エチレン酢酸ビニル、エチレン(メソ)アクリレートコポリマー、エチレン(メソ)アクリル酸コポリマーおよびそれらの対応のイオノマー、エチレンビニルアルコールおよび/またはこれらの組み合わせから選択することができる。
ポリオレフィン接着剤は、例えば、接着剤を、ポリオレフィン布帛の層間および/または集合体の両側に配置すること等、様々なやり方でポリオレフィン織布の集合体に好適に適用することができる。
好ましくは、ポリオレフィン接着剤は、シート、粉末、顆粒、溶融物および/またはこれらの組み合わせの形態、より好ましくは、15g/m2〜50g/m2の面密度を有するシートの形態で適用される。
本発明の外傷低減パックによる織布の少なくとも1つの第1の層および織布の少なくとも1つの第2の層は、内側表面および外側表面を有する。
本発明の目的上、織布は、2つの側面または表面を有する二次元物体に近い。
「内側表面」という用語は、外傷低減パックのポリオレフィン織布に対向する第1のテキスタイルおよび/または第2の織布の表面を指す。
「外側表面」という用語は、織布の内側表面の反対の織布の表面を指す。
本発明の外傷低減パックは、ポリオレフィン織布の集合体とポリオレフィン接着剤を、少なくとも1つの第1の織布の内側表面と少なくとも1つの第2の織布の内側表面との間に配置することにより組み立てて、織布の内側表面が、ポリオレフィン織布の集合体と接触するようにすることができる。
このように、上記によるスタックは、例えば、ヒートプレス等により、熱と圧力を同時に印加することにより合体できるようにして形成される。
印加される熱は、好ましくは、ポリオレフィン接着剤を2分〜45分溶融するために、スタックを90℃〜170℃、好ましくは、100〜140℃まで加熱するものである。
印加される圧力は、外傷低減パックにより形成された面に対して好ましくは垂直であり、2分〜45分にわたって10バール〜1000バールで選択することができる。
2分〜45分後、ポリオレフィン接着剤を固化するために、スタックを25℃〜80℃まで冷却するが、圧力は、スタックが25℃〜80℃に達するまで維持して、硬化したポリオレフィン接着剤が、スタックと結合して、本発明による外傷低減パックが形成されるようにする。
本発明は、さらに、外傷低減パックを含む個人保護装備(PPE)を提供する。
外傷低減パックの主な機能は、弾丸を止めるばかりでなく、裏面圧入の深さを減じることであるため、本発明による外傷低減パックは、迫る脅威に直面する個人保護装備の弾道パックの裏側に配置される。
本発明はまた、例えば、投石、警棒または野球用バットによる鈍的攻撃に対する本発明による外傷パックを含む、警察部隊が用いることのできる、いくつかの身体防護具変形物も提供する。身体防護具は、例えば、すね当て、足当て、腕当ておよび手プロテクターといった手足防護、例えば、肩当ておよび胴体プロテクターといった胴体防護、また非弾道ヘルメットとすることができる。
身体防護具において、本発明による外傷パックは、例えば、ガラスファイバー複合体、カーボンファイバー複合体および硬化性樹脂等の硬質および/または剛性材料の1枚以上の層の裏面に配置してもよい。
本発明を、以下の実施例によりさらに定義する。当然のことながら、これらの実施例は、例示のために与えられる。
実施例1
本発明の試料
Saati(Legnano,Italy)よりKevlar(登録商標)S802Gという商品名で市販されている平織の目付が185g/m2で、線密度が1100dtexおよび8.5エンズ/cm(縦糸)および8.5エンズ/cm(横糸)のポリ−パラフェニレンテレフタルアミドヤーンからなる織布を、長さ40cm×幅20cmの片に切断した。
Milliken(Spartanburg,SC)よりTegris(登録商標)という商品名で市販されている平織の目付100g/m2で、50μmの厚さを有するポリプロピレンテープ繊維からなるポリオレフィン織布を、長さ40cm×幅20cmの片に切断した。
Exxon MobilよりExceed(登録商標)1018CAという商品名で市販されている、46g/m2の目付、50μmの厚さを有するメタロセン直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)接着剤のシートを、長さ40cm×幅20cmの片に切断した。
スタックを、Kevlar(登録商標)の第1の織布、ポリオレフィン接着剤の第1の層、ポリオレフィン織布の4枚の層、ポリオレフィン接着剤の第2の層およびKevlar(登録商標)の第2の層の順番で重ねることにより形成した。
スタックを、35分間、150℃および40バールで、加熱および冷却能力を有する工業水圧プレスで合体した後、冷却等して、900g/m2の面密度を有する外傷低減パックを得た。
実施例2
対照例
長さ40cm×幅20cmの対照試料を、500g/m2の面密度を有するTeijin Twaron(Wuppertal,Germany)よりLFT ATという商品名で販売されている市販の外傷低減パックのシートから切断した。
鈍的外傷低減試験
2.973kgの質量を有するブラントインパクターを、高さ2.3mから、67Jの衝撃エネルギーとなるように、Caran d’Acheより参照番号0259.051で市販されているplastilinaの箱を覆う試験試料に落とした。インパクターの形状および寸法を図1に示す。
インパクターが試料に衝突した後、裏面圧入の深さを測定し記録した。結果を表1に示す。各試験試料について、試験を2回繰り返した。
本発明の試料は、実施例1による外傷低減パックからなっていた。
比較試料は、実施例1の本発明の試料に匹敵する面密度を得るために、実施例2による2つ重ねた外傷低減パックからなっていた。
表1に、本発明の試料と2つ重ねた対照試料の両方について、カンマで分けた各鈍的衝撃のミリメートル単位での裏面圧入の深さおよびミリメートルでの平均裏面圧入深さを示す。
Figure 2014505222
弾道外傷低減試験
スタックを形成するために、E.I.du Pont de Nemours&Co.,(Wilmington,USA)よりKevlar(登録商標)XPS307という商品名で市販されている12層の多軸アラミドラミネートおよび100g/m2の面密度および3ミリメートルの厚さを有する独立気泡バッキングの層からなる弾道パック背面に試験試料を置いた。
本発明の試験試料は実施例1による外傷低減パックからなっていた。
比較試験試料は、実施例1の本発明の試料に匹敵する面密度を得るために、実施例2による2つ重ねた外傷低減パックからなっていた。
各スタックをRoma No.1クレイのクレイボックスに、弾道パックがクレイボックスから外方に向くようにして固定し、436m/sの速度で進む、5メートルの距離から撃たれたa.357cal.マグナムSPFN弾丸により弾道衝撃を与えた。
弾丸がスタックに衝突した後、裏面圧入の深さを測定し記録した。結果を表2に示す。各試験試料について、試験を2回繰り返した。
表2に、本発明の試料と2つ重ねた対照試料の両方について、カンマで分けた各鈍的衝撃のミリメートル単位での裏面圧入の深さおよびミリメートルでの平均裏面圧入深さを示す。
Figure 2014505222
燃焼試験
耐炎試験を、規格EN ISO 15025、2005,Procedure B:“Hemmed Edge Ignition”に従って実施した。「低可燃性」とは、試験試料がISO15025強熱試験に合格することを意味する。
本発明の試験試料は、火炎、ホール、破片、残火炎および残光を示さないことから、全ての試験基準に合格した。
対照試料は、上部および側部が燃焼し、溶融破片および燃焼液滴を呈したため、全ての試験基準に合格しなかった。

Claims (14)

  1. a.内側および外側表面を有し、ASTM D7269に従って測定すると、少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維による、ヤーンからなる織布の少なくとも1つの第1の層と、
    b.内側および外側表面を有し、ASTM D7269に従って測定すると少なくとも900MPaの引張り強さを有する繊維による、ヤーンからなる織布の少なくとも1つの第2の層と、
    c.ポリオレフィン織布の3〜10枚の層の集合体と、
    d.90〜170℃の融点を有するポリオレフィン接着剤と
    を含み、ヤーンからなる織布の前記少なくとも1つの第1の層および前記少なくとも1つの第2の層の前記内側表面が前記集合体と接触し、前記少なくとも1つの第1の層と、前記少なくとも1つの第2の層と、前記集合体とが、前記ポリオレフィン接着剤により互いに接着されている、外傷低減パック。
  2. 前記c.のポリオレフィン織布の前記層が、ポリプロピレンテープの縦横システムを含む請求項1に記載の外傷低減パック。
  3. 前記ポリオレフィン接着剤d.が、グラフト化ポリオレフィンである請求項1または2に記載の外傷低減パック。
  4. 前記ポリオレフィン接着剤d.が、ポリエチレン、エチレンコポリマー、プロピレン、プロピレンコポリマーおよび/またはこれらの組み合わせから選択される請求項1または3に記載の外傷低減パック。
  5. 前記織布の前記少なくとも1つの第1の層および前記織布の前記少なくとも1つの第2の層が、ASTM D3776に従って測定すると、50g/m2〜2000g/m2の面密度を有する織布を形成するようにインターレースされたヤーンからなる請求項1〜4に記載の外傷低減パック。
  6. 前記a.およびb.の織布のヤーンの繊維が、ASTM D7269に従って測定すると、900MPa〜4600MPaの引張強さを有する繊維から選択される請求項1〜5に記載の外傷低減パック。
  7. 前記a.およびb.の織布のヤーンの繊維およびそれらの材料が、低可燃性または不燃性の熱特性を有する材料から選択される請求項1〜6に記載の外傷低減パック。
  8. 前記a.およびb.の織布のヤーンの繊維およびそれらの材料が、190℃〜300℃の高融点を有する材料から選択される請求項1〜6に記載の外傷低減パック。
  9. 前記a.およびb.の織布のヤーンの繊維およびそれらの材料が、10℃/分の温度上昇で試験すると、空気中、400℃〜600℃の高分解温度を有する材料から選択される請求項1〜6に記載の外傷低減パック。
  10. 前記ポリオレフィン織布の層が、ASTM D3776に従って測定すると、50g/m2〜500g/m2の面密度を有する請求項1〜9に記載の外傷低減パック。
  11. 前記ポリオレフィン織布のヤーンが、ASTM D638に従って測定すると、100MPa〜300MPaの引張強さと、ASTM D638に従って測定すると、3〜8GPaの引張係数を有するテープヤーンである請求項1〜10に記載の外傷低減パック。
  12. 前記織布の前記内側表面が、前記ポリオレフィン織布の集合体と接触し、熱と圧力を同時に印加することにより合体するように、前記ポリオレフィン織布およびポリオレフィン接着剤の集合体を、前記少なくとも1つの第1の織布の内側表面と、前記少なくとも1つの第2の織布の内側表面との間に配置する工程を含む請求項1〜11に記載の外傷低減パックの作製。
  13. 請求項1〜11に記載の外傷低減パックを含む個人保護装備(PPE)。
  14. 請求項1〜11に記載の外傷低減パックを含む身体防護具。
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