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JP2014113708A - 画像変換装置、画像形成装置、画像形成システム、及び生産方法 - Google Patents

画像変換装置、画像形成装置、画像形成システム、及び生産方法 Download PDF

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JP2014113708A JP2012267535A JP2012267535A JP2014113708A JP 2014113708 A JP2014113708 A JP 2014113708A JP 2012267535 A JP2012267535 A JP 2012267535A JP 2012267535 A JP2012267535 A JP 2012267535A JP 2014113708 A JP2014113708 A JP 2014113708A
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Abstract

【課題】つなぎ部における印刷画像の濃度変化を低減し、画質の向上を図る。
【解決手段】1又は複数の記録ヘッドの走査で出力する画像単位に画像データを変換する画像変換装置であって、記録ヘッドの端部が重複するように走査される場合の記録ヘッドの端部が重複する領域、又は隣接する2つの記録ヘッドの端部が重複する場合の2つの記録ヘッドの端部が重複する領域を形成する各画素を、異なるノズルを用いて少なくとも2回のインク吐出により形成されるように画像データを変換する画像データ変換部を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像変換装置、画像形成装置、画像形成システム、及び生産方法に関する。
従来、インクジェット方式の記録ヘッドを備えた画像形成装置は、比較的安価に構成できることから、個人・業務用を問わず、様々なユーザに使用されている。
また、ユーザにとって高速な印刷のニーズは高く、印刷の高速化のために、1度の記録ヘッド走査で記録ヘッド幅分の印刷を行う印刷モード(以降、1スキャン印刷モードと呼ぶ)がある。また、印刷の高速化のために、記録幅を長く確保するために記録ヘッドを複数本組み合わせる方式(以降、つなぎヘッドと呼ぶ)が用いられている。
高速な印刷と高画質印刷とは、トレードオフの関係になっており、高速な印刷モードにおいては、画質の劣化を低減するための技術が用いられる。
1スキャン印刷モードにおいては、記録ヘッドの各走査による記録領域の境界の画質劣化を低減する目的で、記録領域を一部重ねて、印刷する技術(以降、スキャン間オーバーラップと呼ぶ)がある。また、つなぎヘッドにおいては、記録ヘッドの端部のつなぎ目の画質劣化を低減する目的で、記録ヘッドの端部を所定ノズル幅分重ねて配置する技術(以降、ヘッド間オーバーラップと呼ぶ)が既に知られている。
スキャン間オーバーラップ部で印字される領域と、ノズル間オーバーラップ部で印字される領域は、どちらも所定のノズル数を重ねて印字することから、両方を特に区別せず、以降では、つなぎ部とも呼ぶ。
つなぎ部における画質劣化を低減する技術として、例えば、白スジ発生時には、つなぎ部に隣接するノズルのインク吐出量を増加させ、黒スジ発生時には、つなぎ部に隣接するノズルのインク吐出量を増減させる技術がある(例えば特許文献1参照)。
インクジェット方式の記録ヘッドを備えた画像形成装置では、記録ヘッドを走査させ、記録ヘッド幅分の領域の画像形成を行った後に、所定の量の記録紙の搬送を行い、次の領域の画像形成を行う。しかし、この時に記録紙の搬送が高精度に行われないと、記録ヘッドの各走査における画像形成の相対位置が合わなくなり、印字画像ずれが発生する。
また、つなぎヘッドにおいては、ヘッド間オーバーラップを用いた場合、記録ヘッドの取り付け位置の位置合わせが高精度に行われないと、記録ヘッド間のノズルの相対位置が合わなくなり、インクの着弾位置ずれが発生する。
上記の印字画像ずれ、インクの着弾位置ずれは、1スキャン印刷モードでは特に目立つ。記録紙搬送の量が大きい場合や、つなぎヘッドが離れて取り付けられている場合、つなぎ部において印刷画像が薄くなる(白スジ状になる)。
また、記録紙搬送の量が小さい場合、つなぎヘッドが近づいて取り付けられている場合、つなぎ部において、印刷画像が濃くなる(黒スジ状になる)。
また、上記のようなつなぎ部の印刷画像の濃度変化が発生することにより、つなぎ部の前後で画像が帯状になっているように見えてしまい(バンディング)、画質の劣化が目立ってしまう。
また、特許文献1における技術では、つなぎ部全体を同領域とみなすおおよその範囲では、面積あたりのインク量のばらつきは低減され、マクロな視点で見れば濃度のばらつきは低減されると言える。
しかし、つなぎ部と前後ラインの領域を別領域として考えれば、つなぎ部とつなぎ部前後の領域との濃度差が現れる場合がある。
よって、従来技術では、つなぎ部の印刷画像の濃度変化が発生することにより、つなぎ部における画質の劣化を十分に改善していないという問題点があった。
そこで、本発明は、つなぎ部における印刷画像の濃度変化を低減し、画質の向上を図ることを目的とする。
本発明の一観点における画像変換装置は、1又は複数の記録ヘッドの走査で出力する画像単位に画像データを変換する画像変換装置であって、前記記録ヘッドの端部が重複するように走査される場合の該記録ヘッドの端部が重複する領域、又は隣接する2つの記録ヘッドの端部が重複する場合の該2つの記録ヘッドの端部が重複する領域を形成する各画素を、異なるノズルを用いて少なくとも2回のインク吐出により形成されるように画像データを変換する画像データ変換部を備える。
本発明によれば、つなぎ部における印刷画像の濃度変化を低減し、画質の向上を図ることができる。
実施例1におけるインクジェット方式の記録ヘッドを備えた画像形成装置の概略構成例を示す図。 画像形成に関する機構の構成の一例を示す図。 記録ヘッドの一例を示す図。 実施例1における画像形成装置の制御に関する構成の一例を示すブロック図。 ノズル間オーバーラップの一例を示す図。 スキャン間オーバーラップの一例を示す図。 比較例におけるつなぎ部の画像形成を説明する図。 比較例によるつなぎ部の画像形成の課題について説明する図。 実施例におけるつなぎ部の画像形成について説明する図。 インク滴サイズとインク使用量の一例を示す図。 画像データ変換部によるつなぎ部のデータ変換のパラメータの一例を示す図。 図11に示す変換パラメータを用いた場合のつなぎ部の画像形成の例を示す図。 画像データ変換部によるつなぎ部のデータ変換のパラメータの別例を示す図。 つなぎ部調整用のパターンの一例を示す図。 図13に示す変換パラメータを用いた場合のつなぎ部の画像形成の例を示す図。 周囲温度の変化による、インク滴のインク使用量の変化と、温度に応じた変換パラメータの切り替えについて説明する図。 実施例1における画像変換処理の一例を示すフローチャート。 ライン方式の画像形成を説明する図。 実施例2における画像形成システムの一例を示す図。 実施例2における各部の概略構成例を示す図。 実施例3における出力物の生産処理の一例を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照し、本発明の各実施例について説明する。
[実施例1]
<構成>
(全体構成)
図1は、実施例1におけるインクジェット方式の記録ヘッドを備えた画像形成装置100の概略構成例を示す図である。
画像形成装置100は、カッター1、搬送ローラ2、空気吸引装置3、キャリッジ4、記録ヘッド5、ガイドロッド6、プラテン7、キャリッジモータ8、紙送りモータ9、モータ制御部10、記録紙(記録媒体)11を含む。
記録紙11は、ロール状に巻かれた紙の筒である。搬送ローラ2は、記録紙11を副走査方向に搬送する。副走査方向は、Y方向である。搬送ローラ2は、紙送りモータ9の駆動により回転する。紙送りモータ9は、モータ制御部10により制御される。
プラテン7は、搬送ローラ2により搬送された記録紙11を支持する。空気吸引装置3は、プラテン7の下部に設けられ、プラテン7上に空けられた空気穴より空気を吸引する。これにより、記録紙11は、たわむことなくプラテン7上を搬送される。
キャリッジ4は、記録紙11が一定量搬送されると、主走査方向に走査される。主走査方向は、X方向である。ガイドロッド6は、キャリッジ4を支持する。キャリッジ4は、記録ヘッド5を支持する。キャリッジ4は、キャリッジモータ8により主走査方向に駆動する。キャリッジモータ8は、モータ制御部10により制御される。
モータ制御部10は、キャリッジモータ8及び紙送りモータ9を制御する。キャリッジ4が主走査方向に走査すると同時に、記録ヘッド5に備えられた複数のノズルからインクが吐出され、記録紙11上に画像を形成する。この記録紙11の搬送と、キャリッジ4の走査を繰り返して画像形成が実現する。
記録紙11へ画像形成するべきデータが無くなると、画像形成動作が終了する。記録紙11は、カッター1によって裁断され、後段の搬送ローラ2によって排出される。
なお、図1に示すインクジェット方式以外に、A3やB5などの記録紙を紙送り機構に配置する一般的なインクジェット方式の画像形成装置にも、本発明は適用できることは言うまでもない。
(画像形成に関する機構の構成)
図2は、画像形成に関する機構の構成の一例を示す図である。図2に示すように、キャリッジ4は、ガイドロッド6によって支持され、キャリッジ4が主走査方向(X方向)に移動する。キャリッジ4は、移動しながら複数の記録ヘッド5を用いて記録紙11に微少なインク滴を吐出することで、画像形成を行う。
記録紙11は、プラテン7に支えられ、画像形成動作の開始時に副走査方向(Y方向)へと搬送される。記録紙11の搬送と、キャリッジ4の移動を繰り返し、画像形成動作を実現する。記録紙11に記録するべきデータがなくなると、画像形成動作が終了し、記録紙11が排出される。
(記録ヘッド)
図3は、記録ヘッドの一例を示す図である。記録ヘッド5は、複数のノズル12を有する。ノズル12は、キャリッジ4の移動方向(主走査方向:X方向)に対して垂直な方向(副走査方向:Y方向)に並び、ノズル列を形成している。
n1,n3,n5,・・・,n19で構成されるノズル列と、n2,n4,n6,・・・,n20で構成されるノズル列は、同色、もしくは異色のインクを吐出することができる。また、図2に示すように、キャリッジ4内に複数個配置された各記録ヘッド5の各ノズル12列からインクが吐出されることで、記録紙11上に画像が形成される。
(制御に関する構成)
次に、画像形成装置100の制御に関する構成について説明する。図4は、実施例1における画像形成装置100の制御に関する構成の一例を示すブロック図である。画像形成装置100は、画像変換部101、CPU(Central Processing Unit)102、画像形成部103、及び操作表示部104を有する。CPU102は、外部の情報処理装置内部にあってもよい。
画像変換部101は、ヘッド構成に合わせた画像データの変換処理を行い、例えば、一つの基板上に実装されうる。また、画像変換部101は、画像変換装置とも称す。画像形成部103は、記録ヘッド5に画像データを出力し、記録紙11の搬送、キャリッジ4の移動を制御し、例えば、一つの基板上に実装されうる。操作表示部104は、例えば、オペレーションパネルである。
画像変換部101は、RAM111、画像処理部112、インターフェース115、及び画像データ変換部116を含む。画像変換部101は、1又は複数の記録ヘッドの走査で出力する画像単位に画像データを変換し、変換された画像データに基づいてインク吐出制御を行う。
RAM111は、記憶手段であり、多値の画像データや、1スキャン分の画像単位に変換された画像データ等を記憶する。
画像処理部112は、RAM111に記憶される多値の画像データを、小値の画像データに変換する。多値の画像データは、吐出する滴の種類に等しい階調数に変換される。
インターフェース115は、CPU102や画像形成部103と通信を行う。例えば、インターフェース115は、画像データ変換部116により変換されたデータに基づく、記録ヘッド5のインクを吐出する信号を画像形成部103に出力する。
また、インターフェース115は、つなぎ部に形成された各画素に対する濃度の高低を示す高低情報を入力する入力手段としても機能し、また、記録ヘッド5周囲の温度を示す温度情報を入力する入力手段としても機能する。
画像データ変換部116は、インターフェース115を介して、CPU102より与えられた印刷モードと記録ヘッド部136の構成に合わせて、記録ヘッド5ごとに、1度のヘッド走査(1スキャン)で出力する画像単位に小値の画像データを変換する。変換された画像データはRAM111に記憶される。
なお、印刷モードによる変換は、画像処理部112で行って、記録ヘッド5に関する変換処理だけを画像データ変換部116で行ってもよい。また、画像処理部112と画像データ変換部116は、同じ機能ブロックであってもよい。
画像データ変換部116は、例えば、記録ヘッド5の端部が重複するように走査される場合の記録ヘッド5の端部が重複する領域(つなぎ部)を形成する各画素を、異なるノズルを用いて少なくとも2回のインク吐出により形成されるように画像データを変換する。また、画像データ変換部116は、隣接する2つの記録ヘッドの端部が重複する場合の2つの記録ヘッドの端部が重複する領域(つなぎ部)を形成する各画素を、異なるノズルを用いて少なくとも2回のインク吐出により形成されるように画像データを変換する。
これにより、つなぎ部において、記録ヘッドのノズルで、画素(ドット)を打ち分けるのではなく、なるべく全てのノズルを使用するようにするため、つなぎ部における濃度変化を低減しやすくなる。
また、画像データ変換部116は、重複する領域を形成する各画素について、異なるノズルを用いて少なくとも2回のインク吐出のうち、一方のインク滴量を、他方のインク適量より少なくするように画像データを変換してもよい。
これにより、つなぎ部の画素のインク量を減らして、変換前の濃度を保つことができる。
また、画像データ変換部116は、インターフェース115により入力された高低情報に基づいて、インク滴量を変化させるように重複する領域を形成する各画素に対する画像変換の方法を切り替えてもよい。高低情報については後述する。
これにより、黒スジ、白スジに応じて変換パラメータを切り替えて、つなぎ部における画質を向上させることができる。
また、画像データ変換部116は、インターフェース115により入力された温度情報に基づいて、インク滴量を変化させるように重複する領域を形成する各画素に対する画像変換の方法を切り替えてもよい。
これにより、記録ヘッド5周囲の温度に応じて変換パラメータを切り替えて、つなぎ部における画質を向上させることができる。
CPU102は、ユーザなどにより設定された印刷モードを画像変換部101に通知したり、紙送り量を画像形成部103に通知したりする。
画像形成部103は、インターフェース131、記録ヘッド制御部132、RAM133、モータ制御部134、温度センサ135、及び記録ヘッド部136を含む。
画像形成部103は、インターフェース131を介して画像変換部101から画像データを受信し、RAM133に記録する。
モータ制御部134(図1に示すモータ制御部10)は、CPU102により通知される紙送り量に応じて、紙送りモータ9を制御する。これにより、記録紙11は、副走査方向に送られる。
記録ヘッド制御部132は、RAM133に記憶された画像データを、記録ヘッド部136に転送し、インクを吐出させる。この画像データの転送と同期して、モータ制御部134は、キャリッジモータ8を制御する。これにより、記録ヘッド部136を含むキャリッジ4は、主走査方向に移動する。
記録ヘッド部136の記録ヘッド5は、記録ヘッド制御部132から転送される画像データに応じて、記録紙11上へとインクを吐出し、画像形成を行う。このとき、つなぎ部により形成される各画素は、異なるノズルを用いて少なくとも2回のインク吐出により形成される。
温度センサ135は、画像形成部103、例えば記録ヘッド5の周囲の温度を取得し、CPU102に温度情報を通知する。
操作表示部104は、表示部141、入力部142、及びインターフェース143を含む。
表示部141は、インターフェース143を介してCPU102から転送される画像情報、文字情報などを表示させる。
入力部142は、画像形成部103の使用者が、印刷条件等の各種設定を入力するための手段である。操作表示部104は、入力された情報を、インターフェース143を介してCPU102に送ることができる。
<オーバーラップ領域(重複する領域)>
次に、オーバーラップ領域について説明する。まずは、ノズル間オーバーラップについて説明する。図5は、ノズル間オーバーラップの一例を示す図である。図5に示すように、記録ヘッド5Aと記録ヘッド5Bとは、端部のノズルが所定の数だけ重なるように配置される。図5に示すような配置で構成されたヘッドを、つなぎヘッドと呼ぶ。記録ヘッド5の端部ノズルが重なった領域を、ノズル間つなぎ部ar101と呼ぶ。
つなぎヘッドが主走査方向に走査しながらインクを吐出し、記録紙11上に画像形成を行う場合、図5に示すように記録ヘッド5Aと記録ヘッド5Bの画像形成領域の一部が重複する。この重複した領域を、ノズル間オーバーラップ部ar102と呼ぶ。
ノズル間つなぎ部ar101では、記録ヘッド5Aと記録ヘッド5Bのノズルの副走査(Y方向)位置が一致するように配置されることが理想である。しかし、記録ヘッド5をつなぐ際の組み付けか高精度に行われないと、各ノズルの相対位置にズレが生じ、ノズル間オーバーラップ部ar102において画像のスジやムラが発生する場合がある。
図5に示す例では、端部ノズルが3ノズル分重なった場合の例を示したが、実施例においてノズルの重なり数は特に限定しない。
次に、スキャン間オーバーラップについて説明する。図6は、スキャン間オーバーラップの一例を示す図である。図6に示す記録ヘッド5は、主走査方向に走査しながらインクを吐出し、記録紙11上に画像を形成する(スキャン1)。その後、記録紙11は副走査方向に搬送され、記録ヘッド5は、再度画像を形成する(スキャン2)。
この時、記録紙11の搬送量を、記録ヘッド5の副走査幅に対し、所定のノズル数分だけ減らすことで、スキャン1とスキャン2とで形成する画像領域の一部を重複させることができる。この重複した領域を、スキャン間オーバーラップ部ar103と呼ぶ。
スキャン間オーバーラップ部ar103では、スキャン1とスキャン2との端部ノズルの副走査(Y方向)位置が一致するように配置されることが理想である。しかし、用紙搬送が高精度に行われないと、スキャン間オーバーラップ部ar103の画像形成をする際の各ノズルの相対位置にズレが生じ、画像のスジやムラが発生する場合がある。
図6に示す例では、端部ノズルが3ノズル分重なった場合の例を示したが、実施例においてノズルの重なり数は特に限定しない。
スキャン間オーバーラップは、記録紙11の搬送方向(副走査方向)に対し直交する方向(主走査方向)に記録ヘッド5を走査させる。スキャン間オーバーラップは、複数回の記録ヘッド5の走査と、複数回の記録紙の搬送を繰り返して画像形成を行う画像形成装置(シリアル方式のインクジェットプリンタ)のみに用いられる。
一方、ノズル間オーバーラップは、記録幅分の記録ヘッドを有し、一度の用紙搬送で画像形成を行う画像形成装置(ラインヘッド方式のインクジェットプリンタ)においても用いられる。
スキャン間オーバーラップ部で印字される領域と、ノズル間オーバーラップ部で印字される領域は、どちらも所定のノズル数を重ねて印字することから、画像形成上は特に区別されない。本実施例では、つなぎ部と呼ぶ場合、スキャン間オーバーラップ部とノズル間オーバーラップ部の両方を含むものとする。
<比較例による画像形成>
ここで、本実施理と従来技術との違いを説明するために、まずは、従来技術の比較例におけるつなぎ部の画像形成について説明する。
図7は、比較例におけるつなぎ部の画像形成を説明する図である。図7に示す例では、つなぎ部では、副走査位置が重複したノズルで同一の画像を形成するが、そのままではインクが重ねて吐出されてしまい、画像濃度が濃くなる。そのため、画像変換部の画像データ変換部で、つなぎ部の各ノズルのインク吐出を制御し、濃度が濃くなることを回避する。
図7に示す例では、比較例における各ノズルのインク吐出制御の一例を示す。上流側の記録ヘッドと、下流側の記録ヘッドとは、つなぎ部の画像形成領域ar201に対し、図7に示すように、インクを千鳥状に打ち分ける。
なお、上流側の記録ヘッドと下流側の記録ヘッドとは、図5に示したつなぎヘッドの記録ヘッド5Aと記録ヘッド5Bの関係と、図6に示したスキャン間オーバーラップのスキャン1とスキャン2の関係の両方を含む。
比較例は、つなぎヘッドの組み付け誤差や、記録用紙搬送誤差による画質劣化を低減するための技術であるが、この場合にも、画質劣化は充分に低減できない。
図7に示す例では、主走査方向、副走査方向交互に1ドットずつの打ち分けを行う例を示しているが、打ち分け方についてはこの方法に限定しない。また、上流側の記録ヘッドのみ、もしくは下流側の記録ヘッドのみでつなぎ部の画像形成領域ar201の画像形成を行う場合においても、上記の課題は解決されない。
次に、比較例における課題について図8を用いて説明する。図8は、比較例によるつなぎ部の画像形成の課題について説明する図である。図8に示す模式図ar211〜ar213は、ドットの着弾位置を表した模式図である。また、図8に示す模式図ar211〜ar213内の白抜きの丸は、上流側の記録ヘッドによるインクの着弾位置を表し、黒塗りの丸は、下流側の記録ヘッドによるインクの着弾位置を表す。また、丸の大きさはインク滴の大きさ、すなわちインク使用量を表す。
図8に示す模式図ar221〜ar223は、インク使用量を1画素単位の面積で濃度に変換した模式図であり、実際に印字される画像のイメージ図である。
図8(A)は、つなぎ部のノズル配置が、ズレなく理想的に配置されている場合の模式図である。ドットは均等に配置され、つなぎ部の画質の劣化は生じない。
図8(B)は、つなぎ部のノズルが近づく方向に位置する場合の模式図である。つなぎ部の端部ではドット間の密度が狭くなり、画像濃度が濃くなる。この現象が、黒スジ画像の原因となる。
この時、比較例では、つなぎ部に隣接するノズルのインク吐出量を減らすと共に、つなぎ部でドットの打ち分けを行う。図7に示すドット打ち分けを用いた場合、打ち分けパターンがつなぎ部内に現れ、画質が劣化する。
図8(C)は、つなぎ部のノズルが離れる方向に位置する場合の模式図である。つなぎ部の端部ではドット間の密度が疎になり、画像濃度が薄くなる。この現象が、白スジ画像の原因となる。
この時、比較例では、つなぎ部に隣接するノズルのインク吐出量を増やすと共に、つなぎ部でドットの打ち分けを行う。図7に示すドット打ち分けを用いた場合、打ち分けパターンが画像内に現れ、画質が劣化する。
<実施例による画像形成>
次に、実施例による画像形成について説明する。図9は、実施例におけるつなぎ部の画像形成について説明する図である。
前述したように、つなぎ部では、副走査位置が重複したノズルで同一の画像を形成するが、そのままではインクが重ねて吐出されてしまい、画像濃度が濃くなる。そのため、画像変換部101の画像データ変換部116で、つなぎ部の各ノズルのインク吐出を制御し、濃度が濃くなることを回避する。
実施例では、つなぎ部のノズルによるインクの打ち分けではなく、つなぎ部の全ノズルを使用するようにして、画像を形成する。この時、画像データ変換部116におけるインク吐出制御において、変換前後でつなぎ部の画像濃度が変化しないように、つなぎ部の滴サイズを変化させる。具体的な例については後述する。
図9に示す例は、実施例における各ノズルのインク吐出制御の一例を示す。上流側の記録ヘッドと、下流側の記録ヘッドは、つなぎ部の画像形成領域ar301に対し、図9に示すように滴サイズを変化させ、全てのノズルを使用するようにし、画像を形成する。
これにより、つなぎ部の濃度変化を低減させ、黒スジ、白スジをより目立たなくすることができる。つまり、つなぎヘッドの組み付け誤差や、記録用紙搬送誤差による画質劣化の低減効果を高めることができる。
<インク滴サイズとインク使用量>
図10は、インク滴サイズとインク使用量の一例を示す図である。図10では、記録ヘッド5が吐出する滴サイズが大滴、中滴、小滴の3種類である場合の例を示す。記録ヘッド5は、少なくとも2種類以上のインク滴量で画素を形成可能であればよい。
図10に示す例では、インク使用量比率が、大滴:中滴:小滴:滴なし=12:5:2:0となる。
例えば、大滴吐出となるデータを、つなぎ部のデータ変換によって2つのノズルで吐出するデータに変換する場合、画像データ変換部116は、変換前後のインク使用量の差がなるべく小さい組み合わせを選ぶ。例えば、画像データ変換部116は、中滴+中滴で印字するか、大滴+小滴で印字する2つのパターンが考えられるが、どちらの場合においてもインク使用量が変化してしまう(大滴=12、中滴+中滴=10、大滴+小滴=14)。
そのため、画像データ変換部116は、単位面積あたりのインク使用量がなるべく変化しないような変換パラメータを与える。変換パラメータについては後述する。
図10に示す例では、記録ヘッド5が吐出する滴サイズが大滴、中滴、小滴の3種類である場合の例を記載したが、実施例において滴の種類は3種類に限定されない。以降に示す実施例も同様である。
また、気温などの環境変化やその他の要因によって、各滴サイズのインク使用量が変化する場合、画像データ変換部116は、インク使用量の変化に応じて変換パラメータを切り替えるようにしてもよい。
<変換パラメータ>
図11は、画像データ変換部116によるつなぎ部のデータ変換のパラメータの一例を示す図である。以降では、このパラメータを、変換パラメータとも呼ぶ。
図11(A)は、変換パラメータ情報の一例を示す。変換パラメータ情報は、変換パラメータの値と、各値が設定された際に変換する滴サイズとを関連付けて保持する。なお、副走査方向先端側(座標0側)のつなぎ部の記録ヘッドを上流側ヘッド、後端部側のつなぎ部の記録ヘッドを下流側ヘッドと呼ぶ。
図11(B)は、つなぎ部の上流側のヘッドの、各ノズル出力データの対する変換パラメータの変換パターンp101を示す。図11(B)に示す1行目が、上流側のつなぎヘッド部の上端ノズルに対するパラメータで、2行目が2番目のノズルに対するパラメータで、3行目が下端ノズルに対するパラメータである。
列方向は、主走査位置を表しており、主走査位置が1画素分変わる毎に、変換パラメータが1列分切り替えられる。また、変換パラメータが4列分切り替えられた場合、次は1列目へと戻る。つまり、主走査方向において、この変換パターンp101が繰り返される。
図11(C)は、つなぎ部の下流側のヘッドの、各ノズル出力データの対する変換パラメータの変換パターンp102を示す。図11(C)に示す変換パラメータの構成は、図11(B)に示す構成と同様である。
本実施例では、変換後のインク使用量が増える場合と減る場合とを、主走査1ドットおきに交互に組み合わせた変換パターンとなる。
CPU102は、内部の記録領域に上流側及び下流側の変換パターンp101、p102を記憶し、印刷開始時に上流側及び下流側の変換パターンp101、p102を画像変換部101に設定する。
また、本実施例では、記録ヘッド5が吐出する滴サイズが大滴、中滴、小滴の3種類である場合の例を示したが、本実施例において滴の種類は3種類に限定されない。以降の例も同様である。
図12は、図11に示す変換パラメータを用いた場合のつなぎ部の画像形成の例を示す図である。図12に示すつなぎ部の画像における画質劣化を低減する効果について説明する。
図12に示す模式図ar401、ar402は、ドットの着弾位置を表した模式図である。図12に示す白抜きの丸は、上流側の記録ヘッドによるインクの着弾位置を表し、黒塗りの丸は、下流側の記録ヘッドによるインクの着弾位置を表す。また、丸の大きさはインク滴の大きさを表す。
模式図ar411、ar412は、インク使用量を1画素単位の面積で濃度に変換した模式図であり、実際に印字される画像のイメージ図である。
図12(A)は、つなぎ部のノズルが近づく方向に位置する場合の模式図である。図12(A)に示す模式図ar401と、図8(B)に示す模式図ar212と比較した場合に、インク使用量の単位面積あたりのばらつきが軽減されている。
これにより、印字画像のつなぎ部の濃度変化が低減し、黒スジをより目立たなくすることができる。
図12(B)は、つなぎ部のノズルが離れる方向に位置する場合の模式図である。図12(B)に示す模式図ar402と図8(C)に示す模式図ar213と比較した場合に、インク使用量の単位面積あたりのばらつきが軽減されている。
これにより、印字画像のつなぎ部の濃度変化が低減し、白スジをより目立たなくすることができる。
上記の例のように、できるだけ全てのノズルを使用して印字を行うことで、つなぎ部のノズル位置のズレによる画像劣化が低減できる。
図13は、画像データ変換部116によるつなぎ部のデータ変換のパラメータの別例を示す図である。
図13に示す図では、つなぎ部のノズルが近づく方向に位置する場合と離れる方向に位置する場合、つまり黒スジ発生時と白スジ発生時に、つなぎ部データの変換パラメータを切り替える場合の例を示す。
CPU102は、内部の記録領域に変換パターンp101、p102に加え、変換パターンp111、p112、p121、p122を記憶しておく。
ユーザは、印刷前に、つなぎ部調整用のパターンを印刷し、ノズル間オーバーラップ部、スキャン間オーバーラップ部で印字された画像に黒スジがあるか、白スジがあるか、スジがないかを判定する。ノズル間オーバーラップ部、スキャン間オーバーラップ部毎に、黒スジ、白スジ、又はスジなしを示す情報(高低情報)が、操作表示部104の入力部142を介して画像変換部101や画像形成部103に設定される。
CPU102は、操作表示部104のインターフェース143を介して、ユーザが設定した黒スジ、白スジ、スジなしの情報を取得し、CPU102内部の記録領域に記録する。
CPU102は、内部の記録領域に記録された黒スジ、白スジ、スジなしの情報に従い、印刷時に画像変換部101につなぎ部データの変換パラメータを設定する。
黒スジ発生時には、変換パターンp111およびp112が、画像変換部101に設定される。
黒スジ発生時には、上流側ヘッドの下端ノズル、下流側ノズルの上端ノズルの出力するインク滴の重み付けを減らし、つなぎ部端部の濃度を低下させる。
白スジ発生時には、変換パターンp121およびp122が、画像変換部101に設定される。
白スジ発生時には、上流側ヘッドの上端ノズル、下流側ノズルの下端ノズルの出力するインク滴の重み付けを増やし、つなぎ部端部の濃度を上昇させる。
スジなしの時には、変換パターンp101およびp102が、画像変換部101に設定される。
(つなぎ部調整用のパターン)
ここで、つなぎ部調整用のパターンについて説明する。図14は、つなぎ部調整用のパターンの一例を示す図である。ユーザは、操作表示部104の入力部142を介してつなぎ部調整用のパターンの印刷を選択する。ユーザの選択後に、図14に示す記録ヘッド5のパターンの印刷が実行される。
このパターンの印刷時、画像変換部101は、つなぎ部を含んだ周囲の領域を、全て同一の滴で印字するような画像データを生成する。
CPU102は、上流側の記録ヘッドのノズルを全て使用し、下流側の記録ヘッドのノズルは全て使用しないようなつなぎ部調整用のパターンp131およびp132を、画像変換部101に設定する。
ユーザは、印刷された画像i101およびi102を目視で確認し、周囲の濃度と中央部の濃度を比較する。
ユーザは、画像i101の、周囲の濃度と中央部の濃度を比較し、中央部の濃度が濃い、薄い、同じのいずれかを、操作表示部104の入力部142を介して画像変換部101に設定する。この設定結果が、ノズル間オーバーラップ部の黒スジ、白スジ、スジなしの情報となる。
ユーザは、画像i102の、周囲の濃度と中央部の濃度を比較し、中央部の濃度が濃い、薄い、同じのいずれかを、操作表示部104の入力部142を介して画像変換部101に設定する。この設定結果が、スキャン間オーバーラップ部の黒スジ、白スジ、スジなしの情報となる。
図15は、図13に示す変換パラメータを用いた場合のつなぎ部の画像形成の例を示す図である。図15に示すつなぎ部の画像における画質劣化を低減する効果について説明する。
図15に示す模式図ar501、ar502は、ドットの着弾位置を表した模式図である。図15に示す白抜きの丸は、上流側の記録ヘッドによるインクの着弾位置を表し、黒塗りの丸は、下流側の記録ヘッドによるインクの着弾位置を表す。また、丸の大きさはインク滴の大きさを表す。
模式図ar511、ar512は、インク使用量を1画素単位の面積で濃度に変換した模式図であり、実際に印字される画像のイメージ図である。
図15(A)は、つなぎ部のノズルが近づく方向に位置する場合、すなわち黒スジ発生時に、変換パターンp111およびp112を用いて印字を行った場合の模式図である。図15(A)と、図8(B)および図12(A)とを比較すると、よりつなぎ部の濃度差が低減されることが分かる。
図15(B)は、つなぎ部のノズルが離れる方向に位置する場合、すなわち白スジ発生時に、変換パターンp121およびp122を用いて印字を行った場合の模式図である。図15(B)と、図8(C)および図12(B)と比較し、よりつなぎ部の濃度差が低減されることが分かる。
画像データ変換部116は、黒スジ、白スジ発生の情報に応じてつなぎ部データの変換パラメータを切り替える、つまり画像変換の方法を切り替えることで、より画質劣化の低減効果を高めることができる。
本実施例では、黒スジ発生時、白スジ発生時の2パターンでつなぎ部データの変換パラメータの係数を変更する方法を示した。また、黒スジ、白スジの濃度などから、より細かい条件でつなぎ部データの変換パラメータの重みが変更されることで、より高い効果が得られることは明らかである。
次に、温度変化に基づく変換パラメータの切り替えについて説明する。図16は、周囲温度の変化による、インク滴のインク使用量の変化と、温度に応じた変換パラメータの切り替えについて説明する図である。
図16(A)に示す表は、各温度における大滴、中滴、小滴のインク使用量を表す。図16(A)に示す表は、周囲温度によりインク使用量は変化する。
周囲温度によりインク使用量は変化し、大滴、中滴、小滴のインク使用量の変化率はそれぞれ異なるため、大滴、中滴、小滴のインク使用量の比率は周囲温度により変化する。この変化に応じて、つなぎ部における変換パラメータが予め作成され、画像データ変換部116は、周囲温度に応じて変換パラメータを変更、つまり画像変換の方法を切り替えることで、より高精度につなぎ部の画像劣化を低減することが可能になる。
図16(B)に示す表は、周囲温度に応じたつなぎ部における変換パラメータの一例を示す。CPU102は、各温度に応じたつなぎ部の変換パラメータ(パターン0A〜パターン20C)を、内部の記録領域に予め記憶しておく。
画像記録開始時に、CPU102は、画像形成部103の温度センサ135が取得した温度情報を、インターフェース131を介して画像形成部103から取得する。CPU102は、各温度に応じたつなぎ部の変換パラメータが、周囲温度に応じて、画像変換部101に設定される。
<動作>
図17は、実施例1における画像変換処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す処理は、画像変換部101が、多値の印刷画像データから、画像形成のためのデータを処理するフローである。
ステップS101で、画像変換部101は、画像形成が開始されると、画像処理部112で画像処理を行う。ここでは、画像処理部112は、印刷画像である多値の画像データに画像処理を行い、小値の画像データに変換する。
小値の画像データとは、記録ヘッド5が吐出する滴サイズと対応するデータであり、例えば滴サイズが大滴、中滴、小滴の3種類であれば、滴なし(吐出なし)データを含んだ、4値のデータへと変換する。
ステップS102で、画像データ変換部116は、小値の画像データを、次回1スキャンで記録(インク吐出)する画像単位に画像変換処理を行う。ここでは、画像データ変換部116は、記録ヘッド5の構成に合わせたデータへと変換し、記録ヘッドの各ノズルが記録するデータに変換する。
ステップS103で、画像データ変換部116は、画像変換されたデータに基づいてインク吐出制御を開始すると、画像変換されたデータが、つなぎ部の画像であるかどうかを判定する。つなぎ部の画像であれば(ステップS103−YES)ステップS104に進み、つなぎ部の画像でなければ(ステップS103−NO)画像変換処理が終了する。
ステップS104で、画像データ変換部116は、つなぎ部の画像に対してデータ変換処理を行う。このデータ変換処理は、つなぎ部上流の記録ヘッド5と、つなぎ部下流の記録ヘッドの5データをそれぞれ変換し、つなぎ部から吐出されるドットの滴サイズを変換する。
画像データ変換部116は、滴サイズの変換については、インターフェース115を介してCPU102から与えられる変換パラメータに従って行う。
以上の処理を行うことで、つなぎ部においてできるだけ全てのノズルを使用するようにして画像を形成するので、つなぎ部の濃度変化を低減させ、黒スジ、白スジをより目立たなくすることができる。
なお、上記例では、シリアル方式の画像形成装置を例にして説明したが、ライン方式の画像形成装置においても同様の方法を実施することができる。
図18は、ライン方式の画像形成を説明する図である。図18に示す例では、ヘッド固定部材30は、シート材(記録紙)11搬送方向(Y)と直交する主走査方向(X)の端から端まで掛け渡されるように固定されている。
ヘッド固定部材30は、記録ヘッド5を上側から固定する部材であり、記録ヘッド5の下を記録紙11が搬送される。また、ヘッド固定部材30には、上流側からKCMYのインクの記録ヘッド5がそれぞれ主走査方向の全域に配置されている。
また、各色の記録ヘッド5は、各記録ヘッドの端部が重複するように配置されている。各記録ヘッドからインクが吐出され、カラー画像が形成される。ライン方式の画像形成装置においてもヘッド間オーバーラップが用いられ、記録ヘッド5の取り付け位置の位置合わせが高精度に行われないと、記録ヘッド5の各走査における画像形成の相対位置が合わなくなる。よって、ライン方式でも、つなぎ部における印字画像ずれが生じるという問題が生じるので、ライン方式の画像形成装置においても実施例の処理を適用することができる。
以上、実施例1によれば、つなぎ部における印刷画像の濃度変化を低減し、画質の向上を図ることができる。
[実施例2]
次に、実施例2における画像形成システムについて説明する。図19は、実施例2における画像形成システム150の一例を示す図である。図19に示す画像形成システム150は、シリアル方式の画像形成装置100と、情報処理装置であるサーバ(DFE:Digital Front End)200とがデータ通信可能なように接続されている。
画像形成装置100の構成は、実施例1とほぼ同様であるため、同じ符号を付す。実施例1と異なる点は、画像変換部101の構成が、サーバ200に備えられていることである。
画像形成システム150では、サーバ200において画像変換処理を行って、画像形成装置100が画像変換後のデータを取得し、画像形成を行う構成になっている。
図20は、実施例2における各部の概略構成例を示す図である。図20に示すサーバ200は、各PC(Personal Computer)と、画像形成装置100とデータ通信可能なように接続されている。
サーバ200は、制御部201、主記憶部202、補助記憶部203、I/F(インターフェース)部204、及びネットワークI/F部205を備える。
制御部201は、サーバ200の中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。制御部201は、主記憶部202に記憶されたプログラムを実行する演算装置で、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。制御部201は、画像変換プログラムを実行し、前述した画像変換処理(画像変換部101の処理)を実行する。
主記憶部202は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部201が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
補助記憶部203は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。また、補助記憶部203には、前述した画像変換処理を実行させるプログラムなどが格納され、データベース(DB:DataBase)、ファイルシステム(FS:File System)などの機能により管理される。
I/F部204は、画像形成装置100と通信を行うインターフェースであり、画像変換後のデータを画像形成装置100に送信したりする。
ネットワークI/F部205は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、FAXなどのネットワークを介して接続された通信機能を有する各PCなどのインターフェースである。
画像形成装置100は、制御部(CPU)102、画像形成部103、操作表示部104、及びI/F部105を備える。実施例2における構成で、実施例1と同じ構成は同じ符号を付す。
I/F部105は、サーバ200と通信を行うためのインターフェースである。I/F部105は、サーバ200から画像変換されたデータを取得し、画像形成部103に出力する。
以上、実施例2によれば、画像変換部101を画像形成装置100の外付けサーバ200に備えさせることで、画像形成システムとしても実施例1と同様の効果を得ることができる。
[実施例3]
次に、実施例3における出力物を生産する方法について説明する。実施例3では、実施例1や実施例2における画像形成が記録紙(記録媒体)に行われて、出力物が生産される方法について説明する。
実施例3における出力物は、インクと記録媒体とを用いて生産される。図21は、実施例3における出力物の生産処理の一例を示すフローチャートである。
図21に示すステップS201で、画像変換部101は、1又は複数の記録ヘッドの1回の走査で出力する画像単位に画像データを変換する際に以下の変換処理を行う。
画像変換部101は、記録ヘッドの端部が重複するように走査される場合の、この記録ヘッドの端部が重複する領域を形成する各画素を、異なるノズルを用いて少なくとも2回のインク吐出により形成されるように画像データを変換する。または、画像変換部101は、隣接する2つの記録ヘッドの端部が重複する場合の、この2つの記録ヘッドの端部が重複する領域を形成する各画素を、異なるノズルを用いて少なくとも2回のインク吐出により形成されるように画像データを変換する。
ステップS202で、画像形成部103は、画像変換された画像データに基づき、重複する領域を形成する各画素を、異なるノズルを用いて少なくとも2回のインク吐出により記録媒体に形成する。これにより、出力物が生産される。
なお、実施例1で説明した、高低情報や温度情報を用いた画像変換部101の処理が行われて、その処理に基づいてインクが記録媒体に吐出されることで、出力物が生成されてもよい。
以上、画像変換装置、画像形成装置、画像形成システム、出力物の生産方法の各実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではない。また、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、上記実施例以外にも種々の変形・変更が可能である。
4 キャリッジ
5 記録ヘッド
8 キャリッジモータ
9 紙送りモータ
10 モータ制御部
101 画像変換部
102 CPU
103 画像形成部
111 RAM
112 画像処理部
115 インターフェース
116 画像データ変換部
131 インターフェース
132 記録ヘッド制御部
133 RAM
134 モータ制御部
特開2010−260338号公報

Claims (7)

  1. 1又は複数の記録ヘッドの走査で出力する画像単位に画像データを変換する画像変換装置であって、
    前記記録ヘッドの端部が重複するように走査される場合の該記録ヘッドの端部が重複する領域、又は隣接する2つの記録ヘッドの端部が重複する場合の該2つの記録ヘッドの端部が重複する領域を形成する各画素を、異なるノズルを用いて少なくとも2回のインク吐出により形成されるように画像データを変換する画像データ変換部
    を備える画像変換装置。
  2. 前記記録ヘッドは、少なくとも2種類以上のインク滴量で画素を形成可能であり、
    前記画像データ変換部は、
    前記重複する領域を形成する各画素について、前記2回のインク吐出のうち、一方のインク滴量を、他方のインク適量より少なくするように画像データを変換する請求項1記載の画像変換装置。
  3. 前記重複する領域に形成された各画素に対する濃度の高低を示す高低情報を入力する入力手段をさらに備え、
    前記記録ヘッドは、少なくとも2種類以上のインク滴量で画素を形成可能であり、
    前記画像データ変換部は、
    前記入力手段により入力された高低情報に基づいて、インク滴量を変化させるように前記重複する領域を形成する各画素に対する画像変換の方法を切り替える請求項1又は2記載の画像変換装置。
  4. 前記入力手段は、
    前記記録ヘッド周囲の温度を示す温度情報を入力し、
    前記画像データ変換部は、
    前記温度情報に基づいて、インク滴量を変化させるように前記重複する領域を形成する各画素に対する画像変換の方法を切り替える請求項3記載の画像変換装置。
  5. 請求項1記載の画像変換装置と、
    前記1又は複数の記録ヘッドを有する画像形成部と、
    を備える画像形成装置。
  6. 請求項1記載の画像変換装置を有する情報処理装置と、
    前記情報処理装置とデータ通信可能なように接続された画像形成装置と
    を備える画像形成システム。
  7. インクと、記録媒体とを用いて出力物を生産する出力物の生産方法であって、
    1又は複数の記録ヘッドの走査で出力する画像単位に画像データを変換する際、前記記録ヘッドの端部が重複するように走査される場合の該記録ヘッドの端部が重複する領域、又は隣接する2つの記録ヘッドの端部が重複する場合の該2つの記録ヘッドの端部が重複する領域を形成する各画素を、異なるノズルを用いて少なくとも2回のインク吐出により形成されるように画像データを変換する画像データ変換ステップと、
    前記画像データ変換ステップにより変換された画像データに基づき、前記重複する領域を形成する各画素を、前記2回のインク吐出により前記記録媒体に形成する画像形成ステップと、
    を有する生産方法。
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