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JP2014166743A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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JP2014166743A JP2013059483A JP2013059483A JP2014166743A JP 2014166743 A JP2014166743 A JP 2014166743A JP 2013059483 A JP2013059483 A JP 2013059483A JP 2013059483 A JP2013059483 A JP 2013059483A JP 2014166743 A JP2014166743 A JP 2014166743A
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Abstract

【課題】シートを波形状に維持でき、且つシートの搬送精度低下を防止する。
【解決手段】搬送されるシートは、プラテン50に設けられた第1リブ51と、プラテン50の上側に配置された押さえ部材とにより波形状にされる。プラテン50上において画像が記録されたシート6は、波形状の山の頂点部分を複数の排紙ローラ対37に挟持されて搬送される。排紙ローラ対37により挟持されることにより、谷の頂点部分の高さ位置が安定する。排紙ローラ対37より搬送向き下流側には、左右方向9へ離間された第2拍車82が配置されている。第2拍車82は、高さ位置が安定した谷の頂点部分を押さえる。よって、第2拍車82においてシートが詰まるおそれが低減する。シート6は、排紙ローラ対37に山の頂点部分を挟持され、第2拍車82により谷の頂点部分を押さえられることにより、波形状に維持される。
【選択図】図6

Description

本発明は、シートを波形状にして搬送し、画像を記録するインクジェット記録装置に関する。
搬送ローラ対によりシートを搬送し、搬送されるシートをプラテンにより支持し、プラテンに支持されたシートに記録ヘッドからインク滴を吐出して画像を記録し、画像を記録したシートを排紙ローラ対により排出するインクジェット記録装置が知られている。この種のインクジェット記録装置には、画像を記録する際にシートがプラテンから浮き上がらないように、シートを波形状にして搬送するものがある(特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたインクジェット記録装置は、プラテンに設けられた複数のリブと、搬送向きにおける搬送ローラ対(給送側駆動ローラ、レジストローラ)と記録ヘッドとの間に配置された記録シート材用押さえ板と、搬送向きにおける記録ヘッドと排紙ローラ対(排送側駆動ローラ、排送用拍車)との間に配置された複数の拍車とを備えている。
リブは、搬送向きに平行に設けられている。リブの間には凹部が設けられている。記録シート材用押さえ板は、凹部に突出する複数の突起を有している。拍車は、凹部に突出されている。シートは、リブと突起との間を通過する際に、リブと突起とに互いに反対向きに押され、リブに押し上げられた部分を「山」とし、突起に押し下げられた部分を「谷」とする波形状にされる。波形状にされたシートは、プラテンのリブにより山の部分を支持されながら搬送される。シートは、プラテンを通過した後、拍車により谷の部分を押さえられる。
特開平10−71711号公報
搬送向きにおけるシートの後端が搬送ローラ対を抜けた後もシートへのインク滴の吐出は継続される。このため、特許文献1に開示されたインクジェット記録装置のように、シートの後端が搬送ローラ対を抜けた後も波形状を維持するため、シートを押さえ付ける部材が必要である。
しかしながら、シートのサイズによっては、搬送負荷が増大し、搬送精度が低下するおそれがある。これについて詳細に説明する。シートの後端が搬送ローラ対を抜けた後は、搬送ローラ対の搬送方向下流側に設けられた排紙ローラ対によってシートが搬送される。排紙ローラ対は、搬送方向と直交する幅方向において離間して並んだ複数のローラと、その複数のローラのそれぞれに対向して従動する従動ローラとによって構成されている。従って、ハガキなどのサイズが小さいシートを搬送する場合、排紙ローラ対による搬送力が小さく、谷の部分を押さえつける部材において、搬送負荷が高くなり、搬送精度が低下するおそれがある。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シートの搬送精度が低下するおそれを低減できる手段を提供することにある。
(1) 本発明のインクジェット記録装置は、上下方向と交差する搬送向きへシートを挟持して搬送する第1搬送部と、上記第1搬送部によって搬送されるシートにノズルからインク滴を吐出する記録ヘッドと、上記ノズルより搬送向き上流側にて、上下方向及び上記搬送向きと交差する第1方向において山部及び谷部を有する波形状をシートに付与する波形状付与機構と、上記ノズルより搬送向き下流側にて、上記波形状付与機構が付与するシートの上記山部に対応して上記第1方向に沿って離間されて配置されており、シートを挟持して搬送する複数の第2搬送部と、上記ノズルより搬送向き下流側にて、シートの上記谷部に対応して上記第1方向に沿って離間されて配置されており、搬送されるシートの上面に当接する下端が上記挟持位置より下方に位置する複数の第1押さえ部と、を備え、上記第1搬送部及び上記第2搬送部は、上記第1方向において第1の長さを有する第1シートと、第1の長さよりも短い第2シートと、を搬送可能であり、上記第1シートが通過しかつ上記第2シートが通過しない上記第1方向における領域である第1領域と、上記第1シート及び上記第2シートが通過する上記第1向きにおける領域である第2領域と、に配置され、上記第2領域において上記第1押さえ部がシートを押さえる押さえ力は、上記第1領域において上記第1押さえ部がシートを押さえる押さえ力よりも小さい。
シートは、第1搬送部により搬送向きへ搬送され、波形状付与機構により「山」「谷」を有する波形状にされる。波形状にされたシートは、腰が強くなり、インクの吐出により発生し得る反りが抑制される。このような波形状にされたシートに画像が記録される。画像が記録されたシートは、この山の部分を第2搬送部に挟持されて、第1押さえ部にこの谷の部分を押さえられる。さらに上記第2領域でのシート押さえ力が、上記第1領域でのシート押さえ力よりも小さいため、第2領域のみを通過するシートの搬送抵抗を減らし、搬送精度の低下を防止することができる。
(2) 上記第1押さえ部は、上記ノズルより搬送向き下流側における、上記第1シートが通過しかつ上記第2シートが通過しない上記第1方向における領域である第1領域と、上記第1シート及び上記第2シートが通過する上記第1向きにおける領域である第2領域と、に配置され、上記第1押さえ部が上記第2領域においてシートを押さえる押さえ力は、上記第1領域においてシートを押さえる押さえ力よりも小さくても良い。
記録するノズルの領域よりも下流側に設けられた第1押さえ部のよる押さえ力は、第1領域よりも第2領域のほうが小さいため、第2領域のみを通過するシートの搬送抵抗を減らし、搬送精度の低下を防止することができる。
(3) 上記第1押さえ部は、上記第1方向に沿って配置された複数の上流押さえ部材と、上記上流押さえ部材よりも上記搬送向きにおける下流側にて、上記第1方向に沿って配置された複数の下流押さえ部材と、を備え、複数の上記下流押さえ部材が上記第2領域においてシートを押さえる押さえ力は、複数の上記下流押さえ部材が上記第1領域においてシートを押さえる押さえ力よりも小さくてもよい。
搬送向きにおいて離間する上流押さえ部材と下流押さえ部材との2点において波形状の谷の部分を押さえるので、シートのプラテンからの浮き上がりを抑制できる。さらに、下流押さえ部材による第2領域のシートへの押さえ力が小さいため、小サイズのシートの搬送精度低下を防止できる。
(4) 上記上流押さえ部材は、上記第2領域と上記第1領域とに配置されており、上記下流押さえ部材は、上記第1領域にのみ配置されてもよい。これにより、第2領域に下流押さえ部材が配置されないため、小サイズのシートへの押圧力が確実に低減される。
(5) 上記複数の第1押さえ部は上記第1向きに沿って1列に並んでおり、上記第2領域に配置された上記第1押さえ部が上記シートを押さえる押さえ力は、上記第1領域に配置された上記第1押さえ部が上記シートを押さえる押さえ力よりも小さくてもよい。これにより、第2押さえ部が1列であっても、小サイズのシートへの押圧力が確実に低減される。
(6) 上記第1押さえ部は、上記第2搬送部の挟持位置より上記搬送向き下流側に位置してもよい。この構成より、第2搬送部にシートが挟持された後に第1押さえ部材がシートを押さえるため、第1押さえ部材の部分でシートが引っかかることがない。
(7) 本発明のインクジェット記録装置は、上記第1押さえ部より上記搬送向き下流側に設けられており、シートが排出される排出口と、上記搬送向きにおける上記第1押さえ部と上記排出口との間に配置されており、かつ、上記搬送向きにおいて上記第2搬送部に対応して上記第1方向へ離間されて配置されており、シートを挟持して搬送する第3搬送部と、上記第3搬送部と上記搬送向きにおいて同じ位置であって、かつ、上記第1方向において上記第1押さえ部と同じ位置に複数配置され、搬送されるシートの上面に当接する下端が上記第3搬送部の挟持位置より下方に位置する複数の第2押さえ部と、をさらに備え、上記第2押さえ部の、上記第2領域における上記シートを押さえる押さえ力は、上記第1領域における上記シートを押さえる押さえ力よりも小さくてもよい。この構成より、小サイズのシートへの押圧力が確実に低減される。
(8) 上記第3搬送部は、上記第1領域と上記第2領域とに配置され、上記第2押え部は、上記第1領域にのみ配置されてもよい。これにより、第2領域に第2押さえ部が配置されないため、小サイズのシートへの押圧力が確実に低減される。
(9) 上記第1搬送部より上記搬送向き下流側に上記搬送向きへ延びる複数のリブ部を有しており、当該リブ部が上下方向及び上記搬送向きと交差する第1方向へ離間されて配置されており、当該リブ部の上端においてシートを支持するプラテンをさらに備え、上記波形状付与機構は、上記第1方向における上記リブ部の間に上記第1方向へ離間されて配置されており、上記リブ部に支持されたシートの上面に当接する下端が上記リブ部の上端より下方に位置する複数の第2押さえ部と、上記リブと、を備えてもよい。これにより、ノズルよりも上流側にて、シートに波形状を付与できる。
(10) 本発明のインクジェット記録装置は、上記プラテンを上方に付勢する付勢部材をさらに備え、当該付勢部材は、上記第1向きにおける上記第2領域内の上記第1向き中央に1つ設けられ、上記第1領域内の上記中央に対して対称な位置に複数設けられてもよい。これにより、小サイズのシートが斜行しづらい。
(11) 本発明のインクジェット記録装置は、上記プラテンと当接する支持部材をさらに備え、上記プラテンは上記付勢部材の一端と当接し、上記支持部材は上記付勢部材の他端と当接し、上記プラテンは、上記支持部材に向かって突出する突起を、第1領域内に少なくとも2つ備え、上記突起間においてたわみ変形可能であり、上記プラテンの上記支持部材に向かう移動に伴って、上記突起は上記支持部材と当接しても良い。これにより、第2押さえ部による第2領域における押さえ力は、第2押さえ部による第1領域における押さえ力よりも小さくなる。従って、小サイズのシートへの搬送抵抗を小さくできる。
(12) 本発明のインクジェット記録装置は、上記第1押さえ部が、上記第1方向に沿って軸支された拍車であってもよい。第1押さえ部は、画像が記録された面においてシートに当接するので、第1押さえ部を拍車にすることにより、インクの擦れを抑制できる。
(13) 第2押さえ部は、上記第1方向へ離間された複数の拍車と、上記拍車の間に配置されたスペーサと、を有するものであってもよい。波形状にされたシートの1つの谷の部分を複数の拍車により押さえるので、力を分散させてシートを押さえることができる。
(14) 本発明のインクジェット記録装置は、上下方向と交差する搬送向きへシートを挟持して搬送する第1搬送部と、上記第1搬送部によって搬送されるシートにノズルからインク滴を吐出する記録ヘッドと、上記ノズルより搬送向き上流側にて、上下方向及び上記搬送向きと交差する第1方向において山部及び谷部を有する波形状をシートに付与する波形状付与機構と、上記ノズルより搬送向き下流側にて、上記波形状付与機構が付与するシートの上記山部に対応して上記第1方向に沿って離間されて配置されており、シートを挟持して搬送する複数の第2搬送部と、上記ノズルより搬送向き下流側にて、シートの上記谷部に対応して上記第1方向に沿って離間されて配置されており、搬送されるシートの上面に当接する下端が上記挟持位置より下方に位置する第1押さえ部と、を備え、上記第1搬送部及び上記第2搬送部は、上記第1方向において第1の長さを有する第1シートと、第1の長さよりも短い第2シートと、を搬送可能であり、上記第1押さえ部は、上記第1シートが通過しかつ上記第2シートが通過しない上記第1方向における領域である第1領域と、上記第1シート及び上記第2シートが通過する上記第1向きにおける領域である第2領域と、に配置された複数の上流押さえ部材と、上記第1領域に配置された上記上流押さえ部材の上記搬送向き下流であって、上記第1領域にのみ配置された上記下流押さえ部材と、を備える。
シートは、第1搬送部により搬送向きへ搬送され、波形状付与機構により「山」「谷」を有する波形状にされる。波形状にされたシートは、腰が強くなり、インクの吐出により発生し得る反りが抑制される。このような波形状にされたシートを搬送され、画像が記録される。画像が記録されたシートは、この山の部分を第2搬送部に挟持されて、第1押さえ部にこの谷の部分を押さえられる。さらに、第1押さえ部は、第2領域において上流押さえ部材しか備えておらず、第1領域において上流押さえ部材と下流押さえ部材とによってシートを押さえるため、第2領域のみを通過するシートの搬送抵抗を減らし、搬送精度の低下を防止することができる。
本発明によれば、挟持シートの搬送精度が低下するおそれが低減できる。
インクジェット記録装置10の斜視図である。 本体13の模式的な縦断面図である。 記録ヘッド46の下面図である。 本体13の一部の斜視図である。 (A)はプラテン50及び押さえ部材60の前後方向8に直交する断面図であり、(B)は腰の弱いシート6が搬送される状態を示しており、(C)は腰の強いシート6が搬送される状態を示している。 プラテン50及びガイド部材70の斜視図である。 ガイド部材70及びホルダ103の縦断面図である。 (A)は第2リブ72及び第5リブ75を通るガイド部材70の縦断面図であり、(B)は第4リブ74を通るガイド部材70の縦断面図であり、(C)は、変形例3のガイド部材70の一部の斜視図である。 (A)は変形例1の本体13の一部の模式的な縦断面図であり、(B)は変形例2の本体13の一部の模式的な縦断面図である。 (A)は変形例4のガイド部材70の一部の斜視図であり、(B)は変形例5のガイド部材70の一部の斜視図である。 (A)は排紙ローラ対37、第2拍車82、第3拍車83の配置を示す平面模式図であり、(B)は他の実施形態の排紙ローラ対37と第2拍車の配置を示す平面模式図であり、 変形例1の排紙ローラ対37、第2拍車82、第3拍車83、ローラ対120、第4拍車122、第5拍車510の配置を示す平面模式図である。 プラテン50の裏面模式図である。 (A)は、変形例6のシート6がない状態でのプラテン周辺の正面模式図であり、(B)は小サイズのシート6を搬送する場合の正面模式図であり、(C)は剛性の低いシート6を搬送する場合の正面模式図である。
以下、本発明の実施形態について説明がされる。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例であり、本発明の要旨を変更しない範囲において実施形態が適宜変更されてもよい。以下の説明においては、図1に示されるように、インクジェット記録装置10を使用可能に設置した状態を基準として上下方向7が定義されている。また、操作パネル16がインクジェット記録装置10の側面に設けられており、当該側面をインクジェット記録装置10の前面(正面)として前後方向8が定義されている。また、インクジェット記録装置10を前面側から見て左右方向9が定義されている。
[インクジェット記録装置10の概要]
図1に示されるように、インクジェット記録装置10は、記録用紙、光沢紙、または葉書等のシート6(図2)に画像を記録するプリンタ部11と、原稿(不図示)に記録された画像を取り込むスキャナ部12と、を備えており、プリント、スキャン、コピー等を実行可能である。スキャナ部12は任意の構成であり、詳細な説明は省略される。
[プリンタ部11の概要]
図1に示されるように、プリンタ部11は、本体13と、本体13の下部に収容された給紙カセット20と、を備えている。図2に示されるように、給紙カセット20には、ユーザによりシート6が載置される。本体13の筐体14(図1)内には、図2に示される給送部40、搬送路31、搬送ローラ対34、排紙ローラ対37、押さえ部材60、記録部45、第2拍車82及び第3拍車83が設けられている。
本体13は、給送部40によりシート6を搬送路31へ送り出し、送り出されたシート6を搬送ローラ対34により搬送し、搬送されるシート6を押さえ部材60により波形状にし、波形状にされたシート6に記録部45からインク滴を吐出して画像を記録する。画像が記録されたシート6は、排紙ローラ対37、第2拍車82及び第3拍車83により波形状に維持され、排紙ローラ対37により給紙カセット20の排紙トレイ29へ排出される。以下、プリンタ部11の各構成について説明がされる。
[筐体14]
図1に示されるように、筐体14は、給紙カセット20が挿抜される挿抜口15を前後方向8における前面に有している。挿抜口15の奥側に、給紙カセット20を前後方向8へスライド可能に支持する不図示のレール部が設けられている。
[給紙カセット20]
図1に示されるように、給紙カセット20は、筐体14の下部に収容されており、筐体14に設けられた不図示のレール部により、前後方向8へスライド可能に支持されている。図2に示されるように、給紙カセット20は、画像記録前のシート6を保持するメイントレイ21と、画像記録後のシート6を受ける排紙トレイ29と、を備えている。排紙トレイ29は、メイントレイ21の上側に配置され、メイントレイ21に支持されている。
メイントレイ21は、シート6が載置される底板22と、前後方向8における底板22の後端から後方斜め上へ向かって延びる傾斜板26と、を備えている。傾斜板26は、給送部40により送り出されるシート6を搬送路31へ案内する。底板22には、シート6をセンタ合わせにより位置決めするサイドガイド機構27が設けられている。センタ合わせとは、種々のサイズのシート6の左右方向9における中央を、左右方向9におけるメイントレイ21の中央に一致させる位置合わせを意味する。本実施形態においては、メイントレイ21には、L判からA4までのサイズが底板22に載置可能である。なお、L判やハガキ、2L判、A5サイズのシート6は、その長辺がサイドガイド機構27と当接して位置決めされるよう、長辺を前後方向8に合わせて載置される。また、A4サイズのシート6は、その短辺がサイドガイド機構27と当接して位置決めされるよう、短辺を前後方向8に合わせて載置される。本実施形態において、メイントレイ21に長辺を前後方向に合わせて載置可能な最大サイズであるA5(第2サイズのシートの一例)のシートが通過する左右方向9における領域を第2領域とする。また、メイントレイ21に載置可能な最大サイズのシートであるA4のシートが通過する左右方向9における領域であって、第2領域を除く左右方向9における領域を第1領域とする。また、従って、本実施形態においては、図11等に示すように、第2領域は左右方向9において中央側であり、第1領域は第2領域よりも左右方向9において端部側に位置する。
[給送部40]
図2に示されるように、給送部40は、不図示のフレームに回転可能に支持された支軸41と、支軸41に一端部が回動可能に支持されて支軸41から後方斜め下へ向かって延びるアーム42と、アーム42の他端部に回転可能に支持された給送ローラ43と、を備えている。アーム42には、支軸41の回転を給送ローラ43に伝達する複数のギア44が設けられている。
給送ローラ43がギア44を介して支軸41により回転されることにより、シート6は、前後方向8における後向きへ送り出される。送り出されたシート6は、メイントレイ21の傾斜板26により搬送路31へ案内される。
[搬送路31]
図2に示されるように、搬送路31は、ガイド部材70を含む複数のガイド部材及びプラテン50(プラテンの一例である)により区画されている。ガイド部材70以外のガイド部材の図示は省略されている。搬送路31は、1点鎖線により示される湾曲路32と、2点鎖線により示される直線路33と、を有している。湾曲路32は、メイントレイ21の傾斜板26の上端を基端として上方へ向かい、次いで湾曲して前後方向8における前方へ向かって延びている。直線路33は、湾曲路32の終端から前方へ向かって直線状に延びている。なお、ガイド部材70については後で詳しく説明がされる。
[プラテン50]
図2に示されるように、プラテン50は、上下方向7を厚みとする板状の外形を呈しており、給紙カセット20の上側に配置されている。図5(A)に示されるように、プラテン50の上面からは、複数の第1リブ51(リブ部の一例である)、第8リブ56、及び凸リブ57が上向きへ突出されている。
第1リブ51は、シート6を押し上げ、波形状の山の部分を形成するリブである。図6に示されるように、第1リブ51は、波形状にしたシート6の山の部分を前後方向8におけるプラテン50の前端近くまで支持できるように、前後方向8において、プラテン50の後端から前端近くまで延ばされている。
第1リブ51は、左右方向9(第1方向の一例である)へ互いに離間され、且つ左右方向9におけるプラテン50の中央部を基準に左右対称となる位置に配置されている。これは、サイドガイド機構27によりセンタ合わせで位置決めされた種々のサイズのシート6を左右対称な波形状にするためである。左右対称な波形状にするのは、波形状を崩れ難くして画像記録の精度を良くするためである。後述の記録ヘッド46は、波形状により周期的に変化するノズル47(図3)とシート6との距離を考慮してインク滴を吐出するので、波形状が崩れない方が画像記録の精度が良くなる。
第8リブ56は、シート6の波形状(曲率半径)を調整するリブである。図5(A)に示されるように、第8リブ56は、左右方向9における第1リブ51と押さえ部材60との間に配置されており、シート6が搬送される搬送向き19(搬送向きの一例である、図2参照)へ延びている。なお、後述されるように、押さえ部材60は、左右方向9において隣り合う2つの第1リブ51の中間に配置されている。
第8リブ56は、第8リブ56に支持された部分が波形状の山の部分にならないように、第1リブ51よりも高さが低くされている。第8リブ56は、シート6が波形状にされる際に山と谷との間においてシート6を持ち上げて波の曲率半径を調整する。
凸リブ57は、波形状にされたシート6の谷の部分を支持するリブである。凸リブ57の上端の高さ位置は、第8リブ56の上端の高さ位置より低くされている。また、凸リブ57は、押さえ片63の搬送向き19(図2)における下流端の下側となる位置から前後方向8におけるプラテン50の前端まで搬送向き19へ延びている。
図5(A)に示されるように、1つの凸リブ57が、1つの押さえ部材60の左右方向9における中間位置の下側に配置されている。この凸リブ57は、シート6の波形状の谷の頂点部分を支持する。2つの凸リブ57が、1つの押さえ片63の下側に左右方向9へ離間されて配置されている。この2つの凸リブ57は、シート6の波形状の谷の頂点部分の左右両側を支持する。波形状にされたシート6は、山の頂点部分を第1リブ51に支持され、谷の部分を凸リブ57に支持されてプラテン50上を搬送される。このようにシート6を搬送することにより、シート6の波形状が崩れることを抑制する。
プラテン50は、光沢紙などの腰の強いシート6(図5(C))を波形状にせずに搬送できるように、前後方向8における前端部において、排紙ローラ38の回転軸38A(図2)に回動可能に支持されている。プラテン50は、回動可能に支持されることにより、図5(A)に示される第1姿勢、及び図5(C)に示される第2姿勢に回動する。図6及び図13に示されるとおり、本実施形態においては前後方向8におけるプラテン50の後端部から後ろ側に向かって突出した突出部550が設けられている。プラテン50は、左右方向9における中央の1箇所と、中央を中心とした対称位置に突出部550が設けられている。複数の突出部550のうち、中央の1つの突出部550と、左右方向9における左右端部側の2つの突出部550と、の下面には、弾性部材としての付勢バネ555を取り付けるための突起557が形成されている。付勢バネ555の他端側は、プリンタ部11のフレーム553(図2参照)に支持されている。この構成により、プラテン50は、第1姿勢側(上向き)へ付勢されている。プラテン50は、腰の強いシート6が搬送されると、シート6により、弾性部材の付勢力に抗して第1姿勢から第2姿勢へ回動する。なお、突出部550が設けられる端部側の2箇所は、L判やハガキ、2L判のような小サイズのシート6が通過する第2領域よりも左右方向9における端部側に配置され、かつ、最大サイズのA4サイズが通過する第1領域よりも内側に配置されている。従って、小サイズで腰の強い(剛性の高い)シート6が搬送される場合、左右方向9における中央の付勢バネの付勢力のみがプラテン50を介してシート6に影響する。そのため、小サイズのシート6が斜行しにくい。
[記録部45]
図2に示されるように、記録部45は、プラテン50の上側に配置されたキャリッジ48と、キャリッジ48に搭載された記録ヘッド46と、を備えている。図4に示されるように、キャリッジ48は、プラテン50の上側に配置された前後一対のガイドレール92,93に、左右方向9へ往復動可能に支持されている。ガイドレール92,93は、左右方向9における両端部において、不図示のフレームに支持されている。ガイドレール93には、キャリッジ48が固着された不図示のベルトが設けられている。このベルトは、不図示の駆動モータにより周運動され、キャリッジ48を左右方向9へ往復動させる。
図2に示されるように、記録ヘッド46(記録ヘッドの一例である)は、キャリッジ48に搭載され、隙間Gを隔てたプラテン50の上側に位置している。図3に示されるように、記録ヘッド46は、インク滴を吐出する複数のノズル47(ノズルの一例である)を下面に有している。記録ヘッド46は、プラテン50上のシート6へノズル47からインク滴を吐出することにより、プラテン50上においてシート6に画像を記録する。
[搬送ローラ対34]
図2に示されるように、搬送ローラ対34(第1搬送部の一例である)は、プラテン50より搬送向き19における上流側(前後方向8における後側)に配置されており、給送部40により送り出されたシート6を挟持し、搬送向き19へ搬送する。
搬送ローラ対34は、左右方向9(図2の紙面に直交する方向)へ延びる回転軸35Aと、回転軸35Aに設けられて回転軸35Aと一体に回転される搬送ローラ35と、搬送ローラ35の下側に配置された従動ローラ36と、を備えている。回転軸35Aは、不図示のフレームに左右方向9における両端部を回転可能に支持されており、不図示の駆動モータにより回転される。
従動ローラ36は、不図示の保持部材に回転可能に支持されている。この保持部材は、不図示の弾性部材により上向きへ付勢されている。従動ローラ36は、この弾性部材により、上側に配置された搬送ローラ35に圧接されている。搬送ローラ対34は、搬送ローラ35と従動ローラ36とによりシート6を挟持し、搬送向き19へシート6を搬送する。搬送されるシート6は、プラテン50の第1リブ51及び押さえ部材60により、波形状にされる。
[押さえ部材60]
図4に示されるように、押さえ部材60(波形状付与機構、第2押さえ部の一例である)は、左右方向9へ離間されてガイドレール92に取り付けられており、左右方向9において隣り合う2つの第1リブ51の中間に位置している。これは、山と谷との距離を一定にして波形状を崩れ難くし、画像記録の精度を良くするためである。
図2に示されるように、押さえ部材60は、ガイドレール92(図4)に取り付けられた固定部61と、固定部61から搬送ローラ35を避けて湾曲しながら下方へ延びる湾曲片62と、湾曲片62の下端部から隙間Gへ向かって延びる押さえ片63と、を備えている。
固定部61は、ガイドレール92に設けられた挿入孔97(図4)に下側から挿入される不図示の挿入突起を有している。図4に示されるように、挿入突起の上端部には、ガイドレール92の上面に引っ掛かる爪66が設けられている。固定部61は、その上端面と爪66とによってガイドレール92を上下に挟むことにより、ガイドレール92に固定されている。
押さえ片63は、湾曲片62の先端部、つまり前端部から前方斜め下へ向かって延びる板状の外形を呈しており、前方へ向かうにつれてプラテン50の上面に近づく。押さえ片63の下端(前後方向8における前端)は、隙間Gに位置し、ノズル47(図3)に近接している。
図5(A)に示されるように、押さえ片63の下端は、第1姿勢にあるプラテン50の第1リブ51の上端よりも下方に位置している。搬送されるシート6は、第1リブ51及び押さえ片63により、第1リブ51により押し上げられた部分を「山」とし、押さえ片63により押し下げられた部分を「谷」とする波形状にされる。波形状にされたシート6は、反ることなくプラテン50上を搬送され、記録ヘッド46により画像が記録される。画像が記録されたシート6は、排紙ローラ対37に到達し、排紙ローラ対37により更に搬送される。
[排紙ローラ対37]
図2に示されるように、排紙ローラ対37(第2搬送部の一例である)は、プラテン50の搬送向き19における下流側(前後方向8における前側)に配置された回転軸38Aと、回転軸38Aに設けられた複数の排紙ローラ38と、排紙ローラ38の上側に配置された第1拍車39と、を備えている。排紙ローラ38は、回転軸38Aの軸方向に沿って離間してそれぞれ配置されている。本実施形態においては、左右方向9に沿って8個の排紙ローラ対37が配置されている。なお、このうち6個の排紙ローラ対37が第1領域に配置されており、2個の排紙ローラ対37が第2領域に配置されている。
回転軸38Aは、左右方向9(図2の紙面に直交する方向)へ延びており、左右両端部において不図示のフレームに回転可能に支持されている。回転軸38Aは、不図示の駆動モータにより回転される。図7に示されるように、回転軸38Aの高さ位置は、排紙ローラ対37の挟持位置が後述の第5リブ75の上端より若干上方となるように決められている。これは、第5リブ75に支持されたシート6の波形状の山の頂点部分を排紙ローラ対37の挟持位置へ進入させるためである。
図6及び図11(A)に示されるように、第1拍車39は、径方向に弾性を有する弾性軸101に回転可能に設けられている。詳細には、第1拍車39は、左右に離間した一対の拍車39Aを備えている。一対の拍車39Aは、スペーサ102に固定されており、左右方向9へ離間されている。一対の拍車39A及びスペーサ102は、中央が貫通した貫通孔を有している。弾性軸101は、左右方向9において長いコイルばねであり、貫通孔に挿通され、第1拍車39を回転可能に支持する。左右方向9における弾性軸101の両端部は、後述のホルダ103(図7)に保持されている。弾性軸101は、一対の拍車39Aが排紙ローラ38に当接した状態において、左右方向9における中央部が両端部よりも上方に位置するように撓んでおり、第1拍車39を下側へ付勢している。第1拍車39は、弾性軸101の付勢力により、排紙ローラ38へ圧接されている。従って、第1拍車39の下端と排紙ローラ38の上端との間で、シート6を挟持できる。
図6に示されるように、排紙ローラ対37は、搬送向き19(図2)における第1リブ51の延長線上(第1リブ51の前方)となる位置にそれぞれ配置されている。波形状にされたシート6の山の頂点部分は、第1リブ51に支持された後、排紙ローラ対37の挟持位置に到達し、排紙ローラ対37により挟持される。すなわち、排紙ローラ対37は、シートの山部に対応した位置に設けられていることになる。
図2の破線の枠内の図に示されるように、搬送向き19における搬送ローラ対34の挟持位置と排紙ローラ対37の挟持位置との間の距離L1は、搬送される種々のシート6のうち、搬送向き19における長さが最も短いシート6の長さよりも短くされている。よって、いずれのサイズにおいても、搬送向き19におけるシート6の上流端が搬送ローラ対34の挟持位置を抜ける前に、搬送向き19におけるシート6の下流端が排紙ローラ対37により挟持される。
[ホルダ103]
図7に示されるように、ホルダ103は、排紙ローラ38の上側に、搬送向き19(図2)へ延びて設けられており、天板94(図4)に固定されている。天板94は、左右方向9における両端部において不図示のフレームに支持されている。
図7に示されるように、ホルダ103は、第1拍車39の弾性軸101(図6)の左右方向9における両端部を固定する複数の第1固定部(不図示)と、後述の第2拍車82の弾性軸201の左右両端部を固定する複数の第2固定部104と、第3拍車83の弾性軸301の左右両端部を固定する複数の第3固定部105と、を有している。第1固定部、第2固定部104、及び第3固定部105は全て同じ構成であるため、第2固定部104の構成を説明する。第2固定部104は、弾性軸201を前後方向に挟み下方から支持する溝状となっており、かつ、不図示の押さえによって上方から弾性軸201を押さえている。また、第2固定部104は、左右方向に対向する不図示の壁部を有しており、弾性軸201の左右方向への移動を規制している。従って、第2拍車82は、ホルダ103の第2固定部104によって所定位置に保持されている。
複数の第1固定部は、排紙ローラ38の上側の、左右方向9に離間した位置にそれぞれ配置されている。複数の第2固定部104は、搬送向き19(図2)における押さえ片63の延長線上であって、且つ第1固定部より搬送向き19における下流側(前後方向8における前側)の、左右方向9に離間した位置にそれぞれ配置されている。複数の第3固定部105は、搬送向き19における第2固定部104の延長線上であって、且つ第2固定部104より搬送向き19における下流側の、左右方向9に離間した位置にそれぞれ配置されている。なお、第3固定部105は、複数の第2固定部104のうちの、一部の第2固定部104の搬送向き19における下流側にのみ配置されている。
図7に示されるように、ホルダ103は、シート6の谷の部分を第2拍車82へ案内する第1案内面111を有している。第1案内面111は、シート6の先端の波形状の谷の部分が当接するように、搬送向き19(図2)における各押さえ部材60の延長線上にそれぞれ設けられている。第1案内面111は、搬送向き19における排紙ローラ対37の挟持位置と第2拍車82の下端との間に位置し、排紙ローラ対37の挟持位置の上方から前後方向8における前方斜め下へ向かって傾斜して延びている。前後方向8における第1案内面111の前端(下端)は、排紙ローラ対37の挟持位置とほぼ同じ高さに位置している。搬送されるシート6の先端は、第1案内面111に当接し、前方斜め下へ向かう。詳しくは後述される。なお、ホルダ103は、排紙ローラ対37の挟持位置より搬送向き19における上流側から前後方向8における前方斜め下へ向かって傾斜して延びている傾斜面を有していてもよい。
[第2拍車82、第3拍車83]
第2拍車82(第1押さえ部、上流押さえ部材の一例である)及び第3拍車83(第1押さえ部、下流押さえ部材の一例である)は、シート6の波形状の谷の頂点部分を上側から押さえてシート6を波形状に維持する部材である。すなわち、第2拍車82と第3拍車83とは、シートの谷部に対応する位置に設けられていることとなる。図6に示されるように、第2拍車82及び第3拍車83は、第1拍車39と同じ構成であり、弾性軸201及び弾性軸301に回転可能に設けられている。第2拍車82及び第3拍車83が弾性軸201及び弾性軸301に回転可能に支持されているのは、光沢紙などの腰の強いシート6が搬送されたときに第2拍車82及び第3拍車83を上方へ退避させるためである。なお、複数の弾性軸201は同じバネ定数を有しており、複数の弾性軸301は、同じバネ定数を有し、かつ弾性軸201のバネ定数は弾性軸301のバネ定数よりも大きくなっている。
第2拍車82及び第3拍車83は、それぞれ一対の拍車82A及び一対の拍車83Aによって形成されており、一対の拍車間は、それぞれスペーサ202及びスペーサ302により固定され、左右方向9へ離間されている。一対の拍車82A、83Aを離間させるスペーサ202がスペーサの一例である。
一対の拍車82A及びスペーサ202は、中央が貫通した貫通孔を有している。弾性軸201は、左右方向9において長いコイルばねであり、貫通孔に挿通され、一対の拍車82A及びスペーサ202を回転可能に支持する。また、同様に一対の拍車83A及びスペーサ302は、中央が貫通した貫通孔を有している。弾性軸301は、左右方向9において長いコイルばねであり、貫通孔に挿通され、一対の拍車83A及びスペーサ302を回転可能に支持する。すなわち、左右方向9において、第2拍車82の、スペーサ202により連結された2つの拍車82Aの左右方向9における中間が、シート6の波形状の谷の頂点部分に対応する。第2拍車82及び第3拍車83が一対の拍車によって構成されるのは、シート6を押さえる際にシート6に加わる力を分散させるためである。
第2拍車82は、左右方向9に沿って複数並んで配置されている。図6に示されるように、本実施形態においては、左右方向9に沿って9個の第2拍車82が配置されている。第2拍車82は、第2固定部104によって保持されて、左右方向9において押さえ片63の配置された位置と同じ位置にそれぞれ設けられている。換言すると、第2拍車82は、押さえ片63の搬送向き19における下流側にそれぞれ設けられている。これにより、第2拍車82は、押さえ片63が形成したシート6の波形状の谷の頂点部分を上側から押さえて、シート6を波形状に維持する。第2拍車82は、図11に示されるように、第2領域と第1領域との両方に配置されている。なお、本実施形態においては、第1領域に第2拍車が6個配置され、第2領域に第2拍車が3個配置されている。
第3拍車83は、左右方向9に沿って複数並んで配置されている。図6に示されるように、本実施形態においては、左右方向9に沿って、6個の第3拍車83が配置されている。第3拍車83は、第3固定部105によって保持されて、左右方向9における端部側の第2拍車82と左右方向9における同じ位置に配置されている。換言すると、第3拍車83は、複数の第2拍車82のうちの外側の第2拍車82の、搬送向き19における下流側にそれぞれ設けられている。これにより、第3拍車83は、第2拍車82とともに、押さえ片63が形成したシート6の波形状の谷の頂点部分を上側から押さえて、シート6を波形状に維持する。第3拍車83は、図11に示されるように、第2領域には配置されず、第1領域内に6個配置されている。
第2拍車82と第3拍車83とは、押さえ片63が形成したシート6の波形状の谷の頂点部分を上側から押さえる。従って、第2拍車82と第3拍車83とは、プラテン50の凸リブ57と左右方向9における同じ位置、もしくは、2つの凸リブ57隣接した位置においては、2つの凸リブ57の中間位置に設けられている。なお、第2拍車82と第3拍車83とは、上下方向7において同じ高さにある。
複数の第3拍車83のうち、中央側の2つの第3拍車831間の左右方向における9における距離は、搬送されるシート6のうち、L判やハガキ、2L判のシート6の短辺の距離よりも長く、A4サイズのシート6の長辺よりも短い。すなわち、第3拍車83は、L判やハガキ、2L判のシート6とは接触しない。なお、第2拍車82のうち、中央側の2つの第2拍車821間の左右方向9における距離は、L判やハガキ、2L判のシート6の短辺の距離よりも短い。従って、第2拍車82は、搬送されるすべてのサイズのシート6と接触するものの、第3拍車83は、搬送されるシート6のうち、特定サイズのシート6とは当接しない。
第1領域においては、前後方向において並んだ第2拍車82と第3拍車83とによってシートが押さえられる。第2領域においては、第2拍車82によってのみシートが押さえられる。従って、第2拍車82と第3拍車83とによって発生するシートへの押さえ力は、第1領域よりも第2領域のほうが小さくなる。
図7に示されるように、第2拍車82の弾性軸201の左右方向9における両端部は、ホルダ103の第2固定部104に保持されている。第2拍車82の下端は、排紙ローラ対37の挟持位置よりも下方であって、前後方向8における押さえ片63の前端(下端)とほぼ同じ高さに位置している。よって、第2拍車82は、シート6の波形状の谷の頂点部分を上側から押さえることができる。
図2の破線の枠内の図に示されるように、第2拍車82は、第2拍車82の下端と排紙ローラ対37の挟持位置との間の搬送向き19における距離L2が、搬送ローラ対34の挟持位置と押さえ片63の下端における前端(搬送向き19における下流端)との間の搬送向き19における距離L3よりも短くなる位置に配置されている。これは、搬送向き19におけるシート6の上流端(以下、単に、シート6の後端と記載される)が第1リブ51と押さえ片63とに上下に挟まれている間にシート6の前端を第2拍車82に到達させるためである。これにより、シート6は、搬送向き19における上流端部と下流端部とにおいて波形状に維持される。
図7に示されるように、第3拍車83の弾性軸301の左右方向9における両端部は、ホルダ103の第3固定部105に保持されている。第3拍車83の下端は、排紙ローラ対37の挟持位置よりも下方であって、押さえ片63の下端とほぼ同じ高さに位置している。よって、第3拍車83は、シート6の波形状の谷の頂点部分を上側から押さえることができる。
第3拍車83は、第2拍車82より搬送向き19(図2)における下流側に第2拍車82から離間されて配置されている。これは、搬送向き19において離間する2点においてシート6の波形状の谷の部分を押さえ、シート6の後端が押さえ片63を通過した後にシート6の後端がプラテン50から浮き上がることを抑制するためである。なお、搬送向き19における第2拍車82と第3拍車83との距離が近すぎると、シート6が第2拍車82を支点に回動するおそれが生じ、遠すぎると、シート6が第3拍車83に到達するまでにシート6の後端が押さえ片63を通過し、シート6が回動するおそれが生じてしまう。よって、第3拍車83は、搬送向き19における長さが最も短いシート6の後端が押さえ片63を抜けるまでにシート6の先端が到達する範囲内において、第2拍車82から離間されて配置されている。
[ガイド部材70]
図2に示されるように、ガイド部材70は、ホルダ103の下側に配置されており、第2拍車82及び第3拍車83により押さえられるシート6を支持する部材である。搬送向き19におけるガイド部材70の下流側の端より下流側の排出口18(排出口の一例である)から、シート6が排紙トレイ29へ排出される。
図7に示されるように、ガイド部材70は、回転軸38Aとホルダ103との間に配置されて不図示のフレームに固定された板状の基部71と、基部71の上面から上向きへ突出された複数の第2リブ72、第3リブ73、第4リブ74及び第5リブ75を備えている。図6に示されるように、基部71には、排紙ローラ38を上面から突出させる複数の開口78が開口されている。
第5リブ75は、シート6の波形状の山の頂点部分を排紙ローラ対37の挟持位置へ案内するリブである。第5リブ75は、搬送向き19(図2)における開口78の上流側(前後方向8における後側)の端縁の左右方向9における中間から、搬送向き19における基部71の上流側の端(前後方向8における後端)まで搬送向き19へ延びている。よって、第5リブ75は、搬送向き19における第1リブ51の延長線上に位置している。第5リブ75の上端の高さ位置は、シート6の波形状の山の頂点部分を支持できるように、第1リブ51の上端の高さ位置とほぼ同じにされている。第5リブ75が設けられているのは、プラテン50が回動可能に設けられたため、プラテン50の第1リブ51を排紙ローラ対37の挟持位置まで延ばすことができないからである。
図8(A)に示されるように、搬送向き19(図2)における第5リブ75の上流側の端部には、搬送向き19における基部71の上面の上流側の端縁から前方斜め上へ向かって第5リブ75の上端まで傾斜して延びる第5案内面115が設けられている。シート6の先端は、第5案内面115に当接して第5リブ75の上端へ案内される。これにより、第5リブ75の搬送向き19における上流側の端にシート6が引っ掛かることが抑制される。
図6に示される第2リブ72は、シート6の波形状の山の頂点部分を支持するリブであり、搬送向き19(図2)における第1リブ51の延長線上に配置されている。第2リブ72の上端の高さ位置は、シート6の波形状の山の頂点部分を支持できるように、第1リブ51の上端の高さ位置とほぼ同じにされている。第2リブ72は、搬送向き19における開口78の下流側(前後方向8における前側)の端縁の左右方向9における中間から搬送向き19へ延びている。この端縁は、第2拍車82の下端よりも搬送向き19における上流側(前後方向8における前側)に位置している。よって、第2リブ72の搬送向き19における上流端は、第2拍車82の下端よりも搬送向き19における上流側に位置している。これは、シート6が、波形状の谷の部分を第2拍車82に上側から押さえつけられる際に、山の部分を第2リブ72により支持するためである。第2リブ72は、開口78の下流側の端縁から、搬送向き19における第2拍車82と第3拍車83との間となる位置まで搬送向き19へ延びている。第2拍車82と第3拍車83との間となる位置までとされているのは、後述の第3リブ73が設けられているためである。
図8(A)に示されるように、搬送向き19(図2)における第2リブ72の上流側の端部には、開口78の端縁から前方斜め上へ向かって第2リブ72の上端まで傾斜して延びる第2案内面112が設けられている。排紙ローラ対37の挟持位置を通過したシート6の先端は、第2案内面112に当接して第2リブ72の上端へ案内される。これにより、第2リブ72の搬送向き19における上流側の端にシート6が引っ掛かることが抑制される。
第3リブ73は、第2リブ72により支持されたシート6の山の部分を、第2リブ72に代わって支持するリブである。図6に示されるように、第3リブ73は、シート6の波形状の山の頂点部分の左右両側を支持できるように、左右方向9における第2拍車82と第2リブ72との中間と、第2リブ72との間に配置されている。また、第3リブ73は、第2リブ72からシート6を引き継げるように、搬送向き19(図2)における第2リブ72の下流側の端より搬送向き19における上流側となる位置から搬送向き19における第2拍車82より下流側となる位置まで搬送向き19へ延びている。第3リブ73の上端の高さ位置は、第2リブ72の上端の高さ位置より低くされている。シート6は、第2リブ72により波形状の山の頂点部分を支持された後、第3リブ73により、山の頂点部分の左右両側を支持されて搬送される。
図8(A)に示されるように、搬送向き19(図2)における第3リブ73の上流側の端部には、基部71の上面から前方斜め上へ向かって第3リブ73の上端まで傾斜して延びる第3案内面113が設けられている。シート6の先端は、第3案内面113に当接して第3リブ73の上端へ案内される。これにより、第3リブ73の搬送向き19における上流側の端にシート6が引っ掛かることが抑制される。
第4リブ74は、第2拍車82及び第3拍車83により押さえられるシート6の波形状の谷の頂点部分の左右両側を支持するリブである。図6に示されるように、第4リブ74は、第2拍車82より搬送向き19(図2)における上流側からから第3拍車83より搬送向き19における下流側となる位置まで搬送向き19へ延びている。第4リブ74は、シート6の谷の頂点部分の左右両側を支持できるように、左右方向9における第3リブ73と第2拍車82との間に配置されている。また、谷の部分を支持するので、第4リブ74の上端の高さ位置は、第2リブ72や第3リブ73の上端の高さ位置よりも低くされている。
図8(B)に示されるように、搬送向き19(図2)における第4リブ74の上流側の端部には、基部71の上面から前方斜め上へ第4リブ74の上端まで傾斜して延びる第4案内面114が設けられている。シート6の先端は、第4案内面114に当接して第4リブ74の上端へ案内される。これにより、搬送向き19における第4リブ74の上流側の端にシート6が引っ掛かることが抑制される。シート6は、第4リブ74により、波形状の谷の頂点部分の左右両側を支持されて搬送される。
[実施形態の動作]
図2を参照してインクジェット記録装置10の動作が説明される。メイントレイ21に載置されたシート6は、給送ローラ43により搬送路31へ送り出される。送り出されたシート6は、搬送ローラ対34により搬送される。搬送ローラ対34により搬送されるシート6は、押さえ部材60を通過する際に、第1リブ51により支持され、押さえ部材60の押さえ片63により上面を押さえられ、波形状にされる。詳しくは、シート6は、第1リブ51に押し上げられた部分を「山」とし、押さえ片63により押し下げられた部分を「谷」とする波形状にされる。
波形状にされたシート6は、反ることなくプラテン50上を搬送される。シート6の先端部が記録ヘッド46のノズル47(図3)の下方となる位置に到達すると、搬送ローラ35の回転が停止される。その後、キャリッジ48が左右方向9へ往復動されながら、ノズル47からシート6へインク滴が吐出され、1行の印刷が行われる。1行の印刷が行われた後、搬送ローラ35が回転され、シート6が1行分だけ搬送される。1行の印刷と1行分のシート6の搬送とが交互に繰り返され、シート6に画像が記録される。
シート6は、プラテン50上において、波形状の山の頂点部分を第1リブ51に支持されながら搬送され、次いで、ガイド部材70の第5リブ75に山の頂点部分を支持されて搬送される。その後、第5リブ75に支持されたシート6の波形状の山の頂点部分は、排紙ローラ対37の挟持位置へ到達し、排紙ローラ対37に挟持される。シート6は、排紙ローラ対37に山の頂点部分において挟持され、搬送向き19へ搬送される。
シート6のうち、排紙ローラ対37の挟持位置を通過した山の頂点部分は、第2リブ72により支持される。一方、谷の部分は、第1案内面111及び第4案内面114により第2拍車82の下端へ案内され、第2拍車82に上側から押さえられる。このとき、シート6の後端は、まだ押さえ片63を通過していない。よって、シート6は、先端部と後端部との両部を波形状のまま支持されことになる。これにより、シート6は、波形状に確実に維持される。
シート6の先端は、第2拍車82を通過した後、第3リブ73及び第4リブ74に到達し、波形状の山の頂点部分の左右両側を第3リブ73により支持され、谷の頂点部分の左右両側を第4リブ74に支持されながら搬送向き19へ搬送され、第3拍車83に到達する。第3拍車83に到達したシート6は、第3拍車83により、波形状の谷の頂点部分を押さえられる。シート6は、搬送向き19へ離間する第2拍車82と第3拍車83との2点において押さえられるので、シート6が押さえ片63を通過した後にも、第2拍車82を支点に回動することなく搬送される。なお、第2領域には第3拍車83が設けられていないため、第1領域内にて、第2拍車82と第3拍車83との2点においてシート6は押さえられる。
腰の強いシート6が搬送される場合、プラテン50は、弾性部材の付勢力に抗し、図5(A)に示される第1姿勢から、図5(C)に示される第2姿勢へシート6により回動する。そうすると、シート6は、図5(C)に示されるように、波形状にされることなく搬送される。シート6は、記録部45において画像が記録された後、排紙ローラ対37に挟持され、更に搬送される。腰の強いシート6は、第2拍車82及び第3拍車83を通過する際、第2拍車82の弾性軸201及び第3拍車83の弾性軸301を撓ませ、第2拍車82及び第3拍車83を上方へ移動させる。シート6は、第2拍車82及び第3拍車83を上方へ移動させることにより、平面形状を保ったまま搬送され、排紙トレイ29へ排出される。
シート6の左右方向9における長さが、第3拍車83のうちの中央側の2つの第3拍車831間の長さよりも小さい小サイズのシート6が搬送される場合を説明する。ハガキやL判等の小サイズのシートは、A4普通紙等よりも腰が強く、剛性が高いことが多い。また、A5サイズのシートは、長辺を前後方向8に沿って配置できるため、シートの目が前後8方向に沿うため、搬送中のシートが浮きにくい。従って、シート6としてハガキを搬送すると、プラテン50は第2姿勢に回動し、シート6は波型形状になることなく搬送される。また、A5サイズのシートの場合には、波形状となって搬送される。シート6に画像が記録された後、排紙ローラ対37に挟持され、さらに搬送される。
排紙ローラ対37は、左右方向9において複数のローラが離間して配置されている。そのため、小サイズのシートは、大サイズのシートよりも排紙ローラ対37によって挟持される箇所が少なくなる。図11に示すように、本実施形態においては、第2領域には2つの排紙ローラ対37が設けられている。従って、小サイズのシート6に対する排紙ローラ対37による搬送力が、大サイズのシートに対する排紙ローラ対37による搬送力よりも弱い。
しかしながら、排紙ローラ対37に挟持され、更に搬送されると、シート6は、第2拍車82にのみ当接し、第2拍車82を上方へ移動させる。第3拍車83の位置まで搬送されたシート6は、第3拍車83と当接することなく、さらに搬送される。シート6は、平面形状を保ったまま搬送され、排紙トレイ29へ排出される。
すなわち、第2拍車82及び第3拍車83が存在する搬送向き19の領域において、大サイズのシート6は、第2拍車82及び第3拍車83による荷重を受ける。しかしながら、小サイズのシート6は、第2拍車82のみによる荷重を受ける。従って、大サイズのシートよりも小サイズのシートのほうが、排紙ローラ対37よりも下流側で受ける荷重は小さくなる。従って、搬送力が小さくなるものの、搬送抵抗となる押さえ力も小さくなるため、搬送精度が低下することがない。
[実施形態の効果]
本実施形態では、排紙ローラ対37によりシート6の波形状の山の頂点部分を挟持し、第2拍車82により谷の頂点部分を上側から押さえるので、シート6を波形状に維持できる。また、第2拍車82は、搬送向き19における排紙ローラ対37の挟持位置より下流側に設けられているので、シート6が排紙ローラ対37により山の頂点部分を挟持された後に、シート6の谷の頂点部分を押さえる。よって、第2拍車82がシート6を押さえる際の谷の頂点部分の高さ位置が安定する。また、第2拍車82は、排紙ローラ対37の挟持位置より搬送向き19における下流側に設けられているので、排紙ローラ対37の挟持位置より搬送向き19における上流側に第2拍車82を設けた場合に比べ、排紙ローラ対37を搬送向き19においてプラテン50に近接して設けることができる。これにより、インク滴の吐出により平面形状に戻ろうとするシート6を早期に排紙ローラ対37により挟持して波形状の谷の高さ位置の変化を抑えることができ、第2拍車82がシート6を押さえる際の谷の頂点部分の高さ位置が更に安定する。よって、シート6が第2拍車82により押さえられる際のシート6の搬送抵抗を小さくできる。その結果、本実施形態では、シート6を波形状に維持でき、且つシート6が詰まったり画像記録の精度が悪くなるおそれを低減できる。
また、本実施形態では、インク滴が吐出されることによりシート6の波形状の谷の頂点部分の高さ位置が上方へ若干変位したとしても、ホルダ103に設けられた第1案内面111により、谷の頂点部分を第2拍車82の下端へ案内できる。その結果、シート6の搬送抵抗を更に小さくできる。
また、本実施形態では、第1案内面111により前方斜め下へ向かうシート6の先端を第2拍車82の下端へ案内する第4案内面114が第4リブ74に設けられているので、シート6が第2拍車82において詰まるおそれを低減できる。
また、本実施形態では、第2拍車82がシート6の波形状の谷の頂点部分を押さえる際に、山の部分を第2リブ72により支持するので、シート6を波形状に確実に維持できる。
また、本実施形態では、第2拍車82より搬送向き19における下流側に第3拍車83を設け、搬送向き19へ離間する2点においてシート6を押さえるので、シート6の後端が押さえ片63を通過した後に、シート6がプラテン50から浮くことを抑制できる。
また、本実施形態では、1つの弾性軸201及び弾性軸301には、スペーサ202及びスペーサ302により左右方向9へ互いに離間された一対の拍車82A及び83Aが回転自在に設けられているので、シート6を押さえる際に、シート6に加わる力を分散できる。その結果、シート6の搬送抵抗を更に小さくできる。
さらに、本実施形態では、第3拍車83は、第2拍車82よりも数が少なく、かつ小サイズのシート6が通過する領域には設けられていない。これにより、シート6にかかる搬送抵抗となる荷重が低減できるため、搬送精度が低下することを防止できる。また、左右方向9における端部側には、第3拍車83が設けられているため、比較的剛性の低い大サイズのシートは、第3拍車83によって波形状を維持されるため、シート6が浮くことを抑制できる。
なお、本実施形態では、小サイズのシート6が通過する第2領域に第3拍車83を配置しない構成としたが、第3拍車83のシート6に対する押さえ力(荷重)を第2拍車82よりも低減できれば、第3拍車83を第2領域に配置しても良い。例えば、複数の第3拍車83のうち、第2領域内に配置された第3拍車83を支持する弾性軸301のバネ定数を、第2拍車を支持する弾性軸201のバネ定数よりも小さくしても良い。その場合、複数の第3拍車83のうち、第2領域よりも左右方向9における端部側に配置された第3拍車83の弾性軸301は、弾性軸201のバネ定数と同じであることが好ましい。
[他の実施形態]
図11(B)に示されるように、本実施形態においては、排紙ローラ対37よりも搬送向き19における下流側にて、第2拍車82のみが設けられている例が説明される。複数の第2拍車82は、左右方向9に沿って並んで配置されている。複数の第2拍車82のうち、左右方向9における中央側の第2拍車821は、左右方向9における端部側の第2拍車822よりも、シート6に与える荷重が小さい。
詳細には、第2拍車821は、搬送されるシート6のうち、L判やハガキ、2L判のシート6が通過する第2領域内に配置されており、第2拍車822は、搬送されるシート6のうち、第1領域内である、第2領域よりも左右方向9における端部側に配置されている。そして、第2拍車821の弾性軸821Aは、第2拍車822の弾性軸822Aよりもバネ定数が小さくなっている。
従って、搬送されるシート6が小サイズである場合、排紙ローラ対37に挟持され、更に搬送されると、シート6は、第2拍車821のみに接触する。しかしながら、第2拍車821のシート6に対する荷重は比較的小さいため、シート6にかかる搬送抵抗となる荷重が低減できる、搬送精度が低下することを防止できる。また、左右方向9における端部側の第2拍車822の弾性軸822Aは、第2拍車821の弾性軸821Aのバネ定数が大きい。これにより、比較的剛性の低い大サイズのシートは、第2拍車822によって波形状を維持されるため、シート6が浮くことを抑制できる。
なお、第2拍車821がシート6に与える押さえ力を、第2拍車822が与える押さえ力よりも小さくできれば、上述の構成でなくても良い。例えば、第2拍車821のシート6との接触位置を、第2拍車822のシート6との接触位置よりも上方としても良い。
[変形例1]
図9(A)に示されるように、本変形例では、第3拍車83より搬送向き19(図2)における下流側に更にローラ対120(第3搬送部の一例である)が設けられた例が説明される。図12に示されるように、ローラ対120は、排紙ローラ38と同じ構成のローラ121と、第1拍車39と同じ構成の第4拍車122とを備えている。上下方向7及び左右方向9におけるローラ対120の配置位置は、排紙ローラ対37と同じである。第4拍車122は、一対の拍車122Aを有し、スペーサ402によって固定されて左右方向9へ離間されている。一対の拍車122A及びスペーサ402は、中央が貫通した貫通孔を有している。弾性軸401は、左右方向9において長いコイルバネであり、貫通孔に挿通され、第4拍車122を回転可能に支持する。第4拍車122の弾性軸401の左右方向9における両端部は、ホルダ103に固定されている。ガイド部材70には、ローラ121を上面から突出させる開口79が開口されている。
また、第4拍車122の間及び第4拍車122の隣には、第5拍車84(第3押さえ部の一例)が設けられている。第5拍車84は、左右方向9において第3拍車83と同じ位置に設けられている。すなわち、複数の第5拍車84は、第3拍車83の搬送向き下流側に対応する位置であって、第1領域内に配置されている。第5拍車84は、左右に離間した一対の拍車84Aを備えている。一対の拍車84Aは、スペーサ842に固定されており、左右方向9へ離間されている。一対の拍車84A及びスペーサ842は、中央が貫通した貫通孔を有している。弾性軸841は、左右方向9において長いコイルばねであり、貫通孔に挿通され、第5拍車84を回転可能に支持する。本変形例のその他の構成は上述の実施形形態と同じである。
ローラ対120は、シート6の波形状の山の頂点部分を挟持してシート6を搬送し、排紙トレイ29へ排出する。このように、本発明は、第3拍車83より搬送向き19における下流側に更にローラ対120が設けられたインクジェット記録装置10にも用いることができる。また、第5拍車84は、第2拍車82及び第3拍車83とともに、押さえ片63が形成したシート6の波形状の谷の頂点部分を上側から押さえて、シート6を波形状に維持する。ただし、第5拍車84は、第3拍車83と同様に第2領域には設けられていないため、この構成においても、小サイズのシート6にかかる搬送抵抗となる押さえ力(荷重)が低減できる。これにより搬送精度が低下することを防止できる。
[変形例2]
図9(B)に示されるように、本変形例では、インクジェット記録装置10が両面印刷機能を有する例が説明される。インクジェット記録装置10は、ローラ対120と、反転搬送路123と、第2ガイド部材124とを更に備えている。
第2ガイド部材124は、ガイド部材70より搬送向き19(図2)における下流側にガイド部材70から離間されて配置されている。第2ガイド部材124には、ローラ対120のローラ121を上面から突出させる開口125が開口されている。また、第2ガイド部材124の上面からは、第2リブ72と同様の構成の第6リブ126が上向きへ突出されている。上下方向7及び左右方向9における第6リブ126の配置位置は、第2リブ72と同じであり、第6リブ126は、シート6の波形状の山の頂点部分を支持する。
反転搬送路123は、搬送向き19におけるガイド部材70と第2ガイド部材124との間からプラテン50の下側を通過して湾曲路32まで延びている。反転搬送路123は、不図示のガイド部材により区画されている。本変形例のその他の構成は上述の実施形態の構成と同じである。
片面印刷の場合、画像が記録されたシート6は、ローラ対120により搬送向き19へ搬送されて排紙トレイ29へ排出される。両面印刷の場合、ローラ対120は、一面(表面とする)に画像が記録されたシート6の後端がガイド部材70を通過した後、逆向きへ回転される。そうすると、搬送向き19におけるシート6の後端は、反転搬送路123へ進入する。シート6は、反転搬送路123及び湾曲路32を通って表裏が反転した状態でプラテン50上へ搬送される。シート6は、プラテン50上において裏面に画像が記録され、ローラ対120により排紙トレイ29へ排出される。このように、本発明は、両面印刷機能を有するインクジェット記録装置10にも用いることができる。
[変形例3]
上述の実施形態では、図6の拡大図に示されるように、第2リブ72の搬送向き19(図2)における上流端が、第2拍車82の下端よりも搬送向き19における上流側に位置する例が説明された。しかしながら、第2リブ72は、シート6の谷の部分が第2拍車82により上側から押さえられるときにシート6の山の部分を支持できればよいので、図8(C)に示されるように、開口78の端縁から離して設けられていてもよい。詳細には、第2リブ72は、搬送向き19における上流端が第2拍車82の下端と搬送向き19において同じ位置から搬送向き19へ延びて設けられている。このように第2リブ72が設けられていても、シート6の谷の部分が第2拍車82により押さえられるときにシート6の山の部分を第2リブ72により支持でき、シート6を波形状に維持できる。
[変形例4]
上述の実施形態では、図6に示されるように、第2リブ部が第2リブ72と第3リブ73とにより構成された例が説明された。本変形例では、図10(A)に示されるように、第3リブ73が設けられる代わりに、第2リブ72が第3拍車83より搬送向き19における下流側まで延ばされている。シート6は、第2拍車82、第3拍車83に波形状の谷の部分を上側から押さえられる際に、第2リブ72により山の部分を支持される。これにより、シート6を波形状に確実に維持できる。なお、実施形態における全ての第2リブ72が本変形例のように構成されてもよいし、実施形態における一部の第2リブ72が本変形例のように構成されてもよい。また、第3リブ73(図6)に加え、本変形例のように第2リブ72を第3拍車83の搬送向き19における下流側まで延ばしてもよい。
[変形例5]
変形例4では、図10(A)に示されるように、第3リブ73の代わりに第2リブ72が第3拍車83より搬送向き19における下流側まで延ばされた例が説明された。本変形例では、図10(B)に示されるように、第3リブ73の代わりに第7リブ77が設けられた例が説明される。第7リブ77は、左右方向9において第2リブ72と同じ位置であって、且つ第2リブ72の搬送向き19における下流側に搬送向き19へ延びて設けられている。第7リブ77の搬送向き19における上流端は、第3拍車83より搬送向き19における上流側に位置している。第7リブ77の搬送向き19における下流端は、第3拍車83より搬送向き19における下流側に位置している。第7リブ77は、上端が第2リブ72の上端と同じ高さ位置となるように設けられている。第7リブ77の搬送向き19における上流端には、ガイド部材70の上面から前方斜め上へ向かって第7リブ77の上端まで延びる第7案内面117が設けられている。第7案内117は、シート6の山の部分を第7リブ77の上端まで案内し、シート6が第7リブ77に引っ掛かることを抑制する。
シート6は、波形状の谷の部分を第3拍車83に押さえられる際に、第7リブ77により波形状の山の部分を支持される。これにより、シート6を波形状に確実に維持できる。なお、実施形態における一部の第2リブ72が本変形例のように構成されてもよいし、実施形態における一部の第2リブ72が本変形例のように構成され、他の一部が変形例4のように構成されてもよい。
[変形例6]
上述の実施形態では、記録ヘッド46の搬送向き19における下流側において、シートへの押さえ力が第1領域よりも第2領域のほうが小さくなることが説明された。しかしながら、記録ヘッド46の搬送向き19における上流側においても同様に、シートへの押さえ力が第1領域よりも第2領域のほうが小さくなるよう構成しても良い。本変形例においては、プラテン50は回動可能に支持されており、厚紙など腰の強いシート6の搬送時には、付勢バネ555の付勢力に抗してプラテン50が回動する。さらに、プラテン50の左右方向9における中央側が端部側よりも下方に撓むよう構成する。
図14(A)に示すように、プラテン50の下面かつ左右方向9における端部には、下方に突出した突出部559が形成されている。この突出部559は、第1領域よりも左右方向9において外側であって、プラテン50の左右両端近傍に位置している。また、プラテン50は、プリンタ部11のフレーム553に対して上方に向かう向きの付勢力が付勢バネ555によって与えられている。付勢バネ555は、左右方向9におけるL判やハガキ、2L判のような小サイズのシート6が通過する第2領域における中央に1つ配置されている。また、第2領域よりも左右方向9における端部側であって、最大サイズのA4サイズが通過する第1領域よりも内側に2つ付勢バネ555が配置されている。3つの付勢バネ555の付勢力は同じに設定されている。
図14(C)に示すように、シート6がA4普通紙のような剛性の低い紙の場合、シート6は、押さえ部材60によって波形状が付与される。また、シート6の厚み分、プラテン50は、付勢バネ555の付勢力に抗して下降する。このとき、プラテン50は、左右方向9においてシート6が配置されるほぼ全域が、均等に下降する。このとき、突出部559はフレーム553に接触している。シート6は、第1領域と第2領域との両方にわたって配置されているため、押さえ部材60の押さえ力はシート6を介してプラテン50に伝わるものの、突出部559とフレーム553とが接触した後は、それ以上プラテン50は移動できない。従って、押さえ部材60を弾性変形させるなどして、シート6が通過する空間を確保する。大サイズのシート6が通過する領域においては、排紙ローラ対37が左右方向9にわたって複数配置されるため、押さえ部材60による押さえ力に負けることなく、シート6が搬送される。
光沢紙のような腰の強いシート6のうち、第2領域内で搬送される小サイズのシート6が搬送される場合、図14(B)に示すように、プラテン50は、付勢バネ555の付勢力に抗して下降する。押さえ部材60の押さえ力により、突出部559がフレーム553に接触するまでプラテン50が下降すると突出部559から離れた箇所、即ち左右方向9における中央側が端部側よりも下方に凹むように、プラテン50が撓み変形する。プラテン50が撓むことにより、押さえ部材60がシート6に与える上方からの押さえ力は、プラテン50が撓まない場合よりも小さくなる。従って、排紙ローラ対37による搬送力が弱くなる小サイズのシート6であっても、搬送抵抗となるシート6にかかる荷重が低減できるため、搬送精度が低下することを防止できる。
上述のプラテン50及び突出部559の構成により、記録ヘッド46の搬送向き19における上流側においても、プラテン50が撓むことで、第2領域におけるシートへの押さえ力は、第1領域におけるシートへの押さえ力よりも小さくできる。なお、突出部559は、左右方向9において少なくとも2つが第1領域内に配置されていればよく、シート6が搬送できる程度にプラテンの中央側が撓むような位置に配置されていればよい。
[その他の変形例]
上述の実施形態では、シート6の波形状の谷の部分を押さえる第3拍車83を、1つの弾性軸101に2つ設けた例が説明された。しかしながら、1つの弾性軸101に1つの第3拍車83が設けられていてもよい。第3拍車83は、第2拍車82に押さえられた後の谷の部分を押さえるからである。つまり、第3拍車83は、第2拍車82ほど強い力でシート6を押さえる必要がないので、シート6を押さえる力を分散させる必要がない場合があり、この場合、1つの弾性軸101に1つの第3拍車83のみが設けられる。
また、第2拍車82がシート6を押さえる力が小さい場合は、1つの弾性軸101に1つの第2拍車82のみが設けられていてもよい。
上述の実施形態では、第3拍車83が設けられた例が説明された。しかしながら、第3拍車83は設けられていなくてもよい。第2拍車82だけでも、シート6の谷の部分を押さえてシート6を波形状に維持できる。
上述の実施形態では、押さえ部材60と第1リブ51とによって波形状を形成する例が説明された。しかしながら、他の構成によってノズルの上流側に波形状を形成する機構を設けてもよい。
上述の実施形態では、ガイド部材70が設けられた例が説明された。しかしながら、ガイド部材70は設けられていなくてもよい。この場合、第2拍車82は、排紙ローラ対37の挟持位置より搬送向き19における下流側に、その挟持位置に近接させて配置される。そうすると、ガイド部材70の第2リブ72によりシート6の波形状の山の部分を支持しなくても、排紙ローラ対37と第2拍車82とによって、シート6を波形状に維持できる。
上述の実施形態では、ホルダ103に第1案内面111が設けられた例が説明された。しかしながら、第1案内面111が設けられていなくてもよい。この場合、排紙ローラ対37は搬送向き19において記録ヘッド46のノズル47にできるだけ近付けて配置される。そうすると、インク滴を吐出されたシート6が平面に戻り始めた直後にシート6を挟持できるので、シート6の波形状の谷の部分を第2拍車82へ案内する必要がなくなる。
上述の実施形態では、第1案内面111〜第7案内面117が設けられた例が説明された。しかしながら、第1案内面111〜第57案内面117が設けられていなくても、シート6を波形状に維持でき、且つシート6が詰まるおそれを低減できる。
上述の実施形態では、第1案内面111〜第7案内面117が傾斜する傾斜面(平面)により構成された例が説明された。しかしながら、第1案内面111〜第7案内面117は、球面や曲面により構成されていてもよい。
6・・・シート
7・・・上下方向
9・・・左右方向
10・・・インクジェット記録装置
18・・・排出口
19・・・搬送向き
34・・・搬送ローラ対
37・・・排紙ローラ対
46・・・記録ヘッド
47・・・ノズル
50・・・プラテン
51・・・第1リブ
60・・・押さえ部材
70・・・ガイド部材
72・・・第2リブ
82・・・第2拍車
83・・・第3拍車
101・・・弾性軸
102・・・スペーサ
103・・・ホルダ
111・・・第1案内面
120・・・ローラ対
L2・・・距離
L3・・・距離

Claims (15)

  1. 上下方向と交差する搬送向きへシートを挟持して搬送する第1搬送部と、
    上記第1搬送部によって搬送されるシートにノズルからインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    上記ノズルより搬送向き上流側にて、上下方向及び上記搬送向きと交差する第1方向において山部及び谷部を有する波形状をシートに付与する波形状付与機構と、
    上記ノズルより搬送向き下流側にて、上記波形状付与機構が付与するシートの上記山部に対応して上記第1方向に沿って離間されて配置されており、シートを挟持して搬送する複数の第2搬送部と、
    上記ノズルより搬送向き下流側にて、シートの上記谷部に対応して上記第1方向に沿って離間されて配置されており、搬送されるシートの上面に当接する下端が上記挟持位置より下方に位置する複数の第1押さえ部と、を備え、
    上記第1搬送部及び上記第2搬送部は、上記第1方向において第1の長さを有する第1シートと、第1の長さよりも短い第2シートと、を搬送可能であり、
    上記第1シートが通過しかつ上記第2シートが通過しない上記第1方向における領域である第1領域と、上記第1シート及び上記第2シートが通過する上記第1向きにおける領域である第2領域と、に配置され、上記第2領域においてシートを押さえる押さえ力は、上記第1領域においてシートを押さえる押さえ力よりも小さいインクジェット記録装置。
  2. 上記第1押さえ部は、上記ノズルより搬送向き下流側における、上記第1シートが通過しかつ上記第2シートが通過しない上記第1方向における領域である第1領域と、上記第1シート及び上記第2シートが通過する上記第1向きにおける領域である第2領域と、に配置され、
    上記第1押さえ部が上記第2領域においてシートを押さえる押さえ力は、上記第1領域においてシートを押さえる押さえ力よりも小さい請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 上記第1押さえ部は、
    上記第1方向に沿って配置された複数の上流押さえ部材と、
    上記上流押さえ部材よりも上記搬送向きにおける下流側にて、上記第1方向に沿って配置された複数の下流押さえ部材と、を備え、
    複数の上記下流押さえ部材が上記第2領域においてシートを押さえる押さえ力は、複数の上記流押さえ部材が上記第1領域においてシートを押さえる押さえ力よりも小さい請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 上記上流押さえ部材は、上記第2領域と上記第1領域とに配置されており、上記下流押さえ部材は、上記第1領域にのみ配置される請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 上記複数の第1押さえ部は上記第1向きに沿って1列に並んでおり、上記第2領域に配置された上記第1押さえ部が上記シートを押さえる押さえ力は、上記第1領域に配置された上記第1押さえ部が上記シートを押さえる押さえ力よりも小さい請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  6. 上記第1押さえ部は、上記第2搬送部の挟持位置より上記搬送向き下流側に位置する請求項2から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 上記第1押さえ部より上記搬送向き下流側に設けられており、シートが排出される排出口と、
    上記搬送向きにおける上記第1押さえ部と上記排出口との間に配置されており、かつ、上記搬送向きにおいて上記第2搬送部に対応して上記第1方向へ離間されて配置されており、シートを挟持して搬送する第3搬送部と、
    上記第3搬送部と上記搬送向きにおいて同じ位置であって、かつ、上記第1方向において上記第1押さえ部と同じ位置に複数配置され、搬送されるシートの上面に当接する下端が上記第3搬送部の挟持位置より下方に位置する複数の第2押さえ部と、をさらに備え、
    上記第2押さえ部の、上記第2領域における上記シートを押さえる押さえ力は、上記第1領域における上記シートを押さえる押さえ力よりも小さい請求項2から6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 上記第3搬送部は、上記第1領域と上記第2領域とに配置され、上記第2押え部は、上記第1領域にのみ配置される請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 上記第1搬送部より上記搬送向き下流側に上記搬送向きへ延びる複数のリブ部を有しており、当該リブ部が上下方向及び上記搬送向きと交差する第1方向へ離間されて配置されており、当該リブ部の上端においてシートを支持するプラテンをさらに備え、
    上記波形状付与機構は、上記第1方向における上記リブ部の間に上記第1方向へ離間されて配置されており、上記リブ部に支持されたシートの上面に当接する下端が上記リブ部の上端より下方に位置する複数の第2押さえ部と、上記リブと、を備える請求項1から8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 上記プラテンを上方に付勢する付勢部材をさらに備え、当該付勢部材は、上記第1向きにおける上記第2領域内の上記第1向き中央に1つ設けられ、上記第1領域内の上記中央に対して対称な位置に複数設けられる請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 上記プラテンと当接する支持部材をさらに備え、
    上記プラテンは上記付勢部材の一端と当接し、上記支持部材は上記付勢部材の他端と当接し、
    上記プラテンは、上記支持部材に向かって突出する突出部を、第1領域内に少なくとも2つ備え、上記突出部間において下方に変形可能であり、
    上記プラテンの上記支持部材に向かう移動に伴って、上記突出部は上記支持部材と当接する請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 上記第1押さえ部は、上記第1方向に沿って軸支された拍車である請求項1から11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 上記第1押さえ部は、
    上記第1方向へ離間された複数の拍車と、
    上記拍車の間に配置されたスペーサと、
    を有するものである請求項12に記載のインクジェット記録装置。
  14. 上記第1押さえ部は、上記拍車を回転可能に支持しかつ弾性変形可能な弾性軸を有する請求項12または13に記載のインクジェット記録装置。
  15. 上下方向と交差する搬送向きへシートを挟持して搬送する第1搬送部と、
    上記第1搬送部によって搬送されるシートにノズルからインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    上記ノズルより搬送向き上流側にて、上下方向及び上記搬送向きと交差する第1方向において山部及び谷部を有する波形状をシートに付与する波形状付与機構と、
    上記ノズルより搬送向き下流側にて、上記波形状付与機構が付与するシートの上記山部に対応して上記第1方向に沿って離間されて配置されており、シートを挟持して搬送する複数の第2搬送部と、
    上記ノズルより搬送向き下流側にて、シートの上記谷部に対応して上記第1方向に沿って離間されて配置されており、搬送されるシートの上面に当接する下端が上記挟持位置より下方に位置する第1押さえ部と、を備え、
    上記第1搬送部及び上記第2搬送部は、上記第1方向において第1の長さを有する第1シートと、第1の長さよりも短い第2シートと、を搬送可能であり、
    上記第1押さえ部は、上記第1シートが通過しかつ上記第2シートが通過しない上記第1方向における領域である第1領域と、上記第1シート及び上記第2シートが通過する上記第1向きにおける領域である第2領域と、に配置された複数の上流押さえ部材と、上記第1領域に配置された上記上流押さえ部材の上記搬送向き下流であって、上記第1領域にのみ配置された上記下流押さえ部材と、を備えるインクジェット記録装置。
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