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JP2014087318A - コンバイン - Google Patents

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JP2014087318A
JP2014087318A JP2012240476A JP2012240476A JP2014087318A JP 2014087318 A JP2014087318 A JP 2014087318A JP 2012240476 A JP2012240476 A JP 2012240476A JP 2012240476 A JP2012240476 A JP 2012240476A JP 2014087318 A JP2014087318 A JP 2014087318A
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JP2012240476A
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Ichiaki Uemoto
壹章 上本
Hiroshi Iwamoto
岩本  浩
Kazumi Goto
一実 五島
Kazuya Okumura
和哉 奥村
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】機械的な要素を用いて作業クラッチレバーとスロットルレバーとを連結した場合、それらが常に連動する。電子制御で連動する構成とするとコスト高になる。よって発明が解決しようとする課題は、作業クラッチレバーを休止位置から作業位置に操作する場合にのみ、作業クラッチレバーとスロットルレバーが連動し、その他の場合は作業クラッチレバーとスロットルレバーが独立して動作すると共に、低コストでこの操作を実現する操作部を有するコンバインを提供することである。
【解決手段】使用者が作業クラッチレバー(13)を遮断位置から接続位置に操作する場合にのみ、作業クラッチレバー(13)及びスロットルレバー(11)の動作を連結ロッド(14)で連動させ、エンジン(E)をアイドリング状態から定格回転状態に遷移させることを特徴とするコンバインにより上記問題を解決した。
【選択図】図5

Description

本発明は、コンバインに関するものである。
従来コンバインは、脱穀等の作業クラッチレバーとエンジン回転数を制御するスロットルレバーとをワイヤ等の機械的要素を用いて連結連動する機構を採用している(特許文献1)。また、電子制御手段を用いて作業クラッチレバーの動作位置を検出し、この検出値によりエンジン回転数を制御する制御器を採用している(特許文献2)。これらの構成により、コンバインの使用者が刈取りや脱穀の作業を行うために作業クラッチレバーを作業位置即ち接続位置に動作させると、自動的にコンバインのエンジン回転数が上がり必要な動力が供給されるようになる。

実開昭61−83834号公報 実開昭61−40837号公報
機械的な要素を用いて作業クラッチレバーとスロットルレバーとを連結した場合、作業クラッチレバーとスロットルレバーとが常に連動するようになり、作業クラッチレバーを接続位置にした状態でスロットルレバーの微調整をすることが困難になる。また、電子制御の場合は、作業クラッチレバーの状態を検出する検出器などを設ける必要があり、コスト高になるという問題がある。よって、作業クラッチレバーを遮断位置から接続位置に操作する場合は、作業クラッチレバーとスロットルレバーが連動し、その他の作業クラッチレバーの動作の場合は作業クラッチレバーとスロットルレバーが独立して動作すると共に、低コストでこの操作を実現することが可能な操作部を有するコンバインを提供することである。
本発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、走行部(3)で支持された機体フレーム(2)の前側に刈取部(4)を設け、前記機体フレーム(2)上の左右一側に脱穀部(5)を、左右他側にはグレンタンク(6a)を備えた貯留部(6)を設け、この貯留部(6)の前側には運転部(7)を設け、この運転部(7)の下方にエンジン(E)を設けたコンバインにおいて、前記運転部(7)には前記刈取部(4)や脱穀部(5)等の作業部への駆動力伝達経路に備えた作業クラッチを接続及び遮断操作する作業クラッチレバー(13)と、前記エンジン(E)の回転速度を手動調節するスロットルレバー(11)とを備え、前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続位置に操作される過程では、該作業クラッチレバー(13)の操作に連動してスロットルレバー(11)がエンジン(E)の回転速度を増速させる側に移動し、前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置及び接続位置にある状態では、この作業クラッチレバー(13)の操作による連動が解除されてスロットルレバー(11)を任意に手動操作できる構成としたことを特徴とするコンバインである。
また、請求項2記載の発明は、前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続位置に操作される過程において、該作業クラッチレバー(13)の操作に連動して作動する連結ロッド(14)を介して係合ピン(22)が作動し、該係合ピン(22)が前記スロットルレバー(11)と係合して該スロットルレバー(11)を移動させることで、前記エンジン(E)の回転速度を所定の作業回転速度に増速させ、前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置及び接続位置にある状態では、係合ピン(22)とスロットルレバー(11)の係合が解除される構成とした請求項1に記載のコンバインである。
また、請求項3記載の発明は、前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続位置に操作される過程において、この作業クラッチの接続が完了する前に、エンジン(E)の回転速度が所定の作業回転速度に到達する構成とした請求項1又は請求項2に記載のコンバインである。
また、請求項4記載の発明は、前記運転部(7)に設けた運転席(9)の左右一側部に、前側から、前記スロットルレバー(11)と、機体の走行速度を変速操作するHSTレバー(18)と、前記作業クラッチレバー(13)とをこの順に配置すると共に、前記連結ロッド(14)をHSTレバー(18)の回動支点を下方に迂回して配置した請求項2に記載のコンバインである。
また、請求項5記載の発明は、前記エンジン(E)側のスロットルとスロットルレバー(11)とを連繋するスロットルワイヤ(20)の取付位置を変更することにより、前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続位置に操作された後の前記エンジン(E)の増速回転速度を変更可能な構成とした請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコンバインである。
また、請求項6記載の発明は、前記連結ロッド(14)の長さを調節することにより、前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続位置に変更される過程での前記スロットルレバー(11)の移動量を調整可能とした請求項2または請求項4に記載のコンバインである。
請求項1記載の発明によれば、使用者が作業クラッチレバー(13)を遮断位置から接続位置に操作する過程で、作業クラッチレバー(13)の操作に連動してスロットルレバー(11)がエンジン(E)の回転速度を相即させる側に移動するので、作業開始時に(E)の出力が不足してエンジンストールが発生したり、作業部でつまりが発生するような不具合を防止して、作業能率を高めることができる。また、作業クラッチレバー(13)が遮断位置及び接続位置にある状態では、この作業クラッチレバー(13)の操作による連動が解除されてスロットルレバー(11)を任意に手動操作できるので、作業状態に応じてエンジン(E)の回転速度を微調整することができる。
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果を奏するうえで、作業クラッチレバー(13)の操作に連動して作動する連結ロッド(14)を介して係合ピン(22)が作動し、この係合ピンがスロットルレバー(11)と係合してこのスロットルレバー(11)を移動させることで、エンジン(E)の回転速度を所定の作業回転速度に上昇させ、作業クラッチレバー(13)が遮断位置及び接続位置にある状態では、係合ピン(22)とスロットルレバー(11)の係合が解除されるので、作業クラッチレバー(13)とスロットルレバー(11)の連動構造を簡素化することができ、電子制御による場合と比較して低コストで実現できる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続位置に操作される過程において、この作業クラッチの接続が完了する前に、エンジン(E)の回転速度が所定の作業回転速度に到達することにより、作業クラッチが接続されてエンジン(E)に負荷がかかる前にこのエンジン(E)が作業回転速度となるので、エンジンドロップを防止することができ、作業能率が高まる。
請求項4記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加えて、HSTレバー(18)との干渉を避けるように、連結ロッド(14)をHSTレバー(18)の回動支点を下方に迂回して配置することにより、作業中の使用頻度が高いHSTレバー(18)を挟んでスロットルレバー(11)と作業クラッチレバー(13)とを前後に配置することができ、操作時の手の移動量を少なくして操作を能率化することができ、スロットルレバー(11)を3つのレバーの最前位置に配置することで、エンジン(E)の回転速度を確認して作業負荷に応じた回転速度に容易に微調整することができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、エンジン(E)側のスロットルとスロットルレバー(11)を連繋するスロットルワイヤ(20)の取付位置を変更することで、作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続位置に操作された後のエンジン(E)の増速回転速度を変更可能としたことにより、作業クラッチレバー(13)を切り替え完了したときのエンジン(E)の状態を使用者が選択でき、作業効率を高めることができる。
例えば手扱ぎ作業を行う場合は、エンジン(E)を通常の刈取作業よりも低い回転速度に設定した方が手扱ぎ穀稈を供給しやすく安全性を確保しやすいので、スロットルワイヤ(20)の取付位置を変更し、作業クラッチ(13)を接続位置に操作した場合に、エンジン(E)が刈取作業の定格回転状態よりも低い回転状態となるようにする。そして使用者が作業クラッチ(13)の操作をするだけで上記設定に従ったエンジン回転状態にすることができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項2又は請求項4に記載の発明の効果に加えて、連結ロッド(14)の長さを調節することにより、作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続質に変更される過程でのスロットルレバー(11)の移動量を調整可能としたことにより、作業クラッチレバー(13)を切り替え完了したときのエンジン(E)の回転速度を適宜に選択でき、作業効率を高めることができる。

コンバインの全体正面図である。 図1のコンバインの全体側面図である。 図1のコンバインの全体平面図である。 本発明の第一実施形態にかかるコンバイン操作部の動作説明用の側面図である。 図4の操作部の拡大図である。 HSTレバーを記載した図4の操作部の平面図である。 HSTレバーを記載した図4の操作部の側面図である。 図4の操作部の作業クラッチレバーの詳細動作を示す側面図である。 本発明の第二実施形態にかかるコンバイン操作部の側面図である。 本発明の第三実施形態にかかるコンバイン操作部の側面図である。 本発明の第四実施形態にかかるコンバイン操作部の側面図である。 本発明の第五実施形態にかかるコンバイン操作部の側面図である。
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本件においては、特記した場合を除き機体からその前進方向に向いて左右と称する。
従来例のコンバインを図1から図3に示す。図1は従来例のコンバインの全体正面図であり、図2はそのコンバインの全体側面図、図3は全体平面図である。従来例のコンバインは、クローラで構成する走行部3で支持した機体フレーム2の前側に穀稈を刈り取る刈取部4を設けると共に、その機体フレーム2上の左側に刈取部4から供給される刈取穀稈を処理する脱穀部5を、右側に前方から運転部7と貯留部6とを設ける。そしてこの貯留部6には脱穀部5において脱穀された穀粒を蓄えるグレンタンク6aを備える。
前記刈取部4は、油圧駆動による伸縮シリンダにより土壌面に対して昇降自在に構成される。脱穀部5は、扱き処理により穀稈から穀粒を分離し、分離された穀粒は扱網を通過して唐箕からの送風により風力選別する。貯留部6の前方には、ディーゼルエンジンEを配置する。コンバインの使用者は、通常エンジンEの上部に配置した運転部7の運転席9に着席してコンバインを操作し、走行・刈取等の一連の操作を行う。
エンジンEは、走行部3・刈取部4・脱穀部5等の駆動部を駆動する動力を生じる。このエンジンEはその右側に冷却ファン及びラジエータを設けている。
図4は、本発明の第一実施形態にかかるコンバイン操作部の動作説明用の右側面図である。ただし説明に必要な部材以外は省略している。図4(a)には、作業クラッチレバー13が遮断位置、スロットルレバー11がアイドリング位置にある状態を示し、この時エンジンEは通常アイドリング状態である。図4(b)には、作業クラッチレバー13が接続位置、スロットルレバー11が最高回転位置にある状態を示し、この時エンジンEは最高回転状態である。
また図5には図4の操作部のスロットルレバー11周辺の拡大図を示す。図5ではアームスロットル12や連結ロッド14等の二つの状態を示している。実線で示したのが、エンジンEが定格回転状態にある場合であり、点線で示したのが、エンジンEがアイドリング位置にある場合である。なお図5のスロットルレバー11は、コンバインの使用者が定格回転位置から最高回転位置に動作させた状態を示しており、エンジンEが定格回転状態であるとは、エンジンEが刈取等の作業を圃場で行うのに適した回転状態を言う。
図4においては右側がコンバインの機体後方、左側が機体前方となる。第一実施形態において作業クラッチレバー13は、作業クラッチによって刈取部4及び脱穀部5の動力を入り切りする刈脱レバーである。この作業クラッチレバー13は、作業クラッチ回動軸26を中心に回動自在に設けられ、その作業クラッチレバー13の上部をコンバインの使用者が把持して操作する。作業クラッチ回動軸26を挟んで使用者の把持部分を設けた側に、脱穀部4の動力を入り切りする脱穀クラッチプーリ27との連結部を設けると共に、把持部分と反対側に連結ロッド14を回動自在に固定する。
この結合ロッド14のもう一端は、アームスロットル12の一端部に回動自在に固定すると共に、この部分に刈取クラッチプーリ28との連結部を設ける。アームスロットル12は、アームスロットル回動軸21を中心に回動可能にフレームに固定され、アームスロットル12の他端部には係合ピン22を有するピンサポータ23を設ける。このピンサポータ23は、ピンサポータ回動軸24によりアームスロットル23に対して回動自在に設けると共に、スロットルレバー11の下端にあるV型凹部11aに係合するための係合ピン22を有している。係合ピン22はピンサポータ回動軸24に嵌装したピン用ねじりばね25により、アームスロットル12に押し当てている。
図6には、図4の操作部にコンバインの機体の走行速度を変速操作するHSTレバー18を記載した状態の平面図を、図7にはHSTレバー18を記載した状態の側面図を、図8には図4の操作部の作業クラッチレバー13の詳細動作を表した側面図を示す。
運転部7にはコンバインの使用者が着席するための運転席9を設け、運転席9の左側方に前側からスロットルレバー11、HSTレバー18、作業クラッチレバー13の順番に配置する。この場合、スロットルレバー11と作業クラッチ13レバーの動作を連動させる連結ロッド14を、HSTレバー18との干渉を避けるように、連結ロッド14をHSTレバー18の回動支点よりも下方に配置する。干渉の回避を容易にするために連結ロッド14には、2か所の屈曲部を設け中央部分が下方に位置するように湾曲した形状とする。
HSTレバー18との干渉を避けるように、連結ロッド14をHSTレバー18の回動支点よりも下方に配置することにより、従来までのレバー類の配置構成を変更する必要がなく、これまでの操作に慣れた使用者が誤操作をするのを防止できる。
本発明の第一実施形態にかかるコンバイン操作部の動作について図4から図8を用いて説明する。穀稈の刈取り作業を行う前段階では、作業クラッチレバー13は休止位置(遮断位置)、即ち図4(a)の13aの状態にある。この場合スロットルレバー11もアイドリング位置にあるので、アクセルペダルでアクセルを開いている場合を除き、エンジンEはアイドリング状態にある。コンバインの使用者は刈取作業に入るときは作業クラッチレバー13の上部を把持し、作業クラッチレバー13を作業クラッチ回動軸26を中心に回動させ、図4(b)の13bの作業位置(接続位置)にする。刈取部4及び脱穀部5への動力の伝達は、図8にあるように作業クラッチレバー13の把持部の下方が垂直となったとき、即ち13cの姿勢となるときに動力が伝達され始めるように調整する。そして、その部分が左30度の姿勢になったとき、即ち13dの姿勢となるときに動力伝達が完了する。このように調整することで、作業クラッチレバー13へ荷重が加えやすくなり操作が容易になる。ここで「動力伝達が完了する」とは、刈取部4及び脱穀部5が稼働するのに必要な動力が供給され、作業開始が可能な作業状態をいう。
作業クラッチレバー13を13aから13bに操作する場合、作業クラッチレバー13に連動して脱穀クラッチプーリ27が動作し、脱穀部5に動力が供給されると共に、作業クラッチレバー13の下端に結合した連結ロッド14が全体的に機体後部に移動する。連結ロッド14が移動することにより、この連結ロッド14に回動自在に結合したアームスロットル12が、図4(a)の右に傾斜した状態(図5の破線の状態)から、アームスロットル回動軸21を中心に反時計方向に回動し、図4(b)のように鉛直状態(図5の実線の状態)になる。このときアームスロットル12の動作に連動して刈取クラッチプーリ28が動作し、刈取部4に動力が供給される。合わせてアームスロットル12の上端にある係合ピン22が、スロットルレバー11の下端にあるV型凹部11a内側の機体前側部分に当接し、係合ピン22によりスロットルレバー11が定格回転位置に移動するようになる。このとき、スロットルレバー11が定格回転位置になるところで、係合ピン22がスロットルレバー11のV型凹部11aから外れるようにスロットルレバー11の機体前側部分の長さを決定する。
また、スロットルレバー11が定格回転位置になった後、即ちエンジンEが定格回転状態になった後、作業クラッチレバー13が作業状態への切り替えを完了する、即ち刈取部4への動力伝達が完了するように調整する。
スロットルレバー11を図4(b)の状態、即ち定格回転位置から最高回転位置になるように時計方向に使用者が操作する場合、スロットルレバー11の機体後側部分の内側が係合ピン22に接触するようになるが、係合ピン22に接触すると係合ピン22は、係合ピン22を固定しているピンサポータ23と一緒にピンサポータ回動軸24を中心に回動して逃げるようになる。係合ピン22が逃げることにより、スロットルレバー11を時計方向に回動させても、アームスロットル12や連結ロッド14に影響を及ぼすことがない。ピンサポータ回動軸24に嵌装したピン用ねじりばね25により、通常係合ピン22はピンサポータ23へ向けて付勢しているので、係合ピン22がスロットルレバー11と離れると係合ピン22とピンサポータ23は通常位置に戻る。
コンバインの使用者は、スロットルレバー11を定格回転位置からアイドリング位置方向へ、即ちスロットルレバー11を反時計方向へ回動させることもできる。この場合、係合ピン22からスロットルレバー11のV型凹部の機体前側部分が離れているので、アームスロットル12や連結ロッド14に影響を及ぼすことがない。
上記の構成とすることで、使用者が作業クラッチレバー13を休止位置から作業位置に操作する場合にのみ、作業クラッチレバー13及びスロットルレバー11の動作を連結ロッド14で連動させ、エンジンEをアイドリング状態から定格回転状態に遷移させることにより、作業クラッチレバー13を作業位置に操作する場合は、必ずエンジンEが定格回転状態になるので、エンジンEをアイドリング状態にしたまま刈取作業を行うという事態を避けることができる。この場合でも作業クラッチレバー13の状態にかかわりなく、スロットルレバー11の微調整をすることができる。
また、連結ロッド14を用い機械的に連結することによって、電子制御による場合と比較して低コストで操作を実現できる。
使用者が作業クラッチレバー13を休止位置から作業位置に操作する場合に、この作業クラッチレバー13の作業状態への切り替えが完了する前に、エンジンEを定格回転状態にすることにより、刈取部4等が動作を始め、エンジンEに負荷がかかる前にエンジンEが定格回転状態となり、エンジン回転数が低下することがなくなる。これにより作業時に不用意にエンジンEが停止することを防止できる。
なお第一実施形態において作業クラッチレバー13は刈脱レバーとしたが、刈取部4の動力の入り切りのみ行う刈取レバーや脱穀部5の動力の入り切りのみ行う脱穀レバーとすることもできる。
またスロットルレバー11が定格回転位置になった後、作業クラッチレバー13が作業状態への切り替えを完了するように調整したが、逆に作業クラッチレバー13が作業状態への切り替えを完了した後、スロットルレバー11が定格回転位置になるように調整することも可能である。この場合回転数が低い状態で作業状態へ切り替えているのでベルトの負担を低減できる。
図9には本発明の第二実施形態にかかるコンバイン操作部の側面図を、図10には本発明の第三実施形態にかかるコンバイン操作部の側面図を、図11には本発明の第四実施形態にかかるコンバイン操作部の側面図を示す。第一実施形態と、これら第二、第三、第四実施形態との違いは、エンジン回転数を操作するスロットルワイヤ20の固定位置を変更できる点である。
スロットルワイヤ20はスロットルワイヤ固定プレート15に固定するが、このスロットルワイヤ固定プレート15のフレームへの取り付け角度を変更することでスロットルワイヤ20の固定位置を変更できる構成としている。スロットルワイヤ固定プレート15の取り付け角度は、ボルト穴を長穴にすることにより第二実施形態においては二段階にし、第三実施形態では三段階となるようにしている。
第二実施形態の二段階は、エンジンEが定格回転状態となる場合と、この定格回転状態よりも低い回転数である手扱ぎ作業回転状態となる場合である。第三実施形態の三段階は、この二段階に、エンジンEの最高回転状態となる場合を加える。第四実施形態ではスロットルワイヤ固定プレート15の調整レバー16を設けて無段階に調整をすることができる。
エンジンEの回転数を調節するスロットルワイヤ20の固定位置を変更することで、使用者が作業クラッチレバー13を休止位置から作業位置に操作する場合に、エンジンEの作動状態を変更可能としたことにより、作業クラッチレバー13を切り替え完了したときのエンジンEの状態を使用者が選択でき、作業効率を高めることができる。
例えば手扱ぎ作業を行う場合は、エンジンEを定格回転状態よりも低い状態にした方が安全性を確保しやすいので、スロットルワイヤ固定プレートを前倒しにするように調整することでスロットルワイヤ20の固定位置を変更し、使用者が作業クラッチレバー13を作業位置に操作した場合に、エンジンEが定格回転状態よりも低い回転状態となるようにする。そして使用者が作業クラッチレバー13の操作をするだけで上記設定に従ったエンジン回転状態にできる。
図12には本発明の第五実施形態にかかるコンバイン操作部の側面図を示す。第一実施形態との違いは、連結ロッド14の長さを調整可能としたことである。連結ロッド14の長さを調整可能とすることで、スロットルレバー11の動作量を調整できる。連結ロッド14には、2か所の屈曲部があり第五実施形態ではその中央部分にボルトとナットのねじ機構により連結ロッド14の長さを調整可能としている。他の実施形態としては連結ロッド14の中央部分でなくスロットルレバー11に近い側、または作業クラッチレバー13に近い側に調整機構を設けることも可能である。
連結ロッド14の長さを調節可能とし、スロットルレバー11の動作量をコンバインの使用者が調整可能としたことにより、作業クラッチレバー13を切り替え完了したときのエンジンEの状態を使用者が選択でき、作業効率を高めることができる。
1 コンバイン
2 機体フレーム
3 走行部
4 刈取部
5 脱穀部
6 貯留部
7 運転部
7a 運転席
11 スロットルレバー
13 作業クラッチレバー
14 連結ロッド
18 HSTレバー
22 係合ピン
E エンジン

Claims (6)

  1. 走行部(3)で支持された機体フレーム(2)の前側に刈取部(4)を設け、
    前記機体フレーム(2)上の左右一側に脱穀部(5)を、左右他側にはグレンタンク(6a)を備えた貯留部(6)を設け、この貯留部(6)の前側には運転部(7)を設け、
    この運転部(7)の下方にエンジン(E)を設けたコンバインにおいて、
    前記運転部(7)には前記刈取部(4)や脱穀部(5)等の作業部への駆動力伝達経路に備えた作業クラッチを接続及び遮断操作する作業クラッチレバー(13)と、
    前記エンジン(E)の回転速度を手動調節するスロットルレバー(11)とを備え、
    前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続位置に操作される過程では、該作業クラッチレバー(13)の操作に連動してスロットルレバー(11)がエンジン(E)の回転速度を増速させる側に移動し、
    前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置及び接続位置にある状態では、この作業クラッチレバー(13)の操作による連動が解除されてスロットルレバー(11)を任意に手動操作できる構成としたことを特徴とするコンバイン。
  2. 前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続位置に操作される過程において、
    該作業クラッチレバー(13)の操作に連動して作動する連結ロッド(14)を介して係合ピン(22)が作動し、
    該係合ピン(22)が前記スロットルレバー(11)と係合して該スロットルレバー(11)を移動させることで、
    前記エンジン(E)の回転速度を所定の作業回転速度に増速させ、
    前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置及び接続位置にある状態では、
    係合ピン(22)とスロットルレバー(11)の係合が解除される構成とした請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続位置に操作される過程において、
    この作業クラッチの接続が完了する前に、エンジン(E)の回転速度が所定の作業回転速度に到達する構成とした請求項1又は請求項2に記載のコンバイン。
  4. 前記運転部(7)に設けた運転席(9)の左右一側部に、
    前側から、前記スロットルレバー(11)と、機体の走行速度を変速操作するHSTレバー(18)と、前記作業クラッチレバー(13)とをこの順に配置すると共に、
    前記連結ロッド(14)をHSTレバー(18)の回動支点を下方に迂回して配置した請求項2に記載のコンバイン。
  5. 前記エンジン(E)側のスロットルとスロットルレバー(11)とを連繋するスロットルワイヤ(20)の取付位置を変更することにより、
    前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続位置に操作された後の前記エンジン(E)の増速回転速度を変更可能な構成とした請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコンバイン。
  6. 前記連結ロッド(14)の長さを調節することにより、
    前記作業クラッチレバー(13)が遮断位置から接続位置に変更される過程での前記スロットルレバー(11)の移動量を調整可能とした請求項2または請求項4に記載のコンバイン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018113993A (ja) * 2018-05-01 2018-07-26 井関農機株式会社 コンバイン
JP2018161083A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 井関農機株式会社 コンバイン

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