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JP2013254187A - レジストパターンの製造方法 - Google Patents

レジストパターンの製造方法 Download PDF

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JP2013254187A JP2013001598A JP2013001598A JP2013254187A JP 2013254187 A JP2013254187 A JP 2013254187A JP 2013001598 A JP2013001598 A JP 2013001598A JP 2013001598 A JP2013001598 A JP 2013001598A JP 2013254187 A JP2013254187 A JP 2013254187A
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Abstract

【課題】ラインエッジラフネス(LER)が小さいレジストパターンを得ることができるレジスト組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】(1)式(I)で表される構造単位と酸不安定基を有する構造単位とを有する樹脂(A1)、フッ素原子を有し、かつネガ型現像液に溶解する樹脂(A2)、酸発生剤及び溶剤を含有するレジスト組成物を基板上に塗布する工程;(2)塗布後のレジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程;(3)該組成物層を露光する工程;(4)露光後の組成物層を加熱する工程;(5)加熱後の組成物層をネガ型現像液で現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
Figure 2013254187

[式中、Rは、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基等;環Xは、炭素数2〜36の複素環を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、レジストパターンの製造方法に関する。
高集積化が進む半導体製造において、ArFエキシマレーザ等を露光源とする遠紫外線リソグラフィー技術の開発が活発に行われている。このような遠紫外線リソグラフィー技術に用いるレジストパターンの製造方法として、例えば、
(ア)酸の作用により極性が増大する樹脂を含有し、活性光線又は放射線の照射により、ポジ型現像液に対する溶解度が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する、ネガ型現像用レジスト組成物を塗布し、水に対する後退接触角が70度以上のレジスト膜を形成する工程、
(イ)液浸媒体を介して露光する工程、及び
(ウ)ネガ型現像液を用いて現像を行う工程、
を含むパターン形成方法
が特許文献1に記載されている。
特開2008−309879号公報
しかしながら、上記のレジストパターンの製造方法では、ラインエッジラフネス(LER)の技術レベルは十分満足できるものではなかった。
本発明は、以下の発明を含む。
〔1〕(1)式(I)で表される構造単位と酸不安定基を有する構造単位とを有する樹脂(A1)、
フッ素原子を有し、かつネガ型現像液に溶解する樹脂(A2)、
酸発生剤及び
溶剤を含有するレジスト組成物を基板上に塗布する工程;
(2)塗布後のレジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程;
(3)該組成物層を露光する工程;
(4)露光後の組成物層を加熱する工程;
(5)加熱後の組成物層をネガ型現像液で現像する工程
を含むレジストパターンの製造方法。
Figure 2013254187
[式(I)中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
環Xは、炭素数2〜36の複素環を表し、該複素環に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜24の炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基で置換されていてもよい。]
〔2〕前記ネガ型現像液は、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む現像液である〔1〕記載の製造方法。
〔3〕前記工程(5)は、ダイナミックディスペンス法により現像する工程である〔1〕又は〔2〕記載の製造方法。
〔4〕前記樹脂(A1)は、酸の作用により分解し、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンのうち少なくとも一種への溶解性が減少する樹脂である〔1〕〜〔3〕のいずれか一つに記載の製造方法。
〔5〕前記樹脂(A2)は、式(a4−1)で表される構造単位からなる樹脂である〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載の製造方法。
Figure 2013254187
[式(a4−1)中、
a41は、炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、該炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
a41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g1)
Figure 2013254187
(式(a−g1)中、sは0又は1を表す。
a42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
a43は、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又は単結合を表す。
a41及びXa42は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以下である。)
で表される基を表す。
a42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であって、そのメチレン基がカルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基で置換されてもよい炭化水素基を表わす。
ただし、Aa41及びRa42のうち少なくとも一方は、フッ素原子を有する基である。]
〔6〕前記樹脂(A2)は、脂環式炭化水素基を含む構造単位を更に有する樹脂である〔5〕記載の製造方法。
〔7〕前記樹脂(A2)の含有量が、前記樹脂(A1)100質量部に対して、1〜60質量部である〔1〕〜〔6〕のいずれか一つに記載の製造方法。
〔8〕前記酸発生剤は、式(B1)で表される酸発生剤である〔1〕〜〔7〕のいずれか一つに記載の製造方法。
Figure 2013254187
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、炭素数1〜24の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該脂肪族飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよい炭素数3〜24の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
〔9〕Yは、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基である〔8〕記載の製造方法。
〔10〕式(I)
Figure 2013254187
[式中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
環Xは、炭素数2〜36の複素環を表し、該複素環に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜24の炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基で置換されていてもよい。]
で表される構造単位と酸不安定基を有する構造単位とを有する樹脂(A1)、
フッ素原子を有し、かつネガ型現像液に溶解する樹脂(A2)、
酸発生剤及び
溶剤を含有するネガ型現像用レジスト組成物。
本発明の製造方法によれば、ラインエッジラフネス(LER)が小さいレジストパターンを得ることができる。
本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」並びに「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)レジスト組成物を基板上に塗布する工程(以下、場合により「工程(1)」という。);
(2)塗布後のレジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程(以下、場合により「工程(2)」という。);
(3)上記組成物層を露光する工程(以下、場合により「工程(3)」という。);
(4)露光後の組成物層を加熱する工程(以下、場合により「工程(4)」という。);
(5)加熱後の組成物層をネガ型現像液で現像する工程(以下、場合により「工程(5)」という。);
を含む。
工程(1)において、基板としては、特に限定されるものではなく、半導体の製造に通常用いられる無機基板、例えば、シリコン、SiN、SiO2、SOG等を挙げることができる。これらの基板は、洗浄されたのものでもよく、また、無機基板上に反射防止膜等が形成されたものでもよい。反射防止膜は、例えば、市販の有機反射防止膜用組成物から形成できる。
レジスト組成物の基板上への塗布は、スピンコーター等、レジスト分野で広く用いられている塗布装置によって行うことができる。
工程(1)で用いるレジスト組成物については後述する。
工程(2)では、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いた加熱手段(いわゆるプリベーク)、又は減圧装置を用いた減圧手段により、或いはこれらの手段を組み合わせて、基板上に塗布されたレジスト組成物を乾燥させることにより溶剤を除去して、組成物層が形成される。好ましくは、加熱手段による乾燥である。加熱手段や減圧手段の条件は、レジスト組成物に含まれる溶剤(D)の種類等に応じて選択できる。
加熱手段の場合、乾燥温度は、50〜200℃が好ましく、60〜150℃がより好ましい。また、乾燥時間は、10〜180秒間が好ましく、30〜120秒間がより好ましい。
減圧手段の場合、減圧乾燥機の中に、基板上に塗布されたレジスト組成物を封入した後、内部圧力を1〜1.0×10Paにして乾燥を行う。
このようにして形成された組成物層の膜厚は、一般に20〜1000nmであり、好ましくは50〜400nmである。前記塗布装置の条件を種々調節することにより該膜厚は調整可能である。
工程(3)では、好ましくは露光機を用いて該組成物層を露光する。露光は、所望のパターンが形成されたマスク(フォトマスク)を介して行われる。露光機の露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)等の紫外域のレーザ光を放射するもの、電子線、超紫外光(EUV)を照射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域又は真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの等、種々のものを用いることができる。露光光源として電子線を用いる場合には、マスクを用いることなく、組成物層に直接照射して描画してもよい。本発明の製造方法に用いる露光光源としては、ArFエキシマレーザが好ましい。
マスクを介して露光した結果、露光部の組成物層では該組成物層に含まれる酸発生剤(B)から酸が発生する。この酸の作用により樹脂(A1)が有する酸不安定基から親水性基が形成される。
露光は、組成物層に液浸媒体を載せた状態で行う方法、いわゆる液浸露光で行うことが好ましい。液浸露光を行う場合、露光前及び/又は露光後の組成物層の表面を水系の薬液で洗浄する工程を行ってもよい。
液浸露光に用いる液浸媒体は、ArFエキシマレーザの露光波長に対して透明であり、かつ組成物層上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう、屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましく、入手の容易さ、取り扱いのし易さから、水、特に超純水が好ましい。液浸媒体として水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤を水にわずかな割合で添加してもよい。この添加剤は組成物層を溶解させず、且つレンズ素子の下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。
露光量は、用いるレジスト組成物、製造するレジストパターンの種類及び露光光源の種類に応じて適宜設定でき、好ましくは5〜50mJ/cmである。
工程(3)は、複数回繰り返して行ってもよい。複数回の露光を行う場合の露光光源及び露光方法は、互いに同じでも異なってもよい。
工程(4)における加熱は、ホットプレート等の加熱装置を用いた加熱手段が挙げられる。加熱温度は、50〜200℃が好ましく、70〜150℃がより好ましい。また、加熱時間は、10〜180秒間が好ましく、30〜120秒間がより好ましい。
工程(4)により、上記の酸不安定基の反応が促進される。
工程(5)は、加熱後の組成物層をネガ型現像液で現像する工程である。つまり、工程(5)において加熱後の組成物層のネガ型現像を行う。
工程(5)では、好ましくは、現像装置を用いて現像する。
ネガ型現像液とは、露光されていない組成物層を溶解し、かつ露光された組成物層に不溶又は難溶である溶剤を意味する。
ネガ型現像液は、有機溶剤であることが好ましい。該有機溶剤としては、ケトン溶剤、エステル溶剤、アミド溶剤、エーテル溶剤等の極性溶剤や、炭化水素溶剤等が挙げられる。
ケトン溶剤としては、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
エステル溶剤としては、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等が挙げられる。
エーテル溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
アミド溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
炭化水素溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素溶剤が挙げられる。
上記の有機溶剤のうち、ネガ型現像液として、ケトン溶剤、エステル溶剤及びエーテル溶剤からなる群より選択される有機溶剤を含むことが好ましく、ケトン溶剤及びエステル溶剤からなる群より選択される有機溶剤を含むことがより好ましく、酢酸ブチルまたは2−ヘプタノンをを含むことが更に好ましい。
ネガ型現像液は、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンからなる群より選ばれる少なくとも一種、つまり酢酸ブチルまたは2−ヘプタノン、を含むことが好ましい。
前記現像液には酢酸ブチルや2−ヘプタノン以外の溶剤を含有していてもよい。このような溶剤としては、例えば、2−ヘキサノン等のケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル、グリコールエーテル等のエーテル溶剤等の極性溶剤や、アニソール等の炭化水素溶剤等を含有していてもよい。僅かであれば水を含有していてもよい。
酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、現像液の総量に対して、50質量%以上が好ましく、実質的に酢酸ブチル及び2−ヘプタノンからなる群から選ばれる少なくとも一種のみであることがより好ましい。また、現像液は、実質的に酢酸ブチルのみ、又は実質的に2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。これらの現像液は、溶剤として市販されているものをそのままを用いてもよい。
前記現像液は、必要に応じて界面活性剤を含有していてよい。当該界面活性剤としては特に限定されず、イオン性界面活性剤でも非イオン性界面活性剤でもよく、フッ素系界面活性剤でもシリコン系界面活性剤等を用いてもよい。
現像方法としては、現像液が満たされた槽中に、工程(4)後の組成物層を、基板ごと一定時間浸漬する方法(ディップ法)、工程(4)後の組成物層に、現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、工程(4)後の組成物層表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、工程(4)後の組成物層が形成された基板を一定速度で回転させ、ここに一定速度で塗出ノズルをスキャンしながら、現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
中でも、現像方法としては、パドル法又はダイナミックディスペンス法が好ましく、ダイナミックディスペンス法がより好ましい。
現像温度は、5〜60℃が好ましく、10〜40℃がより好ましい。また、現像時間は、5〜300秒間が好ましく、5〜90秒間がより好ましい。ダイナミックディスペンス法で現像を行う場合、現像時間は5〜20秒が特に好ましく、パドル法で現像を行う場合、現像時間は20〜60秒が特に好ましい。
上記の酸不安定基の反応により組成物層の露光部は現像液に不溶又は難溶となるので、組成物層を現像液と接触させると、組成物層の未露光部が現像液により除去されてネガ型レジストパターンが製造される。
上記の現像時間を経た後、組成物層と接触している現像液を、現像液とは異なる種類の溶剤に置換しながら、現像を停止してもよい。また、レジストパターン上に残存している前記現像液を除去するために、リンス液を用いて、現像後のレジストパターンを洗浄することが好ましい。リンス液としては、製造されたレジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を使用することができるが、アルコール溶剤又はエステル溶剤等を用いることが好ましく、ヘキサノール、ペンタノール、ブタノール等の炭素数1〜8の1価アルコールがより好ましい。
以下、工程(1)で用いるレジスト組成物を説明する。
該レジスト組成物は、
下記式(I)で表される構造単位と酸不安定基を有する構造単位とを有する樹脂(A1)、フッ素原子を有し、かつネガ型現像液に溶解する樹脂(A2)、酸発生剤及び溶剤を含有するネガ型現像用レジスト組成物である。
該ネガ型現像用レジスト組成物もまた、本願発明の1つである。
<樹脂(A1)>
樹脂(A1)は、
式(I)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(I)」という。)と、
酸不安定基を有する構造単位(以下、場合により「構造単位(II)」という。)と
を有する。
樹脂(A1)は、酸の作用により分解しネガ型現像液への溶解性が減少することが好ましく、現像液が酢酸ブチルおよび2−ヘプタノンの少なくとも何れかを含む場合、酸の作用により分解し酢酸ブチルおよび2−ヘプタノンのうち少なくとも一種への溶解性が減少することがより好ましい。
上記「酸の作用」の酸としては、酸発生剤から生じる酸などが挙げられる。樹脂(A1)が酸の作用により分解した際、通常、構造単位(II)が有する酸不安定基は親水性基に変換される。
<式(I)で表される構造単位>
Figure 2013254187
[式(I)中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
環Xは、炭素数2〜36の複素環を表し、該複素環に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜24の炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基で置換されていてもよい。]
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
で表わされるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基及びヘキシル基等が挙げられる。
で表わされるハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
は、メチル基又は水素原子であることが好ましい。
環Xは、環を構成する原子として、窒素原子とカルボニル基(−CO−)の炭素原子とを含むものであり、この窒素原子以外のヘテロ原子を、環を構成する原子として含んでいてもよい。また、環Xは、芳香族複素環でも、芳香性を有さない複素環でもよく、単環式又は多環式のいずれでもよい。
環Xが有する置換基のうち、炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、並びに、これらが組合わせられた基が挙げられる。鎖式の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、ペンタデシル基、ヘキシルデシル基、ヘプタデシル基及びオクタデシル基等が挙げられる。環式の脂肪族炭化水素基(以下、環式の脂肪族炭化水素基を脂環式炭化水素基と称することがある。)としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基;デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等の多環の脂環式炭化水素基が挙げられる。
Figure 2013254187
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、フェナントリル基及びフルオレニル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基及びイソブチリルオキシ基等が挙げられる。
環Xは、好ましくは、−CO−及び窒素原子を含む4〜6員環の複素環又はこのような環構造を含む橋かけ環である。該橋かけ環としては、−CO−及び窒素原子を含む4〜6員環を有する2環の複素環、該4〜6員環を有する3環の複素環が挙げられる。また、環Xは、該複素環に含まれる−CO−と窒素原子とがアミド結合を形成している環、すなわちラクタム環が好ましい。
環Xとしては、例えば、下記式で表される環が挙げられる。下記式において、*はカルボニル基との結合手を表す。
Figure 2013254187
Figure 2013254187
構造単位(I)は、好ましくは、式(IA)で表される構造単位である。
Figure 2013254187
[式(IA)中、
23は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
24、R25、R26、R27、R28及びR29は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜24の炭化水素基を表すか、R24、R25、R26、R27、R28及びR29の中から選ばれる2つは、互いに結合して炭素数3〜30の環を形成し、該炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよく、該環に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基に置換されていてもよく、該炭化水素基及び該環を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
nは、0〜3の整数を表す。]
式(IA)で表される構造単位は、好ましくは、式(IB)又は式(IC)で表される構造単位であり、より好ましくは式(IB)で表される構造単位である。
Figure 2013254187
[式(IB)中、
31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
n3は、0〜8の整数を表す。
32は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基を表す。
n3が2以上のとき、複数のR32は同一又は互いに相異なる。]
式(IB)におけるR31は、式(I)におけるRと同様の基が挙げられ、好ましくは水素原子又はメチル基である。
32は、好ましくは、フッ素原子、ヒドロキシ基、アセチル基、メチル基又はエチル基である。
n3は0又は1が好ましく、0がより好ましい。
Figure 2013254187
[式(IC)中、
41は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
n4は、0〜14の整数を表す。
42は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基を表す。
n4が2以上のとき、複数のR42は同一又は互いに相異なる。]
式(IC)におけるR41としては、式(I)におけるRと同様の基が挙げられ、好ましくは水素原子又はメチル基である。
42は、好ましくは、フッ素原子、ヒドロキシ基、アセチル基、メチル基又はエチル基である。
n4は0又は1が好ましく、0がより好ましい。
構造単位(I)の具体例を以下に示す。
Figure 2013254187
Figure 2013254187
Figure 2013254187
これらの具体例において、Rに相当するメチル基が水素原子に置き換わったものも、構造単位(I)の具体例として挙げることができる。
構造単位(I)は、式(I’)で表される化合物(以下、場合により「化合物(I’)」という。)から誘導される。
Figure 2013254187
[式(I’)中、環X及びRは何れも上記と同じ意味を表す。]
化合物(I’)の製造方法は特に限定されないが、化合物(I’)は、例えば、式(I−a)で表される化合物と、式(I−b)で表される化合物とを、触媒の存在下、溶剤中で反応させることにより製造することができる。触媒としては、N−メチルピロリジンが好ましい。また、この反応に用いる溶剤としては、ジメチルホルムアミドが好ましい。
Figure 2013254187
[式中、環X及びRは、上記と同じ意味を表す。
Xは、ハロゲン原子又は(メタ)アクリロイルオキシ基を表す。]
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
式(I−a)で表される化合物としては、例えば下記の化合物が挙げられる。これらの化合物は、市販品でも、公知の製造方法により製造されたものでもよい。
Figure 2013254187
Figure 2013254187
式(I−a)で表される化合物の中でも、式(IB)で表される構造単位を誘導し得る、式(I−a−1)で表される化合物は、シクロペンテンとイソシアン酸クロロスルホニルとの反応により得ることができる(特表2007−514775号公報参照)。
Figure 2013254187
式(I−b)で表される化合物としては、メタクリル酸クロライド及びメタクリル酸無水物等が挙げられる。
構造単位(I)の含有率は、樹脂(A1)の全構造単位に対して、1〜80モル%が好ましく、2〜75モル%がより好ましく、3〜70モル%がより好ましく、5〜65モル%が更に好ましく、5〜55モル%が特に好ましい。
<酸不安定基を有する構造単位(構造単位(II))>
「酸不安定基」とは、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸不安定基としては、式(1)で表される基、式(2)で表される基等が挙げられる。
Figure 2013254187
[式(1)中、
a1、Ra2及びRa3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
Figure 2013254187
[式(2)中、
a1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよい。*は結合手を表す。]
a1、Ra2及びRa3で表わされるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、及びオクチル基が挙げられる。
a1、Ra2及びRa3で表わされる脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。
Figure 2013254187
a1、Ra2及びRa3で表わされる脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16である。
a1及びRa2が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合の−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)で表される基としては、例えば、下記の基が挙げられる。該2価の炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜12である。*は−O−との結合手を表し、Ra3は炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20で表わされる脂環式炭化水素基を表す。
Figure 2013254187
式(1)で表される基としては、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1、Ra2及びRa3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブチル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2が結合することで、アダマンチル環を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)等が挙げられる。
a1’及びRa2’で表わされる炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基等が挙げられる。アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、フェナントリル基及びフルオレニル基等が挙げられる。
a2’及びRa3’が互いに結合して形成する2価の炭化水素基としては、Ra1’、Ra2’及びRa3’の炭化水素基から水素原子を1個取り去った基が挙げられる。
a1'及びRa2'のうち少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
式(2)で表される基としては、例えば、以下の基が挙げられる。
Figure 2013254187
構造単位(II)は、酸不安定基を有するモノマー(以下、場合により「モノマー(a1)」という。)から誘導される。モノマー(a1)は、容易に樹脂(A1)を製造できる点で、酸不安定基と炭素−炭素二重結合とを有するものが好ましく、酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーがより好ましい。
また、モノマー(a1)の中でも、式(1)で表される基及び/又は式(2)で表される基を有するモノマー(a1)が好ましく、式(1)で表される基及び/又は式(2)で表される基を有する(メタ)アクリル系モノマーがより好ましい。
モノマー(a1)は、炭素数5〜20の脂環式炭化水素基を有するモノマー(a1)が好ましい。このように嵩高い構造を有するモノマー(a1)を用いて得られる樹脂(A1)を含有するレジスト組成物からは、解像度が一層良好なレジストパターンが得られる傾向がある。
構造単位(II)としては、式(a1−1)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a1−1)」という。)及び式(a1−2)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a1−2)」という。)が好ましい。樹脂(A1)は、これらを単独で、又は、複数種有していてもよい。
Figure 2013254187
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、それぞれ独立に、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−で表される基を表し、k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
a1及びLa2は、好ましくは、酸素原子、又はk1が1〜4の整数である*−O−(CH2k1−CO−O−で表される基であり、より好ましくは酸素原子又は*−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基である。
a6及びRa7で表わされる脂環式炭化水素基としては、式(1)におけるRa1、Ra2及びRa3で挙げたものと同様の基が挙げられ、好ましくは炭素数3〜8、より好ましくは炭素数3〜6の脂環式炭化水素基である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
構造単位(a1−1)としては、例えば、式(a1−1−1)、式(a1−1−2)、式(a1−1−3)、式(a1−1−4)、式(a1−1−5)、式(a1−1−6)、式(a1−1−7)及び式(a1−1−8)の何れかで表される構造単位が挙げられ、式(a1−1−1)、式(a1−1−2)、式(a1−1−3)及び式(a1−1−4)の何れかで表される構造単位が好ましい。
Figure 2013254187
Figure 2013254187
構造単位(a1−1)を誘導し得るモノマーとしては、特開2010−204646号公報に記載されたもの等が挙げられる。
構造単位(a1−2)としては、例えば、式(a1−2−1)、式(a1−2−2)、式(a1−2−3)、式(a1−2−4)、式(a1−2−5)または式(a1−2−6)で表される構造単位が挙げられる。これらのなかでも、式(a1−2−3)及び(a1−2−4)の何れかで表される構造単位が好ましく、式(a1−2−3)で表される構造単位がより好ましい。
Figure 2013254187
構造単位(a1−2)を誘導するモノマーとしては、1−エチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘプタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート及び1−イソプロピルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
樹脂(A1)が、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を有する場合、これらの合計含有率は、樹脂(A1)の全構造単位に対して、通常10〜99モル%(であり、15〜99モル%が好ましく、20〜95モル%がより好ましく、20〜85モル%が更に好ましく、20〜60モル%が特に好ましい。
また、樹脂(A1)は、構造単位(II)として、好ましくは、アダマンチル基を有する構造単位(II)、より好ましくは、構造単位(a1−1)を有する。この場合、アダマンチル基を有する構造単位(II)の含有率は、構造単位(II)の合計含有量に対して、15モル%以上であることが好ましい。このような樹脂(A1)を含有するレジスト組成物から製造されるレジストパターンは、ドライエッチング耐性が良好となる傾向がある。
構造単位(II)を誘導するモノマーとしては、構造単位(a1−1)を誘導するモノマー及び構造単位(a1−2)を誘導するモノマーに加え、式(a1−3)で表されるモノマー、式(a1−4)で表されるモノマー及び式(a1−5)で表されるモノマー(以下、それぞれ場合により「モノマー(a1−3)」、「モノマー(a1−4)」、「モノマー(a1−5)」という。)が挙げられる。
モノマー(a1−3)に由来する構造単位を有する樹脂(A1)を含有するレジスト組成物からは、ドライエッチング耐性に優れたレジストパターンを製造できる傾向がある。
Figure 2013254187
[式(a1−3)中、
a9は、水素原子、置換基(例えばヒドロキシ基)を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、シアノ基、又は−COORa13で表される基を表し、Ra13は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシ基等で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
a10、Ra11及びRa12は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基を表すか、或いはRa10及びRa11は互いに結合して、これらが結合する炭素原子とともに環を形成する。該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシ基等で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
a9で表わされる脂肪族炭化水素基としては、例えばアルキル基が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基及びプロピル基等が挙げられる。置換基、特にヒドロキシ基を有する脂肪族炭化水素基としては、例えば、ヒドロキシメチル基及び2−ヒドロキシエチル基等が挙げられる。
a13で表わされる基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基及び2−オキソ−オキソラン−4−イル基等が挙げられる。
a10、Ra11及びRa12で表わされる脂肪族炭化水素基としては、例えばアルキル基であり、その具体例は式(1)のRa1、Ra2及びRa3で挙げたものと同じである。Ra10及びRa11が互いに結合し、これらが結合する炭素原子とともに形成される環としては、シクロへキサン環及びアダマンタン環等が挙げられる。
モノマー(a1−3)としては、特開2010−204646号公報に記載されたものが用いられる。これらの中でも、式(a1−3−1)、式(a1−3−2)、式(a1−3−3)及び式(a1−3−4)のいずれかで表されるモノマーが好ましく、式(a1−3−2)及び(a1−3−4)のいずれかで表されるモノマーがより好ましく、式(a1−3−2)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 2013254187
樹脂(A1)が、モノマー(a1−3)に由来する構造単位を有する場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位に対して、10〜99モル%が好ましく、15〜95モル%がより好ましく、20〜85モル%がさらに好ましい。
モノマー(a1−4)は、式(a1−4)で表される。
Figure 2013254187
[式(a1−4)中、
10は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は0〜4の整数を表す。
11は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表し、lが2以上である場合、複数のR11は互いに同一であっても異なってもよい。
12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表す。
a2は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基又は単結合を表し、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又は−N(R)−(ただし、Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す)で表される基に置き換わっていてもよい。
a3は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を表す。]
10で表わされるハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、式(I)におけるRと同様の基が挙げられる。中でも、R10は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
11で表わされるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。中でも、R11は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
11で表わされるアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
11で表わされるアシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基及びイソブチリルオキシ基等が挙げられる。
12及びR13で表わされる炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、並びに、これらが組合わせられた基が挙げられる。鎖式の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基やドデシル基が挙げられる。環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等が挙げられる。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基等が挙げられる。
a3で表わされる炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、並びに、これらが組合わせられた基が挙げられる。鎖式の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、ペンタデシル基、ヘキシルデシル基、ヘプタデシル基及びオクタデシル基等が挙げられる。環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。
Figure 2013254187
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、フェナントリル基及びフルオレニル基等が挙げられる。
a2で表わされる脂肪族炭化水素基としては、2価の鎖式炭化水素基、2価の脂環式炭化水素基及びこれらが組合わせられた2価の基が挙げられ、例えば、式(1)のRa1〜Ra3のアルキル基又は脂環式炭化水素基から水素原子が1つ除かれた基等が挙げられる。
モノマー(a1−4)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−4−1)、式(a1−4−2)、式(a1−4−3)、式(a1−4−4)、式(a1−4−5)、式(a1−4−6)および式(a1−4−7)のいずれかで表されるモノマーが好ましく、式(a1−4−1)式(a1−4−2)、式(a1−4−3)、式(a1−4−4)および式(a1−4−5)のいずれかで表されるモノマーがより好ましい。
Figure 2013254187
樹脂(A1)がモノマー(a1−4)に由来する構造単位を有する場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位に対して、10〜99モル%が好ましく、10〜95モル%がより好ましく、15〜95モル%がより好ましく、20〜85モル%がさらに好ましい。
モノマー(a1−5)は、式(a1−5)で表される。
Figure 2013254187
式(a1−5)中、
a31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a1、La2及びLa3は、酸素原子、硫黄原子又は−O−(CH2k1−CO−O−で表される基を表す。ここで、k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
a1は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基であり、該アルカンジイル基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
s1及びs1’は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
式(a1−5)におけるRa31は、水素原子、メチル基及びトリフルオロメチル基が好ましい。
a1は、酸素原子が好ましい。
a2及びLa3は、一方が酸素原子、他方が硫黄原子であると好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
a1は、単結合又は−CH−CO−O−が好ましい。
モノマー(a1−5)としては、以下のモノマーが挙げられる。
Figure 2013254187
樹脂(A1)が、モノマー(a1−5)に由来する構造単位を有する場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位に対して、3〜50モル%が好ましく、5〜40モル%がより好ましく、10〜30モル%がさらに好ましい。
<その他の構造単位>
樹脂(A1)は、さらに、構造単位(I)及び構造単位(II)以外の構造単位を有していることが好ましい。このような構造単位としては特に限定されず、酸不安定基を有さない構造単位(以下、場合により「構造単位(III)」といい、構造単位(III)を誘導するモノマーを、「モノマー(III)」という。)が挙げられる。樹脂(A1)は、構造単位(III)を1種のみを有していてもよく、複数種を有していてもよい。
構造単位(III)としては、例えば、ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下、場合により「構造単位(a2)」という。)、及び、ラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下、場合により「構造単位(a3)」という。)が挙げられる。このような構造単位を有する樹脂(A1)を含むレジスト組成物では、該レジスト組成物から形成される組成物層は基板との密着性に優れるため、高解像度のレジストパターンを製造することができる。
<構造単位(a2)>
構造単位(a2)としては、例えば、式(a2−1)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a2−1)」という。)及び式(a2−0)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a2−0)」という。)が挙げられる。
Figure 2013254187
式(a2−1)中、
a3は、酸素原子又は−O−(CH2k2−CO−O−(k2は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。)で表される基を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
a3は、好ましくは、酸素原子、又はk2が1〜4の整数である−O−(CH2k2−CO−O−で表される基であり、より好ましくは、酸素原子、又は−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a2−1)としては、例えば、以下のものが挙げられ、好ましくは式(a2−1−1)、式(a2−1−2)、式(a2−1−3)または式(a2−1−4)で表される構造単位であり、より好ましくは式(a2−1−1)又は式(a2−1−3)で表される構造単位である。
Figure 2013254187
構造単位(a2−1)は、例えば、特開2010−204646号公報に記載された酸安定モノマーから誘導される。
樹脂(A1)が構造単位(a2−1)を有する場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位に対して、1〜45モル%が好ましく、1〜40モル%がより好ましく、2〜35モル%がさらに好ましい。
Figure 2013254187
式(a2−0)中、
a30は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の場合、複数のRa31は同一でも異なっていてもよい。
a30で表わされるハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、式(I)のRと同様の基が挙げられる。中でも、Ra30は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
a31で表わされるアルコキシ基は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
構造単位(a2−0)としては、例えば、式(a2−0−1)、式(a2−0−2)、式(a2−0−3)または式(a2−0−4)で表されるものが挙げられる。構造単位(a2−0)を誘導するモノマーとしては、例えば、特開2010−204634号公報に記載されているモノマーが挙げられる。
Figure 2013254187
構造単位(a2−0)を含む樹脂(A1)は、構造単位(a2−0)を誘導するモノマーが有するフェノール性ヒドロキシ基を、例えば、アセチル基のような保護基で保護したモノマーを用いて重合反応を行い、その後脱保護処理することにより製造できる。ただし、脱保護処理を行う際には、構造単位(II)が有する酸不安定基を著しく損なわないようにして行う必要がある。
レジストパターンを形成する際、露光光源としてKrFエキシマレーザ(波長:248nm)や、電子線あるいはEUV光等の高エネルギー線を用いる場合は、構造単位(a2)としては、構造単位(a2−0)が好ましい。尚、本明細書において、電子線等の放射線を照射することを総称して「露光」という場合がある。
また、露光光源としてArFエキシマレーザ(波長:193nm)を用いる場合は、構造単位(a2)としては、構造単位(a2−1)が好ましい。樹脂(A)は、構造単位(a2)を1種のみ、又は2種以上を有していてもよい。
樹脂(A1)が構造単位(a2−0)を有する場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位に対して、5〜90モル%が好ましく、10〜85モル%がより好ましく、15〜80モル%がさらに好ましい。
<構造単位(a3)>
構造単位(a3)が有するラクトン環は、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環及びδ−バレロラクトン環のような単環式でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。中でも、γ−ブチロラクトン環及びγ−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環が好ましい。
構造単位(a3)としては、式(a3−1)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a3−1)」という。)、式(a3−2)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a3−2)」という。)及び式(a3−3)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a3−3)」という。)が挙げられる。樹脂(A1)は、これらのうち1種のみを有していてもよく、2種以上を有していてもよい。
Figure 2013254187
[式(a3−1)中、
a4は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a18は、水素原子又はメチル基を表す。
a21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一又は相異なる。
式(a3−2)中、
a5は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a19は、水素原子又はメチル基を表す。
a22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一又は相異なる。
式(a3−3)中、
a6は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a20は、水素原子又はメチル基を表す。
a23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一又は相異なる。]
式(a3−1)、式(a3−2)及び式(a3−3)において、La4、La5及びLa6としては、式(a2−1)のLa3で説明したものと同じものが挙げられる。
a4、La5及びLa6は、それぞれ独立に、酸素原子又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2k3−CO−O−で表される基が好ましく、酸素原子及び、*−O−CH2−CO−O−がより好ましく、さらに好ましくは酸素原子である。
a18、Ra20及びRa21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a3−1)としては、例えば、式(a3−1−1)、式(a3−1−2)、式(a3−1−3)または式(a3−1−4)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 2013254187
構造単位(a3−2)としては、例えば、式(a3−2−1)、式(a3−2−2)、式(a3−2−3)または式(a3−2−4)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 2013254187
構造単位(a3−3)としては、例えば、式(a3−3−1)、式(a3−3−2)、式(a3−3−3)または式(a3−3−4)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 2013254187
構造単位(a3−1)、構造単位(a3−2)及び構造単位(a3−3)を誘導するモノマーとしては、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。構造単位(a3)としては、式(a3−1−1)、式(a3−1−2)、式(a3−2−3)及び式(a3−2−4)の何れかで表される構造単位が好ましく、式(a3−1−1)及び式(a3−2−3)の何れかで表される構造単位がより好ましい。
樹脂(A1)が、構造単位(a3)を有する場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位に対して、5〜70モル%が好ましく、10〜65モル%がより好ましく、10〜60モル%がさらに好ましい。
<樹脂(A1)の製造方法>
樹脂(A1)が、構造単位(I)及び構造単位(II)のみからなる樹脂である場合、これらの含有率はそれぞれ、樹脂(A1)の全構造単位に対して、
構造単位(I);1〜80モル%
構造単位(II);20〜99モル%
が好ましく、
構造単位(I);5〜65モル%
構造単位(II);35〜95モル%
がより好ましい。
このような樹脂(A1)は、化合物(I’)とモノマー(a1)とを公知の重合法(例えばラジカル重合法)で共重合することにより製造できる。
樹脂(A)が、構造単位(I)と構造単位(II)と構造単位(III)とのみからなる樹脂である場合、これらの含有率はそれぞれ、樹脂(A)の全構造単位に対して、
構造単位(I);1〜80モル%
構造単位(II);15〜94モル%
構造単位(III);5〜84モル%
が好ましく、
構造単位(I);5〜65モル%
構造単位(II);20〜80モル%
構造単位(III);15〜75モル%
がより好ましく、
構造単位(I);5〜50モル%
構造単位(II);30〜75モル%
構造単位(III);20〜65モル%
がさらに好ましく、
構造単位(I);5〜35モル%
構造単位(II);35〜65モル%
構造単位(III);30〜60モル%
が特に好ましい。
このような樹脂(A1)は、化合物(I’)とモノマー(a1)とモノマー(III)とを公知の重合法(例えばラジカル重合法)で共重合することにより製造できる。樹脂(A1)が有する各構造単位の含有率は、共重合に用いるモノマーの使用量で調整できる。
樹脂(A1)の重量平均分子量は、好ましくは2,500以上50,000以下、より好ましくは3,000以上30,000以下である。なお、ここでいう重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、標準ポリスチレン基準の換算値として求められるものである。この分析の詳細な分析条件は、本願の実施例に記載する。
<樹脂(A2)>
樹脂(A2)は、フッ素原子を有し、かつネガ型現像液に溶解する樹脂であり、具体的にはフッ素原子を有する構造単位(以下、場合により「構造単位(a4)」という。)を有し、かつネガ型現像液に溶解する樹脂である。樹脂(A2)は、通常、酸の作用を受けた後もネガ型現像液に溶解する。フッ素原子を有する構造単位は、好ましくは、フッ素原子を有する(メタ)アクリル系モノマーに由来する構造単位である。
ネガ型現像液が酢酸ブチル及び2−ヘプタノンのうち少なくとも一種を含む場合、樹脂(A2)は、フッ素原子を有し、かつ酢酸ブチル及び2−ヘプタノンからなる群より選択される少なくとの一種に溶解する。
本明細書において、「ネガ型現像液に溶解する」とは約23℃の温度において、100gのネガ型現像液に対し、10g以上の樹脂が溶解することを意味する。
構造単位(a4)としては、例えば、式(a4−1)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 2013254187
[式(a4−1)中、
a41は、炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、該炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
a41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g1)
Figure 2013254187
(式(a−g1)中、
sは0又は1を表す。
a42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
a43は、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又は単結合を表す。
a41及びXa42は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以下である。)
で表される基を表す。
a42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であって、そのメチレン基がカルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基で置換されてもよい炭化水素基を表す。
ただし、Aa41及びRa42のうち少なくとも一方は、フッ素原子を有する基である。]
a41で表わされる炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、並びに、これらが組合わせられた基が挙げられる。鎖式の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基が挙げられる。環式の脂肪族炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基;デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等の多環の脂肪族炭化水素基が挙げられる。
Figure 2013254187
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基やビフェニリル基が挙げられる。
a42で表わされる炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、並びに、これらが組合わせられた基が挙げられ、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基並びにこれらが組合わせられた基が好ましく、炭素=炭素不飽和結合を有していてもよいが、鎖式及び環式の脂肪族飽和炭化水素基並びにこれらが組合わせられた基がより好ましい。具体的には、Ra41と同様の基が挙げられる。
a42としては、フッ素原子を有してもよい炭化水素基及びそのメチレン基がカルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基で置換された該炭化水素が好ましく、フッ素原子を有する脂肪族炭化水素基及び式(a−g2)で表される基を有する脂肪族炭化水素基がより好ましい。
Figure 2013254187
[式(a−g2)中、
a46は、炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
a44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
a47は、炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は20以下であり、Aa46及びAa47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのフッ素原子を有する。]
a42がフッ素原子を有する脂肪族炭化水素基である場合、好ましくはペルフルオロアルキル基又はペルフルオロシクロアルキル基であり、より好ましくは炭素数が1〜6のペルフルオロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜3のペルフルオロアルキル基である。ペルフルオロアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。ペルフルオロシクロアルキル基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
a46で表わされる脂肪族炭化水素基の炭素数は1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
a47で表わされる脂肪族炭化水素基の炭素数は4〜15が好ましく、5〜12がより好ましく、Aa47は、シクロヘキシル基又はアダマンチル基がさらに好ましい。
より好ましいRa42のうち、*−Aa46−Xa44−Aa47(*はカルボニル基との結合手である)で表されるものとしては、以下の構造が挙げられる。
Figure 2013254187
a41で表わされるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
a41で表わされるアルカンジイル基における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
式(a−g1)で表される基(以下、場合により「基(a−g1)」という。)は、Aa44が−O−CO−Ra42と結合する。
基(a−g1)におけるAa42、Aa43及びAa44の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基等が挙げられる。これらの置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
a42が酸素原子である基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる。以下の例示において、それぞれ*で表される2つの結合手のうち、右側の*が−O−CO−Ra42との結合手である。
Figure 2013254187
a42がカルボニル基である基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる。
Figure 2013254187
a42がカルボニルオキシ基である基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる。
Figure 2013254187
a42がオキシカルボニル基である基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる。
Figure 2013254187
a41は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数2〜4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
式(a4−1)で表される構造単位としては、式(a4−2)及び式(a4−3)の何れかで表される構造単位が好ましい。
Figure 2013254187
[式(a4−2)中、
f1は、水素原子又はメチル基を表す。
f1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
f2は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
f1で表わされるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
f2で表わされるフッ素原子を有する炭化水素基としては、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有する脂環式炭化水素基等が挙げられる。
具体的には、フッ素原子を有するアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1−(トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、1,1−ビス(トリフルオロ)メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロペンチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ペルフルオロペンチル基、2−(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基及びペルフルオロヘキシル基等のフッ化アルキル基が挙げられる。
フッ素原子を有する脂環式炭化水素基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペルフルオロアダマンチル基等のフッ化シクロアルキル基が挙げられる。
式(a4−2)においては、Af1としては、炭素数2〜4のアルカンジイル基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
f2としては、炭素数1〜6のフッ化アルキル基が好ましい。
Figure 2013254187
[式(a4−3)中、
f11は、水素原子又はメチル基を表す。
f11は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
f13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。
f12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
f14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。 ただし、Af13及びAf14の少なくとも1つは、フッ素原子を有する脂肪族炭化水素基を表す。]
f11で表わされるアルカンジイル基としては、Af1のアルカンジイル基と同様の基が挙げられる。
f13で表わされる脂肪族炭化水素基としては、鎖式及び環式のいずれか、並びに、これらが組み合わせられた2価の脂肪族炭化水素基が包含される。この脂肪族炭化水素は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素基である。
f13で表わされるフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、好ましくはフッ素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルカンジイル基である。
フッ素原子を有していてもよい2価の鎖式の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基;ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパンジイル基、ペルフルオロブタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基等のペルフルオロアルカンジイル基;等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロヘキサンジイル基及びペルフルオロシクロヘキサンジイル基等が挙げられる。多環式の2価の脂肪族炭化水素基としては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
f14で表わされる脂肪族炭化水素基としては、鎖式及び環式のいずれか、並びに、これらが組み合わせられた脂肪族炭化水素基が包含される。この脂肪族炭化水素は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素基である。
f14で表わされるフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、好ましくはフッ素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基である。
フッ素原子を有していてもよい鎖式の脂肪族炭化水素基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基及びペンチル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ヘプチル基、ペルフルオロヘプチル基、オクチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。
等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、シクロプロピルメチル基、シクロプロピル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ペルフルオロシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルニル基、ノルボルニルメチル基、ペルフルオロアダマンチル基、ペルフルオロアダマンチルメチル基等が挙げられる。
式(a4−3)においては、Af11としては、エチレン基が好ましい。
f13で表わされる脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜6が好ましく、2〜3がさらに好ましい。
f14で表わされる脂肪族炭化水素基は、炭素数3〜12が好ましく、3〜10がさらに好ましい。なかでも、Af14は、好ましくは炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を含む基であり、より好ましくは、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基である。
式(a4−2)で表される構造単位を誘導するモノマーとしては、例えば、式(a4−1−1)、式(a4−1−2)、式(a4−1−3)、式(a4−1−4)、式(a4−1−5)、式(a4−1−6)、式(a4−1−7)、式(a4−1−8)、式(a4−1−9)、式(a4−1−10)、式(a4−1−11)、式(a4−1−12)、式(a4−1−13)、式(a4−1−14)、式(a4−1−15)、式(a4−1−16)、式(a4−1−17)、式(a4−1−18)、式(a4−1−19)、式(a4−1−20)、式(a4−1−21)または式(a4−1−22)でそれぞれ表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2013254187
Figure 2013254187
式(a4−3)で表される構造単位を誘導するモノマーとしては、例えば、式(a4−1’−1)、式(a4−1’−2)、式(a4−1’−3)、式(a4−1’−4)、式(a4−1’−5)、式(a4−1’−6)、式(a4−1’−7)、式(a4−1’−8)、式(a4−1’−9)、式(a4−1’−10)、式(a4−1’−11)、式(a4−1’−12)、式(a4−1’−13)、式(a4−1’−14)、式(a4−1’−15)、式(a4−1’−16)、式(a4−1’−17)、式(a4−1’−18)、式(a4−1’−19)、式(a4−1’−20)、式(a4−1−21)または式(a4−1’−22)でそれぞれ表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2013254187
Figure 2013254187
構造単位(a4)としては、式(a4−4)で表される構造単位も挙げられる。
Figure 2013254187
[式(a4−4)中、
f21は、水素原子又はメチル基を表す。
f21は、−(CHj1−、−(CHj2−O−(CHj3−又は−(CHj4−CO−O−(CHj5−を表す。
j1、j2、j3、j4及びj5は、それぞれ独立に、1〜6の整数を表す。
f22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
f22で表わされるフッ素原子を有する炭化水素基としては、式(a4−2)におけるRf2で表わされる該炭化水素基と同じものが挙げられる。Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基又はフッ素原子を有する炭素数3〜10の脂環式炭化水素基が好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜6のアルキル基がさらに好ましい。
f21としては、−(CHj1−が好ましく、エチレン基又はメチレン基がより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
式(a4−4)で表される構造単位を誘導するモノマーとしては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
Figure 2013254187
Figure 2013254187
さらに、構造単位(a4)を誘導するモノマーとしては、例えば、以下に示すモノマーも挙げられる。
Figure 2013254187
Figure 2013254187
樹脂(A2)は、構造単位(a4)を単独でも複数種有していてもよい。また、樹脂(A2)は、フッ素原子を有しない構造単位を有していてもよい。このような構造単位としては、上述の構造単位(II)、上述の構造単位(III)、アダマンタンメタクリレートに由来する構造単位やシクロヘキシルメタクリレートに由来する構造単位等が挙げられる。
構造単位(a4)の含有率は、樹脂(A2)の全構造単位に対して、一般に5モル%以上であり、10モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、80モル%以上がさらに好ましく、実質的に構造単位(a4)のみからなることが特に好ましい。
樹脂(A2)は、構造単位(a4)を誘導するモノマー及び必要に応じて用いられるその他のモノマーを公知の重合法(例えばラジカル重合法)で重合させることにより製造できる。樹脂(A2)が有する各構造単位の含有率は、共重合に用いるモノマーの使用量で調整できる。
樹脂(A2)の重量平均分子量は、好ましくは、5,000以上80,000以下、より好ましくは7,000以上50,000以下である。この重量平均分子量も、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、標準ポリスチレン基準の換算値として求められるものであり、該分析の詳細な分析条件は、本願の実施例で詳述する。
樹脂(A2)の含有量は、樹脂(A1)100質量部に対して、好ましくは1〜60質量部であり、より好ましくは1〜50質量部であり、さらに好ましくは2〜40質量部であり、特に好ましくは3〜30質量部である。
<樹脂(A1)及び(A2)以外の樹脂>
レジスト組成物は、樹脂(A1)及び(A2)以外の樹脂を含有していてもよい。このような樹脂としては、例えば、構造単位(II)のみからなる樹脂、構造単位(II)と構造単位(III)とからなる樹脂、構造単位(III)のみからなる樹脂等が挙げられる。
樹脂(A1)及び(A2)以外の樹脂の含有量は、レジスト組成物に含有される樹脂の合計量に対して、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、実質的に含有しないことがさらに好ましい。
レジスト組成物における樹脂の含有率は、レジスト組成物の固形分に対して、80質量%以上99質量%以下が好ましい。本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(D)を除いた成分の合計を意味する。レジスト組成物の固形分及びこれに対する樹脂の含有率は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
<酸発生剤(B)>
酸発生剤(B)は、非イオン系酸発生剤であっても、イオン系酸発生剤であっても、これらの組み合わせであってもよい。非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)等が挙げられる。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
酸発生剤(B)としては、例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用できる。さらに、光カチオン重合開始剤、色素類の光消色剤又は光変色剤等の放射線によって酸を発生する化合物も使用できる。
また、酸発生剤(B)は、公知の方法によって製造したものを用いることができる。
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)で表される酸発生剤(以下、場合により「酸発生剤(B1)」という。)である。
Figure 2013254187
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、炭素数1〜24、好ましくは1〜17、の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該脂肪族飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
1及びQ2のペルフルオロアルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基を構成する水素原子の全部がフッ素原子に置き換わったものであり、例えば、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
1及びQ2は、好ましくは、それぞれ独立に、トリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくは、フッ素原子である。
b1で表わされる脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖状アルカンジイル基や、分岐状アルカンジイル基等が挙げられ、
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
1−メチルブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
等が挙げられる。
b1で表わされる脂肪族飽和炭化水素基のうち、そのメチレン基が酸素原子又はカルボニル基に置き換わったものとしては、例えば、式(b1−1)、式(b1−2)、式(b1−3)、式(b1−4)、式(b1−5)、式(b1−6)及び式(b1−7)のいずれかで表される基が挙げられる。なお、その左右を式(B1)に合わせて記載しており、それぞれ*で表される2つの結合手のうち、左側でC(Q1)(Q2)と結合し、右側でYと結合する。以下の式(b1−1)、式(b1−2)、式(b1−3)、式(b1−4)、式(b1−5)、式(b1−6)及び式(b1−7)の具体例も同様である。
Figure 2013254187
各式中、
b2は、単結合又は炭素数1〜22、好ましくは1〜15の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b3は、単結合又は炭素数1〜19、好ましくは1〜12の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b4は、炭素数1〜20、好ましくは1〜13の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の合計炭素数の上限は20、好ましくは13である。
b5は、単結合又は炭素数1〜21、好ましくは1〜14の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b6は、炭素数1〜22、好ましくは1〜15の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb5及びLb6の合計炭素数の上限は22、好ましくは15である。
b7は、単結合又は炭素数1〜22、好ましくは15の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b8は、炭素数1〜23、好ましくは1〜16の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb7及びLb8の合計炭素数の上限は23、好ましくは1〜17である。
b9は、単結合又は炭素数1〜20、好ましくは1〜13の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b10は、炭素数1〜21、好ましくは1〜14の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の合計炭素数の上限は21、好ましくは14である。
b11及びLb12は、単結合又は炭素数1〜18、好ましくは1〜11の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b13は、炭素数1〜19、好ましくは1〜12の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb11、Lb12及びLb13の合計炭素数の上限は19、好ましくは12である。
b14及びLb15は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜20、好ましくは1〜13の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b16は、炭素数1〜21、好ましくは1〜14の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb14、Lb15及びLb16の合計炭素数の上限は21、好ましくは14である。
b1は、式(b1−1)で表される基が好ましく、Lb2が単結合又は炭素数1〜6の脂肪族飽和炭化水素基である式(b1−1)で表される基がより好ましい。
式(b1−1)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013254187
式(b1−2)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013254187
式(b1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013254187
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013254187
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013254187
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013254187
式(b1−7)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013254187
b1で表わされる脂肪族飽和炭化水素基に含まれる水素原子がフッ素原子又はヒドロキシ基で置換された基の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013254187
Yは、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよい炭素数3〜24の脂環式炭化水素基を表す。
Yで表わされる脂環式炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j2−O−CO−Rb1で表される基(式中、Rb1は、炭素数1〜16の炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)等が挙げられる。前記芳香族炭化水素基及び前記アラルキル基は、例えば、アルキル基、ハロゲン原子又はヒドロキシ基をさらに有していてもよい。
Yで表わされる脂環式炭化水素基を構成するメチレン基が、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わった基としては例えば、環状エーテル基(脂環式炭化水素基を構成するメチレン基の1つ又は2つが酸素原子に置き換わった基)、環状ケトン基(脂環式炭化水素基を構成するメチレン基の1つ又は2つがカルボニル基に置き換わった基)、スルトン環基(脂環式炭化水素基を構成するメチレン基のうち隣り合う2つのメチレン基が、それぞれ、酸素原子及びスルホニル基に置き換わった基)及びラクトン環基(脂環式炭化水素基を構成するメチレン基のうち隣り合う2つのメチレン基が、それぞれ、酸素原子及びカルボニル基に置き換わった基)等が挙げられる。
Yで表わされる脂環式炭化水素基としては、例えば、式(Y1)〜式(Y26)でそれぞれ表される基が挙げられ、式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)、式(Y16)又は式(Y19)で表される基が好ましく、式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基がより好ましく、式(Y11)又は式(Y14)で表される基がさらに好ましい。
Figure 2013254187
置換基を有する脂環式炭化水素基であるYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013254187
なかでも、Yは、好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基であって、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい脂環式炭化水素基であり、
より好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の脂環式炭化水素基あって、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい脂環式炭化水素基であり、
さらに好ましくは、置換基を有していてもよいアダマンチル基であって、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい脂環式炭化水素基であり、
アダマンチル基、オキソアダマンチル基又はヒドロキシアダマンチル基が特に好ましい。Yがこれらの基であると、酸発生剤(B1)の製造が容易であり、このような酸発生剤(B1)を含有するレジスト組成物からは、特にLERに優れるレジストパターンを製造できるため好ましい。
酸発生剤(B1)を構成するスルホン酸アニオンとしては、例えば、式(b1−1−1)、式(b1−1−2)、式(b1−1−3)、式(b1−1−4)、式(b1−1−5)、、式(b1−1−6)、式(b1−1−7)、式(b1−1−8)、または式(b1−1−9)で表されるアニオンが挙げられる。以下の式において、符号の定義は前記と同じ意味であり、Rb2及びRb3は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基(好ましくは、メチル基)を表す。かかるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
Figure 2013254187
+で表わされる有機カチオンとしては、有機オニウムカチオン、例えば、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン及び有機ホスホニウムカチオン等が挙げられる。これらの中でも、有機スルホニウムカチオン及び有機ヨードニウムカチオンが好ましく、式(b2−1)、式(b2−2)、式(b2−3)及び式(b2−4)の何れかで表される有機カチオン〔以下、各式の番号に応じて、「カチオン(b2−1)」等ということがある。〕がより好ましい。
Figure 2013254187
式(b2−1)、式(b2−2)、式(b2−3)及び式(b2−4)において、
b4、Rb5及びRb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、この炭化水素基のうちでは、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が好ましい。前記アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、前記脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、前記芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
b4、Rb5及びRb6のうち何れか2つは、それらが結合する硫黄原子とともに互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成する。Rb4、Rb5及びRb6のうち何れか2つにより示される3員環〜12員環は、酸素原子を有してよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表し、m2が2以上のとき、複数のRb7は同一又は相異なり、n2が2以上のとき、複数のRb8は同一又は相異なる。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表すか、Rb9とRb10とは、それらが結合する硫黄原子とともに互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成する。該環を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
b11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b12は、炭素数1〜18の炭化水素基を表す。炭化水素基としては、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基等が挙げられる。好ましくは、該炭化水素基は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b11とRb12とは、それらが結合する−CH−CO−とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、該環を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
b13、Rb14、Rb15、Rb16、Rb17及びRb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
o2、p2、s2及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一又は相異なり、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一又は相異なり、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一又は相異なり、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一又は相異なり、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一又は相異なり、t2が2以上のとき、複数のRb18は、同一又は相異なる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 2013254187
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基及びナフチル基等が挙げられる。
b12で表される基のうち、水素原子が芳香族炭化水素基で置換されたアルキル基、すなわちアラルキル基しては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
b9とRb10とが結合して形成する環としては、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環及び1,4−オキサチアン−4−イウム環等が挙げられる。
b11とRb12とが結合して形成する環としては、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環及びオキソアダマンタン環等が挙げられる。
式(b2−1)、式(b2−2)、式(b2−3)または式(b2−4)で表される有機カチオンの具体例は、特開2010−204646号公報に記載されたものを挙げることができる。
中でも、有機カチオンZは、有機スルホニウムカチオンが好ましく、カチオン(b2−1)がより好ましく、式(b2−1−1)で表される有機カチオン〔以下、「カチオン(b2−1−1)」という。〕がさらに好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0である。)又はトリトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=1であり、Rb19、Rb20及びRb21がいずれもメチル基である。)が特に好ましい。
Figure 2013254187
式(b2−1−1)中、
b19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。また、Rb19、Rb20及びRb21から選ばれる2つが一緒になってイオウ原子を含む環を形成してもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は同一でも異なっていてもよく、w2が2以上のとき、複数のRb20は同一でも異なっていてもよく、x2が2以上のとき、複数のRb21は同一でも異なっていてもよい。
b19、Rb20及びRb21で表される脂肪族炭化水素基としては、アルキル基及び脂環式炭化水素基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数4〜18の脂環式炭化水素基である。
b19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
カチオン(b2−1−1)としては、例えば、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 2013254187
Figure 2013254187
Figure 2013254187
Figure 2013254187
Figure 2013254187
カチオン(b2−2)としては、例えば、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 2013254187
カチオン(b2−3)としては、例えば、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 2013254187
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び上述の有機カチオンの組合せである。上述のアニオンとカチオンとは任意に組み合わせることができ、好ましくは、式(b1−1−1)、式(b1−1−2)、式(b1−1−3)、式(b1−1−4)、式(b1−1−5)、式(b1−1−6)、式(b1−1−7)、式(b1−1−8)及び式(b1−1−9)のいずれかで表されるスルホン酸アニオンと、式(b2−1−1)で表される有機カチオンとの組合せ、並びに、式(b1−1−3)、式(b1−1−4)及び式(b1−1−5)のいずれかで表されるスルホン酸アニオンと、式(b2−3)で表される有機カチオンとの組合せが挙げられる。
酸発生剤(B1)としては、好ましくは、式(B1−1)〜式(B1−24)でそれぞれ表されるものがより好ましく、トリアリールスルホニウムカチオンを含む式(B1−1)、式(B1−2)、式(B1−3)、式(B1−6)、式(B1−7)、式(B1−11)、式(B1−12)、式(B1−13)、式(B1−14)、式(B1−18)、式(B1−19)、式(B1−20)、式(B1−21)、式(B1−22)、式(B1−23)及び式(B1−24)で表されるものがとりわけ好ましい。
Figure 2013254187
Figure 2013254187
Figure 2013254187
Figure 2013254187
Figure 2013254187
酸発生剤(B)が酸発生剤(B1)を含む場合、その含有率は、酸発生剤(B)の総量に対して、70質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、実質的に酸発生剤(B1)のみからなることがさらに好ましい。
酸発生剤(B)の含有率は、樹脂の総量100質量部に対して、好ましくは1〜40質量部であり、より好ましくは3〜35質量部である。
<塩基性化合物(C)>
レジスト組成物は、塩基性化合物(C)を含有していることが好ましい。かかる塩基性化合物(C)はレジスト分野で「クエンチャー」と呼ばれるものである。塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)、式(C2)、式(C3)、式(C4)、式(C5)、式(C6)、式(C7)及び式(C8)のいずれかで表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2013254187
[式(C1)中、
c1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
Figure 2013254187
[式(C1−1)中、
c2及びRc3は、前記と同義である。
c4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は、互いに同一でも異なってもよい。]
Figure 2013254187
[式(C2)、式(C3)及び式(C4)中、
c5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同義である。
c9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は、互いに同一でも異なってもよい。]
Figure 2013254187
[式(C5)及び式(C6)中、
c10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、それぞれ独立に、Rc1と同義である。
c14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同義である。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3が2以上であるとき、複数のRc14は互いに同一でも異なってもよい。p3が2以上であるとき、複数のRc15は互いに同一でも異なってもよい。
c1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
Figure 2013254187
[式(C7)及び式(C8)中、
c18、Rc19及びRc20は、それぞれ独立に、Rc4と同義である。
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上であるとき、複数のRc18は互いに同一でも異なってもよい。r3が2以上であるとき、複数のRc19は互いに同一でも異なってもよい。s3が2以上であるとき、複数のRc20は互いに同一でも異なってもよい。
c2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
式(C1)、式(C2)、式(C3)、式(C4)、式(C5)、式(C6)、式(C7)及び式(C8)及び式(C1−1)においては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルコキシ基、アルカンジイル基は、上述したものと同様のものが挙げられる。
アルカノイル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、2,2−ジメチルプロピオニル基等が挙げられる。
式(C1)で表される化合物としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン及び4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、特に好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
式(C2)で表される化合物としては、ピペラジン等が挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリン等が挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリン等が挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール及び4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン及び4−メチルピリジン等が挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン及びビピリジン等が挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げられる。
レジスト組成物が塩基性化合物(C)を含有する場合、その含有率は、レジスト組成物の固形分に対して、好ましくは0.01〜5質量%程度であり、より好ましく0.01〜3質量%程度であり、特に好ましく0.01〜1質量%程度である。
<溶剤(D)>
溶剤(D)は、樹脂(A1)、樹脂(A2)及び酸発生剤(B)等の種類及びその量に応じ、さらに基板上にレジスト組成物を塗布する際の塗布性を考慮しながら適宜、最適なものを選ぶことができる。
溶剤(D)としては、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン等の環状エステル類等を挙げることができる。溶剤(D)は、1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
溶剤(D)の含有率は、レジスト組成物の総量に対して、通常90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、通常99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。
<その他の成分>
レジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の成分(以下、場合により「成分(F)」という)を含有していてもよい。成分(F)としては、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤及び染料等を利用できる。
レジスト組成物が成分(F)を含有する場合、成分(F)の種類に応じて、適切な含有量を定めることができる。
<レジスト組成物の調製方法>
レジスト組成物は、樹脂(A1)、樹脂(A2)、酸発生剤(B)及び溶剤(D)並びに必要に応じて用いられる塩基性化合物(C)及び成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂等の種類や溶剤(D)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
このように、各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過等することが好ましい。
本発明のレジストパターンの製造方法は、優れたラインエッジラフネス(LER)のネガ型レジストパターンを製造できるため、半導体の微細加工に有用である。
実施例及び比較例中、含有量及び使用量を表す。「%」及び「部」は、特に記載がないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記の条件で求めた値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3+guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/分
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μL
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
化合物の構造は、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはAgilent製LC/MSD型)を用い、分子ピークを測定することで確認した。
合成例1〔式(a4−1−7)で表される化合物の合成〕
Figure 2013254187
式(H−2)で表される化合物88.00部、メチルイソブチルケトン616.00部及びピリジン60.98部を、23℃で30分間攪拌混合し、0℃まで冷却した。同温度を保持したまま、得られた混合物に、式(H−1)で表される化合物199.17部を、1時間かけて添加した後、更に、10℃程度まで温度を上げ、同温度で1時間攪拌した。得られた反応混合物に、n−へプタン1446.22部及び2%塩酸水溶液703.41部を加え、23℃で30分間攪拌した。静置、分液することにより回収された有機層に、2%塩酸水溶液337.64部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。静置、分液することにより有機層を回収した。回収された有機層に、イオン交換水361.56部を仕込み23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。回収された有機層に10%炭酸カリウム水溶液443.92部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を洗浄した。このような洗浄操作を2回繰り返した。回収された有機層にイオン交換水361.56部を仕込み、23℃で30分間攪拌、静置した後、分液することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を5回繰り返した。回収された有機層を濃縮し、式(a4−1−7)で表される化合物163.65部を得た。
MS(質量分析):276.0(分子イオンピーク)
樹脂の合成
樹脂の合成に使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
Figure 2013254187
以下、これらのモノマーをその式番号に応じて、「モノマー(a1−1−2)」等という。
合成例2〔樹脂A1−1の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a1−2−3)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(I1)及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−2):モノマー(a1−2−3):モノマー(a2−1−1):モノマー(I1):モノマー(a3−1−1)〕が、20:23:3:6:48となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量9.2×10の樹脂A1−1を収率73%で得た。この樹脂A1−1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2013254187
合成例3〔樹脂A1−2の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a1−5−1)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(I1)及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−2):モノマー(a1−5−1):モノマー(a2−1−1):モノマー(I1):モノマー(a3−1−1)〕が、20:23:3:6:48となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々.1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.8×10の樹脂A1−2を収率78%で得た。この樹脂A1−2は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2013254187
合成例4〔樹脂A1−3の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a1−2−3)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(I1)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−2):モノマー(a1−2−3):モノマー(a2−1−1):モノマー(I1):モノマー(a3−2−3):モノマー(a3−1−1)〕が、20:23:3:6:8:40となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量9.0×10の樹脂A1−3を収率75%で得た。この樹脂A1−3は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2013254187
合成例5〔樹脂A1−4の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(I1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(I1)〕が45:14:2:24:15となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/イオン交換水=4/1の混合用液に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量7.1×10の樹脂A1−4(共重合体)を収率63%で得た。この樹脂A1−4は、以下の構造単位を有するものであり、酢酸ブチルに可溶なものであった。
Figure 2013254187
合成例6〔樹脂A1−5の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−5−1)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(I1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−5−1):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(I1)〕が45:14:2:24:15となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/イオン交換水=4/1の混合用液に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量7.0×10の樹脂A1−5(共重合体)を収率60%で得た。この樹脂A1−5は、以下の構造単位を有するものであり、酢酸ブチルに可溶なものであった。
Figure 2013254187
合成例7〔樹脂A1−6の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)及びモノマー(I1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(I1)〕が50:14:2:34となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を大量のメタノール/イオン交換水=4/1の混合用液に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量7.3×10の樹脂A1−6(共重合体)を収率60%で得た。この樹脂A1−6は、以下の構造単位を有するものであり、酢酸ブチルに可溶なものであった。
Figure 2013254187
合成例8〔樹脂A2−1の合成〕
モノマーとして、モノマー(a4−1−7)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量1.8×10の樹脂A2−1を収率77%で得た。この樹脂A2−1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2013254187
樹脂A2−1 1gを酢酸ブチル10gに添加して23℃で攪拌した後、樹脂A2−1が酢酸ブチルに溶解したことを目視で確認した。
同様にして、樹脂A2−1が2−ヘプタノンに溶解したことを確認した。
合成例9〔樹脂A2−2の合成〕
モノマーとして、モノマー(a4−z)を用い、全モノマー量の4.0質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてV−601(和光純薬製)を全モノマー量に対して、8mol%添加し、これらを80℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.6×10の樹脂A2−2を収率70%で得た。この樹脂A2−2は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2013254187
樹脂A2−2 1gを酢酸ブチル10gに添加して23℃で攪拌した後、樹脂A2−2が酢酸ブチルに溶解したことを目視で確認した。
同様にして、樹脂A2−2が2−ヘプタノンに溶解したことを確認した。
合成例10〔樹脂A3の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−z)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−1)及びモノマー(a5−z)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−z):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−1):モノマー(a5−z)〕が、30:20:40:10となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.4×10の樹脂A3を収率62%で得た。この樹脂A3は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2013254187
合成例11[式(B1−5)で表される塩の合成]
Figure 2013254187
式(B1−5−a)で表される塩50.49部及びクロロホルム252.44部を反応器に仕込み、23℃で30分間攪拌した後、式(B1−5−b)で表される化合物16.27部を滴下し、23℃で1時間攪拌することにより、式(B1−5−c)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(B1−5−c)で表される塩を含む溶液に、式(B1−5−d)で表される塩48.80部及びイオン交換水84.15部を添加し、23℃で12時間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、該クロロホルム層にイオン交換水84.15部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した。得られたクロロホルム層に、活性炭3.88部を添加攪拌した後、ろ過した。回収されたろ液を濃縮し、得られた残渣に、アセトニトリル125.87部を添加攪拌後、濃縮した。得られた残渣に、アセトニトリル20.62部及びtert−ブチルメチルエーテル309.30部を加えて23℃で30分間攪拌した後、上澄み液を除去した後、濃縮した。得られた残渣に、n−ヘプタン200部を添加、23℃で30分間攪拌した後、ろ過することにより、式(B1−5)で表される塩61.54部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 375.2
MASS(ESI(−)Spectrum):M 339.1
合成例12[式(B1−21)で表される塩の合成]
Figure 2013254187
特開2008−209917号公報に記載された方法によって得られた式(B1−21−b)で表される化合物30.00部、式(B1−21−a)で表される塩35.50部、クロロホルム100部及びイオン交換水50部を仕込み、23℃で15時間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、該クロロホルム層にイオン交換水30部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した。クロロホルム層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル100部を加えて23℃で30分間攪拌した後、ろ過することにより、式(B1−21−c)で表される塩48.57部を得た。
Figure 2013254187
式(B1−21−c)で表される塩20.00部、式(B1−21−d)で表される化合物2.84部及びモノクロロベンゼン250部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。得られた混合液に、二安息香酸銅(II)0.21部を添加した後、更に、100℃で1時間攪拌した。得られた反応溶液を濃縮した後、得られた残渣に、クロロホルム200部及びイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮した後、得られた残渣に、アセトニトリル53.51部に溶解し、濃縮した後、tert−ブチルメチルエーテル113.05部を加えて攪拌した後、ろ過することにより、式(B1−21)で表される塩10.47部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 339.1
合成例13[式(B1−22)で表される塩の合成]
Figure 2013254187
式(B1−22−a)で表される塩11.26部、式(B1−22−b)で表される化合物10.00部、クロロホルム50部及びイオン交換水25部を仕込み、23℃で15時間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、該クロロホルム層にイオン交換水15部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した。クロロホルム層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、ろ過することにより、式(B1−22−c)で表される塩11.75部を得た。
Figure 2013254187
式(B1−22−c)で表される塩11.71部、式(B1−22−d)で表される化合物1.70部及びモノクロロベンゼン46.84部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。得られた混合液に、二安息香酸銅(II)0.12部を添加した後、更に、100℃で30分間攪拌した。得られた反応溶液を濃縮した後、得られた残渣に、クロロホルム50部及びイオン交換水12.50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水12.50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を8回繰り返した。得られた有機層を濃縮した後、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル50部を加えて攪拌した後、ろ過することにより、式(B1−22)で表される塩6.84部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 323.0
<レジスト組成物の調製>
表1に示す各成分を表1に示す量で混合して溶剤に溶解させ、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
Figure 2013254187
表中、各符号は、以下の成分を表す。
<樹脂>
A1−1:樹脂A1−1
A1−2:樹脂A1−2
A1−3:樹脂A1−3
A1−4:樹脂A1−4
A1−5:樹脂A1−5
A1−6:樹脂A1−6
A2−1:樹脂A2−1
A2−2:樹脂A2−2
A3 :樹脂A3
<酸発生剤>
B1−3:下記式で表される酸発生剤。特開2010−152341号公報の実施例に従って合成
Figure 2013254187
B1−5:式(B1−5)で表される塩
B1−21:式(B1−21)で表される塩
B1−22:式(B1−22)で表される塩
Z1:下記式で表される酸発生剤(和光純薬工業(株)製)
Figure 2013254187
<塩基性化合物:クエンチャー>
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン(東京化成工業(株)製)
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
2−ヘプタノン 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
実施例1〜13、比較例1及び2
<ネガ型レジストパターンの製造>
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の組成物層の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。
レジスト組成物が塗布されたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークして、組成物層を形成した。
シリコンウェハ上に形成された組成物層に、液浸露光用ArFエキシマレーザステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光]を用いて、露光量を5〜50mJ/cmまで段階的に変化させてラインアンドスペースパターン(ピッチ100nm/ライン幅50nm)を液浸露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表1の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。
加熱後の組成物層を、23℃で20秒間ダイナミックディスペンス現像を行うことにより、組成物層の未露光部を溶解させ、ネガ型レジストパターンを製造した。現像液として、東京化成工業(株)製の酢酸n−ブチルを精製することなく、そのまま用いた。
得られたレジストパターンにおいて、50nmのラインアンドスペースパターンのライン幅とスペース幅とが1:1となる露光量を実効感度とした。
<ラインエッジラフネス評価(LER)>
得られたレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、レジストパターンの側壁の凹凸の振れ幅を測定した。その結果を表2に示す。数字は側壁の凹凸の振れ幅(nm)を示す。LERの数値が小さい方が、側壁の凹凸が小さく、レジストパターンとして精密である良好である。
Figure 2013254187
実施例14〜26、比較例3及び4
現像液を、2−ヘプタノン(協和醗酵(株)製)に代える以外は、上記と同様の操作を行ってネガ型レジストパターンを製造し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
Figure 2013254187
上記の結果から、本発明のレジストパターンの製造方法によれば、LERが小さく精密なネガ型レジストパターンを製造できることがわかる。
本発明のレジストパターンの製造方法によれば、LERが小さく精密なネガ型レジストパターンを製造することができるため、半導体の微細加工に極めて有用である。

Claims (10)

  1. (1)式(I)で表される構造単位と酸不安定基を有する構造単位とを有する樹脂(A1)、
    フッ素原子を有し、かつネガ型現像液に溶解する樹脂(A2)、
    酸発生剤及び
    溶剤を含有するレジスト組成物を基板上に塗布する工程;
    (2)塗布後のレジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程;
    (3)該組成物層を露光する工程;
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程;
    (5)加熱後の組成物層を前記ネガ型現像液で現像する工程
    を含むレジストパターンの製造方法。
    Figure 2013254187
    [式(I)中、
    は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    環Xは、炭素数2〜36の複素環を表し、該複素環に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜24の炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基で置換されていてもよい。]
  2. 前記ネガ型現像液は酢酸ブチル及び2−ヘプタノンからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む現像液である請求項1記載の製造方法。
  3. 前記工程(5)は、ダイナミックディスペンス法により加熱後の組成物層を現像する工程である請求項1または2記載の製造方法。
  4. 前記樹脂(A1)は、酸の作用により分解しネガ型現像液への溶解性が減少する樹脂である請求項1〜3のいずれか一項記載の製造方法。
  5. 前記樹脂(A2)は、
    式(a4−1)で表される構造単位からなる樹脂である請求項1〜4のいずれか一項記載の製造方法。
    Figure 2013254187
    [式(a4−1)中、
    a41は、炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、該炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    a41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g1)
    Figure 2013254187
    (式(a−g1)中、sは0又は1を表す。
    a42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
    a43は、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又は単結合を表す。
    a41及びXa42は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以下である。)
    で表される基を表す。
    a42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であって、そのメチレン基がカルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基で置換されてもよい炭化水素基を表す。
    ただし、Aa41及びRa42のうち少なくとも一方は、フッ素原子を有する基である。]
  6. 前記樹脂(A2)は、脂環式炭化水素基を含む構造単位を更に有する樹脂である請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記樹脂(A2)の含有量が、前記樹脂(A1)100質量部に対して、1〜60質量部である請求項1〜6のいずれか一項記載の製造方法。
  8. 前記酸発生剤は、式(B1)で表される酸発生剤である請求項1〜7のいずれか一項記載の製造方法。
    Figure 2013254187
    [式(B1)中、
    1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
    b1は、炭素数1〜24の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該脂肪族飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    Yは、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    +は、有機カチオンを表す。]
  9. Yは、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基である請求項8記載の製造方法。
  10. 式(I)

    Figure 2013254187
    [式中、
    は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    環Xは、炭素数2〜36の複素環を表し、該複素環に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜24の炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基で置換されていてもよい。]
    で表される構造単位と酸不安定基を有する構造単位とを有する樹脂(A1)、
    フッ素原子を有し、かつネガ型現像液に溶解する樹脂(A2)、
    酸発生剤及び
    溶剤を含有するネガ型現像用レジスト組成物。
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