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JP2013139228A - 車両の制御装置 - Google Patents

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JP2013139228A JP2012000769A JP2012000769A JP2013139228A JP 2013139228 A JP2013139228 A JP 2013139228A JP 2012000769 A JP2012000769 A JP 2012000769A JP 2012000769 A JP2012000769 A JP 2012000769A JP 2013139228 A JP2013139228 A JP 2013139228A
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Abstract

【課題】車両が走行中に内燃機関を始動するときに、トルク脈動が出力軸に伝達されることを抑制する。
【解決手段】ハイブリッド車両HVは、パーキングギヤ61をロックするパーキングロック機構6を備えている。また、ハイブリッド車両HVのECU200は、エンジン1を始動するときに、エンジン1の始動が失敗したか否かを判定する失敗判定部205と、パーキングギヤ61がロックされていないときにエンジン1を始動する場合には、パーキングギヤ61がロックされているときにエンジン1を始動する場合と比較して失敗判定部205による判定が実行される始動失敗判定期間PSを短く設定する期間設定部204と、を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、走行用の駆動源が搭載された車両の制御装置に関する。特に、本発明は、駆動源として内燃機関及び電動機が搭載されたハイブリッド車両の制御装置に関する。
従来、エンジン(「内燃機関」に相当する。)を始動する際に発生するトルク脈動を抑制する技術が知られている。例えば、エンジンの始動時のトルク脈動が出力軸に伝達されることを防止するパーキングブレーキ機構が開示されている(特許文献1参照)。
このパーキングブレーキ機構によれば、シフトレバーによってパーキングポジションが選択されると、出力軸に対し直接または間接に連結されたパーキングギヤがロックされるため、車両が停止している状態でエンジンを始動したときに、トルク脈動が出力軸に伝達されることを防止することができる。
特開2008−132805号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のパーキングブレーキ機構は、車両が停止している場合に限ってパーキングギヤのロックが可能なものであるから、車両が走行中にエンジンを始動するときに、トルク脈動が出力軸に伝達されることを抑制することはできない。
一方、駆動源として内燃機関及び電動機が搭載されたハイブリッド車両においては、車両が走行中に、例えば、電動機のみによって駆動されて走行を行う状態である「EV走行モード」から内燃機関及び電動機によって駆動されて走行を行う状態である「通常走行モード」へ移行するときに、エンジンが始動されるため、走行中にエンジンが始動されることになる。
また、駆動源として内燃機関のみが搭載されたコンベンショナルな車両においても、燃費性能を向上するために、予め設定されたエンジン停止条件が満たされる場合に、エンジンを停止させ(以下、このようなエンジンの「停止」を「自動停止」ともいう。)、エンジンが停止された後、予め設定された再始動条件が満たされる場合に、エンジンの再始動を行う(以下、このようなエンジンの「再始動」を「自動再始動」又は「自動始動」ともいう。)場合には、走行中にエンジン始動条件が満たされると、走行中にエンジンが始動されることになる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、車両が走行中に内燃機関を始動するときに、トルク脈動が出力軸に伝達されることを抑制することが可能な車両の制御装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る車両の制御装置は、以下のように構成されている。
すなわち、本発明に係る車両の制御装置は、駆動源として内燃機関及び電動機が搭載され、駆動力の出力軸に対して直接または間接に連結されたパーキングギヤをロックするパーキングロック部を備えた車両の制御装置であって、前記内燃機関を始動するときに、前記内燃機関の始動が失敗したか否かを判定する失敗判定部と、前記パーキングギヤがロックされていないときに前記内燃機関を始動する場合には、前記パーキングギヤがロックされているときに前記内燃機関を始動する場合と比較して前記失敗判定部による判定が実行される始動失敗判定期間を短く設定する期間設定部と、を備えることを特徴としている。
かかる構成を備える車両の制御装置によれば、駆動源として内燃機関及び電動機が搭載された車両(すなわち、いわゆるハイブリッド車両)において、前記内燃機関を始動するときに、前記内燃機関の始動が失敗したか否かが判定される。また、前記パーキングギヤがロックされていないときに前記内燃機関を始動する場合には、前記パーキングギヤがロックされているときに前記内燃機関を始動する場合と比較して前記内燃機関の始動が失敗したか否かの判定が実行される始動失敗判定期間が短く設定されるため、前記始動失敗判定期間を適正な値に設定することによって、車両が走行中に内燃機関を始動するときに、トルク脈動が出力軸に伝達されることを抑制することができる。
すなわち、車両が走行中に内燃機関を始動するときには、前記パーキングギヤがロックされていないため、前記パーキングギヤがロックされているときに前記内燃機関を始動する場合と比較して前記内燃機関の始動が失敗したか否かの判定が実行される始動失敗判定期間が短く設定される。このように始動失敗判定期間が短く設定されると、前記内燃機関が燃焼条件の悪化等の原因により、始動に時間を要する場合であっても、前記始動失敗判定期間が経過すれば前記内燃機関の始動が失敗したと判定されて、前記内燃機関の始動動作が停止されるため、前記始動失敗判定期間を適正な値に設定することによって、前記内燃機関の回転数が低い状態(例えば、300rpm〜500rpm)でのトルク脈動が出力軸に伝達されることを抑制することができるのである。
また、本発明に係る車両の制御装置は、前記パーキングギヤがロックされていない場合には、前記車両が停止中において前記内燃機関を始動することを禁止する始動禁止部を更に備えることが好ましい。
かかる構成を備える車両の制御装置によれば、駆動源として内燃機関及び電動機が搭載された車両(すなわち、いわゆるハイブリッド車両)において、前記パーキングギヤがロックされていない場合には、前記車両が停止中において前記内燃機関を始動することが禁止されるため、前記車両が停止中に前記内燃機関を始動するときに、トルク脈動が出力軸に伝達されることを確実に防止することができる。
すなわち、前記パーキングギヤがロックされていない場合には、前記車両が停止中において前記内燃機関を始動することが禁止されるため、前記車両が停止中において前記内燃機関を始動するときには、必ず前記パーキングギヤがロックされているので、前記車両が停止中に前記内燃機関を始動するときに、トルク脈動が出力軸に伝達されることを確実に防止することができるのである。
また、本発明に係る車両の制御装置は、前記内燃機関及び前記電動機の少なくとも一方が駆動力を出力可能な状態とする操作である車両システム起動操作を受け付ける操作受付部を更に備え、前記期間設定部が、車両が走行中に前記操作受付部によって前記車両システム起動操作が受け付けられたことに伴い前記内燃機関を始動する場合には、前記パーキングギヤがロックされているときに前記内燃機関を始動する場合と比較して前記失敗判定部による判定が実行される始動失敗判定期間を短く設定することが好ましい。
かかる構成を備える車両の制御装置によれば、車両が走行中に、前記内燃機関及び前記電動機の少なくとも一方が駆動力を出力可能な状態とする操作である車両システム起動操作が受け付けられたことに伴い前記内燃機関を始動する場合には、前記パーキングギヤがロックされているときに前記内燃機関を始動する場合と比較して前記内燃機関の始動が失敗したか否かの判定が実行される始動失敗判定期間が短く設定されるため、車両が走行中に、前記車両システム起動操作が受け付けられたときに、トルク脈動が出力軸に伝達されることを確実に抑制することができる。
すなわち、前記車両システム起動操作が受け付けられたことに伴い前記内燃機関を始動する場合には、前記内燃機関の始動に伴う振動及び始動音がドライバに伝達されるため、ドライバは、前記車両システム起動操作が受け付けられたことを確認することができる。また、この場合には、前記始動失敗判定期間が短く設定されるため、上述のように、前記始動失敗判定期間を適正な値に設定することによって、前記内燃機関の回転数が低い状態(例えば、300rpm〜500rpm)でのトルク脈動が出力軸に伝達されることを抑制することができるのである。
また、本発明に係る車両の制御装置は、駆動源として内燃機関が搭載された車両の制御装置であって、前記内燃機関を始動するときに、前記内燃機関の始動が失敗したか否かを判定する失敗判定部と、前記車両が走行中に前記内燃機関を始動する場合には、前記車両が停止中に前記内燃機関の駆動力が車輪に伝達されない状態で前記内燃機関を始動する場合と比較して、前記失敗判定部による判定が実行される始動失敗判定期間を短く設定する処理である判定期間変更処理を実行する期間設定部と、を備えることを特徴としている。
かかる構成を備える車両の制御装置によれば、例えば、駆動源が内燃機関のみである車両(いわゆる、コンベンショナルな車両)において、前記内燃機関を始動するときに、前記内燃機関の始動が失敗したか否かが判定される。また、前記車両が走行中に前記内燃機関を始動する場合には、前記車両が停止中に前記内燃機関の駆動力が車輪に伝達されない状態で前記内燃機関を始動する場合と比較して、前記失敗判定部による判定が実行される始動失敗判定期間が短く設定されるため、前記始動失敗判定期間を適正な値に設定することによって、車両が走行中に内燃機関を始動するときに、トルク脈動が出力軸に伝達されることを抑制することができる。
すなわち、車両が走行中に内燃機関を始動するときには、前記車両が停止中に前記内燃機関の駆動力が車輪に伝達されない状態で(例えば、シフト位置が「Nポジション」に設定されている状態で)前記内燃機関を始動する場合と比較して、前記内燃機関の始動が失敗したか否かの判定が実行される始動失敗判定期間が短く設定される。このように始動失敗判定期間が短く設定されると、前記内燃機関が燃焼条件の悪化等の原因により、始動に時間を要する場合であっても、前記始動失敗判定期間が経過すれば前記内燃機関の始動が失敗したと判定されて、前記内燃機関の始動動作が停止されるため、前記始動失敗判定期間を適正な値に設定することによって、前記内燃機関の回転数が低い状態(例えば、300rpm〜500rpm)でのトルク脈動が出力軸に伝達されることを抑制することができるのである。
また、本発明に係る車両の制御装置は、前記期間設定部が、前記内燃機関の駆動力が車輪に伝達される状態で、前記車両が走行中に前記内燃機関を始動する場合に限って、前記判定期間変更処理を実行することが好ましい。
かかる構成を備える車両の制御装置によれば、例えば、駆動源が内燃機関のみである車両(いわゆる、コンベンショナルな車両)において、前記内燃機関の駆動力が車輪に伝達される状態で(例えば、シフト位置が「Dポジション」に設定されている状態で)、前記車両が走行中に前記内燃機関を始動する場合に限って、前記内燃機関の始動が失敗したか否かの判定が実行される始動失敗判定期間が短く設定されるため、トルク脈動が出力軸に伝達される虞がある場合に限って、前記始動失敗判定期間が短く設定される。このように始動失敗判定期間が短く設定されると、前記内燃機関が燃焼条件の悪化等の原因により、始動に時間を要する場合であっても、前記始動失敗判定期間が経過すれば前記内燃機関の始動が失敗したと判定されて、前記内燃機関の始動動作が停止されるため、前記始動失敗判定期間を適正な値に設定することによって、前記内燃機関の回転数が低い状態(例えば、300rpm〜500rpm)でのトルク脈動が出力軸に伝達されることを抑制することができる。
また、本発明に係る車両の制御装置は、前記内燃機関の駆動力が車輪に伝達される状態では、前記車両が停止中における前記内燃機関の始動を禁止する始動禁止部を更に備えることが好ましい。
かかる構成を備える車両の制御装置によれば、例えば、駆動源が内燃機関のみである車両(いわゆる、コンベンショナルな車両)において、前記内燃機関の駆動力が車輪に伝達される状態では(例えば、シフト位置が「Dポジション」に設定されている状態では)、前記車両が停止中における前記内燃機関の始動が禁止されるため、前記車両が停止中に前記内燃機関を始動するときに、トルク脈動が出力軸に伝達されることを確実に防止することができる。
本発明に係る車両の制御装置によれば、駆動源として内燃機関及び電動機が搭載された車両(すなわち、いわゆるハイブリッド車両)において、前記内燃機関を始動するときに、前記内燃機関の始動が失敗したか否かが判定される。また、前記パーキングギヤがロックされていないときに前記内燃機関を始動する場合には、前記パーキングギヤがロックされているときに前記内燃機関を始動する場合と比較して前記内燃機関の始動が失敗したか否かの判定が実行される始動失敗判定期間が短く設定されるため、前記始動失敗判定期間を適正な値に設定することによって、車両が走行中に内燃機関を始動するときに、トルク脈動が出力軸に伝達されることを抑制することができる。
本発明に係る車両の制御装置が搭載されるハイブリッド車両の一例を示す概略構成図である。 図1に示すエンジンの一例を示す構成図である。 図1のハイブリッド車両におけるシフト操作装置等の一例を示す図である。 図1のハイブリッド車両に搭載されるパーキングロック機構の概略構成を示す斜視図である。 図1のハイブリッド車両に搭載されるパーキングロック機構の概略構成を示す側面図である。 図1に示すECUの入出力の一例を示すブロック図である。 本発明に係る車両の制御装置における主要部の一例を示す機能構成図である。 図7に示す車両の制御装置によるエンジンの自動停止動作及び自動再始動動作の一例を示すフローチャートである。 図8に示すフローチャートのステップS107で実行されるエンジン始動処理の一例を示す詳細フローチャート(前半部)である。 図8に示すフローチャートのステップS107で実行されるエンジン始動処理の一例を示す詳細フローチャート(後半部)である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本実施形態では、本発明に係る「車両の制御装置」をFF(フロントエンジン・フロントドライブ)方式のハイブリッド車両に適用した場合について説明する。
−ハイブリッド車両HV−
図1は、本発明に係る「車両の制御装置」が搭載されるハイブリッド車両HVの一例を示す概略構成図である。図1に示すように、ハイブリッド車両HVは、車両走行用の駆動力を発生するエンジン1、主に発電機として機能する第1モータジェネレータMG1、主に電動機として機能する第2モータジェネレータMG2、動力分割機構3、リダクション機構4、カウンタドライブギヤ51、カウンタドリブンギヤ52、ファイナルギヤ53、デファレンシャル装置54、前輪車軸(ドライブシャフト)55、左右の駆動輪(前輪)56L,56R、及び、ECU200を備えており、ECU200のROM等に記憶されたプログラムが実行されることによって本発明に係る「車両の制御装置」が実現される。
なお、ECU200(Electronic Control Unit)は、例えば、ハイブリッド車両HVを統括的に制御するHV(ハイブリッド)ECU、インバータ91(図6参照)の駆動を制御するインバータECU、エンジン1の駆動を制御するエンジンECU、バッテリ9(図6参照)の状態を管理するバッテリECUなどによって構成されており、これらのECUが互いに通信可能に接続されている。
次に、エンジン1、モータジェネレータMG1,MG2、動力分割機構3、リダクション機構4、及び、ECU200などの各部について説明する。
−エンジン1−
まず、図2を参照してエンジン1について説明する。図2は、図1に示すエンジン1の一例を示す構成図である。なお、図2にはエンジン1における1つの気筒の構成のみを示している。なお、エンジン1は、特許請求の範囲に記載の「内燃機関」に相当する。
エンジン1は、ここでは、ポート噴射型多気筒ガソリンエンジンであって、その各気筒を構成するシリンダブロック1a内には上下方向に往復動ずるピストン1cが設けられている。ピストン1cはコネクティングロッド106を介してクランクシャフト105に連結されており、ピストン1cの往復運動がコネクティングロッド106によってクランクシャフト105の回転に変換される。
クランクシャフト105にはシグナルロータ107が取り付けられている。シグナルロータ107の外周面には複数の突起(歯)107aが等角度ごとに設けられている。シグナルロータ107の側方近傍にはクランクポジションセンサ(エンジン回転数センサ)197が配置されている。クランクポジションセンサ197は、例えば電磁ピックアップであって、クランクシャフト105が回転する際にシグナルロータ17の突起17aに対応するパルス状の信号(出力パルス)を発生する。
エンジン1のシリンダブロック1aには冷却水温を検出する水温センサ191が配置されている。また、シリンダブロック1aの上端にはシリンダヘッド1bが設けられており、このシリンダヘッド1bとピストン1cとの間に燃焼室1dが形成されている。エンジン1の燃焼室1dには点火プラグ13が配置されている。点火プラグ13の点火タイミングはイグナイタ14によって調整される。
エンジン1のシリンダブロック1aの下部には、潤滑油を貯留するオイルパン108が設けられている。このオイルパン108に貯留された潤滑油は、エンジン1の運転時に、異物を除去するオイルストレーナを介してオイルポンプ109によって汲み上げられて、ピストン1c、クランクシャフト105、コネクティングロッド106などに供給され、各部の潤滑、冷却等に使用される。そして、このようにして供給された潤滑油は、エンジン1の各部の潤滑・冷却等のために使用された後、オイルパン108に戻され、再びオイルポンプ109によって汲み上げられるまでオイルパン108内に貯留される。
エンジン1の燃焼室1dには吸気通路11と排気通路12とが接続されている。吸気通路11の一部は吸気ポート11a及び吸気マニホールド11bによって形成されている。また、排気通路12の一部は排気ポート12a及び排気マニホールド12bによって形成されている。
吸気通路11には、エアクリーナ115、熱線式のエアフローメータ192、エアフローメータ192に内蔵されている吸気温センサ193、及び、エンジン1の吸入空気量を調整するための電子制御式のスロットルバルブ113などが配置されている。スロットルバルブ113はスロットルモータ114によって駆動される。スロットルバルブ113の開度はスロットル開度センサ196によって検出される。エンジン1の排気通路12には、排気ガス中の酸素濃度を検出する02センサ194及び三元触媒122が配置されている。
また、吸気カムシャフト151及び排気カムシャフト152の近傍にはそれぞれカムポジションセンサ198、199が配置されている。各カムポジションセンサ198、199は、例えば電磁ピックアップであって、吸気カムシャフト151及び排気カムシャフト152に一体的に設けられたロータの外周面の1個の突起(図示せず)に対向するように配置されており、その各カムシャフト151、152が回転する際にパルス状の信号を出力する。
そして、吸気通路11には、燃料噴射用のインジェクタ(燃料噴射装置)112が配置されている。燃料噴射装置112には燃料タンクから燃料ポンプによって所定圧力の燃料が供給され、吸気通路11の吸気ポート11a内に燃料が噴射される。この噴射燃料は吸入空気と混合されて混合気となってエンジン1の燃焼室1dに導入される。燃焼室1dに導入された混合気(ここで、混合気=「燃料+空気」である)は点火プラグ13にて点火されて燃焼、爆発する。この混合気の燃焼室1d内での燃焼、爆発によってピストン1cが往復運動してクランクシャフト105が回転する。
また、図1に示すように、エンジン1の出力は、クランクシャフト105及びダンパ2を介してインプットシャフト21に伝達される。ダンパ2は、エンジン1のトルク変動を吸収するダンパであって、例えば、コイルスプリング式トランスアクスルダンパである。
−モータジェネレータ−
次に、図1を参照して、第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2について説明する。第1モータジェネレータMG1は、インプットシャフト21に対して相対回転自在に支持された永久磁石からなるロータMG1Rと、3相巻線が巻回されたステータMG1Sとを備えた交流同期発電機であって、発電機として機能するとともに電動機(電動モータ)としても機能する。なお、第1モータジェネレータMG1は、特許請求の範囲に記載の「電動機」の一部に相当する。
また、第2モータジェネレータMG2も同様に、インプットシャフト21に対して相対回転自在に支持された永久磁石からなるロータMG2Rと、3相巻線が巻回されたステータMG2Sとを備えた交流同期発電機であって、電動機(電動モータ)として機能するとともに発電機としても機能する。第2モータジェネレータMG2は、特許請求の範囲に記載の「電動機」の一部に相当する。
また、第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2は、それぞれ、インバータ91を介してバッテリ(蓄電装置)9に接続されている(図6参照)。インバータ91はECU200によって制御され、インバータ91が制御されることによって、各モータジェネレータMG1、MG2の回生及び駆動の動作が制御される。また、各モータジェネレータMG1、MG2によって発生する回生電力は、インバータ91を介してバッテリ9に充電される。更に、各モータジェネレータMG1,MG2の駆動用電力は、それぞれ、バッテリ9からインバータ91を介して供給される。
−動力分割機構−
次に、図1を参照して、動力分割機構3について説明する。図1に示すように、動力分割機構3は、複数の歯車要素の中心で自転する外歯歯車のサンギヤ3Sと、サンギヤ3Sに外接しながらその周辺を自転しつつ公転する外歯歯車のピニオンギヤ3Pと、ピニオンギヤ3Pと噛合するべく中空環状に形成された内歯歯車のリングギヤ3Rと、ピニオンギヤ3Pを支持するとともに、ピニオンギヤ3Pの公転を通じて自転するプラネタリキャリア3CAと、を有する遊星歯車機構によって構成されている。なお、プラネタリキャリア3CAは、エンジン1側のインプットシャフト21に回転一体に連結されている。サンギヤ3Sは、第1モータジェネレータMG1のロータMG1Rに回転一体に連結されている。
また、動力分割機構3は、エンジン1及び第2モータジェネレータMG2の少なくとも一方の駆動力を、カウンタドライブギヤ51、カウンタドリブンギヤ52、ファイナルギヤ53、デファレンシャル装置54、及び、ドライブシャフト55を順次介して左右の駆動輪56L、56Rに伝達する。
−リダクション機構−
次に、図1を参照して、リダクション機構4について説明する。図1に示すように、リダクション機構4は、複数の歯車要素の中心で自転する外歯歯車のサンギヤ4Sと、キャリア(トランスアクスルケース)4CAに回転自在に支持され、サンギヤ4Sに外接しながら自転する外歯歯車のピニオンギヤ4Pと、ピニオンギヤ4Pと噛合するべく中空環状に形成された内歯歯車のリングギヤ4Rと、を有する遊星歯車機構によって構成されている。なお、リダクション機構4のリングギヤ4Rと、動力分割機構3のリングギヤ3Rと、カウンタドライブギヤ51とは互いに一体に構成されている。サンギヤ4Sは、第2モータジェネレータMG2のロータMG2Rと回転一体に連結されている。
また、リダクション機構4は、第2モータジェネレータMG2の駆動力を適正な減速比で減速し、減速された駆動力は、カウンタドライブギヤ51、カウンタドリブンギヤ52、ファイナルギヤ53、デファレンシャル装置54、及び、ドライブシャフト55を順次介して左右の駆動輪56L、56Rに伝達される。
−シフト操作装置−
ハイブリッド車両HVにおける運転席の近傍にシフト操作装置8(図3参照)が配置されている。図3は、図1のハイブリッド車両におけるシフト操作装置8等の一例を示す図である。図3に示すように、シフト操作装置8には、シフトレバー81が変位可能に設けられている。また、シフト操作装置8には、前進走行用のドライブポジション(Dポジション)、Dポジションと比較してアクセルオフ時の制動力(エンジンブレーキ)が大きく制御される前進走行用のブレーキポジション(Bポジション)、後進走行用のリバースポジション(Rポジション)、及び、中立のニュートラルポジション(Nポジション)が配設されており、ドライバが所望のポジションへシフトレバー81を変位させることが可能に構成される。また、シフトレバー81は、変位操作が解除されるとホームポジション(図3に示すシフトレバー81の位置)に戻されるように構成されている。
また、Dポジション、Bポジション、Rポジション、及び、Nポジションの各位置は、シフトポジションセンサ190によって検出される。シフトポジションセンサ190の出力信号はECU200に入力される。更に、駐車用のパーキングポジション(Pポジション)への設定を受け付けるPポジションスイッチ82が、例えば、シフトレバー81の近傍に設けられている。ここで、Pポジションスイッチ82は、ドライバによって押下された場合に、パーキングポジション(Pポジション)に設定する旨の操作信号をECU200に出力する。なお、Pポジションスイッチ82は、特許請求の範囲に記載の「パーキングロック部」の一部に相当する。
−パワースイッチ−
ハイブリッド車両HVには、図3に示すように、走行可否状態を変更する場合に押下されるパワースイッチ83が設けられている。このハイブリッド車両HVでは、エンジン1、第1モータジェネレータMG1、及び、第2モータジェネレータMG2の少なくとも1つによる駆動が可能な状態、すなわち走行可能な状態(以下、「Ready−On状態」ともいう)で、パワースイッチ83が押下された場合に、エンジン1、第1モータジェネレータMG1、及び、第2モータジェネレータMG2による駆動が禁止される走行不可能な状態(以下、「Ready−Off状態」ともいう)となる。一方、「Ready−Off状態」で、パワースイッチ83が押下された場合(以下、この操作を、「車両システム起動操作」ともいう)には、「Ready−On状態」となる。ここで、パワースイッチ83は、特許請求の範囲に記載の「操作受付部」の一部に相当する。
本実施形態では、パワースイッチ83が、「Ready−On状態」と「Ready−Off状態」とを切り換える操作を受け付ける場合について説明するが、パワースイッチ83が、「ハイブリッドシステム」(以下、「車両システム」ともいう。)を起動及び停止させる形態でもよい。ここで、「ハイブリッドシステム」とは、エンジン1の運転制御、モータジェネレータMG1,MG2の駆動制御、エンジン1及びモータジェネレータMG1,MG2の協調制御などを含む各種制御を実行することにより、ハイブリッド車両HVの走行を制御するシステムである。具体的には、「ハイブリッドシステム」とは、図6に示すECU200を備え、図6に示す種々のセンサ、スイッチからの信号を受け付けて、受け付けた信号に基づいて、エンジン1、第1モータジェネレータMG1、第2モータジェネレータMG2、及び、インバータ91等の車両の走行に係る装置を統括して制御するシステムである。パワースイッチ83が、「ハイブリッドシステム」を起動及び停止させる場合には、パワースイッチ83が押下されることによって、ハイブリッドシステムが起動された場合に、「Ready−On状態」となる。また、パワースイッチ83が押下されることによって、ハイブリッドシステムが停止された場合に、「Ready−Off状態」となる。なお、本発明に係る「車両の制御装置」は、ハイブリッドシステムの一部を構成している。
−パーキングロック機構−
次に、図4及び図5を参照してパーキングロック機構6について説明する。図4は、図1のハイブリッド車両HVに搭載されるパーキングロック機構6の概略構成を示す斜視図である。図5は、図1のハイブリッド車両HVに搭載されるパーキングロック機構の概略構成を示す側面図である。なお、パーキングロック機構6は、特許請求の範囲に記載の「パーキングロック部」の一部に相当する。
パーキングロック機構6は、バイワイヤ方式であり、図1に示すリダクション機構4の出力軸51a(例えば、カウンタドライブギヤ51等)を回転可能にアンロックするパーキング解除状態、又は、回転不可能にロックするパーキング状態に切り換えるものである。
パーキングロック機構6は、パーキングギヤ61、パーキングロックポール62、パーキングロッド63、パーキングアクチュエータ7、図3に示すシフトレバー81、Pポジションスイッチ82、シフトポジションセンサ190等を備えている。
パーキングギヤ61は、図1に示すリダクション機構4の出力軸51aの外周に一体形成(または嵌合係止)されている。パーキングロックポール62は、パーキングギヤ61の歯間に係合又は離隔するロック爪621が設けられている。パーキングロッド63には、パーキングロックポール62を傾動させるためのテーパコーン形状のカム64が設けられている。
パーキングアクチュエータ7は、ディテントプレート71、モータ72、減速機構73、ディテントスプリング74等を備えている。ディテントプレート71には、マニュアルシャフト75が一体回転可能に取り付けられていると共に、パーキングロッド63が固定されている。マニュアルシャフト75の軸方向一端側(図4では左端側)は、モータ72の出力軸あるいは減速機構73の回転軸に同軸、且つ、一体回転可能に例えばスプライン結合されている。この構成を有するため、モータ72によってディテントプレート71を回転させると、パーキングロッド63がパーキングロッド63の軸方向に平行に押し引きされることになる。
ディテントプレート71の外形は、例えば、マニュアルシャフト75に下端部が一体回転可能な略扇形状に形成されており、その所定領域には、2個の谷711、712が形成されている。ディテントスプリング74の自由端側に回転自在に取り付けられているローラ76は、ディテントプレート71の2個の谷711、712のいずれかに係合されることで、ディテントプレート71が回転停止したときにディテントプレート71をほぼ不動に保持する。
モータ72は、例えば、スイッチドリラクタンスモータ(SRモータ)等の同期モータとされている。モータ72には、そのロータの回転角を検出するエンコーダ77が配設されている。エンコーダ77は、例えば、磁気式のロータリエンコーダからなり、モータ72のロータの回転に同期してパルス信号をECU200(図6、図7参照)に出力する。ECU200は、モータ72への通電を開始してから、エンコーダ77からの出力カウント値(検出回転角)が、目標回転角範囲(目標カウント値)に入るまでモータ72をフィードバック制御する。
−パーキングロック機構の動作−
次に、パーキングロック機構6の動作を説明する。なお、以下の動作は全てECU200のロック部203(図7参照)によって実行される。まず、パーキングロック機構6の非作動状態(アンロック状態)において、ドライバによってPポジションスイッチ82(図3参照)が押圧操作されると、Pポジションスイッチ82からパーキングポジション(Pポジション)要求信号が出力される。Pポジション要求信号がECU200に入力されると、ECU200は、ハイブリッド車両HVが停止した状態では、Pポジション要求信号に応答して、モータ72を駆動してディテントプレート71を所定角度回転させることによって、パーキングロッド63をパーキングロックポール62に接近する方向に押す。これによって、カム64の大径側がパーキングロックポール62を押し上げてロック爪621をパーキングギヤ61に係合させる。これによって、パーキングギヤ61及びリダクション機構4の出力軸51aが回転不可能にロックされて、ハイブリッド車両HVが固定状態(パーキング状態)になる。
一方、ドライバによって、シフトレバー81が非パーキングポジション(Dポジション、Bポジション、Rポジション、Nポジション)に切り換え操作されると、シフトポジションセンサ190から非パーキングポジション要求信号(Dポジション要求信号、Bポジション要求信号、Rポジション要求信号、Nポジション要求信号)が出力される。この非パーキングポジション要求信号がECU200に入力されると、ECU200は、この非パーキングポジション要求信号に応答して、モータ72を駆動してディテントプレート71を上記の向きとは逆向きに所定角度回転させることによって、パーキングロッド63をパーキングロックポール62から離間させる方向に引く。これによって、カム64の小径部分がパーキングロックポール62を下げて、ロック爪621をパーキングギヤ61から抜き出す。これによって、パーキングギヤ61及びリダクション機構4の出力軸51aが回転可能にアンロックされて、車両が移動可能な状態(非パーキング状態)になる。
−ECU−
次に、図6を用いて、ECU200の構成について説明する。図6は、ECU200の構成の一例を示すブロック図である。ECU200は、上述のパーキングロック機構6の動作制御、エンジン1の運転制御、エンジン1及びモータジェネレータMG1,MG2の協調制御などを含む各種制御を実行する電子制御装置であって、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びバックアップRAMなどを備えている。
ROMには、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるテーブル、マップ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラム、マップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMはCPUでの演算結果、各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMはイグニッションスイッチのOFF時などにおいて保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
ECU200には、図6に示すように、Pポジションスイッチ82、パワースイッチ83、シフトポジションセンサ190、エンジン冷却水温を検出する水温センサ191、吸入空気量を検出するエアフローメータ192、吸入空気温度を検出する吸気温センサ193、O2センサ194、アクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度Accを検出するアクセル開度センサ195、スロットル開度センサ196、クランクシャフト105が所定角度だけ回転する度にパルス信号を発信するクランクポジションセンサ197、カムポジションセンサ198,199、車輪の回転速度を検出する車輪速センサ19A、及び、ブレーキペダルに対する踏力(ブレーキ踏力)を検出するブレーキペダルセンサ19B等が接続されており、これらの各センサ(又はスイッチ)からの信号がECU200に入力されるようになっている。また、図略の空燃比センサ、バッテリ9の充放電電流を検出する電流センサ、バッテリ温度センサ等も接続されており、これらの各センサからの信号もECU200に入力される。
また、ECU200には、エンジン1のスロットルバルブ113を開閉駆動するスロットルモータ114、燃料噴射装置112、点火装置13、吸気側VVT機構15in及び排気側VVT機構15ex等が接続されている。また、ECU200は、上記の各種センサの出力信号に基づいて、スロットルモータ114に対して制御信号を出力してエンジン1のスロットル開度制御(吸入空気量制御)を実行する。更に、ECU200は、上記の各種センサの出力信号に基づいて、燃料噴射装置112に対して制御信号を出力してエンジン1の燃料噴射量制御を実行する。加えて、ECU200は、上記の各種センサの出力信号に基づいて、点火装置13に対して制御信号を出力してエンジン1の点火時期制御を実行する。また、ECU200は、上記の各種センサの出力信号に基づいて、吸気側VVT機構15in及び排気側VVT機構15exに対して、それぞれ、制御信号を出力してエンジン1の吸気バルブ111及び排気バルブ121のバルブタイミング制御を実行する。
更に、ECU200は、バッテリ9の状態を管理するために、上記電流センサによって検出された充放電電流の積算値、バッテリ温度センサによって検出されたバッテリ温度等に基づいて、バッテリ9の充電状態(SOC:State of Charge)、バッテリ9の入力制限Win及び出力制限Wout等を求める。
また、ECU200にはインバータ91が接続されている。インバータ91は、モータジェネレータMG1,MG2をそれぞれ制御するIPM(Intelligent Power Module)を備えている。各IPMは、複数個(例えば、6個)の半導体スイッチング素子(例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ))等によって構成されている。
インバータ91は、例えば、ECU200からの指令信号(例えば、第1モータジェネレータMG1のトルク指令値、第2モータジェネレータMG2のトルク指令値)に応じてバッテリ9からの直流電流を、モータジェネレータMG1,MG2を駆動する電流に変換する一方、エンジン1の動力によって第1モータジェネレータMG1において発電された交流電流、及び、回生動作によって第2モータジェネレータMG2において発電された交流電流を、バッテリ9に充電するための直流電流に変換する。また、インバータ91は、第1モータジェネレータMG1で発電された交流電流を走行状態に応じて、第2モータジェネレータMG2の駆動用電力として供給する。
−車両の制御装置−
次に、本発明に係る「車両の制御装置」について図7を参照して説明する。図7は、本発明に係る「車両の制御装置」における主要部の一例を示す機能構成図である。ECU200は、上記CPUが上記ROM等に記憶された制御プログラムを読み出して実行することによって、機能的に、走行制御部201、停止部202、ロック部203、期間設定部204、失敗判定部205、禁止部206、始動部207、及び、操作受付部208等の機能部として機能する。ここで、ロック部203、期間設定部204、失敗判定部205、禁止部206、及び、操作受付部208は、本発明に係る「車両の制御装置」を構成する。
走行制御部201は、上記の各種センサの出力信号に基づいて、図1に示すハイブリッド車両HVの走行制御を行う機能部であって、「EV走行モード」、「通常走行モード」、「高速走行モード」等の走行状態を規定する「走行モード」を設定すると共に、車両の運転状態及びバッテリ9の状態に基づいて、エンジン1の停止及び再始動を指示する。
−走行制御−
ここで、図1を参照して、走行制御部201によって行われる走行制御について説明する。なお、ここでは、便宜上、シフトレバー81によって「Dポジション」が設定されている場合の走行制御について説明する。なお、以下の制御は全て走行制御部201によって行われる。
まず、発進時、低速走行時等であって、エンジン1の運転効率が悪い場合には、第2モータジェネレータMG2のみによって駆動されて走行を行う状態(以下、この走行状態を「EV走行モード」ともいう。)に制御される。また、車室内に配置された図略の走行モード選択スイッチによってドライバ等によって「EV走行モード」が選択された場合にも「EV走行モード」に制御される。
次に、通常走行時には、動力分割機構3によってエンジン1の駆動力が2経路に分けられ(トルクスプリット)、一方で、駆動輪56L,56Rがエンジン1によって直接駆動(直達トルクによる駆動)され、他方で、エンジン1によって第1モータジェネレータMG1が駆動されて発電が行われる走行状態(以下、この走行状態を「通常走行モード」ともいう。)に制御される。このとき、第1モータジェネレータMG1によって発生される電力によって第2モータジェネレータMG2が駆動されて、駆動輪56L,56Rの駆動補助が行われる(電気パスによる駆動)。
このように、動力分割機構3が差動機構として機能し、その差動作用によってエンジン1からの動力の主部が駆動輪56L、56Rに機械的に伝達され、エンジン1からの動力の残部が第1モータジェネレータMG1から第2モータジェネレータMG2への電気パスを用いて電気的に伝達されることによって、電気的に変速比が変更される変速機としての機能が発揮される。これによって、駆動輪56L、56R(リングギヤ3R、4R)の回転数及びトルクに依存することなく、エンジン回転数及びエンジントルクを自由に操作することが可能となり、駆動輪56L、56Rに要求される駆動力を得ながらも、燃料消費率が最適化されたエンジンの運転状態を得ることが可能となる。
また、高速走行時には、更にバッテリ(走行用バッテリ)9からの電力が第2モータジェネレータMG2に供給されて、第2モータジェネレータMG2の出力が増大されて駆動輪56L、56Rに対して駆動力の追加(駆動力アシスト)が行われる走行状態(以下、この走行状態を「高速走行モード」ともいう。)に制御される。
更に、減速時には、第2モータジェネレータMG2が発電機として機能して回生発電が行われ、回収した電力がバッテリ9に蓄えられる。なお、バッテリ9の充電量が低下し、充電が特に必要な場合には、エンジン1の出力を増加して第1モータジェネレータMG1による発電量を増やしてバッテリ9に対する充電量を増加する。もちろん、低速走行時においても必要に応じてエンジン1の駆動力を増大する制御を行う場合もある。例えば、上述のようにバッテリ9の充電が必要な場合、エアコン等の補機を駆動する場合、及び、エンジン1の冷却水の温度を所定温度まで上げる場合等である。
また、ハイブリッド車両HVにおいては、車両の運転状態及びバッテリ9の状態に基づいて、燃費を向上させる等の目的で、エンジン1を停止させる場合がある。そして、その後も、車両の運転状態及びバッテリ9の状態に基づいて、エンジン1を再始動させる。このように、ハイブリッド車両HVにおいては、「Ready−On状態」であってもエンジン1は、停止及び再始動を繰り返して間欠運転されることになる。
−自動停止、自動再始動−
再び、図7に戻って、ECU200の機能構成について説明する。停止部202は、走行制御部201からの「走行モード」の変更情報、及び、エンジン1を停止する指示情報に基づいて、エンジン1を停止する機能部である。
換言すれば、停止部202は、エンジン1を停止する条件である「停止条件」を満たした場合に、エンジン1を停止する機能部である。具体的には、停止部202は、燃料噴射装置112に対して燃料の噴射を停止させると共に、点火装置13に対して、点火を停止させることによってエンジン1を停止する。また、「停止条件」は、下記の第1条件又は第2条件を満たすことである。
第1条件:走行制御部201によって、走行モードが、「通常走行モード」又は「高速走行モード」から「EV走行モード」に変更されたこと。
第2条件:走行制御部201によって、エンジン1を停止させる指示が出力されたこと。具体的には、例えば、バッテリ9の入力制限Winに基づいて、走行制御部201からエンジン1を停止させる指示が出力される場合(第2条件が満たされる場合)がある。
始動部207は、走行制御部201からの「走行モード」の変更情報、及び、エンジン1を始動する指示情報に基づいて、エンジン1を始動する機能部である。
換言すれば、始動部207は、エンジン1を始動する条件である「始動条件」を満たした場合に、エンジン1を始動する機能部である。具体的には、「始動条件」は、下記の第3条件又は第4条件を満たすことである。
第3条件:走行制御部201によって、走行モードが、「EV走行モード」から「通常走行モード」又は「高速走行モード」に変更されたこと。
第4条件:走行制御部201又は操作受付部208によって、エンジン1を始動させる指示が出力されたこと。具体的には、例えば、バッテリ9の充電量(SOC)が低下した場合等、充電が特に必要なときには、走行制御部201からエンジン1を始動させる指示が出力される場合(第4条件が満たされる場合)がある。
また、始動部207は、「始動条件」を満たしているときであっても、禁止部206によってエンジン1の始動が禁止されている場合には、エンジン1の始動を行わない。すなわち、始動部207は、禁止部206からの指示に従って動作する。
−始動失敗判定、始動禁止−
ロック部203は、Pポジションスイッチ82からの操作信号を受け付けて、パーキングロック機構6(図4、図5参照)の動作を制御する機能部である。なお、ロック部203は、特許請求の範囲に記載の「パーキングロック部」の一部に相当する。
具体的には、ロック部203は、ハイブリッド車両HVが停止した状態であって、パーキングロック機構6が非作動状態(アンロック状態)であるときに、Pポジションスイッチ82からの操作信号を受け付けると、パーキングロック機構6を固定状態(パーキング状態)とする。また、ロック部203は、パーキングロック機構6が固定状態(パーキング状態)において、シフトポジションセンサ190から非パーキングポジション(Dポジション、Bポジション、Rポジション、Nポジション)への切り換え信号を受け付けると、パーキングロック機構6を非作動状態(アンロック状態)とする。
また、ロック部203は、パーキングロック機構6が固定状態(パーキング状態)であるか、又は、非作動状態(アンロック状態)であるかの状態情報(例えば、フラグ情報)を保持しており、禁止部206からの要求に応じて出力する。
期間設定部204は、パーキングロック機構6が非作動状態(アンロック状態)のときにエンジン1を始動する場合には、パーキングロック機構6が固定状態(パーキング状態)のときにエンジン1を始動する場合と比較して失敗判定部205による判定が実行される始動失敗判定期間PSを短く設定する機能部である。なお、期間設定部204は、特許請求の範囲に記載の「期間設定部」に相当する。
具体的には、ハイブリッド車両HVが停止した状態で、パーキングロック機構6が固定状態(パーキング状態)のときにエンジン1を始動する場合には、始動失敗判定期間PSは、始動失敗判定期間P1(例えば、5秒間)に設定されており、ハイブリッド車両HVが走行中に、パーキングロック機構6が非作動状態(アンロック状態)のときにエンジン1を始動する場合には、期間設定部204によって、始動失敗判定期間PSが、始動失敗判定期間P1より短い始動失敗判定期間P2(例えば、2秒間)に設定される。
また、ハイブリッド車両HVが走行中に、操作受付部208によって「車両システム起動操作」が受け付けられた場合には、期間設定部204によって、始動失敗判定期間PSが、始動失敗判定期間P1より短い始動失敗判定期間P2(例えば、2秒間)に設定される。
失敗判定部205は、エンジン1を始動するときに、エンジン1の始動が失敗したか否かを判定する機能部である。なお、失敗判定部205は、特許請求の範囲に記載の「失敗判定部」に相当する。
具体的には、失敗判定部205は、始動部207によってエンジン1が始動されるときに、エンジン1の始動が開始された時点(例えば、第1モータジェネレータMG1によってエンジン1にトルクが付与され、エンジン1の回転が開始された時点)から始動失敗判定期間PSが経過するまで、エンジン1の始動が成功したか否かを断続的に(例えば、50msec毎に)判定し、エンジン1の始動が成功したと判定されれば、その時点で処理を終了し、始動失敗判定期間PSが経過してもエンジン1の始動が成功したと判定されなかった場合に、エンジン1の始動が失敗したと判定する。
また、失敗判定部205は、例えば、クランクポジションセンサ(エンジン回転数センサ)197によって検出されるエンジン回転数Neが、予め設定された閾値回転数Nth(例えば、600rpm)以上となった場合に、エンジン1の始動が成功したと判定する。更に、失敗判定部205は、エンジン1の始動が失敗したと判定された場合には、予め設定された所定回数(例えば、5回)、エンジン1の始動をリトライする。そして、所定回数リトライしても、エンジン1の始動が失敗したと判定された場合には、失敗判定部205は、エンジン1の始動が失敗したことをドライバへ報知する。例えば、失敗判定部205は、エンジン1の始動が失敗したことを示すLED(Light Emitting Diode)を点灯すると共に、エンジン1の始動が失敗したことを示す音声メッセージを出力する。
禁止部206は、パーキングロック機構6が非作動状態(アンロック状態)のときには、ハイブリッド車両HVが停止中においてエンジン1が始動することを禁止する機能部である。なお、禁止部206は、特許請求の範囲に記載の「始動禁止部」に相当する。
具体的には、禁止部206は、ハイブリッド車両HVが停止した状態で、ロック部203に保持されている状態情報が非作動状態(アンロック状態)を示す情報である場合に、始動部207に対してエンジン1が始動することを禁止する。また、禁止部206は、エンジン1が始動することを禁止しているときには、ドライバに対して、エンジン1の始動が禁止されている旨の報知を行う。例えば、エンジンの始動が禁止されていることを示すLEDを点灯する。
操作受付部208は、「Ready−Off状態」において、ハイブリッド車両HVが走行中にパワースイッチ73が押下された(すなわち、「車両システム起動操作」が行われた)ことを受け付ける機能部である。ここで、操作受付部204は、特許請求の範囲に記載の「操作受付部」の一部に相当する。操作受付部208によって「車両システム起動操作」が受け付けられた場合には、期間設定部204に対して、パーキングロック機構6が固定状態(パーキング状態)のときにエンジン1を始動する場合と比較して失敗判定部205による判定が実行される始動失敗判定期間PSを短く設定する旨の指示情報が出力されると共に、始動部207に対してエンジン1を始動する旨の指示情報が出力される。
上述のように、ハイブリッド車両HVにおいて、パーキングロック機構6が非作動状態(アンロック状態)である場合には、ハイブリッド車両HVが停止中においてエンジン1を始動することが禁止されるため、ハイブリッド車両HVが停止中にエンジン1を始動するときに、トルク脈動が出力軸51a(図4、図5参照)に伝達されることを確実に防止することができる。
すなわち、パーキングロック機構6が非作動状態(アンロック状態)である場合には、ハイブリッド車両HVが停止中においてエンジン1を始動することが禁止されるため、ハイブリッド車両HVが停止中においてエンジン1を始動するときには、必ずパーキングロック機構6が固定状態(パーキング状態)であるので、ハイブリッド車両HVが停止中にエンジン1を始動するときに、トルク脈動が出力軸51aに伝達されることを確実に防止することができるのである。
本実施形態では、禁止部206が、パーキングロック機構6が非作動状態(アンロック状態)のときに、ハイブリッド車両HVが停止中におけるエンジン1の始動を禁止する場合について説明するが、禁止部206が、シフトポジションが非パーキングポジション(Dポジション、Bポジション、Rポジション、Nポジション)に設定されているときに、ハイブリッド車両HVが停止中におけるエンジン1の始動を禁止する形態でもよい。この場合には、本発明に係る「車両の制御装置」(具体的には、ロック部203)の構成が簡略化される。
−ECU200の動作−
次に、図8〜図10を参照して、本発明に係る車両の制御装置(ECU200)の動作について説明する。図8は、図7に示す車両の制御装置(ECU200)によるエンジン1の自動停止動作及び自動再始動動作の一例を示すフローチャートである。図9、図10は、図8に示すフローチャートのステップS107で実行されるエンジン始動処理の一例を示す詳細フローチャートである。なお、図6において、便宜上、初期状態として、エンジン1が始動されているものとする。
図8に示すように、まず、停止部202によって「停止条件」が成立したかの判定が行われる(ステップS101)。ステップS101でNOの場合には、処理が待機状態とされる。ステップS101でYESの場合には、処理がステップS103へ進められる。次に、停止部202によって、エンジン1が停止される(ステップS103)。
そして、始動部207によって、「始動条件」が成立したかの判定が行われる(ステップS105)。ステップS105でNOの場合には、処理が待機状態とされる。ステップS105でYESの場合には、処理がステップS107へ進められる。次に、始動部207等によって、エンジン1を始動する処理である「エンジン始動処理」が実行される(ステップS107)。そして、処理がステップS101に戻され、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。
次に、図9を参照して、図8に示すフローチャートのステップS107で実行される「エンジン始動処理」について説明する。まず、禁止部206によって、ハイブリッド車両HVが停止中であるか否かの判定が行われる(ステップS201)。ステップS201でYESの場合には処理がステップS203へ進められる。ステップS201でNOの場合には処理が図10に示すフローチャートのステップS251へ進められる。
そして、禁止部206によって、パーキングロック機構6は固定状態(パーキング状態)であるか否かの判定が行われる(S203)。ステップS203でYESの場合には処理がステップS209へ進められる。ステップS203でNOの場合には処理がステップS205へ進められる。次に、禁止部206によって、エンジン1の始動が禁止される(ステップS205)。そして、禁止部206によって、エンジン1の始動が禁止されている旨がドライバに対して報知され(ステップS207)、処理がステップS203に戻され、ステップS203以降の処理が繰り返し実行される。
また、ステップS203でYESの場合には、始動部207によって、エンジン1が始動される(ステップS209)。そして、失敗判定部205によって、エンジン1の始動が成功したか否かの判定が行われる(ステップS211)。ステップS211でYESの場合には、処理が図8のステップS101へリターンされ、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。ステップS211でNOの場合には、処理がステップS213へ進められる。
そして、失敗判定部205によって、始動失敗判定期間P1が経過したか否かの判定が行われる(ステップS213)。ステップS213でNOの場合には、処理がステップS209へ戻され、ステップS209以降の処理が繰り返し実行される。ステップS213でYESの場合には、処理がステップS215へ進められる。次いで、失敗判定部205によって、エンジン1の始動が失敗したと判定される(ステップS215)。そして、失敗判定部205によって、リトライをするか否かの判定が行われる(ステップS217)。ステップS217でYESの場合には、処理がステップS209へ戻され、ステップS209以降の処理が繰り返し実行される。ステップS217でNOの場合には、処理がステップS219へ進められる。そして、失敗判定部205によって、エンジン1の始動が失敗したことがドライバへ報知され(ステップS219)、処理が終了される。
ステップS201でNOの場合(走行中にパワースイッチ73が押下された(すなわち、「車両システム起動操作」が行われた)場合も含む)、には、図10に示すように、期間設定部204によって、始動失敗判定期間P2が設定される(ステップS251)。そして、始動部207によって、エンジン1が始動される(ステップS253)。次いで、失敗判定部205によって、エンジン1の始動が成功したか否かの判定が行われる(ステップS255)。ステップS255でYESの場合には、処理が図8のステップS101へリターンされ、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。ステップS255でNOの場合には、処理がステップS257へ進められる。
そして、失敗判定部205によって、始動失敗判定期間P2が経過したか否かの判定が行われる(ステップS257)。ステップS257でNOの場合には、処理がステップS253へ戻され、ステップS253以降の処理が繰り返し実行される。ステップS257でYESの場合には、処理がステップS259へ進められる。次いで、失敗判定部205によって、エンジン1の始動が失敗したと判定される(ステップS259)。そして、失敗判定部205によって、リトライをするか否かの判定が行われる(ステップS261)。ステップS261でYESの場合には、処理がステップS253へ戻され、ステップS253以降の処理が繰り返し実行される。ステップS261でNOの場合には、処理がステップS263へ進められる。そして、失敗判定部205によって、エンジン1の始動が失敗したことがドライバへ報知され(ステップS263)、処理が終了される。
このようにして、ハイブリッド車両HVにおいて、エンジン1を始動するときに、エンジン1の始動が失敗したか否かが判定される。また、パーキングロック機構6が非作動状態(アンロック状態)のときに、エンジン1を始動する場合には、パーキングロック機構6が固定状態(パーキング状態)のときにエンジン1を始動する場合と比較してエンジン1の始動が失敗したか否かの判定が実行される始動失敗判定期間PSが短く設定されるため、始動失敗判定期間PSを適正な値(ここでは、始動失敗判定期間P2:例えば、2秒間)に設定することによって、ハイブリッド車両HVが走行中にエンジン1を始動するときに、トルク脈動が出力軸51aに伝達されることを抑制することができる。
すなわち、ハイブリッド車両HVが走行中にエンジン1を始動するときには、パーキングロック機構6が非作動状態(アンロック状態)であるため、パーキングロック機構6が固定状態(パーキング状態)のときにエンジン1を始動する場合と比較してエンジン1の始動が失敗したか否かの判定が実行される始動失敗判定期間PSが短く設定される。このように始動失敗判定期間PSが短く設定されると、エンジン1が燃焼条件の悪化等の原因により、始動に時間を要する場合であっても、始動失敗判定期間PSが経過すればエンジン1の始動が失敗したと判定されて、エンジン1の始動動作が停止されるため、始動失敗判定期間PSを適正な値(ここでは、始動失敗判定期間P2:例えば、2秒間)に設定することによって、エンジン1の回転数が低い状態(例えば、300rpm〜500rpm)でのトルク脈動が出力軸51aに伝達されることを抑制することができるのである。
また、ハイブリッド車両HVが走行中に「車両システム起動操作」が受け付けられたときには、エンジン1の始動に伴う振動及び始動音がドライバに伝達されるため、ドライバは、「車両システム起動操作」が受け付けられたことを確認することができる。また、この場合には、始動失敗判定期間PSが短く設定されるため、上述のように、始動失敗判定期間PSを適正な値(ここでは、始動失敗判定期間P2:例えば、2秒間)に設定することによって、エンジン1の回転数が低い状態(例えば、300rpm〜500rpm)でのトルク脈動が出力軸に伝達されることを抑制することができる。
−他の実施形態−
本実施形態では、本発明に係る車両の制御装置が、ECU200においてロック部203、期間設定部204、失敗判定部205、禁止部206、及び、操作受付部208等の機能部として構成されている場合について説明したが、ロック部203、期間設定部204、失敗判定部205、禁止部206、及び、操作受付部208のうち、少なくとも1つの機能部が、電子回路等のハードウェアで構成されている形態でもよい。
本実施形態では、車両が、いわゆる「シリーズ・パラレル型」のハイブリッド車両HVである場合について説明したが、車両が、「シリーズ型」又は「パラレル型」のハイブリッド車両である形態でもよい。
本実施形態では、車両が、FF方式のハイブリッド車両HVである場合について説明したが、車両がFR方式又は4WD方式のハイブリッド車両である形態でもよい。
また、本実施形態では、ハイブリッド車両HVに、2個のモータジェネレータMG1、MG2が配設されている場合について説明したが、ハイブリッド車両に、1個又は3個以上のモータジェネレータが配設されている形態でもよい。例えば、本実施形態によるハイブリッド車両HVにおいて、第1モータジェネレータMG1および第2モータジェネレータMG2に加えて、後輪車軸を駆動する第3モータジェネレータが配設されている形態でもよい。
本実施形態では、パワースイッチ73がプッシュスイッチである場合について説明したが、パワースイッチ73が操作を受け付け可能であればどのよう形態でもよい。例えば、パワースイッチ73が、レバースイッチ、スライドスイッチ、又は、シリンダにキーを挿入して回転させるキースイッチなどである形態でもよい。
本実施形態では、車両が、ハイブリッド車両HVである場合について説明したが、本発明に係る車両の制御装置は、コンベンショナルな(駆動源がエンジンのみである)車両についても適用することができる。ここでは、車両がオートマチックトランスミッションが搭載された車両(いわゆる、AT車)であって、パーキングロック機構6を備えていない場合について説明する。
この場合には、停止部202で判定される「停止条件」は、燃費を向上するための、いわゆる「自動停止」の条件であって、始動部207で判定される「始動条件」は、「自動再始動」の条件である。また、操作受付部208は、「車両システム起動操作」に換えて、「イグニッションON操作」を受け付ける。更に、期間設定部204は、車両が走行中にエンジンを始動する場合には、車両が停止中にエンジンの駆動力が車輪に伝達されない状態でエンジンを始動する場合と比較して、始動失敗判定期間PSを短く設定する。ここで、「エンジンの駆動力が車輪に伝達されない状態」とは、例えば、シフトポジションが「Nポジション」又は「Pポジション」に設定されている場合である。
また、期間設定部204が、エンジンの駆動力が車輪に伝達される状態で、車両が走行中にエンジンを始動する場合に限って、始動失敗判定期間PSを短く設定する形態でもよい。ここで、「エンジンの駆動力が車輪に伝達される状態」とは、例えば、シフトポジションが「Dポジション」に設定されている場合である。
この場合には、エンジンの駆動力が車輪に伝達される状態で(例えば、シフト位置が「Dポジション」に設定されている状態で)、車両が走行中にエンジンを始動する場合に限って、エンジンの始動が失敗したか否かの判定が実行される始動失敗判定期間PSが短く設定されるため、トルク脈動が出力軸51aに伝達される虞がある場合に限って、始動失敗判定期間PSが短く設定される。このように始動失敗判定期間PSが短く設定されると、エンジンが燃焼条件の悪化等の原因により、始動に時間を要する場合であっても、始動失敗判定期間PSが経過すればエンジンの始動が失敗したと判定されて、エンジンの始動動作が停止されるため、始動失敗判定期間PSを適正な値に設定することによって、エンジンの回転数が低い状態(例えば、300rpm〜500rpm)でのトルク脈動が出力軸に伝達されることを抑制することができる。
更に、禁止部206は、エンジンの駆動力が車輪に伝達される状態では、車両が停止中におけるエンジンの始動を禁止する形態でもよい。この場合には、エンジンの駆動力が車輪に伝達される状態では(例えば、シフトポジションが「Dポジション」に設定されている状態では)、車両が停止中におけるエンジンの始動が禁止されるため、車両が停止中にエンンジンを始動するときに、トルク脈動が出力軸51aに伝達されることを確実に防止することができる。
本発明は、走行用の駆動源が搭載された車両の制御装置に利用することができる。特に、駆動源として内燃機関及び電動機が搭載されたハイブリッド車両の制御装置に好適に利用することができる。
1 エンジン(内燃機関)
11 吸気通路
112 燃料噴射装置
12 排気通路
13 点火プラグ
14 イグナイタ
190 シフトポジションセンサ
2 ダンパ
3 動力分割機構
4 リダクション機構
51a 出力軸
6 パーキングロック機構(パーキングロック部の一部)
61 パーキングギヤ
62 パーキングロックポール
63 パーキングロッド
7 パーキングアクチュエータ
8 シフト操作装置
81 シフトレバー
82 Pポジションスイッチ(パーキングロック部の一部)
83 パワースイッチ(操作受付部の一部)
9 バッテリ
91 インバータ
200 ECU(車両の制御装置)
201 走行制御部
202 停止部(停止部)
203 ロック部(パーキングロック部の一部)
204 期間設定部(期間設定部)
205 失敗判定部(失敗判定部)
206 禁止部(始動禁止部)
207 始動部(始動部)
208 操作受付部(操作受付部の一部)
HV ハイブリッド車両
MG1 第1モータジェネレータ(電動機の一部)
MG2 第2モータジェネレータ(電動機の一部)

Claims (6)

  1. 駆動源として内燃機関及び電動機が搭載され、駆動力の出力軸に対して直接または間接に連結されたパーキングギヤをロックするパーキングロック部を備えた車両の制御装置であって、
    前記内燃機関を始動するときに、前記内燃機関の始動が失敗したか否かを判定する失敗判定部と、
    前記パーキングギヤがロックされていないときに前記内燃機関を始動する場合には、前記パーキングギヤがロックされているときに前記内燃機関を始動する場合と比較して前記失敗判定部による判定が実行される始動失敗判定期間を短く設定する期間設定部と、を備えることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の制御装置において、
    前記パーキングギヤがロックされていない場合には、前記車両が停止中において前記内燃機関を始動することを禁止する始動禁止部を更に備えることを特徴とする車両の制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両の制御装置において、
    前記内燃機関及び前記電動機の少なくとも一方が駆動力を出力可能な状態とする操作である車両システム起動操作を受け付ける操作受付部を更に備え、
    前記期間設定部は、車両が走行中に前記操作受付部によって前記車両システム起動操作が受け付けられたことに伴い前記内燃機関を始動する場合には、前記パーキングギヤがロックされているときに前記内燃機関を始動する場合と比較して前記失敗判定部による判定が実行される始動失敗判定期間を短く設定することを特徴とする車両の制御装置。
  4. 駆動源として内燃機関が搭載された車両の制御装置であって、
    前記内燃機関を始動するときに、前記内燃機関の始動が失敗したか否かを判定する失敗判定部と、
    前記車両が走行中に前記内燃機関を始動する場合には、前記車両が停止中に前記内燃機関の駆動力が車輪に伝達されない状態で前記内燃機関を始動する場合と比較して、前記失敗判定部による判定が実行される始動失敗判定期間を短く設定する処理である判定期間変更処理を実行する期間設定部と、を備えることを特徴とする車両の制御装置。
  5. 請求項4に記載の車両の制御装置において、
    前記期間設定部は、前記内燃機関の駆動力が車輪に伝達される状態で、前記車両が走行中に前記内燃機関を始動する場合に限って、前記判定期間変更処理を実行することを特徴とする車両の制御装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の車両の制御装置において、
    前記内燃機関の駆動力が車輪に伝達される状態では、前記車両が停止中における前記内燃機関の始動を禁止する始動禁止部を更に備えることを特徴とする車両の制御装置。
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