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JP2013133048A - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

頭部保護エアバッグ装置 Download PDF

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JP2013133048A
JP2013133048A JP2011286030A JP2011286030A JP2013133048A JP 2013133048 A JP2013133048 A JP 2013133048A JP 2011286030 A JP2011286030 A JP 2011286030A JP 2011286030 A JP2011286030 A JP 2011286030A JP 2013133048 A JP2013133048 A JP 2013133048A
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篤 樫尾
Shoichi Ibe
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Abstract

【課題】嵩張らずに搭載させることができ、かつ、インナチューブに形成されるガス流入穴のバッグ本体内での配置位置の精度を良好とすることができて、また、作動時におけるインナチューブの先端部の位置も安定させることが可能な頭部保護エアバッグ装置の提供。
【解決手段】本発明の頭部保護エアバッグ装置では、バッグ本体21内に、膨張用ガスを流出させるガス流出穴48を備えたインナチューブ46を、配置させている。インナチューブ46が、先端部47の領域に、平らに展開した状態における上縁から部分的に突出するように形成される取付片部49を備えて、この取付片部49を、バッグ本体20において、少なくとも前後両側を非流入部31によって囲まれるように形成される取付凹部39内に、挿入させて、取付凹部39の部位に結合させることにより、先端部47側を、バッグ本体21に連結されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の車内側における窓の上縁側に折り畳まれて収納されるエアバッグと、窓の上縁側に配置されてエアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備える構成の頭部保護エアバッグ装置に関する。
従来、頭部保護エアバッグ装置としては、エアバッグが、バッグ本体と、バッグ本体内に配置されるインナチューブと、を備える構成として、インナチューブが、膨張完了時のバッグ本体の上縁側において、前後方向に略沿って配置されるとともに、前端側に、バッグ本体内に膨張用ガスを流出させるガス流出穴を備える構成のものがあった。この従来の頭部保護エアバッグ装置では、インナチューブは、後端側のみを、バッグ本体側に連結される構成であった(例えば、特許文献1参照)。
また、バッグ本体内にインナチューブを配置させる構成の頭部保護エアバッグ装置としては、バッグ本体を、基布相互を縫合して形成される縫合バッグとして、バッグ本体の製造時における上縁側の部位の縫合作業時に、インナチューブを共縫いして、バッグ本体側に連結させる構成のものもあった(例えば、特許文献2〜4参照)。
特開2009−227161公報 特開2009−214616公報 特開2000−127886公報 特表2006−515544公報
しかし、上記特許文献1に記載の頭部保護エアバッグ装置では、インナチューブが、インフレーター側となる後端側のみを、バッグ本体側に連結させている構成であることから、前端側に配置されるガス流出穴からバッグ本体内に膨張用ガスを流出させる際に、この前端側の部位がぶれたり、エアバッグの膨張途中において、インナチューブが長さ寸法を縮めるように収縮するような態様となって、ガス流出穴の位置がバッグ本体に対して大きく位置ずれたりしてしまう場合があった。
また、上記特許文献2〜4に記載の頭部保護エアバッグ装置では、インナチューブを、バッグ本体を構成する基布に重ねてバッグ本体と共に共縫いしていた。そのため、ガス流出穴付近がバッグ本体に隠れて、その位置を直接確認できないことから、エアバッグ毎に、先端部に形成されるガス流出穴のバッグ本体内での配置位置にばらつきが生じやすく、バッグ本体内におけるガス流出穴の配置位置の精度を良好とする点に改善の余地があった。また、上記特許文献2〜4に記載の頭部保護エアバッグ装置では、いずれも、インナチューブが、長手方向(前後)の略全域にわたって、バッグ本体に共縫いされていることから、共縫いさせた縫目の部位や共縫いされている重なった基布が嵩張り、エアバッグをコンパクトに折り畳むことが困難であり、窓の上縁側の狭いスペースに搭載させ難かった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、嵩張らずに搭載させることができ、かつ、インナチューブに形成されるガス流入穴のバッグ本体内での配置位置の精度を良好とすることができて、また、作動時におけるインナチューブの先端部の位置も安定させることが可能な頭部保護エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る頭部保護エアバッグ装置は、車両の車内側における窓の上縁側に折り畳まれて収納されるエアバッグと、窓の上縁側に配置されてエアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備える構成とされ、
エアバッグが、バッグ本体と、バッグ本体内に配置されてインフレーターから吐出される膨張用ガスをバッグ本体内に案内するインナチューブと、を備えて構成され、
インナチューブが、略筒状として、膨張完了時のバッグ本体の上縁側において、前後方向に略沿って配置されるとともに、バッグ本体内に膨張用ガスを流出させるガス流出穴を備える構成の頭部保護エアバッグ装置であって、
バッグ本体が、内部に膨張用ガスを流入させて膨張する流入部と、内部に膨張用ガスを流入させない非流入部と、を備える構成とされ、
インナチューブが、前後方向の一端側となる先端部の領域に、平らに展開した状態における上縁若しくは下縁から部分的に突出するように形成される取付片部を、備える構成とし、
インナチューブが、取付片部を、バッグ本体において、少なくとも前後両側を非流入部によって囲まれるように形成される取付凹部内に、挿入させて、取付凹部の部位に結合させることにより、先端部側を、バッグ本体に連結されていることを特徴とする。
本発明の頭部保護エアバッグ装置では、インナチューブが、前後方向の一端側となる先端部側を、取付片部を用いて、バッグ本体に連結させていることから、インフレーターの作動時において、ガス流出穴からバッグ本体内に膨張用ガスを流出させる際に、先端部側の部位が大きくぶれることを的確に抑制することができる。そのため、バッグ本体内に膨張用ガスを流出させるガス流出穴近傍の部位がぶれることも、的確に抑制することができる。また、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、エアバッグの膨張途中において、バッグ本体内に流入する膨張用ガスによって、インナチューブが、先端部側に、長さ寸法を縮めるような力を受けることとなっても、インナチューブは、先端部側を、取付片部を用いてバッグ本体に連結されていることから、長さ寸法を縮めるように収縮することを的確に抑制できて、膨張用ガス流出時のガス流出穴のバッグ本体に対する位置を安定させることができる。
さらに、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、インナチューブは、バッグ本体に形成される取付凹部に、取付片部を挿入させ、取付片部を取付凹部の部位に結合させることにより、先端部側の部位をバッグ本体に連結させていることから、バッグ本体に対する先端部の配置位置を安定させることができて、エアバッグ毎に、ガス流出穴のバッグ本体内での配置位置にばらつきが生じ難い。特に、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、予め形成しておいたバッグ本体内に、インナチューブを挿入させて、取付片部を取付凹部の部位に取り付ける構成であることから、ガス流出穴のバッグ本体内での配置位置を略一定にすることができる。そのため、ガス流出穴のバッグ本体内での配置位置の精度を良好として、エアバッグを製造することができる。
さらにまた、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、取付片部を取り付けるバッグ本体の取付凹部は、少なくとも前後両側を非流入部によって囲まれている。すなわち、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、バッグ本体において、取付凹部付近では、非流入部が取付凹部を跨いで前後方向に沿って直線的に連なっていることから、取付凹部に隣接する膨張部位が、縁を、前後方向に沿って直線的に配置させるようにして膨張することとなる。そのため、バッグ本体の膨張時に、取付片部を取り付けている領域に大きな張力が作用することを抑制でき、取付片部を、縫合糸を用いて取付凹部の部位に縫着させる構成とした場合にも、縫合部位の周縁の部位からガス漏れが生じることを、極力抑制できる。さらにまた、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、インナチューブは、先端部側に配置される取付片部の部位のみで、バッグ本体側に結合されていることから、嵩張らず、エアバッグをコンパクトに折り畳むことができて、窓の上縁側のスペースが狭くとも、円滑に搭載可能である。
したがって、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、嵩張らずに搭載させることができ、かつ、インナチューブに形成されるガス流入穴のバッグ本体内での配置位置の精度を良好とすることができて、また、作動時におけるインナチューブの先端部の位置も安定させることができる。
また、本発明の頭部保護エアバッグ装置において、取付片部を、平らに展開した状態のインナチューブにおける上縁側に、形成し、
取付凹部において、バッグ本体における外周縁の上縁側における非流入部の部位に、バッグ本体内に挿入させた状態のインナチューブにおける取付片部を、バッグ本体外から把持可能とする開口を、形成する構成とすることが好ましい。
上記構成の頭部保護エアバッグ装置では、インナチューブをバッグ本体内に収納させる際に、取付片部を、手で把持して、開口から引っ張り出すようにして、取付凹部内に収納させることができることから、取付凹部内への取付片部の収納作業が容易となり、また、バッグ本体に対するインナチューブの位置決めを、一層、正確に行なうことができる。
さらに、上記構成の頭部保護エアバッグ装置において、バッグ本体を、袋織りから形成し、
ガス流入部を、
膨張完了時に前後方向に沿って並設される複数の保護本体部と、
膨張完了時の上縁側において、前後方向に略沿って延びて配置されるとともに、インフレーターから吐出される膨張用ガスを、各保護本体部に案内するガス供給路部と、
ガス供給路部に連なるように、ガス供給路部の後端側から突出して形成されるとともに、インフレーターを挿入可能に、後端側を開口させて形成される接続口部と、
を備える構成とし、
インナチューブを、バッグ本体内において、接続口部からガス供給路部にかけての内周側を覆うように構成されて、先端部の上縁側に、取付片部を配置させて、ガス流出穴を、先端部の領域であって、前側に配置される保護本体部側に膨張用ガスを流出可能な位置に、配置させるとともに、後側に配置される保護本体部側に膨張用ガスを流出させる第2のガス流出穴を、備える構成とし、
バッグ本体におけるガス供給路部の下縁側に、非流入部から構成されて、インナチューブの下方を支持する支持結合部を、形成し、
各保護本体部を、支持結合部の前側と後側とにおいて、それぞれ、ガス供給路部に連通させて、内部に膨張用ガスを流入させる構成とすることが好ましい。
上記構成の頭部保護エアバッグ装置では、インナチューブが、先端部側を取付片部によって、バッグ本体側に結合させていることから、バッグ本体が、ガス供給路部の後端側に接続口部を配置させて、ガス供給路部の後端側に配置される接続口部に、インフレーターを接続させる構成であっても、作動時に、インフレーターから離れているインナチューブの先端部側が、上下方向側にぶれることを抑制できる。そのため、先端部の領域に配置されるガス流出穴から、安定して膨張用ガスを流出させることができる。その結果、上記構成の頭部保護エアバッグ装置では、インナチューブの下方を支持する支持結合部の前後方向側の長さ寸法を相対的に短くすることができ、換言すれば、支持結合部の前側と後側とにおける各保護本体部のガス供給路部との連通部位の前後の幅寸法を広く確保することができる。そのため、各保護本体部を、インナチューブの配置位置(ガス供給路部)から保護本体部の下縁にかけて一体的に膨張させるように、厚く膨張させることができ、また、このガス供給路部から保護本体部にかけて一体的に膨張する領域を、前後で広く確保できることから、膨張を完了させた各保護本体部によって、乗員の頭部をクッション性よく保護することができる。
本発明の一実施形態である頭部保護エアバッグ装置の車両搭載状態を車内側から見た概略正面図である。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置に使用されるエアバッグを平らに展開した状態の正面図である。 図2のエアバッグにおけるインナチューブの部位を示す部分拡大正面図である。 図3のIV−IV部位の断面図である。 図3のV−V部位の断面図である。 図3のVI−VI部位の断面図である。 図3のVII−VII部位の断面図である。 図2のエアバッグを単体で膨張させた状態の縦断面図であり、図3のVIII−VIII部位に対応する図である。 図2のエアバッグに使用されるバッグ本体とインナチューブとを平らに展開して並べた状態の正面図である。 図9のインナチューブを構成するインナチューブ用基布の展開図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mは、図1に示すように、前席と後席とを有した二列シートタイプの車両Vの車内側における窓SW1,SW2の上縁側に配置されるもので、エアバッグ20と、インフレーター14と、取付ブラケット10,16と、エアバッグカバー8と、を備えて構成されている。実施形態の場合、エアバッグ20は、車両Vの窓SW1,SW2の上縁側において、フロントピラー部FPの下縁側から、ルーフサイドレール部RRの下縁側を経て、リヤピラー部RPの上方側までの範囲に、折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時に、窓SW1,SW2の車内側を覆うように、窓SW1,SW2の上縁側から下方側へ展開膨張する。
エアバッグカバー8は、図1に示すように、フロントピラー部FPに配置されるフロントピラーガーニッシュ4と、ルーフサイドレール部RRに配置されるルーフヘッドライニング5と、のそれぞれの下縁側から構成されている。なお、フロントピラーガーニッシュ4とルーフヘッドライニング5とは、合成樹脂製として、フロントピラー部FPとルーフサイドレール部RRとにおいて、それぞれ、ボディ1側のインナパネル2における車内側に、取付固定されている。ルーフヘッドライニング5は、フロントピラー部FPの上方付近から、センターピラー部CPの上方を経て、リヤピラー部RPの上方付近まで、配設されている。また、リヤピラー部RPとセンターピラー部CPとの車内側には、それぞれ、合成樹脂製のリヤピラーガーニッシュ6とセンターピラーガーニッシュ7とが、配設されている。
インフレーター14は、図1,3に示すように、外形形状を略円柱状としたシリンダタイプとされるもので、軸方向を前後方向に略沿わせて配置される略円柱状の本体14aの先端側(前端側)に、本体14aより小径とされる小径部14bを、配置させて構成されている。小径部14bには、膨張用ガスを吐出可能な図示しないガス吐出口が、配設されている。このインフレーター14は、小径部14bをエアバッグ20におけるバッグ本体21内(接続口部24内)に挿入させた状態で、接続口部24の外周側を覆うように配置されるクランプを締め付けることにより、接続口部24と連結されている。実施形態の場合、図3の二点鎖線に示すように、インフレーター14を車両のボディ1側のインナパネル2に取り付ける取付ブラケット16において、前側に配置される取付ブラケット16の保持環部16aが、インフレーター14と接続口部24とを連結させるクランプを構成している。
インフレーター14をインナパネル2に取り付ける取付ブラケット16は、板金製として、インフレーター14の本体14aの周囲に配置可能な略円環状に湾曲した保持環部16aと、保持環部16aの両端側から延びる2枚の取付板部16bと、から構成されて、実施形態の場合、インフレーター14の軸方向に沿って前後に2個配置されている。これらの取付ブラケット16は、保持環部16aをインフレーター14の本体14aの外周側を覆うように配置させた状態で、取付板部16bを、ボディ(車体)1側のインナパネル2に固定するためのボルト17を利用して、インナパネル2に取り付けることにより、インフレーター14をインナパネル2に取り付けている。また、この取付ブラケット16のインナパネル2への取付時に、前側の取付ブラケット16の保持環部16aが、クランプとして、インフレーター14の外周側を覆うように配置されるエアバッグ20の接続口部24の外周側を覆って、接続口部24を外周側から締め付けることとなり、インフレーター14の本体14aとエアバッグ20の接続口部24とが連結されることとなる。なお、実施形態の場合、インフレーター14は、図1に示すように、リヤピラー部RPの上方の領域のインナパネル2に、配置されている。
エアバッグ20の後述する取付部33,43をボディ1側のインナパネル2に取り付ける取付ブラケット10は、2枚の板金製のプレートから構成されるもので、エアバッグ20の後述する各取付部33,43を挟むようにして、各取付部33,43に取り付けられ、取付ボルト11を利用して、各取付部33,43をインナパネル2に取付固定している。
エアバッグ20は、図2〜9に示すように、バッグ本体21と、バッグ本体21内に配置されるインナチューブ46と、を備えている。
バッグ本体21は、図1に示すように、車両Vの窓SW1,SW2の上縁側において、フロントピラー部FPの下縁側から、ルーフサイドレール部RRの下縁側を経て、リヤピラー部RPの上方側までの範囲に、折り畳まれて収納されている。そして、バッグ本体21は、インフレーター14からの膨張用ガスGを内部に流入させて、折り畳み状態から展開して、図1の二点鎖線に示すように、窓SW1,SW2やセンターピラー部CPの車内側に配置されるセンターピラーガーニッシュ7、リヤピラー部RPの車内側に配置されるリヤピラーガーニッシュ6の車内側を覆うように、膨張を完了させる構成とされている。バッグ本体21は、実施形態の場合、ポリアミド糸やポリエステル糸等を使用した袋織りにより製造されるもので、図2〜8に示すように、車内側壁部22aと車外側壁部22bとの間に膨張用ガスを流入させて膨張するガス流入部22と、車内側壁部22aと車外側壁部22bとを結合させるように構成されて内部に膨張用ガスを流入させない非流入部31と、を有している。また、実施形態の場合、バッグ本体21は、外表面側に、全面にわたって、ガス漏れ防止用のシリコン等からなるコーティング剤を塗布されている。
ガス流入部22は、実施形態の場合、ガス供給路部23、接続口部24、及び、前後で並設される2つの保護本体部26,27を、備えて構成されている。
ガス供給路部23は、バッグ本体21の膨張完了時の上縁21a側において、車両Vの前後方向に沿うように、前後方向に略沿って延びて配置されるとともに、インフレーター14から吐出される膨張用ガスGを、ガス供給路部23の下方に配設される各保護本体部26,27に案内する構成とされている。実施形態の場合、ガス供給路部23は、バッグ本体21における後半分程度の領域に、配設されるもので、前端側を、前側の保護本体部26の後端の上方に配置させている。接続口部24は、ガス供給路部23に連なるように、ガス供給路部23の後端から後方に突出した略筒状として形成されるとともに、インフレーター14を挿入可能に、後端側を開口させて形成されている。
保護本体部26は、バッグ本体21の膨張完了時に、前席の側方に配置される部位であり、バッグ本体21の下縁21b側から上方に延びるように形成される区画部36によって、前後で2つに区画されるとともに、前端近傍部位を、バッグ本体21の前縁側から後方に延びる区画部35によって、上下で2つに区画されている。保護本体部27は、バッグ本体21の膨張完了時に、後席の側方に配置される部位である。また、実施形態のバッグ本体21では、保護本体部26,27間におけるバッグ本体21の下縁側に、保護本体部26の後下端から、前後方向に沿うように、保護本体部27の前端近傍まで延びて、保護本体部27に対して後端側を閉塞されている横膨張部28が、形成されている。この横膨張部28は、前端側を保護本体部26に連通されて、保護本体部26を経て、内部に膨張用ガスGを流入させる構成とされている。
非流入部31は、実施形態の場合、周縁部32、取付部33、板状部34、及び、区画部35,36を、備えて構成されている。
周縁部32は、バッグ本体21におけるガス流入部22の周囲を、接続口部24における開口24aの部位と、後述する取付凹部39の開口40の部位と、を除いて、全周にわたって囲むように、形成されている。取付部33は、バッグ本体21の上縁21a側に配置される周縁部32の上側の部位から上方に延びるように形成されるもので、前後方向に沿って複数箇所(実施形態の場合、6箇所)に、形成されている。この取付部33は、バッグ本体21の上縁21a側を、車両Vのボディ1側に連結させて、エアバッグ20をボディ1側に連結固定させる部位であり、それぞれ、取付ブラケット10をボディ1側のインナパネル2に固定させるための取付ボルト11を挿通可能な挿通孔33aを、備えている。そして、各取付部33は、取付ブラケット10と取付ボルト11とを利用して、インナパネル2に取付固定されることとなる。板状部34は、ガス供給路部23の下方であって、かつ、横膨張部28の上方の領域となる保護本体部26,27間に配設されて、外形形状を略長方形状とされている。実施形態のエアバッグ20では、板状部34は、インナチューブ46の下方(下縁46c側)を支持する支持結合部を構成することとなる。
区画部35は、周縁部32における前縁側の部位から後方に延びるように、前後方向に略沿って形成されるもので、保護本体部26の前側の領域を、上下で区画している。この区画部35は、保護本体部26における前上側の領域を棒状に膨らませることによって、エアバッグ20の膨張初期時に、エアバッグカバー8を構成するフロントピラーガーニッシュ4を開きやすくするために、配置されている。区画部36は、保護本体部26の領域内において、周縁部32における下縁側の部位から上方に延びるように、上下方向に略沿って、形成されている。
また、実施形態のバッグ本体21には、インナチューブ46に形成される取付片部49を挿入させるための取付凹部39が、形成されている。取付凹部39は、インナチューブ46をバッグ本体21内に収納させた際の取付片部49に対応する位置に形成されるもので、実施形態の場合、図3,9に示すように、バッグ本体21における外周縁の上縁側の部位である周縁部32の上側部位32aに、形成されている。詳細には、取付凹部39は、周縁部32の上側部位32aを、前後の中央よりやや前方となる位置(具体的には、区画部36と板状部34との間の部位)において、前側部位32afと後側部位32abとに分断させるように、形成されている。すなわち、取付凹部39は、前後両側を上側部位32a(前側部位32af,後側部位32ab)に囲まれつつ、ガス供給路部23から連なるようにして、車内側壁部22aと車外側壁部22bとを離隔可能とされるとともに、上端側を開口させて、車内側壁部22aと車外側壁部22bとの間に取付片部49を挿入させるように、構成されている(図4,6参照)。実施形態の場合、取付凹部39は、図9に示すように、取付片部49を挿入させる下端側の挿入側開口39aから、上端側の開口40まで、前後方向の幅寸法W1(図9参照)を略一定とされており、取付凹部39の前後方向の幅寸法W1は、取付片部49を容易に挿入可能なように、取付片部49の前後方向の幅寸法W2(図10参照)より若干大きく設定されている。
また、実施形態のバッグ本体21には、バッグ本体21と別体の布材から形成されて、周縁部32の前縁側から前方に延びるように、周縁部32の前縁側に縫着される略三角板状の連結布42が、配設されている。この連結布42は、先端(前端)側と、元部(後端)付近における上縁側と、に、取付部43を備えている。取付部43は、取付部33と同様に、取付ブラケット10と取付ボルト11とを利用して、ボディ1側のインナパネル2に取付固定されるもので、取付ボルト11を挿通可能な挿通孔43aを、備えている。
インナチューブ46は、図2,3に示すように、バッグ本体21内において、接続口部24からガス供給路部23にかけての内周側を覆う略筒状とされており、元部46a(後端)を、接続口部24の開口24aに一致させ、先端46b側を、前側に配置される保護本体部26の後端の上側となる位置に配置させるように、構成されている。詳細には、インナチューブ46は、先端46bを、区画部36の上方に位置させるように、構成されている。また、インナチューブ46は、下縁46c側をバッグ本体21の板状部34に支持されるようにして、ガス供給路部23内に配置されている。インナチューブ46は、元部46a側に、後方に延びる帯状の連結片46eを有しており(図9,10参照)、図7に示すように、前後方向側で二つ折りした連結片46eの間に、バッグ本体21における接続口部24の開口24a周縁から後方に延びる連結片24bを挟んで、溶着させることにより、元部46a側を、接続口部24側に連結されている。
インナチューブ46には、バッグ本体21における各保護本体部26,27に、それぞれ、膨張用ガスを流出させるための第1ガス流出穴48,第2ガス流出穴52が、形成されている。
第1ガス流出穴48は、インナチューブ46において、バッグ本体21内に収納させた際に板状部34よりも前方に突出する領域から構成される先端部47の領域に、形成されている。実施形態の場合、第1ガス流出穴48は、後述するインナチューブ用基布54における非結合(非縫合)の周縁部位から構成されるもので、インナチューブ46の先端46bにおいて、開口面を水平方向に対して後下がりに傾斜させて構成されるとともに、区画部36の略直上となる位置に、配置されている。
また、インナチューブ46の先端部47において、インナチューブ46を平らに展開した状態の上縁46d側には、取付片部49が、部分的に上方に突出するように形成されている。取付片部49は、詳細には、第1ガス流出穴48より僅かに後側に形成されており、外形形状を、前後方向の幅寸法を大きくした略長方形状とされている。この取付片部49は、バッグ本体21に形成される取付凹部39に挿入されて、取付凹部39の部位に結合される部位であり、前後方向の幅寸法W2(図10参照)を、バッグ本体21における取付凹部39の前後方向の幅寸法W1より僅かに小さく設定されている。また、取付片部49は、上下方向の幅寸法W3(図10参照)を、取付凹部39に挿入させた状態で、図3,4に示すように、上縁を取付凹部39の開口40よりわずかに上方に突出させるような寸法に、設定されている。そして、実施形態の場合、取付片部49は、取付凹部39に挿入された状態で、取付凹部39を構成する車内側壁部22a及び車外側壁部22bとともに、縫合糸を用いて縫合されて、取付凹部39の部位を構成する車内側壁部22a及び車外側壁部22bに、縫着(結合)されている。実施形態の場合、取付片部49を取付凹部39の部位(車内側壁部22a及び車外側壁部22b)に縫着させる縫合部位50は、前後方向に略沿った直線状として、取付凹部39の前後の周縁部32(上側部位32aにおける前側部位32af,後側部位32ab)の領域まで延びるように、連続的に形成されている。すなわち、縫合部位50は、取付凹部39の前後の全域を塞いで、開口40を閉塞するように、形成されている。
第2ガス流出穴52は、インナチューブ46において、後側の保護本体部27の上方に配置される領域に、形成されている。この第2ガス流出穴52は、詳細には、保護本体部27の前後の中央よりやや後方となる位置に形成されるもので、実施形態の場合、インナチューブ用基布54に略円形の開口を設けて、形成されている。第2ガス流出穴52は、開口面積を、第1ガス流出穴48よりも小さく設定されている。
また、実施形態のインナチューブ46は、図10に示すように、可撓性を有した織布からなるインナチューブ用基布54を二つ折りして、対応する周縁相互を、縫合糸を用いて縫着させることにより、略筒状に形成されている。実施形態の場合、インナチューブ用基布54は、下縁側を連結させたような外形形状とされている。
次に、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載について、説明する。まず、袋織りにより製造されたバッグ本体21の内部に、予め製造しておいたインナチューブ46を挿入させる。このとき、バッグ本体21に形成される取付凹部39の開口40から引き出すようにして、インナチューブ46の先端部47に形成される取付片部49を、バッグ本体21の取付凹部39に挿入させる。そして、縫合糸を用いて、取付片部49を、取付凹部39を構成する車内側壁部22a,車外側壁部22bに縫着させ、かつ、開口40を閉塞させるように縫合部位50を形成し、インナチューブ46の先端部47側をバッグ本体21に連結させる。次いで、インナチューブ46の元部46a側に配置される連結片46eと、バッグ本体21における接続口部24に形成される連結片24bと、を溶着させ、インナチューブ46の元部46a側を、バッグ本体21の接続口部24の開口24a周縁に連結させて、エアバッグ20を製造する。
その後、エアバッグ20を、下縁21b側を上縁21a側に接近させるように折り畳み、折り畳み完了時には、破断可能な図示しない折り崩れ防止用のラッピング材により、エアバッグ20をくるんでおく。ついで、バッグ本体21の上縁21a側に形成される取付部33と、連結布42に形成される取付部43と、に、取付ブラケット10を取り付ける。インフレーター14を、小径部14b側からインナチューブ46内に挿入させるようにして、開口24aから、バッグ本体21の接続口部24に挿入させる。インフレーター14の外周側に取付ブラケット16を配置させて、エアバッグ20の接続口部24とインフレーター14とを連結させ、エアバッグ組付体を形成しておく。
その後、各取付ブラケット10,16を、ボディ1側のインナパネル2の所定位置に配置させて、取付ボルト11,17を利用して取付固定し、エアバッグ組付体をボディ1に取り付ける。次いで、インフレーター14に、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を結線し、フロントピラーガーニッシュ4とルーフヘッドライニング5とをボディ1側のインナパネル2に取り付け、さらに、リヤピラーガーニッシュ6とセンターピラーガーニッシュ7とをボディ1側のインナパネル2に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置Mを車両Vに搭載することができる。
頭部保護エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載後、インフレーター14が作動されれば、インフレーター14の図示しないガス吐出口から吐出される膨張用ガスGが、インナチューブ46内を流れてガス供給路部23を膨張させるとともに、第1ガス流出穴48,第2ガス流出穴52からバッグ本体21の保護本体部26,27内へ流入して、エアバッグ20が、フロントピラーガーニッシュ4とルーフヘッドライニング5との下縁で構成されるエアバッグカバー8を押し開いて下方へ突出しつつ、図1の二点鎖線に示すように、窓SW1,SW2、センターピラー部CP、及び、リヤピラー部RPの車内側を覆うように、大きく膨張することとなる。
そして、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、インナチューブ46が、前後方向の一端側(実施形態の場合、前端側)となる先端部47側を、取付片部49を用いて、バッグ本体21に連結させていることから、インフレーター14の作動時において、第1ガス流出穴48からバッグ本体21内に膨張用ガスGを流出させる際に、先端部47側の部位が大きくぶれることを的確に抑制することができる。そのため、バッグ本体21内に膨張用ガスを流出させる第1ガス流出穴48近傍の部位がぶれることも、的確に抑制することができる。特に、実施形態では、第1ガス流出穴48は、取付片部49によりバッグ本体21側に連結される先端部47の領域に、配置されていることから、膨張用ガス流出時のぶれを、取付片部49によって、一層的確に抑制することができる。また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、エアバッグ20の膨張途中において、バッグ本体21内に流入する膨張用ガスによって、インナチューブ46が、先端部47側に、長さ寸法を縮めるような力を受けることとなっても、インナチューブ46は、先端部47側を、取付片部49を用いてバッグ本体21に連結されていることから、長さ寸法を縮めるように収縮することを的確に抑制できて、膨張用ガス流出時の第1ガス流出穴48のバッグ本体21に対する位置を安定させることができる。
さらに、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、インナチューブ46は、バッグ本体21に形成される取付凹部39に、取付片部49を挿入させ、取付片部49を取付凹部39の部位(車内側壁部22a,車外側壁部22b)に結合させることにより、先端部47側の部位をバッグ本体21に連結させている。そのため、バッグ本体21に対する先端部47の配置位置を安定させることができて、エアバッグ20毎に、第1ガス流出穴48のバッグ本体21内での配置位置にばらつきが生じ難い。特に、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、第1ガス流出穴48が先端部47の領域に形成されており、また、予め形成しておいたバッグ本体21内に、インナチューブ46を挿入させて、取付片部49を取付凹部39の部位に取り付ける構成であることから、第1ガス流出穴48のバッグ本体21内での配置位置を略一定にすることができる。その結果、第1ガス流出穴48のバッグ本体21内での配置位置の精度を良好として、エアバッグ20を製造することができる。
さらにまた、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、取付片部49を取り付けるバッグ本体21の取付凹部39は、少なくとも前後両側を非流入部31である周縁部32の上側部位32a(前側部位32af,後側部位32ab)によって囲まれている。すなわち、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、バッグ本体21において、取付凹部39付近では、上側部位32aにおける前側部位32afと後側部位32abが、取付凹部39を跨いで前後方向に沿って直線的に連なっていることから、取付凹部39に隣接する膨張部位(保護本体部26)が、縁を、前後方向に沿って直線的に配置させるようにして膨張することとなる。そのため、バッグ本体21の膨張時に、取付片部49を取り付けている領域に大きな張力が作用することを抑制でき、実施形態のごとく、取付片部49を、縫合糸を用いて取付凹部39の部位(車内側壁部22a,車外側壁部22b)に縫着させる構成とした場合にも、縫合部位50の周縁の車内側壁部22a,車外側壁部22bからガス漏れが生じることを、極力抑制できる。さらにまた、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、インナチューブ46は、先端部47側に配置される取付片部49の部位のみで、バッグ本体21側に結合されていることから、嵩張らず、エアバッグ20をコンパクトに折り畳むことができて、窓の上縁側のスペースが狭くとも、円滑に搭載可能である。
したがって、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、嵩張らずに搭載させることができ、かつ、インナチューブ46に形成されるガス流入穴(第1ガス流出穴48)のバッグ本体21内での配置位置の精度を良好とすることができて、また、作動時におけるインナチューブ46の先端部47の位置も安定させることができる。
また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、取付片部49が、平らに展開した状態のインナチューブ46における上縁46d側に、形成され、バッグ本体21の上縁21a側となる周縁部32の上側部位32aに配置される取付凹部39において、バッグ本体21の上縁21a側となる位置に、バッグ本体21内に挿入させた状態のインナチューブ46の取付片部49をバッグ本体21外から把持可能とする開口40が、形成されている。そのため、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、インナチューブ46をバッグ本体21内に収納させる際に、取付片部49を、手で把持して、開口40から引っ張り出すようにして、取付凹部39内に収納させることができることから、取付凹部39内への取付片部49の収納作業が容易となり、また、バッグ本体21に対するインナチューブ46の位置決めを、一層、正確に行なうことができる。特に、実施形態では、取付片部49が、取付凹部39内に収納させた状態で、上縁を、開口40から僅かに上方に突出させるように構成されていることから、取付片部49の取付凹部39内への収納作業が、一層容易である。
勿論、このような点を考慮しなければ、取付片部を平らに展開した状態のインナチューブの下縁側に形成し、取付凹部を、この取付片部に対応して、バッグ本体におけるインナチューブの下縁側を支持する板状部(支持結合部)を凹ませるようにして、形成してもよい。また、取付片部をインナチューブの上縁側に設け、取付凹部をバッグ本体の上縁側に形成する場合にも、取付凹部の上縁側に開口を設けない構成としてもよい。
さらに、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、インナチューブ46が、先端部47側を取付片部49によって、バッグ本体21側に結合させていることから、バッグ本体21が、インナチューブ46を内部に配置させるガス供給路部23の後端側に接続口部24を配置させて、この接続口部24に、インフレーター14を接続させる構成であっても、作動時に、インフレーター14から離れているインナチューブ46の先端部47側が、上下方向側にぶれることを抑制できて、先端部47に形成される第1ガス流出穴48から、安定して膨張用ガスを流出させることができる。そのため、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、インナチューブ46の下方を支持する支持結合部(板状部34)の前後方向側の長さ寸法を相対的に短くすることも可能となる。具体的には、実施形態のエアバッグ20(バッグ本体21)では、板状部34の後上縁側から後方に延びてガス供給路部23と保護本体部27の前側の領域とを区画するような区画部57(図3の二点鎖線参照)が、設けられていない。このような区画部57は、作動時のインナチューブ46のぶれ(特に、インナチューブ46が後方に引き込まれて保護本体部27内に進入するような現象)を抑制するために、従来のエアバッグには、設けられていた。すなわち、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mのエアバッグ20では、板状部34(支持結合部)の後側に配置される保護本体部27のガス供給路部23との連通部位の前後の幅寸法を広く確保することができる。そのため、図8に示すごとく、保護本体部27を、インナチューブ46の配置位置(ガス供給路部23)から保護本体部27の下縁にかけて一体的に膨張させるように、厚く膨張させることができ、また、このガス供給路部23から保護本体部27にかけて一体的に膨張する領域を、前後で広く確保できることから、膨張を完了させた保護本体部27によって、乗員の頭部をクッション性よく保護することができる。勿論、このような点を考慮しなければ、バッグ本体に、図3の二点鎖線に示すような区画部57を、配設させてもよい。
なお、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、インナチューブ46の先端部47に形成されるガス流出穴(第1ガス流出穴48)は、取付片部49より僅かに先端側(前側)となる位置に、形成されているが、取付片部とガス流出穴との配置位置は実施形態に限られるものではない。例えば、取付片部とガス流出穴とを、先端部の領域内において、前後で略一致した位置に配置させてもよく、あるいは、先端部の領域内であれば、ガス流出穴を、取付片部より僅かに後側となる位置に配置させてもよい。また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、ガス流出穴(第1ガス流出穴48)は、インナチューブ46における前端側となる先端部47に、形成されているが、ガス流出穴の配置位置は実施形態に限られるものではなく、先端部に取付片部のみを配置させ、ガス流出穴は、先端部から離れた領域に、配置させる構成としてもよい。
また、実施形態では、取付片部を、縫合糸を用いて縫着させることにより、取付凹部の部位に結合させているが、取付片部を取付凹部に結合させるための結合手段としては、縫着に限られるものではなく、例えば、接着剤によって取付片部を取付凹部の部位に接着させる構成としてもよい。しかしながら、縫合糸を用いて縫着させれば、一度の縫合作業により、取付片部と、取付凹部を構成する車内側壁部,車外側壁部と、を、縫着(結合)させることができることから、結合作業が容易であり、好ましい。
さらに、実施形態では、エアバッグとして、インフレーターに接続される接続口部を、ガス供給路部の後端側に配置させている構成のものを使用しているが、本発明を適用可能なエアバッグは、実施形態に限られるものではなく、接続口部を、ガス供給路部の前後の中間から上方に突出させるようにして、配置させた構成のエアバッグにも、本発明を適用可能である。さらにまた、実施形態では、袋織りのエアバッグを使用した頭部保護エアバッグ装置を例に採り説明しているが、本発明は、所定形状の基布相互を縫合糸を用いて縫着させて形成した縫合バッグを使用した頭部保護エアバッグ装置にも、適用可能である。
14…インフレーター、
20…エアバッグ、
21…バッグ本体、
22…ガス流入部、
22a…車内側壁部、
22b…車外側壁部、
23…ガス供給路部、
24…接続口部、
26,27…保護本体部、
31…非流入部、
32…周縁部、
32a…上側部位、
34…板状部(支持結合部)、
39…取付凹部、
40…開口、
46…インナチューブ、
47…先端部、
48…第1ガス流出穴(ガス流出穴)、
49…取付片部、
52…第2ガス流出穴、
V…車両、
SW1,SW2…窓、
M…頭部保護エアバッグ装置。

Claims (3)

  1. 車両の車内側における窓の上縁側に折り畳まれて収納されるエアバッグと、前記窓の上縁側に配置されて前記エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備える構成とされ、
    前記エアバッグが、バッグ本体と、該バッグ本体内に配置されて前記インフレーターから吐出される前記膨張用ガスを前記バッグ本体内に案内するインナチューブと、を備えて構成され、
    前記インナチューブが、略筒状として、膨張完了時の前記バッグ本体の上縁側において、前後方向に略沿って配置されるとともに、前記バッグ本体内に前記膨張用ガスを流出させるガス流出穴を備える構成の頭部保護エアバッグ装置であって、
    前記バッグ本体が、内部に膨張用ガスを流入させて膨張する流入部と、内部に膨張用ガスを流入させない非流入部と、を備える構成とされ、
    前記インナチューブが、前後方向の一端側となる先端部の領域に、平らに展開した状態における上縁若しくは下縁から部分的に突出するように形成される取付片部を、備える構成とし、
    前記インナチューブが、前記取付片部を、前記バッグ本体において、少なくとも前後両側を前記非流入部によって囲まれるように形成される取付凹部内に、挿入させて、該取付凹部の部位に結合させることにより、前記先端部側を、前記バッグ本体に連結されていることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  2. 前記取付片部が、平らに展開した状態の前記インナチューブにおける上縁側に、形成され、
    前記取付凹部において、前記バッグ本体における外周縁の上縁側における前記非流入部の部位に、前記バッグ本体内に挿入させた状態の前記インナチューブにおける前記取付片部を、前記バッグ本体外から把持可能とする開口が、形成されていることを特徴とする請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  3. 前記バッグ本体が、袋織りから形成され、
    前記ガス流入部が、
    膨張完了時に前後方向に沿って並設される複数の保護本体部と、
    膨張完了時の上縁側において、前後方向に略沿って延びて配置されるとともに、前記インフレーターから吐出される膨張用ガスを、前記各保護本体部に案内するガス供給路部と、
    該ガス供給路部に連なるように、前記ガス供給路部の後端側から突出して形成されるとともに、前記インフレーターを挿入可能に、後端側を開口させて形成される接続口部と、
    を備え、
    前記インナチューブが、前記バッグ本体内において、前記接続口部から前記ガス供給路部にかけての内周側を覆うように構成されて、前記先端部の上縁側に、前記取付片部を配置させて、前記ガス流出穴を、前記先端部の領域であって、前側に配置される保護本体部側に膨張用ガスを流出可能な位置に、配置させるとともに、後側に配置される保護本体部側に膨張用ガスを流出させる第2のガス流出穴を、備える構成とされ、
    前記バッグ本体における前記ガス供給路部の下縁側に、前記非流入部から構成されて、前記インナチューブの下方を支持する支持結合部が、形成され、
    前記各保護本体部が、前記支持結合部の前側と後側とにおいて、それぞれ、前記ガス供給路部に連通されて、内部に前記膨張用ガスを流入させる構成とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の頭部保護エアバッグ装置。
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