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JP2013146043A - 3d映像表示装置、同プログラム及び同プログラムを記憶した記録媒体 - Google Patents

3d映像表示装置、同プログラム及び同プログラムを記憶した記録媒体 Download PDF

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JP2013146043A
JP2013146043A JP2012171514A JP2012171514A JP2013146043A JP 2013146043 A JP2013146043 A JP 2013146043A JP 2012171514 A JP2012171514 A JP 2012171514A JP 2012171514 A JP2012171514 A JP 2012171514A JP 2013146043 A JP2013146043 A JP 2013146043A
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video
shutter
timing
spectacles
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JP2012171514A
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Akitaka Hikita
暁貴 引田
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Sharp Corp
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Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

【課題】同時に一台の装置で視聴している視聴者に対し、それぞれの視聴環境に応じて同時に異なる映像が表示されるように制御する手段を備えた3D映像表示装置、同プログラム及同プログラムを記憶する記録媒体を提供する。
【解決手段】シャッター式眼鏡を利用して3D映像を表示する3D映像表示装置であって、第一の眼鏡のシャッター開タイミングの複数回に1回の割合で第二の眼鏡では閉タイミングとする手段と、第二の眼鏡のシャッター閉タイミングで第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームを再生する手段と、視聴者の眼鏡、ヘッドホンその他の周辺機器の利用状況を取得する手段と、取得した前記利用状況に応じて視聴者が利用している眼鏡を前記第一の眼鏡として駆動するか第二の眼鏡として駆動するか制御する手段とを有する3D映像表示装置、同プログラム及同プログラムを記憶する記録媒体を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、3D映像表示装置に関し、特に、複数の視聴者の視聴環境を同時に個人単位で最適化することができる3D映像表示装置に関する。
近年、液晶テレビをはじめとするテレビは大型化(大画面化)、3D化が進んでいる。またテレビの大型化に伴い、一台のテレビを複数の者が一緒に見る機会も増えており、その際に個人ごとに求められる視聴環境が異なることが考えられる。例えば、同じ外国映画を一緒に見る場合でも、ある者は、主音声(日本語吹替え)で視聴したいのに対し、別の者は副音声(英語などの原語)で視聴したいといったことが考えられる。
これに対応するため、3D映像表示技術を利用して、視聴者ごとに異なる視聴環境で視聴できるようにするための技術も開示されている。例えば、特許文献1には、スピーカでは主音声が再生され、ヘッドホンでは副音声が再生されるようにし、ヘッドホンからの指示に基づいてテレビの音声出力を切り替えることが可能なテレビ受像機が開示されている(特許文献1参照)。
特開2009−339856号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明のように、単に音声出力を切り替えるだけでは視聴者のニーズに十分対応しきれない場合がある。例えば、一台のテレビで同じ外国映画を複数の者が見る場合に、副音声(英語)で視聴したい者は、同時に画面に日本語の字幕を表示したいという場合が考えられるが、主音声(日本語吹替え)で視聴したい者にとっては日本語の字幕は必要でないばかりか、かえって視聴の邪魔になる場合も考えられる。
そこで、本発明が解決すべき課題は、同時に一台の装置で視聴している視聴者に対し、それぞれの視聴環境に応じて同時に異なる映像が表示されるように制御する手段を備えた3D映像表示装置、同プログラム及び同プログラムを記憶した記録媒体を提供することにある。具体的には、例えば、外国映画(原語が英語)を視聴しているときに、主音声(日本語吹替え)で視聴している者に対しては日本語の字幕なしの映像を表示し、副音声(英語)で視聴している者に対しては日本語の字幕付きの映像を表示するといったように表示を制御することができる3D映像表示装置、かかる制御を実行するためのプログラム、及びかかるプログラムを記憶する記録媒体を提供することにある。
以上の課題を解決するため、本発明は、3D眼鏡を利用して映像の表示の制御を行うこととしている。即ち、本発明のうち、第一の発明は、シャッター式眼鏡を利用して3D映像を表示する3D映像表示装置であって、第一の眼鏡のシャッター開タイミングの複数回に1回の割合で第二の眼鏡では閉タイミングとするシャッタータイミング制御部と、第二の眼鏡のシャッター閉タイミングで第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームを再生する再生部と、視聴者の眼鏡、ヘッドホンその他の周辺機器の利用状況を取得する利用状況取得部と、取得した前記利用状況に応じて視聴者が利用している眼鏡を前記第一の眼鏡として駆動するか第二の眼鏡として駆動するか制御する眼鏡タイプ決定部とを有する3D映像表示装置を提供する。
また、第二の発明は、第一の発明を基礎として、シャッタータイミング制御部は、前記複数回に1回の割合として、3回に1回の割合で閉タイミングとする1/3タイミング制御手段を有する3D映像表示装置を提供する。
また、第三の発明は、第一又は第二の発明を基礎として、前記再生部は、第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームとして、字幕付きフレームを再生する字幕フレーム再生手段を有する3D映像表示装置を提供する。
また、第四の発明は、第一から第三のいずれか一の発明を基礎として、前記再生部は、第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームとして、左目用フレームと右目用フレームとを交互に再生する交互再生手段を有する3D映像表示装置を提供する。
また、第五の発明は、第一から第四のいずれか一の発明を基礎として、利用状況取得部は、視聴者が利用する眼鏡を、第一の眼鏡として利用するか、第二の眼鏡として利用するかの入力を受付ける眼鏡タイプ選択入力手段を有する3D映像表示装置を提供する。
また、第六の発明は、第一から第五のいずれ一の発明を基礎として、複数の眼鏡の利用者の中で少なくとも一部の異なる映像を表示する場合に、その映像を取得する映像取得部と、いずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングが他のいずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングと重ならないように制御する第二制御部と、前記重ならないように制御される眼鏡の利用者には前記異なる映像を再生する第二再生部と、利用される制御部と再生部を選択する選択部とをさらに有する3D映像表示装置を提供する。
また、第七の発明は、第六の発明を基礎として、制御ルールとして、複数の眼鏡の利用者に視聴させる映像が、一方がインフォメーション映像なしの映像、他方がインフォメーション映像ありの画像である場合に、第二制御部及び第二再生部を選択するよう定めるルールを保持する前記制御ルール保持部を有する3D映像表示装置を提供する。
また、第八の発明は、コンピュータに、視聴者の眼鏡、ヘッドホンその他の周辺機器の利用状況を取得する利用状況取得ステップと、取得した前記利用状況に応じて視聴者が利用している眼鏡を前記第一の眼鏡として駆動するか第二の眼鏡として駆動するか制御する眼鏡タイプ決定ステップと、第一の眼鏡のシャッター開タイミングの複数回に1回の割合で第二の眼鏡では閉タイミングとするシャッタータイミング制御ステップと、第二の眼鏡のシャッター閉タイミングで第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームを再生する再生ステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
また、第九の発明は、第八の発明に係るプログラムを記憶した記録媒体を提供する。
本発明により、同時に一台の装置で視聴している視聴者に対し、それぞれの視聴環境に応じて同時に異なる映像が表示されるように制御する手段を備えた3D映像表示装置、かかる制御を実行するためのプログラム、及びかかるプログラムを記憶する記録媒体を提供することが可能となる。
本発明の3D映像表示装置の概要を説明するための図 実施例1の3D映像表示装置の機能ブロックの一例を示す図 実施例1の3D映像表示装置の機能ブロックの一例を示す図 実施例1における第一の眼鏡と第二の眼鏡の開閉タイミング及びフレームの再生要領の一例を示す図 実施例1の再生方法による輝度向上について説明するための図 実施例1の3D映像表示装置の機能ブロックの一例を示す図 実施例1の3D映像表示装置のハードウェア構成の一例を示す概略図 実施例1の3D映像表示装置における処理の流れの一例を示す図 実施例2の3D映像表示装置の機能ブロックの一例を示す図 実施例2の3D映像表示装置における処理の流れの一例を示す図 実施例3の3D映像表示装置の機能ブロックの一例を示す図 実施例3における第一の眼鏡と第二の眼鏡の開閉タイミング及びフレームの再生要領の一例を示す図 実施例3の3D映像表示装置のハードウェア構成の一例を示す概略図 実施例3の3D映像表示装置における処理の流れの一例を示す図
0100、0200 3D映像表示装置
0101 第一の眼鏡
0102 第二の眼鏡
0103、0104 ヘッドホン
0105 字幕付きの映像(第一の眼鏡を装着した視聴者に見える映像)
0106 字幕なしの映像(第二の眼鏡を装着した視聴者に見える映像)
0210 シャッタータイミング制御部
0220 再生部
0230 利用状況取得部
0240 眼鏡タイプ決定部
以下に、本発明の実施例を説明する。実施例と特許請求の範囲の請求項の相互の関係については、実施例1は主に請求項1、2、3、4、8、9などに関し、実施例2は主に請求項5などに関し、実施例3は主に請求項6、7などに関する。なお、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
<概要>
本実施例の3D映像表示装置は、シャッター式眼鏡を利用して3D映像を表示する3D映像表示装置であって、第一の眼鏡のシャッター開タイミングの複数回に1回の割合で第二の眼鏡では閉タイミングとする手段と、第二の眼鏡のシャッター閉タイミングで第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームを再生する手段と、視聴者の眼鏡、ヘッドホンその他の周辺機器の利用状況を取得する手段と、取得した利用状況に応じて視聴者が利用している眼鏡を第一の眼鏡として駆動するか第二の眼鏡として駆動するか制御する手段とを有するものである。
図1は、本発明の3D映像表示装置の概要を説明するための図であって、本発明に係る3D映像表示装置0100を利用して二人の視聴者が外国映画(原語が英語)を視聴している状況を示す。左の視聴者は第一の眼鏡0101を装着して、ヘッドホン0103から副音声(英語)を出力して視聴している者である。第一の眼鏡に対しては、後述する構成によって、字幕付きフレームを見せるための処理が行われて、この者は字幕付きの映像を見ることができる。本図において、上の吹出し内には、第一の眼鏡の左目用、右目用としてシャッターの開閉に同期させて再生される各6フレーム、計12フレームが上から時系列順に示されている。黒で示したフレームはシャッターが閉となるタイミングを示す。シャッターが開となるタイミングで再生されるフレームには、字幕付きのフレーム(左目用の上から3つめ、右目用の一番下)と字幕なしのフレーム(それ以外)が含まれている。これらは一瞬のうちに再生される(例えば1/120秒ごとにフレームが切り替わる)ので、残像効果により、第一の眼鏡を装着した視聴者には字幕付きの映像0105(ただし、画面はやや暗くなる)が見えることになる。一方、右の視聴者は第二の眼鏡0102を装着して、ヘッドホン0104から主音声(日本語吹替え)を出力して視聴している者である。第二の眼鏡に対しては、やはり後述する構成によって、字幕なしフレームを見せるための処理が行われて、この者は字幕なしの映像を見ることができる。即ち、本図において上の吹出し内に示されているフレームが第一の眼鏡について説明したのと同じ要領で再生されるが、シャッターが開となるタイミングで再生されるフレームには、字幕なしのフレームのみが含まれているため、第二の眼鏡を装着した視聴者には、字幕なしの映像0106(画面は字幕付きの映像よりもさらに暗くなる)が見えることになる。
<構成>
図2は、本実施例の3D映像表示装置の機能ブロックの一例を示す図である。本件発明の構成要素である各部は、ハードウェア、ソフトウェア、ハードウェアとソフトウェアの両者、のいずれかによって構成される。たとえば、これらを実現する一例として、コンピュータを利用する場合には、CPU、メモリ、バス、インターフェイス、周辺機器などから構成されるハードウェアと、これらのハードウェア上にて実行可能なソフトウェアを挙げることができる。具体的には、メモリ上に展開されたプログラムを順次実行することで、メモリ上のデータや、インターフェイスを介して入力されるデータの加工、蓄積、出力などにより各部の機能が実現される。
同図に示すように、本実施例の3D映像表示装置0200は、シャッタータイミング制御部0210と、再生部0220と、利用状況取得部0230と、眼鏡タイプ決定部0240とを有する。本発明における「3D映像表示装置」は、3D(Three−Dimensional)映像を表示する装置のうち、シャッター式眼鏡を利用して当該映像を表示する装置をいう。
以下、構成要件ごとに説明する。
(シャッタータイミング制御部)
「シャッタータイミング制御部」は、第一の眼鏡のシャッター開タイミングの複数回に1回の割合で第二の眼鏡では閉タイミングとするように構成されている。
「第一の眼鏡」と「第二の眼鏡」は、いずれも3Dシャッター式眼鏡であるが、異なる視聴環境に対応するために二種類設けられているものである。例えば、第一の眼鏡は字幕付きの映像で視聴したい者に装着させるための眼鏡とし、第二の眼鏡は字幕なしの映像で視聴したい者に装着させるための眼鏡とするといった形で両者が使い分けられる。
3Dシャッター式眼鏡は、映像を立体的に見るための眼鏡であり、右目用の映像フレームと左目用の映像フレームを超高速で切り替えて再生し、それと同期させて左右それぞれの視界を交互に遮蔽することで視差を生み出し、これにより映像の立体感が得られるようにするための眼鏡である。このため、左右の視界を交互に遮蔽するためのアクティブシャッターとして、独立して開閉が可能な左目用のシャッターと右目用のシャッターを備える。本発明では、一台の3D映像表示装置で表示する映像を同時に複数の者が視聴する場合に、3Dシャッター式眼鏡のシャッターの開閉タイミングと再生を同期させるとともに、その際に両方の視聴者に見せるフレームと一方の視聴者のみに見せるフレームを設けることで、同時に異なる映像が表示されるように制御するようにしている。
(1/3タイミング制御手段)
本実施例における「第一の眼鏡のシャッター開タイミングの複数回に1回の割合で第二の眼鏡では閉タイミングとするよう」構成の好適例として、シャッタータイミング制御部が「1/3タイミング制御手段」を有するものが挙げられる。
図3は、本実施例の3D映像表示装置の機能ブロックの別の一例を示す図であって、シャッタータイミング制御部0310が1/3タイミング制御手段0311を有する例を示す。「1/3タイミング制御手段」は、上記「複数回に1回の割合」として、「3回に1回の割合」で閉タイミングとするように構成されている。
図4は、本実施例における第一の眼鏡と第二の眼鏡の開閉タイミング及びフレームの再生要領の一例を示す図である。本図を用いて、まず第一の眼鏡と第二の眼鏡の開閉タイミングについて説明する。本図は、上述の1/3タイミング制御手段によって制御がなされている例であって、第一の眼鏡の左目用シャッターの開タイミングの3回に1回の割合で第二の眼鏡の左目用シャッターが閉タイミングとなるように制御されるとともに、第一の眼鏡の右目用のシャッターと第二の眼鏡の右目用のシャッターについても同様の関係となるように制御されることを示したものである。横軸(t)は時間経過を示し、t1、t2・・・の順に一定時間ごと(例えば1/120秒ごと)にシャッターが開閉を繰り返していく状態が示されている。
本図において、まず左目用シャッターの開閉タイミングについて説明すると、第一の眼鏡ではt1、t3、t5のタイミングでシャッターが開タイミングとなる。第二の眼鏡ではこのうちのt1、t5のタイミングでは開タイミングとなり、t3のタイミングでは閉タイミングとなる。つまり、この例では「第一の眼鏡のシャッター開タイミングの複数回」とは、t1、t3、t5の3回であり、「そのうちの1回の割合」であるt3のタイミングで「第二の眼鏡で閉タイミングとする」ように構成されていることになる。
次に、右目用シャッターの開閉タイミングについても、第一の眼鏡の開タイミング(t2、t4、t6)のうち、t6のタイミングで第二の眼鏡で閉タイミングとなるので、同様に、第一の眼鏡のシャッター開タイミングの3回に1回の割合で第二の眼鏡で閉タイミングとするように構成されていることになる。
(再生部)
「再生部」は、第二の眼鏡のシャッター閉タイミングで第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームを再生するように構成されている。以下、再生部の具体的構成について同じく図4を用いて説明する。本図では、第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームが「字幕付き」フレームである例で説明する。これは、第一の眼鏡の装着者に映画などを「字幕付き」映像で視聴させ、第二の眼鏡の装着者に「字幕なし」映像で視聴させるための構成である。
まず、左目用シャッターに関して説明すると、第一の眼鏡の左目用シャッターの開タイミングのうち、第二の眼鏡の左目用シャッターの開タイミングであるt1、t5のタイミングでは字幕なしフレーム0401、0403を再生する。これに対し、第一の眼鏡の左目用シャッターの開タイミングのうち、第二の眼鏡の左目用シャッターの閉タイミングであるt3のタイミングでは字幕付きフレーム0402を再生する。つまり、上で述べた再生部の構成要件に即していうと、「第二の眼鏡のシャッター閉タイミング」であるt3のタイミングで、「第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレーム」である「字幕付き」フレームを再生するということになる。
このようにすることで、第一の眼鏡の左目用としては、t1、t5のタイミングで「字幕なし」フレームが表示され、t3のタイミングで「字幕付き」フレームが表示されるので、残像効果により、視聴者には全体として「字幕付き」映像が見えることになる。この場合、字幕の切り替わりの頻度よりもシャッターの開閉頻度の方がはるかに多いので、見えない字幕が生じることはない。一方、第一の眼鏡でシャッターが開のタイミングに表示されるフレームは字幕付きフレーム1に対し字幕なしフレーム2の割合であるので、通常の2D表示に比べて字幕がうすくなるが、字幕は注視するものでなく字が読めればいいものなのでフレーム数が減少してもそれ程影響は出ない。
一方、第二の眼鏡を装着している視聴者には、t1、t5のタイミングで「字幕なし」フレームが見えるだけであり、t3のタイミングで再生される「字幕付き」フレームはシャッターが閉じていて見えないので、全体として「字幕なし」映像が見えることになる。
(輝度の向上)
ところで、シャッター式眼鏡を用いた3D映像表示の場合、シャッターが一定間隔で開閉を繰り返すため、視聴者に見える画面の輝度が低下するという問題があるが、本実施例によって上のような開閉タイミングとすることで、この問題も改善することができる。以下、この点について従来技術と比較しつつ説明する。
図5は、本実施例の再生方法による輝度向上について説明するための図である。このうち、(a)は従来の再生方法について説明するためのものである。従来の方法では、第一の眼鏡で見せるためのフレームと、第二の眼鏡で見せるためのフレームを交互に再生するようにしていたので、第一の眼鏡の装着者に字幕付き映像を視聴させ、第二の眼鏡の装着者に字幕なし映像を視聴させようとする場合には、左目用、右目用それぞれについて字幕付きフレームと字幕なしフレームを交互に再生し、第一の眼鏡では両方のフレームの再生のタイミングでシャッターを開とし、第二の眼鏡では字幕なしフレームの再生のタイミングでのみシャッターを開とするという方法を用いることになる。
そうすると、本図に示すように、左目用シャッターと右目用シャッターが交互に開閉される結果、第一の眼鏡では、左目用シャッターが開となる時間(t1、t3)が全体(t1〜4)に占める比率は1/2となり、視聴者に見える画面の輝度は、通常の2D表示の場合の輝度を100%とした場合(以下同じ)の50%となる。右目用シャッターの輝度も同様に50%となる。また、第二の眼鏡では、左目用シャッターが開となる時間(t1)が全体(t1〜4)に占める比率は1/4となり、視聴者に見える画面の輝度は25%となる。右目用シャッターの輝度も同様に25%となる。
これに対し(b)に示す本実施例の再生方法では、第一の眼鏡の左目用シャッターが開となるタイミングは、t1〜6のうちt1、t3、t5であり、全体に示す開時間の比率は1/2となる。この結果画面の輝度は50%となる。同様に、第一の眼鏡の右目用シャッターの開時間も1/2となり、画面の輝度は50%となる。第二の眼鏡については、左目用シャッターが開となるタイミングは、t1〜6のうちt1、t4であり、全体に示す開時間の比率は1/3となる。この結果画面の輝度は約33%となる。同様に、右目用シャッターの開時間も1/3となり、画面の輝度は約33%となる。
従って、本実施例の再生方法によれば、第一の眼鏡で見える画面の輝度は従来と同様であるが、第二の眼鏡で見える画面の輝度は従来よりも向上することになる。
なお、本実施例では、図4におけるt1、t2の処理のように、処理開始時点におけるシャッターの開閉及びフレーム再生を第一の眼鏡と第二の眼鏡で共通化するようにしている。そこで、図示は省略するが、例えば、二つの眼鏡を用いて立体度の弱い映像と立体度の強い映像を異なる視聴者に同時に見せるといった場合(この場合には、立体度無しのフレームを共通に見せつつ、立体度弱、立体度強のフレームを一方の視聴者にのみ見せるようにシャッターの開閉及び再生を行うことになる)と比較しても、やはり輝度の項上の効果が得られるとともに、かかる共通動作によって処理を簡易に行えるようにできるという効果も得られる。
(交互再生手段)
再生部は、交互再生手段を有していてもよい。
図6は、本実施例の3D映像表示装置の機能ブロックの別の一例であって、再生部0620が交互再生手段0621を有する例を示す。「交互再生手段」は、第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームとして、左目用フレームと右目用フレームとを交互に再生するように構成されている。図3に示したものもこのように構成されている例であって、第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームとして、t3で再生される左目用フレームと、t6で再生される右目用フレームとが交互に再生される。さらに、図示を省略したがt7〜12にあたるタイミングでの再生要領はt1〜t6の繰返しであり、その後も同様であるから、本図に示すタイミング以後も、t9で左目用フレームが再生され、t12で右目用フレームが再生されるといった具合に左目用フレームと右目用フレームとが交互に再生されることになる。
このような交互再生の目的は、一方の目だけに連続して字幕付きフレームなどが見えると、視聴者が違和感や疲れを覚えたりするおそれがあることから、これを回避し、左右の目に均等にかかるフレームを見せることにある。
(利用状況取得部)
「利用状況取得部」は、視聴者の眼鏡、ヘッドホンその他の周辺機器の利用状況を取得するように構成されている。これは、次に説明する眼鏡タイプ決定部とともに、ヘッドホンなどの利用状況(例えば主音声を出力させているか副音声を出力させているか)と眼鏡の駆動の仕方(例えば字幕付き映像を見せるように駆動するか字幕なし映像を見せるように駆動するか)を連動させるための構成である。
周辺機器としては、上に例示したもの(なお、ヘッドホンにはワイヤヘッドホンとワイヤレスヘッドホンの双方が含まれ得る)のほか、例えばスピーカが考えられる。スピーカを利用する場合は、ヘッドホンとの併用が考えられる。その場合、スピーカから主音声を出力し、ヘッドホンから副音声を出力する(またはその逆のパターン)というように、両者を使い分けるパターンが考えられる。また、スピーカを消音としてヘッドホンのみを利用する場合は、例えばヘッドホンが主音声を出力するか副音声を出力するかを切り替えられるようになっており、各視聴者がいずれか任意の出力方法を選択するものが考えられる。
周辺機器の利用状況の取得の一例をワイヤレスヘッドホンの例で説明する。例えば、複数(ここでは二人とする)の視聴者がそれぞれシャッター式眼鏡とヘッドホンを装着して一台のテレビを見ているとする。このうちある視聴者(視聴者Aとする)はヘッドホンから主音声(日本語吹替え)を出力させており、もう一人の視聴者(視聴者Bとする)はヘッドホンから副音声(英語)を出力させているとする。このような出力は、テレビから無線通信によりヘッドホンに対して主音声及び副音声に係る音声情報が送信され、ヘッドホンがこれを受信し、視聴者によるスイッチ操作によって選択された出力を行う形で行われる。このとき、各ヘッドホンは、識別子によってそれぞれを一意的に識別することが可能となっている(視聴者Aが使用するヘッドホンをヘッドホンa、視聴者Bが使用するヘッドホンをヘッドホンbとする)。各ヘッドホンは、主音声・副音声のうちのいずれを選択して利用しているかを示す情報(利用状況情報)を識別子と関連づけて3D映像表示装置に対し送信する。これを利用状況取得部が受信することで、利用状況の取得が行われる。この結果、利用状況取得部は複数の視聴者に対応した複数のヘッドホンからの利用状況を、どのヘッドホンがどちらの出力を行っているかを識別できる形で取得することになる。本例では、利用状況として、ヘッドホンaは主音声を出力させており、ヘッドホンbは副音声を出力させているという情報が取得される。
(眼鏡タイプ決定部)
「眼鏡タイプ決定部」は、取得した前記利用状況に応じて視聴者が利用している眼鏡を前記第一の眼鏡として駆動するか第二の眼鏡として駆動するか制御するように構成されている。
利用状況取得部の説明で用いた例に即すと、視聴者Aのヘッドホンaの利用状況が「主音声を出力」というものである場合、視聴者Aは字幕なし映像で見たいという視聴者であると考える。そこで、眼鏡タイプ決定部は、視聴者Aが利用している眼鏡を字幕なし映像に対応する眼鏡である第二の眼鏡として駆動するように制御する。また、視聴者Bのヘッドホンbの利用状況が「副音声を出力」というものである場合、視聴者Bは字幕付き映像で見たいという視聴者であると考える。そこで、眼鏡タイプ決定部は、その視聴者が利用している眼鏡を字幕付き映像に対応する眼鏡である第一の眼鏡として駆動するように制御する。
具体的な制御方法としては、例えば、眼鏡タイプ決定部は予め利用状況と眼鏡を対応付けたテーブル(利用状況・眼鏡対応テーブル)を保持しており、当該テーブルを参照して、取得した利用状況に対応付けられている眼鏡として駆動するように制御する。例えば、当該テーブルにおいて「主音声出力」と「第二の眼鏡」が対応付けられ、「副音声」と「第一の眼鏡」が対応付けられている場合に、視聴者Aに係るヘッドホンaについて取得した利用状況が「主音声出力」であれば視聴者Aが装着している眼鏡を「第二の眼鏡」として駆動するように制御する。
この場合、上述のシャッタータイミング制御部及び再生部の構成に従い、第一の眼鏡のシャッター開タイミングの複数回に1回の割合で現れる第二の眼鏡の閉タイミングのときに、第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームが再生される。つまり、ここで再生されるフレームは、第一の眼鏡の装着者だけに見せて第二の眼鏡の装着者には見せないフレームである。上記テーブルに従った場合、外国映画(原語が英語)の場合に、副音声(英語)の視聴者のみに見せるフレームとして字幕付きフレームが再生されることとなる。
なお、上のテーブルにおいては、利用状況と眼鏡の対応付けとして、「主音声出力」と「第二の眼鏡」が対応付けられ、「副音声」と「第一の眼鏡」が対応付けられている場合を示したが、これは、通例、主音声(日本語吹替え)で視聴する者は字幕を必要とせず、副音声(英語)で視聴する者は字幕を必要とすると考えられることに基づいている。従って、視聴者が特にこれと異なる対応付けを好む場合に、そのように設定するための周辺機器の操作入力などを受け付け、かかるテーブルは用いないで、眼鏡のタイプを決定し、これに対する制御を行うようにしてもよい。かかる構成については別の実施例にて後述する。
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の3D映像表示装置のハードウェア構成について説明する。
図7は、本実施例の3D映像表示装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本実施例の3D映像表示装置のシャッタータイミング制御部と、再生部と、利用状況取得部と、眼鏡タイプ決定部は、記憶装置0701と、メインメモリ0702と、CPU0703と、I/O0704とから構成される。また、本実施例の3D映像表示装置には、I/Oを介してディスプレイ0705、スピーカ(図示を省略)などの出力装置のほか、シャッター眼鏡0706、ヘッドホン0707その他の周辺機器が接続されている。シャッター眼鏡は、既述のように、視界を遮るためのアクティブシャッターを備え、これを3D映像表示装置からの制御によってフレームの再生と同期させて開閉することが可能なものであり、複数の視聴者に同時に異なる映像を見せることを可能にするために利用されるものである。ヘッドホンには、3D映像表示装置から出力された音声信号を視聴者の耳に近接したスピーカから可聴音に変換して出力する機能を備えた通常のヘッドホンが広く含まれ、そのタイプは問わない。従って、ワイヤヘッドホンであってもワイヤレスヘッドホンであってもよく、また、イヤホンタイプのものであってもよい。
これらはシステムバス0709などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。また、記憶装置はCPUによって実行される各種プログラムなどを記憶している。またメインメモリは、プログラムがCPUによって実行される際の作業領域であるワーク領域を提供する。また、このメインメモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。本例では、シャッタータイミング制御プログラムと、再生プログラムと、利用状況取得プログラムと、眼鏡タイプ決定プログラムが記憶装置に記憶されており、これらのプログラムは例えば電源投入とともに自動的に記憶装置から読み出されてメインメモリに常駐する。
次に、各部のハードウェア構成について説明する。
まず、利用状況取得部に係る構成について説明する。利用状況取得プログラムは、視聴者の周辺機器の利用状況を取得する。具体的には、例えば周辺機器がワイヤレスヘッドホンの場合に、それぞれの視聴者のヘッドホンが主音声出力を行っているか、副音声出力利用しているかの情報を取得する。この取得に際しては、例えば、各ヘッドホンから主音声・副音声のうちのいずれを選択して利用しているかを示す情報(利用状況情報)を、各ヘッドホンを一意的に識別するための識別子と関連づけて送信し、利用状況取得プログラムが、これをI/Oを介して受信し、メインメモリに格納するようにすればよい。
次に、眼鏡タイプ決定部に係る構成について説明する。眼鏡タイプ決定プログラムは、メインメモリに格納されている前記利用状況情報を読み出すとともに、予め記憶装置に記憶されている眼鏡タイプ決定部は予め利用状況と眼鏡を対応付けたテーブル(利用状況・眼鏡対応テーブル)もメインメモリに読み出す。そして、当該テーブルを参照して、利用状況情報が示す利用状況に対応付けられている眼鏡として駆動するように制御する。例えば、当該テーブルにおいて「主音声出力」と「第二の眼鏡」が対応付けられ、「副音声」と「第一の眼鏡」が対応付けられている場合に、視聴者Aに係るヘッドホンaについて取得した利用状況が「主音声出力」であれば視聴者Aが装着している眼鏡を「第二の眼鏡」として駆動するように制御する。
次に、シャッタータイミング制御部に係る構成について説明する。シャッタータイミング制御プログラムは、第一の眼鏡のシャッター開タイミングの複数回に1回の割合で第二の眼鏡では閉タイミングとするように制御を行う。このため、まず、どの眼鏡が第一の眼鏡であり、どの眼鏡が第二の眼鏡であるかを知る必要がある。これは、例えば、眼鏡タイプ決定プログラムが「第一の眼鏡」とし駆動すると決定した眼鏡に対応付けられている利用状況(副音声出力)を取得した場合に、これに関連付けられているヘッドホンの識別子を取得し、当該識別子に係るヘッドホンを装着している視聴者が装着している眼鏡を第一の眼鏡として特定するようにすればよい。ヘッドホンと眼鏡の関連付けを知るためには、例えばヘッドホンと眼鏡の間に無線通信手段を設け、ヘッドホンが自らの識別子を眼鏡に送信し、眼鏡が当該受信した識別子と自らの識別子を関連づけて3D映像表示装置に対して出力し、これを3D映像表示装置が取得するようにすればよい。これにより、シャッタータイミング制御プログラムは、利用状況(副音声出力)に関連付けられているヘッドホンの識別子を取得し、当該ヘッドホンの識別子に関連付けられている眼鏡の識別子を取得して、当該識別子に係る眼鏡を第一の眼鏡と特定することができる。そして、シャッタータイミング制御プログラムは、例えば図2に示したようなタイミングでそれぞれのシャッターの開閉を行うように制御するための制御命令を生成して、これに従ってCPUにシャッターの開閉動作を実行させる。
次に、再生部に係る構成について説明する。再生プログラムは、例えば図3に示したような再生要領(再生パターン)でフレームの再生を行う。このため、記憶装置には予め再生要領を定めたルール(再生ルール)が記憶されている。そこで、再生プログラムは、このルールに従って、シャッターの開閉のタイミングとフレームの再生のタイミングを同期させて再生を行う。同期を確保するための方法としては、例えば、シャッターの開閉のタイミングが1/120秒ごとであるというように予め決まっているので、各再生用フレームと再生時間(再生開始からの時間であっても、再生時刻であってもよい)とを関連付けておき、そのタイミングで再生するようにすればよい。特に、本実施例の再生プログラムは、第二の眼鏡のシャッター閉タイミングで第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームを再生する点に特徴があるが、図3の例に即せば、t3のタイミングで、第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームである「字幕付き」フレームを再生するため、当該フレームと、例えば再生時間「再生開始後2/120秒から3/120秒までの間」とを関連付けておくことで、第一の眼鏡ではシャッターが開状態、第二の眼鏡ではシャッターが閉状態で「字幕付き」フレームを再生することができ、これにより第一の眼鏡の視聴者(副音声で視聴している者)にのみこれを見せることができる。
<処理の流れ>
図8は、本実施例の3D映像表示装置における処理の流れの一例を示す図である。同図に示すように、本実施例における処理の流れは、以下のステップを有する。
まず、コンテンツが主音声と副音声の両方を出力するコンテンツ(いわゆる副音声ありのコンテンツ)かどうかの判断ステップS0801において、3D映像表示装置は、表示されるコンテンツが主音声と副音声の両方を出力するコンテンツであるか否かを判断する。その結果、Yesとの判断結果が得られた場合、周辺機器の利用状況の取得ステップS0802において、3D映像表示装置は、周辺機器(例えばヘッドホン)の利用状況を取得する。
次に、眼鏡タイプの決定ステップS0803にて、3D映像表示装置は、取得した利用状況に応じて視聴者が利用している眼鏡を第一の眼鏡として駆動するか第二の眼鏡として駆動するか制御する処理を行うが、このステップは、以下のサブステップを有する。
まず、利用状況・眼鏡対応テーブルの読出しサブステップS0804において、3D映像表示装置は、予め記憶装置に記憶されている利用状況と眼鏡を対応付けたテーブル(利用状況・眼鏡対応テーブル)を読み出す。
次に、利用状況が第一の眼鏡に対応するか第二の眼鏡に対応するかの判断サブステップS0805において、3D映像表示装置は、ステップS0802にて取得した利用状況について、サブステップS0804にて読み出したテーブルを参照して当該判断を行う。その結果、利用状況が第一の眼鏡に対応すると判断された場合、周辺機器の識別子の取得サブステップS0806において、3D映像表示装置は、当該利用状況(副音声出力)に対応付けられた周辺機器(ヘッドホン)の識別子を取得する。次に、第一の眼鏡としての特定サブステップS0807において、3D映像表示装置は、取得した周辺機器(ヘッドホン)の識別子に関連付けられた眼鏡の識別子を取得し、当該識別子で識別される眼鏡を第一の眼鏡として特定する。なお、周辺機器の識別子に眼鏡の識別子を関連付けるための方法は上で述べたとおりである。
一方、前記判断サブステップS0805において、利用状況が第二の眼鏡に対応すると判断された場合には、周辺機器の識別子の取得サブステップS0808に進み、3D映像表示装置は、当該利用状況(主音声出力)に対応付けられた周辺機器(ヘッドホン)の識別子を取得する。そして、第二の眼鏡の特定サブステップS0809において、3D映像表示装置は、取得した周辺機器(ヘッドホン)の識別子に関連付けられた眼鏡の識別子を取得し、当該識別子で識別される眼鏡を第二の眼鏡として特定する。
眼鏡タイプの決定ステップS0803においてサブステップS0804〜S0807の処理がなされた場合には、次に第一の眼鏡に係るシャッタータイミング制御ステップS0810において、3D映像表示装置は、第一の眼鏡に対するシャッタータイミング制御を行う。そして次に、再生ステップS0811において、3D映像表示装置は、第一の眼鏡で見せるためのフレームの再生を行う。
一方、眼鏡タイプの決定ステップS0803においてサブステップS0804、S0805、S0808、S0809の処理がなされた場合には、次に第二の眼鏡に係るシャッタータイミング制御ステップS0812において、3D映像表示装置は、第二の眼鏡に対するシャッタータイミング制御を行う。そして次に、再生ステップS0813において、3D映像表示装置は、第二の眼鏡で見せるためのフレームの再生を行う。
なお、本図では、まず利用状況の取得及び眼鏡タイプの決定がなされた後に、シャッタータイミングの制御及び再生がなされるように記載したが、実際には、利用状況の取得、眼鏡タイプの決定からシャッタータイミングの制御、再生に係る処理はほぼ同時並行的になされる。
<効果>
本実施例の3D映像表示装置により、ヘッドホンなどから出力される音声に対応して異なる映像が表示されるように制御する手段を備えた3D映像表示装置、かかる制御を実行するためのプログラム、及びかかるプログラムを記憶する記録媒体を提供することが可能となる。
<概要>
本実施例の3D映像表示装置は、基本的に実施例1の装置と共通するが、利用状況取得部は、視聴者が利用する眼鏡を、第一の眼鏡として利用するか、第二の眼鏡として利用するかの入力を受け付ける手段を有する点に特徴を有するものである。即ち、本実施例では、例えば字幕付き映像、字幕なし映像のどちらを視聴するための眼鏡とするかを視聴者が切替えできるようにしたものである。
<構成>
図9は、本実施例の3D映像表示装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示すように、本実施例の3D映像表示装置は、実施例1の3D映像表示装置と基本的に共通する。ただし、本実施例の3D映像表示装置0900の利用状況取得部0930は、眼鏡タイプ選択入力手段0931を有する。以下、眼鏡タイプ選択入力手段に係る構成について説明する。その余の構成は、実施例1の3D映像表示装置と同様であるから、説明を省略する。
(利用状況取得部:眼鏡タイプ選択入力手段)
「眼鏡タイプ選択入力手段」は、視聴者が利用する眼鏡を、第一の眼鏡として利用するか、第二の眼鏡として利用するかの入力を受け付けるように構成されている。
この入力の受付けに係る具体的構成としては、例えば、眼鏡に切替え用のスイッチを設けておき、これに対する視聴者による操作入力を受け付けるようにすることが考えられる。あるいは、リモコンに第一の眼鏡・第二の眼鏡の選択用ボタンを設けておき、視聴者によるリモコン操作入力を受け付けるようにしてもよい。この場合には、リモコンからの入力信号をテレビが受付け、これに基づいてテレビから眼鏡に対し眼鏡の切替え制御のための制御命令を送信して切り替えるように構成される。
本実施例の目的は、利用状況と眼鏡の対応付けとして独自の対応付けを好む視聴者のニーズに対応することにある。利用状況と眼鏡の対応付けとして通例想定されるのは、主音声(日本語吹替え)と字幕なし映像、副音声(英語)と字幕付き映像であるが、なかには、老人などが音声を聞きづらいとの理由などで主音声を出力しつつ字幕も見たいといった場合や、逆に英語に堪能なので、副音声出力だけで十分であり、字幕はかえって邪魔であると感じる場合も考えられる。このような場合、本実施例の構成によりどちらの眼鏡として利用するかを視聴者が任意に選択できるようにしておけば、視聴者は、利用状況と眼鏡の組合せを自由に選択できることになり、このようなニーズに応えることができる。
従って、この場合、眼鏡タイプ決定部は、眼鏡タイプ選択入力手段が受け付けた入力にも応じて視聴者が利用している眼鏡を前記第一の眼鏡として駆動するか第二の眼鏡として駆動するか制御する手段を有していることが望ましい。
なお、本実施例の構成を利用して、眼鏡の選択を切り替えるだけで眼鏡とヘッドホンの両方を切り替えることができるようにして視聴者の利便を増すことも可能となる。例えば、それまでヘッドホンで副音声(英語)を出力し、字幕付き映像で外国映画を視聴していた視聴者が、その後に引き続いて放映される韓国ドラマを主音声(日本語吹替え)、字幕なし映像で引き続き視聴したい場合、一つの方法としては、ヘッドホンの切替えスイッチを副音声出力から主音声出力に切り替えるという方法が考えられる。この場合、実施例1で説明した例のように、利用状況取得部が取得したヘッドホンに係る利用状況に応じて眼鏡タイプ決定部が第一の眼鏡として駆動するか第二の眼鏡として駆動するかを制御するようにすれば、ヘッドホンの切替えを行うだけで自動的に眼鏡も切り替えることが可能となる。
これに対し、本実施例の構成を利用して、眼鏡にも切替えスイッチ設けるとともに、眼鏡の選択とヘッドホンの利用状況を予め対応付けておけば、視聴者が眼鏡のスイッチを第一の眼鏡から第二の眼鏡に切り替えるだけで、自動的にヘッドホンからの出力も副音声から主音声に切り替えることが可能となる。これにより、視聴者がヘッドホン、眼鏡のうちどちらか任意の一方を操作すればすむので、切替えに関する視聴者の利便性が増すことになる。
(ハードウェア構成)
本実施例の3D映像表示装置のハードウェア構成は、図7で示した実施例1の3D映像表示装置のハードウェア構成と基本的に同様であるから図示を省略する。ただし、本実施例の3D映像表示装置においては、眼鏡タイプ選択入力プログラムが展開され、当該プログラムが眼鏡の選択に係る処理を実行する。具体的には、視聴者による眼鏡やリモコンに設けられている切替えスイッチの操作入力がなされた場合、眼鏡タイプ選択入力プログラムは、I/Oを介して当該入力を受け付ける。さらに、眼鏡タイプ決定プログラムが、当該入力に従って、眼鏡の選択を行う。その際、眼鏡タイプ決定プログラムは、入力を受け付けた眼鏡の識別子を取得することで、例えば第一の眼鏡として利用するとの入力を受け付けた場合に、どの眼鏡に対して第一の眼鏡として駆動する制御を行えばよいかを知ることが可能となる。
この場合、眼鏡タイプ決定プログラムは、予め記憶装置に記憶されている利用状況・眼鏡対応テーブルを参照してこの決定処理を行う点は実施例1と共通である。ただし、実施例1では、周辺機器の利用状況とテーブルから眼鏡のタイプを決した(特に、一例として、ヘッドホンの利用状況とテーブルから眼鏡のタイプを決定した)のに対し、本実施例では、このうち特に眼鏡の利用状況とテーブルから眼鏡のタイプを判断する点に特徴があると言える。その余の構成は、実施例1の3D映像表示装置のハードウェア構成と同様であるから説明を省略する。
<処理の流れ>
図10は、本実施例の3D映像表示装置における処理の流れの一例を示す図である。本実施例の3D映像表示装置における処理の流れは、基本的に実施例1において図8に示した処理の流れと共通する。ただし、図8に示した処理の流れとは、以下の点が異なる。
利用状況の取得ステップS1002は、視聴者が利用する眼鏡を第一の眼鏡として利用するか、第二の眼鏡として利用するかの入力の受付けサブステップS1003を有する。当該サブステップにおいて、3D映像表示装置は、視聴者による眼鏡やリモコンに対する操作入力に基づいて、かかる入力を受け付ける処理を行う。
次に、眼鏡タイプの決定ステップS1004において、3D映像表示装置は、前記サブステップS1003にて受け付けた入力が、第一の眼鏡として利用するものであるのか、第二の眼鏡として利用するものであるのかの判断を行う(サブステップS1005)。この結果、第一の眼鏡として利用するものであるとの判断結果が得られた場合には、周辺機器(眼鏡)の識別子の取得サブステップS1006において、3D映像表示装置は、上記の入力受付けに係る眼鏡の識別子を取得する。そして、第一の眼鏡としての特定サブステップS1007において、3D映像表示装置は、取得した周辺機器(眼鏡)の識別子に関連付けられた眼鏡を第一の眼鏡として特定する。
一方、前記サブステップS1005において、第二の眼鏡として利用するものであるとの判断結果が得られた場合には、周辺機器(眼鏡)の識別子の取得サブステップS1008に進み、3D映像表示装置は、上記の入力受付けに係る眼鏡の識別子を取得する。この場合には、当該識別子で特定される眼鏡で第二の眼鏡として利用するとの入力が受け付けられているので、第二の眼鏡としての特定サブステップS1009において、3D映像表示装置は、取得した周辺機器(眼鏡)の識別子に関連付けられた眼鏡を第二の眼鏡として特定する。
その余の処理の流れは、実施例1における処理の流れと同様であるので、説明を省略する。
<効果>
本実施例の3D映像表示装置により、3D映像表示装置において、データ放送画面を表示せずに番組を視聴しているときや外部入力データを視聴しているときに別のチャンネルに係るデータ放送で緊急速報が送信された場合でも、これを含むデータ放送画面を直ちに表示することができる3D映像表示装置、かかる制御を実行するためのプログラム、及びかかるプログラムを記憶する記録媒体を提供することが可能となる。
<概要>
本実施例の3D映像表示装置は、基本的に実施例1又は2の装置と共通するが、一方の眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングと他方の眼鏡のそれが重ならないように制御して映像を再生することが選択できるようにするための手段をさらに付加したものである。実施例1、2の装置では一方の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームとして主に字幕付きフレームのようにコンテンツ映像と重ねて表示しても差支えがないものを想定しているのに対し、本実施例では主にメニュー画面などのインフォメーション映像を想定している。インフォメーション映像はコンテンツ映像と重ねて表示すると見えづらいことが考えられるので、重ねて表示するか重ねないで表示するかを選択できるようにした点に本実施例の装置の特徴がある。
<構成>
図11は、本実施例の3D映像表示装置の機能ブロックの一例を示す図である。本実施例の3D映像表示装置は、実施例1又は2の3D映像表示装置と基本的に共通する。ただし、本実施例の3D映像表示装置1100は、映像取得部と、制御ルール保持部1160と、判断部1170と、選択部1180と、第二制御部1190と、第二再生部1191とをさらに有する。以下では、はじめに本実施例の装置全体の目的について説明した後、上記各部に係る構成について順次説明する。その余の構成は、実施例1又は2の3D映像表示装置と同様であるから、説明を省略する。
コンテンツの映像を表示中に、利用者が、インフォメーション映像などを見たいと思う場合があり得る。ここで「インフォメーション映像」とは、表示映像に重畳して表示されるEPG、OSD、おすすめ情報などの映像のことをいう。こうした映像は表示中のコンテンツの映像内容からは独立した情報を示す映像であるため、これを見たいと思うタイミングは利用者毎にまちまちであると考えられる。つまりこれらの映像は、利用者によるリモコン操作などをトリガーとして判断される利用者が見たいタイミングにおいて、その利用者だけのために表示すればよいものである。
このようなインフォメーション映像などを少なくとも一部に含む映像を画面に表示する場合、実施例1、2で説明したような構成に従って、例えば字幕付きフレームを表示するタイミングでこれに代えてインフォメーション映像を表示させるようにすることも可能である。しかしこの方法の場合、あたかも字幕付き映像と字幕なし映像がほぼ一瞬のうちに交互に表示され、利用者にとっては残像効果によって全体として字幕付き映像が見えるのと同じように、インフォメーション映像とコンテンツ映像が重なって見えるため、利用者にとってはインフォメーション映像がコンテンツ映像とダブって見えたりちらついたりして見えづらくなってしまう。そこで、一つの方法として、コンテンツの映像とインフォメーション映像が重なって見えることがないようにインフォメーション映像だけを表示させることが考えられる。このようにしても、通例利用者がインフォメーション映像を見ている間はコンテンツの映像に対しては関心が向いていない蓋然性が高いことから、その間はコンテンツ映像が全く見えない状態であっても支障はないと考えられる。しかしその一方で、たとえ見づらくても、コンテンツの映像も絶えず表示させながらインフォメーション映像を見たいと言った場合も考えられる、どちらの方法を選択すべきかは利用者のニーズ次第である。そこで、本実施例では、どちらのニーズへの対応も可能にするため、実施例1、2で説明したような構成に従ってインフォメーション映像などのコンテンツ映像とは異なる映像をコンテンツの映像に重ねて表示する方法のほかに、コンテンツの映像とこの異なる映像が重ならないように表示する方法も可能にするための構成を備えたことを特徴とするものである。
(映像取得部)
映像取得部は、複数の眼鏡の利用者の中で少なくとも一部の異なる映像を表示する場合に、その映像を取得するように構成されている。なお、映像取得部は、複数の眼鏡の利用者の中で少なくとも一部の異なる映像を表示する場合に、別途備える判断手段がどの制御・再生手段を利用するかの判断を行うための判断用映像としてその映像を取得するように構成されていてもよい(かかる構成の映像取得部を便宜上「判断用映像取得部」と呼ぶ。図11の例でも映像取得部がかかる判断用映像取得部1150である例が示されている)。この場合本実施例の3D映像表示装置は、かかる判断手段(判断部)を有するとともに、取得した判断用映像に応じて第一の眼鏡と第二の眼鏡の開閉タイミングの制御を切り替えるための制御ルールを保持する手段(制御ルール保持部)を有する。図11の例でも3D映像表示装置が判断部1170、制御ルール保持部1160を有する例が示されている。以下の実施例においても、3D映像表示装置が以上のような判断用映像取得部、判断部、制御ルール保持部を有する例で説明する。
「異なる映像」とは、複数の眼鏡の利用者のうち一部の者にだけ視聴させる映像であって、表示中のコンテンツの内容からは独立した情報を示す映像をいう。その代表例は上述のインフォメーション映像である。異なる映像をコンテンツ映像と重ねて表示させるか重ならないように表示させるかの判断は、判断部が行うが、判断用映像取得部は、その判断の前提として、「異なる映像」を取得する。
(制御ルール保持部)
「制御ルール保持部」は、制御ルールを保持するように構成される。「制御ルール」とは、取得した映像に応じて第一の眼鏡と第二の眼鏡の開閉タイミングの制御を切り替えるためのルールである。切替え対象となる制御は、一つは、第一の眼鏡のシャッター開タイミングの複数回に1回の割合で第二の眼鏡では閉タイミングとする制御であり、もう一つは、いずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングが他のいずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングと常に重ならないようにする制御である。前者の制御はシャッタータイミング制御部が行う制御であり、その具体的構成については実施例1で説明したとおりである。本実施例では前者の制御と後者の制御を切り替えて行えるようにするためにかかる制御ルールを保持していることに特徴がある。切替えを行うための構成については後述する。
(第二制御部)
「第二制御部」は、上に述べた後者の制御、即ちいずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングが他のいずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングと重ならないようにする制御を行うように構成されている。以下、かかる制御の詳細について、第一の眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングが第二の眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングと常に重ならないようにする制御する例で、図を用いて説明する。
図12は、本実施例における第一の眼鏡と第二の眼鏡の開閉タイミング及びフレームの再生要領の一例を示す図である。このうち、(a)は、シャッタータイミング制御部が制御を行う場合の一例であって、前述の1/3タイミング制御手段によって制御がなされている例である。実施例1について説明した前出の図4と同様に横軸(t)は時間経過を示す。本図(a)における第一の眼鏡と第二の眼鏡の開閉タイミング及びフレームの再生要領は実施例1で図4を用いて説明したところと同様であるが、本図の例では、第一の眼鏡を利用している視聴者にはEPG映像を見せ、第二の眼鏡を利用している視聴者にはEPG映像を見せずにコンテンツ映像だけを見せるようにするための制御を行う場合を示している。そこで、第一の眼鏡において、t3のタイミングで左目用シャッターが開タイミングとなるとき、及びt6のタイミングで右目用シャッターが開タイミングとなるときに表示される映像は、EPG映像である。この場合、第一の眼鏡の左目用シャッターはt1、t5のタイミングでも開となり、第一の眼鏡の右目用シャッターはt2、t4のタイミングでも開となり、このときコンテンツ映像が表示されるので、第一の眼鏡の利用者にはコンテンツ映像とEPG映像が重なって見えることになる。この点が次に(b)で述べる第二制御部による制御の場合とは異なることになり、利用者にとっては見えづらいと感じる可能性があるわけである。ただし、画面の明るさは、第一の眼鏡では50%、第二の眼鏡でも33%を実現でき、実施例1で説明した従来技術に比べた輝度の向上はそのまま維持される。
図12(b)は、第二制御部が制御を行う場合の一例である。本図も、第一の眼鏡を利用している視聴者にはEPG映像を見せ、第二の眼鏡を利用している視聴者にはEPG映像を見せずにコンテンツ映像だけを見せるようにするための制御を行う場合を示している。まず第一の眼鏡では、左目用シャッターはt3、t7のタイミングでは開タイミングとなり、その余のタイミングでは閉タイミングとなる。開タイミングではEPG映像が表示される。同様に右目用シャッターはt4、t8のタイミングでは開タイミングとなり、その余のタイミングでは閉タイミングとなり、開タイミングではEPG映像が表示される。一方、第二の眼鏡では、左目用シャッターはt1、t5のタイミングでは開タイミングとなり、その余のタイミングでは閉タイミングとなる。開タイミングではコンテンツ映像が表示される。同様に右目用シャッターはt2、t6のタイミングでは開タイミングとなり、その余のタイミングでは閉タイミングとなり、開タイミングではコンテンツ映像が表示される。つまり、この例では、第一の眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミング(t3、t4、t7、t8)は第二の眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミング(t1、t2、t5、t6)とは全く重なることがない。即ち、この例における第一の眼鏡を「いずれかの眼鏡」、第二の眼鏡を「他のいずれかの眼鏡」とすると、まさに「いずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングが他のいずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングと常に重ならないようにする制御」がなされていることになる。
かかる制御を行うことで、第一の眼鏡の利用者にはEPG映像だけを見せ、コンテンツ映像は全く見せないようにすることができ、一方第二の眼鏡の利用者にはコンテンツ映像だけを見せ、EPG映像は全く見せないようにすることができるので、両映像が重なって見えづらいといった問題を回避することができる。ただし、輝度は25%となり、(a)に示した制御の場合に比べれば低下する。
(第二再生部)
「第二再生部」は、前記重ならないように制御される眼鏡の利用者には前記異なる映像を再生するように構成されている。前記「重ならないように制御される眼鏡」とは本実施例では「他のいずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングと常に重ならないように制御される眼鏡」を意味するので、上述の例では第一の眼鏡がこれに当たる。従って、上の例に即せば、第二再生部は第一の眼鏡の利用者には異なる映像であるEPG映像を再生するように構成されているということである。
(判断部)
「判断部」は、取得した映像と前記制御ルールとに応じて、前記シャッタータイミング制御部及び前記再生部を利用するか前記第二制御部及び前記第二再生部を利用するか判断するように構成されている。かかる判断の目的が異なる映像をコンテンツ映像と重ねて表示させるか重ならないように表示させるかを利用者の好みに基づくニーズに従って選択できるようにする点にあることは前述したとおりである。かかる判断は、例えば一人の利用者がリモコンのEPGを表示させるためのキーなどを押下した場合に、当該押下をトリガーとしてその利用者がどのような制御を欲しているかを知るための構成を備えることで実現される。具体的には、まず制御を欲している利用者が誰であるか(どの眼鏡を装着している利用者か)を特定した上で、その利用者が欲する制御方法がいずれであるかを判断する。当該判断は例えば予め保持される判断ルールに従って行われる。判断ルールの一例としては、通例はコンテンツ映像が異なる映像と重ならない制御(第二制御部による制御)が好まれる蓋然性が高いことから、制御を欲している利用者が誰であるかを特定するだけで、直ちにその利用者が装着する眼鏡に対して第二制御部による制御を行うように判断するといったルールなどが考えられる。そのための具体的な構成としては、例えばリモコンに内蔵した距離センサーを用いてリモコンと視聴者の装着する眼鏡との距離を計測し、当該距離の最も短い眼鏡(即ち、リモコンを操作した利用者が装着していると考えられる眼鏡)を第一の眼鏡とし、それ以外の眼鏡を第二の眼鏡として第二制御部による制御を行うようにしてもよい。あるいは、シャッタータイミング制御部、第二制御部のいずれによる制御を行うかを利用者がその都度選べるようにするため、リモコンキー毎に異なる制御方法を関連付けておき(例えばEPGを表示させるキーとして「コンテンツ映像に重ねて表示するためのキー」と「コンテンツ映像に重ねずに表示するためのキー」の二種類のキーをリモコンに備えておき)、押下されたキーに関連付けられた制御方法を選択するという判断ルールに従って判断するようにしてもよい。
(選択部)
「選択部」は、利用される制御部と再生部を選択するように構成されている。具体的には、判断部での判断結果が、シャッタータイミング制御部及び再生部を利用するとの判断結果であった場合には、シャッタータイミング制御部と再生部を選択し、判断部での判断結果が、第二制御部及び第二再生部を利用するとの判断結果であった場合には、当該判断部での判断結果に従って第二制御部と第二再生部を選択するように構成される。
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の3D映像表示装置のハードウェア構成について説明する。
図13は、本実施例の3D映像表示装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本実施例の3D映像表示装置のハードウェア構成は、図7で示した実施例1の3D映像表示装置のハードウェア構成と基本的に同様である。ただし、本実施例の3D映像表示装置の判断用映像取得部と、第二制御部と、第二再生部と、選択部は、記憶装置1301と、メインメモリ1302と、CPU1303と、I/O1304とから構成される。また、本実施例の3D映像表示装置の制御ルール保持部と、判断部は、記憶装置と、メインメモリと、CPUとから構成される。これらはシステムバス1308などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
次に、各部のハードウェア構成について説明する。ここでは、判断用映像取得部と、制御ルール保持部と、第二制御部と、第二再生部と、判断部と、選択部に係る構成について説明し、その余の各部に係る構成は実施例1又は2で説明したところと同様であるから説明を省略する。
まず、判断用映像取得部に係る構成について説明する。判断用映像取得プログラムは、複数の眼鏡の利用者の中で少なくとも一部の異なる映像を表示する場合にその映像(判断用映像)を取得する。具体的には、例えばコンテンツ映像を表示中にある利用者によってリモコンのEPGを表示させるためのキーが押下された場合に、当該キー押下信号をトリガーとしてEPG映像を取得する。判断用映像取得プログラムは取得した判断用映像を判断プログラムに渡す。
次に、制御ルール保持プログラム及び判断プログラムに係る構成について説明する。制御ルール保持プログラムは予め記憶装置に制御ルールを保持している。そして、判断プログラムは、判断用映像を取得すると、制御ルールをメインメモリに読み出し、当該判断用映像と制御ルールに応じて、制御・再生の方法としてシャッタータイミング制御プログラム及び再生プログラムが実行する制御・再生を利用するか、それとも第二制御プログラム及び第二再生プログラムが実行する制御・再生を利用するかを判断する。この判断は例えば予め保持される判断ルールに従って行われる。判断ルールの具体的内容の一例は既に述べたとおりである。
次に、第二制御部及び第二再生部を利用すると判断された場合におけるこれら各部に係る構成について説明する。第二制御プログラムは、いずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングが他のいずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングと常に重ならないようにする制御を行う。このためには、制御対象となる眼鏡を特定する必要があるが、例えば前述のように、リモコンに内蔵された距離センサーを用いてリモコンから最も近い距離にある眼鏡をリモコンの押下信号に関連付けられた「異なる映像」、例えばEPG映像を表示させる第一の眼鏡とし、他の眼鏡をコンテンツ映像を表示させる第二の眼鏡とした上で、第一の眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングと他の眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングが常に重ならないようにシャッターの開閉を行うための制御命令を生成して、これに従ってCPUにシャッターの開閉動作を実行させる。
また、第二再生プログラムは、第二制御プログラムの制御に従って再生を行う。再生の要領自体は実施例1で説明した再生プログラムが行う再生と同様である。
<処理の流れ>
図14は、本実施例の3D映像表示装置における処理の流れの一例を示す図であり、異なる映像を表示するための処理の流れだけを取り出して示したものである。その余の処理の流れは実施例1において図8などを用いて説明したところと同様であるから図示を省略する。
まず、本実施例の3D映像表示装置は、例えば利用者によるリモコン押下などをトリガーとして異なる映像を受け付けたかどうか判断し(ステップS1401)、取得したとの判断結果が得られた場合には、続いて制御・再生方法として、シャッタータイミング制御部及び再生部を利用するか、それとも第二制御部及び第二再生部を利用するかの判断を行う(ステップS1402)。この判断のためのサブステップとして、例えば本実施例の3D映像表示装置は、リモコンに備えられた距離センサーを用いて当該異なる映像を表示すべき眼鏡を特定する処理を行う(図示は省略)。そして、当該判断の結果、シャッタータイミング制御部及び再生部を利用するとの判断結果が得られた場合は、これに従った制御・再生を行い(ステップS1403、S1404)、第二制御部及び第二再生部を利用するとの判断結果が得られた場合は、これに従った制御・再生を行う(ステップS1405、S1406)。
<効果>
本実施例の3D映像表示装置により、EPGなどのようにコンテンツ映像と重ねて表示すると見えづらいことが考えられる場合でも、重ねずに表示することが可能な方法による制御、再生を行うことが可能となる。

Claims (9)

  1. シャッター式眼鏡を利用して3D映像を表示する3D映像表示装置であって、
    第一の眼鏡のシャッター開タイミングの複数回に1回の割合で第二の眼鏡では閉タイミングとするシャッタータイミング制御部と、
    第二の眼鏡のシャッター閉タイミングで第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームを再生する再生部と、
    視聴者の眼鏡、ヘッドホンその他の周辺機器の利用状況を取得する利用状況取得部と、
    取得した前記利用状況に応じて視聴者が利用している眼鏡を前記第一の眼鏡として駆動するか第二の眼鏡として駆動するか制御する眼鏡タイプ決定部と、
    を有する3D映像表示装置。
  2. シャッタータイミング制御部は、前記複数回に1回の割合として、3回に1回の割合で閉タイミングとする1/3タイミング制御手段を有する請求項1に記載の3D映像表示装置。
  3. 前記再生部は、第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームとして、字幕付きフレームを再生する字幕フレーム再生手段を有する請求項1又は2に記載の3D映像表示装置。
  4. 前記再生部は、第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームとして、左目用フレームと右目用フレームとを交互に再生する交互再生手段を有する請求項1から3のいずれか一に記載の3D映像表示装置。
  5. 利用状況取得部は、
    視聴者が利用する眼鏡を、第一の眼鏡として利用するか、第二の眼鏡として利用するかの入力を受付ける眼鏡タイプ選択入力手段を有する請求項1から4のいずれか一に記載の3D映像表示装置。
  6. 複数の眼鏡の利用者の中で少なくとも一部の異なる映像を表示する場合に、その映像を取得する映像取得部と、
    いずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングが他のいずれかの眼鏡の左目用又は右目用のシャッター開タイミングと重ならないように制御する第二制御部と、
    前記重ならないように制御される眼鏡の利用者には前記異なる映像を再生する第二再生部と、
    利用される制御部と再生部を選択する選択部と、
    をさらに有する請求項1から5のいずれか一に記載の3D映像表示装置。
  7. 制御ルールとして、複数の眼鏡の利用者に視聴させる映像が、一方がインフォメーション映像なしの映像、他方がインフォメーション映像ありの画像である場合に、第二制御部及び第二再生部を選択するよう定めるルールを保持する前記制御ルール保持部を有する請求項6に記載の3D映像表示装置。
  8. コンピュータに、
    視聴者の眼鏡、ヘッドホンその他の周辺機器の利用状況を取得する利用状況取得ステップと、
    取得した前記利用状況に応じて視聴者が利用している眼鏡を前記第一の眼鏡として駆動するか第二の眼鏡として駆動するか制御する眼鏡タイプ決定ステップと、
    第一の眼鏡のシャッター開タイミングの複数回に1回の割合で第二の眼鏡では閉タイミングとするシャッタータイミング制御ステップと、
    第二の眼鏡のシャッター閉タイミングで第一の眼鏡の利用者にのみ見せるフレームを再生する再生ステップと
    を実行させるためのプログラム。
  9. 請求項8に記載のプログラムを記憶した記録媒体。
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