〔実施の形態1〕
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る表示制御装置、3次元映像表示方法について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
なお、本発明に係る表示制御装置1を概略的に説明すれば以下のとおりである。すなわち、表示制御装置1は、複数の右目用映像情報および左目用映像情報から、3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出する映像抽出部(抽出手段)30と、映像抽出部30が抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列する映像配列部(配列手段)40と、映像配列部40が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成と、鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて、液晶シャッター(表示状態変更手段)500が右目用映像および左目用映像の表示・非表示の状態を変更するための変更情報を生成する変更情報生成部(変更情報生成手段)50と、を備える構成である。
これにより、表示制御装置1は、3D酔いの一因を解消することができるという効果を奏する。
以下、表示制御装置1の概略を説明する。
〔表示制御装置1の概略構成〕
図1は、表示制御装置1を備えた記録再生装置100の概略構成を示すブロック図である。図示するように、記録再生装置100は、少なくとも、表示制御装置1と、情報再生部110と、を備える構成となっている。
記録再生装置100は、光ディスク等の情報記録媒体に対して情報の記録・再生を行う装置である。上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R/BD等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
なお、本実施の形態では、上記情報記録媒体には、複数の右目用映像および左目用映像に関する情報である右目用映像情報および左目用映像情報が記録されている。
右目用映像および左目用映像は、左右の目それぞれに対して表示されることにより、左右の目の視差を利用した3次元表示を実現する映像である。
右目用映像情報および左目用映像情報は、例えば、右目用映像および左目用映像の映像データ、または、右目用映像および左目用映像の属性を示す属性情報(右目あるいは左目用映像の何れであるかを示す情報、右目用映像と左目用映像との視差角を示す視差角情報など)等を含む。
あるいは、右目用映像情報および左目用映像情報は、2次元映像の3次元映像化(以下、単に「3D化」と呼ぶ場合もある。)を実現するための補完情報を含むものであってもよい。すなわち、3D化を実現するための補完情報は、実際の映像データである必要はなく、2次元映像コンテンツ(右目用映像又は右目用映像)に対しての差分情報でも良いし、そもそも映像データに関するものでなくてよく、2次元映像の3次元映像化を実現するための補完情報であれば良い。
情報再生部110は、記録再生装置100に挿入された情報記録媒体に記録されている情報を再生するためのものである。すなわち、上記情報記録媒体には複数の右目用映像情報および左目用映像情報が記録されているため、情報再生部110は、それら右目用映像情報および左目用映像情報を再生するためのものである。なお、情報再生部110は、従来の記録再生装置における情報再生方法を用いればよいため、ここでの詳細説明は省略する。
表示制御装置1は、いわゆる3D酔いを解消することが可能な装置であって、図1に示すとおり、左右映像分離部10と、コマ映像分割部20と、映像抽出部30と、映像配列部40と、変更情報生成部50とを含む構成となっている。
左右映像分離部10は、情報再生部110が再生した複数の右目用映像情報および左目用映像情報を取得して、右目用映像情報と左目用映像情報とに分離するためのものである。
その分離方法としては次のような方法が考えられる。例えば、左右映像分離部10は、情報再生部110が再生した、右目用映像および左目用映像の属性を示す上記の属性情報や視差角情報に基づいて、右目用映像情報と左目用映像情報とを分離することができる。あるいは、右目用映像情報および左目用映像情報が右目用映像および左目用映像の映像データそのものである場合には、左右映像分離部10は、右目用映像と左目用映像との視差角の違い等に基づいて、周知の画像処理技術を用いて、右目用映像情報と左目用映像情報とを分離する構成で実現してもよい。
なお、右目用映像情報および左目用映像情報が2次元映像の3D化を実現するための補完情報を含む場合には、情報再生部110と左右映像分離部10との間に設けられた、図1には不図示の映像情報生成部が、当該補完情報に基づいて、右目用映像情報および左目用映像情報を生成する構成とすればよい。そして、左右映像分離部10は、映像情報生成部が生成した右目用映像情報および左目用映像情報に基づいて、上述した方法により、右目用映像情報と左目用映像情報とを分離すればよい。
左右映像分離部10は、右目用映像情報と左目用映像情報とを分離すると、次に、その分離した右目用映像情報および左目用映像情報をコマ映像分割部20に出力する。
コマ映像分割部20は、左右映像分離部10から、分離された右目用映像情報および左目用映像情報を取得する。そして、コマ映像分割部20は、取得した右目用映像情報および左目用映像情報を1コマごとに分割する。ここで、1コマとは、右目用映像および左目用映像をそれぞれの目に対して表示することで3次元表示を実現する場合における、右目用映像および左目用映像の最小単位の1コマに相当するものと考えてよい。
そして、コマ映像分割部20は、1コマごとに分割された右目用映像情報および左目用映像情報を記憶部200に記憶させる。
なお、記録再生装置100に挿入される情報記録媒体において、右目用映像情報および左目用映像情報が分割された状態で記録されており、また、右目用映像情報および左目用映像情報が1コマずつに分割されている場合には、その右目用映像情報および左目用映像情報は、左右映像分離部10およびコマ映像分割部20を介して、そのまま記憶部200に記憶される構成で実現してもよい。
また、コマ映像分割部20は、1コマごとに分割された右目用映像情報および左目用映像情報を記憶部200に記憶させる際に、右目用映像および左目用映像の属性を示す属性情報、右目用映像および左目用映像が撮影された時刻を示す時刻情報、または表示画面に表示される順序を示す順序情報等に基づいて、上記分割された右目用映像情報および左目用映像情報それぞれに対して、右目用映像情報あるいは左目用映像情報の何れであるか、表示画面に表示される順序がどうであるか、といったことを示す固有の識別子を付してもよい。それにより、後述する映像抽出部30は、1コマごとに分割された複数の右目用映像情報および左目用映像情報から、3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出することが容易になるためである。
記憶部200は、1コマごとに分割された右目用映像情報および左目用映像情報を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SRAM(Static RAM)、フラッシュメモリ、キャッシュなど、およびこれらの混成で構成されてもよい。ただし、データ量が大きい情報が記憶される場合には、HDD(Hard Disk Drive)で構成されることが好ましいが、これに限定されるものではない。なお、図1では、記憶部200は記録再生装置100の外部に設けられた構成となっている。しかしながら、記憶部200は、記録再生装置100の内部に設けられた構成で実現されてもよい。
映像抽出部30は、記憶部200にアクセスして、1コマごとに分割された複数の右目用映像情報および左目用映像情報から、3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出する。
ここで、一対の右目用映像情報および左目用映像情報とは、3次元映像が表示される際に、互いに連続して表示される右目用映像情報および左目用映像情報を表す。すなわち、3D映像は、右目用映像および左目用映像をシーケンスに表示して、左右の目の視差を利用して実現するものである。従って、当該シーケンスに表示される右目用映像および左目用映像に関する情報である右目用映像情報および左目用映像情報を、ここでは「一対の右目用映像情報および左目用映像情報」と称している。
映像抽出部30が一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出する方法としては次のような方法が考えられる。つまり、右目用映像情報および左目用映像情報に含まれる属性情報が、右目用映像および左目用映像が撮影された時刻を示す時刻情報、表示画面に表示される順序を示す順序情報などを含む場合には、映像抽出部30は、上記属性情報に基づいて、一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出することができる。
あるいは、1コマごとに分割された右目用映像情報および左目用映像情報が予め一対となって記憶部200に記憶されている場合には、映像抽出部30は、その一対の右目用映像情報および左目用映像情報をそのまま記憶部200から抽出する構成で実現されてもよい。
あるいは、映像抽出部30が固有の識別子を右目用映像情報および左目用映像情報に付していた場合には、その固有の識別子に基づいて、一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出することも可能である。
そのうえで、映像抽出部30は、その一対の右目用映像情報および左目用映像情報を映像配列部40に出力する。
映像配列部40は、映像抽出部30から、一対の右目用映像情報および左目用映像情報を取得して、その右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列する。ここで、「規則的に配列」とは、以下(a)〜(d)に例示される順序で上記一対の右目用映像情報および左目用映像情報を配列することをいう。
(a)右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報
(b)左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報
(c)右目用映像情報、左目用映像情報
(d)左目用映像情報、右目用映像情報
なお、(a)において右目用映像情報が2回現れているが、これらは互いに同一の映像である。同様に、(b)において左目用映像情報が2回現れているが、これらは互いに同一の映像である。
また、(c)、(d)は、1コマごとの映像の差が認識できないほどに右目用映像および左目用映像が細かくコマ割りされている場合に映像配列部40が行う配列である。
ここで、図2は、映像配列部40が一対の右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列した配列構成を示す図であり、図2(a)〜図2(d)は、上記(a)〜(d)の配列に対応するものである。以下、各図について説明する。
図2(a)では、上記一対の右目用映像情報および左目用映像情報が、右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報の順序で規則的に配列されている。そして、その右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報が1フレームとして扱われている。同様に、以降の総てのフレームが、右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報の順序で規則的に配列されている。
図2(b)では、上記一対の右目用映像情報および左目用映像情報が、左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報の順序で規則的に配列されている。そして、その左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報が1フレームとして扱われている。同様に、以降の総てのフレームが、左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報の順序で規則的に配列されている。
図2(c)では、上記一対の右目用映像情報および左目用映像情報が、右目用映像情報、左目用映像情報の順序で規則的に配列されている。そして、その右目用映像情報、左目用映像情報が1フレームとして扱われている。同様に、以降の総てのフレームが、右目用映像情報、左目用映像情報の順序で規則的に配列されている。
図2(d)では、上記一対の右目用映像情報および左目用映像情報が、左目用映像情報、右目用映像情報の順序で規則的に配列されている。そして、その左目用映像情報、右目用映像情報が1フレームとして扱われている。同様に、以降の総てのフレームが、左目用映像情報、右目用映像情報の順序で規則的に配列されている。
ここで、映像配列部40が一対の右目用映像情報および左目用映像情報を上記(a)〜(d)の何れのパターンで規則的に配列するかは、鑑賞者の利き目や、1コマごとの映像のコマ割りの程度等によって適宜決めることができる。
映像配列部40は、上記(a)〜(d)のように配列した右目用映像情報および左目用映像情報を変更情報生成部50に出力する。
変更情報生成部50は、映像配列部40から、映像配列部40が規則的に配列した右目用映像情報および左目用映像情報を取得する。換言すると、変更情報生成部50は、映像配列部40が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成を取得する。また、変更情報生成部50は、操作部300から、鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報を取得する。
ここで、操作部300は、鑑賞者が、自身の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報を変更情報生成部50に入力するものであり、例えば、表示制御装置1を遠隔操作するリモコンや、表示制御装置1自体に設けられた操作ボタン、あるいは、表示制御装置1に接続された、マウスやキーボードなどで構成されている。操作部300を用いて鑑賞者により入力された指示信号は、図示しない入出力制御部を介して、上述の機能ブロック各部に送られる。これにより、鑑賞者は変更情報生成部50に利き目情報を入力することが可能となる。
そして、変更情報生成部50は、映像配列部40が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成と、鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて、後述する液晶シャッター500が映像を表示・非表示に変更するための変更情報を生成する。
ここで、変更情報生成部50が生成する変更情報の一例を図3〜図6により説明する。
図3(a)は、右目用映像情報および左目用映像情報の配列が、右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報を1フレームとして構成されている場合であり、図3(b)は、鑑賞者の利き目が右目である場合に、図3(c)は、鑑賞者の利き目が左目である場合に、それぞれ液晶シャッターの開閉動作を指示する情報を説明するための図である。
図3(a)に示すように、映像配列部40が右目用映像情報および左目用映像情報を、右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報の順序で配列し、その順に第1乃至3映像情報とした場合、図3(b)に示すように、鑑賞者の利き目が右目である場合には、変更情報生成部50は、自身が生成した変更情報に基づいて、液晶シャッター500の開閉動作を次のように制御する。つまり、変更情報生成部50は、液晶シャッター500の開閉動作を、第1映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、第2映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、第3映像情報に対して両目のシャッターを閉とするよう制御する。
そして、本実施形態では、図3(b)、及び図3(c)に記載される、液晶シャッターの開閉動作を指示する情報を変更情報と称している。このことは、後述する図4〜図6においても同様である。
一方、図3(c)に示すように、鑑賞者の利き目が左目である場合には、変更情報生成部50は、自身が生成した変更情報に基づいて、液晶シャッター500の開閉動作を次のように制御する。つまり、変更情報生成部50は、液晶シャッター500の開閉動作を、第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、第2映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、第3映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とするよう制御する。
図4(a)は、右目用映像情報および左目用映像情報の配列が、左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報を1フレームとして構成されている場合であり、図4(b)は、鑑賞者の利き目が右目である場合に、図4(c)は、鑑賞者の利き目が左目である場合に、それぞれ液晶シャッターの開閉動作を指示する情報を説明するための図である。
図4(a)に示すように、映像配列部40が右目用映像情報および左目用映像情報を、左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報の順序で配列し、その順に第1乃至3映像情報とした場合、図4(b)に示すように、鑑賞者の利き目が右目である場合には、変更情報生成部50は、自身が生成した変更情報に基づいて、液晶シャッター500の開閉動作を次のように制御する。つまり、変更情報生成部50は、液晶シャッター500の開閉動作を、第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、第2映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、第3映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とするよう制御する。
一方、図4(c)に示すように、鑑賞者の利き目が左目である場合には、変更情報生成部50は、自身が生成した変更情報に基づいて、液晶シャッター500の開閉動作を次のように制御する。つまり、変更情報生成部50は、液晶シャッター500の開閉動作を、第1映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、第2映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、第3映像情報に対して両目のシャッターを閉とするよう制御する。
図5(a)は、右目用映像情報および左目用映像情報の配列が、右目用映像情報、左目用映像情報を1フレームとして構成されている場合であり、図5(b)は、鑑賞者の利き目が右目である場合に、図5(c)は、鑑賞者の利き目が左目である場合に、それぞれ液晶シャッターの開閉動作を指示する情報を説明するための図である。
図5(a)に示すように、映像配列部40が右目用映像情報および左目用映像情報を右目用映像情報、左目用映像情報の順序で配列し、その順に第1および2映像情報とした場合、図5(b)に示すように、鑑賞者の利き目が右目である場合には、変更情報生成部50は、自身が生成した変更情報に基づいて、液晶シャッター500の開閉動作を次のように制御する。つまり、変更情報生成部50は、液晶シャッター500の開閉動作を、第1映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、第2映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とするよう制御する。
一方、図5(c)に示すように、鑑賞者の利き目が左目である場合には、変更情報生成部50は、自身が生成した変更情報に基づいて、液晶シャッター500の開閉動作を次のように制御する。つまり、変更情報生成部50は、液晶シャッター500の開閉動作を、第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、第2映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、そのうえで、映像配列部40が続けて抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を、その順に第3および第4映像情報とした場合、第3映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、第4映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とするよう制御する。
図6(a)は、右目用映像情報および左目用映像情報の配列が、左目用映像情報、右目用映像情報を1フレームとして構成されている場合であり、図6(b)は、鑑賞者の利き目が右目である場合に、図6(c)は、鑑賞者の利き目が左目である場合に、それぞれ液晶シャッターの開閉動作を指示する情報を説明するための図である。
図6(a)に示すように、映像配列部40が右目用映像情報および左目用映像情報を、左目用映像情報、右目用映像情報の順序で配列し、その順に第1および2映像情報とした場合、図6(b)に示すように、鑑賞者の利き目が右目である場合には、変更情報生成部50は、自身が生成した変更情報に基づいて、液晶シャッター500の開閉動作を次のように制御する。つまり、変更情報生成部50は、液晶シャッター500の開閉動作を、第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、第2映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、そのうえで、映像配列部40が続けて抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を、その順に第3および第4映像情報とした場合、第3映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、第4映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とするよう制御する。
一方、図6(c)に示すように、鑑賞者の利き目が左目である場合には、変更情報生成部50は、自身が生成した変更情報に基づいて、液晶シャッター500の開閉動作を次のように制御する。つまり、変更情報生成部50は、液晶シャッター500の開閉動作を、第1映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、第2映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とするよう制御する。
ここで、上記では、変更情報生成部50は、操作部300から、鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報を取得するものと説明した。このとき、鑑賞者は、1人に限らず、複数存在してもよい。つまり、複数の鑑賞者が各々の利き目を示す利き目情報を入力する構成とすることもできる。
そして、変更情報生成部50は、表示装置400に対して変更情報を出力する。さらに、変更情報生成部50は、表示装置400に対して、映像配列部40が規則的に配列した右目用映像情報および左目用映像情報を出力する。なお、表示装置400は、映像配列部40から、映像配列部40が規則的に配列した右目用映像情報および左目用映像情報を取得する構成で実現されてもよい。
表示装置400は、映像配列部40あるいは変更情報生成部50から、映像配列部40が規則的に配列した右目用映像情報および左目用映像情報を取得する。そして、表示装置400は、図示しない表示部に当該右目用映像情報および左目用映像情報に含まれる右目用映像および左目用映像を表示する。
具体的には、表示装置400の図示しない表示制御部は、映像配列部40あるいは変更情報生成部50から取得した、映像配列部40が規則的に配列した右目用映像情報および左目用映像情報を、鑑賞者が視認可能な状態で表示部に表示するための信号に変換する。そして、当該表示制御部は、変換後の右目用映像情報および左目用映像情報に含まれる右目用映像および左目用映像を表示部に表示する。なお、表示部は、TVやプロジェクター等で構成される。
さらに、表示装置400は、表示状態変更部(表示状態変更手段)700の液晶シャッター500に対して、変更情報生成部50から取得した変更情報を出力する。なお、表示状態変更部700は、変更情報生成部50から変更情報を直接取得する構成で実現されてもよい。
ここで、表示状態変更部700は、少なくとも、液晶シャッター500と、メガネ600と、を備える構成である。
液晶シャッター500は、偏光板、液晶フィルタ、及び偏光板の三層構造を備え、液晶フィルタで2つの透過偏光光を切り替えることができるようになっており、メガネ600に設けられている。なお、表示装置400と液晶シャッター500とはケーブル4によって接続されている。そして、液晶シャッター500は、表示装置400(あるいは変更情報生成部50)から取得した変更情報に基づいて、液晶シャッター500の開閉動作を行う。なお、詳細は図3〜図6を参照して説明したため、ここでの詳細説明は省略する。
メガネ600は、液晶シャッター500を介した所定のフレーム順(コマ順)からなる右目用映像および左目用映像を見るためのものである。
上記構成による効果として、以下の効果が期待できる。具体的には、複数の鑑賞者が各々の利き目を示す利き目情報を変更情報生成部50に入力し、各鑑賞者が共通に1つの表示装置を使用していた場合、また、その表示装置400にのみ液晶シャッター500が設けられていた場合、その表示装置400に設けられた液晶シャッター500のみに基づいて右目用映像および左目用映像の表示・非表示が制御される。そうすると、鑑賞者によって左右の利き目が異なる場合に、各鑑賞者に対して、各鑑賞者の利き目を考慮して主映像、補助映像の順序で右目用映像および左目用映像を表示することができない。
この点、液晶シャッター500がメガネ600に設けられていると、鑑賞者によって左右の利き目が異なる場合においても、各鑑賞者の使用するメガネに設けられた液晶シャッター500に対して個別に変更情報を入力することが可能となる。従って、表示状態変更部700は、すべての鑑賞者に対して主映像、補助映像の順序で右目用映像および左目用映像を表示することができる。このような理由から、液晶シャッター500は、メガネ600に設けられていることが好ましい。
ここで、表示装置400の表示部に右目用映像および左目用映像が表示されるタイミングと、変更情報に基づいて、メガネ600に設けられた液晶シャッター500の右目シャッターおよび左目シャッターが開閉するタイミングとは同期する必要がある。ただし、その同期を取る方法は周知の方法で行えばよいため、ここでの詳細説明は省略する。
また、図1では、表示状態変更部700は、液晶シャッターを用いたものとして説明した。しかしながら、表示状態変更部700は、RGB波帯分割フィルタメガネ方式等の種々の時間分割立体表示方式を用いてもよい。
また、上記では、表示制御装置1は、左右映像分離部10と、コマ映像分割部20と、映像抽出部30と、映像配列部40と、変更情報生成部50とを含むものとして説明した。しかしながら、左右映像分離部10あるいはコマ映像分割部20は、表示制御装置1の外部に設けられる構成で実現されてもよい。
また、上記では表示装置400と液晶シャッター500とはケーブル4によって接続されている例を示した。しかしながら、表示装置400と液晶シャッター500とは、無線により信号の送受信が行える構成で実現されてもよい。
〔表示制御装置1および記録再生装置100の動作フローについて〕
次に、表示制御装置1および記録再生装置100の動作フローを図7により説明する。図7は、表示制御装置1および記録再生装置100の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、S10では、記録再生装置100に情報記録媒体が挿入される。情報記録媒体には、複数の右目用映像情報および左目用映像情報が記録されている。従って、記録再生装置100の情報再生部110は、それら右目用映像情報および左目用映像情報を再生する。
S20では、左右映像分離部10が、情報再生部110が再生した複数の右目用映像情報および左目用映像情報を取得して、右目用映像情報と左目用映像情報とに分離する。なお、その分離方法については上述しているため、ここでの詳細説明は省略する。
S30では、コマ映像分割部20が、左右映像分離部10から、分離された右目用映像情報と左目用映像情報とを取得する。そして、コマ映像分割部20は、取得した右目用映像情報および左目用映像情報を1コマごとに分割する。ここで、1コマとは、右目用映像および左目用映像をそれぞれの目に対して表示することで3次元表示を実現する場合における、右目用映像および左目用映像の最小単位の1コマに相当するものと考えてよい。そして、コマ映像分割部20は、1コマごとに分割された右目用映像情報および左目用映像情報を記憶部200に記憶させる。
S40では、映像抽出部30が、記憶部200にアクセスして、1コマごとに分割された複数の右目用映像情報および左目用映像情報から、3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出する。ここで、一対の右目用映像情報および左目用映像情報とは、3次元映像が表示される際に、互いに連続して表示される右目用映像情報および左目用映像情報を表す。
S50では、映像配列部40が、映像抽出部30から、一対の右目用映像情報および左目用映像情報を取得して、その右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列する。なお、配列は、(a)右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報、(b)左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報、(c)右目用映像情報、左目用映像情報、(d)左目用映像情報、右目用映像情報、といった構成が挙げられる。
S60では、変更情報生成部50が、映像配列部40から、映像配列部40が規則的に配列した右目用映像情報および左目用映像情報を取得する。換言すると、変更情報生成部50は、映像配列部40が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成を取得する。また、変更情報生成部50は、操作部300から、鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報を取得する。
そして、変更情報生成部50は、映像配列部40が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成と、鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて、後述する液晶シャッター500が映像を表示・非表示に変更するための変更情報を生成する。
そして、変更情報生成部50は、表示装置400に対して変更情報を出力する。さらに、変更情報生成部50は、表示装置400に対して、映像配列部40が規則的に配列した右目用映像情報および左目用映像情報を出力する。なお、表示装置400は、映像配列部40から、映像配列部40が規則的に配列した右目用映像情報および左目用映像情報を取得する構成で実現されてもよい。
S70では、表示装置400が、映像配列部40あるいは変更情報生成部50から、映像配列部40が規則的に配列した右目用映像情報および左目用映像情報を取得する。そして、表示装置400は、図示しない表示部に当該右目用映像情報および左目用映像情報に含まれる右目用映像および左目用映像を表示する。さらに、表示装置400は、表示状態変更部700の液晶シャッター500に対して、変更情報生成部50から取得した変更情報を出力する。なお、表示状態変更部700は、変更情報生成部50から変更情報を直接取得する構成で実現されてもよい。
そして、液晶シャッター500は、表示装置400あるいは変更情報生成部50から取得した変更情報に基づいて、液晶シャッター500の開閉動作を行う。
S80では、表示状態変更部700は、上記変更情報に基づいて、また、3次元表示に用いられる右目用映像および左目用映像の配列構成と鑑賞者の利き目とを考慮して、当該右目用映像および左目用映像をそれぞれ表示・非表示の状態に変更する。すなわち、鑑賞者の利き目を右目とした場合、表示状態変更部700は、最初に右目用映像を表示状態に、左目用映像を非表示の状態にし、その次に、補助映像を表示状態にし、主映像を非表示の状態に変更することができる。つまり、図3から図6を参照して説明した液晶シャッター500の開閉動作にしたがい、表示状態変更部700は、鑑賞者に対して、最初に利き目の側の映像を、次に利き目とは反対側の映像を表示することができる。
〔表示制御装置1による効果〕
以下、表示制御装置1によって得られる効果を説明する。
上記構成によれば、表示制御装置1は、3次元表示に用いられる右目用映像および左目用映像をそれぞれ表示・非表示の状態に変更することが可能な表示状態変更部700の液晶シャッター500を制御するためのものである。
そして、液晶シャッター500は、変更情報生成部50が生成する変更情報によって右目用映像および左目用映像の表示・非表示の状態が変更される。そして、その変更情報は、映像抽出部30が3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を複数の右目用映像情報および左目用映像情報から抽出して、映像配列部40が当該抽出された右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列した配列構成と、鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて生成される。
従って、表示状態変更部700は、3次元表示に用いられる右目用映像および左目用映像の配列構成と鑑賞者の利き目とを考慮して、当該右目用映像および左目用映像をそれぞれ表示・非表示の状態に変更することが可能となる。すなわち、鑑賞者の利き目を右目とした場合、表示状態変更部700は、最初に右目用映像(以下、利き目の側の映像を「主映像」と呼ぶ場合もある。)を表示状態に、左目用映像(以下、利き目とは反対側の映像を「補助映像」と呼ぶ場合もある。)を非表示の状態にし、その次に、補助映像を表示状態にし、主映像を非表示の状態に変更することができる。
それゆえ、表示制御装置1は、主映像と補助映像とをその順序で表示させることができるため、補助映像と主映像とがその順序で表示されることによって「現在目で見ている世界の動き」と「実際の三半規管の動き」との間にズレが生じ、そのため脳が「酔い」を感じて混乱することが原因と言われる3D酔いを未然に防止することができるという効果を奏する。
さらに、映像抽出部30が、情報記録媒体に記録された複数の右目用映像情報および左目用映像情報から、3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出してくる場合等において、上記構成とすることにより、鑑賞者の利き目に応じて、右目用映像情報および左目用映像情報の配列を変えた映像情報を2重に情報記録媒体に記録しておく必要がなくなるため、当該情報記録媒体の製造コストを低減することができるという効果も奏する。
さらに、表示制御装置1では、映像配列部40は、映像抽出部30が抽出した一対の右目用映像情報および左目用映像情報を、
(1)右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報
(2)左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報
(3)右目用映像情報、左目用映像情報
(4)左目用映像情報、右目用映像情報
の何れか1つに従って配列することが好ましい。
上記構成(1)、(2)では、映像配列部40は、映像抽出部30が抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に3つの映像情報に配列する。それゆえ、鑑賞者の利き目に従って鑑賞者に対して表示しない映像を設けることができる。
従って、表示制御装置1は、鑑賞者の利き目が右目あるいは左目であるかを考慮して、最初に鑑賞者の脳に認識させたい映像を認識させることができるため、鑑賞者に3D酔いを引き起こす事態を未然に防止することができる。
また、上記構成(3)、(4)では、映像配列部40は、映像抽出部30が抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に2つの映像情報に配列する。これは、右目用映像および左目用映像が、映像の違い(差)を認識できないほどに細かくコマ割りされている場合に適用可能な配列である。
このように、表示制御装置1では、映像配列部40は、右目用映像および左目用映像に基づいて、映像抽出部30が抽出した一対の右目用映像情報および左目用映像情報を種々のバリエーションで規則的に配列することができる。そして、表示制御装置1は、何れの配列構成であっても、鑑賞者の利き目が右目あるいは左目であるかを考慮して、最初に鑑賞者の脳に認識させたい映像を認識させることができる。
それゆえ、表示制御装置1は、鑑賞者に3D酔いを引き起こす事態を未然に防止することができる。
さらに、表示制御装置1では、表示状態変更部700が、左右の目に対応付けられた2つのシャッターを有する液晶シャッター500を含む場合に、変更情報生成部50は、生成した変更情報に基づいて、シャッターの開閉動作を制御することが好ましい。
上記構成によれば、表示状態変更部700は、左右の目に対応付けられた2つのシャッターを有する液晶シャッター500を含む構成で実現されてもよい。
この場合、変更情報生成部50は、生成した変更情報に基づいて、上記2つのシャッターの開閉動作を制御することができ、これにより、表示制御装置1は、主映像と補助映像とをその順序で表示させることができ、3D酔いの一因を解消することができる。
そして、上記各構成により、利き目が左右何れの目であっても、鑑賞者に対して主映像と補助映像とをその順序で表示させることができる。
それゆえ、表示制御装置1は、補助映像と主映像とがその順序で表示されることによって「現在目で見ている世界の動き」と「実際の三半規管の動き」との間にズレが生じ、そのため脳が「酔い」を感じて混乱することが原因と言われる3D酔いを未然に防止することができるという効果を奏する。
さらに、表示制御装置1では、変更情報生成部50は、利き目情報を複数の鑑賞者から取得可能である構成とすることができる。
従って、変更情報生成部50は、映像配列部40が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成と、複数の鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて、表示状態変更部700が右目用映像および左目用映像の表示・非表示の状態を変更するための変更情報を生成することができる。
それゆえ、変更情報生成部50は、複数の鑑賞者それぞれに関する変更情報を生成することが可能となり、鑑賞者ごとの変更情報を用いて表示状態変更部700を制御する構成を実現することが可能となるという効果を奏する。
さらに、表示制御装置1では、複数の鑑賞者がそれぞれ、表示状態変更部700を使用する場合に、変更情報生成部50は、表示状態変更部700それぞれが右目用映像および左目用映像を表示・非表示の状態に変更するための変更情報を生成する構成とすることができる。
上記構成によれば、複数の鑑賞者それぞれが表示状態変更部700を使用する場合に、変更情報生成部50は、映像配列部40が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成と、複数の鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて、表示状態変更部700それぞれが右目用映像および左目用映像を表示・非表示の状態に変更する変更情報を生成する。
それゆえ、表示制御装置1は、複数の鑑賞者それぞれが表示状態変更部700を使用し、かつ、その使用が同時に行われるような場合において、たとえ各鑑賞者の利き目が異なるとしても、すべての鑑賞者の3D酔いを未然に防止することができるという効果を奏する。
なお、表示制御装置1は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを映像抽出部30、映像配列部40、変更情報生成部50として動作させることにより表示制御装置1をコンピュータにて実現させる表示制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
さらに、表示制御装置1を備えた記録再生装置100も本発明の範疇に入る。
〔実施の形態2(情報記録媒体がBDの場合の実施例)〕
上記では、記録再生装置100に挿入される情報記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができるものとして説明した。
しかしながら、本実施の形態に係る記録再生装置150に挿入される情報記録媒体は、BD(Blu−Ray Disc)あるいはDVD(Digital Versatile Disc)であってもよい。以下、録再生装置150に挿入される情報記録媒体がBDあるいはDVDである場合における、表示制御装置1、および、表示制御装置1を備えた記録再生装置150の概要について説明する。
図8は、表示制御装置1を備える記録再生装置150の全体の概要構成を示すブロック図である。なお、図1等を参照して説明した内容については説明を省略する。また、以下の説明では、記録再生装置150に挿入される情報記録媒体はBDであるものとして説明する。
記録再生装置150は、少なくとも、表示制御装置1と、情報記録再生部120と、を備える構成となっている。
情報記録再生部120は、記録再生装置150に挿入されたBDに記録されている情報を再生する機能と、そのBDに情報の記録をする機能とを備える。すなわち、情報記録再生部120は、BDに記録された複数の右目用映像情報および左目用映像情報を再生し、かつ、映像配列部40および/または変更情報生成部50から出力される情報をBDに対して記録するものである。
ここで、情報記録再生部120の詳細を図9により説明する。図9は、情報記録再生部120の全体の概要構成を示すブロック図である。
図9に示すように、情報記録再生部120は、主としてディスク装填認識部121と、格納部122と、メモリ(一次記録メモリ)123と、操作部124と、記録再生回路群125と、光ヘッド126と、光ピックアップ127と、制御部128とを備えている。
また、記録再生回路群125は、主としてピックアップ駆動回路129と、レーザ駆動回路130と、再生回路131とを備えている。
図9に示すように、情報記録再生部120では、回転するBDの図示しないトラックへ、制御部128がピックアップ駆動回路129を介して光ピックアップ127を移動させるようになっている。
光ピックアップ127には、光ヘッド126が設けられている。そして、制御部128がレーザ駆動回路130を介して記録条件を設定し、光ヘッド126から記録用のレーザビームをBDの記録部位に照射することによって、BDのトラックに情報が記録されるようになっている。
また、情報記録再生部120は、制御部128がピックアップ駆動回路129を介して光ピックアップ127をBDの記録部位へ移動させる。そして、制御部128がレーザ駆動回路130を介して再生条件を設定し、光ヘッド126から再生用のレーザビームをBDに照射するようになっている。
光ヘッド126が検出した反射光は、再生回路131にて再生信号に変換され、制御部128に入力される。これにより、情報記録再生部120は、BDのトラック(複数のセクタからなる)に記録された情報を再生するようになっている。
また、情報記録再生部120には、ディスク装填認識部121が設けられている。ディスク装填認識部121は、BDの装填を検出するためのものであり、例えば、各種センサが例示できるが、BDの装填を検出できるものであれば、どのようなセンサを用いても良い。また、ディスク装填認識部121は、検出した結果を検出信号として制御部128へ出力するようになっている。
格納部122は、制御部128が実行する(1)各部の制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読み出す各種データを記録するものである。格納部122は、例えばROM(Read Only Memory)フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成されるものである。
メモリ123は、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成してよく、BDから読み出した複数の右目用映像情報および左目用映像情報を記憶するものである。
操作部124は、鑑賞者が、情報記録再生部120に各種の操作命令を入力するためのものであり、例えば、操作ボタンとそのインターフェース、マウス、タッチパッド、リモコンなどが例示できる。なお、操作部124は、操作部300が兼用される構成で実現されてもよい。
そして、情報記録再生部120は、BDから読み出した複数の右目用映像情報および左目用映像情報の再生情報を、制御部128を介して、表示制御装置1の左右映像分離部10に入力する。また、情報記録再生部120は、映像配列部40および/または変更情報生成部50から出力された情報を、制御部128を介して、BDに対して記録する。
次に、表示制御装置1の映像配列部40及び変更情報生成部50について説明する。
上述したように、映像配列部40は、映像抽出部30から、一対の右目用映像情報および左目用映像情報を取得して、その右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列する。そして、映像配列部40は、その規則的に配列した右目用映像情報および左目用映像情報を、変更情報生成部50と情報記録再生部120とに出力する。
また、変更情報生成部50は、映像配列部40が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成と、鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて、液晶シャッター500が映像を表示・非表示に変更するための変更情報を生成する。そして、変更情報生成部50は、その変更情報を表示装置400に出力する。そして、変更情報生成部50は、さらに当該変更情報を情報記録再生部120にも出力する。
そのうえで、情報記録再生部120は、映像配列部40から、映像配列部40が規則的に配列した右目用映像情報および左目用映像情報を取得すると共に、変更情報生成部50から変更情報を取得する。そして、情報記録再生部120は、その取得した各種情報を、記録再生装置150に挿入されたBDのR層あるいはRE層に記録する。
次に、表示制御装置1、および、表示制御装置1を備えた記録再生装置150による効果を説明する。
上記構成によれば、情報記録再生部120は、映像配列部40から、映像配列部40が規則的に配列した右目用映像情報および左目用映像情報を取得すると共に、変更情報生成部50から変更情報を取得する。そして、情報記録再生部120は、その取得した各種情報を、記録再生装置150に挿入されたBDのR層あるいはRE層に記録する。
従って、情報記録再生部120は、記録再生装置150から排出されたBDが再び記録再生装置150に挿入されるときには、BDのR層あるいはRE層に記録された上記各種情報を読み取ることができる。そして、記録再生装置150の制御部128は、当該各種情報を、左右映像分離部10およびコマ映像分割部20を介することなく、記憶部200へ直接記憶させることもできる。これにより、左右映像分離部10およびコマ映像分割部20における処理動作を省略することができるため、表示制御装置1における処理時間の短縮化、記録再生装置150に対する鑑賞者ビリティーの向上を図ることができる。
さらに、上記各種情報をBDのR層あるいはRE層に記録させておくことにより、そのBDを記録再生装置150と同様の機能を備えた他の記録再生装置に当該BDを挿入することにより、当該他の記録再生装置においても、表示制御装置1における処理時間の短縮化、記録再生装置150に対するユーザビリティーの向上を図ることができる。
〔実施の形態3〕
以下、図面を参照しつつ、本実施形態に係る表示制御装置2、および表示制御装置2に係る表示制御方法について説明する。以下の説明では、上記と同一の部品および構成要素には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
ここで、本実施形態に係る表示制御装置2を概略的に説明すれば以下のとおりである。すなわち、表示制御装置2は、表示装置400に表示される映像を鑑賞者に対して表示・非表示の状態に変更することが可能な右目用シャッターおよび左目用シャッターを有する液晶シャッター500の動作を制御するものである。
その表示制御装置2は、表示装置400に表示される映像に関する映像情報と、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様を示す鑑賞態様情報とに基づいて、表示装置400に表示される映像のうち、鑑賞態様に必要なものとして鑑賞者に対して表示する表示映像と、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する表示/非表示映像判断部(表示/非表示映像判断手段)70を備える。さらに、表示制御装置2は、表示/非表示映像判断部70によって非表示映像と判断された映像が表示装置400に表示されるときに、右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させるシャッター動作制御部(シャッター動作制御手段)80を備える構成である。
これにより、表示制御装置2は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができるという効果を奏する。
以下、表示制御装置2の概略を説明する。
〔表示制御装置2の概略構成〕
図10は、表示制御装置2を備えた記録再生装置160の概略構成を示すブロック図である。図示するように、記録再生装置160は、少なくとも、表示制御装置2と、情報再生部110と、を備える構成となっている。
記録再生装置160は、光ディスク等の情報記録媒体に対して情報の記録・再生を行う装置である。その情報記録媒体には、複数の右目用映像および左目用映像に関する情報である右目用映像情報および左目用映像情報が記録されている。
ここで、右目用映像情報および左目用映像情報は、例えば、右目用映像および左目用映像の映像データ、または、右目用映像および左目用映像の属性を示す属性情報(右目あるいは左目用映像の何れであるかを示す情報、右目用映像と左目用映像との視差角を示す視差角情報など)等を含む。
情報再生部110は、記録再生装置160に挿入された情報記録媒体に記録されている情報を再生するためのものである。すなわち、上記情報記録媒体には複数の右目用映像情報および左目用映像情報が記録されているため、情報再生部110は、それら右目用映像情報および左目用映像情報を再生するためのものである。なお、情報再生部110は、従来の記録再生装置における情報再生方法を用いればよいため、ここでの詳細説明は省略する。
表示制御装置2は、映像情報取得部60と、表示/非表示映像判断部70と、シャッター動作制御部80と、を備える。
映像情報取得部60は、情報再生部110によって再生された右目用映像情報および左目用映像情報を取得する。そして、映像情報取得部60は、取得した右目用映像情報および左目用映像情報を記憶部200に記憶させる。あるいは、映像情報取得部60は、取得した右目用映像情報および左目用映像情報を表示/非表示映像判断部70に出力する。
表示/非表示映像判断部70は、映像情報取得部60または記憶部200から、右目用映像情報および左目用映像情報を取得する。さらに、表示/非表示映像判断部70は、操作部300から、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様を示す鑑賞態様情報を取得する。
ここで、鑑賞態様情報とは、例えば、表示装置に3次元用映像が表示される場合には、鑑賞者が3次元表示(あるいは、2次元表示)による映像の鑑賞を希望する旨の情報を表す。あるいは、鑑賞態様情報は、例えば、表示装置にチャンネルA/B/C・・が表示される場合には、鑑賞者がAチャンネルの映像の鑑賞を希望する旨の情報を表す。あるいは、鑑賞態様情報は、例えば、複数の参加者がある対戦ゲームを行っている場合には、参加者が特定のゲーム画面に係る映像の鑑賞を希望する旨の情報を表す。
このように、鑑賞態様情報は、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様を示すものであって、上記の鑑賞態様情報を一例に、種々の鑑賞態様情報が考えられる。
操作部300は、鑑賞者が、表示/非表示映像判断部70に鑑賞態様情報を入力するためのものであり、例えば、表示制御装置2を遠隔操作するリモコンや、表示制御装置2自体に設けられた操作ボタン、あるいは、表示制御装置2に接続された、マウスやキーボードなどで構成されている。操作部300を用いて鑑賞者により入力された指示信号は、図示しない入出力制御部を介して、表示/非表示映像判断部70に送られる。これにより、鑑賞者は表示/非表示映像判断部70に鑑賞態様情報を入力することができる。
このように、表示/非表示映像判断部70は、映像情報取得部60または記憶部200から、表示装置400に表示される映像に関する右目用映像情報および左目用映像情報を取得する。また、表示/非表示映像判断部70は、操作部300から鑑賞態様情報を取得する。そして、それらの情報に基づいて、表示/非表示映像判断部70は、表示装置400に表示される映像のうち、鑑賞態様に必要なものとして鑑賞者に対して表示する表示映像と、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する。そのうえで、表示/非表示映像判断部70は、非表示映像に係る非表示映像情報をシャッター動作制御部80に出力する。このとき、表示/非表示映像判断部70は、表示映像に係る表示映像情報を併せてシャッター動作制御部80に出力してもよい。
シャッター動作制御部80は、表示/非表示映像判断部70から、非表示映像情報(および、表示映像情報)を取得する。そして、シャッター動作制御部80は、表示/非表示映像判断部70によって非表示映像と判断された映像が表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる信号(以下、「閉状態動作信号」と称する。)を液晶シャッター500に出力する。なお、シャッター動作制御部80が表示装置400に閉状態動作信号を出力し、その閉状態動作信号が、表示装置400と液晶シャッター500との間に接続されたケーブルを介して、液晶シャッター500に出力される構成で実現されてもよい。
ここで、上記では、記録再生装置160は、光ディスク等の情報記録媒体に対して情報の記録・再生を行う装置であり、図10では、その一例として、記録再生装置160は、光ディスクから右目用映像情報および左目用映像情報を取得するものとして説明した。
しかしながら、記録再生装置160は、右目用映像情報および左目用映像情報を、他の方法(例えば、電波)により取得する構成で実現されてもよい。
さらに、上記では、表示/非表示映像判断部70は、映像情報取得部60または記憶部200から、表示装置400に表示される映像に関する右目用映像情報および左目用映像情報を取得するものとして説明した。
しかしながら、表示/非表示映像判断部70が取得する映像情報は、右目用映像情報および左目用映像情報に限られない。例えば、記録再生装置160が電波によって表示装置に表示される映像に係る映像情報を取得する場合には、表示/非表示映像判断部70が取得する情報は2D映像となる。また、鑑賞者がテレビゲームをしている場合には、表示/非表示映像判断部70が取得する情報はゲーム映像情報となる。
このように、表示/非表示映像判断部70が取得する映像情報は、右目用映像情報および左目用映像情報に限られず、種々の映像情報が考えられる。
さらに、上記では、表示/非表示映像判断部70は、操作部300から鑑賞態様情報を取得するものとして説明した。しかしながら、表示/非表示映像判断部70は、予め記憶部200に記憶された鑑賞態様情報を、記憶部200から取得する構成で実現されてもよい。
〔表示制御装置2および記録再生装置160の動作フローについて〕
次に、表示制御装置2および記録再生装置160の動作フローを図11により説明する。図11は、表示制御装置2および記録再生装置160の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、S100では、記録再生装置160に情報記録媒体が挿入される。情報記録媒体には、複数の右目用映像情報および左目用映像情報が記録されている。従って、記録再生装置160の情報再生部110は、それら右目用映像情報および左目用映像情報を再生する。そして、映像情報取得部60は、情報再生部110によって再生された右目用映像情報および左目用映像情報を取得する。
S110では、情報再生部110によって再生された右目用映像情報および左目用映像情報を映像情報取得部60が取得し、その取得した右目用映像情報および左目用映像情報を表示/非表示映像判断部70に出力する。その結果、表示/非表示映像判断部70は、右目用映像情報および左目用映像情報を取得する。
S120では、表示/非表示映像判断部70は、操作部300から鑑賞態様情報を取得する。
S130では、表示/非表示映像判断部70は、表示装置400に表示される映像に関する右目用映像情報および左目用映像情報と、操作部300を介して取得した鑑賞態様情報とに基づいて、表示装置400に表示される映像のうち、鑑賞態様に必要なものとして鑑賞者に対して表示する表示映像と、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する。
S140では、シャッター動作制御部80は、表示/非表示映像判断部70から、非表示映像情報(および、表示映像情報)を取得する。そして、シャッター動作制御部80は、表示/非表示映像判断部70によって非表示映像と判断された映像が表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる閉状態動作信号を液晶シャッター500に出力する。その結果、右目用シャッターおよび左目用シャッターが閉となる。
S150では、右目用シャッターおよび左目用シャッターが閉状態となることによって、鑑賞者は、鑑賞態様に不必要な非表示映像を鑑賞することなく、表示映像を鑑賞することができる。それにより、鑑賞者は、各々に適した鑑賞態様で表示映像を鑑賞することができる。
このようにして、表示制御装置2および記録再生装置160の動作が実行される。
次に、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80に係る動作の詳細を実施例1〜3として以下に説明する。
〔実施例1(メガネPは3次元表示、メガネQは2次元表示を鑑賞)〕
まず、鑑賞者が2人存在し、各々の鑑賞者が、メガネP、メガネQを着用している場合を考える。さらに、鑑賞態様として、メガネPを着用した鑑賞者は3次元表示映像の鑑賞を希望し、メガネQを着用した鑑賞者は2次元表示映像の鑑賞を希望しているものとする。このとき、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を図12により説明する。
図12は、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明するための図であり、同図(a)は、映像A及び映像Bが表示装置400に表示されるタイミングを示す図であり、同図(b)は、メガネPのシャッター制御を示す図であり、同図(c)は、メガネQのシャッター制御を示す図である。
まず、同図(a)に示すように、映像A及び映像Bが交互に表示装置400に表示される。なお、図中の「〇」は映像が表示装置400に表示され、「×」は映像が表示装置400に表示されないことを示す。また、映像Aおよび映像Bはそれぞれ、3次元表示に用いられる右目用映像および左目用映像であるものとする。この場合において、同図(b)および同図(c)により、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明する。
まず、メガネPについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を同図(b)により説明する。
表示/非表示映像判断部70は、右目用映像情報および左目用映像情報と、メガネPを着用した鑑賞者が3次元表示による映像の鑑賞を希望することを示す鑑賞態様情報とを取得する。そして、それらの情報に基づいて、表示/非表示映像判断部70は、表示装置400に表示される映像のうち、鑑賞態様に必要なものとして鑑賞者に対して表示する表示映像と、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する。
このとき、メガネPを着用した鑑賞者は3次元表示による映像の鑑賞を希望している。従って、右目用シャッターおよび左目用シャッターが同時に閉状態となることはない。つまり、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像は、存在しない。
しかしながら、右目用映像(映像A)が表示装置400に表示されるときには左目用シャッターが閉となり、左目用映像(映像B)が表示装置400に表示されるときには右目用シャッターが閉となる必要がある。そこで、この場合には、表示/非表示映像判断部70は、そのように右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作を制御するための信号(以下、「開閉状態動作信号」と称する。)を生成して、その開閉状態動作信号をシャッター動作制御部80に出力すればよい。これにより、シャッター動作制御部80は、その開閉状態動作信号に基づいて、映像Aが表示装置400に表示されるときには左目用シャッターを閉とし、映像Bが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターを閉状態に動作させる。
このように、メガネPについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80が動作することにより、図12(b)に示す右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作が行われる。
次に、メガネQについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を同図(c)により説明する。
表示/非表示映像判断部70は、右目用映像情報および左目用映像情報と、メガネQを着用した鑑賞者が2次元表示による映像の鑑賞を希望することを示す鑑賞態様情報とを取得する。そして、それらの情報に基づいて、表示/非表示映像判断部70は、表示装置400に表示される映像のうち、鑑賞態様に必要なものとして鑑賞者に対して表示する表示映像と、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する。
このとき、メガネQを着用した鑑賞者は2次元表示による映像の鑑賞を希望している。従って、表示/非表示映像判断部70は、右目用映像(映像A)あるいは左目用映像(映像B)の何れか一方の映像を、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像と判断する。
そして、シャッター動作制御部80は、表示/非表示映像判断部70によって非表示映像と判断された映像(図(c)では、右目用映像)が表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる閉状態動作信号を液晶シャッター500に出力する。そして、液晶シャッター500は、その閉状態動作信号に基づいて、左目用映像が表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを開とし、右目用映像が表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉とする。
なお、この場合には、表示/非表示映像判断部70は、表示映像(図(c)では、左目用映像)が表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを開状態に動作させる開閉状態動作信号を液晶シャッター500に出力する。これにより、シャッター動作制御部80は、映像Aが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に、映像Bが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを開状態に動作させる。
このように、メガネQについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80が動作することにより、図12(c)に示す右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作が行われる。
以上、図12により、メガネPおよびメガネQの両方について、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明した。上記説明から分かるように、メガネP、メガネQを着用した鑑賞者の鑑賞態様がそれぞれ異なる場合においても、表示制御装置2は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
〔実施例2(異なる2D画面を鑑賞)〕
次に、鑑賞者が2人存在し、各々の鑑賞者が、メガネP、メガネQを着用している場合を考える。さらに、鑑賞態様として、メガネPを着用した鑑賞者は2次元表示映像である映像Aの鑑賞を希望し、メガネQを着用した鑑賞者は2次元表示映像である映像Bの鑑賞を希望しているものとする。このとき、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を図13により説明する。なお、図12を参照して説明した内容と同一の内容については説明を繰り返さない。
図13は、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明するための図であり、同図(a)は、映像A及び映像Bが表示装置400に表示されるタイミングを示す図であり、同図(b)は、メガネPのシャッター制御を示す図であり、同図(c)は、メガネQのシャッター制御を示す図である。
まず、同図(a)に示すように、映像A及び映像Bが交互に表示装置400に表示される。この状態において、同図(b)および同図(c)により、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明する。
まず、メガネPについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を同図(b)により説明する。
表示/非表示映像判断部70は、映像Aおよび映像Bに係る映像情報と、メガネPを着用した鑑賞者が映像Aの鑑賞を希望することを示す鑑賞態様情報とを取得する。そして、それらの情報に基づいて、表示/非表示映像判断部70は、表示装置400に表示される映像のうち、鑑賞態様に必要なものとして鑑賞者に対して表示する表示映像と、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する。
このとき、メガネPを着用した鑑賞者は映像Aの鑑賞を希望している。従って、表示/非表示映像判断部70は、映像Bを、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像と判断する。
そこで、シャッター動作制御部80は、表示/非表示映像判断部70によって非表示映像と判断された映像Bが表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる閉状態動作信号を液晶シャッター500に出力する。そして、液晶シャッター500は、その閉状態動作信号に基づいて、映像Bが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉とし、映像Aが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを開とする。
このように、メガネPについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80が動作することにより、図12(b)に示す右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作が行われる。
次に、メガネQについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を同図(c)により説明する。
表示/非表示映像判断部70は、映像Aおよび映像Bに係る映像情報と、メガネQを着用した鑑賞者が映像Bの鑑賞を希望することを示す鑑賞態様情報とを取得する。そして、それらの情報に基づいて、表示/非表示映像判断部70は、表示装置400に表示される映像のうち、鑑賞態様に必要なものとして鑑賞者に対して表示する表示映像と、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する。
このとき、メガネQを着用した鑑賞者は映像Bの鑑賞を希望している。従って、表示/非表示映像判断部70は、映像Aを、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像と判断する。
シャッター動作制御部80は、表示/非表示映像判断部70によって非表示映像と判断された映像Aが表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる閉状態動作信号を液晶シャッター500に出力する。そして、液晶シャッター500は、その閉状態動作信号に基づいて、映像Aが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉とし、映像Bが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを開とする。
このように、メガネQについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80が動作することにより、図13(c)に示す右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作が行われる。
以上、図13により、メガネPおよびメガネQの両方について、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明した。上記説明から分かるように、メガネP、メガネQを着用した鑑賞者の鑑賞態様がそれぞれ異なる場合においても、表示制御装置2は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
なお、上記の映像Aおよび映像Bとしては、例えばチャンネルA/チャンネルBに係る映像や、ゲームA/ゲームBに係る映像など、種々のバリエーションが想定できる。
〔実施例3(メガネPは3D、メガネQは両目用2D映像を鑑賞)〕
続いて、鑑賞者が2人存在し、各々の鑑賞者が、メガネP、メガネQを着用している場合を考える。さらに、鑑賞態様として、メガネPを着用した鑑賞者は3次元表示映像の鑑賞を希望し、メガネQを着用した鑑賞者は2次元表示映像(両目用2次元映像)の鑑賞を希望しているものとする。このとき、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を図14により説明する。なお、図12等を参照して説明した内容と同一の内容については説明を繰り返さない。
図14は、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明するための図であり、同図(a)は、映像A〜映像Cが表示装置400に表示されるタイミングを示す図であり、同図(b)は、メガネPのシャッター制御を示す図であり、同図(c)は、メガネQのシャッター制御を示す図である。
まず、同図(a)に示すように、映像A〜映像Cが交互に表示装置400に表示される。なお、映像Aおよび映像Bはそれぞれ、3次元表示に用いられる右目用映像および左目用映像であり、映像Cは、2次元表示に用いられる両目用2次元映像であるものとする。この状態において、同図(b)および同図(c)により、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明する。
まず、メガネPについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を同図(b)により説明する。
表示/非表示映像判断部70は、映像A〜映像Cに係る映像情報と、メガネPを着用した鑑賞者は3次元表示映像の鑑賞を希望することを示す鑑賞態様情報とを取得する。そして、それらの情報に基づいて、表示/非表示映像判断部70は、表示装置400に表示される映像のうち、鑑賞態様に必要なものとして鑑賞者に対して表示する表示映像と、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する。
このとき、メガネPを着用した鑑賞者は3次元表示映像の鑑賞を希望している。従って、表示/非表示映像判断部70は、2次元表示に用いられる両目用2次元映像(映像C)を、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像と判断する。
シャッター動作制御部80は、表示/非表示映像判断部70によって非表示映像と判断された映像Cが表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる閉状態動作信号を液晶シャッター500に出力する。そして、液晶シャッター500は、その閉状態動作信号に基づいて、映像Cが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉とする。
加えて、右目用映像(映像A)が表示装置400に表示されるときには左目用シャッターが閉となり、左目用映像(映像B)が表示装置400に表示されるときには右目用シャッターが閉となる必要がある。そこで、表示/非表示映像判断部70は、さらに、そのように右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作を制御するための開閉状態動作信号を生成して、その開閉状態動作信号をシャッター動作制御部80に出力する。これにより、シャッター動作制御部80は、その開閉状態動作信号に基づいて、映像Aが表示装置400に表示されるときには左目用シャッターを閉とし、映像Bが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターを閉状態に動作させる。
このように、メガネPについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80が動作することにより、図14(b)に示す右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作が行われる。
次に、メガネQについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を同図(c)により説明する。
表示/非表示映像判断部70は、映像A〜映像Cに係る映像情報と、メガネQを着用した鑑賞者が2次元表示による両目用映像の鑑賞を希望することを示す鑑賞態様情報とを取得する。そして、それらの情報に基づいて、表示/非表示映像判断部70は、表示装置400に表示される映像のうち、鑑賞態様に必要なものとして鑑賞者に対して表示する表示映像と、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する。
このとき、メガネQを着用した鑑賞者は2次元表示による両目用映像(映像C)の鑑賞を希望している。従って、表示/非表示映像判断部70は、右目用映像(映像A)および左目用映像(映像B)を、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像と判断する。
シャッター動作制御部80は、表示/非表示映像判断部70によって非表示映像と判断された映像A及び映像Bが表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる閉状態動作信号を液晶シャッター500に出力する。そして、液晶シャッター500は、その閉状態動作信号に基づいて、映像A及び映像Bが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉とし、映像Cが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを開とする。
このように、メガネQについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80が動作することにより、図14(c)に示す右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作が行われる。
以上、図14により、メガネPおよびメガネQの両方について、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明した。上記説明から分かるように、メガネP、メガネQを着用した鑑賞者の鑑賞態様がそれぞれ異なる場合においても、表示制御装置2は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
〔実施例4(メガネP〜Rともに3D映像で異なる映像を鑑賞)〕
さらに、鑑賞者が3人存在し、各々の鑑賞者が、メガネP、メガネQ、メガネRを着用している場合を考える。さらに、鑑賞態様として、メガネPを着用した鑑賞者は映像A及び映像Bからなる3次元表示映像の鑑賞を希望し、メガネQを着用した鑑賞者は映像C及び映像Dからなる3次元表示映像の鑑賞を希望し、メガネRを着用した鑑賞者は映像E及び映像Fからなる3次元表示映像の鑑賞を希望しているものとする。このとき、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を図15により説明する。なお、図12等を参照して説明した内容と同一の内容については説明を繰り返さない。
図15は、映像A〜映像Fが表示装置400に表示されるタイミングと、そのときのメガネP〜メガネRのシャッター制御を示す図である。同図に示すように、映像A〜映像Fが、その順序で交互に表示装置400に表示される。
まず、メガネPについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明する。
表示/非表示映像判断部70は、映像A〜映像Fに係る映像情報と、メガネPを着用した鑑賞者が映像A及び映像Bからなる3次元表示映像の鑑賞を希望することを示す鑑賞態様情報とを取得する。そして、それらの情報に基づいて、表示/非表示映像判断部70は、表示装置400に表示される映像のうち、鑑賞態様に必要なものとして鑑賞者に対して表示する表示映像と、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する。
このとき、メガネPを着用した鑑賞者は映像A及び映像Bからなる3次元表示映像の鑑賞を希望している。従って、表示/非表示映像判断部70は、映像C〜映像Fを、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像と判断する。
そこで、シャッター動作制御部80は、表示/非表示映像判断部70によって非表示映像と判断された映像C〜映像Fが表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる閉状態動作信号を液晶シャッター500に出力する。そして、液晶シャッター500は、その閉状態動作信号に基づいて、映像C〜映像Fが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉とする。
加えて、右目用映像(映像A)が表示装置400に表示されるときには左目用シャッターが閉となり、左目用映像(映像B)が表示装置400に表示されるときには右目用シャッターが閉となる必要がある。そこで、表示/非表示映像判断部70は、さらに、そのように右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作を制御するための開閉状態動作信号を生成して、その開閉状態動作信号をシャッター動作制御部80に出力する。これにより、シャッター動作制御部80は、その開閉状態動作信号に基づいて、映像Aが表示装置400に表示されるときには左目用シャッターを閉とし、映像Bが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターを閉状態に動作させる。
このように、メガネPについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80が動作することにより、図15に示す、メガネPに係る右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作が行われる。
次に、メガネQについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明する。
表示/非表示映像判断部70は、映像A〜映像Fに係る映像情報と、メガネQを着用した鑑賞者が映像C及び映像Dからなる3次元表示映像の鑑賞を希望することを示す鑑賞態様情報とを取得する。そして、それらの情報に基づいて、表示/非表示映像判断部70は、表示装置400に表示される映像のうち、鑑賞態様に必要なものとして鑑賞者に対して表示する表示映像と、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する。
このとき、メガネQを着用した鑑賞者は映像C及び映像Dからなる3次元表示映像の鑑賞を希望している。従って、表示/非表示映像判断部70は、映像A、映像B、映像E、映像Fを、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像と判断する。
シャッター動作制御部80は、表示/非表示映像判断部70によって非表示映像と判断された映像A、映像B、映像E、映像Fが表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる閉状態動作信号を液晶シャッター500に出力する。そして、液晶シャッター500は、その閉状態動作信号に基づいて、映像A、映像B、映像E、映像Fが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉とする。
加えて、右目用映像(映像C)が表示装置400に表示されるときには左目用シャッターが閉となり、左目用映像(映像D)が表示装置400に表示されるときには右目用シャッターが閉となる必要がある。そこで、表示/非表示映像判断部70は、さらに、そのように右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作を制御するための開閉状態動作信号を生成して、その開閉状態動作信号をシャッター動作制御部80に出力する。これにより、シャッター動作制御部80は、その開閉状態動作信号に基づいて、映像Cが表示装置400に表示されるときには左目用シャッターを閉とし、映像Dが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターを閉状態に動作させる。
このように、メガネQについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80が動作することにより、図15に示す、メガネQに係る右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作が行われる。
続いて、メガネRについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明する。
表示/非表示映像判断部70は、映像A〜映像Fに係る映像情報と、メガネRを着用した鑑賞者が映像E及び映像Fからなる3次元表示映像の鑑賞を希望することを示す鑑賞態様情報とを取得する。そして、それらの情報に基づいて、表示/非表示映像判断部70は、表示装置400に表示される映像のうち、鑑賞態様に必要なものとして鑑賞者に対して表示する表示映像と、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する。
このとき、メガネRを着用した鑑賞者は映像E及び映像Fからなる3次元表示映像の鑑賞を希望している。従って、表示/非表示映像判断部70は、映像A〜映像Dを、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像と判断する。
シャッター動作制御部80は、表示/非表示映像判断部70によって非表示映像と判断された映像A〜映像Dが表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる閉状態動作信号を液晶シャッター500に出力する。そして、液晶シャッター500は、その閉状態動作信号に基づいて、映像A〜映像Dが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉とする。
加えて、右目用映像(映像E)が表示装置400に表示されるときには左目用シャッターが閉となり、左目用映像(映像F)が表示装置400に表示されるときには右目用シャッターが閉となる必要がある。そこで、表示/非表示映像判断部70は、さらに、そのように右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作を制御するための開閉状態動作信号を生成して、その開閉状態動作信号をシャッター動作制御部80に出力する。これにより、シャッター動作制御部80は、その開閉状態動作信号に基づいて、映像Eが表示装置400に表示されるときには左目用シャッターを閉とし、映像Fが表示装置400に表示されるときには右目用シャッターを閉状態に動作させる。
このように、メガネRについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80が動作することにより、図15に示す、メガネRに係る右目用シャッターおよび左目用シャッターの開閉動作が行われる。
以上、図15により、メガネP〜メガネRについて、表示/非表示映像判断部70およびシャッター動作制御部80の動作を説明した。上記説明から分かるように、メガネP、メガネQ、メガネRを着用した鑑賞者の鑑賞態様がそれぞれ異なる場合においても、表示制御装置2は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
〔その他の実施例〕
以上、実施例1〜実施例4において、鑑賞者の鑑賞態様がそれぞれ異なる場合においても、表示制御装置2は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができることを説明した。
同様に、例えば、映像情報が、表示装置400に表示される映像の映像提供者に関する映像提供者情報を含み、鑑賞態様情報が、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様が、特定の映像提供者が提供する映像の鑑賞であることを示す特定提供者鑑賞情報を含み、表示装置400に表示される映像が複数存在し、映像提供者が、その複数の映像それぞれに対して存在するときにも、表示制御装置2は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
つまり、表示/非表示映像判断部70は、映像提供者情報と特定提供者鑑賞情報とに基づいて、特定の映像提供者が提供する映像を表示映像と、それ以外の映像提供者が提供する映像を非表示映像と判断すればよく、これにより、鑑賞者の鑑賞態様がそれぞれ異なる場合においても、表示制御装置2は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
あるいは、次のような実施形態も考えうる。つまり、例えば、映像情報が、表示装置400に表示される映像の属性を示す映像属性情報を含み、鑑賞態様情報が、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様が、特定の属性を有する映像の鑑賞であることを示す特定属性情報を含み、表示装置400に表示される映像が複数存在し、映像の属性が、その複数の映像それぞれに対して存在するときにも、表示制御装置2は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
これにより、表示/非表示映像判断部70は、映像属性情報と特定属性情報とに基づいて、特定の属性を有する映像を表示映像と、それ以外の属性を有する映像を非表示映像と判断すればよく、これにより、鑑賞者の鑑賞態様がそれぞれ異なる場合においても、表示制御装置2は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
〔表示制御装置2による効果〕
表示制御装置2(表示制御方法)では、表示/非表示映像判断部70(表示/非表示映像判断ステップ)が、表示装置400に表示される映像を表示映像と非表示映像とに判断する。このとき、表示映像/非表示映像の判断は、表示装置400に表示される映像に関する映像情報と、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様を示す鑑賞態様情報とに基づいて行われる。そして、シャッター動作制御部80(シャッター動作制御ステップ)は、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像と判断された映像が表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる。
従って、表示制御装置2(表示制御方法)は、非表示映像が表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態にするため、鑑賞態様に不必要な非表示映像を鑑賞者に鑑賞させることがない。
それゆえ、表示制御装置2(表示制御方法)は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
さらに、表示制御装置2では、映像情報は、3次元表示に用いることが可能な右目用映像そのものを示す右目用映像情報と、3次元表示に用いることが可能な左目用映像そのものを示す左目用映像情報とを含み、鑑賞態様情報は、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様が、2次元表示による鑑賞であることを示す2次元鑑賞情報を含むときに、表示/非表示映像判断部70は、右目用映像情報および左目用映像情報と、2次元鑑賞情報とに基づいて、右目用映像あるいは左目用映像の何れかを表示映像と、他方を非表示映像と判断することが好ましい。
上記構成によれば、右目用映像あるいは左目用映像の何れかが表示映像と判断され、他方が非表示映像と判断される。
従って、表示制御装置2では、例えば右目用映像が表示映像、左目用映像が非表示映像と判断され、非表示映像である左目用映像が表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターが閉状態になる。それゆえ、表示制御装置2は、鑑賞態様に不必要な左目用映像を鑑賞者に鑑賞させることがない。
つまり、鑑賞者は表示映像である右目用映像のみを鑑賞することができるため、表示制御装置2は、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様(2次元表示による鑑賞)を実現することができる。
さらに、表示制御装置2では、映像情報は、表示装置400に表示される映像の映像提供者に関する映像提供者情報を含み、鑑賞態様情報は、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様が、特定の映像提供者が提供する映像の鑑賞であることを示す特定提供者鑑賞情報を含み、表示装置400に表示される映像が複数存在し、映像提供者が、その複数の映像それぞれに対して存在するときに、表示/非表示映像判断部70は、映像提供者情報と特定提供者鑑賞情報とに基づいて、特定の映像提供者が提供する映像を表示映像と、それ以外の映像提供者が提供する映像を非表示映像と判断することが好ましい。
上記構成によれば、特定の映像提供者が提供する映像が表示映像と判断され、それ以外の映像提供者が提供する映像が非表示映像と判断される。
従って、表示制御装置2では、それ以外の映像提供者が提供する映像が表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターが閉状態になる。それゆえ、表示制御装置2は、鑑賞態様に不必要なそれ以外の映像提供者が提供する映像を鑑賞者に鑑賞させることがない。
つまり、鑑賞者は表示映像である、特定の映像提供者が提供する映像のみを鑑賞することができるため、表示制御装置2は、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様(特定の映像提供者が提供する映像の鑑賞)を実現することができる。
さらに、表示制御装置2では、映像情報は、表示装置400に表示される映像の属性を示す映像属性情報を含み、鑑賞態様情報は、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様が、特定の属性を有する映像の鑑賞であることを示す特定属性情報を含み、表示装置400に表示される映像が複数存在し、映像の属性が、その複数の映像それぞれに対して存在するときに、表示/非表示映像判断部70は、映像属性情報と特定属性情報とに基づいて、特定の属性を有する映像を表示映像と、それ以外の属性を有する映像を非表示映像と判断することが好ましい。
上記構成によれば、特定の属性を有する映像が表示映像と判断され、それ以外の属性を有する映像が非表示映像と判断される。
従って、表示制御装置2では、それ以外の属性を有する映像が表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターが閉状態になる。それゆえ、表示制御装置2は、鑑賞態様に不必要なそれ以外の属性を有する映像を鑑賞者に鑑賞させることがない。
つまり、鑑賞者は表示映像である、特定の属性を有する映像のみを鑑賞することができるため、表示制御装置2は、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様(特定の属性を有する映像の鑑賞)を実現することができる。
さらに、表示制御装置2では、映像情報は、3次元表示に用いることが可能な右目用映像そのものを示す右目用映像情報と、3次元表示に用いることが可能な左目用映像そのものを示す左目用映像情報と、2次元表示に用いられる両目用映像そのものを示す両目用映像情報とを含み、鑑賞態様情報は、鑑賞者が希望する映像の表示態様が3次元表示または2次元表示の何れの表示態様であるかを示す表示態様情報を含むときに、表示/非表示映像判断部70は、鑑賞者が希望する映像の表示態様が3次元表示である場合には、両目用映像情報に係る映像を非表示映像と判断し、鑑賞者が希望する映像の表示態様が2次元表示である場合には、右目用映像情報および左目用映像情報に係る映像を非表示映像と判断することが好ましい。
映像情報が、右目用映像情報、左目用映像情報、及び両目用映像情報を含む場合を考える。このとき、右目用映像情報および両目用映像情報によって3次元表示が実現し、両目用映像情報によって2次元表示が実現する。
そこで、鑑賞者が希望する映像の表示態様が3次元表示である場合には、両目用映像情報に係る映像を非表示映像とすることにより、非表示映像である両目用映像情報に係る映像が表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターが閉状態になる。それゆえ、表示制御装置2は、鑑賞態様に不必要な両目用映像を鑑賞者に鑑賞させることがなく、右目用映像情報および左目用映像情報に係る映像を鑑賞者に鑑賞させることにより、3次元表示を実現することができる。
同様に、鑑賞者が希望する映像の表示態様が2次元表示である場合には、右目用映像情報および左目用映像情報に係る映像を非表示映像とすることにより、非表示映像である右目用映像情報および左目用映像情報に係る映像が表示装置400に表示されるときに、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターが閉状態になる。それゆえ、表示制御装置2は、鑑賞態様に不必要な右目用映像報および左目用映像情報に係る映像を鑑賞者に鑑賞させることがない。それゆえ、表示制御装置2は、鑑賞態様に不必要な鑑賞態様に不必要な右目用映像報および左目用映像情報に係る映像を鑑賞者に鑑賞させることがなく、両目用映像情報に係る映像を鑑賞者に鑑賞させることにより、2次元表示を実現することができる。
このようにして、表示制御装置2は、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様(2次元表示による鑑賞、もしくは3次元表示による鑑賞)を実現することができる。
さらに、表示制御装置2(または、表示制御装置3)では、鑑賞者は、複数存在し、鑑賞態様情報が、その複数の鑑賞者それぞれに対して存在するときに、シャッター動作制御部80は、複数の鑑賞者が使用する液晶シャッター500の動作それぞれについて、右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させることが好ましい。
上記構成とすることにより、たとえ鑑賞者が複数存在する場合においても、シャッター動作制御部80は、その複数の鑑賞者それぞれに関する鑑賞態様情報に基づいて、複数の鑑賞者が使用する液晶シャッター500それぞれの右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる。
それゆえ、表示制御装置2(または、表示制御装置3)は、鑑賞者が複数存在するときにも、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができるという効果を有する。
なお、表示制御装置2は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを各手段として動作させることにより表示制御装置をコンピュータにて実現させる表示制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
〔実施の形態4〕
次に、本発明に係る音声出力装置800を図16により説明する。図16は、音声出力装置800を説明するためのブロック図である。なお、図1等を参照して説明した内容と同一の内容については、その説明を省略する。
音声出力装置800は、表示装置400に表示される映像に音声が付随し、その音声に関する情報を音声情報としたときに利用される装置であり、出力/非出力音声情報判断部(出力/非出力音声情報判断手段)810と、出力部(出力手段)820と、を備える。
出力/非出力音声情報判断部810は、本発明に係る表示制御装置(より具体的には、表示/非表示映像判断部70)から、表示映像そのものを示す表示映像情報と非表示映像そのものを示す非表示映像情報とを取得して、表示映像に付随する音声情報は外部に出力する出力音声情報と判断し、非表示映像に関連付けられた音声情報は外部へ出力しない非出力音声情報と判断する。そして、出力/非出力音声情報判断部810は、判断した結果である出力音声情報および非出力音声情報を出力部820に出力する。
出力部820は、出力/非出力音声情報判断部810によって出力音声情報と判断された音声を、その出力音声情報に関連付けられた表示映像が表示装置400に表示されるときに図示しないスピーカに出力する。
なお、図16では、音声出力装置800は、記録再生装置170に内蔵されている。しかしながら、音声出力装置800は、記録再生装置170に内蔵されず、外付けされる構成で実現されてもよい。
〔音声出力装置800による効果〕
上記構成とすることにより、表示装置400に表示映像が表示されるときに、その表示映像に関連付けられた出力音声情報に係る音声も出力される。逆に言えば、表示装置400に非表示映像が表示されるときには、その非表示映像に関連付けられた音声情報に係る音声は出力されない。
従って、音声出力装置800は、表示映像と、その表示映像に関連付けられた音声とを同時に鑑賞者に視聴させることができる。そして、鑑賞者が複数存在し、その複数の鑑賞者それぞれに対して存在するときには、音声出力装置800は、上記構成を備えることにより、鑑賞者ごとに表示映像と、その表示映像に関連付けられた音声とを同時に鑑賞者に視聴させることができる。
なお、複数の鑑賞者に対して音声を出力するときには、鑑賞者それぞれがヘッドフォン等の音声出力手段を利用し、各々の音声出力手段に対して、表示映像に関連付けられた音声を出力する構成とすることにより、種々の音声が混成する事態を避けることができる。
〔実施の形態5〕
次に、図1を参照して説明した表示制御装置1の変形例である表示制御装置3を図17により説明する。図17は、表示制御装置3を備えた記録再生装置180の概略構成を示すブロック図である。なお、図1等を参照して説明した内容と同一の内容については、その説明を省略する。
図示するように、記録再生装置180は、少なくとも、表示制御装置3と、情報再生部110と、を備える構成となっている。
表示制御装置3は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることが可能な装置であって、図示するとおり、左右映像分離部10、コマ映像分割部20、映像抽出部30、映像配列部40、および変更情報生成部50を備え、さらに、表示/非表示映像判断部70と、シャッター動作制御部80と、を備える構成となっている。
ここで、映像情報には、3次元表示に用いることが可能な右目用映像そのものを示す右目用映像情報と、3次元表示に用いることが可能な左目用映像そのものを示す左目用映像情報とが含まれ、鑑賞態様情報には、鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報を含まれるものとする。
このとき、映像抽出部30は、複数の上記右目用映像情報および上記左目用映像情報から、3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出する。
映像配列部40は、映像抽出部30が抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列する。
変更情報生成部50は、映像配列部40が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成と、上記利き目情報とに基づいて、上記液晶シャッター500が上記右目用映像および上記左目用映像の表示・非表示の状態を変更するための変更情報を生成する。
そして、表示/非表示映像判断部70は、上記変更情報生成部50が生成した上記変更情報に基づいて、上記表示映像と上記非表示映像とを判断する。
シャッター動作制御部80は、さらに、上記変更情報に基づいて、上記右目用シャッターおよび上記左目用シャッターの開閉動作を制御する。
〔表示制御装置3による効果〕
上記構成によれば、右目用シャッターおよび左目用シャッターは、変更情報に基づくシャッター動作制御部80の制御によって、その開閉動作が行われる。そして、その変更情報は、映像抽出部30が3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を複数の右目用映像情報および左目用映像情報から抽出して、映像配列部40が当該抽出された右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列した配列構成と、鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて生成される。
従って、液晶シャッター500の右目用シャッターおよび左目用シャッターは、3次元表示に用いられる右目用映像および左目用映像の配列構成と鑑賞者の利き目とに基づいて、当該右目用映像および左目用映像をそれぞれ表示・非表示の状態に変更しうる。すなわち、鑑賞者の利き目を右目とした場合、液晶シャッター500は、最初に右目用映像(以下、利き目の側の映像を「主映像」と呼ぶ場合もある。)を表示状態に、左目用映像(以下、利き目とは反対側の映像を「補助映像」と呼ぶ場合もある。)を非表示の状態にし、その次に、補助映像を表示状態にし、主映像を非表示の状態に変更することが可能となる。加えて、液晶シャッター500は、非表示映像については、右目用映像および左目用映像ともに非表示の状態とすることも可能である。
それゆえ、表示制御装置3は、主映像と補助映像とをその順序で表示させることができるため、補助映像と主映像とがその順序で表示されることによって「現在目で見ている世界の動き」と「実際の三半規管の動き」との間にズレが生じ、そのため脳が「酔い」を感じて混乱することが原因と言われる3D酔いを未然に防止することができる、すなわち、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができるという効果を奏する。
さらに、表示制御装置3では、映像抽出部30が、情報記録媒体に記録された複数の右目用映像情報および左目用映像情報から、3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出してくる場合等において、上記構成とすることにより、鑑賞者の利き目に応じて、右目用映像情報および左目用映像情報の配列を変えた映像情報を2重に情報記録媒体に記録しておく必要がなくなるため、当該情報記録媒体の製造コストを低減することができるという効果も奏する。
なお、上記構成を備えた表示制御装置3は、上述した表示制御装置1によって奏する他の効果も当然に実現しうる。
さらに、表示制御装置3では、映像配列部40は、映像抽出部30が抽出した一対の右目用映像情報および左目用映像情報を、
(1)右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報
(2)左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報
(3)右目用映像情報、左目用映像情報
(4)左目用映像情報、右目用映像情報
の何れか1つにしたがって配列する構成である。
構成(1)、(2)では、映像配列部40は、映像抽出部30が抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に3つの映像情報に配列するため、鑑賞者の利き目に基づいて、鑑賞者に対して表示しない映像を設けることができる。
従って、表示制御装置3は、鑑賞者の利き目が右目あるいは左目であるかを考慮して、最初に鑑賞者の脳に認識させたい映像を認識させることができ、鑑賞者に3D酔いを引き起こす事態を未然に防止することができる、すなわち、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
また、構成(3)、(4)では、映像配列部40は、映像抽出部30が抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に2つの映像情報に配列する。それゆえ、鑑賞者の利き目に基づいて、鑑賞者に対して表示しない映像を設けることができる。なお、構成(3)、(4)は、右目用映像および左目用映像が、映像の違い(差)を認識できないほどに細かくコマ割りされている場合に適用可能な配列である。
このように、表示制御装置3では、映像配列部40は、右目用映像および左目用映像に基づいて、映像抽出部30が抽出した一対の右目用映像情報および左目用映像情報を種々のバリエーションで規則的に配列することができる。そして、表示制御装置3は、何れの配列構成であっても、鑑賞者の利き目が右目あるいは左目であるかを考慮して、最初に鑑賞者の脳に認識させたい映像を認識させることができる。
それゆえ、表示制御装置3は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
さらに、表示制御装置3では、映像配列部40が右目用映像情報および左目用映像情報を、右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報の順序で配列し、その順に第1乃至3映像情報とした場合、変更情報生成部50は、変更情報として、鑑賞者の利き目が右目の場合には、第1映像情報に対して右目用シャッターを開、左目用シャッターを閉とし、第2映像情報に対して右目用シャッターを閉、左目用シャッターを開とし、第3映像情報に対して両目のシャッターを閉とする情報を生成し、鑑賞者の利き目が左目の場合には、第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、第2映像情報に対して右目用シャッターを閉、左目用シャッターを開とし、第3映像情報に対して右目用シャッターを開、左目用シャッターを閉とする情報を生成し、表示/非表示映像判断部70は、鑑賞者の利き目が右目の場合には第3映像情報に係る映像を、鑑賞者の利き目が左目の場合には第1映像情報に係る映像を、それぞれ非表示映像と判断する構成である。
さらに、表示制御装置3では、映像配列部40が右目用映像情報および左目用映像情報を、左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報の順序で配列し、その順に第1乃至3映像情報とした場合、変更情報生成部50は、変更情報として、鑑賞者の利き目が右目の場合には、第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、第2映像情報に対して右目用シャッターを開、左目用シャッターを閉とし、第3映像情報に対して右目用シャッターを閉、左目用シャッターを開とする情報を生成し、鑑賞者の利き目が左目の場合には、第1映像情報に対して右目用シャッターを閉、左目用シャッターを開とし、第2映像情報に対して右目用シャッターを開、左目用シャッターを閉とし、第3映像情報に対して両目のシャッターを閉とする情報を生成し、表示/非表示映像判断部70は、鑑賞者の利き目が右目の場合には第1映像情報に係る映像を、鑑賞者の利き目が左目の場合には第3映像情報に係る映像を、それぞれ非表示映像と判断する構成である。
さらに、表示制御装置3では、映像配列部40が右目用映像情報および左目用映像情報を、右目用映像情報、左目用映像情報の順序で配列し、その順に第1および2映像情報とした場合、変更情報生成部50は、変更情報として、鑑賞者の利き目が左目の場合には、第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、第2映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、そのうえで、映像抽出部30が続けて抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を、その順に第3および第4映像情報とした場合、第3映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、第4映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とする情報を生成し、表示/非表示映像判断部70は、第1映像情報に係る映像を非表示映像と判断する構成である。
さらに、表示制御装置3では、映像配列部40が右目用映像情報および左目用映像情報を、左目用映像情報、右目用映像情報の順序で配列し、その順に第1および2映像情報とした場合、変更情報生成部50は、変更情報として、鑑賞者の利き目が右目の場合には、第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、第2映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、そのうえで、映像抽出部30が続けて抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を、その順に第3および第4映像情報とした場合、第3映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、第4映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とする情報を生成し、表示/非表示映像判断部70は、第1映像情報に係る映像を非表示映像と判断する構成である。
上記各構成により、表示制御装置3は、利き目が左右何れの目であっても、鑑賞者に対して主映像と補助映像とをその順序で表示させることができる。つまり、表示制御装置3では、補助映像と主映像とがその順序で表示されることによって「現在目で見ている世界の動き」と「実際の三半規管の動き」との間にズレが生じ、そのため脳が「酔い」を感じて混乱することが原因と言われる3D酔いを未然に防止することができる。
それゆえ、表示制御装置3は、利き目が左右何れの目であっても、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができるという効果を有する。
〔補足〕
最後に、表示制御装置1〜3の各ブロック、特に表示制御装置1〜3の左右映像分離部10、コマ映像分割部20、映像抽出部30、映像配列部40、変更情報生成部50、表示/非表示映像判断部70、シャッター動作制御部80、及び、音声出力装置800の各ブロック、特に出力/非出力音声情報判断部810、出力部820は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、表示制御装置1〜3、音声出力装置800は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、前記プログラムを格納したROM(read only memory)、前記プログラムを展開するRAM(random access memory)、前記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである表示制御装置1〜3の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、前記表示制御装置1〜3、音声出力装置800に供給し、そのコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
前記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやコンパクトディスク−ROM/MO/MD/デジタルビデオデイスク/コンパクトディスク−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、表示制御装置1〜3、音声出力装置800を通信ネットワークと接続可能に構成し、前記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る表示制御装置は、上記の課題を解決するために、
3次元表示に用いられる右目用映像および左目用映像をそれぞれ表示・非表示の状態に変更することが可能な表示状態変更手段を制御する表示制御装置であって、
上記右目用映像および上記左目用映像に関する情報をそれぞれ、右目用映像情報および左目用映像情報とした場合、
複数の上記右目用映像情報および上記左目用映像情報から、3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出する抽出手段と、
上記抽出手段が抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列する配列手段と、
上記配列手段が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成と、ユーザの利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて、上記表示状態変更手段が上記右目用映像および上記左目用映像の表示・非表示の状態を変更するための変更情報を生成する変更情報生成手段と、を備えることを特徴としている。
本発明に係る表示制御方法は、上記の課題を解決するために、
3次元表示に用いられる右目用映像および左目用映像をそれぞれ表示・非表示の状態に変更することが可能な表示状態変更手段を制御する表示制御方法であって、
上記右目用映像および上記左目用映像に関する情報をそれぞれ、右目用映像情報および左目用映像情報とした場合、
複数の上記右目用映像情報および上記左目用映像情報から、3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出する抽出ステップと、
上記抽出ステップにて抽出された右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列する配列ステップと、
上記配列ステップにて配列された右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成と、ユーザの利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて、上記表示状態変更手段が上記右目用映像および上記左目用映像の表示・非表示の状態を変更するための変更情報を生成する変更情報生成ステップと、を含むことを特徴としている。
本発明に係る表示制御装置は、3次元表示に用いられる右目用映像および左目用映像をそれぞれ表示・非表示の状態に変更することが可能な表示状態変更手段を制御するためのものである。
上記構成によれば、上記表示状態変更手段は、変更情報生成手段が生成する変更情報によって上記右目用映像および上記左目用映像の表示・非表示の状態が変更される。そして、その変更情報は、抽出手段が3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を複数の右目用映像情報および左目用映像情報から抽出して、配列手段が当該抽出された右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列した配列構成と、ユーザの利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて生成される。
従って、表示状態変更手段は、3次元表示に用いられる右目用映像および左目用映像の配列構成とユーザの利き目とを考慮して、当該右目用映像および左目用映像をそれぞれ表示・非表示の状態に変更することが可能となる。すなわち、ユーザの利き目を右目とした場合、表示状態変更手段は、最初に右目用映像(以下、利き目の側の映像を「主映像」と呼ぶ場合もある。)を表示状態に、左目用映像(以下、利き目とは反対側の映像を「補助映像」と呼ぶ場合もある。)を非表示の状態にし、その次に、補助映像を表示状態にし、主映像を非表示の状態に変更することが可能となる。
それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、主映像と補助映像とをその順序で表示させることができるため、補助映像と主映像とがその順序で表示されることによって「現在目で見ている世界の動き」と「実際の三半規管の動き」との間にズレが生じ、そのため脳が「酔い」を感じて混乱することが原因と言われる3D酔いを未然に防止することができるという効果を奏する。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、抽出手段が、情報記録媒体に記録された複数の右目用映像情報および左目用映像情報から、3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出してくる場合等において、上記構成とすることにより、ユーザの利き目に応じて、右目用映像情報および左目用映像情報の配列を変えた映像情報を2重に情報記録媒体に記録しておく必要がなくなるため、当該情報記録媒体の製造コストを低減することができるという効果も奏する。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記配列手段は、上記抽出手段が抽出した一対の右目用映像情報および左目用映像情報を、
(1)右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報
(2)左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報
(3)右目用映像情報、左目用映像情報
(4)左目用映像情報、右目用映像情報
の何れか1つに従って配列することが好ましい。
上記構成(1)、(2)では、上記配列手段は、抽出手段が抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に3つの映像情報に配列する。それゆえ、ユーザの利き目に基づいて、ユーザに対して表示しない映像を設けることができる。
従って、本発明に係る表示制御装置は、ユーザの利き目が右目あるいは左目であるかを考慮して、最初にユーザの脳に認識させたい映像を認識させることができるため、ユーザに3D酔いを引き起こす事態を未然に防止することができる。
また、上記構成(3)、(4)では、上記配列手段は、抽出手段が抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に2つの映像情報に配列する。それゆえ、ユーザの利き目に基づいて、ユーザに対して表示しない映像を設けることができる。なお、構成(3)、(4)は、右目用映像および左目用映像が、映像の違い(差)を認識できないほどに細かくコマ割りされている場合に適用可能な配列である。
このように、本発明に係る表示制御装置では、配列手段は、右目用映像および左目用映像に基づいて、抽出手段が抽出した一対の右目用映像情報および左目用映像情報を種々のバリエーションで規則的に配列することができる。そして、本発明に係る表示制御装置は、何れの配列構成であっても、ユーザの利き目が右目あるいは左目であるかを考慮して、最初にユーザの脳に認識させたい映像を認識させることができる。
それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、ユーザに3D酔いを引き起こす事態を未然に防止することができる。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記表示状態変更手段が、左右の目に対応付けられた2つのシャッターを有する液晶シャッターを含む場合に、
上記変更情報生成手段は、生成した上記変更情報に基づいて、上記シャッターの開閉動作を制御することが好ましい。
上記構成によれば、上記表示状態変更手段は、左右の目に対応付けられた2つのシャッターを有する液晶シャッターを含む構成で実現されてもよい。
この場合、上記変更情報生成手段は、生成した変更情報に基づいて、上記2つのシャッターの開閉動作を制御することができ、これにより、本発明に係る表示制御装置は、主映像と補助映像とをその順序で表示させることができ、3D酔いの一因を解消することができる。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記配列手段が右目用映像情報および左目用映像情報を、右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報の順序で配列し、その順に第1乃至3映像情報とした場合、
上記変更情報生成手段は、生成した上記変更情報に基づく上記液晶シャッターの制御として、
ユーザの利き目が右目の場合には、上記第1映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、上記第2映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、上記第3映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、
ユーザの利き目が左目の場合には、上記第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、上記第2映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、上記第3映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とすることが好ましい。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記配列手段が右目用映像情報および左目用映像情報を、左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報の順序で配列し、その順に第1乃至3映像情報とした場合、
上記変更情報生成手段は、生成した上記変更情報に基づく上記液晶シャッターの制御として、
ユーザの利き目が右目の場合には、上記第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、上記第2映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、上記第3映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、
ユーザの利き目が左目の場合には、上記第1映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、上記第2映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、上記第3映像情報に対して両目のシャッターを閉とすることが好ましい。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記配列手段が右目用映像情報および左目用映像情報を、右目用映像情報、左目用映像情報の順序で配列し、その順に第1および2映像情報とした場合、
上記変更情報生成手段は、生成した上記変更情報に基づく上記液晶シャッターの制御として、
ユーザの利き目が右目の場合には、上記第1映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、上記第2映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、
ユーザの利き目が左目の場合には、上記第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、上記第2映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、そのうえで、上記抽出手段が続けて抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を、その順に第3および第4映像情報とした場合、上記第3映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、上記第4映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とすることが好ましい。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記配列手段が右目用映像情報および左目用映像情報を、左目用映像情報、右目用映像情報の順序で配列し、その順に第1および2映像情報とした場合、
上記変更情報生成手段は、生成した上記変更情報に基づく上記液晶シャッターの制御として、
ユーザの利き目が右目の場合には、上記第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、上記第2映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、そのうえで、上記抽出手段が続けて抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を、その順に第3および第4映像情報とした場合、上記第3映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、上記第4映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、
ユーザの利き目が左目の場合には、上記第1映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、上記第2映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とすることが好ましい。
上記各構成により、利き目が左右何れの目であっても、ユーザに対して主映像と補助映像とをその順序で表示させることができる。
それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、補助映像と主映像とがその順序で表示されることによって「現在目で見ている世界の動き」と「実際の三半規管の動き」との間にズレが生じ、そのため脳が「酔い」を感じて混乱することが原因と言われる3D酔いを未然に防止することができるという効果を奏する。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記変更情報生成手段は、上記利き目情報を複数のユーザから取得可能であることが好ましい。
従って、上記変更情報生成手段は、上記配列手段が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成と、複数のユーザの利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて、上記表示状態変更手段が上記右目用映像および上記左目用映像の表示・非表示の状態を変更するための変更情報を生成することができる。
それゆえ、上記変更情報生成手段は、複数のユーザそれぞれに関する変更情報を生成することが可能となり、ユーザごとの変更情報を用いて表示状態変更手段を制御する構成を実現することが可能となるという効果を奏する。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記複数のユーザがそれぞれ、上記表示状態変更手段を使用する場合に、
上記変更情報生成手段は、上記表示状態変更手段それぞれを上記右目用映像および上記左目用映像を表示・非表示の状態に変更するための上記変更情報を生成することが好ましい。
上記構成によれば、複数のユーザそれぞれが表示状態変更手段を使用する場合に、上記変更情報生成手段は、上記配列手段が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成と、上記複数のユーザの利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて、上記表示状態変更手段それぞれが上記右目用映像および上記左目用映像を表示・非表示の状態に変更する変更情報を生成する。
それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、複数のユーザそれぞれが表示状態変更手段を使用し、かつ、その使用が同時に行われるような場合において、たとえ各ユーザの利き目が異なるとしても、すべてのユーザの3D酔いを未然に防止することができるという効果を奏する。
なお、上記表示制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記抽出手段、上記配列手段、上記変更情報生成手段として動作させることにより上記表示制御装置をコンピュータにて実現させる表示制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
さらに、上記表示制御装置を備えた記録再生装置も本発明の範疇に入る。
本発明に係る表示制御装置は、上記の課題を解決するために、
表示装置に表示される映像を鑑賞者に対して表示・非表示の状態に変更することが可能な右目用シャッターおよび左目用シャッターを有する表示状態変更手段の動作を制御する表示制御装置であって、
上記表示装置に表示される映像に関する映像情報と、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様を示す鑑賞態様情報とに基づいて、表示装置に表示される映像のうち、上記鑑賞態様に必要なものとして上記鑑賞者に対して表示する表示映像と、上記鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する表示/非表示映像判断手段と、
上記表示/非表示映像判断手段によって非表示映像と判断された映像が上記表示装置に表示されるときに、上記右目用シャッターおよび上記左目用シャッターを閉状態に動作させるシャッター動作制御手段と、を備えることを特徴としている。
表示装置に表示される映像を鑑賞者に対して表示・非表示の状態に変更することが可能な右目用シャッターおよび左目用シャッターを有する表示状態変更手段の動作を制御する表示制御方法であって、
上記表示装置に表示される映像に関する映像情報と、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様を示す鑑賞態様情報とに基づいて、表示装置に表示される映像のうち、上記鑑賞態様に必要なものとして上記鑑賞者に対して表示する表示映像と、上記鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する表示/非表示映像判断ステップと、
上記表示/非表示映像判断ステップによって非表示映像と判断された映像が上記表示装置に表示されるときに、上記右目用シャッターおよび上記左目用シャッターを閉状態に動作させるシャッター動作制御ステップと、を含むことを特徴としている。
本発明に係る表示制御装置(表示制御方法)では、表示/非表示映像判断手段(表示/非表示映像判断ステップ)が、表示装置に表示される映像を表示映像と非表示映像とに判断する。このとき、表示映像/非表示映像の判断は、表示装置に表示される映像に関する映像情報と、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様を示す鑑賞態様情報とに基づいて行われる。そして、シャッター動作制御手段(シャッター動作制御ステップ)は、鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像と判断された映像が表示装置に表示されるときに、表示状態変更手段の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態に動作させる。
従って、本発明に係る表示制御装置(表示制御方法)は、非表示映像が表示装置に表示されるときに、表示状態変更手段の右目用シャッターおよび左目用シャッターを閉状態にするため、鑑賞態様に不必要な非表示映像を鑑賞者に鑑賞させることがない。
それゆえ、本発明に係る表示制御装置(表示制御方法)は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記映像情報は、3次元表示に用いることが可能な右目用映像そのものを示す右目用映像情報と、3次元表示に用いることが可能な左目用映像そのものを示す左目用映像情報とを含み、
上記鑑賞態様情報は、上記鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様が、2次元表示による鑑賞であることを示す2次元鑑賞情報を含むときに、
上記表示/非表示映像判断手段は、上記右目用映像情報および上記左目用映像情報と、上記2次元鑑賞情報とに基づいて、上記右目用映像あるいは上記左目用映像の何れかを上記表示映像と、他方を上記非表示映像と判断することが好ましい。
上記構成によれば、上記右目用映像あるいは上記左目用映像の何れかが上記表示映像と判断され、他方が上記非表示映像と判断される。
従って、本発明に係る表示制御装置では、例えば右目用映像が表示映像、左目用映像が非表示映像と判断され、非表示映像である左目用映像が表示装置に表示されるときに、表示状態変更手段の右目用シャッターおよび左目用シャッターが閉状態になる。それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、鑑賞態様に不必要な左目用映像を鑑賞者に鑑賞させることがない。
つまり、鑑賞者は表示映像である右目用映像のみを鑑賞することができるため、本発明に係る表示制御装置は、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様(2次元表示による鑑賞)を実現することができる。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記映像情報は、上記表示装置に表示される映像の映像提供者に関する映像提供者情報を含み、
上記鑑賞態様情報は、上記鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様が、特定の映像提供者が提供する映像の鑑賞であることを示す特定提供者鑑賞情報を含み、
上記表示装置に表示される映像が複数存在し、
上記映像提供者が、その複数の映像それぞれに対して存在するときに、
上記表示/非表示映像判断手段は、上記映像提供者情報と上記特定提供者鑑賞情報とに基づいて、上記特定の映像提供者が提供する映像を上記表示映像と、それ以外の映像提供者が提供する映像を上記非表示映像と判断することが好ましい。
上記構成によれば、特定の映像提供者が提供する映像が表示映像と判断され、それ以外の映像提供者が提供する映像が非表示映像と判断される。
従って、本発明に係る表示制御装置では、上記それ以外の映像提供者が提供する映像が表示装置に表示されるときに、表示状態変更手段の右目用シャッターおよび左目用シャッターが閉状態になる。それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、鑑賞態様に不必要な上記それ以外の映像提供者が提供する映像を鑑賞者に鑑賞させることがない。
つまり、鑑賞者は表示映像である、特定の映像提供者が提供する映像のみを鑑賞することができるため、本発明に係る表示制御装置は、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様(特定の映像提供者が提供する映像の鑑賞)を実現することができる。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記映像情報は、上記表示装置に表示される映像の属性を示す映像属性情報を含み、
上記鑑賞態様情報は、上記鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様が、特定の属性を有する映像の鑑賞であることを示す特定属性情報を含み、
上記表示装置に表示される映像が複数存在し、
上記映像の属性が、その複数の映像それぞれに対して存在するときに、
上記表示/非表示映像判断手段は、上記映像属性情報と上記特定属性情報とに基づいて、上記特定の属性を有する映像を上記表示映像と、それ以外の属性を有する映像を上記非表示映像と判断することが好ましい。
上記構成によれば、特定の属性を有する映像が表示映像と判断され、それ以外の属性を有する映像が非表示映像と判断される。
従って、本発明に係る表示制御装置では、上記それ以外の属性を有する映像が表示装置に表示されるときに、表示状態変更手段の右目用シャッターおよび左目用シャッターが閉状態になる。それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、鑑賞態様に不必要な上記それ以外の属性を有する映像を鑑賞者に鑑賞させることがない。
つまり、鑑賞者は表示映像である、特定の属性を有する映像のみを鑑賞することができるため、本発明に係る表示制御装置は、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様(特定の属性を有する映像の鑑賞)を実現することができる。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記映像情報は、3次元表示に用いることが可能な右目用映像そのものを示す右目用映像情報と、3次元表示に用いることが可能な左目用映像そのものを示す左目用映像情報とを含み、
上記鑑賞態様情報は、鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報を含むときに、
複数の上記右目用映像情報および上記左目用映像情報から、3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出する抽出手段と、
上記抽出手段が抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列する配列手段と、
上記配列手段が配列した右目用映像情報および左目用映像情報の配列構成と、上記利き目情報とに基づいて、上記表示状態変更手段が上記右目用映像および上記左目用映像の表示・非表示の状態を変更するための変更情報を生成する変更情報生成手段と、をさらに備え、
上記表示/非表示映像判断手段は、上記変更情報生成手段が生成した上記変更情報に基づいて、上記表示映像と上記非表示映像とを判断し、
上記シャッター動作制御手段は、さらに、上記変更情報に基づいて、上記右目用シャッターおよび上記左目用シャッターの開閉動作を制御することが好ましい。
上記構成によれば、上記右目用シャッターおよび上記左目用シャッターは、上記変更情報に基づく上記シャッター動作制御手段の制御によって、その開閉動作が行われる。そして、その変更情報は、抽出手段が3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を複数の右目用映像情報および左目用映像情報から抽出して、配列手段が当該抽出された右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に配列した配列構成と、鑑賞者の利き目が左右何れの目であるかを示す利き目情報とに基づいて生成される。
従って、表示状態変更手段の上記右目用シャッターおよび上記左目用シャッターは、3次元表示に用いられる右目用映像および左目用映像の配列構成と鑑賞者の利き目とに基づいて、当該右目用映像および左目用映像をそれぞれ表示・非表示の状態に変更しうる。すなわち、鑑賞者の利き目を右目とした場合、表示状態変更手段は、最初に右目用映像(以下、利き目の側の映像を「主映像」と呼ぶ場合もある。)を表示状態に、左目用映像(以下、利き目とは反対側の映像を「補助映像」と呼ぶ場合もある。)を非表示の状態にし、その次に、補助映像を表示状態にし、主映像を非表示の状態に変更することが可能となる。加えて、表示状態変更手段は、非表示映像については、右目用映像および左目用映像ともに非表示の状態とすることも可能である。
それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、主映像と補助映像とをその順序で表示させることができるため、補助映像と主映像とがその順序で表示されることによって「現在目で見ている世界の動き」と「実際の三半規管の動き」との間にズレが生じ、そのため脳が「酔い」を感じて混乱することが原因と言われる3D酔いを未然に防止することができる、すなわち、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができるという効果を奏する。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、抽出手段が、情報記録媒体に記録された複数の右目用映像情報および左目用映像情報から、3次元表示に用いられる一対の右目用映像情報および左目用映像情報を抽出してくる場合等において、上記構成とすることにより、鑑賞者の利き目に応じて、右目用映像情報および左目用映像情報の配列を変えた映像情報を2重に情報記録媒体に記録しておく必要がなくなるため、当該情報記録媒体の製造コストを低減することができるという効果も奏する。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記配列手段は、上記抽出手段が抽出した一対の右目用映像情報および左目用映像情報を、
(1)右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報
(2)左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報
(3)右目用映像情報、左目用映像情報
(4)左目用映像情報、右目用映像情報
の何れか1つにしたがって配列することが好ましい。
上記構成(1)、(2)では、上記配列手段は、抽出手段が抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に3つの映像情報に配列するため、鑑賞者の利き目に基づいて、鑑賞者に対して表示しない映像を設けることができる。
従って、本発明に係る表示制御装置は、鑑賞者の利き目が右目あるいは左目であるかを考慮して、最初に鑑賞者の脳に認識させたい映像を認識させることができ、鑑賞者に3D酔いを引き起こす事態を未然に防止することができる、すなわち、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
また、上記構成(3)、(4)では、上記配列手段は、抽出手段が抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を規則的に2つの映像情報に配列する。それゆえ、鑑賞者の利き目に基づいて、鑑賞者に対して表示しない映像を設けることができる。なお、構成(3)、(4)は、右目用映像および左目用映像が、映像の違い(差)を認識できないほどに細かくコマ割りされている場合に適用可能な配列である。
このように、本発明に係る表示制御装置では、配列手段は、右目用映像および左目用映像に基づいて、抽出手段が抽出した一対の右目用映像情報および左目用映像情報を種々のバリエーションで規則的に配列することができる。そして、本発明に係る表示制御装置は、何れの配列構成であっても、鑑賞者の利き目が右目あるいは左目であるかを考慮して、最初に鑑賞者の脳に認識させたい映像を認識させることができる。
それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができる。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記配列手段が右目用映像情報および左目用映像情報を、右目用映像情報、左目用映像情報、右目用映像情報の順序で配列し、その順に第1乃至3映像情報とした場合、
上記変更情報生成手段は、上記変更情報として、
鑑賞者の利き目が右目の場合には、上記第1映像情報に対して上記右目用シャッターを開、上記左目用シャッターを閉とし、上記第2映像情報に対して上記右目用シャッターを閉、上記左目用シャッターを開とし、上記第3映像情報に対して両目のシャッターを閉とする情報を生成し、
鑑賞者の利き目が左目の場合には、上記第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、上記第2映像情報に対して上記右目用シャッターを閉、上記左目用シャッターを開とし、上記第3映像情報に対して上記右目用シャッターを開、上記左目用シャッターを閉とする情報を生成し、
上記表示/非表示映像判断手段は、上記鑑賞者の利き目が右目の場合には上記第3映像情報に係る映像を、上記鑑賞者の利き目が左目の場合には上記第1映像情報に係る映像を、それぞれ上記非表示映像と判断することが好ましい。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記配列手段が右目用映像情報および左目用映像情報を、左目用映像情報、右目用映像情報、左目用映像情報の順序で配列し、その順に第1乃至3映像情報とした場合、
上記変更情報生成手段は、上記変更情報として、
鑑賞者の利き目が右目の場合には、上記第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、上記第2映像情報に対して上記右目用シャッターを開、上記左目用シャッターを閉とし、上記第3映像情報に対して上記右目用シャッターを閉、上記左目用シャッターを開とする情報を生成し、
鑑賞者の利き目が左目の場合には、上記第1映像情報に対して上記右目用シャッターを閉、上記左目用シャッターを開とし、上記第2映像情報に対して上記右目用シャッターを開、上記左目用シャッターを閉とし、上記第3映像情報に対して両目のシャッターを閉とする情報を生成し、
上記表示/非表示映像判断手段は、上記鑑賞者の利き目が右目の場合には上記第1映像情報に係る映像を、上記鑑賞者の利き目が左目の場合には上記第3映像情報に係る映像を、それぞれ上記非表示映像と判断することが好ましい。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記配列手段が右目用映像情報および左目用映像情報を、右目用映像情報、左目用映像情報の順序で配列し、その順に第1および2映像情報とした場合、
上記変更情報生成手段は、上記変更情報として、
鑑賞者の利き目が左目の場合には、上記第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、上記第2映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、そのうえで、上記抽出手段が続けて抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を、その順に第3および第4映像情報とした場合、上記第3映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、上記第4映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とする情報を生成し、
上記表示/非表示映像判断手段は、上記第1映像情報に係る映像を上記非表示映像と判断することが好ましい。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記配列手段が右目用映像情報および左目用映像情報を、左目用映像情報、右目用映像情報の順序で配列し、その順に第1および2映像情報とした場合、
上記変更情報生成手段は、上記変更情報として、
鑑賞者の利き目が右目の場合には、上記第1映像情報に対して両目のシャッターを閉とし、上記第2映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とし、そのうえで、上記抽出手段が続けて抽出した右目用映像情報および左目用映像情報を、その順に第3および第4映像情報とした場合、上記第3映像情報に対して右目側のシャッターを閉、左目側のシャッターを開とし、上記第4映像情報に対して右目側のシャッターを開、左目側のシャッターを閉とする情報を生成し、
上記表示/非表示映像判断手段は、上記第1映像情報に係る映像を上記非表示映像と判断することが好ましい。
上記各構成により、本発明に係る表示制御装置は、利き目が左右何れの目であっても、鑑賞者に対して主映像と補助映像とをその順序で表示させることができる。つまり、本発明に係る表示制御装置では、補助映像と主映像とがその順序で表示されることによって「現在目で見ている世界の動き」と「実際の三半規管の動き」との間にズレが生じ、そのため脳が「酔い」を感じて混乱することが原因と言われる3D酔いを未然に防止することができる。
それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、利き目が左右何れの目であっても、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができるという効果を有する。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記映像情報は、3次元表示に用いることが可能な右目用映像そのものを示す右目用映像情報と、3次元表示に用いることが可能な左目用映像そのものを示す左目用映像情報と、2次元表示に用いられる両目用映像そのものを示す両目用映像情報とを含み、
上記鑑賞態様情報は、鑑賞者が希望する映像の表示態様が3次元表示または2次元表示の何れの表示態様であるかを示す表示態様情報を含むときに、
上記表示/非表示映像判断手段は、上記鑑賞者が希望する映像の表示態様が3次元表示である場合には、上記両目用映像情報に係る映像を上記非表示映像と判断し、上記鑑賞者が希望する映像の表示態様が2次元表示である場合には、上記右目用映像情報および上記左目用映像情報に係る映像を上記非表示映像と判断することが好ましい。
映像情報が、上記右目用映像情報、上記左目用映像情報、及び上記両目用映像情報を含む場合を考える。このとき、上記右目用映像情報および上記両目用映像情報によって3次元表示が実現し、上記両目用映像情報によって2次元表示が実現する。
そこで、鑑賞者が希望する映像の表示態様が3次元表示である場合には、両目用映像情報に係る映像を非表示映像とすることにより、非表示映像である両目用映像情報に係る映像が表示装置に表示されるときに、表示状態変更手段の右目用シャッターおよび左目用シャッターが閉状態になる。それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、鑑賞態様に不必要な両目用映像を鑑賞者に鑑賞させることがなく、上記右目用映像情報および上記左目用映像情報に係る映像を鑑賞者に鑑賞させることにより、3次元表示を実現することができる。
同様に、鑑賞者が希望する映像の表示態様が2次元表示である場合には、上記右目用映像情報および上記左目用映像情報に係る映像を上記非表示映像とすることにより、非表示映像である上記右目用映像情報および上記左目用映像情報に係る映像が表示装置に表示されるときに、表示状態変更手段の右目用シャッターおよび左目用シャッターが閉状態になる。それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、鑑賞態様に不必要な上記右目用映像報および上記左目用映像情報に係る映像を鑑賞者に鑑賞させることがない。それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、鑑賞態様に不必要な鑑賞態様に不必要な上記右目用映像報および上記左目用映像情報に係る映像を鑑賞者に鑑賞させることがなく、上記両目用映像情報に係る映像を鑑賞者に鑑賞させることにより、2次元表示を実現することができる。
このようにして、本発明に係る表示制御装置は、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様(2次元表示による鑑賞、もしくは3次元表示による鑑賞)を実現することができる。
さらに、本発明に係る表示制御装置では、
上記鑑賞者は、複数存在し、
上記鑑賞態様情報が、その複数の鑑賞者それぞれに対して存在するときに、
上記シャッター動作制御手段は、上記複数の鑑賞者が使用する上記表示状態変更手段の動作それぞれについて、上記右目用シャッターおよび上記左目用シャッターを閉状態に動作させることが好ましい。
上記構成とすることにより、たとえ鑑賞者が複数存在する場合においても、上記シャッター動作制御手段は、その複数の鑑賞者それぞれに関する鑑賞態様情報に基づいて、上記複数の鑑賞者が使用する表示状態変更手段それぞれの上記右目用シャッターおよび上記左目用シャッターを閉状態に動作させる。
それゆえ、本発明に係る表示制御装置は、鑑賞者が複数存在するときにも、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることができるという効果を有する。
さらに、本発明に係る音声出力装置では、
上記表示装置に表示される映像に音声が付随し、その音声に関する情報を音声情報としたときに、
上記何れかに記載の表示制御装置から、上記表示映像そのものを示す表示映像情報と上記非表示映像そのものを示す非表示映像情報とを取得して、上記表示映像に付随する音声情報は外部に出力する出力音声情報と判断し、上記非表示映像に関連付けられた音声情報は外部へ出力しない非出力音声情報と判断する出力/非出力音声情報判断手段と、
上記出力/非出力音声情報判断手段によって出力音声情報と判断された音声を、その出力音声情報に関連付けられた表示映像が上記表示装置に表示されるときに出力する出力手段と、を備えることが好ましい。
上記構成とすることにより、表示装置に上記表示映像が表示されるときに、その表示映像に関連付けられた出力音声情報に係る音声も出力される。逆に言えば、表示装置に上記非表示映像が表示されるときには、その非表示映像に関連付けられた音声情報に係る音声は出力されない。
従って、本発明に係る音声出力装置は、表示映像と、その表示映像に関連付けられた音声とを同時に鑑賞者に視聴させることができる。そして、鑑賞者が複数存在し、その複数の鑑賞者それぞれに対して存在するときには、本発明に係る音声出力装置は、上記構成を備えることにより、鑑賞者ごとに表示映像と、その表示映像に関連付けられた音声とを同時に鑑賞者に視聴させることができる。
なお、上記表示制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記表示制御装置をコンピュータにて実現させる表示制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
さらに、上記表示制御装置を備えた記録再生装置、及び上記音声出力装置を備えた記録再生装置も本発明の範疇に入る。
本発明に係る表示制御装置は、以上のように、上記表示装置に表示される映像に関する映像情報と、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様を示す鑑賞態様情報とに基づいて、表示装置に表示される映像のうち、上記鑑賞態様に必要なものとして上記鑑賞者に対して表示する表示映像と、上記鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する表示/非表示映像判断手段と、上記表示/非表示映像判断手段によって非表示映像と判断された映像が上記表示装置に表示されるときに、上記右目用シャッターおよび上記左目用シャッターを閉状態に動作させるシャッター動作制御手段と、を備える構成である。
また、本発明に係る表示制御方法は、以上のように、上記表示装置に表示される映像に関する映像情報と、鑑賞者が希望する映像の鑑賞態様を示す鑑賞態様情報とに基づいて、表示装置に表示される映像のうち、上記鑑賞態様に必要なものとして上記鑑賞者に対して表示する表示映像と、上記鑑賞態様に不必要なものとして鑑賞者に対して表示しない非表示映像とを判断する表示/非表示映像判断ステップと、上記表示/非表示映像判断ステップによって非表示映像と判断された映像が上記表示装置に表示されるときに、上記右目用シャッターおよび上記左目用シャッターを閉状態に動作させるシャッター動作制御ステップと、を含む構成である。
それゆえ、各々の鑑賞者に適した態様で映像を鑑賞させることが可能な表示制御装置、表示制御方法、表示制御プログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、上記表示制御装置を備えた記録再生装置、及び上記音声出力装置を備えた記録再生装置を提供することができるという効果を奏する。