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JP2012213310A - 電動圧縮機 - Google Patents

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博史 深作
Minoru Mera
実 米良
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Abstract

【課題】電動圧縮機の電動モータに設けた永久磁石の水分による腐食を防止する。
【解決手段】ロータコア11に穿設された磁石挿入孔28の磁石挿入空間30は、縦幅、横幅及び長さの各寸法が永久磁石12の縦幅、横幅及び長さの各寸法よりも大きな寸法に設定されている。このため、磁石挿入孔28に隙間嵌めにより挿入された永久磁石12は、磁石挿入孔28内に完全に埋没した形態となり、磁石挿入空間30の内壁面と永久磁石12の周囲との間に空間32が形成され、また、ロータコア11の両端面側にも空間33が形成される。永久磁石12の挿入後の磁石挿入孔28には、永久磁石12の全表面を覆う空間32、33に非磁性体である樹脂35が充填される。従って、電動圧縮機内の潤滑油の温度低下により発生した遊離水がロータコア11の周囲に滞留しても、樹脂35は遊離水の浸透を防止し、永久磁石12の水分による腐食を確実に防止することができる。
【選択図】図4

Description

本願発明は、永久磁石埋め込み型の電動モータを備えた電動圧縮機に関する。
例えば、車両用空調装置に使用される圧縮機には、圧縮機構の駆動源として、圧縮機のハウジング内部に電動モータを収納した電動圧縮機がある。電動モータは、コイルを巻線したステータとロータコアに永久磁石を埋め込みにより装着したロータとから成る永久磁石埋め込み型モータで構成される。電動圧縮機では、潤滑油を含む冷媒が電動モータの周囲から圧縮機構に向けて循環するように構成されている。車両用空調装置に使用される冷媒には、少なからず水分が存在している。また、車両用空調装置に使用する配管は、狭いスペースで複雑な構造を有する車両内部において、車両用空調装置を効率良く搭載できるように、曲げや車両の振動等に影響され難い、例えばゴム管等の柔軟性のある材料により構成された管を使用している。このため、車両用空調装置の冷媒回路内には、配管から染み込む水分も存在している。
冷媒回路内の水分は、車両用空調装置の運転により電動圧縮機内の潤滑油の温度が高い状態では、潤滑油中に拡散され、問題を生じることが少ない。しかし、電動圧縮機が停止した時などのように、潤滑油の温度が下がると、潤滑油の飽和水分濃度が低下し、多量の遊離水が発生する。遊離水は、電動モータを構成するロータコアの磁石挿入孔の隙間に滞留し、磁石挿入孔に装着した永久磁石を腐食する。このため、電動圧縮機は電動モータの性能が低下し、冷却機能を低下する恐れがある。遊離水による永久磁石の腐食は、車両用空調装置が高温多湿の環境下で使用される場合に特に顕著である。
例えば、特許文献1には、冷媒の分解により生じる物質によって磁石が腐食することを防止した電動機を備えた冷凍装置の圧縮機に関する発明が開示されている。特許文献1の電動機には、表面を非磁性金属からなる被覆層によって覆われた永久磁石が設けられている。被覆層で覆われた永久磁石は回転子コアに形成された各磁石収容空間に1つずつ挿入されている。従って、永久磁石の被覆層が圧縮機内を循環する冷媒に接触するため、永久磁石は冷媒の分解により生じた物質によって腐食されることが無い。
特許文献2には、永久磁石をロータコアに挿入する際の永久磁石の割れや欠けを防止した永久磁石埋め込み型モータの発明が開示されている。特許文献2の発明によれば、スリット孔は永久磁石とその外周に配した接着剤を含浸又は塗布した接着シートが挿入できる程度の大きさに設定されている。接着シートは基材としてガラス繊維を用い、接着剤として接着性や耐薬品性に優れているエポキシ系の樹脂を主成分とした接着剤を用いる。永久磁石をロータコアに挿入する際に、接着シートが存在するため、ロータコアと永久磁石が直接接することはなく、永久磁石の割れや欠け、あるいは表面剥離を防止することができる。また、例えばネオジウム焼結磁石の場合、傷付きによる腐食の内部進行を防止することができる。なお、接着シートの接着剤は、永久磁石をスリット孔の所定の位置に挿入した後、硬化させることにより永久磁石をロータコア内に強固に固定することができる。
特許文献3には、時計を駆動するモータに関する発明が開示されている。時計駆動用モータのロータは、非磁性材のロータ軸に圧入する環状のロータ磁石により構成されている。このため、環状のロータ磁石の圧入時にロータ軸やロータ磁石が削られて切削粉や磁石粉が生じ、この切削粉や磁石粉が軸受部に入り込み、ロータ磁石の回転を損ね、モータを停止する問題があった。特許文献3の発明では、ロータ軸に、弾性の高い非磁性材により一体成形された有底筒状保持部及びロータカナを嵌合する。ロータ軸と有底筒状保持部及びロータカナは、ロータ軸に形成した係合溝に有底筒状保持部の軸孔に形成した突条を係合することにより一体回転するように連結されている。ロータ軸に遊嵌させた環状のロータ磁石は、有底筒状保持部の内周壁に密着するとともに、下端面を有底筒状保持部の底面に位置し、上端面を有底筒状保持部の開口縁より内側に位置するように収納される。有底筒状保持部の開口縁と環状のロータ磁石の上端面との間に形成される空間に接着剤が注入され、また、接着剤は環状のロータ磁石の中心孔とロータ軸との間の僅かな間隙に流入して、ロータ軸と環状のロータ磁石との接着面積を大きくし、接着強度を高めている。
特開2009−225636号公報 特開平9−163649号公報 実公昭59−18852号公報
特許文献1では、永久磁石の被覆層は、その製造上、ピンホールの発生を完全に無くすことができず、また、磁石を磁石収容空間に圧入等により挿入すると、被覆層に傷が付く。このため、電動圧縮機で使用した場合、被覆層のピンホールや傷を通して永久磁石に水分が付着、滞留し、永久磁石の腐食が進行する問題がある。特に、回転子コアは電磁鋼板の積層により構成されているため、水分は、電磁鋼板間の僅かな隙間からも磁石収容空間に浸透し、被覆層のピンホールや傷を通して永久磁石に付着し、永久磁石を腐食する恐れがある。
特許文献2では、永久磁石をロータコアに挿入する際の傷付きを防止するために接着シートを使用する発明であるため、傷付きが生じない永久磁石の端面(ロータコアの端面側)には接着シートが無く、水分による腐食の問題は解決されない。また、永久磁石に接着シートを巻き付けたとしても、永久磁石を接着シートとともにロータコアに圧入により挿入した場合、永久磁石に傷が付かなくても接着シートに傷が付くため、水分は接着シートの傷を通して浸透し、永久磁石に付着するため、永久磁石の腐食を防止することができない。また、ロータコアは積層鋼板により構成される。このため、特許文献1と同様に、水分が積層鋼板間の僅かな隙間から接着シートの傷を通して浸透して永久磁石に付着、滞留し、永久磁石を腐食する恐れがある。
特許文献3は、環状のロータ磁石をロータ軸に圧入する際の問題を解消するため、環状のロータ磁石をロータ軸に遊嵌できるように有底筒状保持部を使用し、接着剤により固定した発明である。従って、永久磁石の下端面側と有底筒状保持部の底部との間に接着剤を注入する必要が無い。このため、特許文献3の発明を、水分を問題とする電動圧縮機等に使用した場合、ロータ軸の係合溝と有底筒状保持部の軸孔に形成した突条との係合部を介して永久磁石の下端面に水分が付着し、永久磁石を腐食する恐れがある。
本願発明は、電動圧縮機の電動モータに設けた永久磁石の水分による腐食を防止することを目的とする。
請求項1は、ハウジングの内部に収納された圧縮機構及び前記圧縮機構を駆動する電動モータと、前記電動モータの回転軸に固定されたロータと、前記ロータの周囲に配置され、前記ハウジングに固定されたステータと、複数の鋼板を積層して構成されたロータコアと、前記ロータコアに貫通孔として形成された複数の磁石挿入孔と、前記磁石挿入孔に隙間嵌めにより挿入された複数の永久磁石と、前記ロータコアの両端面に固定された端板とを備えた電動圧縮機において、前記永久磁石を前記磁石挿入孔に埋没する状態で隙間嵌めし、前記永久磁石と前記磁石挿入孔の内壁面との間に生じる空間及び前記磁石挿入孔の前記ロータコアの両端面側に生じる空間に樹脂を充填したことを特徴とする。
請求項1によれば、電動圧縮機において、潤滑油からの遊離水はロータコアに挿入された永久磁石に付着することが無いため、水分による永久磁石の腐食を防止することができる。
請求項2は、前記永久磁石には、耐腐食性材料によるコーティング層が形成されていることを特徴とする。請求項2によれば、樹脂による磁石挿入孔の充填状態が完全で無い場合が生じたとしても、永久磁石のコーティング層との二重構造により、水分による永久磁石の腐食を防止する効果がより高められる。
請求項3は、前記空間に充填する樹脂は、耐水性のある熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂で構成されていることを特徴とする。請求項3によれば、磁石挿入孔に充填する樹脂自体の劣化が少ないので、永久磁石の寿命をより高めることができる。
本願発明は、電動圧縮機の電動モータに設けた永久磁石の水分による腐食を防止することができる。
第1の実施形態におけるスクロール式圧縮機の概要を示す縦断面図である。 ロータコアを示す正面図である。 図2の磁石挿入孔と永久磁石を示す正面図で、(a)は樹脂の充填前の状態を示す拡大図、(b)は樹脂の充填後の状態を示す拡大図である。 図2のA−A線断面図である。 永久磁石の挿入方法を説明する説明図である。 樹脂の充填方法を説明する一部断面した説明図である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1はスクロール式電動圧縮機(以下、単に電動圧縮機とする)の例を示したもので、電動圧縮機の概要を以下に説明する。電動圧縮機は、フロント側のハウジング1とリア側のハウジング2とを複数のボルト3により一体となるように固定され、密閉されたハウジングを有する。ハウジング1、2は共にアルミニウム又はアルミニウム合金等の金属性材料により形成されている。ハウジング2には、吸入ポート4が形成され、また、ハウジング1には、吐出ポート5が形成され、吸入ポート4及び吐出ポート5はそれぞれ図示しない外部冷媒回路と接続されている。
ハウジング1、2の内部2Aには、スクロール式の圧縮機構6及び圧縮機構6を駆動する電動モータ7が収納されている。電動モータ7は、ハウジング2に軸受を介して回転可能に保持された回転軸8と回転軸8に固定されたロータ9とロータ9の外周に配置され、ハウジング2の内壁に固定されたステータ10とにより構成されている。ロータ9は複数の磁性体からなる薄い鋼板を積層した積層鋼板により構成されるロータコア11と複数の永久磁石12とにより構成され、ステータ10は三相に巻線されたコイル13を有する。
圧縮機構6は、主要素として、ハウジング1、2の内壁に固定された固定スクロール14と、これに対向配置された可動スクロール15とにより構成されている。固定スクロール14と可動スクロール15との間には、冷媒を圧縮するための容積可変の圧縮室16が形成されている。可動スクロール15は、軸受及び偏心ブッシュ17を介して回転軸8の偏心ピン18に連結されることにより、回転軸8の回転に応じて揺動され、圧縮室16の容積を変化させるよう構成されている。
一方、ハウジング2の外周壁の一部には、インバータ収容室19を形成するインバータハウジング20が接合され、固定されている。インバータ収容室19内には、ハウジング2の外周壁にモータを駆動するためのインバータ21及び気密端子22が取り付けられている。気密端子22は、インバータ収容室19内で、インバータ側のコネクタ23を介してインバータ21と電気的に接続され、また、ハウジング2の内部2Aでクラスタブロック24を介してステータ10のコイル13から引き出されているリード線(図示せず)と電気的に接続されている。従って、インバータ21から気密端子22を介して電動モータ7のコイル13に通電されると、ロータ9が回転され、回転軸8によって圧縮機構6が作動される。
図2〜図4に示すように、ロータコア11には、一方の端面25から他方の端面26に向けて、回転軸孔27、永久磁石12を隙間嵌めにより挿入する4箇所の磁石挿入孔28及び4箇所のリベット孔29が貫通孔として穿設されている。回転軸孔27はロータコア11の中心に同心状に穿設され、回転軸8が回転軸孔27に圧入等により嵌合され、一体となるように固定される。磁石挿入孔28は、断面長方形の磁石挿入空間30と磁石挿入空間30の縦方向両側に接続する磁石機能向上のための貫通した空隙部31とにより構成され、回転軸孔27の周囲に4ヶ所設けられている。磁石挿入孔28の磁石挿入空間30における縦幅、横幅及び長さの各寸法は、直方体に形成された永久磁石12の縦幅、横幅及び長さの各寸法よりも大きな寸法に設定されている。なお、縦幅は図2のようにロータコア11の端面25側から見て、寸法の長い側の距離を指し、横幅は寸法の短い側の距離を指すものとする。また、長さはロータコア11の端面25側から端面26側に延びる距離を指すものとする。従って、磁石挿入孔28に隙間嵌めにより挿入された永久磁石12は、磁石挿入孔28内に完全に埋没した形態となる。このため、磁石挿入空間30の内壁面と永久磁石12の周囲との間に空間32が形成され(図3(a)参照)、また、ロータコア11の端面25、26側にも永久磁石12の両端面との間に空間33が形成される(図4参照)。
永久磁石12は、ネオジウム磁石あるいはサマリウムコバルト磁石等の希土類磁石により構成されている。また、永久磁石12の表面には、耐腐食性材料として、ニッケルあるいはアルミニウム等の無機系材料によりコーティング層34が形成されている。なお、希土類磁石は上記以外の種類の希土類磁石を使用することも可能である。また、永久磁石12は希土類磁石に限らず、アルニコ (Al−Ni−Co) 磁石や鉄・クロム・コバルト(Fe−Cr−Co)磁石等の合金磁石あるいはフェライト磁石等、他の種類の磁石を用いることができる。
永久磁石12の挿入後の磁石挿入孔28には、永久磁石12の全表面を覆う空間32、33に非磁性体である樹脂35が充填される。樹脂35は、耐水性のある樹脂を使用しており、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂あるいはフッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。
図5及び図6に基づき、樹脂35の充填方法の概要を説明する。図5に示したように、ロータコア11は端面25、26が上下となるようにして載置台36上に置かれる。ロータコア11の4箇所に穿設した磁石挿入孔28には、表面にコーティング層34が形成された4個の永久磁石12が磁石挿入孔28内に完全に埋没されるように、隙間嵌めにより挿入される。なお、永久磁石12は磁力により磁石挿入孔28の内壁面に吸着し、挿入状態を維持することができる。
図6に示したように、ロータコア11の端面25の上方には、樹脂35を貯留した樹脂タンク37が上下動可能に配設される。樹脂タンク37の下端には、磁石挿入孔28の2箇所の空隙部31と対向する位置に2本の樹脂注入針38が配設されている。樹脂タンク37の内部には、図示しない加圧機に連結するピストンロッド40と結合したピストン39が設けられている。
樹脂タンク37が下動することにより、2本の樹脂注入針38はそれぞれ磁石挿入孔28の2箇所の空隙部31に侵入する。樹脂タンク37はさらに下動し、樹脂注入針38がロータコア11の端面26付近に達した時点で停止する。続いて、図示しない加圧機が作動し、ピストン39が樹脂35を加圧することにより、樹脂注入針38から樹脂35が抽出され、端面26側における磁石挿入孔28の空間32、33及び空隙部31が樹脂35により充填される。その後も、樹脂注入針38から樹脂35を抽出させながら樹脂タンク37を徐々に上動することにより、磁石挿入孔28の空間32、33及び空隙部31全体を樹脂35により充填することができる。充填された樹脂35は、例えば、熱処理あるいは冷却等により硬化される。従って、永久磁石12は、全体を樹脂35により覆われた状態で磁石挿入孔28に固定される。
永久磁石12を磁石挿入孔28に固定したロータコア11は、図4に示されるように、端面25と端面26にそれぞれ端板41、42を合わせ、端板41、42にリベット孔29と一致するように穿設された孔(図示せず)及びリベット孔29にリベット43を貫通してリベット締めする。リベット43の締結により、ロータコア11と端板41、42とが強固に固定され、ロータ9が構成される。
以上のように構成された第1の実施形態は以下の作用及び効果を有する。
電動圧縮機の運転中、吸入ポート4から吸入された冷媒は、電動モータ7側から圧縮機構6へ流通し、圧縮機構6において圧縮され、吐出ポート5から外部冷媒回路(図示せず)に供給される。冷媒と共に冷媒回路内を循環する潤滑油は、電動圧縮機の運転中、潤滑油の温度が高い状態にあるため、電動圧縮機内に存在する多くの水分は潤滑油中に拡散され、問題になることがない。
電動圧縮機が停止したような場合、潤滑油の温度が下がるため、潤滑油の飽和水分濃度が低下し、多量の遊離水が発生する。これらの遊離水は電動圧縮機内部に滞留し、電動モータ7のロータ9の周囲にも滞留する。ロータ9に滞留する遊離水はロータコア11の周囲やロータコア11を構成する積層鋼板の僅かな隙間にも浸透し、滞留する。しかし、磁石挿入孔28内で永久磁石12の周囲全体に充填した樹脂35は、永久磁石12への遊離水の浸透を確実に防止することができる。従って、永久磁石12は遊離水の発生する電動圧縮機においても、水分による腐食が無く、電動モータ7の性能を維持し、電動圧縮機の安定した運転を持続することができる。
また、磁石挿入孔28内を充填した樹脂35に、万が一、不完全な箇所が存在したとしても、永久磁石12の表面にコーティング層34を施すことにより、二重の耐水構造を構成しているため、永久磁石12の腐食をほぼ完全に防止することができる。
本願発明は、前記した第1の実施形態の構成に限定されるものではなく、本願発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、次のような、その他の実施形態で実施することができる。
(1)第1の実施形態は、表面に耐腐食性材料によりコーティング層34が形成した永久磁石12を磁石挿入孔28に埋没するように挿入し、磁石挿入孔28に樹脂35を充填することにより永久磁石12全体を樹脂35で覆うように構成したが、本願発明では、コーティング層34を形成しない永久磁石12を樹脂35で覆うように構成しても、永久磁石12の水分による腐食を防止することができる。
(2)空隙部31は、磁石挿入孔28の磁石挿入空間30に接続する形態で設けられているため、第1の実施形態では、空隙部31を利用して樹脂35の充填を行っているが、空隙部31は磁石挿入空間30から分離した形態で設けても良い。空隙部31を分離して設ける実施形態の場合は、磁石挿入孔28を形成する磁石挿入空間30の空間32又は空間33に樹脂35を直接注入することにより、磁石挿入孔28に樹脂35を充填することができる。
(3)第1の実施形態では、スクロール式電動圧縮機に実施した例を示したが、電動圧縮機はベーン式、スクリュー式等の他の回転式圧縮機やスワッシュ式、ワッブル式等の往復式圧縮機に電動モータを内蔵した電動圧縮機において本願発明を実施することができる。
1、2 ハウジング
4 吸入ポート
5 吐出ポート
6 圧縮機構
7 電動モータ
9 ロータ
10 ステータ
11 ロータコア
12 永久磁石
13 コイル
14 固定スクロール
15 可動スクロール
21 インバータ
22 気密端子
24 クラスタブロック
28 磁石挿入孔
29 リベット孔
30 磁石挿入空間
31 空隙部
32、33 空間
34 コーティング層
35 樹脂
36 載置台
37 樹脂タンク
38 樹脂注入針
41、42 端板
43 リベット

Claims (3)

  1. ハウジングの内部に収納された圧縮機構及び前記圧縮機構を駆動する電動モータと、前記電動モータの回転軸に固定されたロータと、前記ロータの周囲に配置され、前記ハウジングに固定されたステータと、複数の鋼板を積層して構成されたロータコアと、前記ロータコアに貫通孔として形成された複数の磁石挿入孔と、前記磁石挿入孔に隙間嵌めにより挿入された複数の永久磁石と、前記ロータコアの両端面に固定された端板とを備えた電動圧縮機において、
    前記永久磁石を前記磁石挿入孔に埋没する状態で隙間嵌めし、前記永久磁石と前記磁石挿入孔の内壁面との間に生じる空間及び前記磁石挿入孔の前記ロータコアの両端面側に生じる空間に樹脂を充填したことを特徴とする電動圧縮機。
  2. 前記永久磁石には、耐腐食性材料によるコーティング層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機。
  3. 前記空間に充填する樹脂は、耐水性のある熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動圧縮機。
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