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JP2012203157A - カラーフィルタ用インクジェットインキ - Google Patents

カラーフィルタ用インクジェットインキ Download PDF

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JP2012203157A
JP2012203157A JP2011067038A JP2011067038A JP2012203157A JP 2012203157 A JP2012203157 A JP 2012203157A JP 2011067038 A JP2011067038 A JP 2011067038A JP 2011067038 A JP2011067038 A JP 2011067038A JP 2012203157 A JP2012203157 A JP 2012203157A
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Japan
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ink
color filter
pigment
resin
inkjet
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Application number
JP2011067038A
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English (en)
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Takeshi Tsuruta
剛士 鶴田
Kazuhiro Shirouchi
一博 城内
Mayuko Okamoto
真由子 岡本
Masahiro Sugihara
真広 杉原
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Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】
インクジェット法を用いたカラーフィルタ製造において、吐出安定性、吐出時、または、吐出後のブラックマトリックス移動時に画素内からインキが溢れないカラーフィルタを製造可能なカラーフィルタ用インクジェットインキを提供すること
【解決手段】
少なくとも二種類のアクリル重合化合物を含有することを特徴とする、カラーフィルター用インクジェットインキ。
また、上記アクリル重合化合物が、少なくとも1種類は酸価を有する重合化合物、さらに、少なくとも1種類は、重量平均分子量が1000〜10000の酸価を有しない重合化合物であることを特徴とするカラーフィルター用インクジェットインキ、ならびに上記インキを用いてなるカラーフィルタ。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラーフィルタ用インクジェットインキ、並びにこれを用いたカラーフィルタに関する。
薄型テレビジョンなどに利用されている液晶ディスプレイパネルには、主要な構成要素として、カラーフィルター基板と、液晶セル基板と、バックライトユニットとが含まれている。バックライトユニットは、液晶セル基板の裏面に設けた光源である。液晶セル基板の液晶は、TFT(薄膜トランジスタ)アレイ基板とカラーフィルター基板との間に充填されている。カラーフィルター基板には、3原色(赤・青・緑;RGB)の繰り返しパターンが、TFTアレイ基板の各画素に対向する位置に形成されている。カラーフィルター基板の全面には透明電極が設けられており、TFTアレイ基板の画素電極との電圧によって液晶の方向が制御され、透過する光量がコントロールされる。
前記カラーフィルター基板は、具体的には、ガラス等の透明な基板の表面に3種以上の異なる色相の微細なストライプ状のフィルターセグメントを平行又は交差して配置したもの、あるいは微細なモザイク状のフィルターセグメントを縦横一定の配列に配置したものからなっている。そして、フィルターセグメント間には、カラーフィルター基板の表示コントラストを高めるために、一定の幅を持つ遮光領域(ブラックマトリックス)が設けられる。カラーフィルター基板を構成するストライプの幅及びモザイクの一辺の長さは、約70μmと微細であり、しかも色相毎に所定の順序で整然と配列されている。また、通常のカラーフィルター基板の膜厚は0.8〜1.5μmであり、顔料がフィルターセグメント中の25〜45重量%を占めている。
従来、カラーフィルター基板の製造は、顔料が分散されたフォトレジスト液を透明基板上に塗布してから、乾燥、露光、現像、及び硬化などの工程を繰り返すことによって行われていた。そのため、生産性が低く、コスト低減の要求が高くなっている。特に、液晶ディスプレイパネルの大型化に伴って、フォトレジストに替わる技術が求められてきた。
こうした要求に従い、製造方法や製造設備の見直しが行われ、インクジェット法によるカラーフィルター基板の製造が注目されている。インクジェット法は、特に製造装置の小型化が容易で、生産性の高い点で有利である。更に、近年は、プリンタヘッドやインクに関する技術の進歩により、インクジェット法にも顔料系インクが使用され始め、その結果、耐光性や堅牢性も改良されている。この点からも、カラーフィルター基板用途にインクジェット法を適用することが有利である、種々の提案が行われている。
インクジェット法によるフィルターセグメントの形成は、予め透明基板上にブラックマトリックスを設け、ブラックマトリックスで区分けされた領域内にインクジェット法によりインクを充填することによって実施する。カラーフィルター基板として必要な顔料濃度を提供するために顔料を高濃度で分散して含有すると同時に、インクジェット法により基板上の所望の位置に安定して吐出させることのできる物性を有するインク組成物が開発されている。
しかしながら、インクジェット装置で吐出する場合、ノズルでのわずかな乾燥によりインクの粘度増加が起こり、ノズルの目詰まりにつながる。さらにインキ中の固形成分が溶剤中で十分溶解し、溶解した成分の分子鎖が十分な広がりを保っていないとインクジェットヘッドにおけるピエゾの動きに追随することが難しく、偏飛行が発生し、安定吐出性が損なわれる。
さらに塗膜の乾燥、焼き付け時において、十分な流動性がないと、ブラックマトリックスで区分けされた領域内の画素が凸型になることで画素平坦性が悪くなり、また、インキ組成物の相溶性が悪く、ガラスへの濡れが十分でないと画素内で色ムラが生じるという問題も起こる。しかし、ブラックマトリックスに対しては濡れやすいと吐出した際に、または吐出後にブラックマトリックスを移動させた際に画素内からインキが溢れてしまうという問題も起こる。
このような問題に対して、たとえば特開2010−8637には、レベリング剤として溶解度パラメータを規定したアクリル系重合体を含むことにより、各部位での濃度むら、色むらの抑制され、明度およびコントラスト比が良好になる方法が開示されている。また、特開2007−72283には、アクリル系界面活性剤を添加することにより、均一乾燥し、粘度の高低差が抑制され、画素内が平坦化する方法が開示されている。しかしながら、上記で用いられているバインダー樹脂は、アクリル重合化合物ではないため、レベリング剤として添加したアクリル重合化合物と相溶性が悪くインキの保存安定性が悪くなった。また、相溶性が悪いために、色むらが発生し、明度およびコントラスト比を悪化させるという問題が生じた。
また、特開2007−72283において、レベリング剤としてアクリル系重合化合物とシリコン系重合化合物を併用しているが、シリコン系重合化合物はブラックマトリックスへの濡れ広がりが良く、吐出後ブラックマトリックスを移動させたときに画素内からインキが溢れ、隣接する領域にインクが混入し、フィルターセグメントの色相を損なった。
また、特開2007−302863においてバインダー樹脂として重量平均分子量30000のアクリル重合化合物と重量平均分子量20000のアクリル重合化合物を用いて、適度な流動性を有する組成比の規定により、吐出安定性が優れる方法が開示されている。(特開2008−268884)しかしながら、高分子量のアクリル重合化合物の組成比を大きくすると、吐出時におけるインキの流動性が悪く、ノズルの不吐出が発生するという問題があった。
特開2010−8637号公報 特開2007−72283号公報 特開2007−302863号公報 特開2008−268884号公報
本発明は、インクジェット法を用いたカラーフィルタ製造において、吐出安定性、吐出時、または、吐出後のブラックマトリックス移動時に画素内からインキが溢れないカラーフィルタを製造可能なカラーフィルタ用インクジェットインキを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、少なくとも二種類のアクリル重合化合物を含有することを特徴とするカラーフィルタ用インクジェットインキに関する。
また本発明は、上記のアクリル重合化合物が、少なくとも1種類は酸価を有する重合化合物、さらに、少なくとも1種類は、重量平均分子量が1000〜10000の酸価を有しない重合化合物であることを特徴とするカラーフィルター用インクジェットインキ、ならびに上記インクジェットインキを用いてなるカラーフィルターに関する。
インクジェット法を用いたカラーフィルタ製造において、吐出安定性、安定したカラーフィルタを製造可能なカラーフィルタ用インクジェットインキを提供することができた。
本発明のインクジェットインキは、少なくとも2種類のアクリル重合化合物を含有することを特徴としている。
また本発明において好ましくは、上記のアクリル重合化合物において、少なくとも一種類は酸価を有するバインダー樹脂であり、さらに、少なくとも一種類は酸価を有しない、重量平均分子量が1000〜10000のレベリング剤であることを特徴としている。
一般に、バインダー樹脂は、インキ保存安定性を得るための安定した分散体を保つ効果があるが、酸価が低いとインキの分散体同士の電気的反発が弱くなって、凝集してしまい、保存安定性が損なわれる。また、酸価が高いと電気的反発が強くなって、インキの流動性が悪くなってしまい吐出安定性が悪くなる。
また、一般にレベリング剤は、ブラックマトリックスの画素内に吐出後、画素内インキ表面にレベリング剤が配向することにより、濡れ広がりが良くなり、画素内形状を均一にさせる効果があるが、高分子量のレベリング剤を用いるとインキの流動性が悪くなり、吐出安定性を損なう。また、吐出後の焼付け時の熱流動が無く、画素内平坦性が悪くなる。
レベリング剤には、シリコン系レベリング剤、フッ素系レベリング剤、アクリル系レベリング剤があるが、シリコン系レベリング剤やフッ素系レベリング剤は、表面張力を大きく減少させる傾向があり、吐出後のブラックマトリックス移動時に画素内からインキが溢れてしまう。
上記のバインダー樹脂において、酸価は40〜120mgKOH/gの範囲で安定した分散体が得られ、レベリング剤の重量平均分子量が1000〜10000であることがインキの流動性が良好であることが、本発明者による研究により明らかとなった。また、バインダー樹脂とレベリング剤とともにアクリル系重合化合物を用いることで、相溶性が良いために保存安定性も良好で、かつ、流動性良好であるためにインクジェットヘッドにおけるピエゾの動きに追随しやすいことから、偏飛行など発生せず、優れた安定吐出性が得られやすく、画素内平坦性も良好であった。さらに、吐出後のブラックマトリックス移動時に画素内から溢れないことが、本発明者による検討により明らかとなり本発明を完成した。
なお、レベリング剤の添加量については、インクジェットインキ全量を基準として0.01〜5重量%が好ましく、0.1%〜1重量%がさらに好ましい。
また、バインダーの添加量については、インクジェットインキ全量を基準として5〜30重量%が好ましく、5%〜15重量%がさらに好ましい。
本発明にて用いられる溶剤として、樹脂に対する溶解性、装置部材に対する膨潤作用、粘度、及びノズルにおけるインキの乾燥性の点から選択され、例えば、アルコール系溶剤、グリコール系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤等の1 種類を単独で、又は2 種類以上を混合して使用することができる。
アルコール系溶剤としては、例えば、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、アミルアルコール等が挙げられる。
グリコール系溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、1−ブトキシエトキシプロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート等が挙げられる。
エステル系溶剤としては、例えば、乳酸エチル、乳酸プロパン、乳酸ブチル等が挙げられる。
ケトン系溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、エチルアミルケトン、ジアセトンアルコール、ジイソブチルケトン、イソホロン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン等が挙げられる。
なかでも、顔料の分散性能と、インクジェットインキの吐出性の点から、常温における沸点が200 ℃ 〜 300 ℃ であるアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート系溶剤乃至はアルキレングリコールジアセテート系溶剤を1 種類の単独または2 種類以上の混合溶剤として70重量% 以上使用することが好ましい。さらに良好な顔料分散性や吐出性を得るためには、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、1,3-ブチレングリコールジアセテートを好適に用いることができる。
顔料分散時の低粘度化の点からエステル変性された分散樹脂を用いることが好ましい。また、低粘度化は、インキ中の顔料濃度を向上させることができるため、インクジェット吐出工程での時間を短縮できることから、生産性を向上させることができるため、好ましい。
さらに、バインダーとして樹脂を添加してもよい。バインダー樹脂の選定は、インクジェット適性や、カラーフィルタ適性から選択することができる。たとえば、特開2007−169607公報に記載されるリン酸基を含有するバインダー樹脂を用いることにより、顔料分散性や、分散ペーストの低粘度化効果が得られ、好適に用いることができる。また、さらに、上記バインダー樹脂に加え、上記エステル変性された樹脂を併用することにより、さらに低粘度化、高コントラスト化を実現可能となり、カラーフィルタ用インクジェットインキにより好適に用いることができる。
バインダー樹脂として用いられるポリマーは、例えば(メタ)アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレングリコール、シェラック樹脂、ビニル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。
なかでもアクリル系レベリング剤との相溶性から、バインダー樹脂にアクリル重合樹脂を用いることで、親和性、チキソ性に優れ、明度を上昇させることができる。また、ブラックマトリックス開口部にインキを吐出したときの画素平坦性や、ガラスへの濡れ広がりが良く、好適に用いることができる。さらに、なかでもアクリル基(メタクリル基)を持つモノマーのみで重合したアクリル系重合樹脂を用いることが好ましい。
その他、単官能又は多官能モノマー、オリゴマー、プレポリマーなどの不飽和結合を有する原料や、オイル、レベリング剤などを適宜含有することができる。
とくにカラーフィルタ用として用いる場合、各種耐性を付与させるため、例えば、エポキシ系モノマー、オキセタン環を有するモノマーなどを用いることができる。これらにより活性エネルギー線による架橋も可能となる。また、紫外線などのエネルギー線を用いる場合は、その反応に準じた開始剤も用いることができる。
本発明のインクジェット用インキは、熱架橋剤を含有することが好ましい。UV露光工程を必要とせず、タクトタイムの低減につながるためである。熱架橋剤としては具体的にはメラミン化合物やベンゾグアナミン化合物、エポキシ化合物、アルキル化メラミン樹脂、イソシアネート化合物などが挙げられ、これらは単独または2種類以上混合して用いることができる。中でも優れた塗膜耐性を得るという観点からメラミンまたはメラミン誘導体を含有することが好ましい。
メラミン化合物としては、例えば、イミノ基、メチロール基、及び/又はアルコキシメチル基を有するものが挙げられ、特にアルコキシメチル基のみを含有するメラミン化合物が好ましい。アルコキシメチル基含有メラミン化合物の具体例としては、ヘキサメトキシメチロールメラミン、又はヘキサブトキシメチロールメラミン等を挙げることができる。
メラミン化合物の市販品の具体例としては、以下のものを挙げることができる。但し、必ずしもこれらに限定されるものではない。三和ケミカル社製ニカラックMW−30M、MW−30、MW−22、MS−21、MX−45、MX−500、MX−520、MX−43、MX−302、日本サイテックスインダストリー社製サイメル300、301、303、350、285、232、235、236、238、マイコート506、508等を挙げることができる。
上記メラミン化合物は優れた平坦性を得るという観点からインク組成物中に1重量%〜10重量%の量で含有されていることが好ましく、1重量%〜5重量%で含有されていることが特に好ましい。含有量が10重量%以上を超えると、焼き付け時の塗膜の架橋密度が高くなり過ぎてしまい、塗膜の柔軟性を損なってしまうため、優れた画素平坦性を満たすことが難しい。
本発明におけるインキ中には着色剤として染料または顔料を用いることができる。染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料、反応性染料、分散染料、含金属染料等が挙げられ、本発明の目的に反しない限り単独で、または混合して使用することができる。
また、顔料としては、顔料としては一般的に用いられているものや、特に耐光性、耐候性が求められる場合は、キナクリドン系、アンスラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、モノアゾ系、不溶性アゾ系、ナフトール系、フラバンスロン系、アンスラピリミジン系、キノフタロン系、ピランスロン系、ピラゾロン系、チオインジゴ系、アンスロン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、インダンスロン系等の有機顔料やニッケルジオキシンイエロー、銅アゾメチンイエロー等の金属錯体、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩、カーボンブラック、アルミニウム、雲母等の無機顔料が挙げられる。またメタリック感やパール感を出すためにはアルミニウム等の金属微紛マイカ微紛が用いられる。染料としては、アゾ系、キノリン系、スチルベンゼン系、チアゾール系、インジゴイド系、アントラキノン系、オキサジン系等が挙げられる。
カラーインデックスで記載すると、例えば、C.I.Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、246、254、255、264、272、または、C.I.PigmentYellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、または、C.I.Pigmentorange 36、43、51、55、59、61、C.I.Pigment Green 7、10、36、37、C.I.Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、C.I.PigmentViolet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の顔料を挙げることができるがこれに限定されない。
本発明のインクジェット用インキは、上記の顔料を1種単独で含有するか、あるいは2種以上を混合して含有することができる。
また、耐光性や、耐水性などの点から顔料を用いることが好ましい。
また、上記顔料を安定に分散するために、顔料誘導体を用いることができる。顔料誘導体は、例えば、一般式(2):
−(E) (2)
(式中、Gは、色素原型化合物残基であり、Eは、塩基性置換基、酸性置換基、又は中性置換基である)
で表される化合物であり、本発明を達成するために必要であれば、単独で、または複数の顔料誘導体を混合して使用することができる。
またインキ中にレベリング剤、消泡剤などの添加剤を適宜混合して使用することも可能である。
<カラーフィルタ基板>
本発明のインクジェットインクを用いて、インクジェット法により、カラーフィルタ基板を製造することができる。カラーフィルタ基板は、例えば、薄型テレビジョンなどに利用されている液晶ディスプレイパネルに利用することができる。
カラーフィルタ基板は所望の色相のフィルタセグメントを具備するものであり、フィルタセグメントは、ブラックマトリックスが形成された基板のブラックマトリックスで区分けされた領域内に、インクジェット法によりカラーフィルタ用インクジェットインクを吐出することに形成される。
基板としては、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂板を用いることができる。ブラックマトリックスは、例えば、ラジカル重合型のブラックレジストを塗布し、露光、そして現像してパターニングするフォトリソグラフィー法、黒色インクを印刷する印刷法、又は金属を蒸着したのちエッチングする蒸着法等により基板上に形成することができる。
本発明におけるポストベーク工程では、230℃で20分焼き付けを行った。しかしここで示すポストベークとは、架橋をほぼ進行させる工程を示し、現在一般的に行われている時間、温度条件であればこれを限定しない。
[実施例]
以下に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲をなんら制限するものではない。なお、実施例における「部」は、「重量部」を表す。また、樹脂の重量平均分子量は、GPCを用いて測定し、ポリスチレン換算で求めた。
(1)顔料
レッド顔料A:C.I.Pigment Red 254(チバスペシャリティケミカルズ社製)
レッド顔料B:C.I.Pigment Red 177(東洋インキ製造社製)
グリーン顔料:C.I.Pigment Grenn 36(東洋インキ製造社製)
イエロー顔料:C.I.Pigment Yellow 150(東洋インキ製造社製)
ブルー顔料:C.I.Pigment Blue 15:6(東洋インキ製造社製)
バイオレット顔料:C.I.Pigment Violet 23(東洋インキ製造社製)
(2)溶剤
CBAc:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
1,3−BGDA:1,3−ブチレングリコールジアセテート
BAC:ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
(3)分散樹脂
≪製造例1(ポリエステル系分散剤A)≫
ガス導入管、温度計、コンデンサー、及び攪拌機を備えた反応容器に、1−ドデカノール62.6部、ε−カプロラクトン287.4部、及び触媒として、モノブチルスズ(IV)オキシド0.1部を仕込み、窒素ガスで置換した後、120℃で4時間加熱下に撹拌した。固形分測定により、98%が反応したことを確認し、第一の工程を終了した。この反応生成物にピロメリット酸二無水物36.6部を追加し、100℃で5時間反応させた。酸価の測定で97%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認して、第二の工程を終了し顔料分散用のエステル変性樹脂を作成した。得られたエステル変性樹脂を分散剤Aとした。
(4)アクリル重合化合物
≪製造例2(アクリル重合樹脂A-1)≫
セパラブル4ロフラスコに温度制御用レギュレーター、冷却管、撹拌装置を取り付けて、溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)100部を仕込み、100℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管より下記の原料を添加し、5時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液(固形分50%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量(Mw)は10800、酸価(AV)は86mgKOH/gであった。
メタクリル酸 11部
2一ヒドロキシエチルメタクリレート 26部
n一ブチルメタクリレート 60部
ホスマーM 3部
2,2'一アゾビスイソブチロニトリル 5部
得られたアクリル重合樹脂を樹脂A−1とした。
≪製造例3(アクリル重合樹脂A−2〜A−5)≫
以下の表1のように配合し、製造例2に従いアクリル重合樹脂A−2〜A−4,およびスチレン−アクリル重合樹脂A−5を合成した。
MA:メタクリル酸
2−HEA:2−ヒドロキシルエチルアクリレート
n−BMA:n−ブチルメタクリレート
iso−BMA:イソブチルメタクリレート
BzMA:ベンジルメタクリレート
2−EHMA:2−エチルヘキシルメタクリレート
MAA:アクリル酸メチル
St:スチレン
Figure 2012203157
≪製造例4(ポリエステル重合化合物B-1)≫
ガス導入管、温度計、コンデンサ、及び攪拌機を備えた反応容器に、1−ドデカノール62.6部、ε−カプロラクトン287.4 部、及び触媒としてモノブチルスズ(IV)オキシド0.1 部を仕込み、窒素ガスで置換した後、120 ℃で4 時間加熱、撹拌した。固形分測定により98 %が反応したことを確認したのち、無水ピロメリット酸36.6 部を加え、120 ℃で2 時間反応させポリエステル重合化合物B-1を得た。得られたポリエステル重合化合物B-1は、常温で白色ワックス状固体であった。
≪製造例6(ウレタン重合化合物C-1)≫
ガス導入管、コンデンサ、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に1−デカノール67部、ε−カプロラクトン433 部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、120 ℃で2 時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート214 部にて希釈することによりポリカプロラクトン溶液(D)を得た。
ガス導入管、コンデンサ、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にブチルメタクリレート250 部、ベンジルメタクリレート250 部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、80 ℃に昇温し、チオグリセロール(旭化学工業株式会社)38 部を10 分かけて滴下し、7 時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート214 部にて希釈することによりアクリル樹脂溶液(E)を得た。
ガス導入管、コンデンサ、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、ポリカプロラクトン溶液(D)53部、VESTANAT T 1890/100(デグサジャパン株式会社)67部、アクリル樹脂溶液(E)55 部、メトキシプロピルアセテート103 部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、80 ℃に昇温し、1 時間反応させた。その後、ジメチロールブタン酸(DMBA、日本化成株式会社製)27 部、メトキシプロピルアセテート27 部を仕込み、90 ℃にて反応させ、IRにてイソシアネート基に基づく2270 cm- 1 のピークの消失を確認し、40 ℃まで冷却し、分岐ウレタン重合化合物C-1を得た。
(5)顔料分散ペースト作成
以下記載の表2の原料と配合量を用いて顔料分散ペーストを作成した。
具体的には、分散剤と分散樹脂を溶剤に溶解させた後、顔料を充分混合し、同溶剤で固形分25%に希釈したのち、サンドミルで湿式分散を行い、顔料分散ペーストを作成した。
Figure 2012203157
(6)メラミン樹脂
アルコキシアルキル基含有メラミン樹脂 ニカラックMx-43 (三和ケミカル社製)
[カーボンブラックレジストの調整]
カーボンブラック分散体を60部、トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)4.3部、光重合開始剤2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(チバガイギー社製「イルガキュア369」)2部、増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB-F」)0.4部、及びシクロヘキサノン21.6部、撥インキ剤(東洋インキ製造株式会社製「フルシェードFSA−RCS001」)0.9部の混合物を均一に攪拌混合した後、1μmのフィルターで濾過して感光性黒色組成物を調製した。
[パターン形成]
感光性黒色組成物をスピンコート法により10cm×10cmのガラス基板に塗工した後、70℃で15分の乾燥により乾燥膜厚2μmの塗膜を作成した。その後、超高圧水銀ランプを用い、フォトマスクを介して紫外線を200mJ/cm露光した。次いで、炭酸ナトリウム水溶液を用いて未露光部をスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し未露光部を取り除き、230℃、30分のポストベークを行い作成した。得られたBMは、およそ縦100μm、横300μmの開口部を有していた。
・評価方法
[評価:インクジェット吐出によるカラーフィルタ製造]
得られたインキをSII社512ヘッド(公称12pl/1drop)乃至はKonica社製KM512ヘッド(公称42pl/1drop)に充填し、電圧25VでBM開口部に1滴ずつ吐出回数を増やしながらピクセルをインキで充填し、所望の濃度になるまでインキを充填したピクセルを作成した。その後、このガラス基板を振動や風圧でインキがこぼれない様に100℃で5分乾燥させ、さらに230℃で30分焼き付けを行い、着色層を備えたカラーフィルタを作製した。
・吐出安定性
上記インクジェット設備を用いて、連続安定吐出評価を行った。この評価は、128ノズル全部から吐出を連続で吐出を行い、10分ごとに普通紙に印字を行い、印字の様子を観察した。評価内容は、印字間隔にバラツキが出た場合、液滴が偏飛行していると判断し、ドットが欠けている部分はヘッド詰まりが発生したと判断した。吐出の評価は60分まで継続して行った
○:60分まで良好な吐出が可能 (吐出性に優れ、実用上問題ないレベル
△:40分まで良好な吐出が可能 (吐出性にやや優れ、実用上使用可能なレベル)
×:5分以内で偏飛行や詰まりが発生 (実用上、使用できないレベル)
・保存安定性
45℃オーブンで、7日間加熱後の粘度を測定した。
○:加熱前の粘度と比較して増粘率10%未満
△:加熱前の粘度と比較して増粘率10%以上30%未満
×:加熱前の粘度と比較して増粘率30%以上
・溢れ
上記インクジェット設備を用いて、BMからの溢れやすさの評価を行った。この評価は、BM開口部へ10dropずつ吐出回数を増やしながらピクセルをインキで充填したときに、BM開口部から溢れるときのdrop数により溢れやすさを評価した。評価は以下に記載した通り。
○:溢れdrop数が170drop以上
△:溢れdrop数が140drop以上170drop未満
×:溢れdrop数が140drop未満
<実施例1>
顔料分散ペーストAを32重量部、顔料分散ペーストBを27重量部、溶剤(CBAc)30重量部、メラミン樹脂(Mx−43)を4重量部バインダー樹脂としてアクリル重合樹脂A−1 7重量部、レベリング剤としてアクリル重合樹脂A−2 0.1重量部を加え混合した。最後にメンブランフィルターで加圧濾過し、インクジェットインキを得た。組成は表3に示す。
<実施例2〜13及び比較例1〜3>
表3、4に示すように構成成分の種類、量を変更した以外は、実施例1と同様にして、インクジェットインキを調製した。実施例1〜13及び比較例1〜3の評価結果はそれぞれ表5、6に示す。
Figure 2012203157
Figure 2012203157
Figure 2012203157
Figure 2012203157

Claims (3)

  1. 少なくとも二種類のアクリル重合化合物を含有することを特徴とする、カラーフィルター用インクジェットインキ。
  2. 請求項1記載のアクリル重合化合物が、少なくとも1種類は酸価を有する重合化合物、さらに、少なくとも1種類は、重量平均分子量が1000〜10000の酸価を有しない重合化合物であることを特徴とするカラーフィルター用インクジェットインキ。
  3. 請求項1または2記載のカラーフィルター用インクジェットインキを用いてなるカラーフィルター。



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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016190959A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 大日本塗料株式会社 インクセット、並びに印刷物及びその製造方法

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