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JP2012116143A - クリーニング装置、液体噴射装置及びクリーニング方法 - Google Patents

クリーニング装置、液体噴射装置及びクリーニング方法 Download PDF

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JP2012116143A JP2010269478A JP2010269478A JP2012116143A JP 2012116143 A JP2012116143 A JP 2012116143A JP 2010269478 A JP2010269478 A JP 2010269478A JP 2010269478 A JP2010269478 A JP 2010269478A JP 2012116143 A JP2012116143 A JP 2012116143A
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Abstract

【課題】効率よく気泡を排出することができるクリーニング装置、液体噴射装置及びクリーニング方法を提供する。
【解決手段】クリーニング装置40は、液体噴射ヘッド15に当接することにより液体噴射ヘッド15との間に閉空間域Rcを囲み形成する有底箱状のキャップ41と、閉空間域Rcに連通する第1の流路48を介して閉空間域Rcに吸引力を及ぼす吸引ポンプ51と、第1の流路48を開閉可能に設けられた流路開閉弁55と、閉空間域Rcを加圧する加圧ポンプ61と、流路開閉弁55を閉状態にするとともに吸引ポンプ51を駆動させて第1の流路48における流路開閉弁55を境として閉空間域Rcとは反対側となる第1の流路48内に負圧を蓄積させる制御及び加圧ポンプ61を駆動させて閉空間域Rcを加圧する制御を行った後、流路開閉弁55を開状態にして正圧状態の閉空間域Rcを負圧状態にする制御を行うコンピューターと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体噴射装置の液体噴射ヘッド内から気泡を排出するためのクリーニング装置、該クリーニング装置を備えた液体噴射装置及びクリーニング方法に関する。
従来、記録媒体に対して液体を噴射する液体噴射装置として、インクジェット式プリンターが広く知られている。このプリンターは、液体噴射ヘッドに形成されたノズルからインク(液体)を噴射することで、記録媒体に印刷処理を施すようになっている。
こうしたプリンターにおいては、ノズル内に気泡が混入したノズル抜け状態で噴射を行うことで、印刷した画像にドット抜けが生じることがある。そして、ドット抜けによる印字不良の発生を抑制するため、インクとともにノズル内の気泡を排出する吸引クリーニングを実行するようにしたプリンターがある(例えば、特許文献1)。
特開2006−312262号公報
ところで、こうしたプリンターにおいては、1つのインク供給源から複数のノズルにインクを供給するために、インクを供給するためのインク供給路における各ノズルに接続される下流側が複数に分岐していることが多い。そして、特にインク供給路の分岐数が多い場合には、その分岐した分岐流路の長さや形状が異なるために、各分岐流路の流路抵抗値にばらつきが生じることがある。
そのため、ノズル側から付与される吸引力が大きくなると、流路抵抗値の大きい分岐流路では上流側からインクが十分に供給されず、隣接する分岐流路からインクを引き込んでしまうことがある。そして、こうしたインクの引き込みが生じると、流路抵抗値の大きい分岐流路に隣接する分岐流路においては、ノズル側から上流側に向けてインクが逆流することになるため、気泡の排出が妨げられてしまう。
すなわち、吸引クリーニングにおいては、ノズル側から付与する吸引力を大きくすることで気泡の排出効率を上げることができるが、吸引力を大きくしすぎると上流側からのインクの供給不足を招いて、かえって気泡の排出効率が低下してしまうという問題がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、効率よく気泡を排出することができるクリーニング装置、液体噴射装置及びクリーニング方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のクリーニング装置は、液体噴射ヘッドにおける液体を噴射する複数のノズル開口を囲うように前記液体噴射ヘッドに当接することにより該液体噴射ヘッドとの間に閉空間域を囲み形成する有底箱状のキャップと、前記閉空間域に連通する第1の流路の途中に設けられ、当該第1の流路を介して前記閉空間域に吸引力を及ぼす吸引手段と、前記キャップと前記吸引手段との間において前記第1の流路を開閉可能に設けられた開閉弁と、前記閉空間域に連通する第2の流路を通じて前記閉空間域に気体を流入させて、当該閉空間域を加圧する加圧手段と、前記開閉弁を閉状態にするとともに前記吸引手段を駆動させて前記第1の流路における前記開閉弁を境として前記閉空間域とは反対側となる前記第1の流路内に負圧を蓄積させる制御及び前記加圧手段を駆動させて前記閉空間域を加圧する制御を行った後、前記開閉弁を開状態にして正圧状態の前記閉空間域を負圧状態にする制御を行う制御手段と、を備える。
この構成によれば、開閉弁を開状態にすることで正圧状態の閉空間域が負圧状態になるので、加圧手段によって加圧していた分、大気圧状態の閉空間域を負圧状態にする場合よりも大きな圧力差を発生させて、ノズル内を流れる液体の流速を増すことができる。したがって、大気圧状態から過度に大きな負圧を作用させた場合に生じる気泡の排出効率の低下を抑制して、効率よく気泡を排出することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の液体噴射装置は、上記クリーニング装置と、液体を噴射する複数のノズル開口を有する液体噴射ヘッドと、液体供給源側となる上流側から前記ノズル開口側となる下流側に向けて前記液体を供給する供給路と、該供給路の途中位置に設けられ、該途中位置よりも下流側における前記供給路内の圧力が大気圧よりも低い既定値未満になった場合に開弁する一方、前記途中位置よりも下流側における前記供給路内の圧力が前記既定値以上である場合には閉状態を保持する差圧弁と、を備える。
この構成によれば、差圧弁は大気圧よりも低い既定値未満にならなければ開弁しないため、閉空間域を加圧することでノズル開口から気体が押し込まれた場合にも、該気体が差圧弁よりも上流側となる液体供給源側に進入するのを抑制することができる。
本発明の液体噴射装置において、前記差圧弁は、前記液体供給源側となる上流側から前記液体を流入させるための流入口及び前記ノズル側となる下流側に向けて前記液体を流出させるための流出口が設けられた圧力室と、該圧力室の壁面の一部を構成するとともに該圧力室内の圧力変動に基づいて変位する可撓性部材と、閉状態となることにより前記流入口を閉鎖するとともに開状態となることにより前記流入口を開放する弁体と、該弁体を常には閉状態となる方向に付勢する付勢部材と、を有する。
この構成によれば、途中位置よりも下流側における供給路内の圧力が既定値よりも高くなると可撓性部材が圧力室の容積を拡大する方向に変位して弁体が閉状態に保持される。一方、閉空間域が負圧状態になると、供給路内の圧力が低下して可撓性部材が付勢部材の付勢力に抗して圧力室の容積を減少させる方向に変位し、差圧弁が開弁する。したがって、差圧弁が開弁する場合には、ノズル側からの吸引力と可撓性部材の復元力とによって圧力室内の液体を流出口から勢いよく流出させ、気泡を効率よく排出することができる。
本発明の液体噴射装置において、前記吸引手段と前記加圧手段とは、上流端が前記キャップ内に連通するとともに下流端が廃液タンクに接続される第1流路チューブと、上流端が大気に連通するとともに下流端が前記キャップ内に連通する第2流路チューブと、前記第1流路チューブ及び前記第2流路チューブを押圧する押圧部材とを有する一つのチューブポンプからなる。
この構成によれば、吸引手段と加圧手段とは一つのチューブポンプからなるので、吸引手段と加圧手段とをそれぞれ備える場合よりも、部品点数の増加を抑制することができる。また、制御手段が開閉弁を閉状態にしてチューブポンプを駆動することで、第1の流路における負圧の蓄積と閉空間域の加圧とを同時に行うことができる。
本発明の液体噴射装置において、前記第2流路チューブの内径は前記第1流路チューブの内径よりも小さい。
この構成によれば、第2流路チューブの内径は第1流路チューブの内径よりも小さいので、共通の押圧部材で第1流路チューブ及び第2流路チューブを押圧した場合にも、第2流路チューブを介して閉空間域に流入させる気体よりも多くの気体を閉空間域から第1流路チューブを介して排出することができる。したがって、開閉弁を開状態にしたときに、正圧状態の閉空間域を負圧状態にすることができる。
また、上記目的を達成するために、本発明のクリーニング方法は、液体噴射ヘッドにおける液体を噴射する複数のノズル開口を囲うように有底箱状のキャップが前記液体噴射ヘッドに当接することにより該液体噴射ヘッドと前記キャップとの間に囲み形成された閉空間域を吸引手段により吸引して前記ノズル開口から前記液体を排出させるクリーニングを行うクリーニング方法であって、前記閉空間域に連通する第1の流路の途中に当該第1の流路を開閉可能に設けられた開閉弁を閉状態にするとともに前記吸引手段を駆動して前記第1の流路における前記開閉弁を境として前記閉空間域とは反対側となる前記第1の流路内に負圧を蓄積する蓄圧工程と、前記閉空間域に連通する第2の流路を通じて前記閉空間域に気体を流入させて、当該閉空間域を加圧する加圧工程と、前記蓄圧工程及び前記加圧工程の後に、前記開閉弁を開状態にして正圧状態の前記閉空間域を負圧状態にすることにより前記ノズル開口から前記液体を排出させる排出工程と、を備える。
この構成によれば、上記クリーニング装置と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第1実施形態におけるプリンターの概略構成を示す断面図。 第1実施形態のプリンターの電気的構成を示すブロック図。 (a)は第1実施形態のクリーニング内容を示したテーブル、(b)はクリーニング時における閉空間域の圧力状態の変化を示したグラフ。 本発明にかかる液体噴射装置におけるクリーニング動作の作用を説明するグラフ。 本発明の第2実施形態におけるプリンターの概略構成を示す断面図。 第2実施形態のクリーニング内容を示したテーブル。
(第1実施形態)
以下、本発明を液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンター(以下、単に「プリンター」という)に具体化した第1実施形態について、図1〜図4を参照しながら説明する。
図1に示すように、プリンター11は、液体供給源の一例としてのインクタンク12に収容された液体の一例としてのインクを加圧ポンプ13によってインク供給チューブ14の下流端に接続された液体噴射ヘッド15に向けて供給するようになっている。
液体噴射ヘッド15には、上流端がインク供給チューブ14の下流端に接続されるインク供給路16と、インク供給路16の下流端に接続される複数のノズル17とが形成されている。インク供給路16は下流側が複数に分岐しているとともに、分岐した分岐流路16aを通じて各ノズル17にインクを供給するようになっている。
液体噴射ヘッド15の下面からなるノズル形成面15aには、ノズル17の下流端となるノズル開口17aが開口している。なお、本実施形態の液体噴射ヘッド15は、固定したままでも用紙最大幅範囲の印字が可能なラインヘッドとなっている。すなわち、液体噴射ヘッド15には、用紙最大幅範囲に亘って多数のノズル17が配置されている。また、インク供給チューブ14の途中位置Ptには差圧弁18が接続されている。
差圧弁18は、インク供給チューブ14を介して接続された上流側のインクタンク12から供給されるインクを一時貯留する貯留室21と、この貯留室21よりもインクの流動方向の下流側に位置して液体噴射ヘッド15側にインクを供給する圧力室22とを有している。また、貯留室21と圧力室22は、両室を隔てる隔壁部23に貫通形成された貫通孔23aによって連通している。なお、インク供給チューブ14、貯留室21、貫通孔23a、圧力室22及びインク供給路16は、インクタンク12側となる上流側からノズル17側となる下流側に向けてインクを供給する供給路35を構成する。
圧力室22内には、インクタンク12側となる上流側からインクを流入させるための流入口22aを通じて貯留室21内のインクが流入するようになっている。なお、流入口22aは貫通孔23aの下流側の開口によって構成されている。また、圧力室22内からは、ノズル17側となる下流側に向けてインクを流出させるための流出口22bを通じてインクが流出するようになっている。
貯留室21内には貫通孔23aを閉塞可能な弁体25を常には閉状態となる方向(隔壁部23に当接する方向)に付勢するばね24が配置されているとともに、貫通孔23aには弁体25の軸部25aが遊挿されている。
そして、ばね24によって付勢された弁体25が隔壁部23に当接する閉状態となることにより、圧力室22の流入口22aが閉鎖される。また、弁体25がばね24の付勢力に抗して隔壁部23から離間する開弁方向に移動して開状態となることによって、圧力室22の流入口22aが開放される。そして、流入口22aが開放されると、貯留室21と圧力室22とが連通状態となり、液体噴射ヘッド15側へのインクの供給が許容される。
圧力室22の壁面の一部は、圧力室22内の圧力変動に基づいて変位する可撓性部材の一例としてのフィルム26により構成されている。そして、そのフィルム26における圧力室22側となる面には、弁体25の軸部25aが取り付けられている。
このように構成された差圧弁18では、液体噴射ヘッド15のノズル17からインクが噴射されたりして圧力室22内のインク量が減少することに伴って圧力室22内が負圧状態になると、圧力室22内のインク圧と大気圧との差圧によって、フィルム26が圧力室22の内容積を減少させる方向(図1では上方向)に撓み変位することになる。
そして、この場合のフィルム26の撓み力がばね24の付勢力よりも大きくなると、弁体25が開弁方向に移動して貯留室21内のインクを圧力室22に流入させる。すなわち、差圧弁18は、圧力室22の圧力が大気圧よりも低い既定値未満になった場合に開弁する。一方、この圧力室22へのインクの流入によって圧力室22の圧力が規定値以上になると、弁体25がばね24の付勢力によって再び閉弁方向に移動することになる。このように、差圧弁18は、弁体25が開弁方向及び閉弁方向への変位動作を繰り返すことにより、ノズル17の背圧となるインク供給路16内の圧力を調整するようになっている。
なお、インク供給路16を通じてノズル17の上流側にインクが供給されると、毛細管現象によってノズル17内にインクが充填され、ノズル17内であって且つノズル形成面15aに開口したノズル開口17aの付近にメニスカスSfが形成される。ここで、メニスカスSfとは、液体(インク)が固体表面(ノズル17)と接するときに、両者の分子間に働く付着力と液体分子間の凝集力の大小関係によって生じる湾曲した液面のことである。そして、差圧弁18においては、複数のノズル17内に均一なメニスカスSfを形成して噴射動作を安定させるために、ノズル17の背圧を形成する圧力室22内の圧力状態が微弱な負圧状態となるように、ばね24の付勢力が調整されている。
次に、液体噴射ヘッド15等の内部に混入した気泡を排出するクリーニングを行うためにプリンター11に備えられたクリーニング装置40について説明する。クリーニング装置40は、上側が開口した有底箱状をなすキャップ41と、キャップ41を上下方向に昇降移動させるための昇降機構(図示略)とを備えている。
キャップ41の周壁41aの上面全体には、ゴムなどの弾性部材からなる四角枠状のシール部材43が取り付けられている。キャップ41は、昇降機構の駆動に基づいて昇降することにより、液体噴射ヘッド15のノズル形成面15aに対して接離する方向に変位可能になっている。そして、キャップ41は、ノズル開口17aを囲うように液体噴射ヘッド15のノズル形成面15aに当接することにより、液体噴射ヘッド15との間に閉空間域Rcを囲み形成する。
また、キャップ41の底壁41bには、キャップ41内からインクを排出させるための排出管44がキャップ41の外側に向かって突設されている。排出管44には、可撓性を有する第1流路チューブ45の上端側が接続されている。一方、第1流路チューブ45の下端側は、排出インクを回収するための直方体形状をなす廃液タンクの一例としての廃インクタンク46内に挿入されている。廃インクタンク46内には、廃インクを吸収して保持する多孔質材料からなるインク吸収材47が収容されている。そして、本実施形態では、排出管44及び第1流路チューブ45により、閉空間域Rcに連通する第1の流路48が構成されている。
第1流路チューブ45におけるキャップ41と廃インクタンク46との間となる位置には吸引ポンプ51が配置されている。この吸引ポンプ51は、略円筒状をなすポンプケース52を有したチューブポンプであり、そのポンプケース52内には、第1流路チューブ45の長さ方向の中間部がポンプケース52の内周壁に沿うように収容されている。また、ポンプケース52内には、回転体53と、この回転体53の回転時にポンプケース52の内周面に沿って移動しながら第1流路チューブ45を押圧可能な一対の押圧ローラー54とが収容されている。
この吸引ポンプ51が駆動されると、回転体53が図1において実線矢印Aで示す反時計方向に回転して、押圧ローラー54が第1流路チューブ45の中間部をキャップ41側(上流側)から廃インクタンク46側(下流側)へ順次押し潰しながら回転する。これにより、第1流路チューブ45内の空気が廃インクタンク46側(下流側)に追い出され、吸引ポンプ51よりも上流側の第1流路チューブ45内が吸引されるようになっている。
閉空間域Rcに連通する第1の流路48の途中となる第1流路チューブ45におけるキャップ41と吸引ポンプ51との間の位置には、第1の流路48を開閉可能な開閉弁の一例としての流路開閉弁55が設けられている。なお、流路開閉弁55は、任意に開閉操作を行うことができる弁であり、本実施形態では電磁制御弁により構成されている。したがって、流路開閉弁55を閉状態として吸引ポンプ51を駆動させると、閉状態の流路開閉弁55と押圧ローラー54との間に位置する第1流路チューブ45内の領域Rvに負圧が蓄積される。
また、キャップ内の底壁41bにおいて排出管44から離間した位置からは、キャップ41内に気体(空気)を流入させるための流入管56がキャップ41の外側に向かって突設されている。流入管56には、可撓性を有する第2流路チューブ57の下端側が接続されてキャップ41内に連通している。一方、第2流路チューブ57の上端側は大気に連通している。そして、本実施形態では、流入管56及び第2流路チューブ57により、閉空間域Rcに連通する第2の流路59が構成されている。
第2流路チューブ57の上流側は2つに分岐されているとともに、分岐した一方の分岐チューブ57aには大気開放弁58が設けられている。また、分岐した他方の分岐チューブ57bの途中位置には、加圧手段の一例としての加圧ポンプ61が配置されている。この加圧ポンプ61は、略円筒状をなすポンプケース62を有したチューブポンプであり、そのポンプケース62内には、分岐チューブ57bの長さ方向の中間部がポンプケース62の内周壁に沿うように収容されている。また、ポンプケース62内には、回転体63と、この回転体63の回転時にポンプケース62の内周面に沿って移動しながら分岐チューブ57bを押圧可能な一対の押圧ローラー64とが収容されている。
そして、この加圧ポンプ61では、回転体63を図1において実線矢印Bで示す反時計方向に回転させた場合に、押圧ローラー64が分岐チューブ57bの中間部を上流側からキャップ41側(下流側)へ順次押し潰しながら回転するようになっている。そして、この回転により分岐チューブ57b内の空気がキャップ41内に送り込まれるようになっている。
次に、プリンター11の電気的構成について説明する。
図2に示すように、プリンター11の制御装置100は制御手段として機能するコンピューター101と、ヘッド駆動回路102と、モーター駆動回路103,104,105とを備えている。コンピューター101は、バス106を介してヘッド駆動回路102及びモーター駆動回路103,104,105と電気的に接続されている。
コンピューター101は、ASIC107(Application Specific IC(特定用途向けIC))、CPU108、ROM109及びRAM110を備えている。ROM109には、各種制御プログラム及び各種データなどが記憶されている。RAM110には、CPU108によって実行されるプログラムデータや、CPU108による演算結果及び処理結果である各種データ、並びにASIC107で処理された各種データなどが一時記憶される。
コンピューター101は、CPU108がROM109等に記憶されたプログラムを実行することで、各種の制御を行う。例えば、コンピューター101は、ヘッド駆動回路102を介して液体噴射ヘッド15からのインクの噴射動作を制御する。また、コンピューター101は、モーター駆動回路103を介して加圧ポンプ13のポンプモーター13aを駆動させることで、加圧ポンプ13の加圧動作を制御する。また、コンピューター101は、モーター駆動回路104を介して吸引ポンプ51のポンプモーター51aを駆動させることで、吸引ポンプ51の吸引動作を制御する。また、コンピューター101は、モーター駆動回路105を介して加圧ポンプ61のポンプモーター61aを駆動させることで、加圧ポンプ61の加圧動作を制御する。
次に、本実施形態のクリーニング装置40が実行するクリーニングについて説明する。
まず、クリーニングが実行される前は、図3(a)に示すように、差圧弁18、流路開閉弁55及び大気開放弁58は閉状態になっている。また、吸引ポンプ51及び加圧ポンプ61は駆動が停止されている。
さて、クリーニングが開始されると、コンピューター101がクリーニング装置40の昇降機構を駆動させてキャップ41を上昇させることにより、キャップ41におけるシール部材43の先端をノズル形成面15aに対して当接させる。なお、図3(a)(b)に示すように、このときの閉空間域Rcの圧力状態は大気圧P0となっている。
そして次に、図3(a)に示すように、蓄圧工程としてコンピューター101が吸引ポンプ51を時間t0の間駆動させる。すると、第1の流路48における流路開閉弁55を境として閉空間域Rcとは反対側となる吸引ポンプ51と流路開閉弁55との間の領域Rvに負圧が蓄積される。なお、図3(b)においては、領域Rvに蓄積される負圧を一点鎖線で示している。
また、蓄圧工程と同時に、加圧工程としてコンピューター101が加圧ポンプ61を時間t0の間駆動させる。すると、加圧ポンプ61によって第2の流路59を通じてキャップ41内に空気が送り込まれ、流入した空気によって閉空間域Rcが加圧される。これにより、図3(b)に実線で示すように、加圧ポンプ61が駆動される時間t0の間に、閉空間域Rcの圧力状態が大気圧P0から正圧P3に変化する。また、時間t0が経過すると、コンピューター101は吸引ポンプ51及び加圧ポンプ61の駆動を停止して、蓄圧工程及び加圧工程を終了する。
次に、排出工程として、コンピューター101が流路開閉弁55を開状態にする。すると、図3(b)に示すように、閉空間域Rcが一気に減圧されて、閉空間域Rcの圧力状態が正圧P3から負圧P1となる。すなわち、排出工程では、流路開閉弁55を開弁させた状態において第1の流路48を介して閉空間域Rcに吸引ポンプ51の吸引力を及ぼすことにより、閉空間域Rcに負圧を発生させるようになっている。
すると、閉空間域Rcの負圧状態により液体噴射ヘッド15のノズル開口17aからインクがキャップ41内に排出されるとともに、差圧弁18が開弁して排出された分のインクが供給路35を通じてノズル17側に供給される。これにより、インクとともに液体噴射ヘッド15内に溜まった気泡や増粘したインク等が排出される。また、図3(b)に実線で示すように、排出時間t1の間にキャップ41内に排出されたインクによって閉空間域Rcの負圧状態がやや解消され、閉空間域Rcの圧力状態が負圧P1から負圧P2に変化する。
続いて、開放工程として、コンピューター101が大気開放弁58を開状態にする。すると、分岐チューブ57aを通じて閉空間域Rcに空気が流入する。これにより、図3(b)に示すように、開放時間t2の間に閉空間域Rcの圧力状態が負圧P2から大気圧P0に変化する。そして、閉空間域Rcの圧力状態が大気圧P0になると差圧弁18が閉弁し、ノズル開口17aからのインクの流出が止まる。
そしてその後、コンピューター101がクリーニング装置40の昇降機構を駆動させてキャップ41を元の位置まで降下させる。また、コンピューター101が吸引ポンプ51を駆動させ、キャップ41内を空吸引してキャップ41内に残存するインクを廃インクタンク46内に排出して、クリーニングを終了する。
次に、上記のようにクリーニング装置40によって実行されるクリーニングの作用について説明する。
クリーニングにおいては、閉空間域Rcの圧力状態をノズル17内の圧力(背圧)よりも低くすることで、ノズル17内のインクをノズル開口17aから吸引してキャップ41内に排出させる。したがって、ノズル17の背圧と閉空間域Rcとの圧力差が大きくなると、ノズル17内でのインクの流速が速くなって気泡が勢いよく流されるので、気泡の排出効率が増すといえる。そのため、閉空間域Rcに付与する負圧、すなわち吸引ポンプ51の吸引量を大きくすれば、気泡の排出効率を上げることができる。
しかし、吸引ポンプ51の吸引量が増すと、特に流路抵抗値の大きい分岐流路16aに接続されるノズル17においては、引き出されるインクの量に対して、上流側から供給されるインクの量が不足することがある。そうすると、流路抵抗値の大きい分岐流路16aでは、隣接する流路抵抗値の小さい分岐流路16aからインクを引き込んでしまうので、流路抵抗値の小さい分岐流路16aにおいて気泡の排出が妨げられることになる。
そのため、図4に示すように、閉空間域Rcに付与する負圧をある境界値Pnよりも大きくすると、液体噴射ヘッド15全体での気泡の排出効率E1(1回のクリーニングでノズル抜けが解消されるノズル17の数の割合)が低下してしまうことがある。したがって、こうした排出効率E1の低下を抑制して効率よく気泡を排出するには、閉空間域Rcに付与する負圧は境界値Pn程度にするのが好ましいといえる。
ここで、流路開閉弁55を開弁したときに閉空間域Rc側から領域Rv側に流入する気体の流速は、閉空間域Rcと領域Rvとの圧力差が大きいほど大きくなる。また、例えば領域Rvに境界値Pn程度の負圧が蓄積されている場合、閉空間域Rcと領域Rvとの圧力差は、閉空間域Rcが大気圧P0の場合の圧力差Dp1よりも、閉空間域Rcが正圧P3の場合の圧力差Dp2(Dp2>Dp1)の方が大きい。
そのため、閉空間域Rcが正圧P3の場合には、流路開閉弁55を開弁したときに閉空間域Rc内の気体が速やかに領域Rvに排出され、閉空間域Rcが大気圧P0の場合の流速V1よりも速い流速V2(V2>V1)でノズル17内からインクが引き出される。そして、排出工程では既に吸引ポンプ51の駆動は停止されているため、蓄圧工程における吸引ポンプ51の吸引量に対応する量のインクがノズル17内から引き出されると、インクの吸引は終了する。すなわち、インクの流速が増してもインクの吸引量は増加しないので、流路抵抗値の大きい分岐流路16aにおいてもインクの供給不足が発生しにくい。
したがって、閉空間域Rcが正圧P3の状態から排出工程を開始することで、閉空間域Rcが大気圧P0の状態から排出工程を開始する場合よりも吸引に伴うインクの流速を速くして、気泡の排出効率E2(E2>E1)を上げることができる。
以上説明した実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)流路開閉弁55を開状態にすることで正圧状態の閉空間域Rcが負圧状態になるので、加圧ポンプ61によって加圧していた分、大気圧状態の閉空間域Rcを負圧状態にする場合よりも大きな圧力差を発生させて、ノズル17内を流れるインクの流速を増すことができる。したがって、大気圧状態から過度に大きな負圧を作用させた場合に生じる気泡の排出効率の低下を抑制して、効率よく気泡を排出することができる。
(2)差圧弁18は大気圧よりも低い既定値未満にならなければ開弁しないため、閉空間域Rcを加圧することでノズル開口17aから気体が押し込まれた場合にも、押し込まれた気体が差圧弁18よりも上流側となるインクタンク12側に進入するのを抑制することができる。
(3)差圧弁18においては、途中位置Ptよりも下流側における供給路35内の圧力が既定値よりも高くなるとフィルム26が圧力室22の容積を拡大する方向に変位して弁体25が閉状態に保持される。一方、閉空間域Rcが負圧状態になると、途中位置Ptよりも下流側の供給路35内の圧力が低下してフィルム26がばね24の付勢力に抗して圧力室22の容積を減少させる方向に変位し、差圧弁18が開弁する。したがって、差圧弁18が開弁する場合には、ノズル17側からの吸引力とフィルム26の復元力とによって圧力室22内のインクを流出口22bから勢いよく流出させ、気泡を効率よく排出することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図5及び図6を参照しながら説明する。なお、第2実施形態は第1実施形態と対比すると、クリーニング装置40の構成が一部の点で異なっており、その他は第1実施形態とほぼ同一の構成である。そのため、以下では第1実施形態と相違する点について主に説明することにし、同一の構成については同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態のクリーニング装置40では、第1流路チューブ45及び第2流路チューブ57の途中に吸引手段及び加圧手段を構成する一つのチューブポンプであるポンプ71が配置されている。
すなわち、ポンプ71は略円筒状をなすポンプケース72を有しているとともに、このポンプケース72内には、第1流路チューブ45の長さ方向の中間部がポンプケース72の内壁面に沿って収容されている。ポンプケース72内に収容された第1流路チューブ45は、キャップ41側から廃インクタンク46側に向かって、図5における時計方向に一周するように配置されている。また、ポンプケース72内には、分岐チューブ57bの長さ方向の中間部がポンプケース72の内壁面に沿って第1流路チューブ45と重なり合うように収容されている。このポンプケース72内に収容された分岐チューブ57bは、キャップ41側から大気空間側となる上流端側に向かって図5における反時計方向に一周するように配置されている。なお、本実施形態において、第2流路チューブ57を構成する分岐チューブ57bの内径は第1流路チューブ45の内径よりも小さくなっている。
また、ポンプケース72内には、回転体73と、この回転体73の回転時にポンプケース72の内周面に沿って移動しながら第1流路チューブ45及び分岐チューブ57bを同時に押圧可能な一対の押圧部材の一例としての押圧ローラー74とが収容されている。そして、回転体73を図5において実線矢印Cで示す時計方向に回転させると、押圧ローラー74が第1流路チューブ45及び分岐チューブ57bの中間部を順次押し潰しながら回転する。これにより、ポンプ71よりもキャップ41側の第1流路チューブ45の内部が吸引されるとともに、キャップ41内に空気が送り込まれるようになっている。
次に、本実施形態のクリーニング装置40が実行するクリーニングについて説明する。
なお、本実施形態のクリーニング装置40が実行するクリーニングは、第1実施形態と蓄圧工程及び加圧工程の一部が異なっている。
まず、クリーニングが実行される前は、図6に示すように、差圧弁18、流路開閉弁55及び大気開放弁58は閉状態になっているとともに、ポンプ71は駆動が停止されている。
そして、クリーニングが開始されると、コンピューター101がクリーニング装置40の昇降機構を駆動させてキャップ41を上昇させることにより、キャップ41におけるシール部材43の先端をノズル形成面15aに対して当接させる。なお、このときの閉空間域Rcの圧力状態は大気圧P0となっている。
そして次に、蓄圧工程及び加圧工程として、コンピューター101が時間t0の間ポンプ71を駆動させる。すると、第1の流路48における流路開閉弁55を境として閉空間域Rcとは反対側となるポンプ71と流路開閉弁55との間の領域Rvに負圧が蓄積されるとともに、キャップ41内に空気が送り込まれて閉空間域Rcが加圧される。これにより、ポンプ71が駆動される時間t0の間に、閉空間域Rcの圧力状態が大気圧P0から正圧P3に変化する。
また、時間t0が経過すると、コンピューター101はポンプ71の駆動を停止して、蓄圧工程及び加圧工程を終了する。なお、蓄圧工程及び加圧工程に続く排出工程及び開放工程、並びにクリーニングの作用については、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
以上説明した第2実施形態によれば、上記(1)〜(3)の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(4)ポンプ71は一つのチューブポンプからなるので、吸引ポンプと加圧ポンプとをそれぞれ備える場合よりも、部品点数の増加を抑制することができる。また、コンピューター101が流路開閉弁55を閉状態にしてポンプ71を駆動することで、第1の流路48における負圧の蓄積と閉空間域Rcの加圧とを同時に行うことができる。
(5)第2流路チューブ57の内径は第1流路チューブ45の内径よりも小さいので、共通の押圧ローラー74で第1流路チューブ45及び第2流路チューブ57を押圧した場合にも、第2流路チューブ57を介して閉空間域Rcに流入させる気体よりも多くの気体を閉空間域Rcから第1流路チューブ45を介して排出することができる。したがって、流路開閉弁55を開状態にしたときに、正圧状態の閉空間域Rcを負圧状態にすることができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・第1実施形態において、蓄圧工程を加圧工程の前か後に行うようにしてもよい。
・キャップ41に閉空間域Rcを大気開放するための大気開放弁58を設けてもよい。この場合には、第2流路チューブ57を分岐させなくてもよい。
・第2実施形態において、ポンプ71が第1流路チューブ45を押圧する押圧ローラーとの分岐チューブ57bを押圧する押圧ローラーとを個別に備え、第1流路チューブ45を押圧する押圧ローラーの押圧力を分岐チューブ57bを押圧する押圧ローラーの押圧力よりも大きくしてもよい。この構成によれば、第1流路チューブ45と分岐チューブ57bとで内径を同じにしても、閉空間域Rcに対して互いに圧力絶対値の大きさが異なる負圧と正圧とを一つのチューブポンプで付与することができる。
・加圧工程で閉空間域Rcに付与する正圧P3を、ノズル17内の液面の境界位置が変化しない程度に設定してもよい。ここで、ノズル17内にメニスカスが形成されているとき、その湾曲した液面の境界はノズル17とノズル形成面15aとの境界部分にクリップされている。なお、「クリップされる」とは、液面が形状や表面状態などが変化する部分に引っかかり、その液面位置が平坦な部分よりも移動しにくくなっている状態をいう。また、メニスカスは、液面の境界がノズル17とノズル形成面15aとの境界部分にクリップされることにより、ノズル17の背圧や閉空間域Rcの圧力が所定範囲内で変化しても、その境界の位置は変化することなく、曲率のみが変化する。したがって、加圧工程で閉空間域Rcに付与する正圧P3をメニスカスのクリップが外れない程度の圧力にすることで、加圧工程においてノズル17内への気体を進入を抑制することができる。
・インクタンク12を液体噴射ヘッド15よりも低い位置に設けて、インクタンク12内と液体噴射ヘッド15内との水頭差によってノズル17の背圧を微弱な負圧としてもよい。この場合には、差圧弁18を備えなくてもよい。
・プリンター11はラインヘッド式プリンターに限らず、ラテラル式プリンターやシリアル式プリンターとして実現してもよい。
・上記実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンターに具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよく、微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうち何れか一種の噴射装置に本発明を適用することができる。そして、これらのうち何れか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
11…液体噴射装置としてのプリンター、12…液体供給源の一例としてのインクタンク、15…液体噴射ヘッド、17…ノズル、17a…ノズル開口、18…差圧弁、22…圧力室、22a…流入口、22b…流出口、24…付勢部材の一例としてのばね、25…弁体、26…可撓性部材の一例としてのフィルム、35…供給路、40…クリーニング装置、41…キャップ、45…第1流路チューブ、46…廃液タンクの一例としての廃インクタンク、48…第1の流路、51…吸引手段及びチューブポンプの一例としての吸引ポンプ、55…開閉弁の一例としての流路開閉弁、57…第2流路チューブ、59…第2の流路、61…加圧手段の一例としての加圧ポンプ、71…吸引手段及び加圧手段の一例としてのポンプ、74…押圧部材の一例としての押圧ローラー、101…制御手段として機能するコンピューター、Pt…途中位置、Rc…閉空間域、Rv…領域。

Claims (6)

  1. 液体噴射ヘッドにおける液体を噴射する複数のノズル開口を囲うように前記液体噴射ヘッドに当接することにより該液体噴射ヘッドとの間に閉空間域を囲み形成する有底箱状のキャップと、
    前記閉空間域に連通する第1の流路の途中に設けられ、当該第1の流路を介して前記閉空間域に吸引力を及ぼす吸引手段と、
    前記キャップと前記吸引手段との間において前記第1の流路を開閉可能に設けられた開閉弁と、
    前記閉空間域に連通する第2の流路を通じて前記閉空間域に気体を流入させて、当該閉空間域を加圧する加圧手段と、
    前記開閉弁を閉状態にするとともに前記吸引手段を駆動させて前記第1の流路における前記開閉弁を境として前記閉空間域とは反対側となる前記第1の流路内に負圧を蓄積させる制御及び前記加圧手段を駆動させて前記閉空間域を加圧する制御を行った後、前記開閉弁を開状態にして正圧状態の前記閉空間域を負圧状態にする制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1に記載のクリーニング装置と、
    液体を噴射する複数のノズル開口を有する液体噴射ヘッドと、
    液体供給源側となる上流側から前記ノズル開口側となる下流側に向けて前記液体を供給する供給路と、
    該供給路の途中位置に設けられ、該途中位置よりも下流側における前記供給路内の圧力が大気圧よりも低い既定値未満になった場合に開弁する一方、前記途中位置よりも下流側における前記供給路内の圧力が前記既定値以上である場合には閉状態を保持する差圧弁と、を備えることを特徴とする液体噴射装置。
  3. 前記差圧弁は、
    前記液体供給源側となる上流側から前記液体を流入させるための流入口及び前記ノズル側となる下流側に向けて前記液体を流出させるための流出口が設けられた圧力室と、
    該圧力室の壁面の一部を構成するとともに該圧力室内の圧力変動に基づいて変位する可撓性部材と、
    閉状態となることにより前記流入口を閉鎖するとともに開状態となることにより前記流入口を開放する弁体と、
    該弁体を常には閉状態となる方向に付勢する付勢部材と、を有することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記吸引手段と前記加圧手段とは、上流端が前記キャップ内に連通するとともに下流端が廃液タンクに接続される第1流路チューブと、上流端が大気に連通するとともに下流端が前記キャップ内に連通する第2流路チューブと、前記第1流路チューブ及び前記第2流路チューブを押圧する押圧部材とを有する一つのチューブポンプからなることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記第2流路チューブの内径は前記第1流路チューブの内径よりも小さいことを特徴とする請求項4に記載の液体噴射装置。
  6. 液体噴射ヘッドにおける液体を噴射する複数のノズル開口を囲うように有底箱状のキャップが前記液体噴射ヘッドに当接することにより該液体噴射ヘッドと前記キャップとの間に囲み形成された閉空間域を吸引手段により吸引して前記ノズル開口から前記液体を排出させるクリーニングを行うクリーニング方法であって、
    前記閉空間域に連通する第1の流路の途中に当該第1の流路を開閉可能に設けられた開閉弁を閉状態にするとともに前記吸引手段を駆動して前記第1の流路における前記開閉弁を境として前記閉空間域とは反対側となる前記第1の流路内に負圧を蓄積する蓄圧工程と、
    前記閉空間域に連通する第2の流路を通じて前記閉空間域に気体を流入させて、当該閉空間域を加圧する加圧工程と、
    前記蓄圧工程及び前記加圧工程の後に、前記開閉弁を開状態にして正圧状態の前記閉空間域を負圧状態にすることにより前記ノズル開口から前記液体を排出させる排出工程と、を備えることを特徴とするクリーニング方法。
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