JP2012025563A - 天井クレーンの設置方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】天井クレーン12を、建屋13内の天井部に配置されたレール14、14a上に載せる天井クレーンの設置方法であって、床28上に間隔を有して第1、第2の昇降台25、25aを配置する工程と、第1、第2の昇降台25、25aにクレーンガーダー11を、平面視してレール14、14aに対し斜め配置にして載せる工程と、サドル16、16aの上端より、クレーンガーダー11のサドルへの連結部が高くなるまで、第1、第2の昇降台25、25aを引き上げる工程と、自在台車31を移動させて、クレーンガーダー11を旋回し、サドル16、16aとクレーンガーダー11を連結する工程と、クラブトロリー10を引き上げてクレーンガーダー11の上に載せる工程とを有する。
【選択図】図2
Description
特許文献1では、建屋内に昇降装置を備えた支柱が設けられ、天井クレーンはその昇降装置で、建屋内の高所にあるレールの配置高さまで上昇される。レールの配置高さまで上昇された天井クレーンのガーダー端部は、レールに取り付けられたサドルに連結され、天井クレーンの設置が完了する。
また、天井クレーンの構成部材(クラブトロリー、ガーダー等)は、一体化された後に、一度に全てが上昇されるため、昇降装置は、重量支持能力が高い大掛かりなものである必要があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされるもので、クラブトロリー及びガーダーを別々に上昇することができ、しかもガーダーをサドルに載せた状態で連結する天井クレーンの設置方法を提供することを目的とする。
床上に間隔を有して長尺の第1、第2の昇降台を配置する第1工程と、
前記第1、第2の昇降台にそれぞれ自在台車を介して前記クレーンガーダーを、前記対となるレールを支持する支持部材内に収まるように平面視して前記レールに対し斜め配置にして載せる第2工程と、前記第1、第2の昇降台の長手方向両側にそれぞれ配置された仮設架台に設けられた引き上げジャッキによって、前記対となるレールにそれぞれ予め載置されたサドルの上端より、前記クレーンガーダーの該サドルへの連結部が高くなるまで、前記第1、第2の昇降台を引き上げる第3工程と、前記自在台車を駆動して前記第1、第2の昇降台上を移動させて、前記クレーンガーダーの前記サドルへの連結部が平面視して前記サドルに重なるまで、前記クレーンガーダーを旋回し、該サドルと該クレーンガーダーを連結する第4工程と、前記クラブトロリーを引き上げて前記クレーンガーダーの上に載せる第5工程とを有する。
また、請求項2及びこれに従属する請求項3、4記載の天井クレーンの設置方法は、下部両側にサドルが固定されたクレーンガーダーをレールを支持する支持部材内に収まるように平面視してレールに対し斜め配置して載せ、第1、第2の昇降台を引き上げた上で、クレーンガーダーを旋回し、各サドルを対となるレールに載置する。従って、下部両側にサドルが固定されたクレーンガーダーをサドルを介してレールに安定した状態で載置することができる。
また、請求項1〜4記載の天井クレーンの設置方法は、クレーンガーダーとクラブトロリーは、別々に引き上げられるので、クレーンガーダーとクラブトロリーを一度に引き上げる場合に比べ、重量支持能力が低いコンパクトな装置を用いてクレーンガーダーとクラブトロリーをそれぞれ引き上げることができる。
図1〜図11に示すように、本発明の一実施の形態に係る天井クレーンの設置方法は、天井クレーン12を、建屋13内の天井部に距離を有して配置された対となるレール14、14a上に載せるものである。
クレーンガーダー11は、レール14、14aの上に間隔を有して平行配置される長尺の第1ガーダー15及び長尺の第2ガーダー15aからなっている。
第1、第2ガーダー15、15aは、レール14、14aにそれぞれ移動可能に取り付けられたサドル16、16aに両端部が連結されてレール14、14aに沿った移動が可能になる。レール14、14aは、同一高さに配置され、第1、第2ガーダー15、15aは、レール14、14aに載った状態で水平姿勢となる。
また、第1ガーダー15の長手方向の長さは、レール14、14a間の距離より長く、レール14、14aに直交する向きでサドル16、16aに固定される。第1ガーダー15が水平姿勢を保った状態で上昇して、レール14とレール14aの間を通過するためには、第1ガーダー15は、平面視してレール14、14aに対して斜めになる必要がある。そして、その斜めとなった第1ガーダー15は、レール14、14aに直交する向きになるために、レール14、14aの上位置で旋回動作が必要となる。
仮設架台20、21は対となって、第1の昇降台25を昇降することができ、仮設架台22、23は対となって、第2の昇降台25aを昇降可能である。
なお、レール14、14aは、建屋13の側壁部を形成する支持部材26、26aによってそれぞれ支持されている。
各ベント材27は周知の固定ピン等によって連結されて複数段に積み上げられる。ベント材27は、折り畳み式であり、分離され折り畳まれた状態にすることができるので、建屋13への搬出入等の際の取り扱いが容易である。
仮設架台20〜23にはそれぞれ、最上位置にあるベント材27の、対となる仮設架台が対向する側に間隔を有して配置された2つのワイヤージャッキ19が設けられる。
第1の昇降台25(第2の昇降台25aについても同じ)の長手方向の一側及び他側がそれぞれ仮設架台20、21(第2の昇降台25aの場合は、仮設架台22、23)に近接配置された状態で、第1の昇降台25の4つの角部には、仮設架台20、21のワイヤージャッキ19のワイヤー30が固定される。
第1の昇降台25は、水平姿勢が保たれた状態で仮設架台20、21のワイヤージャッキ19によって昇降される。仮設架台20、21のワイヤージャッキ19は、床28に置かれた第1の昇降台25を、レール14、14aの配置高さまで引き上げることができる。
第1、第2ガーダー15、15aが第1、第2の昇降台25、25aに載っているとき、第1、第2の昇降台25、25aは配置高さが等しい状態で昇降するので、第1、第2ガーダー15、15aは水平姿勢が保たれ、安定した姿勢が確保されて昇降することができる。
本実施の形態では、第1の昇降台25上に配置された2台のマイクロドーリー31と、第2の昇降台25a上に配置された2台のマイクロドーリー31によって第1ガーダー15を支持するが、マイクロドーリー31の数を変えることもできる。
なお、図3、図6(A)、図7(A)、図8(A)において、マイクロドーリー31は第1ガーダー15、第2ガーダー15aの下側に位置するので破線で示すべきであるが、ここでは実線で示している。
クラブトロリー10は、図4(A)、(B)に示すように、第1の昇降台25上に配置された支持テーブル33、その支持テーブル33に載せられたマイクロドーリー34(自在台車Bの一例)、及びマイクロドーリー34の上に置かれた載置テーブル35を介して、第1の昇降台25に載せられる。
なお、本実施の形態では、クラブトロリー10は、第1の昇降台25に載せられて昇降するが、第2の昇降台25aに載せられて昇降するようにしてもよい。また、マイクロドーリー31、34の代わりに他の自在台車、例えば、チルタンク、チルローラ又はエアキャスター等を用いることができる。
図5、図9(A)、図10(A)、図11(A)において、マイクロドーリー34はクラブトロリー10の下側に位置するので破線で示すべきであるが、ここでは実線で示している。
各マイクロドーリー34は、他のマイクロドーリー34との距離を一定に保ったまま支持テーブル33上で移動して、載置テーブル35及びクラブトロリー10を旋回することができる。
クラブトロリー10は、第1、第2ガーダー15、15aの間を通過するとき、クラブトロリー10が、第1、第2ガーダー15、15aに接触しない向きで、即ち、第1、第2ガーダー15、15aの配置間隔より短い幅(ここでは前後幅W1)の方向が第1、第2ガーダー15、15aの長手方向に直交するように配置して、載置テーブル35の上に配置される。そして、クラブトロリー10は、第1、第2ガーダー15、15aの上端より高い位置まで上昇したとき、図5に示すように、マイクロドーリー34の移動によって90度旋回されて、第1、第2ガーダー15、15aに掛け渡すことが可能な向きになる。
複数のベント材27、ワイヤージャッキ19等の天井クレーン設置システム18の構成部材、部品等が、建屋13内に搬入される。第1、第2の昇降台25、25aは、間隔を有して床28上に平行に配置される(第1工程)。このとき、第1、第2の昇降台25、25aは、平面視してレール14、14aの内側に収まる位置になっている。
レール14、14aには、それぞれ予めサドル16、16aが載置されている。
仮設架台20、21と同様に、第2の昇降台25aの長手方向両側の位置には、仮設架台22、23が形成され、第2の昇降台25aには、仮設架台22、23のワイヤージャッキ19のワイヤー30が固定される。
図7(B)では、第1ガーダー15の両端部の下端及び第2ガーダー15aの両端部の下端が、サドル16、16aの上端と同一高さで記載されているが、実際には、第1ガーダー15の両端部の下端及び第2ガーダー15aの両端部の下端は、サドル16、16aの上端より高い位置に配置される。
第1、第2ガーダー15、15aは、旋回作業が終了したとき、レール14、14aに直交する向きになる。
第1ガーダー15とサドル16、16a、及び第2ガーダー15aとサドル16、16aの連結が完了した後、第1、第2の昇降台25、25aは降下されて、床28上に置かれる。
載置テーブル35上に載せられたクラブトロリー10は、平面視して第1ガーダー15と第2ガーダー15aの間に収まる位置及び向きになっている。
クラブトロリー10の引き上げ作業完了後、図11(A)、(B)に示すように、マイクロドーリー34を駆動してクラブトロリー10を第1の昇降台25上で移動させ、クラブトロリー10を90度旋回する。90度旋回したクラブトロリー10は、ワイヤージャッキ19によって降下され第1、第2ガーダー15、15aの上に載せられ、天井クレーン12の設置が完了する(第5−3工程)。
第5−3工程終了後、第1の昇降台25が床28に下ろされ、仮設架台20〜23の解体作業等が行われる。
この場合、サドル16、16aは、図12(A)に示すように、水平配置された第1ガーダー15(第2ガーダー15aについても同じ)の下部両側に、それぞれ固定されている。
第4工程では、第1、第2の昇降台25、25a上でのマイクロドーリー31の移動によって、サドル16、16aがそれぞれ平面視してレール14、14aに重なるまで、第1、第2ガーダー15、15aが旋回される。第1、第2ガーダー15、15aの旋回作業終了後、ワイヤージャッキ19の作動により第1、第2ガーダー15、15aが降下され、サドル16、16aはレール14、14aにそれぞれ載置される。
例えば、本天井クレーンの設置方法は、天井クレーンの新設のためだけでなく、レールに対して天井クレーンを増設するためや、天井クレーンの更新のためにも適用することができる。
Claims (4)
- クラブトロリー及び該クラブトロリーが載置されるクレーンガーダーを有する天井クレーンを、建屋内の天井部に距離を有して配置された対となるレール上に載せる天井クレーンの設置方法であって、
床上に間隔を有して長尺の第1、第2の昇降台を配置する第1工程と、
前記第1、第2の昇降台にそれぞれ自在台車を介して前記クレーンガーダーを、前記対となるレールを支持する支持部材内に収まるように平面視して前記レールに対し斜め配置にして載せる第2工程と、
前記第1、第2の昇降台の長手方向両側にそれぞれ配置された仮設架台に設けられた引き上げジャッキによって、前記対となるレールにそれぞれ予め載置されたサドルの上端より、前記クレーンガーダーの該サドルへの連結部が高くなるまで、前記第1、第2の昇降台を引き上げる第3工程と、
前記自在台車を駆動して前記第1、第2の昇降台上を移動させて、前記クレーンガーダーの前記サドルへの連結部が平面視して前記サドルに重なるまで、前記クレーンガーダーを旋回し、該サドルと該クレーンガーダーを連結する第4工程と、
前記クラブトロリーを引き上げて前記クレーンガーダーの上に載せる第5工程とを有することを特徴とする天井クレーンの設置方法。 - クラブトロリー及び該クラブトロリーが載置されるクレーンガーダーを有する天井クレーンを、建屋内の天井部に距離を有して配置された対となるレール上に載せる天井クレーンの設置方法であって、
床上に間隔を有して長尺の第1、第2の昇降台を配置する第1工程と、
前記第1、第2の昇降台にそれぞれ自在台車を介して、下部両側にサドルが固定された前記クレーンガーダーを、前記対となるレールを支持する支持部材内に収まるように平面視して前記レールに対し斜め配置にして載せる第2工程と、
前記第1、第2の昇降台の長手方向両側にそれぞれ配置された仮設架台に設けられた引き上げジャッキによって、前記対となるレールより、前記サドルが高くなるまで、前記第1、第2の昇降台を引き上げる第3工程と、
前記自在台車を駆動して前記第1、第2の昇降台上を移動させて、前記クレーンガーダーに固定された前記各サドルがそれぞれ平面視して前記対となるレールに重なるまで、前記クレーンガーダーを旋回し、該各サドルを前記対となるレールにそれぞれ載置する第4工程と、
前記クラブトロリーを引き上げて前記クレーンガーダーの上に載せる第5工程とを有することを特徴とする天井クレーンの設置方法。 - 請求項1又は2記載の天井クレーンの設置方法において、前記クレーンガーダーは間隔を有して配置された第1ガーダーと第2ガーダーからなって、前記クラブトロリーの前後幅又は左右幅の一方が前記第1、第2ガーダーの配置間隔より短く、他方が該第1、第2ガーダーの配置間隔より長くなっている場合、前記第5の工程は、
床上に配置された前記第1の昇降台上に、複数の自在台車Bを介して前記クラブトロリーを載せる第5−1工程と、
前記第1の昇降台の長手方向両側にそれぞれ配置された前記仮設架台に設けられた前記引き上げジャッキによって、前記クラブトロリーを、該クラブトロリーの下端が前記第1、第2ガーダーの上端より高くなる位置まで引き上げる第5−2工程と、
前記自在台車Bを駆動して前記クラブトロリーを前記第1の昇降台上で旋回し、前記クラブトロリーを前記第1、第2ガーダーの上に載せる第5−3工程とを有することを特徴とする天井クレーンの設置方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の天井クレーンの設置方法において、前記引き上げジャッキは、ワイヤージャッキであることを特徴とする天井クレーンの設置方法。
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