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JP2011234485A - インバータ式発動発電機 - Google Patents

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    • HELECTRICITY
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Abstract

【課題】1種類の出力帯の交流機によって仕向地毎の発電機出力仕様を満足できるようにするとともに、負荷変動に応じて発電機出力電圧を自動調整可能とする。
【解決手段】インバータ式発動発電機1は、交流機3と、整流器51と、昇降圧DC−DCコンバータ52と、インバータ53とを有する。交流機3の出力電圧を基準電圧と比較する比較部12を有する。制御部8は、比較部12での比較により、交流機3の出力電圧が基準電圧より大きい場合は、DC−DCコンバータ52を降圧動作させ、交流機3の出力電圧が基準電圧より小さい場合は、DC−DCコンバータ52を昇圧動作させる。制御部8が、交流機3の出力電圧が基準電圧と等しいときに、DC−DCコンバータ52をデューティ比調整範囲の中間値で駆動するとともに、昇圧動作時はデューティ比を中間値から大きくし、降圧動作時はデューティ比を中間値から小さくするPWM制御を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、インバータ式発動発電機に関するものであり、特に、発動機(つまり、エンジン)で駆動されるオルタネータ(交流機)の出力電圧に依存しないで、広い範囲の発電機出力電圧を得ることができると同時に、負荷の増大時に発電出力を絞らないようにすることができるインバータ式発動発電機に関する。
エンジンで駆動される交流機からの交流三相出力電圧を直流電圧に変換する整流器と、整流器の直流出力を交流出力電圧に変換するインバータとを有し、インバータからの交流出力電圧によって電力供給するインバータ式発電機が知られる。前記整流器としては、ダイオードとサイリスタとを用いる混合ブリッジ回路や、全波整流器と降圧または昇圧レギュレータとを用いる方式が知られる。ハイブリッド式発動発電機において、混合ブリッジ回路を用いたものが特許文献1に記載されている。また、太陽電池から供給される直流電圧を昇圧することができるチョッパ回路5を有する発電機が特許文献2に記載されている。
特許第391927号公報 特開平9−163626号公報
インバータ式発動発電機は仕向地(国)毎に必要とされる出力電圧をインバータによって得ることができるので、同期式発電機と比べて都合がよい。しかし、インバータの制御範囲が交流機の出力電圧に依存するため、予め仕向地に応じた電圧を出力できる交流機を用意しておく必要があった。
また、交流機は出力電圧が負荷の大きさ(負荷電流)に対応して低下する垂下特性を有しているので、負荷変動による瞬間的に出力電圧が変動することがある。したがって、負荷変動に対して出力電圧が低下するのに対応するため、定格点(定格電流)を高めることが考えられる。しかし、この場合、高負荷域では都合がよいが、軽負荷域では定格電流を得るための電圧目標値と交流機の出力電圧との差(電位差)が大きくなる。この電位差は全て熱エネルギとして失われるので、できる限り、電位差を小さくすることが望まれる。
また、過負荷によるエンジンストールを招かないように、過負荷領域で発電機出力を絞るようにインバータを制御する過負荷モードを設けることも行われている。
このように、インバータ式発動発電機において、仕向地毎に出力電圧仕様が異なる交流機を予め用意しなければならないし、過負荷に応じて発電機出力を絞るインバータ制御が必要であるという課題があった。
本発明の目的は、上記課題に対して、出力仕様が1種類の交流機を用いて仕向地の所定電圧に対応でき、かつインバータによる発電機出力の抑制制御も不要にすることができるインバータ式発動発電機を提供することにある。
前記目的を達成するための本発明は、エンジンで駆動される交流機と、該交流機の出力を整流する整流器と、該整流器から出力された直流電圧を電圧変換するDC−DCコンバータと、該DC−DCコンバータの出力を交流に変換して発電機出力とするインバータとを有するインバータ式発動発電機において、前記DC−DCコンバータが、入力電圧を昇圧または降圧して出力する昇降圧DC−DCコンバータであり、前記交流機の出力電圧を基準電圧と比較する比較手段と、前記比較手段の比較により、前記交流機の出力電圧が基準電圧より大きい場合は前記DC−DCコンバータを降圧動作させ、前記交流機の出力電圧が基準電圧より小さい場合は前記DC−DCコンバータを昇圧動作させる制御手段とを備えている点に第1の特徴がある。
また、本発明は、前記DC−DCコンバータが、入力電圧を昇圧または降圧させて出力するためのスイッチング素子を有し、前記制御手段が、前記交流機の出力電圧が基準電圧と等しいときに、前記スイッチング素子をデューティ比調整範囲の中間値で駆動するように設定しておき、デューティ比を中間値から大きくすることによって昇圧動作を行う一方、デューティ比を中間値から小さくすることによって降圧動作を行うように構成されているPWM制御手段を有している点に第2の特徴がある。
また、本発明は、前記基準電圧が、所定発電機出力電圧範囲のうちの一つに設定され、 前記交流機として前記所定発電機出力電圧範囲の中間値に相当する定格出力電圧のものが選択されている点に第3の特徴がある。
上記特徴を有する本発明によれば、基準電圧に対する交流機の出力電圧の大小に従って、昇降圧DC−DCコンバータを降圧または昇圧動作させることができるので、交流機の出力電圧に拘わらず、基準電圧として設定した電圧値の発電機出力を得ることができる。
例えば、第3の特徴を有する本発明では、所定発電機出力電圧範囲のうちで設定された基準値に従って、昇降圧コンバータを降圧または昇圧動作させられるので、仕向地によって異なる電圧仕様に対して、1種類の出力電圧仕様を有する交流機を用意するだけで対応することができる。
また、負荷電流に対して出力電圧が垂下特性を有する交流機では、負荷が増大することによって交流機の出力電圧が変化し、基準電圧に対する交流機の出力電圧との大小関係が変化する。したがって、この変化に応じて昇降圧コンバータが動作して発電機出力電圧が増減し、負荷の増大に対応することができる。
また、第2の特徴を有する本発明によれば、昇降圧DC−DCコンバータのデューティ比を増減させることによって、降圧動作または昇圧動作を任意に切り替えることができるので、制御が簡単である。
本発明の一実施形態に係るインバータ式発動発電機のシステム構成を示すブロック図である。 図1に示したインバータ式発動発電機の動作説明図である。 図1に示したインバータ式発動発電機の過負荷時の動作説明図である。 インバータ式発動発電機の制御機能を示すブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るインバータ式発動発電機のシステム構成図である。図1において、インバータ式発動発電機1は、エンジン2に連結され、エンジン2によって駆動される交流機(オルタネータ)3を有する。交流機3は、例えば3相の多極磁石発電機からなる。交流機3の出力側は、出力制御装置5に接続される。出力制御装置5は、整流器51、昇降圧コンバータ52、インバータ53、および波形成形回路54からなる。
整流器51は、ダイオードD1、D2、D3、ならびにD4、D5、D6からなる全波整流ブリッジ回路である。交流機3の3相巻線3UはダイオードD1とD4との結合部に、3相巻線3VはダイオードD2とD5との結合点、3相巻線3WはダイオードD3とD6との結合部にそれぞれ接続される。
昇降圧コンバータ52は、入力された直流電圧を昇圧または降圧する電圧変換回路であり、スイッチング素子(FET)Q1、チョークコイルL3、ダイオードD7を含み、入力側および出力側にそれぞれコンデンサC1、C2が並列接続される。インバータ53は、4つのFETQ2、Q3、Q4およびQ5をブリッジ接続してなる。波形成形回路54はコイルL1、L2とコンデンサC3とからなる。
昇降圧コンバータ52のFETQ1とインバータ53のFETQ2〜Q5は、制御部8によってPWM制御される。昇降圧コンバータ52は入力される直流電圧を昇圧または降圧する。インバータ53は、入力電圧を所定周波数の交流電圧に変換して波形成形回路54に入力する。波形成形回路54は、発電機出力を外部に取り出すための出力端子(例えば、コンセント)6に接続される。コンセント6には負荷7が接続される。
昇降圧コンバータ52の動作を説明する。FETQ1は、制御部8からのPWM信号により、該PWM信号のデューティ比(オン時間/オン・オフ周期)に従って駆動される。FETQ1がオンの時間は、整流器51の入力電圧による電流が、ダイオードD7およびFETQ1を通じて流れる。チョークコイルL3およびコンデンサC2には、FETQ1がオンの時間に電荷が蓄積される。そして、FETQ1がオフになると、チョークコイルL3およびコンデンサC2に蓄積されている電荷による電位が整流器51からの入力電圧に加わり、負荷7には昇圧された電圧が印加される。
昇降圧コンバータ52デューティ比と昇圧比との関係は、次の式で表される。出力電圧=デューティ比×入力電圧/(1−デューティ比)…式1。式1により、昇降圧コンバータ52は、デューティ比が50%以上の領域では昇圧動作、デューティ比が50%未満では降圧動作をする。
そこで、交流機3の出力電圧が、想定される発電機出力電圧範囲のほぼ中間の値になるように交流機3を設定しておく。例えば、発電機出力電圧範囲が交流100ボルト〜230ボルトと想定した場合、整流器51の出力として141ボルトから320ボルトの電圧を出力できるように、例えば、ほぼ中間電圧の165ボルトが整流器51から得られる出力電圧仕様に交流機3を設定しておく。そして、発電機出力として交流100ボルトを要求される場合、デューティ比50%未満(例えば30%)で昇降圧コンバータ52を駆動して165ボルトの入力電圧を141ボルトに降圧する。また、発電機出力として交流230ボルトを要求される場合、昇降圧コンバータ52をデューティ比50%以上(例えば80%)で駆動して、165ボルトの入力電圧を320ボルトに昇圧する。
この昇降圧コンバータ52の動作の一例を図2に示す。図2に示すように、交流機3は、負荷電流と出力電圧との関係が負荷電流に対して交流機3の出力電圧が低下する垂下特性を有する。定格出力が165ボルト(整流器51の出力は230ボルト)である交流機3の出力特性に対して、230ボルト系の発電機出力電圧を得るためには、昇降圧コンバータ52を昇圧動作させて230ボルトの出力電圧を得る。一方、100ボルト系の発電機出力電圧を得るためには、昇降圧コンバータ52を降圧動作させて100ボルトの出力電圧を得る。出力特性Aは垂下特性を有しているので、昇圧のためのFETQ1のデューティ比は、負荷電流と共に大きくし、降圧のためのFETQ1のデューティ比は負荷電流と共に小さくする。
図3は、負荷に応じた昇降圧コンバータ52の動作を示す図である。図3において、垂下特性Bの交流機3では、定格点(定格電流)を超える負荷電流が流れた場合、出力電圧は低下するので、定格点より大きい負荷電流では、昇降圧コンバータ52に昇圧動作を行わせる。一方、定格点(定格電流)未満の負荷電流が流れた場合、出力電圧は上昇するので、定格点より小さい負荷電流に対しては、昇降圧コンバータ52に降圧動作を行わせる。
図4は、制御部8の要部機能を示すブロック図である。制御部8の機能は、マイクロコンピュータによって実現できる。図4において、制御部8は、出力電圧検出部10、基準電圧格納部11、比較部12、デューティ比設定部13およびドライバ14を有する。出力電圧検出部10は、交流機3の交流出力について2相間の電圧を検出する。基準電圧格納部11には、予め、要求される発電機出力電圧値を設定しておく。比較部12は、検出された交流機3の出力電圧と基準電圧値とを比較し、基準電圧値に対する出力電圧の大小を比較結果として出力する。
デューティ比設定部13は、比較結果が、基準電圧値より出力電圧値の方が小さいことを示す場合、デューティ比を50%以上に設定し、ドライバ14にFETQ1の駆動指示を与える。ドライバ14は、駆動指示に従って昇降圧コンバータ52のFETQ1を駆動する。これによって、昇降圧コンバータ52の出力電圧は上昇する。
交流機3の出力電圧が基準電圧値より大きくなれば、デューティ比設定部13は、デューティ比を50%未満に設定し、ドライバ14にFETQ1の駆動指示を与える。ドライバ14は、駆動指示に従って昇降圧コンバータ52のFETQ1を駆動する。これによって、昇降圧コンバータ52の出力電圧は低下する。
例えば、発電機出力電圧として100ボルトが要求される場合、基準電圧値として100ボルトを設定し、発電機出力電圧として230ボルトが要求される場合、基準電圧値として230ボルトを設定する。
そして、交流機3として、定格出力電圧値が100ボルトと230ボルトの中間近くのもの(例えば、165ボルト出力仕様のもの)を用意する。
これにより、例えば、仕向地の商用電圧が100ボルトであれば、デューティ比を50%未満にして昇降圧コンバータ52を降圧動作させ、商用電圧が230ボルトであれば、デューティ比2を50%以上にして昇降圧コンバータ52を降圧動作させる。
こうして、仕向地の商用電圧等、要求される発電機出力電圧と交流機3の定格出力電圧とに基づいて昇降圧コンバータ52を昇圧または降圧動作させ、1種類の出力帯をもつ交流機により幅広い発電機出力電圧を得ることができる。
また、交流機3は負荷電流に対して垂下特性であるため、負荷が過大になると、交流機3の出力電圧が低下する。昇降圧コンバータ52が昇圧動作中に負荷電流が増大した場合は、この負荷電流増大分に対応して交流機3の出力電圧は低下するので、デューティ比50%以上での駆動が促進される。一方、昇降圧コンバータ52が降圧動作中に負荷電流が増大した場合は、この負荷電流増大分に対応して交流機3の出力電圧は低下するので、デューティ比50%未満の駆動では、負荷電流の増大に対応できない。そこで、降圧動作中に交流機3の出力電圧の低下が認識されると、デューティ比を50%以上にして、昇圧動作に切り替える。発電機出力電圧が高められることによって負荷電流は低減し、この結果、垂下特性の交流機3の出力電圧は増大する。したがって、発電機出力を絞ることなく負荷7に電力供給することができる。
このように、交流機3の出力電圧と基準電圧値との関連に基づいて、昇降圧コンバータ52のデューティ比を変化させることにより、出力端子6(コンセント)には、要求される発電機電圧を出力することができる。
上述のように、本実施形態によれば、1種類の出力電圧仕様を有する交流機3によって各国向けの発電機電圧を出力することができるし、過負荷に対しても適切に対応することができる。
本発明を、実施例に従って説明したが、本発明はこの実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載した事項と周知技術に基づいて変形が可能である。例えば、本実施形態の昇降圧コンバータ52は、電力供給源としてエンジン駆動される交流機3を備えるだけでなく、バッテリを第2の電力供給源として備えるハイブリッド式発動発電機にも適用することができる。
1…インバータ式発動発電機、 2…エンジン、 3…交流機、 5…出力制御装置、 7…負荷、 8…制御部、 10…出力電圧検出部、 11…定格電圧格納部、 12…比較部、 13…デューティ比設定部、 14…ドライバ、 52…昇降圧コンバータ

Claims (3)

  1. エンジンで駆動される交流機と、該交流機の出力を整流する整流器と、該整流器から出力された直流電圧を電圧変換するDC−DCコンバータと、該DC−DCコンバータの出力を交流に変換して発電機出力とするインバータとを有するインバータ式発動発電機において、
    前記DC−DCコンバータが、入力電圧を昇圧または降圧して出力する昇降圧DC−DCコンバータであり、
    前記交流機の出力電圧を基準電圧と比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較により、前記交流機の出力電圧が基準電圧より大きい場合は前記DC−DCコンバータを降圧動作させ、前記交流機の出力電圧が基準電圧より小さい場合は前記DC−DCコンバータを昇圧動作させる制御手段とを備えていることを特徴とするインバータ式発動発電機。
  2. 前記DC−DCコンバータが、入力電圧を昇圧または降圧させて出力するためのスイッチング素子を有し、
    前記制御手段が、前記交流機の出力電圧が基準電圧と等しいときに、前記スイッチング素子をデューティ比調整範囲の中間値で駆動するように設定しておき、デューティ比を中間値から大きくすることによって昇圧動作を行う一方、デューティ比を中間値から小さくすることによって降圧動作を行うように構成されているPWM制御手段を有していることを特徴とする請求項1記載のインバータ式発動発電機。
  3. 前記基準電圧が、所定発電機出力電圧範囲のうちの一つに設定され、
    前記交流機として前記所定発電機出力電圧範囲の中間値に相当する定格出力電圧のものが選択されていることを特徴とする請求項2記載のインバータ式発動発電機。
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