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JP2011137750A - 鉛直確認装置 - Google Patents

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JP2011137750A
JP2011137750A JP2009298658A JP2009298658A JP2011137750A JP 2011137750 A JP2011137750 A JP 2011137750A JP 2009298658 A JP2009298658 A JP 2009298658A JP 2009298658 A JP2009298658 A JP 2009298658A JP 2011137750 A JP2011137750 A JP 2011137750A
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Abstract

【課題】鉛直方向に照射されるレーザー光を使用して、作業者単独でかつ容易に建築部材等を鉛直な姿勢に設置することを可能とする鉛直確認装置を提供する。
【解決手段】この発明にかかる鉛直確認装置10は、レーザー照射装置50により地面に対して鉛直方向に照射されるレーザー光52を使用して建築部材等の鉛直状態を確認するための鉛直確認装置であって、鉛直状態に設置すべき建築部材等に配置され、レーザー光52を照射するためのレーザー照射装置50と、レーザー照射部50の配置場所から、レーザー光52が届く程度の距離を隔てて配置され、レーザー光52を反射するための反射部34と、レーザー照射装置50と反射部34との間であって、反射部34から適宜な距離を隔てて配置され、レーザー光52の幅よりもわずかに広い幅を有するスリット孔38aが形成されるスリット部と38とを備える鉛直確認装置である。
【選択図】図1

Description

この発明は、建築部材等を鉛直な姿勢に設置するための鉛直確認装置に関し、特にたとえば、作業者単独でかつ容易に建築部材等を鉛直な姿勢に設置することを可能にする鉛直確認装置に関する。
従来においては、建築部材である壁等を地面に対して鉛直に設置する場合、例えば、特許文献1に記載されるようなレーザー墨出し装置が用いられている(特許文献1参照)。このようなレーザー墨出し装置は、レーザー照射部分が装置本体に固定されておらず、レーザー照射部分を備えた揺動体がジンバル機構を介して装置本体に揺動自在に設けられたタイプである。これは、レーザー照射部分を備えた揺動体が装置本体に対して揺動することで、レーザー照射部分が装置本体の設置姿勢の傾きに関わりなく一定の姿勢を保つように構成され、よって、水平、鉛直方向のレーザー照射を行うことができる。
上述したようなレーザー墨出し装置を用いて、建築部材である壁等を鉛直方向に設置する場合、例えば、照射されるレーザー光と該壁とが重なるかまたは平行となるように沿わせることによって行われている。
特開2002−213954号公報
しかしながら、レーザー墨出し照射装置により照射されるレーザー光と該壁とが重なるかまたは平行であるか否かの確認の作業と該壁を押したり引いたりして建築部材等を鉛直状態にするための作業とは別々の場所で行われ、換言すれば、別々の視点が必要であることから、これらの作業は複数の作業員により行う必要があるため、それらの作業効率の低下および作業に時間を要する問題が生じていた。
それゆえに、この発明の主たる目的は、鉛直方向に照射されるレーザー光を使用して、作業者単独でかつ容易に建築部材等を鉛直な姿勢に設置することを可能とする鉛直確認装置を提供することである。
この発明にかかる鉛直確認装置は、レーザー照射装置により地面に対して鉛直方向に照射されるレーザー光を使用して建築部材等の鉛直状態を確認するための鉛直確認装置であって、鉛直状態に設置すべき建築部材等に配置され、レーザー光を照射するためのレーザー照射装置を有するレーザー照射部と、レーザー照射部の配置場所から、レーザー光が届く程度の距離を隔てて配置され、レーザー光を反射するための反射部と、レーザー照射部と反射部との間であって、反射部から適宜な距離を隔てて配置され、レーザー光の幅よりもわずかに広い幅を有するスリット孔が形成されるスリット部とを備える鉛直確認装置である。
また、この発明にかかる鉛直確認装置では、反射部が、断面略半円であり、かつ下に凸の円柱形状に形成された反射面を有するように形成され、スリット部が、断面略半円の最下端点を通る円柱形状の母線に対して平行で、かつ最下端点を通る法線上に、スリット孔が形成されることが好ましい。
また、この発明にかかる鉛直確認装置では、鉛直確認装置が、ベース部をさらに含み、ベース部には、少なくとも反射部およびスリット部が形成され、ベース部が、レーザー照射部が配置される面と同一面側における建築部材等に接合手段により取り外し可能に取り付けられることが好ましい。
また、この発明にかかる鉛直確認装置では、鉛直確認装置が、略鉛直方向に延びる長さ方向を有する柱部と、反射部とレーザー照射部との間に形成され、建築部材等と柱部とが平行となるように建築部材等と連結するための取付け部材とをさらに含み、レーザー照射部が、柱部の一方面における下端側に配置され、ベース部が、レーザー照射部の配置される面と同一面における柱部の上端側に接合手段により取り外し可能に取り付けられることが好ましい。
さらに、この発明にかかる鉛直確認装置では、スリット部の下側に、スリット孔に対して平行に複数本の罫線が形成されたメモリ表示部を設けることが好ましい。
さらにまた、この発明にかかる鉛直確認装置では、反射部における前面および一方側面には、太陽光遮断部が設けられることが好ましい。
この発明にかかる鉛直確認装置によれば、鉛直な姿勢に設置すべき建築部材等が鉛直状態になった場合に、レーザー照射装置により照射されたレーザー光がスリット孔を通して反射部に到達するので、建築部材等を鉛直にする作業を行いながら容易に建築部材等が鉛直状態になったことを視認することができる。
また、この発明にかかる鉛直確認装置によれば、該鉛直確認装置を建築部材等に取り付けた際に、鉛直な姿勢に設置すべき建築部材等が鉛直状態になった場合に、レーザー照射装置により照射されたレーザー光がスリット孔を通して反射部に到達し、その反射部に設けられた断面略半円の円柱形状に形成された反射面に該レーザー光が照射するので、建築部材等を鉛直にする作業を行いながらより容易にその作業を行っている場所から該反射面にレーザー光が照射されたことを視認することができ、結果、建築部材等が鉛直状態になったことを視認することができる。
また、この発明にかかる鉛直確認装置によれば、ベース部に反射部およびスリット部が一体に形成され、該ベース部が、レーザー照射装置が配置される面と同一面における柱部の上端側において取り外し可能に取り付けられるので、例えば、長さ等の異なる柱部に付け替えて使用することができる。
さらに、この発明にかかる鉛直確認装置によれば、略鉛直方向に延びる長さ方向を有する柱部を含み、柱部の一方面における下端側にレーザー照射部が配置され、柱部の上端側にベース部が配置されるので、柱部を持ち運ぶことで、鉛直確認装置を一体にして運搬することができる。
また、この発明にかかる鉛直確認装置によれば、スリット部の下側に、罫線が形成されたメモリ表示部を設けるので、建築部材等がほぼ鉛直状態になったときに、どの程度左右方向のいずれの方向に傾いているかを容易に視覚的に把握することができる。
さらにまた、この発明にかかる鉛直確認装置によれば、反射部の前面および一方側面に太陽光遮断部が設けられるので、反射部に照射される太陽光による影響を排除することで、反射部に照射されるレーザー光を視覚的に明瞭にすることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明にかかる鉛直確認装置の実施形態を示す正面図である。 この発明にかかる鉛直確認装置の実施形態を示す側面図である。 この発明にかかる鉛直確認装置の本体部の斜視図である。 この発明にかかる鉛直確認装置の使用状態を示す図である。
図1は、この発明にかかる鉛直確認装置10の実施形態を示す正面図であり、図2は、その側面図である。また、図3は、この発明にかかる鉛直確認装置10の本体部30の斜視図を示す。さらに、図4は、この発明にかかる鉛直確認装置10の使用状態を示す図である。
この発明にかかる鉛直確認装置10は、作業者単独でかつ容易に建築部材等を鉛直な姿勢に設置するために使用されるものである。この鉛直確認装置10は、柱部20、本体部30およびレーザー光52を照射するためのレーザー照射装置50により構成される。
柱部20は、本体部30およびレーザー照射装置50を保持し、さらに鉛直な姿勢に設置することが求められる建築部材等に本発明にかかる鉛直確認装置10を取付けるために備えられる。柱部20は、柱本体部22、柱補助部24および取付け部材26により構成される。柱部20の上端側の前面に本体部30が、下端側の前面にレーザー照射装置50が配置される。すなわち、本体部30およびレーザー照射装置50は、柱部20に対して同一面上に配置される。
柱本体部22は、柱部20を構成する基本的な部材である。柱本体部22は、例えば、鉛直方向に延びる長さ方向を有する略直方体の柱状に形成される。柱本体部22には、ベース部取付け孔22aおよびレーザー照射装置配置部22bが形成される。柱本体部22は、レーザー照射装置50から照射されるレーザー光52が反射部34に届き、また鉛直に設置すべき建築部材等を鉛直にするために必要な長さを有する。柱本体部22は、例えば、前後方向の長さは30mm、左右方向の長さは50mmの断面略矩形であって、上下方向の長さは、1800mmで形成される。柱本体部22は、例えば、アルミニウム等の金属により形成される。
ベース部取付け孔22a,22aは、後述する本体部30におけるベース部32を柱本体部22に取付けるために使用され、第1接合部材32eを挿通させるために使用される。ベース部取付け孔22a,22aは、柱本体部22の上側に縦に2箇所、ベース部32に設けられる第1U字切欠32cおよび第2U字切欠32dの間隔に対応して形成される。
レーザー照射装置配置部22bは、レーザー照射装置50を配置するために設けられる。レーザー照射装置配置部22bは、略矩形の平板に形成されており、例えば、柱本体部22の下側に形成される。また、レーザー照射装置配置部22bの後端辺22b1は、柱本体部22の前面に対して直交するように当接される。レーザー照射装置配置部22bは、例えば、柱本体部22の下端辺22dから100mmの位置に当接される。レーザー照射装置配置部22bは、レーザー照射装置50を設置するために必要な大きさを備えており、例えば、アルミニウム等の金属により形成される。
柱補助部24は、鉛直な姿勢にするための建築部材等に対して鉛直確認装置10を取付ける際に、該柱補助部24を該建築部材等に添わせることで、鉛直確認装置10を安定して該建築部材等に取付けるために設けられる。また、柱補助部24は、第1柱補助部24aおよび第2柱補助部24bにより構成される。第1柱補助部24aおよび第2柱補助部24bは、柱本体部22の右側面に着設される。第1柱補助部24aは、前後方向および左右方向の長さは30mmの断面略矩形であって、上下方向の長さは、約1000mmで形成される。また、第2柱補助部24bは、前後方向および左右方向の長さは30mmの断面略矩形であって、上下方向の長さは、約500mmで形成される。第1柱補助部24aおよび第2柱補助部24bは、それぞれ、例えば、アルミニウム等の金属により形成される。
取付け部材26,26は、鉛直な姿勢にするための建築部材等に鉛直確認装置10を取付けるために設けられる。取付け部材26,26は、柱本体部22の上下方向における略中央部に配置される。取付け部材26は、連結部26a、かかり部26bおよびストッパ部26cにより構成される。取付け部材26は、略直方体の形状に形成される。
連結部26aの一方端側は、かかり部26bと連結され、連結部26aの他方端側は、柱本体部22に右側面および左側面に対して軸等を介して回転可能に枢設される。
ストッパ部26cは、取付け部材26により建築部材等に対して取付ける際に、取付け部材26が、柱本体部22に対して直交する状態より大きく回動することを防止するために設けられる。ストッパ部26cは、第1柱補助部24aの前面および後面であって、連結部26aが、柱本体部22に対して直交する位置まで回動したときに連結部26aの上辺に接する位置に設けられる。例えば、ストッパ部26cは、第1柱補助部24aにおける前面および後面に形成され、例えば、金属製のピン等により形成される。
図4に示すとおり、本実施例においては、鉛直確認装置10を第1パネル60に取り付ける場合、かかり部26bが、例えば、第1パネル60の締め付け鋼管部60bに引っ掛けられることで、鉛直確認装置10が第1パネル60に取り付けられる。すなわち、締め付け鋼管部60bの左右側面が、第1柱補助部24aの右側面およびかかり部26bの左側面により挟まれることによって、鉛直確認装置10が第1パネル60と連結される。結果、第1パネル60と鉛直確認装置10の柱部20とが、略鉛直方向に平行となるように連結される。
本体部30は、レーザー照射装置50により照射されたレーザー光52が反射部34に到達するか否かにより本発明にかかる鉛直確認装置10を使用して建築部材等が鉛直な姿勢に設置できているか否かを視覚的に確認するために設けられる。本体部30は、ベース部32、反射部34、太陽光遮断部36、スリット部38およびメモリ表示部40により構成される。本体部30は、ベース部32を介して柱本体部22の上側に配置される。
ベース部32は、本体部30を柱本体部22から取り外し可能にするために設けられる。ベース部32は、略矩形の平板の形状に形成される。ベース部32における上端辺32aの略中央部には第1U字切欠32cが、また、ベース部32における下端辺32bの略中央部には第2U字切欠32dが形成される。ベース部32は、第1接合部材32eを第1U字切欠32cおよび第2U字切欠32dを介して、第1接合部材32eおよび第2接合部材32fを使用して柱本体部22に取付けられる。第1接合部材32eは、ボルト等が使用される。第2接合部材32fは、ベース部取付け孔22aに挿通された第1接合部材32eにより本体部30を取付ける際に、その第1接合部材32eを締め付けるために使用される。第2接合部材32fは、例えば、ナット等が使用される。ベース部32は、上下方向に、反射部34およびスリット部38を設けるために必要な大きさを備える。ベース部32は、例えば、略矩形の平板に形成されたアルミニウム等の金属により形成され、例えば、上下方向の長さは165mm、左右方向の長さは50mmに形成される。また、ベース部32の幅方向の大きさは、上方向また下方向に向かうにつれて狭くなるようにテーパ状に形成されている。ベース部32は、レーザー照射装置配置部22bが当接される面と同一面であって、例えば、ベース部32における上端辺32aが、柱本体部22における上端辺22cと一致するように配置される。
反射部34は、レーザー照射装置50により照射されたレーザー光52を反射するために設けられ、作業者に対して、鉛直な姿勢にすべき建築部材等が鉛直な姿勢に設置されたことを視認できるようにするために設けられる。反射部34は、反射板34aおよび反射板固定部34bにより構成される。また、反射部34は、レーザー照射装置50により照射されたレーザー光52が届く程度にレーザー照射装置50と距離を隔てて配置される。
反射板34aは、断面略半円であり、かつ下に凸の円柱形状に形成される。反射板34aの下面側には反射面34cが形成される。本発明にかかる鉛直確認装置10を使用して建築部材等が鉛直な姿勢に設置されると、断面略半円の最下端点34dを通る円柱形状の母線34e上にレーザー照射装置50により照射されるレーザー光52が照射される。反射板34aは、例えば、略矩形の平板に形成されたアルミニウム等の金属を湾曲させることにより形成され、また、例えば、緑色に形成される。反射板34aにおいて、断面略半円の大きさは、半径は、例えば、25mmであり、前後方向の長さは、70mmに形成される。また、反射板34aの後面34gは、ベース部32に接して着設される。反射板34aは、断面略半円であり、かつ下に凸の円柱形状に形成されるので、鉛直な姿勢に設置すべき建築部材等に対して鉛直にする作業を行う際に、その作業を行う場所、すなわち、反射部34から斜め下方向から反射板34aに照射されるレーザー光52が照射されている様子を容易に作業場で視覚的に確認することができ、結果、建築部材等が鉛直状態になったことを容易に作業場で視覚的に確認することができる。
反射板固定部34bは、略矩形の平板に形成され、反射板34aの上面に着設される。そして、反射板固定部34bの後端辺34b1は、柱本体部22の上側に、ベース部32に対して直交するように、反射板34aと共に当接される。反射板固定部34bは、少なくとも反射板34aを保持するために必要な大きさを備え、例えば、前後方向の長さは70mm、左右方向の長さは50mmの略矩形に形成される。また、反射板固定部34bは、ベース部32における上端辺32aから30mmの位置に設けられ、また、ベース部32が柱本体部22に取り付けられた場合、反射板固定部34bは、柱本体部22の上端辺22cから30mmの位置に設けられる。反射板固定部34bは、例えば、アルミニウム等の金属により形成される。
太陽光遮断部36は、レーザー照射装置50により照射されたレーザー光52が反射部34に照射されたときに、そのレーザー光52が照射されていることを視覚的に明瞭にするために設けられる。太陽光遮断部36は、第1遮断部36aおよび第2遮断部36bにより構成される。第1遮断部36aは、反射板34aの前面34fに着設され、第2遮断部36bは、反射板34aの右側面に着設される。第1遮断部36aは、下に凸の略半円形状の平板に形成される。第2遮断部36bは、略矩形の平板に形成される。また、第1遮断部36aおよび第2遮断部36bは、それぞれ、例えば、アルミニウム等の金属により形成される。
スリット部38は、本発明にかかる鉛直確認装置10を使用して建築部材等を鉛直な姿勢に設置する場合に、略鉛直な状態になったときに限り、レーザー光52を反射板34aに対して通過させるように機能させるために設けられる。スリット部38は、略矩形の平板に形成され、略中央部にスリット孔38aが形成される。スリット部38は、例えば、左右方向の長さは50mm、前後方向の長さは70mmに形成され、例えば、アルミニウム等の金属により形成される。スリット部38は、反射部34の下方に適宜な距離を隔てて形成され、例えば、100mmの間隔を隔てて形成される。なお、この間隔は、反射部34の左右斜め下方向から反射部34を目視したときに、レーザー光52が反射していることを視認できるために必要な間隔が設けられる。スリット部38の後端辺38bは、ベース部32に対して直交するように当接される。スリット孔38aは、反射板34aにおける母線34eに対して平行で、かつ最下端点34dを通る法線上となるように配置される。スリット孔38aは、レーザー光52の幅より、わずかに広い幅に形成され、例えば、幅1mmであり、長さ80mmに形成される。
メモリ表示部40は、レーザー照射装置50により照射されたレーザー光52が、スリット孔38a付近に到達した際に、そのスリット孔38aに対して柱部20がどの程度左右方向に傾いているのかを視覚的に把握するために設けられる。メモリ表示部40は、略矩形の平板に形成され、左右方向の長さは50mm、上下方向の長さは約70mmに形成される。また、メモリ表示部40には、複数本の罫線40c,40c,…が形成される。メモリ表示部40を本体部20に設けた際、罫線40cは、スリット孔38aの長手方向に対して平行となるように形成される。また、メモリ表示部40は、レーザー光52が透過可能な半透明または透明に形成され、例えば、プラスチック等により形成される。メモリ表示部40は、メモリ表示部40の上端辺40aがスリット部30の下面と接続され、メモリ表示部40の下端辺40bがベース部32の前面と接続されるように設けられる。本実施例において、メモリ表示部40は、例えば、定規等により形成される。
レーザー照射装置50は、レーザー照射装置50により地面に対して鉛直方向に照射されるレーザー光52を照射するために設けられる。レーザー照射装置50は、レーザー光52を照射するためのレーザー照射部分を有する。レーザー照射部分は、レーザー照射装置50本体に固定されておらず、レーザー照射部分を備えた揺動体がジンバル機構を介してレーザー照射装置50に揺動自在に設けられている。従って、レーザー照射部分は、レーザー照射装置50の設置姿勢の傾きに関わりなく、常に鉛直方向にレーザー光52を照射することができる。レーザー照射装置50は、柱本体部22に形成されたレーザー照射装置配置部22bに配置される。レーザー光52は、例えば、柱本体部22の前面から隔てて50mmの位置から鉛直上向きに照射されるように、レーザー照射装置50は、レーザー照射装置配置部22bに配置される。
次に、この発明にかかる鉛直確認装置10の使用状態についてより詳細に説明する。
図4は、この発明にかかる鉛直確認装置10の使用状態を示す図である。
まず、鉛直姿勢にすべき建築部材たる第1パネル60および第2パネル62が略鉛直となるように配置されている。第1パネル60および第2パネル62は、それぞれ、パネル本体部60a,62aおよび締め付け鋼管部60bにより構成される。そして、第1パネル60および第2パネル62により挟まれた空間にコンクリート70を流し込むことで、コンクリート70により形成される壁が製作される。その後、例えば、第1パネル60の鉛直状態にするために、屋起こし具80ならびにチェーン90およびタンパックル96が使用される。屋起こし具80は、第1パネル60を押すために、換言すれば、図4において第1パネル60を右方向に傾倒するために使用される。なお、屋起こし具80は、屋起こし具80の一方端82側が、第1パネル60側は、締め付け鋼管部60bに対して作用し、屋起こし具80の他方端84側が、地面に設置された滑り止め部材86に作用するように固定される。また、チェーン90は、第1パネル60とタンパックル96とを連結するための第1チェーン92、およびタンパックル96と地面を連結するための第2チェーン94により構成され、タンパックル96は、第1パネル60を左方向に引っ張るために、換言すれば、図4において第1パネル60を左方向に傾倒するために使用される。なお、第1パネル60と第1チェーン92は、フック98aにより連結され、地面と第2チェーン94は、フック98bにより連結される。
続いて、この発明にかかる鉛直確認装置10が例えば第1パネル60に取り付けられる。具体的には、第1パネル60の締め付け鋼管部60bに柱部20における取付け部材26を介して取り付けられる。結果、第1パネル60と鉛直確認装置10の柱部20とは平行に取り付けられる。
ここで、第1パネル60が、図4において左方向に傾倒している場合には、レーザー照射装置50により照射されるレーザー光52は、常に鉛直上向き方向に照射されるので、スリット部38に形成されたスリット孔38aより右側のメモリ表示部40にレーザー光52が照射される。したがって、この場合、屋起こし具80を押すことで、図4において第1パネル60を右方向に傾倒するように押していく。そして、第1パネル60が鉛直姿勢になると、レーザー光52は、スリット孔38aを通過し、反射板34aの反射面34cにおける最下端点34dにレーザー光52が照射される。このとき、作業者は、反射板34aから左下の位置から反射面34cを見ることになるが、反射面34cは、下に凸の断面略半円の形状に形成されているので、作業者は、その反射面34cにレーザー光52が照射されていることを容易に確認することができる。したがって、屋起こし具80を押す作業を行いながら、第1パネル60が鉛直な姿勢に設置されたか否かの確認を、作業者単独でかつ容易に行うことができる。
また、第1パネル60が、図4において右方向に傾倒している場合には、レーザー照射装置50により照射されるレーザー光52は、常に鉛直上向き方向に照射されるので、スリット部38に形成されたスリット孔38aより左側のメモリ表示部40にレーザー光52が照射される。したがって、この場合、タンパックル96を回動すると、第1パネル60はチェーン90を引っ張るように作用し、図4において第1パネル60を左方向に傾倒するように引っ張られる。そして、第1パネル60が鉛直姿勢になると、上述した場合と同様に、レーザー光52は、スリット孔38aを通過し、反射板34aの反射面34cにおける最下端点34dにレーザー光52が照射される。このとき、作業者は、反射板34aから左下の位置から反射面34cを見ることになるが、反射面34cは、下に凸の断面略半円の形状に形成されているので、作業者は、その作業場所より反射面34cにレーザー光52が照射されていることを容易に確認することができる。したがって、タンパックル96を使用して第1パネル60を左方向に傾倒する作業を行いながら、第1パネル60が鉛直な姿勢に設置されたか否かの確認を、作業者単独でかつ容易に行うことができる。
本発明にかかる鉛直確認装置10によれば、鉛直確認装置10を建築部材等に取付けた場合、鉛直な姿勢に設置すべき建築部材等が鉛直状態になったときに、レーザー照射装置50により照射されたレーザー光52が反射部34に設けられた断面略半円の円柱形状に形成された反射面34cに該レーザー光52が照射するので、建築部材等を鉛直にする作業を行いながら、該反射面34cにレーザー光52が照射されたことを確認することができる。
また、本発明にかかる鉛直確認装置10によれば、スリット部38の下側に、罫線40aが形成されたメモリ表示部40を設けるので、建築部材等がほぼ鉛直状態になったときに、どの程度左右方向のいずれの方向に傾いているかを容易に把握することができる。
すなわち、本発明にかかる鉛直確認装置10によれば、極めて短時間(例えば、3秒ほど)で、鉛直な姿勢に設置すべき建築部材等が傾いているのか(いわゆる不良状態)をメモリ表示部40における罫線40cの幅により把握することができ、その状態を、作業者単独で是正することができる。
さらに、本発明にかかる鉛直確認装置10によれば、反射部34における反射板34aに第1遮断部36aおよび第2遮断部36bが設けられるので、反射部34に照射される太陽光による影響を排除することで、反射面34cに照射されるレーザー光52を視覚的に明瞭にすることができる。
さらにまた、本発明にかかる鉛直確認装置10によれば、本体部30にベース部32を含み、そのベース部32に反射部34、太陽光遮断部36、スリット部38およびメモリ表示部40が一体に形成されており、該ベース部32が柱本体部22の前面に対して取り外し可能に取り付けられるので、例えば、長さ等の異なる柱部20に付け替えることが可能である。
なお、本実施例においては、反射部34、スリット部38およびレーザー照射装置50は、柱部20上に配置されているが、これに限られるものではなく、鉛直に設置すべき建築部材等に直接配置されるようにしてもよい。この場合、反射部34、スリット部38およびレーザー照射装置50の位置関係は、柱部20上に配置されている位置関係が維持される。また、レーザー照射装置50によって上から下へ鉛直方向に照射されたレーザー光52を使用してもよい。この場合、レーザー照射装置50は建築部材等に対して上側に配置され、反射部34およびスリット部38は建築部材等に対して下側に配置される。
また、本実施例においては、反射部34おける反射板34aは、断面略半円であり、かつ下に凸の円柱形状に形成されたものを使用しているが、これに限られるものではなく、例えば、略矩形の平板とした反射板34aを使用してもよい。
また、本実施例においては、ベース部32に反射部34およびスリット部38が形成されているが、これに限られるものではなく、柱部20に直接的に反射部34およびスリット部38が形成されてもよい。
さらに、本実施例においては、反射板34aには、太陽光遮断部36が設けられているが、これに限られるものではなく、特に設けられていなくてもよい。
さらにまた、本実施例においては、柱部20の長さは固定されているが、これに限られるものではなく、伸縮自在に形成されてもよい。この場合、柱部20は、例えば、1500mmから1800mmの間で伸縮自在に形成されるのが望ましい。柱部20が伸縮自在に形成されることで、鉛直確認装置10は、コンパクトに収納することができる。
また、本実施例においては、反射板34aは、緑色に形成されているが、これに限られるものではなく、いずれの色彩を施していてもよい。
さらに、本実施例においては、取付け部材26は、連結部26a、かかり部26bおよびストッパ部26cにより構成されているが、これに限られるものではなく、鉛直な姿勢にすべき建築部材等と柱部20とが平行になるような機能を有する取付け部材であれば、いずれの部材でもよい。
この発明にかかる鉛直確認装置は、作業者単独でかつ容易に建築部材等を鉛直な姿勢に設置することに好適に利用できる。
10 鉛直確認装置
20 柱部
22 柱本体部
22a ベース部取付け孔
22b レーザー照射装置配置部
22b1 後端辺
22c 上端辺
22d 下端辺
24 柱補助部
24a 第1柱補助部
24b 第2柱補助部
26 取付け部材
26a 連結部
26b かかり部
26c ストッパ部
30 本体部
32 ベース部
32a 上端辺
32b 下端辺
32c 第1U字切欠
32d 第2U字切欠
32e 第1接合部材
32f 第2接合部材
34 反射部
34a 反射板
34b 反射板固定部
34b1 後端辺
34c 反射面
34d 最下端点
34e 母線
34f 前面
34g 後面
36 太陽光遮断部
36a 第1遮断部
36b 第2遮断部
38 スリット部
38a スリット孔
38b 後端辺
40 メモリ表示部
40a 上端辺
40b 下端辺
40c 罫線
50 レーザー照射装置
52 レーザー光
60 第1パネル
62 第2パネル
60a,62a パネル本体部
60b 締め付け鋼管部
70 コンクリート
80 屋起こし具
82 一方端
84 他方端
86 滑り止め部材
90 チェーン
92 第1チェーン
94 第2チェーン
96 タンパックル
98a,98b フック

Claims (6)

  1. レーザー照射装置により地面に対して鉛直方向に照射されるレーザー光を使用して建築部材等の鉛直状態を確認するための鉛直確認装置であって、
    鉛直状態に設置すべき前記建築部材等に配置され、前記レーザー光を照射するための前記レーザー照射装置を有するレーザー照射部と、
    前記レーザー照射部の配置場所から、前記レーザー光が届く程度の距離を隔てて配置され、前記レーザー光を反射するための反射部と、
    前記レーザー照射部と前記反射部との間であって、前記反射部から適宜な距離を隔てて配置され、前記レーザー光の幅よりもわずかに広い幅を有するスリット孔が形成されるスリット部と
    を備える鉛直確認装置。
  2. 前記反射部は、
    断面略半円であり、かつ円柱形状に形成された反射面を有するように形成され、
    前記スリット部は、
    前記断面略半円の最下端点を通る前記円柱形状の母線に対して平行で、かつ前記最下端点を通る法線上に、スリット孔が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の鉛直確認装置。
  3. 前記鉛直確認装置は、
    ベース部をさらに含み、
    前記ベース部には、少なくとも前記反射部および前記スリット部が形成され、
    前記ベース部は、前記レーザー照射部が配置される面と同一面側における前記建築部材等に接合手段により取り外し可能に取り付けられることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の鉛直確認装置。
  4. 前記鉛直確認装置は、
    略鉛直方向に延びる長さ方向を有する柱部と、
    前記反射部と前記レーザー照射部との間に形成され、前記建築部材等と前記柱部とが平行となるように前記建築部材等と連結するための取付け部材とをさらに含み、
    前記レーザー照射部は、
    前記柱部の一方面における下端側に配置され、
    前記ベース部は、
    前記レーザー照射部が配置される面と同一面における前記柱部の上端側に接合手段により取り外し可能に取り付けられることを特徴とする、請求項3に記載の鉛直確認装置。
  5. 前記スリット部の下側に、前記スリット孔に対して平行に複数本の罫線が形成されたメモリ表示部を設けることを特徴とする、請求項1ないし請求項4に記載の鉛直確認装置。
  6. 前記反射部における前面および一方側面には、太陽光遮断部が設けられることを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の鉛直確認装置。
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