JP2011079602A - ロール体供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロール体Rを載置する台車20を有し、コアCの両端に一対のチャック7を係合して支持するロール体支持装置1に対してロール体Rを搬送するロール体供給装置10であって、台車20は、ロール体RをX方向,Z方向に移動させる移動部DR,30と、一対のチャック7のX方向の位置を求める検出部40a,40bと、一対のチャック7のZ方向の位置を求める検出部47a,47bと、を備え、検出部40a,40b,47a,47bの検出結果に基づいて移動部DR,30を制御する。
【選択図】図2
Description
検出部は、レーザ光を照射する投光部をロール体支持装置のチャック近傍に設置し、その一方でこのレーザ光を受光する受光部を台車に設置することで、ロール体支持装置のチャックと台車上のロール体との相対位置を検出する。
これにより、ロール体のコアの両端は、チャックの中心に対して、例えば±5mm程度の精度で位置決めされるようになっている。
なぜなら、アームの位置決め精度が必ずしも高くないため、各チャックの位置に誤差(位置ズレ)が発生する。このため、アーム(チャック)側に設けた投光部からのレーザ光を台車側の受光部が受光できず、ロール体をチャックに対して位置決め・移載できない不具合が発生してしまうからである。
また、任意のチャックに対するロール体の位置決めに対して、高い精度(例えば±2mm以内)が求められるようになってきている。
本発明に係るロール体供給装置は、中心軸にコアが配置されたロール体を中心軸を水平にして載置する台車を有し、前記コアの両端に一対のチャックを係合して前記ロール体を支持するロール体支持装置に対して前記ロール体を搬送するロール体供給装置であって、前記台車は、前記ロール体を中心軸に直交する第一水平方向(X)に移動させる第一水平移動部と、前記ロール体を上下方向(Z)に移動させる上下移動部と、前記ロール体の中心軸に対する前記一対のチャックの第一水平方向の位置を求める第一水平方向検出部と、前記ロール体の中心軸に対する前記一対のチャックの上下方向の位置を求める上下方向検出部と、を備え、前記第一水平方向検出部及び前記上下方向検出部の検出結果に基づいて前記第一水平移動部及び前記上下移動部を制御することを特徴とする。
まず、ロール体供給装置10の搬送対象であるロール体Rについて図1,2を参照して説明する。
図1,2に示すように、ロール体Rは、中空円筒形のコアCの外周に紙や各種フィルム等のシート状材料がコアC多重に巻かれたものである。したがって、ロール体Rの中心軸AとコアCの中心軸は、ほぼ一致している。
コアCは、ロール体Rの両端から所定量突出しており、この突出した部位に、後述するロール体支持装置1のチャック7やロール体供給装置10のロール体支持部30が係合して、ロール体Rが支持されるようになっている。
次に、ロール体供給装置10によるロール体Rの搬送先(搬送相手)であるロール体支持装置1について図1を参照して説明する。
ロール体支持装置1は、後述するAGV20が走行する搬送路Tを挟んだ床面Fの両側に立設した2本の支柱2a,2bと、支柱2a,2bに対して回転割出可能に支持された回転軸4と、回転軸4の両端から均等角度(120度)で半径方向に延出した左右各3本のアーム6と、アーム6の先端にそれぞれ支柱2a,2bの内側に向かって配置されたチャック7と、から構成されている。
そして、ロール体支持装置1は、左右各3本のアーム6のうち、いずれか一対のアーム6を、AGV20の搬送路Tの終点領域(ロール体載置位置L)に対して回転割出(移動)するように構成されている。
一対のチャック7は、円筒状のハウジング8(8a,8b)と、ハウジング8の中心軸Eから内側に向けて配置された保持具9とから構成され、各アーム6に対して水平方向(Y方向)に突出又は退避可能に構成されている。そして、対向する一対のチャック7をそれぞれ支柱2a,2bの内側に向けて突出させることで、ロール体Rの中心軸Aに配置されたコアCの両端に嵌合して、ロール体Rを挟持し、支持するようになっている。
次に、ロール体供給装置10について図を参照して説明する。
図2に示すように、ロール体供給装置10は、床面Fを自動走行するAGV(台車:Automated Guided Vehicle)20上にロール体Rを載置し、ロール体支持装置1に対して搬送・移載する装置である。AGV20は、その上面に設けられたロール体支持部30(支持コラム30a,30b)によりロール体Rをその中心軸Aが水平になるように支持する。
なお、不図示の制御部は、AGV20の内部に設けられる場合もあれば、AGV20の外部に設けられて遠隔制御を行う場合もある。
そして、走行モータMとステアリングモータSMによって一対の駆動ローラDRを駆動することで、AGV20は、X方向の他、ロール体Rの中心軸Aに平行なY方向(第二水平方向)及びZ回り方向(γ方向)に自在に移動制御可能となっている。
なお、ロール体RのY方向の位置は、AGV20が粗動機構、ロール体支持部30(支持コラム30a,30b)が微動機構として機能して、制御・調整される。
具体的には、ベース22のY方向の両端には、基台45及びこの基台45から立設する支柱46がそれぞれ設けられ、この支柱46に複数のセンサが設けられている。
また、2本の支柱46には、Y方向における、ロール体支持装置1のチャック7の有無(存否)を検出するY方向センサ(第二水平方向検出部)48a,48bもそれぞれ設けられる。
X方向センサ40a,40bは、例えばCCD透過型デジタルセンサであり、投光部42から受光部に向けて帯状のレーザ光(検出光)Bを+Z方向に投光するようになっている。帯状のレーザ光Bの幅方向は、AGV20の走行方向(X方向)に一致するように配置される。
したがって、AGV20がX方向に走行して、ロール体載置位置Lに割出位置決めされている一対のチャック7に向けて移動すると、投光部42と受光部44の間に被測定物であるチャック7(ハウジング8a,8b)が侵入してレーザ光Bの一部を遮断(遮光)するようになっている。
具体的には、投光部42から照射される幅L1の帯状のレーザ光Bは、各ハウジング8a,8bのX方向の外周面(外周端)により遮光されて、幅L2のレーザ光Bとなって受光部44に受光される。
そして、X方向センサ40a,40bの投光部42及び受光部44のAGV20におけるX方向の取付位置は既知であり、また、AGV20におけるロール体Rの中心軸AのX方向の載置位置も既知である。
したがって、ハウジング8a,8bにより遮られたレーザ光Bの幅、すなわちL1−L2=△Lが所定量となるように、AGV20のX方向,γ方向の位置・姿勢を制御することで、ロール体Rの中心軸Aとチャック7の中心軸EのX方向のズレ量(△Xa,△Xb)を0にすることができる。つまり、ロール体Rの中心軸Aとチャック7の中心軸EのX方向,γ方向の位置・姿勢が一致(位置決め)する。
すなわち、円筒形のチャック7(ハウジング8a,8b)のX方向の位置を検出するためには、チャック7(ハウジング8a,8b)のX方向の外周端(外周面)にレーザ光Bに当てる必要がある。しかし、上述したように、ロール体供給装置10のチャック7は、回転移動するアーム6の先端に設けられているため、チャック7のX方向及びZ方向の位置は、アーム6がロール体載置位置Lに割出位置決めされるごとに、変動してしまうという問題がある。
そこで、チャック7(ハウジング8a,8b)に対して、帯状のレーザ光Bを投射して、X方向の遮光量(遮光幅)を検出することで、チャック7(ハウジング8a,8b)のZ方向の位置に影響されずに、X方向の外周端(外周面)を確実に検出・測定することが可能となっている。
つまり、ロール体Rの中心軸Aに対して一対のチャック7の中心軸EがX方向において一致した状態で、直上に位置するチャック7の8a,8bのZ方向の位置が測定される。したがって、Z方向センサ47a,47bとしては、X方向センサ40a,40bのような帯状のレーザ光を用いる必要がないので、安価なセンサを用いることができる。
Y方向センサ48a,48bは、Z方向センサ47a,47bと同様に、支柱46の下端のアーム50の先端に取付けられる。
そして、Y方向センサ48a,48bの検出結果に基づいて、一対のチャック7の中間に、AGV20上のロール体Rを位置決めするようになっている。
もっとも、一対のチャック7のほぼ中間にAGV20上のロール体Rを位置決めする方がロール体Rの移載作業において好ましいのは言うまでもない。
具体的には、図2に示すように、Y方向センサ48a,48bの両方の直上に、チャック7(ハウジング8a,8b)が存在するように、AGV20を制御する。つまり、例えば、Y方向センサ48aのみがチャック7(ハウジング8a)を検出した場合には、AGV20を+Y方向に微少移動させる。そして、Y方向センサ48a,48bの両方によりチャック7(ハウジング8a,8b)が検出される位置でAGV20を停止させる。
なお、Y方向センサ48a,48b及びAGV20を用いたロール体RのY方向の移動(位置決め)は、ロール体RのX方向、Z方向、α方向及びγ方向の位置・姿勢の制御に先だって行われる。
ロール体供給装置10のAGV20には、更に、ロール体RのコアCの外径を検出するコア外径センサ80が設けられている。
コアC(C1〜C3)の直径が異なれば、上述したX方向センサ40a,40b、Z方向センサ47a,47bによる検出結果が相違して、誤制御の原因となってしまう。
コアC1,C2,C3の直径は既知であるから、ロール体供給装置10としては、AGV20上に載置したロール体RのコアCがコアC1,C2,C3のいずれであるかを認識できればよい。そこで、AGV20には、ロール体RのコアCの外径を検出するコア外径センサ80を設けている。
3つの検出センサ80a,80b,80cは、一方の支持コラム30aの内面側にのみ、中心側からX方向の外側に向けて所定間隔で取付けられている。具体的には、図6に示すように、検出センサ80a,80b,80cは、3つのコアC1,C2,C3にそれぞれ対応する位置に配置されている。
また、図6(b)に示すように、直径がコアC1よりも大きく、コアC3よりも小さいコアC2の場合には、2つの検出センサ80a,80bにより反射光が検出される。
また、図6(c)に示すように、最も直径が大きいコアC3の場合には、3つの検出センサ80a,80b,80cの全てにより反射光が検出される。
このように、3つのコアC1,C2,C3に応じて、反射光が検出されるコア外径センサ80の数が定まるので、AGV20上に載置したロール体RのコアCがコアC1,C2,C3のいずれであるかを認識することができる。
まず、最小径のコアC1が検出されると、図6(a)に示すように、ロール体支持部30の上面をH0の位置からH1だけ下げた位置を目標にしてZ方向の位置決めを制御する。
また、図6(b)に示すように、コアC2が検出されると、ロール体支持部30の上面をH0の位置からH2だけ下げた位置を目標にして位置決め制御する。
また、図6(c)に示すように、コアC3が検出されると、ロール体支持部30の上面をH0の位置からH3だけ下げた位置を目標にして位置決めする。
なお、コア外径センサ80を用いたコアCの外径検出は、ロール体RをAGV20に載置した直後に行われる。
更に、Y方向センサ48a,48bの検出結果に基づいてAGV20を制御することで、ロール体Rを、β方向を除く5自由度方向に精度よく移動・位置決めすることも可能となっている。
ロール体支持装置1に対するロール体Rの移載は、以下の工程で行われる。
まず、AGV20上にロール体Rを載置する。ロール体RのコアCの種類(C1〜C3)が不明の場合には、コア外径センサ80の検出結果に基づいてコアCの種類を認識する。
そして、ロール体載置位置Lに一対のチャック7が割出位置決めされている場合には、AGV20をX方向に低速移動させて、ロール体載置位置Lに侵入する。
こうして、ロール体支持装置1の一対のチャック7(ハウジング8a,8b)の中心軸と、AGV20上に載置されたロール体Rの中心軸Aとが位置合わせ(芯合わせ)される。
更に、AGV20上のロール体支持部30(支持コラム30a,30b)を降下させることで、ロール体Rの移載が完了する。
特に、X方向センサ40a,40b及びZ方向センサ47a,47b、更にY方向センサ48a,48bを、ロール体支持装置1側には設けずに、ロール体供給装置10のAGV20側に全て設けたので、チャック7の位置が変動する場合であっても、ロール体支持装置1に対して好適にロール体Rを位置決め・移載することができる。
また、ロール体支持装置1が複数のアーム6を回転移動させる場合について説明したが、その他の移動方式を採用したものであってもよい。
また、チャック7(ハウジング8a,8b)の外形が円筒形である場合に限らない。
また、ロール体Rの中心軸Aをチャック7の中心軸Eに位置合わせ(芯合わせ)する場合に限らない。すなわち、ロール体Rの中心軸Aをチャック7の所定位置に位置合わせする場合であればよい。
また、コアCが中空円筒形の場合について説明したが、円柱形であってもよい。また、コアCの断面形状は、必ずしも円形でなく、三角形や四角形の場合であってよい。
同様に、ロール体のZ方向の移動をロール体支持部30(支持コラム30a,30b)のみにより行う場合に限らず、他の移動機構(粗動機構)を併用するようにしてもよい。
Claims (6)
- 中心軸にコアが配置されたロール体を中心軸を水平にして載置する台車を有し、前記コアの両端に一対のチャックを係合して前記ロール体を支持するロール体支持装置に対して前記ロール体を搬送するロール体供給装置であって、
前記台車は、
前記ロール体を中心軸に直交する第一水平方向に移動させる第一水平移動部と、
前記ロール体を上下方向に移動させる上下移動部と、
前記ロール体の中心軸に対する前記一対のチャックの第一水平方向の位置を求める第一水平方向検出部と、
前記ロール体の中心軸に対する前記一対のチャックの上下方向の位置を求める上下方向検出部と、を備え、
前記第一水平方向検出部及び前記上下方向検出部の検出結果に基づいて前記第一水平移動部及び前記上下移動部を制御することを特徴とするロール体供給装置。 - 前記第一水平移動部及び前記上下移動部は、
前記コアの両端のそれぞれを第一水平方向及び上下方向に移動可能であり、
前記水平方向検出部及び上下方向検出部は、前記一対のチャックのそれぞれの第一水平方向及び上下方向の位置を求めることを特徴とする請求項1に記載のロール体供給装置。 - 前記台車は、
前記ロール体を中心軸に平行な第二水平方向に移動させる第二水平移動部と、
前記ロール体のコアの両端に対する前記一対のチャックの第二水平方向の位置を求める第二水平方向検出部と、を備え、
前記第二水平方向検出部の検出結果に基づいて前記第二水平移動部を制御する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のロール体供給装置。 - 前記台車は、
前記コアの外径を求めるコア外径検出部を備え、
前記コア外径検出部の検出結果に基づいて前記台車に対する前記ロール体の中心軸の上下方向の位置を求める
ことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載のロール体供給装置。 - 前記第一水平方向検出部は、
帯状の検出光を出力する投光部と、
前記投光部に対向配置されて前記検出光を受光する受光部と、
を備えることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか一項に記載のロール体供給装置。 - 前記ロール体支持装置は、前記一対のチャックを複数組備えると共に、いずれかの一対のチャックをロール体載置位置に移動可能であり、
前記台車は、前記ロール体載置位置にある一対のチャックに対して前記ロール体を搬送することを特徴とする請求項1から5のうちいずれか一項に記載のロール体供給装置。
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