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JP2010128079A - プロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置の基板支持方法、及び表示用パネル基板の製造方法 - Google Patents

プロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置の基板支持方法、及び表示用パネル基板の製造方法 Download PDF

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JP2010128079A JP2008300975A JP2008300975A JP2010128079A JP 2010128079 A JP2010128079 A JP 2010128079A JP 2008300975 A JP2008300975 A JP 2008300975A JP 2008300975 A JP2008300975 A JP 2008300975A JP 2010128079 A JP2010128079 A JP 2010128079A
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suction
chuck
vacuum
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Shinya Kudo
慎也 工藤
Nobuhisa Komatsu
伸壽 小松
Toshiyuki Kozuka
敏幸 小塚
Junichi Mori
順一 森
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Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
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Abstract

【課題】裏面転写による不良を少なくする。
【解決手段】チャック10の基板支持面に複数の凸部11,13又は複数の凸部11を設け、複数の凸部11,13又は複数の凸部11により基板1を支持する。凸部11に吸着孔12を設け、凸部11の吸着孔12により基板1を真空吸着する。従来の様にチャック10の基板支持面の凸部以外の部分と基板1との空間を真空にすることなく、凸部11の吸着孔12により基板1を直接真空吸着することができる。従って、従来の真空区画を形成するための土手が必要なく、土手の形状が基板1の表面に焼き付けられることがなくなるので、裏面転写による不良が少なくなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示用パネル基板の製造において、プロキシミティ方式を用いて基板の露光を行うプロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置の基板支持方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に係り、特に、大型の基板の露光を行うのに好適なプロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置の基板支持方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に関する。
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基板等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。露光装置としては、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基板上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ方式とがある。プロキシミティ方式は、プロジェクション方式に比べてパターン解像性能は劣るが、照射光学系の構成が簡単で、かつ処理能力が高く量産用に適している。
プロキシミティ露光装置は、基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクホルダに保持されたマスクとチャックに支持された基板とを極めて接近させて露光を行う。チャックには、従来、基板支持面が平らなものと、基板支持面にピン形状の凸部を複数設けたものとがあった。後者は、ピン形状の凸部により複数の点で基板を支持し、ピン形状の凸部以外の部分と基板との空間を真空引きすることにより、基板を真空吸着して支持する。この様なチャックでは、大型の基板を均等に真空吸着するために、ピン形状の凸部以外の部分と基板との空間を複数の真空区画に分けて真空引きを行っていた。このため、基板支持面には、複数の真空区間を形成するための土手(ライン)が設けられていた。
ガラス基板等の様に光が透過する基板では、露光時に基板を透過した光がチャックで反射し、再び基板を透過して基板の表面に達することにより、チャックの表面形状等が基板の表面に焼き付けられる現象が発生することがある。この現象は、「裏面転写」と呼ばれている。従来の基板支持面が平らなチャックでは、基板の裏面の汚れがチャックに堆積し、この汚れにより裏面転写が発生していた。
一方、基板支持面にピン形状の凸部を設けたチャックでは、汚れの堆積による裏面転写の発生が少ない。しかしながら、裏面転写が発生してチャックの表面形状が基板の表面に焼き付けられたとき、ピン形状の凸部は小さくて人間の目で認識され難いので問題とならないが、真空区画を形成する土手は、直線等の規則的な形状のため人間の目で認識され易いという問題があった。これに対し、特許文献1には、チャックの真空区画を形成する土手を不規則な線で構成し、裏面転写が発生しても人間の目で認識され難くする技術が開示されている。
特開2005−332910号公報
近年の表示用パネルの高画質化の要求に伴い、基板に形成するパターンが細密化し、基板に塗布する感光樹脂材料(フォトレジスト)には、より露光感度の高いものが使用される様になってきた。そのため、裏面転写によりチャックの真空区画を形成する土手の形状が基板の表面に焼き付けられる程度が大きくなり、特許文献1に記載の不規則な線で構成された土手であっても、焼き付け程度によっては、製品の不良となる問題が発生した。
本発明の課題は、裏面転写による不良を少なくすることである。また、本発明の課題は、高画質な表示用パネル基板を歩留まり良く製造することである。
本発明によるプロキシミティ露光装置は、基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置において、チャックが、基板支持面に基板を支持する複数の凸部を有し、複数の凸部の一部又は全部が、基板を真空吸着する吸着孔を有するものである。
また、本発明によるプロキシミティ露光装置の基板支持方法は、基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置の基板支持方法であって、チャックの基板支持面に複数の凸部を設け、複数の凸部により基板を支持し、複数の凸部の一部又は全部に吸着孔を設け、凸部の吸着孔により基板を真空吸着するものである。
基板を支持する複数の凸部の一部又は全部に吸着孔を設け、凸部の吸着孔により基板を真空吸着するので、従来の様にチャックの基板支持面の凸部以外の部分と基板との空間を真空にすることなく、凸部の吸着孔により基板を直接真空吸着することができる。従って、従来の真空区画を形成するための土手が必要なく、土手の形状が基板の表面に焼き付けられることがなくなるので、裏面転写による不良が少なくなる。
さらに、本発明によるプロキシミティ露光装置は、チャックが、基板支持面の中央部に設けられた第1の吸着区画と、第1の吸着区画の外側に設けられた第2の吸着区画とを有し、第1の吸着区画にある凸部の吸着孔が、基板の中央部を真空吸着し、第2の吸着区画にある凸部の吸着孔が、第1の吸着区画にある凸部の吸着孔が基板の中央部を真空吸着した後、その外側を真空吸着するものである。
また、本発明によるプロキシミティ露光装置の基板支持方法は、チャックの基板支持面の中央部に第1の吸着区画を設け、第1の吸着区画の外側に第2の吸着区画を設け、第1の吸着区画にある凸部の吸着孔により、基板の中央部を真空吸着した後、第2の吸着区画にある凸部の吸着孔により、その外側を真空吸着するものである。
大型の基板では、基板をチャックに搭載したとき、基板とチャックの間の空気が逃げ切れずに基板の中央部に残ることがある。基板の中央部に空気が残ったまま、基板全体を同時に真空吸着すると、基板が中央部に残った空気で歪んだままチャックに固定されてしまう。本発明では、チャックの基板支持面の中央部に設けた第1の吸着区画にある凸部の吸着孔により、基板の中央部を真空吸着した後、第1の吸着区画の外側に設けた第2の吸着区画にある凸部の吸着孔により、その外側を真空吸着するので、基板の中央部に空気が残ることなく、大型の基板が平坦に支持される。
さらに、本発明によるプロキシミティ露光装置は、第2の吸着区画の縦横の長さが、長方形の基板の短辺の長さとほぼ等しく、チャックが、第2の吸着区画の縦方向の外側に設けられた第3及び第4の吸着区画と、第2の吸着区画の横方向の外側に設けられた第5及び第6の吸着区画とを有し、第3及び第4の吸着区画にある凸部の吸着孔が、チャックに縦長に搭載された長方形の基板の縦方向の周辺部を真空吸着し、第5及び第6の吸着区画にある凸部の吸着孔が、チャックに横長に搭載された長方形の基板の横方向の周辺部を真空吸着するものである。
また、本発明によるプロキシミティ露光装置の基板支持方法は、第2の吸着区画の縦横の長さを、長方形の基板の短辺の長さとほぼ等しくし、第2の吸着区画の縦方向の外側に第3及び第4の吸着区画を設け、第2の吸着区画の横方向の外側に第5及び第6の吸着区画を設け、長方形の基板をチャックに縦長に搭載して、第3及び第4の吸着区画にある凸部の吸着孔により、基板の縦方向の周辺部を真空吸着し、または、長方形の基板をチャックに横長に搭載して、第5及び第6の吸着区画にある凸部の吸着孔により、基板の横方向の周辺部を真空吸着するものである。長方形の基板をチャックに縦長に搭載する場合及び横長に搭載する場合の両方に対応することができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法は、上記のいずれかのプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは、上記のいずれかのプロキシミティ露光装置の基板支持方法を用いて基板を支持して、基板の露光を行うものである。裏面転写により不良とされる基板が少なくなるので、高画質な表示用パネル基板が歩留まり良く製造される。
本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置の基板支持方法によれば、チャックの基板支持面に複数の凸部を設け、複数の凸部により基板を支持し、複数の凸部の一部又は全部に吸着孔を設け、凸部の吸着孔により基板を真空吸着することにより、従来の真空区画を形成するための土手をなくすことができるので、裏面転写による不良を少なくすることができる。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置の基板支持方法によれば、チャックの基板支持面の中央部に第1の吸着区画を設け、第1の吸着区画の外側に第2の吸着区画を設け、第1の吸着区画にある凸部の吸着孔により、基板の中央部を真空吸着した後、第2の吸着区画にある凸部の吸着孔により、その外側を真空吸着することにより、基板が中央部に残った空気で歪んだままチャックに固定されるのを防止することができるので、大型の基板を平坦に支持することができる。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置の基板支持方法によれば、第2の吸着区画の縦横の長さを、長方形の基板の短辺の長さとほぼ等しくし、第2の吸着区画の縦方向の外側に第3及び第4の吸着区画を設け、第2の吸着区画の横方向の外側に第5及び第6の吸着区画を設け、長方形の基板をチャックに縦長に搭載して、第3及び第4の吸着区画にある凸部の吸着孔により、基板の縦方向の周辺部を真空吸着し、または、長方形の基板をチャックに横長に搭載して、第5及び第6の吸着区画にある凸部の吸着孔により、基板の横方向の周辺部を真空吸着することにより、長方形の基板をチャックに縦長に搭載する場合及び横長に搭載する場合の両方に対応することができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法によれば、裏面転写による不良を少なくすることができるので、高画質な表示用パネル基板を歩留まり良く製造することができる。
図1は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。プロキシミティ露光装置は、ベース3、Xガイド4、Xステージ5、Yガイド6、Yステージ7、θステージ8、チャック支持台9、チャック10、マスクホルダ20、ホルダフレーム21、及びZ−チルト機構22を含んで構成されている。プロキシミティ露光装置は、これらの他に、基板1をチャック10へ搬入し、また基板1をチャック10から搬出する基板搬送ロボット、露光光を照射する照射光学系、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えている。
なお、以下に説明する実施の形態におけるXY方向は例示であって、X方向とY方向とを入れ替えてもよい。
図1において、チャック10は、基板1のロード及びアンロードを行うロード/アンロード位置にある。ロード/アンロード位置において、図示しない基板搬送ロボットにより、基板1がチャック10へ搬入され、また基板1がチャック10から搬出される。チャック10への基板1のロード及びチャック10からの基板1のアンロードは、チャック10に設けた複数の突き上げピンを用いて行われる。突き上げピンは、チャック10の内部に収納されており、チャック10の内部から上昇して、基板1をチャック10にロードする際、基板搬送ロボットから基板1を受け取り、基板1をチャック10からアンロードする際、基板搬送ロボットへ基板1を受け渡す。
基板1の露光を行う露光位置の上空には、ホルダフレーム21が設置されており、ホルダフレーム21には、Z−チルト機構22によりマスクホルダ20が取り付けられている。マスクホルダ20は、マスク2の周辺部を真空吸着して保持する。Z−チルト機構22は、マスクホルダ20を、Z方向(図1の図面上下方向)へ移動及びチルトする。マスクホルダ20に保持されたマスク2の上空には、図示しない照射光学系が配置されている。露光時、照射光学系からの露光光がマスク2を透過して基板1へ照射されることにより、マスク2のパターンが基板1の表面に転写され、基板1上にパターンが形成される。
チャック10は、チャック支持台9を介してθステージ8に搭載されており、θステージ8の下にはYステージ7及びXステージ5が設けられている。Xステージ5は、ベース3に設けられたXガイド4に搭載され、Xガイド4に沿ってX方向(図1の図面横方向)へ移動する。Yステージ7は、Xステージ5に設けられたYガイド6に搭載され、Yガイド6に沿ってY方向(図1の図面奥行き方向)へ移動する。θステージ8は、Yステージ7に搭載され、θ方向へ回転する。チャック支持台9は、θステージ8に搭載され、チャック10の裏面を複数の点で支持する。
Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動により、チャック10は、ロード/アンロード位置と露光位置との間を移動される。ロード/アンロード位置において、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転により、チャック10に搭載された基板1のプリアライメントが行われる。露光位置において、Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動により、チャック10に搭載された基板1のXY方向へのステップ移動が行われる。そして、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転により、基板1のアライメントが行われる。また、Z−チルト機構22によりマスクホルダ20をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせが行われる。
なお、本実施の形態では、マスクホルダ20をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行っているが、チャック支持台9にZ−チルト機構を設けて、チャック10をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行ってもよい。
図2は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置のチャックの上面図である。チャック10の基板支持面(表面)には、複数の凸部11,13が設けられている。凸部11,13は、直径数mmのピン形状であり、チャック10の基板支持面に所定の間隔で複数設けられている。チャック10に基板が搭載されたとき、凸部11,13は、基板を複数の点で支持する。凸部11には、吸着孔12が設けられている。吸着孔12は、凸部11の表面からチャック10の裏面へ通じる貫通孔であり、貫通孔内の空気を真空引きすることにより、チャック10に搭載された基板を真空吸着する。
なお、本実施の形態では、吸着孔12が設けられた凸部11の数と、吸着孔12が設けられていない凸部13の数とがほぼ同じで、凸部11と凸部13とが交互に配置されているが、凸部11と凸部13との比率及びそれらの配置は、これに限らず、凸部11,13の総数及び基板を真空吸着して固定するのに必要な吸着力に応じて適宜決定される。
また、チャック10には、基板の受け取り及び受け渡し用の複数の突き上げピンが設けられているが、図2では、突き上げピンが省略されている。
本実施の形態では、チャック10の基板支持面に、破線で区分けされた複数の吸着区画が設けられている。図3は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置のチャックの吸着区画を示す図である。チャック10の基板支持面の中央部には、吸着区画30aが設けられている。吸着区画30aの外側には、吸着区画30aを囲んで吸着区画30bが設けられている。吸着区画30bは、縦横の長さが、チャック10に搭載する長方形の基板の短辺の長さとほぼ等しく構成されている。吸着区画30bの縦方向の外側には、吸着区画30c,30dが設けられており、吸着区画30bの横方向の外側には、吸着区画30e,30fが設けられている。
なお、本実施の形態では、6つの吸着区画30a,30b,30c,30d,30e,30fが設けられているが、各吸着区画をさらに小さな吸着区画に分割してもよい。
図4は、基板をチャックに縦長に搭載した状態を示す図である。長方形の基板1をチャック10に縦長に搭載したとき、チャック10は、吸着区画30aにある凸部11の吸着孔12により、基板1の中央部を真空吸着し、吸着区画30bにある凸部11の吸着孔12により、その外側を真空吸着する。そして、チャック10は、吸着区画30c,30dにある凸部11の吸着孔12により、基板1の縦方向の周辺部を真空吸着する。
図5は、図2のA−A部の断面と空気圧回路の構成を示す図である。チャック10の裏面で、吸着区画30aにある凸部11の吸着孔12には、管継手40aを介して配管41aが接続されている。配管41aは二股に分岐しており、その一方には、電磁弁42a及びレギュレータ43aを介して、真空設備が接続されている。他方には、電磁弁44a及びレギュレータ45aを介して、空気供給設備が接続されている。
同様に、吸着区画30bにある凸部11の吸着孔12には、管継手40bを介して配管41bが接続されている。配管41bは二股に分岐しており、その一方には、電磁弁42b及びレギュレータ43bを介して、真空設備が接続されている。他方には、電磁弁44b及びレギュレータ45bを介して、空気供給設備が接続されている。
さらに、吸着区画30c,30dにある凸部11の吸着孔12には、管継手40c,40dを介して配管41c,41dがそれぞれ接続されている。配管41c,41dはそれぞれ二股に分岐しており、その一方には、電磁弁42c,42d及びレギュレータ43c,43dを介して、真空設備がそれぞれ接続されている。他方には、電磁弁44c,44d及びレギュレータ45c,45dを介して、空気供給設備がそれぞれ接続されている。
なお、本実施の形態では、吸着区画30cにある凸部11の吸着孔12と、吸着区画30dにある凸部11の吸着孔12とが、別々の配管41c,41dに接続されているが、両者を同じ配管に接続してもよい。
ロード/アンロード位置において基板1をチャック10にロードした後、基板1の真空吸着を行う場合、まず、電磁弁44aを閉じた状態で、電磁弁42aを開く。吸着区画30aにある凸部11の吸着孔12内の空気は、管継手40a、配管41a、電磁弁42a及びレギュレータ43aを介して、真空設備へ吸引される。これにより、吸着区画30aにある凸部11の吸着孔12は、基板1の中央部を真空吸着する。このとき、レギュレータ43aは、真空設備へ吸引される空気の圧力を調整して、吸着孔12の吸着力を制御する。
次に、電磁弁44bを閉じた状態で、電磁弁42bを開く。吸着区画30bにある凸部11の吸着孔12内の空気は、管継手40b、配管41b、電磁弁42b及びレギュレータ43bを介して、真空設備へ吸引される。これにより、吸着区画30bにある凸部11の吸着孔12は、吸着区画30aにある凸部11の吸着孔12により真空吸着された部分の外側を真空吸着する。このとき、レギュレータ43bは、真空設備へ吸引される空気の圧力を調整して、吸着孔12の吸着力を制御する。
チャック10の基板支持面の中央部に設けた吸着区画30aにある凸部11の吸着孔12により、基板1の中央部を真空吸着した後、吸着区画30aの外側に設けた吸着区画30bにある凸部11の吸着孔12により、その外側を真空吸着するので、基板1の中央部に空気が残ることなく、大型の基板が平坦に支持される。
続いて、電磁弁44c,44dを閉じた状態で、電磁弁42c,42dを開く。吸着区画30c,30dにある凸部11の吸着孔12内の空気は、管継手40c,40d、配管41c,41d、電磁弁42c,42d及びレギュレータ43c,44dを介して、真空設備へそれぞれ吸引される。これにより、吸着区画30c,30dにある凸部11の吸着孔12は、基板1の縦方向の周辺部をそれぞれ真空吸着する。このとき、レギュレータ43c,43dは、真空設備へ吸引される空気の圧力を調整して、吸着孔12の吸着力を制御する。
なお、本実施の形態では、吸着区画30cにある凸部11の吸着孔12による真空吸着と、吸着区画30dにある凸部11の吸着孔12による真空吸着とを同時に行っているが、両者を順番に行ってもよい。
基板1の真空吸着を解除する場合、電磁弁42a,42b,42c,42dを閉じて、電磁弁44a,44b,44c,44dを開く。空気供給設備からの空気が、レギュレータ45a,45b,45c,45d、電磁弁44a,44b,44c,44d、配管41a,41b,41c,41d及び管継手40a,40b,40c,40dを介して、吸着区画30a,30b,30c,30dにある凸部11の吸着孔12へ供給される。これにより、吸着区画30a,30b,30c,30dにある凸部11の吸着孔12は、基板1へエアブローを行う。このとき、レギュレータ45a,45b,45c,45dは、空気供給設備から供給される空気の圧力を調整する。
図6は、基板をチャックに横長に搭載した状態を示す図である。長方形の基板1をチャック10に横長に搭載したとき、チャック10は、吸着区画30aにある凸部11の吸着孔12により、基板1の中央部を真空吸着し、吸着区画30bにある凸部11の吸着孔12により、その外側を真空吸着する。そして、チャック10は、吸着区画30e,30fにある凸部11の吸着孔12により、基板1の横方向の周辺部を真空吸着する。
図7は、図2のB−B部の断面と空気圧回路の構成を示す図である。チャック10の裏面で、吸着区画30e,30fにある凸部11の吸着孔12には、管継手40e,40fを介して配管41e,41fがそれぞれ接続されている。配管41e,41fはそれぞれ二股に分岐しており、その一方には、電磁弁42e,42f及びレギュレータ43e,43fを介して、真空設備がそれぞれ接続されている。他方には、電磁弁44e,44f及びレギュレータ45e,45fを介して、空気供給設備がそれぞれ接続されている。
なお、本実施の形態では、吸着区画30eにある凸部11の吸着孔12と、吸着区画30fにある凸部11の吸着孔12とが、別々の配管41e,41fに接続されているが、両者を同じ配管に接続してもよい。
ロード/アンロード位置において基板1をチャック10にロードした後、基板1の真空吸着を行う場合、まず、電磁弁44aを閉じた状態で、電磁弁42aを開く。吸着区画30aにある凸部11の吸着孔12内の空気は、管継手40a、配管41a、電磁弁42a及びレギュレータ43aを介して、真空設備へ吸引される。これにより、吸着区画30aにある凸部11の吸着孔12は、基板1の中央部を真空吸着する。このとき、レギュレータ43aは、真空設備へ吸引される空気の圧力を調整して、吸着孔12の吸着力を制御する。
次に、電磁弁44bを閉じた状態で、電磁弁42bを開く。吸着区画30bにある凸部11の吸着孔12内の空気は、管継手40b、配管41b、電磁弁42b及びレギュレータ43bを介して、真空設備へ吸引される。これにより、吸着区画30bにある凸部11の吸着孔12は、吸着区画30aにある凸部11の吸着孔12により真空吸着された部分の外側を真空吸着する。このとき、レギュレータ43bは、真空設備へ吸引される空気の圧力を調整して、吸着孔12の吸着力を制御する。
チャック10の基板支持面の中央部に設けた吸着区画30aにある凸部11の吸着孔12により、基板1の中央部を真空吸着した後、吸着区画30aの外側に設けた吸着区画30bにある凸部11の吸着孔12により、その外側を真空吸着するので、基板1の中央部に空気が残ることなく、大型の基板が平坦に支持される。
続いて、電磁弁44e,44fを閉じた状態で、電磁弁42e,42fを開く。吸着区画30e,30fにある凸部11の吸着孔12内の空気は、管継手40e,40f、配管41e,41f、電磁弁42e,42f及びレギュレータ43e,44fを介して、真空設備へそれぞれ吸引される。これにより、吸着区画30e,30fにある凸部11の吸着孔12は、基板1の横方向の周辺部をそれぞれ真空吸着する。このとき、レギュレータ43e,43fは、真空設備へ吸引される空気の圧力を調整して、吸着孔12の吸着力を制御する。
なお、本実施の形態では、吸着区画30eにある凸部11の吸着孔12による真空吸着と、吸着区画30fにある凸部11の吸着孔12による真空吸着とを同時に行っているが、両者を順番に行ってもよい。
基板1の真空吸着を解除する場合、電磁弁42a,42b,42e,42fを閉じて電磁弁44a,44b,44e,44fを開く。空気供給設備からの空気が、レギュレータ45a,45b,45e,45f、電磁弁44a,44b,44e,44f、配管41a,41b,41e,41f及び管継手40a,40b,40e,40fを介して、吸着区画30a,30b,30e,30fにある凸部11の吸着孔12へ供給される。これにより、吸着区画30a,30b,30e,30fにある凸部11の吸着孔12は、基板1へエアブローを行う。このとき、レギュレータ45a,45b,45e,45fは、空気供給設備から供給される空気の圧力を調整する。
図8は、本発明の他の実施の形態によるプロキシミティ露光装置のチャックの上面図である。本実施の形態は、図2に示した実施の形態における吸着孔12が設けられていない凸部13を無くし、全ての凸部を吸着孔12が設けられた凸部11としたものである。その他の構成は、図2に示した実施の形態と同様である。
以上説明した実施の形態によれば、チャック10の基板支持面に複数の凸部11,13又は複数の凸部11を設け、複数の凸部11,13又は複数の凸部11により基板1を支持し、凸部11に吸着孔12を設け、凸部11の吸着孔12により基板1を真空吸着することにより、従来の真空区画を形成するための土手をなくすことができるので、裏面転写による不良を少なくすることができる。
さらに、チャック10の基板支持面の中央部に吸着区画30aを設け、吸着区画30aの外側に吸着区画30bを設け、吸着区画30aにある凸部11の吸着孔12により、基板1の中央部を真空吸着した後、吸着区画30bにある凸部11の吸着孔12により、その外側を真空吸着することにより、基板1が中央部に残った空気で歪んだままチャック10に固定されるのを防止することができるので、大型の基板を平坦に支持することができる。
さらに、吸着区画30bの縦横の長さを、長方形の基板1の短辺の長さとほぼ等しくし、吸着区画30bの縦方向の外側に吸着区画30c,30dを設け、吸着区画30bの横方向の外側に吸着区画30e,30fを設け、長方形の基板1をチャック10に縦長に搭載して、吸着区画30c,30dにある凸部11の吸着孔12により、基板1の縦方向の周辺部を真空吸着し、または、長方形の基板1をチャック10に横長に搭載して、吸着区画30e,30fにある凸部11の吸着孔12により、基板1の横方向の周辺部を真空吸着することにより、長方形の基板1をチャックに縦長に搭載する場合及び横長に搭載する場合の両方に対応することができる。
本発明のプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは、本発明のプロキシミティ露光装置の基板支持方法を用いて基板を支持して、基板の露光を行うことにより、裏面転写による不良を少なくすることができるので、高画質な表示用パネル基板を歩留まり良く製造することができる。
例えば、図9は、液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。薄膜形成工程(ステップ101)では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。レジスト塗布工程(ステップ102)では、ロール塗布法等により感光樹脂材料(フォトレジスト)を塗布して、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成する。露光工程(ステップ103)では、プロキシミティ露光装置や投影露光装置等を用いて、マスクのパターンをフォトレジスト膜に転写する。現像工程(ステップ104)では、シャワー現像法等により現像液をフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。エッチング工程(ステップ105)では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。剥離工程(ステップ106)では、エッチング工程(ステップ105)でのマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。これらの各工程の前又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。これらの工程を数回繰り返して、基板上にTFTアレイが形成される。
また、図10は、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、基板上にブラックマトリクスを形成する。着色パターン形成工程(ステップ202)では、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法等により、基板上に着色パターンを形成する。この工程を、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。保護膜形成工程(ステップ203)では、着色パターンの上に保護膜を形成し、透明電極膜形成工程(ステップ204)では、保護膜の上に透明電極膜を形成する。これらの各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。
図9に示したTFT基板の製造工程では、露光工程(ステップ103)において、図10に示したカラーフィルタ基板の製造工程では、ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)及び着色パターン形成工程(ステップ202)の露光処理において、本発明のプロキシミティ露光装置又は本発明のプロキシミティ露光装置の基板支持方法を適用することができる。
本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置のチャックの上面図である。 本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置のチャックの吸着区画を示す図である。 基板をチャックに縦長に搭載した状態を示す図である。 図2のA−A部の断面と空気圧回路の構成を示す図である。 基板をチャックに横長に搭載した状態を示す図である。 図2のB−B部の断面と空気圧回路の構成を示す図である。 本発明の他の実施の形態によるプロキシミティ露光装置のチャックの上面図である。 液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。 液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 基板
2 マスク
3 ベース
4 Xガイド
5 Xステージ
6 Yガイド
7 Yステージ
8 θステージ
9 チャック支持台
10 チャック
11,13 凸部
12 吸着孔
20 マスクホルダ
21 ホルダフレーム
22 Z−チルト機構
30a,30b,30c,30d,30e,30f 吸着区画
40a,40b,40c,40d,40e,40f 管継手
41a,41b,41c,41d,41e,41f 配管
42a,42b,42c,42d,42e,42f 電磁弁
43a,43b,43c,43d,43e,43f レギュレータ
44a,44b,44c,44d,44e,44f 電磁弁
45a,45b,45c,45d,45e,45f レギュレータ

Claims (8)

  1. 基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置において、
    前記チャックは、基板支持面に基板を支持する複数の凸部を有し、
    前記複数の凸部の一部又は全部は、基板を真空吸着する吸着孔を有することを特徴とするプロキシミティ露光装置。
  2. 前記チャックは、基板支持面の中央部に設けられた第1の吸着区画と、該第1の吸着区画の外側に設けられた第2の吸着区画とを有し、
    前記第1の吸着区画にある凸部の吸着孔は、基板の中央部を真空吸着し、
    前記第2の吸着区画にある凸部の吸着孔は、前記第1の吸着区画にある凸部の吸着孔が基板の中央部を真空吸着した後、その外側を真空吸着することを特徴とする請求項1に記載のプロキシミティ露光装置。
  3. 前記第2の吸着区画の縦横の長さが、長方形の基板の短辺の長さとほぼ等しく、
    前記チャックは、前記第2の吸着区画の縦方向の外側に設けられた第3及び第4の吸着区画と、前記第2の吸着区画の横方向の外側に設けられた第5及び第6の吸着区画とを有し、
    前記第3及び第4の吸着区画にある凸部の吸着孔は、前記チャックに縦長に搭載された長方形の基板の縦方向の周辺部を真空吸着し、
    前記第5及び第6の吸着区画にある凸部の吸着孔は、前記チャックに横長に搭載された長方形の基板の横方向の周辺部を真空吸着することを特徴とする請求項2に記載のプロキシミティ露光装置。
  4. 基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置の基板支持方法であって、
    チャックの基板支持面に複数の凸部を設け、複数の凸部により基板を支持し、
    複数の凸部の一部又は全部に吸着孔を設け、凸部の吸着孔により基板を真空吸着することを特徴とするプロキシミティ露光装置の基板支持方法。
  5. チャックの基板支持面の中央部に第1の吸着区画を設け、
    第1の吸着区画の外側に第2の吸着区画を設け、
    第1の吸着区画にある凸部の吸着孔により、基板の中央部を真空吸着した後、第2の吸着区画にある凸部の吸着孔により、その外側を真空吸着することを特徴とする請求項4に記載のプロキシミティ露光装置の基板支持方法。
  6. 第2の吸着区画の縦横の長さを、長方形の基板の短辺の長さとほぼ等しくし、
    第2の吸着区画の縦方向の外側に第3及び第4の吸着区画を設け、
    第2の吸着区画の横方向の外側に第5及び第6の吸着区画を設け、
    長方形の基板をチャックに縦長に搭載して、第3及び第4の吸着区画にある凸部の吸着孔により、基板の縦方向の周辺部を真空吸着し、
    または、長方形の基板をチャックに横長に搭載して、第5及び第6の吸着区画にある凸部の吸着孔により、基板の横方向の周辺部を真空吸着することを特徴とする請求項5に記載のプロキシミティ露光装置の基板支持方法。
  7. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
  8. 請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載のプロキシミティ露光装置の基板支持方法を用いて基板を支持して、基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
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