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JP2010106515A - 四角形鋼管柱 - Google Patents

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JP2010106515A JP2008278975A JP2008278975A JP2010106515A JP 2010106515 A JP2010106515 A JP 2010106515A JP 2008278975 A JP2008278975 A JP 2008278975A JP 2008278975 A JP2008278975 A JP 2008278975A JP 2010106515 A JP2010106515 A JP 2010106515A
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Norio Nakajima
教雄 中島
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Nakajima Steel Pipe Co Ltd
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Nakajima Steel Pipe Co Ltd
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Abstract

【課題】厚肉の短尺四角形鋼管を採用した形式の種々な利点を維持でき、しかも短尺四角形鋼管を簡単に製造できる四角形鋼管柱を提供する。
【解決手段】所定の板厚tの長尺四角形鋼管1と、長尺四角形鋼管1よりも板厚Tが厚くかつパネルゾーンを形成する長さLの短尺四角形鋼管2からなる。短尺四角形鋼管2は、4枚のプレート状板2A,2Bを四角形状に配置して隣接間を溶接5して形成した。長尺四角形鋼管1の端面1bと短尺四角形鋼管2の端面2Cとを対向した状態で、両四角形鋼管1,2を溶接8により結合して四角形鋼管柱9を構成した。短尺四角形鋼管をパネルゾーンとして四角形鋼管柱を構成でき、厚肉の短尺四角形鋼管を採用した形式の種々な利点を維持できる。短尺四角形鋼管は、溶接機のみの製作作業で、どのような場所においても簡単に製造できるとともに、製作時間を短縮して安価に製造できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、たとえば鉄骨構造物の支柱として使用される四角形鋼管柱に関するものである。
従来、支柱として使用される角形鋼管柱は、複数の鋼管を溶接結合することにより構成されており、その際に溶接結合として、たとえば通しダイヤフラム方式や内ダイヤフラム方式などが提供されている。しかし、これら通しダイヤフラム方式や内ダイヤフラム方式によると、組立て工数が多くかつ溶接長さは長くなり、以て全体作業が複雑化するとともに製作費が高くなるなどの問題点があった。そこで最近では、このような問題点を解決したものとして、パネルゾーン用のコラムに、熱間成形により得た厚肉の短尺角形鋼管を採用したノンダイアフラム構法の構成が提供されている。すなわち、所定の板厚の長尺角形鋼管と、この長尺角形鋼管よりも板厚が厚くかつパネルゾーンを形成する長さの半成形短尺角形鋼管とを、それぞれ冷間成形で製造する。そして半成形短尺角形鋼管は、加熱炉において加熱したのち熱間成形して短尺角形鋼管を製造する。このようにして得た長尺角形鋼管と短尺角形鋼管とをアーク溶接などで結合することで角形鋼管柱を得ていた。
このような熱間成形により得た厚肉の短尺角形鋼管を採用した角形鋼管柱によると、組立て工数を削減できるとともに溶接長さを短くでき、以て全体を簡略化して経済的となり、さらにパネルゾーンは、短尺角形鋼管の予め厚い板厚によって十分な強度を確保でき、梁材の溶接による結合は何ら支障なく行え、しかも角形鋼管柱はパイプジョイント形式で得られ、内蔵リブなどがない状態に仕上げることができて、中にコンクリートなどを充填させる構成も容易に採用できる、などの種々な利点を期待できる(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2003−268877号公報(第1−2頁、図1−図4)
しかし、上記したように、熱間成形により得た厚肉の短尺角形鋼管を採用した角形鋼管柱によると、短尺角形鋼管を得るための熱間製造設備が必要となり、簡単に製造することはできない。
そこで本発明の請求項1記載の発明は、厚肉の短尺四角形鋼管を採用した形式の種々な利点を維持でき、しかも短尺四角形鋼管を簡単に製造し得る四角形鋼管柱を提供することを目的としたものである。
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の四角形鋼管柱は、所定の板厚の長尺四角形鋼管と、この長尺四角形鋼管よりも板厚が厚くかつパネルゾーンを形成する長さの短尺四角形鋼管とからなり、この短尺四角形鋼管は、4枚のプレート状板を四角形状に配置して隣接間を溶接することで形成され、長尺四角形鋼管の端面と短尺四角形鋼管の端面とが対向された状態で、両四角形鋼管を溶接により結合して構成されていることを特徴としたものである。
したがって請求項1の発明によると、長尺四角形鋼管と短尺四角形鋼管とを、直線状に位置させて端面どうしを相対向させたのち溶接により結合することで、短尺角形鋼管をパネルゾーンとして角形鋼管柱を構成し得る。しかも、短尺四角形鋼管は、溶接機のみの製作作業で、どのような場所においても簡単に製造し得る。
また本発明の請求項2記載の四角形鋼管柱は、上記した請求項1記載の構成において、4枚のプレート状板は、それぞれ2枚の2種類からなり、同じ種類のプレート状板が相対向された状態で四角形状に配置して隣接間を溶接することで短尺四角形鋼管が形成されていることを特徴としたものである。
したがって請求項2の発明によると、1種類の2枚のプレート状板を相対向して位置させるとともに、これらプレート状板に対して直角状として、別種類で2枚のプレート状板を相対向して位置させた状態で、隣接間を溶接することで短尺四角形鋼管を形成し得る。
上記した本発明の請求項1によると、長尺四角形鋼管と短尺四角形鋼管とを、直線状に位置させて端面どうしを相対向させたのち溶接により結合することで、短尺四角形鋼管をパネルゾーンとして四角形鋼管柱を構成でき、以て厚肉の短尺四角形鋼管を採用した形式の種々な利点を維持できる。しかも、短尺四角形鋼管は、溶接機のみの製作作業で、どのような場所においても簡単に製造できるとともに、製作時間を短縮して安価に製造できる。
また上記した本発明の請求項2によると、1種類の2枚のプレート状板を相対向して位置させるとともに、これらプレート状板に対して直角状として、別種類で2枚のプレート状板を相対向して位置させた状態で、隣接間を溶接することにより、4枚のプレート状板を使用した正四角形状の短尺四角形鋼管を製造できる。
[実施の形態1]
以下に、本発明の実施の形態1を、図1〜図8に基づいて説明する。
図1〜図3に示されるように、所定の板厚tの長尺四角形鋼管1と、この長尺四角形鋼管1の板厚tよりも厚い板厚Tでかつパネルゾーンを形成する長さ(高さ)Lの短尺四角形鋼管2とを有する。ここで所定の板厚tとは、鉄骨構造物の規模に応じて採用される四角形鋼管柱の外寸Wなどにより決定されるもので、たとえば外寸Wが500mmのときに板厚tは25mmである。また長尺四角形鋼管1の板厚tと短尺四角形鋼管2の板厚Tとは、たとえば[2t≒T]とされている。その際に板厚Tと外寸Wとの関係は、[T=W/8〜W/16]とされている。そして、長尺四角形鋼管1と短尺四角形鋼管2とは、その外寸Wが同一状に形成されている。また長尺四角形鋼管1は、各コーナ部1Aにおける外周曲面1aの曲率半径Rが、たとえば1.0t〜3.0tに形成されている。
前記短尺四角形鋼管2は、4枚のプレート状板を四角形状に配置して隣接間を溶接することで形成されている。ここで4枚のプレート状板は、それぞれ2枚の2種類、すなわち、外寸Wと同等状の幅の2枚の長幅プレート状板2Aと、外寸Wから2枚分の板厚Tを引いた値よりも少し狭い幅の2枚の短幅プレート状板2Bとからなる。そして短幅プレート状板2Bの両端部には、その傾斜角度θが35°〜45°の開先部(傾斜端面)2bが形成されている。この2種類、4枚のプレート状板2A,2Bは、同じ種類のプレート状板2Aと2A、2Bと2Bが相対向された状態で四角形状に配置され、そして隣接間を溶接することで正四角形状の短尺四角形鋼管2が形成される。
すなわち、長幅プレート状板2Aの一面(内面側)で、その端面2aから板厚Tに相当して内側に入り込んだ位置には四角棒状の裏当て金3が配置されて溶接4Aにより固定されている。そして、相対向された長幅プレート状板2A間に短幅プレート状板2Bが嵌め込み状に位置され、短幅プレート状板2Bの内面側が裏当て金3に当接されて溶接4Bにより固定されている。さらに、長幅プレート状板2Aの内面側と短幅プレート状板2Bの開先部2bと裏当て金3の外向き露出面とが溶接5により固定されている。これにより、4枚のプレート状板2A,2Bを使用した正四角形状の短尺四角形鋼管2が形成される。
図1、図4〜図8に示されるように、前記長尺四角形鋼管1は、加工手段(切削加工装置など)において端部の外側部分が切削加工され、以て端部には、所定角度(35°〜45°)の開先部(端面)1bが形成される。そして、長尺四角形鋼管1の端部には、四角リング状の裏当て金6が内嵌されたのち、溶接7により固定されている。なお、短尺四角形鋼管2の端部は、溶接のための開先部を加工しておらず、扁平端面(端面)2Cとされている。以上のように短尺四角形鋼管2は、溶接機のみの製作作業で、どのよう場所においても簡単に製造できるとともに、製作時間を短縮して安価に製造できる。また長尺四角形鋼管1は、その開先部1bが外側からの加工であることから、製作時間を短縮して安価に形成できる。
上記のように形成された長尺四角形鋼管1と短尺四角形鋼管2とを、その外周形状を同一状として直線状に位置させたのち、長尺四角形鋼管1の内部に位置させた裏当て金6の外端面6aを、短尺四角形鋼管2の扁平端面2Cに相当接させる。すなわち、長尺四角形鋼管1の開先部(端面)1bと、開先を形成していない短尺四角形鋼管2の扁平端面(端面)2Cとが対向される。
そして、相対向した開先部1bと扁平端面2Cとの間を、外側から仮り付け溶接したのち、外側からの全周に亘っての溶接(アーク溶接など。)8により結合することで、長尺四角形鋼管1と短尺四角形鋼管2とを外側からの溶接8により結合して、短尺四角形鋼管2をパネルゾーンとした四角形鋼管柱9を構成し得る。その際に溶接8による結合は、裏当て金6を利用した状態で好適に行える。
上記のようにして構成した四角形鋼管柱9は、所定本数が建築現場などに運搬され、そしてパネルゾーンを形成する長さLの短尺四角形鋼管2の外面に、梁フランジまたは梁材10が溶接11によって結合される。なお四角形鋼管柱9は、図4の仮想線に示すように、積上げ状に配置されたのち、その上下間が溶接8により結合されることで、所定長さ(高さ)に構成される。
そしてパネルゾーンは、短尺四角形鋼管2の予め厚い板厚Tによって十分な強度を確保し得、梁フランジまたは梁材10の溶接11による結合は好適に行える。また四角形鋼管柱9はパイプジョイント形式で得られ、内蔵リブなどがない状態に仕上げることができ、したがって、中にコンクリートなどを充填させる構成も容易に採用し得る。
その際に短尺四角形鋼管2の扁平端面2Cから梁フランジまたは梁材10の上下面10aとの間に所定長さ(50〜300mm)lの寸法を取ることにより、パネルゾーンを形成する長さLの短尺四角形鋼管2における上下端の近傍部分にヒンジ作用が発生する効果がある。すなわち新耐震設計法により、柱と梁が接合するパネルゾーン部分が地震力によって降伏しないように規制するか、または降伏を認める場合は、建築物全体のバランスを考えて安全サイドに設計する必要がある。この場合、応力の集中するパネルゾーン部分と、比較的応力の影響が少ない柱との継手方法において、加工が簡単なこの継手構造を用いることにより、地震力によってパネルゾーン近傍でプラスティックヒンジが形成されるとともに、パネルゾーン部分から柱への地震力の伝達がスムーズに行われることに特色がある。
なお、上述した実施の形態1においては、長尺四角形鋼管1と短尺四角形鋼管2とを溶接8により結合することで、短尺四角形鋼管2をパネルゾーンとして四角形鋼管柱9を構成し、この四角形鋼管柱9を建築現場などに運搬し、そして短尺四角形鋼管2の外面に梁フランジまたは梁材10を溶接11によって結合しているが、これは長尺四角形鋼管1と短尺四角形鋼管2とを建築現場などに運搬し、そして建築現場などにおいて長尺四角形鋼管1と短尺四角形鋼管2とを溶接8により結合することで、短尺四角形鋼管2をパネルゾーンとして四角形鋼管柱9を構成してもよい。また、短尺四角形鋼管2の外面に梁フランジまたは梁材10を溶接11によって結合したのち、建築現場などに運搬してもよい。さらには、短尺四角形鋼管2の外面に、梁フランジまたは梁材10を連結するための連結用プレートを取り付けてもよい。
上述した実施の形態1では、冷間成形した長尺四角形鋼管1を使用しているが、これは熱間成形した長尺四角形鋼管1であってもよい。この場合にコーナ部1Aの外周曲面1aの曲率半径Rは、たとえば2.0tとなる。
上記した実施の形態1において、長尺四角形鋼管1としては、たとえば、ロール成形によるワンシーム四角形鋼管、プレス成形による一対のみぞ型材を向き合わせて突き合わせ溶接したツーシーム四角形鋼管、一対の圧延みぞ型材を溶接してなるツーシーム四角形鋼管、圧延山型材を一対、向き合わせて溶接したツーシーム四角形鋼管、四面ボックス、シームレス鋼管など、いずれも既製の四角形鋼管が使用される。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2を、図9に基づいて説明する。
短尺四角形鋼管12は、4枚のプレート状板を四角形状に配置して隣接間を溶接することで形成されている。ここで4枚のプレート状板は同じ形状の1種類、すなわち、外寸Wから板厚Tを引いた値よりも少し狭い幅のプレート状板13からなる。そしてプレート状板13の一端部には、その傾斜角度θが35°〜45°の開先部(傾斜端面)13aが形成されている。この1種類、4枚のプレート状板13は四角形状に配置され、そして隣接間を溶接することで正四角形状の短尺四角形鋼管12が形成される。
すなわち、プレート状板13の他端部側の一面(内面側)で、その他端面13bから板厚Tに相当して内側に入り込んだ位置には四角棒状の裏当て金14が配置されて溶接15Aにより固定されている。そして、他端部側の一面(内面側)に開先部(傾斜端面)13aが対向されて別のプレート状板13が直角状に位置され、この別のプレート状板13の内面側が裏当て金14に当接されて溶接15Bにより固定されている。この繰り返しによって、4枚のプレート状板13が四角形状に配置され、そして溶接15A,15Bにより仮付け固定される。そして、プレート状板13の他端部側の内面側と、一端部側の開先部13aと、裏当て金14の外向き露出面とが溶接16により固定されている。これにより、4枚のプレート状板13を使用した正四角形状の短尺四角形鋼管12が形成される。
この実施の形態2によると、4枚のプレート状板13は同じ形状の1種類であることから、その製作や取り扱いを容易に行うことができる。
上記した実施の形態1、2では、横断面で正四角形状の短尺四角形鋼管2,12を採用しているが、これは横断面で長方形の短尺四角形鋼管も同様に採用し得るものである。
上記した実施の形態1、2では、エレクトロスラグ溶接機やエレクトロガスアーク溶接機による溶接であり、これによると、短時間で高品質の溶接を行うことができる。なお、レーザなど他の溶接方式であってもよい。
本発明の実施の形態1を示し、四角形鋼管柱の溶接結合前の一部切り欠き斜視図である。 同四角形鋼管柱における短尺四角形鋼管の平面図である。 同四角形鋼管柱における短尺四角形鋼管の要部の平面図である。 同四角形鋼管柱の縦断正面図である。 同四角形鋼管柱の一部切り欠き斜視図である。 同四角形鋼管柱の縦断正面図である。 同四角形鋼管柱の要部拡大の縦断正面図である。 同四角形鋼管柱の横断平面図である。 本発明の実施の形態2を示し、四角形鋼管柱における短尺四角形鋼管の平面図である。
符号の説明
1 長尺四角形鋼管
1b 開先部(端面)
2 短尺四角形鋼管
2A 長幅プレート状板(プレート状板)
2a 端面
2B 短幅プレート状板(プレート状板)
2b 開先部
2C 扁平端面(端面)
3 裏当て金
5 溶接
6 裏当て金
7 溶接
8 溶接
9 四角形鋼管柱
10 梁フランジまたは梁材
11 溶接
12 短尺四角形鋼管
13 プレート状板
13a 開先部
13b 他端面
14 裏当て金
16 溶接
t 長尺四角形鋼管の板厚
T 短尺四角形鋼管の板厚
L パネルゾーンを形成する長さ
W 角形鋼管柱の外寸
θ 傾斜角度

Claims (2)

  1. 所定の板厚の長尺四角形鋼管と、この長尺四角形鋼管よりも板厚が厚くかつパネルゾーンを形成する長さの短尺四角形鋼管とからなり、この短尺四角形鋼管は、4枚のプレート状板を四角形状に配置して隣接間を溶接することで形成され、長尺四角形鋼管の端面と短尺四角形鋼管の端面とが対向された状態で、両四角形鋼管を溶接により結合して構成されていることを特徴とする四角形鋼管柱。
  2. 4枚のプレート状板は、それぞれ2枚の2種類からなり、同じ種類のプレート状板が相対向された状態で四角形状に配置して隣接間を溶接することで短尺四角形鋼管が形成されていることを特徴とする請求項1記載の四角形鋼管柱。
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