JP2010156011A - 耐熱鋳鋼および蒸気タービン主要弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】0.10質量%≦C≦0.14質量%、0.20質量%≦Si≦0.40質量%、0.4質量%≦Mn≦1.0質量%、P≦0.02質量%、S≦0.01質量%、0.50質量%≦Ni≦0.80質量%、9.5質量%≦Cr≦10.2質量%、0.92質量%≦Mo≦1.07質量%、0.92質量%≦W≦1.07質量%、0.18質量%≦V≦0.25質量%、0.05質量%≦Nb≦0.10質量%、Al≦0.020質量%、0.03質量%≦N≦0.06質量%、残部が鉄および不可避不純物からなる耐熱鋳鋼とした。
【選択図】図5
Description
0.10質量%≦C≦0.14質量%、
0.20質量%≦Si≦0.40質量%、
0.4質量%≦Mn≦1.0質量%、
P≦0.02質量%、
S≦0.01質量%、
0.50質量%≦Ni≦0.80質量%、
9.5質量%≦Cr≦10.2質量%、
0.92質量%≦Mo≦1.07質量%、
0.92質量%≦W≦1.07質量%、
0.18質量%≦V≦0.25質量%、
0.05質量%≦Nb≦0.10質量%、
Al≦0.020質量%、
0.03質量%≦N≦0.06質量%、
残部がFe及び不可避不純物からなる
ことを特徴とする。
第1の発明に係る耐熱鋳鋼であって、
Cr+6Si+4Mo+1.5W+11V+5Nb−40C−30N−30B−2Mn−4Ni−2Coで表されるCr当量が、8.5質量%以上10.3質量%以下である
ことを特徴とする。
第2の発明に係る耐熱鋳鋼であって、
前記Cr当量が、9質量%以上10.3質量%以下である
ことを特徴とする。
第1乃至第3の発明の何れか一つに係る耐熱鋳鋼であって、
0.30≦0.5W/(0.5W+Mo)≦0.37である
ことを特徴とする。
第4の発明に係る耐熱鋳鋼であって、
0.31≦0.5W/(0.5W+Mo)≦0.35である
ことを特徴とする。
第1乃至第5の発明の何れか一つに係る耐熱鋳鋼で構成される
ことを特徴とする。
前記蒸気タービン主要弁としては、ボイラで得られた主蒸気を蒸気タービンに対して供給および停止を制御する主蒸気止め弁、蒸気量を加減して蒸気タービンの出力を調整する蒸気加減弁、再熱蒸気を蒸気タービンに対して供給および停止を制御するインターセプト弁などが挙げられる。
本実施形態に係る耐熱鋳鋼は、0.10質量%≦C≦0.14質量%、0.20質量%≦Si≦0.40質量%、0.4質量%≦Mn≦1.0質量%、P≦0.02質量%、S≦0.01質量%、0.50質量%≦Ni≦0.80質量%、9.5質量%≦Cr≦10.2質量%、0.92質量%≦Mo≦1.07質量%、0.92質量%≦W≦1.07質量%、0.18質量%≦V≦0.25質量%、0.05質量%≦Nb≦0.10質量%、Al≦0.020質量%、0.03質量%≦N≦0.06質量%、残部が鉄および不可避不純物からなる組成を有するものである。
本実施形態に係る耐熱鋳鋼にて、Nbを固溶させるため、予備熱処理温度を1000℃以上にしている。また、粒の粗大化を抑制するため、予備熱処理温度を1100℃以下にしている。
本実施形態に係る耐熱鋳鋼はMX型炭窒化物を析出させ高温強度を高める効果からNbを0.05質量%以上0.10質量%以下添加している。この効果を発現させるためには溶体化熱処理時にNbを完全にオーステナイトに固溶させることが不可欠である。しかしながら、Nbは焼入れ熱処理温度を1000℃未満にした場合、凝固時に析出した粗大な炭窒化物が熱処理後も残存し、クリープ破断強度の増加に対し完全に有効には働き得ない。この粗大な炭窒化物を一旦固溶させ炭窒化物として高密度に析出させるためにはオーステナイト化がより進行する1000℃以上のオーステナイト化温度からの焼入れが必要になる。一方、1100℃を超えると本実施形態に係る耐熱鋳鋼の場合、δフェライトが析出する温度域に靭性を低下させる。よって、焼入れ熱処理温度範囲を1000〜1100℃としている。
上述した焼入れ後の耐熱鋳鋼に対して、650〜730℃の温度範囲において第1段焼戻し熱処理が行われる。第1段焼戻し熱処理温度が650℃未満であると、未変態オーステナイトを完全にマルテンサイトラスにすることができない。他方、第1段焼戻し熱処理温度が730℃を越えると、第2段焼戻し熱処理の効果が十分に得られない。よって、第1段焼戻し熱処理温度範囲を650〜730℃としている。
本実施形態に係る耐熱鋳鋼は、前述した第一番目の実施形態に係る耐熱鋳鋼において、下記の(1)式に示すCr当量が8.5質量%以上10.3質量%以下からなる組成を有するものであり、好適にはCr当量が9質量%以上10.3質量%以下からなる組成を有するものである。
本実施形態に係る耐熱鋳鋼は、前述した第一番目または第二番目の実施形態に係る耐熱鋳鋼において、0.30≦0.5W/(0.5W+Mo)≦0.37である組成を有するものであり、好適には0.31≦0.5W/(0.5W+Mo)≦0.35である組成を有するものである。
下記の表1は、本発明に係る耐熱鋳鋼の化学組成(各値共に質量%)を示すものである。試料は、蒸気主要弁の弁室の厚肉部を想定して、高周波誘導溶解炉にて150kg溶解し、砂型に鋳込み、鋳塊(試験体1〜7および比較体1〜6)を作製した。試験体1〜7が本発明に係る耐熱鋳鋼であり、比較体1〜6が従来材の鋳鋼(比較材)である。試験体1〜7および比較体1〜6のいずれの試料も、1070℃×8h炉冷の焼鈍処理後、蒸気主要弁の弁室の肉厚部を想定し、1070℃×8h加熱保持後空冷の焼準、730℃×8h加熱保持後空冷の一次焼戻し(第1段焼戻し熱処理)及び750℃×8h加熱保持後空冷の二次焼戻し(第2段焼戻し熱処理)を行った。
Claims (6)
- 0.10質量%≦C≦0.14質量%、
0.20質量%≦Si≦0.40質量%、
0.4質量%≦Mn≦1.0質量%、
P≦0.02質量%、
S≦0.01質量%、
0.50質量%≦Ni≦0.80質量%、
9.5質量%≦Cr≦10.2質量%、
0.92質量%≦Mo≦1.07質量%、
0.92質量%≦W≦1.07質量%、
0.18質量%≦V≦0.25質量%、
0.05質量%≦Nb≦0.10質量%、
Al≦0.020質量%、
0.03質量%≦N≦0.06質量%、
残部がFe及び不可避不純物からなる
ことを特徴とする耐熱鋳鋼。 - 請求項1に記載された耐熱鋳鋼であって、
Cr+6Si+4Mo+1.5W+11V+5Nb−40C−30N−30B−2Mn−4Ni−2Coで表されるCr当量が、8.5質量%以上10.3質量%以下である
ことを特徴とする耐熱鋳鋼。 - 請求項2に記載された耐熱鋳鋼であって、
前記Cr当量が、9質量%以上10.3質量%以下である
ことを特徴とする耐熱鋳鋼。 - 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載された耐熱鋳鋼であって、
0.30≦0.5W/(0.5W+Mo)≦0.37である
ことを特徴とする耐熱鋳鋼。 - 請求項4に記載された耐熱鋳鋼であって、
0.31≦0.5W/(0.5W+Mo)≦0.35である
ことを特徴とする耐熱鋳鋼。 - 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載された耐熱鋳鋼で構成される
ことを特徴とする蒸気タービン主要弁。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016136888A1 (ja) * | 2015-02-27 | 2016-09-01 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 | フェライト系耐熱鋼とその製造方法 |
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JP2005060826A (ja) * | 2003-07-30 | 2005-03-10 | Toshiba Corp | 蒸気タービン発電設備 |
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-
2008
- 2008-12-26 JP JP2008334153A patent/JP5371420B2/ja active Active
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JPWO2016136888A1 (ja) * | 2015-02-27 | 2017-12-21 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 | フェライト系耐熱鋼とその製造方法 |
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