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JP2010034262A - 発光素子収納用パッケージ - Google Patents

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JP2010034262A JP2008194515A JP2008194515A JP2010034262A JP 2010034262 A JP2010034262 A JP 2010034262A JP 2008194515 A JP2008194515 A JP 2008194515A JP 2008194515 A JP2008194515 A JP 2008194515A JP 2010034262 A JP2010034262 A JP 2010034262A
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Norikazu Fukunaga
憲和 福永
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Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
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Abstract

【課題】絶縁基体とヒートシンク体の当接部の信頼性を向上させることができると共に、発光素子からの発熱を効率的に放熱させることができる発光素子収納用パッケージを提供する。
【解決手段】絶縁基体11と、反射体12と、ヒートシンク体13を有する発光素子収納用パッケージ10において、絶縁基体11の上面と反射体12の傾斜内周壁面で形成される発光素子14収納用のキャビティ部16底面の絶縁基体11の中央部に貫通孔15と、この壁面に嵌合して接合させ一方の先端側端面を絶縁基体11上面に対して同一面、又は突出する平行面にし絶縁基体11下面から他方の先端側に雄ネジ21を設けて絶縁基体11の下面に対して垂直に立設する金属製のネジ体20と、この雄ネジ21に雌ネジ穴23を介してネジ締めされネジ体20の端面に載置される発光素子14からの発熱を放熱させるためのヒートシンク体13を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子を収納するための発光素子収納用パッケージに関し、より詳細には、発光素子からの発熱を効率的に放熱させるための発光素子収納用パッケージに関する。
発光素子は、従来から照度を向上させるための手段の一つとして入力電流を上げることで対応されている。しかしながら、発光素子は、入力電流を上げることで照度はあがるものの、高温となり大量の熱を発生させることとなっている。この発熱と共に、発光素子は、逆に照度の低下が発生するという問題を抱えている。
図3(A)、(B)を参照しながら、従来の発光素子収納用パッケージを説明する。ここで、図3(A)、(B)はそれぞれ従来の発光素子収納用パッケージの平面図、C−C’線縦断面図である。
図3(A)、(B)に示すように、従来の発光素子収納用パッケージ50は、発光素子51を載置するための基体にセラミックや、樹脂等からなる平板状の絶縁基体52が用いられてきた。この絶縁基体52に載置される発光素子51は、輝度を向上させるために電圧を上昇させることで対応させる方法がある。しかしながら、発光素子51は、電圧の上昇で発熱も上昇し、温度上昇によって逆に輝度の低下が発生するという問題がある。そこで、絶縁基体52には、絶縁基体52からの放熱を向上させることが重要な課題となっている。この発光素子51の輝度を向上させるために特段の放熱性を要求される場合の基体には、樹脂に比較して熱伝導率が高く放熱性に優れるアルミナ(Al)や、窒化アルミニウム(AlN)等からなるセラミックを用いることが好ましい。
また、発光素子収納用パッケージ50は、発光素子51からの発光を前方となる上方側に反射させて集中させることで輝度を向上させるために、絶縁基体52の上面に上方側の開口径を下方側の開口径より大きくする傾斜内周壁面とする筒状の反射体53を有している。この反射体53は、特に、材料を限定するものではなく、金属製や、セラミック製等からなり、通常、絶縁基体52に接合されて設けられている。
更に、発光素子収納用パッケージ50は、発光素子51からの発熱を絶縁基体52を介して下方側に速やかに放熱させるために、絶縁基体52の下面に熱伝導率の高い金属、例えば、アルミニウム等からなるヒートシンク体54を有している。このヒートシンク体54は、絶縁基体52の下面に形成する高融点金属からなる導体パターン55との間を半田56で接合させて設けている。
なお、上記の絶縁基体52は、例えば、アルミナのセラミックを用いる場合には、先ず、アルミナからなる複数枚のセラミックグリーンシートを作製している。そして、それぞれのセラミックグリーンシートには、タングステン(W)や、モリブデン(Mo)等の高融点金属からなる導体ペーストを用いてスクリーン印刷して導体印刷パターンを形成している。更に、それぞれのセラミックグリーンシートは、重ね合わせて積層した後、セラミックと、高融点金属を高温で同時焼成して導体パターン55や、導体配線パターン57等を設けた絶縁基体52を形成している。この絶縁基体52を用いた発光素子収納用パッケージ50は、絶縁基体52の上面と反射体53の傾斜内周壁面で形成されるキャビティ部58に搭載される発光素子51と、ボンディングワイヤ59や導体配線パターン57等を介して電気的に導通状態とする外部接続端子60を有している。この外部接続端子60は、絶縁基体52の上面、下面、又は端面に延設する導体配線パターン57にろう付け接合されて設けられている。
しかしながら、この発光素子収納用パッケージ50は、絶縁基体52の下面に熱膨張係数の異なるヒートシンク体54を半田56で接合しているので、発光素子51の発光時の温度上昇と、停止時の温度降下の繰り返し等で曲げ応力が接合部である半田56に集中し、半田56にクラックが発生するという問題が生じている。また、この発光素子収納用パッケージ50は、絶縁基体52にセラミックを用い、この下面にヒートシンク体54を半田56で接合させたとしても、発光素子51の載置部がセラミックで熱伝導率に限界があり、発光素子51からの発熱をヒートシンク体54へ伝熱させヒートシンク体54からの放熱が限界となっている。
発光素子収納用パッケージに用いることが可能な、従来のセラミックパッケージには、絶縁基体にボルト型の取付けねじの頭部をろう付け接合して、この取付けねじでヒートシンク体に相当する放熱フィンに設けた凹部にボルト型の頭部を嵌め込むようにしてヒートシンク体を締め付けて取り付け固定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このセラミックパッケージのような発光素子収納用パッケージは、絶縁基体とヒートシンク体との当接部に半田を用いることなく当接させることができ、発光素子の発光時の温度上昇と、停止時の温度降下の繰り返し等が発生したとしても、曲げ応力が集中して働く箇所が存在しないので、半田クラックの発生を防止して当接部の信頼性を向上させることができるように作用する。
また、従来の発光素子収納用パッケージには、上側主面の中央部に発光素子が搭載される搭載部を有する金属からなる基体と、基体の上側主面の外周部に搭載部を囲むように取着された、外形寸法が基体よりも大きい枠状の絶縁体からなると共に、搭載部の近傍から外側にかけて導出する配線導体が形成された第1枠体と、第1枠体の上面に搭載部を囲むように取着された、内周面が上方に向かって広がる傾斜面とされた金属からなる第2枠体とを具備しているものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この発光素子収納用パッケージは、発光素子からの発熱を金属からなる基体から速やかに下方に放熱させることができ、発光素子の輝度の低下を防止できるように作用する。
特開平6−21288号公報 特開2004−228240号公報
しかしながら、前述したような従来の発光素子収納用パッケージは、次のような問題がある。
(1)特開平6−21288号公報で開示されるようなセラミックパッケージを用いることができる発光素子収納用パッケージは、ヒートシンク体に設ける凹部の壁面と、ボルト型の取付けねじの頭部の壁面との間に隙間ができるので、発光素子からの発熱を絶縁基体を介して放熱させるのに、ヒートシンク体や、取付けねじへの伝熱効率が低下し、放熱効果の低下となっている。また、この発光素子収納用パッケージは、絶縁基体の下面にヒートシンク体を設けたとしても、発光素子の載置部が絶縁基体であり、例え、この絶縁基体に比較的熱伝導率の高いセラミックを用いたとしても熱伝導率に限界があり、発光素子からの発熱をヒートシンク体へ伝熱させる妨げとなって効率的な放熱ができなくなっている。
(2)特開2004−228240号公報で開示されるような発光素子収納用パッケージは、発光素子の載置部が金属からなる基体であり、発光素子からの発熱をこの基体を介して放熱させることができるものの、この金属からなる基体の外形寸法が絶縁体からなる第1枠体の大きさより小さいので、発光素子からの放熱効果が制限されるものとなっている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、絶縁基体と、ヒートシンク体の当接部の信頼性を向上させることができると共に、発光素子からの発熱を効率的に放熱させることができる発光素子収納用パッケージを提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る発光素子収納用パッケージは、平板状の絶縁基体と、絶縁基体の上面に上方側の開口径を下方側より大きくする傾斜内周壁面を備える筒状の反射体と、絶縁基体の下面にヒートシンク体を有する発光素子収納用パッケージにおいて、絶縁基体の上面と反射体の傾斜内周壁面で形成される発光素子を収納するためのキャビティ部底面の絶縁基体の中央部に貫通孔と、貫通孔の壁面に嵌合して接合させ一方の先端側の端面を絶縁基体の上面に対して同一面、又は突出する平行面にし絶縁基体の下面から他方の先端側に雄ネジを設けて絶縁基体の下面に対して垂直に立設する金属製のネジ体と、ネジ体の雄ネジに雌ネジ穴を介してネジ締めされネジ体の端面に載置される発光素子からの発熱を放熱させるためのヒートシンク体を有する。
ここで、上記の発光素子収納用パッケージは、貫通孔の外径寸法、及び雄ネジの外径寸法が発光素子の大きさより大きいのがよい。
前記目的に沿う本発明に係る他の発光素子収納用パッケージは、平板状の絶縁基体と、絶縁基体の上面に上方側の開口径を下方側より大きくする傾斜内周壁面を備える筒状の反射体と、絶縁基体の下面にヒートシンク体を有する発光素子収納用パッケージにおいて、絶縁基体の上面と反射体の傾斜内周壁面で形成される発光素子を収納するためのキャビティ部底面の絶縁基体の中央部に貫通孔と、貫通孔の壁面に嵌合及び周縁部に当接して接合させ一方の先端側の端部に設けるフランジ部を絶縁基体から突出させ、且つ上面を絶縁基体の上面に対して突出する平行面にし絶縁基体の下面から他方の先端側に雄ネジを設けて絶縁基体の下面に対して垂直に立設する金属製のネジ体と、ネジ体の雄ネジに雌ネジ穴を介してネジ締めされフランジ部の上面に載置される発光素子からの発熱を放熱させるためのヒートシンク体を有する。
ここで、上記の他の発光素子収納用パッケージは、フランジ部の外径寸法が貫通孔の外径寸法より大きく、貫通孔の外径寸法が発光素子の大きさより大きいと共に、雄ネジの外径寸法より大きく、雄ネジの外径寸法が発光素子の大きさより大きいのがよい。
請求項1又はこれに従属する請求項2記載の発光素子収納用パッケージは、絶縁基体の上面と反射体の傾斜内周壁面で形成される発光素子を収納するためのキャビティ部底面の絶縁基体の中央部に貫通孔と、貫通孔の壁面に嵌合して接合させ一方の先端側の端面を絶縁基体の上面に対して同一面、又は突出する平行面にし絶縁基体の下面から他方の先端側に雄ネジを設けて絶縁基体の下面に対して垂直に立設する金属製のネジ体と、ネジ体の雄ネジに雌ネジ穴を介してネジ締めされネジ体の端面に載置される発光素子からの発熱を放熱させるためのヒートシンク体を有するので、絶縁基体に設ける貫通孔に取り付けたネジ体によって、ヒートシンク体を絶縁基体に密接させて取り付け固定できると共に、絶縁基体の貫通孔に露出するネジ体の一方の先端側の端面に発光素子を載置し、発光素子からの発熱を絶縁基体とヒートシンク体の当接部の信頼性を向上させながら金属製のネジ体を介して伝熱効率を向上させながらヒートシンク体に速やかに伝熱でき、ヒートシンク体から効率的に放熱させることができる。
特に、請求項2記載の発光素子収納用パッケージは、貫通孔の外径寸法、及び雄ネジの外径寸法が発光素子の大きさより大きいので、全ての部分が発光素子の大きさより大きい外径寸法からなるネジ体を介して発光素子からの発熱を速やかにヒートシンク体に伝熱でき、放熱効率を向上させることができる。
請求項3又はこれに従属する請求項4記載の発光素子収納用パッケージは、絶縁基体の上面と反射体の傾斜内周壁面で形成される発光素子を収納するためのキャビティ部底面の絶縁基体の中央部に貫通孔と、貫通孔の壁面に嵌合及び周縁部に当接して接合させ一方の先端側の端部に設けるフランジ部を絶縁基体から突出させ、且つ上面を絶縁基体の上面に対して突出する平行面にし絶縁基体の下面から他方の先端側に雄ネジを設けて絶縁基体の下面に対して垂直に立設する金属製のネジ体と、ネジ体の雄ネジに雌ネジ穴を介してネジ締めされフランジ部の上面に載置される発光素子からの発熱を放熱させるためのヒートシンク体を有するので、絶縁基体に設ける貫通孔に取り付けたフランジ部を備えたネジ体によって、ヒートシンク体を絶縁基体に密接させて取り付け固定できると共に、絶縁基体の貫通孔に露出するフランジ部の上面に発光素子を載置し、発光素子からの発熱を絶縁基体とヒートシンク体の当接部の信頼性を向上させながら金属製のネジ体を介して伝熱効率を向上させながらヒートシンク体に速やかに伝熱でき、ヒートシンク体から効率的に放熱させることができる。
特に、請求項4記載の発光素子収納用パッケージは、フランジ部の外径寸法が貫通孔の外径寸法より大きく、貫通孔の外径寸法が発光素子の大きさより大きいと共に、雄ネジの外径寸法より大きく、雄ネジの外径寸法が発光素子の大きさより大きいので、フランジ部を備え、全ての部分が発光素子の大きさより大きい外径寸法からなるネジ体を介して発光素子からの発熱を速やかにヒートシンク体に伝熱でき、放熱効率を向上させることができる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1(A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形態に係る発光素子収納用パッケージの平面図、A−A’線縦断面図、図2(A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形態に係る他の発光素子収納用パッケージの平面図、B−B’線縦断面図である。
図1(A)、(B)に示すように、本発明の一実施の形態に係る発光素子収納用パッケージ10は、基体として、特に形状を限定するものではないが、例えば四角形からなる平板状の絶縁基体11を有している。また、発光素子収納用パッケージ10は、絶縁基体11の上面に上方側の開口径を下方側の開口径より大きくし傾斜内周壁面を備える筒状の反射体12を有している。更に、発光素子収納用パッケージ10は、絶縁基体11の下面に、特に形状を限定するものではないが、例えばブロック状や、外側方向に放熱フィンを設けるようなヒートシンク体13を有している。
上記の発光素子収納用パッケージ10は、絶縁基体11にBT樹脂(ビスマレイミドトリアジンを主成分とする樹脂)やポリイミド等の樹脂や、高温で焼成されるアルミナや窒化アルミニウム等のセラミック等で作製されるものを用いることができる。しかしながら、この絶縁基体11には、特に材料を限定するものではないが、発光素子収納用パッケージ10に収納される発光素子14からの発熱が高く、この熱を効率的に放熱させるために熱伝導率が樹脂より優れるセラミックを用いるものが好ましくなっている。
上記の絶縁基体11は、例えば、セラミック製からなる場合には、先ず、アルミナや、窒化アルミニウム等のセラミック粉末に焼結助剤と、可塑剤と、バインダー、及び溶剤を加え、十分に混練し、脱泡してスラリーを作製し、ドクターブレード法等によって、所望の厚みのシート状のセラミックグリーシートを作製している。次に、それぞれのセラミックグリーンシートには、タングステンや、モリブデン等の高融点金属からなる導体ペーストを用いてスクリーン印刷して所望の導体印刷パターンを形成している。次に、それぞれのセラミックグリーンシートは、重ね合わせて積層する前、又は積層した後に絶縁基体11の中央部となる所定位置に後述する貫通孔15用の打ち抜き孔を形成し、更に打ち抜き孔の壁面、及び/又は上面外周部に導体印刷パターンを形成している。そして、それぞれのセラミックグリーンシートを積層した後の積層体は、セラミックと、高融点金属を非酸化性雰囲気中の高温で同時焼成して多層構造に形成している。この同時焼成は、例えば、セラミックがアルミナの場合には、タングステンや、モリブデン等の高融点金属と、1550℃程度の水素、窒素の還元性雰囲気中の高温で行われている。あるいは、この同時焼成は、例えば、セラミックが窒化アルミニウムの場合には、タングステンや、モリブデン等の高融点金属と、1700℃程度の窒素雰囲気中の高温で行われている。
上記の発光素子収納用パッケージ10は、絶縁基体11の上面と、反射体12の傾斜内周壁面で形成されるLED等の発光素子14を収納するためのキャビティ部16底面の絶縁基体11の中央部に貫通孔15を有している。また、発光素子収納用パッケージ10の絶縁基体11には、それぞれの部位に所望のパターンからなるワイヤボンドパッド17や、外部接続端子パッド18や、これらを電気的に接続するための導体配線パターン19や、図示しないが貫通孔15の壁面に導体膜が設けられることとなる。なお、上記の反射体12は、セラミックや、金属や、樹脂等からなり、絶縁基体11に通常、ガラスや、樹脂や、ろう材等の接合材を用いて接合されるようになっている。また、キャビティ部16に搭載される発光素子14からの発光は、発光素子14を傾斜内周壁面で囲繞する反射体12によって前方に集中でき、輝度を向上させることができるようになっている。
上記の発光素子収納用パッケージ10は、絶縁基体11の貫通孔15の壁面に嵌合して接合される金属製からなるネジ体20を有している。このネジ体20は、一方の先端側の端面を絶縁基体11の上面に対して同一面、又は突出する平行面にして絶縁基体11に接合されている。また、このネジ体20は、他方の先端側を絶縁基体11の下面に対して垂直に立設させ、絶縁基体11の下面から他方の先端側に雄ネジ21を設けている。この接合には、例えば、貫通孔15の壁面に設けられた導体膜に更にNiめっき被膜を形成し、このNiめっき被膜とネジ体20の間にAgろう等のろう材を介して加熱してろう付け接合することで絶縁基体11の貫通孔15の壁面にネジ体20の一方の先端側を嵌合して強固に接合させる方法を用いることができる。なお、絶縁基体11が樹脂からなる場合には、ネジ体20を接着用樹脂を用いて接合させることができる。ネジ体20は、特に金属材料を限定するものではないが、例えば、セラミックと熱膨張係数が近似するKV(Fe−Ni−Co系合金、商品名「Kovar(コバール)」)や、42アロイ(Fe−Ni系合金)、あるいは、セラミックと熱膨張係数が近似すると共に、比較的熱伝導率が高いCu−W(銅タングステン)等からなる金属を用いることができる。発光素子収納用パッケージ10は、このネジ体20の一方の先端側の端面に発光素子14が載置できるようになっている。なお、発光素子収納用パッケージ10は、絶縁基体11に、図示しないが、通常、外部に露出するワイヤボンドパッド17や、外部接続端子パッド18や、導体配線パターン19の金属部分にNiめっき被膜が施されている。そして、外部接続端子パッド18には、セラミックと熱膨張係数が近似するKVや、42アロイ等の金属からなる外部接続端子22がAgろう等のろう材でろう付け接合されている。
上記の発光素子収納用パッケージ10は、ネジ体20の雄ネジ21に雌ネジ穴23を介してネジ締めされてネジ体20の一方の先端側の端面に載置される発光素子14からの発熱を放熱させるためのヒートシンク体13を有している。このヒートシンク体13は、絶縁基体11に取り付けられたネジ体20の雄ネジ21と、ヒートシンク体13に設けられた雌ネジ穴23で締め付けることで絶縁基体11の下面に当接するようになっている。ヒートシンク体13は、特に材料を限定するものではないが、熱伝導率が良好であるアルミニウムや、銅等からなる金属を用いて形成されている。
発光素子収納用パッケージ10は、絶縁基体11に設けられた貫通孔15に取り付けられたネジ体20の雄ネジ21によってヒートシンク体13を絶縁基体11や、雄ネジ21に歪みを発生させることなく密接させて取り付け固定できる。従って、絶縁基体11と、ヒートシンク体13の当接部は、破壊の発生を防止して、信頼性を向上させることができる。また、発光素子収納用パッケージ10は、ネジ体20の一方の先端側の端面に載置される発光素子14からの発熱をネジ体20を介して速やかにヒートシンク体13に伝熱させ、熱伝導率の良好なヒートシンク体13から外部に放熱させることができる。なお、発光素子収納用パッケージ10は、セラミック製の絶縁基体11と、ヒートシンク体13の間にはアンダーフィル等の熱伝導性に優れる樹脂を挟み込んで密接させ、熱伝導率が比較的高いセラミックを介してヒートシンク体13に伝熱させて外部に放熱させることもできる。
上記の発光素子収納用パッケージ10は、絶縁基体11に設ける貫通孔15の外径寸法である直径の大きさが発光素子14の大きさより大きいのがよい。また、これと併せて、発光素子収納用パッケージ10は、ネジ体20の雄ネジ21の外径寸法である直径の大きさが発光素子14の大きさより大きいのがよい。このような発光素子収納用パッケージ10は、発光素子14がネジ体20の全ての外径寸法である直径の中に収まっているので、発光素子14の全体からの発熱をネジ体20を介して速やかにヒートシンク体13に伝熱させ、熱伝導率の良好なヒートシンク体13から外部に放熱させることができる。従って、発光素子収納用パッケージ10に収納される発光素子14は、放熱効果を向上させることができるので、発光素子14の高輝度を維持させることができる。
なお、発光素子収納用パッケージ10の外部接続端子パッド18は、絶縁基体11の下面側に設けて、ボード基板等に半田で直接接合させることもできる。また、発光素子収納用パッケージ10のネジ体20の雄ネジ21は、ヒートシンク体13を突き抜け、突き抜けた部分をナット等で締め付けることもできる。更に、発光素子収納用パッケージ10のワイヤボンドパッド17は、発光素子14とボンディングワイヤ24を介して電気的に導通状態するための接続用パッドとして設けている。
次いで、図2(A)、(B)に示すように、本発明の一実施の形態に係る他の発光素子収納用パッケージ10aは、上記の発光素子収納用パッケージ10と同様に、基体として、特に形状を限定するものではないが、例えば四角形からなる平板状の絶縁基体11を有している。また、発光素子収納用パッケージ10aは、上記の発光素子収納用パッケージ10と同様に、絶縁基体11の上面に上方側の開口径を下方側の開口径より大きくし傾斜内周壁面を備える筒状の反射体12を有している。更に、発光素子収納用パッケージ10aは、上記の発光素子収納用パッケージ10と同様に、絶縁基体11の下面に、特に形状を限定するものではないが、例えばブロック状や、外側方向に放熱フィンを設けるようなヒートシンク体13を有している。
上記の発光素子収納用パッケージ10aは、絶縁基体11の上面と、反射体12の傾斜内周壁面で形成されるLED等の発光素子14を収納するためのキャビティ部16底面の絶縁基体11の中央部に貫通孔15aを有している。また、発光素子収納用パッケージ10aの絶縁基体11には、それぞれの部位に所望のパターンからなるワイヤボンドパッド17や、外部接続端子パッド18や、これらを電気的に接続するための導体配線パターン19や、図示しないが貫通孔15aの壁面、及び上面周縁部に導体膜等が設けられることとなる。なお、上記の反射体12は、セラミックや、金属や、樹脂等からなり、絶縁基体11に通常、ガラスや、樹脂や、ろう材等の接合材を用いて接合されるようになっている。また、キャビティ部16に搭載される発光素子14からの発光は、発光素子14を傾斜内周壁面で囲繞する反射体12によって前方に集中でき、輝度を向上させることができるようになっている。
上記の発光素子収納用パッケージ10は、絶縁基体11の貫通孔15aの壁面に嵌合し、上面周縁部に当接して接合される金属製からなるネジ体20aを有している。このネジ体20aは、一方の先端側の端部にフランジ部25を設け、このフランジ部25を絶縁基体11から突出させ、且つ上面を絶縁基体11の上面に対して突出する平行面にして絶縁基体11に接合されている。また、このネジ体20aは、他方の先端側を絶縁基体11の下面に対して垂直に立設させ、絶縁基体11の下面から他方の先端側に雄ネジ21aを設けている。この接合には、例えば、貫通孔15aの壁面、及び上面周縁部に設けられた導体膜に更にNiめっき被膜を形成し、このNiめっき被膜とネジ体20aの間にAgろう等のろう材を介して加熱してろう付け接合することで絶縁基体11の貫通孔15aの壁面にネジ体20aの一方の先端側を嵌合、及びフランジ部25を当接させて極めて強固に接合させる方法を用いることができる。ネジ体20aは、特に金属材料を限定するものではないが、例えば、セラミックと熱膨張係数が近似するKV(Fe−Ni−Co系合金、商品名「Kovar(コバール)」)や、42アロイ(Fe−Ni系合金)、あるいは、セラミックと熱膨張係数が近似すると共に、比較的熱伝導率が高いCu−W(銅タングステン)等からなる金属を用いることができる。発光素子収納用パッケージ10aは、このネジ体20aの一方の先端側のフランジ部25の広い上面に発光素子14が安定して載置できるようになっている。なお、発光素子収納用パッケージ10aは、上記の発光素子収納用パッケージ10と同様に、絶縁基体11に、図示しないが、通常、外部に露出するワイヤボンドパッド17や、外部接続端子パッド18や、導体配線パターン19の金属部分にNiめっき被膜が施されている。そして、外部接続端子パッド18には、セラミックと熱膨張係数が近似するKVや、42アロイ等の金属からなる外部接続端子22がAgろう等のろう材でろう付け接合されている。
上記の発光素子収納用パッケージ10aは、ネジ体20aの雄ネジ21aに雌ネジ穴23を介してネジ締めされてネジ体20aの一方の先端側の端面に載置される発光素子14からの発熱を放熱させるためのヒートシンク体13を有している。このヒートシンク体13は、絶縁基体11に取り付けられたネジ体20aの雄ネジ21aと、ヒートシンク体13に設けられた雌ネジ穴23で締め付けることで絶縁基体11の下面に当接するようになっている。ヒートシンク体13は、特に材料を限定するものではないが、熱伝導率が良好であるアルミニウムや、銅等からなる金属を用いて形成されている。
発光素子収納用パッケージ10aは、上記の発光素子収納用パッケージ10と同様に、絶縁基体11に設けられた貫通孔15aに取り付けられたネジ体20aの雄ネジ21aによってヒートシンク体13を絶縁基体11や、雄ネジ21aに歪みを発生させることなく密接させて取り付け固定できる。従って、絶縁基体11と、ヒートシンク体13の当接部は、破壊の発生を防止して、信頼性を向上させることができる。また、発光素子収納用パッケージ10aは、上記の発光素子収納用パッケージ10と同様に、ネジ体20aの一方の先端側のフランジ部25の上面に載置される発光素子14からの発熱をネジ体20aを介して速やかにヒートシンク体13に伝熱させ、熱伝導率の良好なヒートシンク体13から外部に放熱させることができる。なお、発光素子収納用パッケージ10aは、上記の発光素子収納用パッケージ10と同様に、セラミック製の絶縁基体11と、ヒートシンク体13の間にはアンダーフィル等の熱伝導性に優れる樹脂を挟み込んで密接させ、熱伝導率が比較的高いセラミックを介してヒートシンク体13に伝熱させて外部に放熱させることもできる。
上記の発光素子収納用パッケージ10aは、フランジ部25の外径寸法である直径の大きさが貫通孔15aの外径寸法である直径の大きさより大きいのがよい。また、これと併せて、発光素子収納用パッケージ10aは、貫通孔15aの外径寸法である直径の大きさが発光素子14の大きさより大きいと共に、ネジ体20aの雄ネジ21aの外径寸法である直径の大きさより大きいのがよい。更に、発光素子収納用パッケージ10aは、雄ネジ21aの外径寸法である直径の大きさが発光素子14の大きさより大きいのがよい。このような発光素子収納用パッケージ10aは、発光素子14がネジ体20aの全ての外径寸法である直径の中に収まっているので、発光素子14の全体からの発熱をネジ体20aを介して速やかにヒートシンク体13に伝熱させ、熱伝導率の良好なヒートシンク体13から外部に放熱させることができる。従って、発光素子収納用パッケージ10aに収納される発光素子14は、放熱効果を向上させることができるので、発光素子14の高輝度を維持させることができる。
なお、発光素子収納用パッケージ10aの外部接続端子パッド18は、絶縁基体11の下面側に設けて、ボード基板等に半田で直接接合させることもできる。また、発光素子収納用パッケージ10aのネジ体20aの雄ネジ21aは、ヒートシンク体13を突き抜け、突き抜けた部分をナット等で締め付けることもできる。更に、発光素子収納用パッケージ10aのワイヤボンドパッド17は、発光素子14とボンディングワイヤ24を介して電気的に導通状態するための接続用パッドとして設けている。
本発明の発光素子収納用パッケージ、他の発光素子収納用パッケージは、大きな発光効率と、高い接合信頼性が求められ、発熱量が大きい自動車用ヘッドランプや、街路灯等のランプとして用いることができる。
(A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形態に係る発光素子収納用パッケージの平面図、A−A’線縦断面図である。 (A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形態に係る他の発光素子収納用パッケージの平面図、B−B’線縦断面図である。 (A)、(B)はそれぞれ従来の発光素子収納用パッケージの平面図、C−C’線縦断面図である。
符号の説明
10、10a:発光素子収納用パッケージ、11:絶縁基体、12:反射体、13:ヒートシンク体、14:発光素子、15、15a:貫通孔、16:キャビティ部、17:ワイヤボンドパッド、18:外部接続端子パッド、19:導体配線パターン、20、20a:ネジ体、21、21a:雄ネジ、22:外部接続端子、23:雌ネジ穴、24:ボンディングワイヤ、25:フランジ部

Claims (4)

  1. 平板状の絶縁基体と、該絶縁基体の上面に上方側の開口径を下方側より大きくする傾斜内周壁面を備える筒状の反射体と、前記絶縁基体の下面にヒートシンク体を有する発光素子収納用パッケージにおいて、
    前記絶縁基体の上面と前記反射体の前記傾斜内周壁面で形成される発光素子を収納するためのキャビティ部底面の前記絶縁基体の中央部に貫通孔と、該貫通孔の壁面に嵌合して接合させ一方の先端側の端面を前記絶縁基体の上面に対して同一面、又は突出する平行面にし前記絶縁基体の下面から他方の先端側に雄ネジを設けて前記絶縁基体の下面に対して垂直に立設する金属製のネジ体と、該ネジ体の前記雄ネジに雌ネジ穴を介してネジ締めされ前記ネジ体の前記端面に載置される前記発光素子からの発熱を放熱させるための前記ヒートシンク体を有することを特徴とする発光素子収納用パッケージ。
  2. 請求項1記載の発光素子収納用パッケージにおいて、前記貫通孔の外径寸法、及び前記雄ネジの外径寸法が前記発光素子の大きさより大きいことを特徴とする発光素子収納用パッケージ。
  3. 平板状の絶縁基体と、該絶縁基体の上面に上方側の開口径を下方側より大きくする傾斜内周壁面を備える筒状の反射体と、前記絶縁基体の下面にヒートシンク体を有する発光素子収納用パッケージにおいて、
    前記絶縁基体の上面と前記反射体の前記傾斜内周壁面で形成される発光素子を収納するためのキャビティ部底面の前記絶縁基体の中央部に貫通孔と、該貫通孔の壁面に嵌合及び周縁部に当接して接合させ一方の先端側の端部に設けるフランジ部を前記絶縁基体から突出させ、且つ上面を前記絶縁基体の上面に対して突出する平行面にし前記絶縁基体の下面から他方の先端側に雄ネジを設けて前記絶縁基体の下面に対して垂直に立設する金属製のネジ体と、該ネジ体の前記雄ネジに雌ネジ穴を介してネジ締めされ前記フランジ部の上面に載置される前記発光素子からの発熱を放熱させるための前記ヒートシンク体を有することを特徴とする発光素子収納用パッケージ。
  4. 請求項3記載の発光素子収納用パッケージにおいて、前記フランジ部の外径寸法が前記貫通孔の外径寸法より大きく、前記貫通孔の外径寸法が前記発光素子の大きさより大きいと共に、前記雄ネジの外径寸法より大きく、前記雄ネジの外径寸法が前記発光素子の大きさより大きいことを特徴とする発光素子収納用パッケージ。
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