JP2010017259A - 縫製布帛とスライドファスナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本体生地27をスライドファスナー25で閉じ合わせて縫製布帛とする。ファスナーには、ストリンガ26を係止するベーステープ28が折り返されてストリンガとU字状に向き合って重なり合い、ストリンガの噛合素子23が、その折り返されたベーステープの折り目33の外側に突き出た隠しスライドファスナーを使用する。裁断生地は、折り返して本体生地27と縫い代34をU字状に向かい合わせる。裁断生地とファスナーは、縫い代とベーステープを本体生地とストリンガで挟み、縫い代の端縁37とベーステープの側縁29を重ね合わせ、生地の折り目71とベーステープの折り目33を重ね合わせ、縫い代とベーステープの間でミシン糸目35で縫合する。
【選択図】図1
Description
例えば、汎用スライドファスナー10では、裁断生地縫い代34の幅を広く設定し、裁断本体生地27の折り目71が噛合素子23の上に重なるように裁断生地縫い代34をミシン糸目35から突き出してベーステープ28に縫合し、その突き出た広い裁断生地縫い代34によってストリンガ26を覆い隠すことが出来るとしても(図7a参照)、裁断生地縫い代34の幅が広いが故に、その広い裁断生地縫い代34が反り返ってストリンガ26が露出する。
隠しスライドファスナー25では、ストリンガ26を係止するベーステープ28が折り返されており、その折り目33を境にして向き合うベーステープ28にストリンガ26が被覆されて露出しないとしても、そのストリンガ26を被覆するベーステープ28が縫製布帛の表側に露出する(図7b参照)。
しかし、一対の裁断本体生地27a・27bの折り目71a・71bが突き合わされて密着する非対称形の同一曲線形状を成す場合、それら一対の裁断本体生地27a・27bをスライドファスナーを介して閉合することは出来ない。
その理由は、次の通りである。
一対の裁断本体生地27a・27bの折り目71a・71bが非対称形の同一曲線形状を成す場合には、その曲線の曲率中心73から一方の裁断本体生地27aのミシン糸目35aに到る曲率半径Raと、その曲率中心73から他方の裁断本体生地27bのミシン糸目35bに到る曲率半径Rbとの差ΔRに起因して、その一方の裁断本体生地27aに縫合されるスライドファスナー10aと他方の裁断本体生地27bに縫合されるスライドファスナー10bの長さの相違が生じる。
そのスライドファスナー10aと10bとの長さの差に起因して、それらの噛合素子が噛み合わなくなるからである。
しかし、折り目71a・72bが対称形を成す一対の裁断本体生地27a・27bの閉合箇所は、一直線状になって格別な美観を呈さず、縫製布帛のデザインの設計要素にはならず、寧ろ、縫製布帛のデザイン設計する上で障害となる。
仮に、そのような特殊なスライドファスナーが用意出来たとしても、それを裁断生地の折畳端縁の彎曲線に合わせて縫合するには格別な技量を要し、容易には実施し得ない。
その曲線を境に向き合う一対の裁断生地の中の片側の裁断生地のミシン糸目の続く長さが、その向き合う他の片側の裁断生地のミシン糸目の続く長さよりも長くなるとしても、その向き合うミシン糸目とミシン糸目との長短差は、変曲点を越えると逆転し、曲線を境に向き合う片側の裁断生地のミシン糸目の続く長さは、その向き合う他の片側の裁断生地のミシン糸目の続く長さよりも短くなる。
このことは、ベーステープの側縁の場合も同様であり、隣り合う変曲点と変曲点の間では、曲率中心から離れたベーステープの側縁が、曲率中心に近いベーステープの側縁よりも長くなるとしても、その何れかの変曲点を越えた他の変曲点との間では、曲率中心に近いベーステープの側縁は、曲率中心から離れたベーステープの側縁よりも短くなる。
その結果、閉合箇所の描く曲線が変曲していれば、閉じ合わされる一方の裁断生地に縫合されるベーステープと、他方の裁断生地に縫合されるベーステープの長さが揃い、又、その閉じ合わされる一方の裁断生地のミシン糸目の続く長さは、他方の裁断生地のミシン糸目の続く長さと同じになるからである。
それとは逆に、裁断生地の端縁が窪み込んだ窪込部分99におけるミシン糸目35では、それを噛合素子23を中心に180度反転させるとき、その窪込部分99の曲率中心73Bから遠ざかる方向にストリンガ26を越え、ストリンガ26からミシン糸目35bまでの距離kの2倍分だけ移動することになるので、その180度反転したミシン糸目35b’の長さSb’は、元のミシン糸目35bの長さSbよりも窪込部分99の曲率に応じて伸長されて長くなるべきことになる。
しかし、実際には、ミシン糸目35は、裁断本体生地27やベーステープ28に縫合されていて伸縮変化することはなく、縮小されるべきミシン糸目35が縮小されず、伸長されるべきミシン糸目35が伸長されないので、裁断生地縫い代とベーステープを噛合素子23を中心に180度反転させると、閉合箇所に目開きや皺襞が発生し易くなる。
何故なら、隠しスライドファスナー25の場合は、噛合素子23を裁断本体生地27の外側に突き出すために裁断生地縫い代とベーステープを噛合素子23を中心に180度反転させることになるが、図1に図示するように、裁断生地の端縁が膨出した膨出部分98におけるベーステープの側縁29aは、それを180度反転させるとき、その側縁29aからミシン糸目35までの距離tの2倍分(2t)だけミシン糸目35を越え、その膨出部分98の曲率中心73Aに近づく方向に移動し、その180度反転した側縁29a’は縮められ、その長さLa’は、180度反転させる前の元の側縁29aの長さLaよりも膨出部分98の曲率に応じて短くなるべきことになる。
それとは逆に、裁断生地の端縁が窪み込んだ窪込部分99におけるベーステープの側縁29bでは、それを180度反転させるとき、その窪込部分99の曲率中心73Bから遠ざかる方向にミシン糸目35を越え、側縁29bからミシン糸目35までの距離の2倍分だけ移動することになるので、その180度反転した側縁29b’の長さLb’は、元の側縁29bの長さLbよりも窪込部分99の曲率に応じて伸長されて長くなるべきことになる。
しかし、ベーステープ28は、ストリンガ26を係止し、ストリンガ26の間隔を一定に保つ部材であり、緻密に織編成されていて伸縮変化しない。
従って、ベーステープ28を噛合素子23を中心に180度反転させるとき、縮小されるべき窪込部分99のベーステープの側縁29aの長さLaが縮小されず、伸長されるべき窪込部分99のベーステープの側縁29bの長さLbが伸長されないので、閉合箇所に目開きや皺襞が発生する。
本発明は、これらの知見を基に完成された。
その裁断本体生地27aと裁断本体生地27bとの閉合箇所36は、裁断生地縫い代34とベーステープ28がミシン糸目35によって縫合され、そのミシン糸目35を境に裁断本体生地27とベーステープ28が互いに逆向きに折り返され、ミシン糸目35が裁断本体生地27に包まれており、ベーステープの折り目33の上に裁断生地の折り目71が重なり、その重なり合う一方の裁断生地の折り目71aとベーステープの折り目33aが他方の裁断生地の折り目71bとベーステープの折り目33bが突き合わされる構成となっている。そして、ストリンガの噛合素子23からミシン糸目35までの距離rは、ストリンガ26の幅qよりも短くなっている。
このため、閉じ合わされる一方の裁断生地の折り目71aと他方の裁断生地の折り目71bが密着し、その閉じ合わされる閉合箇所36において、一対の一方の裁断本体生地27aと他方の裁断本体生地27bの間に目開きが生じ難くなり、ベーステープ28は裁断生地の折り目71a・71bの下に隠れ、その結果、裁断本体生地27aと裁断本体生地27bとの閉合箇所36にベーステープ28が露顕し難くなる。
そして、ベーステープの幅pとストリンガの幅qが5mm以下であり、噛合素子23からミシン糸目35までの距離rがストリンガの幅qよりも短くなっており、ベーステープの側縁29からミシン糸目35までの距離tも2〜3mm前後と少なくなるので、隠しスライドファスナー25の縫合時に、噛合素子23を外側に突き出すために裁断生地縫い代とベーステープを噛合素子23を中心に180度反転させても、ベーステープの側縁29の反転前の長さLと反転後の長さL’との間に格別な差異は生ぜず、その反転前後の長さL・L’がミシン糸目35の長さ略等しくなる。
何故なら、裁断生地縫い代の端縁37とベーステープの側縁29が重ね合わされており、裁断本体生地と裁断生地縫い代の間の折り目71とストリンガとベーステープの間の折り目33が重ね合わされてミシン糸目35によって縫合されており、裁断生地縫い代34の幅がベーステープの幅pに等しく、裁断生地縫い代の端縁37の長さもベーステープの側縁29の長さL(L’)に等しくなっているからである。
そして、ベーステープの幅pが2〜5mmであっても、ストリンガ26に支えられているので、ベーステープ28を裁断生地縫い代34に縫合するのに格別困難を伴うことがなく、ベーステープの側縁29とミシン糸目35の間の距離tが2〜3mm前後であれば、ミシン糸目35がベーステープの側縁29から解れ出すこともない。
従って、閉合箇所36が曲線を描くように一対の裁断本体生地27a・27bをスライドファスナー25を介して閉じ合わせても、それらの裁断本体生地27a・27bのミシン糸目の長さSやベーステープの側縁の長さLに起因する閉合箇所36での目開きや裁断本体生地27の引きつりや皺襞がなく、それらが綺麗に閉じ合わされた縫製布帛93が得られる。
従って、本発明(第3の特徴)は、実施が容易で実利的である。
この点、本発明では、ベーステープ28がポリエステル繊維マルチフィラメント糸によって織編成し、その長さ方向に続く側縁を裁断された裁断口とし、その裁断口においてポリエステル繊維マルチフィラメント糸を構成している複数本のポリエステル繊維が溶融して互いに融着し、そのポリエステル繊維の溶融物によってベーステープ28の側縁を構成することとしており、そのようなスライドファスナーは、ベーステープの幅が5mm以上の市販のスライドファスナーのベーステープを、その幅が5mm以下になるようにヒートカッターや超音波カッター等によって裁断して得ることが出来る。
そして、ヒートカッターや超音波カッター等によってポリエステル繊維マルチフィラメント糸を裁断する場合、そのポリエステル繊維が強靱な溶融物を構成し、そのポリエステル繊維の溶融物がベーステープ28の側縁を構成することになるので、ベーステープ28の側縁は在来のスライドファスナーのベーステープの側縁と同様に解れることはない。
それは、閉合箇所36を間に挟む一対の裁断本体生地27a・27bから突き出たパイルを起毛毛羽に閉合箇所36が覆い隠されて閉合箇所36が目立ち難く、閉合箇所(36)での目開きや裁断本体生地27の引きつりや皺襞は更に一層生じ難くなるからである。
そのためには、縫製用生地(27)にポリエステル繊維その他の熱可塑性合成繊維を使用または混用する。
縫製用生地(27)がパイル布帛や起毛布帛等の有毛布帛の場合には、そのパイルを起毛毛羽を係止する基布に熱可塑性合成繊維を使用または混用すればよく、パイルや起毛毛羽にまで熱可塑性合成繊維を適用するには及ばない。
パイピング鋏を用いて縫製用生地を裁断する場合、裁断生地に付ける折り目71から切り目までの距離がベーステープの幅pに等しくする。
ベーステープ28の幅pは2〜4mmにし、ミシン糸目35とベーステープの側縁29の間の距離tが4mm未満になるように、ミシン糸目35をストリンガ26とベーステープ28との接合箇所に極接近させる(図5a)。
そのためには、図3と図4に図示する押圧片31を用いてベーステープ28に対してストリンガ26を直角に立ち上げ、ベーステープ28を裁断生地縫い代34に圧着しつつスライドファスナー25を裁断本体生地27に縫合することとし、その際、図3に図示するテープホルダ15によってベーステープ28にストリンガ26を直角に立ち上げてスライドファスナー25を押圧片31へと導入する。
テープホルダ15は、ピン38を介して支台16に揺動・傾倒可能にピン接合されて垂直に突き出た支脚39と、その支脚39から片持ち梁状に水平に突き出たアーム40とで逆L字形に構成され、支台16に支持されている。
支台16は、移動可能に台盤22に戴承されている。
支台16の底面には、台盤22が嵌合する蟻溝48が付けられており、アーム40の長さ方向に向けて台盤22の上で支台16を移動し得るようになっている。
アーム40の底面11の下側は、背面側21から正面側22へと裁断本体生地27が通過し得る開放されたスペース19となっている。
アーム40の上面には、アーム40の長さ方向に続く蟻溝41が設けられ、その長さ方向に摺動可能にスライダ42が蟻溝41に嵌合している。
スライダの先端はU字状に下向きに折り返されており、その折り返された部分がアーム40の底面11に摺接して縦溝の開口12を開閉する蓋17を構成している。
縦溝の開口12は、その蓋17が横溝の開口18に向けて移動して閉じられる。
蓋17は、その先端43が横溝14の下側溝縁44に当接するまで移動し、その移動する蓋17によって横溝の開口18も閉じられるようになっている。
スライダ42の上面には、その突き出た先端46が嵌合する2つの凹部47が設けられている。
蓋17が移動して開口12が閉じられたときは、スライダ42の先端側の凹部47にバネの先端46が嵌合し、開口12が開けられたときは、スライダの後端側の凹部(図示せず)にバネの先端46が嵌合し、そうなることによって、開口12の閉じられた状態と開けられた状態がそれぞれセットされる。
スライダ42には、それをアーム40の長さ方向に摺動させるための把手49が取り付けられている。
ファスナーホルダは、ピン38を中心に揺動して支脚39が支台16に当って止まり、アーム40が起立した状態で静止し、その静止状態において横溝14にベーステープ28を嵌め込み、次いで、縦溝13にストリンガ26を嵌め込むことが出来る。
即ち、折り目33においてストリンガ26がベーステープ28の側縁に垂直に立ち上がった状態になる。
ベーステープ28とストリンガ26の嵌め込まれた状態において、蓋17を移動して縦溝の開口12を閉じると、横溝の開口18も蓋17に妨げられて閉塞状態になり、ストリンガ26がベーステープ28の側縁に沿って垂直に立ち上がった状態が維持される。
押圧片31は、昇降駆動される支持桿に担持され、縫合するスライドファスナーと裁断生地に向けて昇降駆動され、スライドファスナーと裁断生地を押圧する。
押圧片の底面50には、スライドファスナーのストリンガが嵌合し、その嵌合するストリンガを裁断生地の通過する方向に導く案内溝32が設けられている。
案内溝32の入口と出口の間の中間部分には、昇降するミシン針30の通過する貫通孔54が穿設されている。
案内溝32の入口と出口の溝幅は、その入口と出口の間の中間部分の溝幅よりも広くなっている。
その中間部分における案内溝32の溝底55は、貫通孔54から離れている。
案内溝32の中間部分において向き合う溝壁56・57は、その中間部分における溝底55が貫通孔54から離れる方向に向けて、押圧片31の底面50に対して傾斜している(図4)。
そのようにストリンガ26が立ち上がった状態で引き出されるので、そのベーステープ28の側縁に垂直に立ち上がったストリンガ26に案内溝32が容易に嵌合し、押圧片31を降下させればベーステープ28が裁断本体生地27に押圧され、ベーステープ28とストリンガ26の間の折り目33に沿ってスライドファスナー25を裁断本体生地27に縫合することが出来る(図3と図4)。
次いで、ミシン糸目35を中心に裁断生地縫い代34とスライドファスナー25が折り返され、裁断本体生地27とストリンガ26の間に裁断生地縫い代34とベーステープ28が挟まれ、噛合素子23がベーステープの折り目33の外側に突き出た元の状態になる(図5c)。
背凭れカバー77は、背凭れボディーの中央部を覆うセンター裁断生地85と、その側面部を覆う左右のサイド裁断生地86・87から成る。
センター裁断生地85は、背凭れボディーの正面を覆う正面生地79と背凭れボディーの正面を覆う背面裁断生地88が連続した一枚の裁断生地に成り、その端縁72a・72bに沿ってスライドファスナー25が縫合されている。
左右のサイド裁断生地86・87は、側面裁断生地82の表裏に正面裁断生地79と背面裁断生地88を縫合して袋状に縫製されており、その開口部の周縁89に沿ってスライドファスナー25が縫合されている。
11:底面
12:開口
13:縦溝
14:横溝
15:テープホルダ
16:支台
17:蓋
18:開口
19:スペース
20:正面
21:背面
22:台盤
23:噛合素子
25:隠しスライドファスナー
26:ストリンガ
27:裁断本体生地
28:ベーステープ
29:ベーステープの側縁
30:ミシン針
31:押圧片
32:案内溝
33:ベーステープの折り目
34:裁断生地縫い代
35:ミシン糸目
36:閉合箇所
37:裁断生地縫い代の端縁
38:ピン
39:支脚
40:アーム
41:蟻溝
42:スライダ
43:蓋の先端
44:横溝の溝縁
45:バネ
46:バネの先端
47:凹部
48:蟻溝
49:把手
50:底面
54:貫通孔
55:案内溝の溝底
56:案内溝の溝壁
57:案内溝の溝壁
61:凸部
62:凹部
63:断面
70:変曲点
71:裁断生地の折り目
73:曲率中心
77:背凭れカバー
78:座面カバー
79:正面裁断生地
82:側面裁断生地
85:センター裁断生地
86・87:サイド裁断生地
88:背面裁断生地
89:周縁
93:縫製布帛
98:膨出部分
99:窪込部分
L :ベースシート側縁の長さ
R :曲率半径
S :ミシン糸目の長さ
p :ベースシートの幅
q :ストリンガの幅
k :ミシン糸目とストリンガとの距離
r :ミシン糸目と噛合素子との距離
t :ミシン糸目とベースシート側縁との距離
Claims (8)
- (a) 一対の裁断本体生地(27a)と裁断本体生地(27b)をスライドファスナー(25)で閉じ合わせて成り、
(b) スライドファスナー(25)は、ストリンガ(26)を係止するベーステープ(28)が、ストリンガとの接合箇所で折り返され、ベーステープ(28)とストリンガ(26)がU字状に向き合って重なり、ストリンガの噛合素子(23)が、その折り返されたベーステープの折り目(33)の外側に突き出た隠しスライドファスナーであり、
(c) 裁断本体生地(27)の端縁側(37)は、裁断生地縫い代(34)へと折り返されて続いており、その折り返された裁断生地縫い代(34)と裁断本体生地(27)がU字状に向かい合って重なり合っており、
(d) 裁断本体生地(27)とスライドファスナー(25)とは、
(d1) 裁断生地縫い代(34)とベーステープ(28)が、裁断本体生地(27)とストリンガ(26)の間に挟まれており、
(d2) 裁断生地縫い代の端縁(37)とベーステープの側縁(29)が重ね合わされており、
(d3) 裁断本体生地と裁断生地縫い代の間の折り目(71)と、ストリンガとベーステープの間の折り目(33)が、重ね合わされてミシン糸目(35)によって縫合されており、
(e) スライドファスナーのストリンガ(26)の幅(q)が5mm以下であり、
(f) ベーステープ(28)の幅(p)が5mm以下であり、ベーステープ(28)の幅(p)とストリンガ(26)の幅(q)の差が2mm以下であり、
(g) ストリンガの噛合素子(23)からミシン糸目(35)までの距離(r)が、ストリンガ(26)の幅(q)よりも短いことを特徴とする縫製布帛。 - (h) 閉じ合わされた一対の裁断本体生地(27a・27b)の閉合箇所(36)が、スライドファスナー(25)の長さ方向に曲線を描いており、
(i) 閉じ合わされた一対の裁断本体生地(27a・27b)の折り目(71a・71b)が、その閉合箇所(36)を境にして左右非対称形の曲線を成しており、
(j) 閉合箇所(36)の描く曲線が変曲する変曲点(70)を有する前掲請求項1記載の縫製布帛。 - (k) ベーステープ(28)がポリエステル捲縮マルチフィラメント糸によって織成されており、
(l) その長さ方向に続く側縁が裁断された裁断口となっており、
(m) その裁断口においてポリエステル捲縮マルチフィラメント糸を構成する繊維が溶融して融着し、
(n) その側縁の長さ方向にフイルム状に連続している前掲請求項1と2の何れかに記載の縫製布帛。 - (o) ベーステープ(28)が、非平織組織の綾織組織又は繻子織組織によって織成された幅2〜5mmの織りテープである前掲請求項1と2と3の何れかに記載の縫製布帛。
- (p) スライドファスナー(25)に閉じ合わされる縫製布帛(93)が互いに直交するX軸とY軸とZ軸との三次元方向に方向を変えて曲折して続く三次元曲面を包含しており、
(q) その三次元方向に続く三次元曲線を描く箇所が、折り目(71a)と折り目(71b)が向き合う一対の裁断本体生地(27a・27b)の閉合箇所(36)の少なくとも一部に介在している前掲請求項1と2と3と4の何れかに記載の縫製布帛。 - ベーステープ(28)がポリエステル繊維マルチフィラメント糸によって織編成されており、その長さ方向に続く側縁が裁断された裁断口となっており、その裁断口においてポリエステル繊維マルチフィラメント糸を構成している複数本のポリエステル繊維が溶融して互いに融着しており、そのポリエステル繊維の溶融物がベーステープ(28)の側縁を構成していることを特徴とするスライドファスナー。
- ストリンガ(26)を係止するベーステープ(28)が、ストリンガとの接合箇所で折り返され、ベーステープ(28)とストリンガ(26)がU字状に向き合って重なっており、ストリンガの噛合素子(23)が、その折り返されたベーステープの折り目(33)の外側に向けて突出している前掲請求項6に記載のスライドファスナー。
- ベーステープ(28)の幅(p)が5mm以下であり、ベーステープ(28)の幅(p)とストリンガ(26)の幅(q)との差が2mm以下である前掲請求項6と7の何れかに記載のスライドファスナー。
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