[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2010061008A - 光学フィルタ - Google Patents

光学フィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP2010061008A
JP2010061008A JP2008228486A JP2008228486A JP2010061008A JP 2010061008 A JP2010061008 A JP 2010061008A JP 2008228486 A JP2008228486 A JP 2008228486A JP 2008228486 A JP2008228486 A JP 2008228486A JP 2010061008 A JP2010061008 A JP 2010061008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
resin substrate
film
transparent resin
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008228486A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Suzuki
一雄 鈴木
Michio Yanagi
道男 柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Electronics Inc
Original Assignee
Canon Electronics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Electronics Inc filed Critical Canon Electronics Inc
Priority to JP2008228486A priority Critical patent/JP2010061008A/ja
Publication of JP2010061008A publication Critical patent/JP2010061008A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Diaphragms For Cameras (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

【課題】皺等の発生が少なく、かつ低濃度の際も光の散乱も少ない光学フィルタを得る。
【解決手段】ポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31上に、反射率を低下させるための反射防止層であるAl23層41aと、透過率を低下させるための光吸収層であるTiOx層41bを交互に積層している。最上層には反射防止膜として低屈折材料のMgF2層41cを成膜することによりND膜41を形成している。NDフィルタ10は高濃度化のため必要な膜厚が厚くなり、その分蒸着時間が長くなり、透明樹脂基板31の温度が部分的に170℃にまで達することがある。この場合でも、ポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31はガラス転移温度は200℃以上であることから、皺やうねりの発生を回避することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、デジタルビデオカメラ或いはデジタルスチールカメラ等の撮影光学系の使用に適する光学フィルタに関するものである。
従来のビデオカメラやデジタルカメラ等の撮像機器に搭載されている光量調節装置は、固体撮像素子に入射する光量を制御するための開口部が設けられている。そして、快晴時や高輝度の被写体を撮影する場合においては、その開口部を小さく絞り込むようになっている。しかし、絞り開口部が小さくなり過ぎると、通過する光の回折の影響で像性能が劣化する問題を有している。
この問題の対策として、例えば絞り羽根にフィルム状のND(Neutral Density)フィルタを取り付けることにより、被写界の明るさが大きくなっても、絞り開口が極端に小さくならず、所定の大きさのままで光量を減衰させるようにしている。
NDフィルタとしては、例えば特許文献1に開示されているように、光軸中心に向かって段階的に透過率が大きくなる構成のもの、或いは特許文献2に開示されているように、光軸中心に向かって連続的に透過率が大きくなる構造のもの等が知られている。このようなNDフィルタの基材には、材料の光学特性が良好であり、耐久性も優れているPET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等のフィルム状の透明樹脂基板が使用されている。
一般に、これらのNDフィルタの作製方法としては、上述の透明樹脂基板上に、真空蒸着法等により光吸収性を有する材料と、反射率を低下させるための材料とを交互に積層することが採用されている。
しかし、NDフィルタを製造する蒸着工程において、蒸発源から加熱溶融、気化された蒸着粒子が樹脂基板の表面に付着する際に、蒸発源からの輻射熱により蒸着時間の経過と共に、樹脂基板の表面温度が上昇する。樹脂基板と積層される膜材料の熱膨張係数は必ずしも同一ではないため、積層される膜材料が樹脂基板の自由な熱伸縮を妨げることになり、作製されたNDフィルタには皺やうねり等の形状変化が生じ、NDフィルタとして使用する際に支障が生ずることになる。
そこで、この成膜後に生ずるNDフィルタの皺やうねり等の形状変化を抑制する手段として、例えば樹脂基板上に所望のNDフィルタを得るためのパターン形成用マスクを密着させた状態で蒸着を行うことがある。これにより、樹脂基板が受ける熱伸縮の影響を低減させることができる。
また、特許文献3においては、蒸着する樹脂基板として120℃以上のガラス転移温度を有するノルボルネン系樹脂を使用し、蒸着時の加熱温度を樹脂基板のガラス転移温度よりも低く保ち、伸縮変形を抑制することにより皺の発生を防止している。
特許第2592949号公報 特開2004−117467号公報 特開2004−37545号公報
しかし、最近の撮像素子の感度の向上と共に、光の透過率を更に低下させた高濃度のNDフィルタが要求される傾向にある。具体的には、積層する蒸着膜について所定の層の膜厚を厚くしたり、或いは層数を増加させる等の手法が用いられている。そのため、蒸着中の樹脂基板の温度は更に上昇し、上述の特許文献の樹脂基板材料や積層方法では、皺やうねり等の変形を防止しきれない場合も生ずる。
また、ビデオカメラやデジタルカメラの高画質化に伴い、皺やうねり等の変形だけでなく、特に低濃度の光学フィルタの場合は、光の散乱による画質の低下を更に低く抑制することが求められている。
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、蒸着温度が上昇しても皺やうねりの発生が少なく、かつ低濃度の際も光の散乱も少ない光学フィルタを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る光学フィルタは、ガラス転移温度が200℃以上、可視光線の透過率が90%以上、濁度が0.1%以下のポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板上に、無機硬質膜を形成した光学フィルタにおいて、可視光線の透過率が32%以上の領域を有することを特徴とする。
本発明に係る光学フィルタによれば、膜形成時の皺やうねりの発生を防止することができると共に、透過率の高い領域でも光の散乱を極めて小さくすることが可能となる。
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1はビデオカメラ等の撮影光学系の構成図を示し、光軸上にレンズ1、光量調節部材2、レンズ3〜5、ローパスフィルタ6、CCD等から成る固体撮像素子7が順次に配列されている。光量調節部材2は絞り羽根支持板8に一対の絞り羽根9a、9bが可動に取り付けられ、絞り羽根9aには、絞り羽根9a、9bにより形成された開口部を透過する光量を減光するためのNDフィルタ10が接着されている。なお、本実施例におけるNDフィルタ10は絞り羽根9aに貼り付けているが、撮影光学系の光路中に設ければよい。
図2はNDフィルタ10を製造する真空蒸着装置の概略図を示しており、チャンバ21内には回転ドーム22が設けられ、この回転ドーム22にNDフィルタ10の基板を保持する蒸着治具23が配置されている。またチャンバ21内には、蒸着するND膜の蒸着源として、Al23から成る蒸着源24、TiOxから成る蒸着源25、MgF2から成る蒸着源26が設けられている。また、蒸着源24〜26の上方には、特定の蒸着源24〜26のみを蒸着させるためのシャッタ27が設けられ、チャンバ21の上部には蒸着膜の膜厚を測定するための光学モニタ28が配置されている。
図3(a)は蒸着治具23の断面図、(b)は平面図を示し、蒸着治具23には光学フィルタの基板となるポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31が取り付けられ、スペーサ32を介することにより所定幅の開口部33を有する蒸着マスク34が配置されている。回転ドーム22に蒸着治具23を透明樹脂基板31の成膜面が蒸着源24に対向するように配置し、基板温度と膜厚を均一化するために、回転ドーム22と共に蒸着治具23を回転させながら成膜を行う。
蒸着工程では、先ず蒸着前にチャンバ21内を真空状態に保持し、透明樹脂基板31がセットされた蒸着治具23を所定の温度に加熱する。そして、圧力と温度が所定の値に達した後に、ND膜の1層目として蒸着源24を加熱し、蒸着治具23にセットされた透明樹脂基板31上に所定の厚みのAl23層を成膜する。なお、この際にシャッタ27により蒸着源25、26を覆うことによって、Al23のみを蒸着することができる。続いて、蒸着源25、シャッタ27を切換えてTiOx層を成膜する。
この工程を繰り返すことにより、所定のAl23層とTiOx層を交互に積層し、透明樹脂基板31上には、連続的に濃度が変化する濃度分布を有する蒸着膜を形成することができる。そして、一旦チャンバ21から蒸着治具23を取り出し、蒸着マスク34を外して再度チャンバ21にセットし、蒸着源26を加熱し反射防止膜としてMgF2を最上層に成膜することにより、無機硬質膜のND膜を形成することができる。
図4は上述の方法によりND膜41を成膜し、蒸着マスク34を取り外した状態のポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31の平面図を示し、透明樹脂基板31には濃度分布を有するND膜41が形成されている。その後に、必要に応じて透明樹脂基板31を裏返して、再度、蒸着治具23にセットして、裏面に反射防止膜を形成してもよい。このようにして、ND膜41の成膜が終了した後に、図5に示すようにNDフィルタ形状に切断することにより、NDフィルタ10を得ることができる。
近年、NDフィルタ10は高濃度化しているため、必要な膜厚が厚くなっており、それだけ蒸着時間が長くなっている。つまり、蒸着源24〜26からの輻射熱を多く受ける傾向にあり、透明樹脂基板31の温度が部分的に170℃にまで達することがある。このような場合において、従来のPETやノルボルネン系樹脂ではガラス転移温度を越え、熱により皺の発生が避けられない。
ポリエーテルサルホンのガラス転移温度は200℃以上であることから、本実施例ではこの問題を回避することができる。
図6はNDフィルタ10の膜構成図を示しており、板厚が75μmの透明樹脂基板31上に、反射率を低下させる反射防止層であるAl23層41aと、透過率を低下させる光吸収層であるTiOx層41bとが交互に積層されている。更に、最上層には反射防止膜として低屈折材料のMgF2層41cを成膜することにより、ND膜41が形成されている。
TiOx層41bのxの値は0〜2で、所望の光学特性により調整され、最上層の反射防止膜のMgF2層41cは、光学膜厚n×d(n:屈折率、d:物理膜厚)でλ/4(λ=500〜600nm)で成膜している。
本実施例においては、最上層にMgF2層41cを用いたが、MgF2の代りにSiO2等の低屈折材料を用いることもできる。また、これらの膜の成膜には真空蒸着法が一般的に用いられるが、イオンプレーティング法又はスパッタリング法等においても同様な効果を得ることができる。また、膜の材質、層数、膜厚等は実施例に限定されるものではない。
図7(a)は上述の方法により製造したNDフィルタ10の断面模式図、図7(b)は透過率の分布図を示している。この場合のNDフィルタ10の高濃度領域(C−D)はND1.6(透過率2.5%)である。
本実施例においては、低濃度領域(A−B)から高濃度領域(C−D)に、連続的に可視光線の透過率が変化するグラデーションNDフィルタについて説明したが、単一濃度から成るNDフィルタや異なる複数の濃度領域から成る多濃度NDフィルタとすることもできる。
NDフィルタ10の透過率は、第2、4、6、8層の光吸収層であるTiOx層41bの総膜厚によって変化し、この総膜厚が厚くなるほど透過率は低下する。本実施例においては、図7(a)に示すように領域(B−C)で各層の膜厚を連続的に変化させることで、低濃度領域(A−B)から高濃度領域(C−D)に連続的に透過率を変化させることにより、図7(b)に示すような透過率分布を得ることができる。低濃度領域(A−B)の範囲はAl23層41a、TiOx層41bは成膜せず、反射防止膜であるMgF2層41cのみ成膜した透明領域である。この透明領域における光減衰効果は殆どないが、NDフィルタ10の厚みと屈折率に起因する結像面位置ずれを防止するために、実際の撮影時にもフィルタとして使用される。また、ポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31の可視光線の透過率は、λ=550nmにおいて90%以上であり、この透明領域の透過率もほぼ90%である。
本実施例のグラデーションNDフィルタでは、上述の透明領域を有しているが、透明領域を持たないグラデーションNDフィルタでも本発明の効果を得ることができる。
また、NDフィルタ10の基材のポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31は可能な限り薄く形成することが好ましい。これはNDフィルタ10を光量絞り装置に組み込んで使用する際に、光量絞り装置を薄型化することができ、また軽量となるためにNDフィルタ10自体或いはNDフィルタ10を取り付けた絞り羽根9aを駆動するための消費電力を少なくすることができる。ただし薄くなり過ぎると、NDフィルタ10を製造する上で取り扱いが困難になるため、必要な厚さは25〜200μmであり、好ましくは50〜100μmの範囲である。この際に、基板としての剛性を保持し、またND膜41の形成による反りを防止するためにも、透明樹脂基板31の曲げ弾性率は1000MPa以上であることが好ましい。
ポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31のガラス転移温度は、蒸着時の蒸着源25〜26から受ける熱を考慮すると、200℃以上であることが好ましい。この程度のガラス転移温度であれば、蒸着時の基板温度が200℃近くに到達しても、ポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31のガラス転移温度の方が高く、透明樹脂基板31に生ずる皺等の発生を抑制できる。
また、近年の撮像機器の高画質化に伴い、透明樹脂基板31の複屈折は小さいことが望ましい。複屈折は屈折率が方向により異なる材料を通る光が、異常光線と常光線に分離する現象であり、材料固有の複屈折性と成形加工時の剪断力による分子配向や、溶融した樹脂が固化する時に生ずる残留応力等に大きく依存する。この複屈折が大きいと、透過光が分離して結像点がずれるため、結像性能が低下するという懸念がある。
複屈折の大きさは、一般に透過位相差として表すことができる。なお、透過位相差とは上述した屈折率の差から生ずる光の速度の差であり、異常光線の屈折率をNe、常光線の屈折率をN0、複屈折物質の厚さをd(nm)とすると、透過位相差Re(nm)=d×(Ne−N0)で表される。
従来のNDフィルタの基材として用いられるPETフィルムは、通常のフィルム成形時に延伸加工されるため、分子配向による複屈折が大きく、75μm程度の厚さの場合に透過位相差Reは100nmよりも大きい。近年の撮像機器では高画質化に伴い、複屈折が小さい透明樹脂フィルムが求められている。具体的には、透過位相差Reは100nm以下が好ましく、より好ましくは20nm以下であるが、PETフィルムの場合は上述の理由により100nm以下とすることは困難である。
このような条件を満たす樹脂材料としてはポリエーテルサルホンが好適であり、ポリエーテルサルホンは一般的には延伸加工ではなく押し出し成形で作られるため、複屈折が小さく、透過位相差Reは20nm以下となる。
比較例として、本実施例のポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31と同じ厚みのPET(東レ株式会社製商品名:ルミラー)、ノルボルネン系樹脂(日本ゼオン株式会社製商品名:ゼオノア)を使用し、同様の製造方法によりNDフィルタ10を作製した。
表1はNDフィルタ10の作製後の皺の発生とNDフィルタ10をビデオカメラに組み込んだ状態での画質の差について行った比較結果である。
表1
皺 画質
ポリエーテルサルホン ○(なし) ◎(良好)
PET ×(あり) ○(光の散乱あり)
ノルボルネン系樹脂 ×(あり) ○(光の散乱あり)
この結果から、透明樹脂基板31としてポリエーテルサルホンを用いたNDフィルタ10は優れた特性を備えていることが分かる。
図8は別のNDフィルタ10の断面図を示し、板厚75μmのポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31を使用し、2つの均―濃度部を形成している。
このNDフィルタ10においては、先ずポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31の片面のほぼ全面にND0.4となるND膜51を蒸着し、次に他面の一部を蒸着マスクにより隠して、残りの領域のみに別のND0.4となるND膜52を成膜する。なお、蒸着マスクを取り除いた部分には、透明樹脂基板31の表面の反射を抑える反射防止膜であるSiO2層53をλ/4(λ=550nm)成膜している。
かくすることにより、透明樹脂基板31の両面を通して見ると、ND0.4の領域とND0.8の領域を備えた2濃度のNDフィルタ10を得ることができる。また、濃度の組み合わせは任意であり、例えばND0.3とND0.6の組み合わせであれば、ND0.3とND0.9の2濃度、或いはND0.6とND0.9の2濃度のNDフィルタ10を得ることができる。
なお比較例として、ポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31と同じ厚みのPET(東レ株式会社製商品名:ルミラー)、ノルボルネン系樹脂(日本ゼオン株式会社製商品名:ゼオノア)を使用し、同様の製造方法により2濃度のNDフィルタを作製した。
表2はNDフィルタ10の作製後の皺の発生とNDフィルタ10を、ビデオカメラに組み込んだ状態での画質の差について行った比較結果である。
表2
皺 画質
ポリエーテルサルホン ○(なし) ◎(良好)
PET ○(なし) ○(低濃度部に軽微な光の散乱あり)
ノルボルネン系樹脂 ○(なし) ○(低濃度部に軽微な光の散乱あり)
この結果から、透明樹脂基板31としてポリエーテルサルホンを用いたNDフィルタ10は優れた特性を備えていることが分かる。
また、表3は別の実験を行って確認したNDフィルタ10の濃度による基板のヘイズ値(濁度)が画質に与える影響の比較結果である。
表3
基板材質 ポリエーテルサルホン PET ノルボルネン系樹脂
ヘイズ値 0.04% 1% 0.5%
ND 透過率
0 87〜93% ◎ ○ ○
0.3 50% ◎ ○ ○
0.4 40% ◎ ○ ○
0.5 32% ◎ ○ ○
0.6 25% ◎ ◎ ◎
1.0 10% ◎ ◎ ◎
この結果より、透過率25%以下の高濃度領域では、ヘイズ値の影響はあまり見られず良好であるが、透過光量が多くなる透過率32%以上の低濃度領域では、ポリエーテルサルホン以外の材料ではヘイズ値による画質差が見られ軽微な光散乱が生じている。
グラデーションNDフィルタや、透過率が概ね32%以上の低濃度部を有するNDフィルタ、ND膜が形成されない透明部を有するNDフィルタ等では、基板のヘイズ値の大きさが画質に影響するため、ヘイズ値は0.1%以下であることが好ましい。
このように、本発明によるNDフィルタ10においては、高濃度の場合でも膜形成時の皺発生を防止することができ、また低濃度部においては光の散乱による画質の低下を少なくすることができる。
なお、本実施例2ではNDフィルタ10について述べたが、ポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板31上に無機硬質膜を形成した光学フィルタであれば、同様の効果が得られることは云うまでもない。
撮影光学系の構成図である。 真空蒸着装置の概略図である。 蒸着治具の断面図及び平面図である。 ND膜を成膜した透明樹脂基板の平面図である。 NDフィルタを切断する説明図である。 NDフィルタの膜構成図である。 他のNDフィルタの断面図及び透過率分布図である。 他のNDフィルタの断面図である。
符号の説明
1、3〜5 レンズ
2 光量調節部材
6 ローパスフィルタ
7 固体撮像素子
8 絞り羽根支持板
9a、9b 絞り羽根
10 NDフィルタ
21 チャンバ
22 回転ドーム
23 蒸着治具
24〜26 蒸着源
27 シャッタ
28 光学モニタ
31 透明樹脂基板
32 スペーサ
33 開口部
34 蒸着マスク
41、51、52 ND膜
41a Al23
41b TiOx層
41c MgF2

Claims (4)

  1. ガラス転移温度が200℃以上、濁度が0.1%以下のポリエーテルサルホンから成る透明樹脂基板上に、無機硬質膜を形成した光学フィルタにおいて、可視光線の透過率が32%以上の領域を有することを特徴とする光学フィルタ。
  2. 前記透明樹脂基板の可視光線の透過位相差が20nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
  3. 前記可視光線の透過率が90%以上の前記透明樹脂基板を使用し、前記無機硬質膜の形成による透過率が連続的に変化するようにした領域を有するNDフィルタであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルタ。
  4. 請求項1〜3の何れか1つの請求項に記載の光学フィルタを用いたことを特徴とする光量調節装置。
JP2008228486A 2008-09-05 2008-09-05 光学フィルタ Pending JP2010061008A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008228486A JP2010061008A (ja) 2008-09-05 2008-09-05 光学フィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008228486A JP2010061008A (ja) 2008-09-05 2008-09-05 光学フィルタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010061008A true JP2010061008A (ja) 2010-03-18

Family

ID=42187845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008228486A Pending JP2010061008A (ja) 2008-09-05 2008-09-05 光学フィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010061008A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015175865A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 セイコーエプソン株式会社 光学部品、光学部品の製造方法、電子機器、および移動体

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10206613A (ja) * 1997-01-23 1998-08-07 Mitsui Chem Inc 反射板及びそれを用いたストロボ用反射傘
JPH11242119A (ja) * 1997-11-28 1999-09-07 Sumitomo Chem Co Ltd 位相差フィルム
JP2003335880A (ja) * 2001-12-26 2003-11-28 Sumitomo Bakelite Co Ltd 有機層の形成方法及びガスバリア性プラスチックフィルム
JP2007219210A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Canon Electronics Inc Ndフィルタ、該ndフィルタによる光量絞り装置
JP2007271673A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Nitto Denko Corp 光拡散フィルムの製造方法
JP2008076844A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Canon Electronics Inc 光学フィルタ
JP2008122837A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Asahi Kasei Corp 防眩性反射防止フィルム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10206613A (ja) * 1997-01-23 1998-08-07 Mitsui Chem Inc 反射板及びそれを用いたストロボ用反射傘
JPH11242119A (ja) * 1997-11-28 1999-09-07 Sumitomo Chem Co Ltd 位相差フィルム
JP2003335880A (ja) * 2001-12-26 2003-11-28 Sumitomo Bakelite Co Ltd 有機層の形成方法及びガスバリア性プラスチックフィルム
JP2007219210A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Canon Electronics Inc Ndフィルタ、該ndフィルタによる光量絞り装置
JP2007271673A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Nitto Denko Corp 光拡散フィルムの製造方法
JP2008076844A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Canon Electronics Inc 光学フィルタ
JP2008122837A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Asahi Kasei Corp 防眩性反射防止フィルム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015175865A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 セイコーエプソン株式会社 光学部品、光学部品の製造方法、電子機器、および移動体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008276112A (ja) Ndフィルタ
KR101867192B1 (ko) 와이어 그리드 편광판 및 투영형 영상 표시 기기
JP4988282B2 (ja) 光学フィルタ
JP4900678B2 (ja) Ndフィルタを有する絞り装置及び光学機器
JP5543690B2 (ja) Uvirカット用光学フィルタ
JP2017040909A (ja) 光学フィルタおよびそれを有する光学系、撮像装置、レンズ装置
JP2009162852A (ja) 光学素子
JP4963027B2 (ja) Ndフィルタおよびその製造方法、それらを用いた光量絞り装置
US7295391B1 (en) ND filter for aperture device and aperture device comprising ND filter
JP5879021B2 (ja) Ndフィルタ
JP4914955B2 (ja) Irカット機能付きndフィルタ
JP2010175941A (ja) 光学フィルタ及び光学フィルタの製造方法、並びにこれらの光学フィルタを有する撮像装置
JP5554012B2 (ja) 光学フィルタ及び該光学フィルタを用いた撮像装置
JP2010061008A (ja) 光学フィルタ
JP2007178822A (ja) 光量絞り用ndフィルタ
JP2010175838A (ja) 光線カットフィルタ
US20240201424A1 (en) Optical element, imaging optical system, and optical apparatus
JP2006330128A (ja) Irカット膜付きndフィルタ、irカット膜付きndフィルタの製造方法、及びこれらのndフィルタを有する光量絞り装置及びカメラ
JP5909523B2 (ja) Ndフィルタ、光量絞り装置、及び撮像装置
JP2018036371A (ja) 光学フィルタ
JP4297370B2 (ja) Ndフィルタ、並びにこれらのndフィルタを有する光量絞り装置及びカメラ
JP5667261B2 (ja) 光学フィルタ
JP2015219338A (ja) 光学フィルタ
TWI354707B (en) Optical element with films thereon
JP2004117718A (ja) Ndフィルタの製造方法及びndフィルタ、並びにこれらのndフィルタを有する光量絞り装置及びカメラ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20110824

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120814

A521 Written amendment

Effective date: 20121015

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20121211

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02