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JP2009529213A - 燃料電池の電極 - Google Patents

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Abstract

燃料電池において使用する電極が、多孔質プラスチック基板と、導電層と、触媒層とからなり、該基板は親水性である。この基板は少なくとも40mm/600秒の水ウィッキング速度を有することが好ましい。2つの向かい合う電極(11、12)の間に電解質チャンバ(8)を定める燃料電池にこのような電極を使用することができ、電極が有する触媒層は、電解質とは逆方向を向き、それぞれのガスチャンバ(7、9)に接触する。電解質は、動作中陰圧に維持されることが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池に、限定的な意味ではないが、好ましくはアルカリ型燃料電池に使用することができる電極に関し、該電極を含む燃料電池アセンブリにも関する。
燃料電池は、比較的公害が少なく効率のよい電力供給源であると認められてきている。アルカリ型燃料電池は、比較的低い温度で動作し、効率も良く丈夫であるという理由で関心を持たれている。酸型燃料電池及び他の水性電解質を使用する燃料電池も関心を持たれている。このような燃料電池は、典型的には、(通常水素である燃料ガスを収容する)燃料ガスチャンバと(通常空気である酸化ガスを収容する)別の燃料ガスチャンバとから分離された電解質チャンバを備える。電解質チャンバは、電極を使用してガスチャンバから分離される。アルカリ型燃料電池用の典型的な電極は、通常ニッケルである導電性金属グリッド又はメッシュの基幹部を備え、この基幹部が電極に機械的強度を与える。金属メッシュ又はグリッドの上に、粒状ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、活性炭、及び通常は白金である触媒金属のスラリー又はそれらを分散した形で触媒が堆積される。このような電極は、高価であり、電気損失が大きく、厚く、重く、さらに触媒が不規則分布するという問題を抱える。さらに、ニッケルメッシュは破損しやすく、またメッシュのワイヤ間の接点における抵抗に起因して、電場に局所的な不規則性及び好ましくないばらつきを生じさせる。
多くの公知の燃料電池アセンブリに関する問題点として、電極で発生する化学反応による生成物である液体(通常は水)がガスチャンバに閉じ込められ、ポンプ、除湿器、排水溝などを含む水管理システムにより、この液体をガスチャンバから除去しなければならず、燃料電池の複雑性が増すことが挙げられる。電解質チャンバから液体反応生成物が失われるということはまた、失われた液体を再利用するか、或いは新しい液体を追加するかのいずれかにより電解質チャンバを定期的に満たす必要があることも意味する。さらに、燃料電池内に液体反応生成物(特に水)が存在することにより、液体の氷点に近い低温での燃料電池の動作能力が低下することになる。
これらの問題のうちのいくつかは、焼結した微小孔性のポリ塩化ビニル(PVC)材であるPorvic(登録商標)で作られた、比較的非導電性で多孔質なリジッド基板上に導電性の金属層を堆積させることにより、Shell(英国特許第874,283号及び第951,807号)によってすでに対処されている。Shellによる電極は、依然として比較的厚みのあるものであり、Porvic(登録商標)基板の製造に使用する工程では、慎重な取扱い及び廃棄処理を必要とする化学薬品が使用されていた。さらに、Porvic(登録商標)のプラスチック材料は、(基板を濡らすためにn−プロパノール又はn−ブタノールなどのアルコールを必要とする)疎水性のものであり、このため水性電解質が電極基板の細孔内に容易に吸収されない。
英国特許第874,283号 英国特許第951,807号
本発明の電極は、従来技術の1又はそれ以上の問題に対処し、或いはそれを緩和する。
本発明によれば、燃料電池において使用する電極が提供され、この電極は、多孔質の透過性プラスチック基板と、導電層と、触媒層とを備え、該基板は親水性である。
「透過性」という用語は、使用時に電解質が基板内を通過して、導電体の層及び触媒の層に密接できるほど、(水酸化カリウムなどの)水性電解質に対して透過性であることを意味する。
「親水性」という用語は、水に対する親和性を有する物質に関連するものである。この基板は、(例えば、アルカリ型燃料電池の場合には水酸化カリウム水溶液である)電解質が多孔質基板の細孔内に浸入できるほど親水性である。基板の親水性とは、基板の表面上に水が拡がることを意味する。対照的に、疎水性材料は水をはじき、この水は表面上で水滴を形成し、その接触角は90°よりも大きなものとなる。基板と水との接触角は、90°以下であることが好ましく、60°以下であることがより好ましく、45°以下であることが特に好ましい。接触角が小さいほど基板の親水性は大きなものになる。いくつかの好ましい実施形態では、基板と水との接触角はゼロであり、これにより基板は水で濡れた状態になる。
基板の親水性に関する別の特性に、表面エネルギー(又は表面張力)がある。基板の有する表面エネルギーは、40mJ/m2(40ダインcm-1)よりも大きいものであることが望ましく、50mJ/m2以上であることが好ましく、60以上であることがより好ましく、70mJ/m2以上であれば特に好ましい。この親水性基板は、スポンジのような態様で水を引きつけ、すぐに濡れることができる。対照的に、電解質に対して何らの化学的親和性をも有していない基板では、表面のエネルギー効果によって、電解質が細孔へ浸入する割合がより低くなり、従って電極の性能及び/又は効率が大幅に低下するという結果がもたらされる。
基板は実質的にプラスチック材料からなる。プラスチック材料を使用するのは、電極に使用した場合、一般に構造が均一であり、曲げやすく、大量生産が容易であり、非常に薄く作製できる一方で、脆弱にもならずに適当なレベルの機械的強度を維持するというような、1又はそれ以上の有利な特性を有しているからである。好ましい実施形態では、電極の基板は親水性プラスチック材料で作製される。しかしながら、多くのプラスチック材料は比較的疎水性であり、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン及びポリ塩化ビニル(PVC)が有する表面エネルギーは、29mJ/m2から39mJ/m2の間である。このような材料は水には濡れず、ブタノールなどのより低い極性の溶媒で濡れる。本発明のプラスチック基板は、基板の親水性を高めるように処理されることが好ましい。例えば、PE、PP又はポリスチレン基板を処理して、基板の表面エネルギーを40mJ/m2よりも高めることができる。
好適な処理プロセスにはグラフトプロセスが含まれ、これによりポリマー鎖を切断することなくポリマー骨格に化学基が結合されるようになる。例えば、光開始剤の存在時にUV照射を使用して水素を取り除くことにより、ポリマー表面にフリーラジカルが生み出され、その後親水性モノマー単位がこのラジカルと結合するプロセスにおいて、PP、PE又は結合したPP/PEポリマーをグラフト化することができる。このようなプロセスにより、親水性ビニルポリマー単位を疎水性ポリマー鎖の上にグラフト化できるようになる。グラフト技術により、細孔の内部を含め、ポリマーの表面全体を処理できるようになり、これにより材料が水を吸い上げる力(ウィッキング特性とも呼ばれる)が大幅に高められるという利点が得られるようになる。基板のコーティングなどのその他の処理技術を使用することもできるが、これらの技術はウィッキング特性を高める効果が小さいことが判明しているため、グラフトプロセスほど好ましいものではない。
多孔質基板の平均孔径は、約0.2μmから約40μmの間であってもよい。平均孔径は、約2μmから約15μmの間であり、例えば約5μmから10μmまでであることが好ましい。
基板材料の親水性及び孔径は、多孔質基板の水の泡立ち点が5kPaゲージから20kPa(50ミリバールから200ミリバール)ゲージまでであることが望ましく、8kPaゲージから15kPaゲージまでであることが好ましく、8kPaゲージから14kPaゲージまでであることがより好ましく、8kPaゲージから13kPaゲージまでであることが特に好ましい。(水などの)ある流体の泡立ち点とは、基板に空気を通過させるのに必要な圧力のことであり、このテストはASTM法F316に従って行われる。
基板材料は高い水ウィッキング速度を有することが望ましい。材料のウィッキング速度とは、液体がある時間にわたって基板内に移動する距離(例えば600秒毎のmmの形で表す)のことである。ウィッキング速度は、材料の多孔度及び親水性に依存する。多孔度又は親水性が増加すれば、ウィッキング速度もより高くなる。SciMAT材料テスト法(MTM)320などの任意の適当な標準テストを使用して、材料のウィッキング速度を測定することができる。基板が有するウィッキング速度は、40mm/600秒以上であることが好ましく、50mm/600秒以上であることがより好ましく、65mm/600秒以上、例えば約90mm/600秒であることがさらに好ましい。水ウィッキング速度が高ければ、水性電解質が基板全体にわたって迅速に分散することが容易になる。
多孔質基板は、電極基板の全体にわたって安定した特性を提供する均一構造を有するプラスチック材料からなることが望ましい。このプラスチック材料は容易に入手可能であり、基板を大量生産するために使用できることが好ましい。例えば、プラスチック材料をロールの形に巻いて大量生産技術で使用することができる。プラスチック材料は、電極を脆弱にすることなく薄い電極を生産できるように曲げやすいものであることが好ましい。硬質のプラスチック材料を使用する場合は、非脆弱性のものであることが望ましい。プラスチック材料で作製された基板が非脆弱的特質を有することにより、壊れやすい磁器又はガラスなどの潜在的に親水性であるその他の材料よりもプラスチック材料の方がより好ましいものとなることが判明している。基板は、ポリアミド又はポリオレフィンなどのポリマーであってもよく、ポリオレフィンであることが好ましい。基板は、処理済みのポリエチレン及びポリプロピレンのうちの一方又は両方を含み、これにより、親水性であり、曲げやすく、さらに均一構造を有するという良好な結果がもたらさられることが好ましい。処理済みのポリスチレンもまた適していると考えられる。紡糸繊維の及び/又は紡糸接着したプラスチック材料で構成された基板は好適であり、これらの基板は本発明の電極に使用されるのが最も適しているということが判明している。湿式堆積した又はメルトブローしたプラスチック材料で作られた基板を使用することもできるが、あまり好ましいものではない。英国スウィンドンのSciMAT社が販売する処理済みの紡糸繊維製PP/PEプラスチック材料が、本発明の電極用の基板の作製に使用するのに特に適していることが判明している。例えば、SciMAT参照番号700/70で販売されている材料、又は(参照番号700/77で販売されている他の製品などの)類似の製品が、本発明における使用に適していることが判明している。DuPont社がTyvek(登録商標)という商品名で販売している処理済みの高密度ポリエチレン(HDPE)もまた本発明における使用に適していると考えられ、例えば、このようなPE膜は、硫酸又はアクリル酸などの濃酸で処理されることにより親水性になると考えることができる。
基板が比較的薄いことにより、小型の燃料電池及び/又は狭い空間に多くの電極を備える燃料電池を製造できるようになる。基板はできるだけ薄いものである一方、燃料電池に見られる圧力差において電極を保持するのに十分な機械的強度をも備えたものであることが望ましい。基板は、0.7mm以下の厚さであることが好ましく、500μm以下の厚さであることがより好ましい。本発明の基板の厚さは、通常約100μmから250μmまで、例えば約125μmである。
多孔質基板は、一般に導電層と比較すると導電性が低い。導電層は、電極が電極として機能するのに十分な電気伝導性を有する1又はそれ以上の材料を含む。導電層はほぼ均一であることが望ましい。導電性材料は、基板の片面全域に分布する材料からなるほぼ均一な層であることが好ましい。導電層が電解質に対して多孔質であることにより、電解質と燃料ガスとが接触できるようになるため、均一層を有することが可能となる。不連続なグリッド又はその他の不均一に分布した導電性材料ではなく、均一層により、薄層を使用して十分な電気伝導性がもたらされることが判明している。導電層に含まれる導電性材料の電気抵抗率は、0.2μΩm以下であることが望ましく、0.1μΩm以下であることが好ましく、0.06μΩm以下であることがより好ましい。金属は導電性であると共に、無電解メッキによる堆積、真空蒸着堆積及び電気メッキによる堆積をも含む様々な方法により非常に薄い層の形で堆積することができるため、導電性材料は金属を含むことが望ましい。導電性材料は、高導電性金属である金、パラジウム、白金、銀、銅及びニッケルのうちの1又はそれ以上を含むことができ、比較的安価である銀、銅及びニッケルを含むことが好ましい。導電層は、異なる導電性材料を含む別個の副層を有することができ、この副層には、多孔質基板に密接する第1の副層と、この第1の層の上に堆積した同じ又は異なる材料からなる別の副層とが含まれる。例えば、無電解メッキ又は真空蒸着堆積により基板上に銀の層を堆積させ、次に電気メッキにより銀の上にさらなるニッケルの層を堆積させることができる。複数の副層を設けることにより、電極特性の微妙な技術処理が可能となり、多孔質基板上には容易に堆積しないと思われる材料を第2の導電層で使用できるようになる。
例えば第1の副層である導電性材料の層を、無電解メッキにより比較的非導電性である基板上に堆積させることが好ましい。同様に、或いは別様に、金属の第1の層又は後続の層を堆積させるために真空蒸着を使用することもできる。導電性材料の第1の層は2μm以下の厚さであることが望ましく、1μm以下、例えば約0.5μmの厚さであることが好ましい。第2、第3又は後続の層は、電気メッキにより堆積した層を含むことが好ましい。導電性材料の層の合計の厚さは約0.5μmから約10μmの間であってもよく、約0.5μmから約7μmの間であることが好ましく、約1μmから約5μmまでであることがより好ましい。
電極の導電層には、導電性材料を含む複数の層の最上層の上にさらに保護層が設けられることが好ましい。保護層は、下層の導電性材料の腐食を防ぐためのものであり、このため、この保護層は、最上層の導電性材料層よりも電解質に対する腐食抵抗性の高い材料を含むことが好ましい。保護層は、電気に対して伝導性であってもよい。保護層は、(例えば、高温のKOH水性電解質が存在する場合などの)電池の複数の状態において腐食に対して抵抗するために選択した材料を含むことが望ましい。或いは、保護層の材料は、例えばより高価な可能性のある下層の導電性材料に優先して腐食する犠牲層であってもよい。保護層は、金、ロジウム又はニッケルのうちの任意の1又はそれ以上を含むことができ、これらは、(KOHアルカリ型燃料電池などの)燃料電池における腐食に対して十分な程度の抵抗性を示す一方、許容できる程度の電気伝導性も備えることが判明している。保護層は、電極の耐久性と平均寿命とを向上させる。保護層の厚さは、導電性材料を含む層の合計の厚さの約5%から約50%までであってもよく、約5%から約20%までであることが好ましく、約5%であることがより好ましい。保護層は2μm未満の厚さであることが望ましく、0.02μmから1.5μmまでの厚さであることが好ましい。
全ての導電副層及び任意の保護層を含む導電層全体の厚さは、10μm以下であることが好ましく、6μm以下であることが特に好ましい。導電層の厚さが約6μmであれば、電解質が導電層を通過できることが判明している。触媒層において電解質が燃料ガスと接触するためには、基板と導電層との両方が電解質に対して透過性である必要がある。
導電性材料の最上層又は保護層を、白金族などの触媒として機能するように選択することができる。しかしながら、導電性材料を含む比較的安価な1又は複数の層を堆積させ、次にこの導電性材料を含む層の上に、或いは保護層が存在する場合にはその上に触媒材料を含む触媒層を形成する方が、多くの場合より便利であり、コスト効率も良い。触媒層は、電極を形成すべく施工された他の層の上に堆積することが好ましい。噴霧技術により触媒層を施工するようにして大きな表面積を設け、これにより触媒活性を最大化して高価な触媒の薄い層を使用できるようにすることが好ましい。
触媒層は結合剤を含むことができる。この結合剤は、触媒の下層への接着性を高めることができる。結合剤は、燃料電池の動作温度及び圧力に対して耐久性があり、腐食性の高いKOH溶液などの燃料電池内で使用される電解質に対して耐久性を有するように選択されることが望ましい。結合剤は、ビチューメン、ゴム、ポリスチレン、ポリエチレン又はポリプロピレンのうちの任意の1又はそれ以上であってもよく、ポリエチレン又はポリスチレンであることが好ましい。結合剤が存在することにより、噴霧技術による塗布に対する触媒の適合性も向上する。
触媒層は、触媒材料として活性炭、金属又は金属酸化物を含むことが好ましい。金属又は金属酸化物は、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウム、ニッケル及び金(又はこのような金属の酸化物)のうちの1又はそれ以上から選択されたものであってもよい。このような金属は、燃料電池、特にアルカリ型燃料電池内で生じる反応に対して優れた触媒特性を備えるものである。触媒層は金属と活性炭の両方を含むことができる。触媒は、カーボンブラック上に、或いはカーボンブラック内に堆積した触媒金属又は金属酸化物を含むことが好ましい。この場合、「触媒材料」という用語は、電極において生じる還元又は酸化プロセスに活発に触媒作用を及ぼす材料のことを意味するものであると解釈される。
燃料電池の電極は、一般に平板、通常は直方形板の形で構成される。電極板は、ほぼ平らで互いに向かい合う2つの面(本明細書では以後「表面」と称する)と、通常4つの薄い端部とを有し、平らな向かい合う2つの面(表面)の各々は、端部に比べて大きな面積を有する。本発明の電極の導電層及び触媒層は、電極の大きく平らな表面の少なくとも片面上に存在する。
本発明の第2の態様は、燃料電池用の電極を作製する方法を提供し、該方法は、プラスチック材料から親水性電極基板を形成するステップと、この基板に均一な導電層を施工するステップとを含む。基板を形成するステップは、プラスチック材料を親水性にするために材料を処理するステップを含むことができる。この処理ステップは、フリーラジカルを媒介したグラフトプロセスを含むことが好ましい。基板のプラスチック材料は、材料の表面にビニル単位を付加するように処理されることが好ましい。
電極自体に関して前述したように、本方法は、次に導電層の堆積を含み、この導電層のうちの最初の層を無電解メッキによって堆積できることが好ましく、次に耐食性のために保護層を堆積することが好ましい。その後、噴霧技術により触媒層を堆積させることが好ましい。触媒材料、結合剤及び触媒層のさらなる任意の成分が溶媒と混合されて、電極上に噴霧することができる(溶液、サスペンション、スラリーなどの)流動性混合物が形成される。
本発明の第3の態様によれば、本発明の第1の態様による少なくとも2つの電極を備えた燃料電池アセンブリが提供される。この電極、特に電極の触媒は、一方は陰極として機能し、一方は陽極として機能するため、異なる組成を有することができる。各々の電極は互いに向かい合う2つの表面を有し、該表面のうちの一方のみに触媒層が設けられることが好ましく、各々の電極の触媒層はガスチャンバに露出する。詳細には、燃料電池アセンブリの2つの電極は互いに間隔をあけて、これらの間に電解質チャンバを形成することができ、第1の電極の電解質チャンバ側とは反対側に第1のガス用の第1のガスチャンバが設けられ、第2の電極の電解質チャンバ側とは反対側に第2のガス用の第2のガスチャンバが設けられ、触媒層を有する電極の各々の側はこれらのガスチャンバに露出される。
動作時に、燃料電池の電解質と燃料ガスとの間で化学反応が生じ、この反応に触媒作用を及ぼすために電極上に触媒が設けられている。燃料電池が良好に動作するために、電解質と燃料ガスとの間の境界面が電極の触媒部分に維持される必要がある。親水性プラスチック基板を使用することにより、これを実現することがより容易になる。
本発明の第1の態様の電極の親水性基板は、水性の燃料電池電解質に対して透過性である。従って、本発明の電極は、上部に触媒層を有する基板の表面がガスチャンバに露出され、電極の触媒を有していない反対側表面が電解質チャンバに露出される形で燃料電池アセンブリが提供されることを可能とする。親水性基板材料のウィッキング能力により、(水性KOH電解質溶液などの)水性電解質が燃料電池の動作中に基板の細孔を通じて吸い上げられ、電極の反対側にある触媒層においてガスと接触できるようになり、これによって、触媒部分に電解質と燃料ガスとの間の境界面が生じるようになる。最も外側に触媒層が存在する電極の比較的脆弱な側は、侵襲性電解質溶液に直接接触しない。対照的に、電極のより強固な基板側が、電解質チャンバ内の電解質に直接接触する。
第1及び第2のガスチャンバの各々を2つの電池ユニット間で共有することができ、ひいてはガスチャンバの数が低減されることになる。例えば、(空気回路導管などの)酸化ガスチャンバを2つの陽極によって境界付けることができ、一方(水素回路などの)燃料ガスチャンバを2つの陰極によって境界付けることができる。複数の酸化ガスチャンバは互いに並列に接続されることが好ましい。複数の燃料ガスチャンバもまた並列に設けられることが好ましい。
本発明の燃料電池アセンブリは、電解質とガスの各々との間の圧力差で動作することが好ましい。本発明は、電解質チャンバとガスチャンバとの間の圧力差を維持するための装置を備えた燃料電池アセンブリを提供する。本発明はまた、本発明の燃料電池を動作させる方法も提供し、該方法では、電解質チャンバとガスチャンバとの間の電極全域に圧力差が存在するようになる。この圧力差は8kPa以上であることが好ましく、圧力差は10kPa以上であることがさらに好ましい。酸化ガスと燃料ガスとは同じ圧力であってもよく、或いはこれらの圧力は異なるものであってもよい。
親水性基板を有する電極を備えた本発明の燃料電池アセンブリは、電極の一方の側に接する電解質と電極の他方の側に接するガスとの間の圧力差で動作するのが特に好適であるということが判明している。この圧力差により、動作中にガスと電解質との間の境界面が触媒部分に存在するように制御できるようになる一方、電解質がガスチャンバ内に漏洩しないことを確実にする。必要な圧力差は電極の泡立ち点よりも低く、電極の泡立ち点全体はプラスチック基板の泡立ち点により概ね決定される(導電層及び触媒層を追加することにより、電極の泡立ち点は僅かに上昇する)。10kPaゲージの水泡立ち点を有する燃料電池の電極全域の圧力差は、約8kPaであると思われる。
本発明は、燃料電池アセンブリを動作させる方法を提供し、該方法では、ガスと電解質との境界面で発生する化学反応によって生じる液体が、電極を通過して電解質チャンバ内に引き込まれる。電極基板の親水性特質と電極全域の圧力差とによって、電極で発生する化学反応による液体生成物(特に水)を電解質チャンバ内に引き込むことができるようになる。従って、1又は複数のガスチャンバから液体を除去するための、除湿器などの管理システムの必要性が低減される。
本発明は、燃料電池アセンブリを動作させる方法を提供し、該方法では、ガスチャンバから電解質チャンバ内への水の吸収速度は、電解質の濃度がほぼ不変であるほどのものである。水はアルカリ型燃料電池の陰極(すなわち負電極)における電気化学反応で生成され電解質内に引き込まれる。電池内で生成された余分な水は陽極において空気の流れの中に蒸発し、これにより電解質の濃度はほぼ一定の自己調整レベルに維持される。電解質の濃度が低下するにつれて水蒸気圧が上昇し、従ってより多くの水が蒸発するようになる。従って、水管理システムが、電解質の濃度を制御及びモニタし、陽極における電気化学反応を通じて失われた水を入れ替える必要性が低減されることになる。
本発明は、燃料電池アセンブリを動作させる方法を提供し、該方法では、電池による水の生成速度と蒸発による水の喪失速度とが平衡した状態になる。
いくつかの変数により、蒸発して失われる水の量を調整することができる。これらの変数は、電解質とガスとを分離する電極の親水性を含む(親水性の高い電極は、電解質内に水をより迅速に引き戻す)。電解質の電極全域の圧力差もまた、水が電解質内に引き込まれる速度に影響し、同様に、KOH電解質の濃度が高いほど多くの水が電解質内に引き込まれ、65℃の電解質内に水を引き込む際には4.5モルから7モルまでのKOH濃度であれば満足できることが判明している。KOH電解質の濃度は蒸発速度にも影響する。ガスの流量を調整することにより、蒸発レベルが水の生成レベルと釣り合うようにすることもでき、空気の流量を調整することにより、通常の電池の化学反応に必要な空気量の約3倍の空気量が電池を通過するようすることもできる。
本発明の燃料電池アセンブリの実施形態は、親水性基板を備えた電極を含み、この基板は電極を通して水を引き込むことができるが、このような実施形態は従来型の燃料電池よりも低温度環境における使用に適していることが判明している。KOH溶液以外には遊離水が存在しないため、この燃料電池アセンブリは、電極上、ガスチャンバ内、及び水管理システム内の遊離水が凍結することによりひき起こされる問題の影響を受けにくいということが判明している。
電極の触媒層に水が存在すると、反応物(酸化ガス又は燃料ガスと電解質)の触媒表面との接触が妨げられ、触媒の効率が低下する。水が自動的に電極内に引き戻される構成により、触媒表面上に存在する水の量が低減することによって、アセンブリは効率的かつ生産的に動作できるようになる。これは、ガスチャンバから除去される前に余分な水が触媒の表面を流下する従来の燃料電池アセンブリとは大きく異なる点である。
本発明は、燃料電池アセンブリを動作させる方法を提供し、該方法では、電解質チャンバ内の電解質が陰圧に維持される。1つの実施形態では、本発明は少なくとも1つの燃料電池とポンプとを備えた燃料電池アセンブリを提供し、この燃料電池は複数のガスチャンバと電解質チャンバと複数の電極とを含み、ポンプは電解質チャンバ内の電解質の圧力を陰圧まで低下させるようにされる。詳細には、本発明が提供する燃料電池アセンブリでは、触媒を含む多孔質電極により電解質チャンバとガスチャンバとの間の境界が少なくとも部分的に定められ、燃料電池は、動作時に液体電解質が電解質チャンバを満たし、ガスがガスチャンバを満たし、電解質とガスとの境界面が少なくとも部分的に電極において生じるようにされる。動作時に、(陰圧に維持される)電解質チャンバ内の液体電解質とガスチャンバ内のガスとの間に圧力差が設定される。親水性基板を有する電極を含む燃料電池アセンブリを負の電解質圧力で動作させることは特に有利であることが判明している。しかしながら、負の電解質圧力を有することは親水性基板を有していない燃料電池においても有益である。従って、電解質チャンバにおいて電解質が陰圧を有する燃料電池アセンブリを動作させる全ての方法は、本発明の範囲内にある。
本明細書で使用する「陽圧」及び「陰圧」という用語は、大気圧に対する圧力のことを意味するものであり、相対圧又はゲージ圧としても知られている。本明細書で使用する「ポンプ」という用語は、流体の圧力を低下させるための機構を意味するものであり、吸引装置、チャンバの容量を拡げるための装置などを含む。
燃料電池は、動作時に、液体電解質が−5kPaから−15kPaまでの範囲の陰圧となるようにすることができる。燃料電池アセンブリは、動作時に液体電解質の陰圧が少なくとも−5kPaとなるようにされることが好ましく、少なくとも−8kPaとなることがより好ましく、約−10kPaとなることがさらに好ましい。電解質を陰圧に維持することは、燃料電池の電解質とガスとの間の圧力差を設定する有効な手段であることが判明している。
本発明の燃料電池アセンブリは、動作時に、ガスチャンバ内のガスが約+2kPaなどの例えば少なくとも+1kPaの陽圧に維持されるように構成されることが望ましい。燃料電池アセンブリは、動作中にガスチャンバ内のガスを陽圧に維持するためのガス圧調整器を含むことが好ましい。燃料ガス及び酸化ガスの圧力は同じであってもよいし、或いは異なっていてもよい。ガスを陽圧で供給することにより、燃料電池のガスチャンバへのガス流が電池の化学反応で消費されたガスと入れ替わるための支援が得られ、このため、例えば空気を2.5kPaで供給することにより、ガスチャンバ内における圧力が2.0kPa、及び出口における圧力が1.5kPaとなるようにすることができる。燃料ガス及び酸化ガスの両方のガスチャンバにガス流を供給するには、約+2kPaの陽圧があれば十分であることが判明している。或いは、ガスチャンバ内のガスが大気圧に維持されるように燃料電池を構成し、負の電解質圧力によって全体の圧力差がもたらされるようにしてもよい。燃料電池は、動作時に、ガスが+8kPa以下の低い陽圧となるようにされることが好ましく、+5kPa以下となることがより好ましい。比較的低い圧力でガスを供給することにより、燃料電池の構造を、高いガス圧に耐える必要があるものよりも簡素化できるようになる。さらに、本発明の燃料電池アセンブリにおいてガスを高圧で供給する必要性が低減することにより、この燃料電池アセンブリは、コンプレッサなどを作動させて高いガス圧を維持するためにかなりの量のエネルギーを必要とする従来技術のアセンブリよりも効率的に作動できるようになる。
(例えば、約+10kPaの圧力などの)高い圧力のガスを含むことにより、燃料電池アセンブリの設計を制約する技術的問題が生じる。特に、障壁を比較的容易に透過する水素のような燃料ガスを高圧下で含むことは容易ではない。燃料ガスを漏出させることなく高圧下で収容するために、燃料電池は、例えば、高圧燃料ガスに対して透過性でない適当なシールを用いた複雑な設計及び/又は入念な構造を必要とする。電解質を陰圧に維持することにより少なくとも部分的に設定される、電解質とガスとの間の圧力差で動作する本発明の燃料電池アセンブリは、燃料電池が高いガス圧に耐えるための設計に関連する問題の一部を回避することができる。負の電極圧力で動作するようにされた燃料電池アセンブリの設計は、より単純なものであることが判明している。水性電解質を陰圧で含むことは、ガスを高圧で含むことよりも容易に達成されることが判明している。さらに、この設計は、ガスの各々と周辺大気との間の、及び電解質と周辺大気との間の圧力差を適度なものにすることができ、これにより構造が簡素化される。
陰圧の電解質で動作する燃料電池アセンブリのさらなる利点として、電解質の濃度をよりたやすく制御できる点が挙げられる。電解質の濃度は、電解質圧力を調整することにより制御されることが好ましい。例えば、電解質がKOHである場合、KOH圧力を下げることにより(従ってより陰圧になることにより)(陰極からより多くの水が引き込まれるため)KOH濃度が低下し、これが順に蒸気圧を上昇させ、蒸発の速度を速めることが判明している。蒸気圧は濃度及び温度から影響を受け、また蒸発速度に影響を与えるため、このKOH圧力を使用してKOH濃度バランスを制御することができる。電解質(KOH)の濃度が高まるにつれて、その上部の水蒸気圧は低下する。このことは、好都合な制御手段をもたらすことになる。このようにして、例えば60℃などの適当な温度で、陰極における水素の酸化反応から得られる水は、一定の濃度が得られるまで陽極(空気電極)から蒸発することになる。空気の流量が電池から得られる電流に比例しているならば、安定しているという結果になる。その他の電解質に関しても同様の結果が期待できることが理解されるであろう。
電解質を陰圧に維持することにより圧力差が少なくとも部分的に生じる本発明の燃料電池のさらなる利点として、燃料電池を停止した際に燃料電池ガスチャンバを電解質で溢れさせることが容易になる点が挙げられる。停止時に、電解質の陰圧はもはや維持されず、電解質圧力が大気圧まで、或いはそれ以上に上昇するにつれ、電解質とガスとの間の境界面が変位することにより、電解質が電極を通過してガスチャンバ内に流れ込むようになる。好ましい実施形態では、電解質のタンクが電池のガスチャンバに対して高い位置に設けられ、このためタンクに貯まった電解質が、電解質チャンバから透過性電極を通過してガスチャンバ内に流出し、電解質チャンバとガスチャンバとが電解質で満たされるようになる。その後、溢れた状態で燃料電池を保管することができ、これにより休止状態の燃料電池を、動作していない間(窒素などの)不活性ガスでパージする必要がなくなる。従って、停止時にガスチャンバ内に不活性ガスを供給し、維持する別の平穏化システム(pacification system)の必要性が削減され、これにより燃料電池の部品数、重量、容積、コスト、複雑さ及び制御システムの数が減少することになる。燃料電池の始動時に、負の電解質圧力が得られるようになるこの構成により、電解質をガスチャンバから燃料電池の電解質チャンバ及び任意の貯蔵タンク内に排出できるようになるという利点も得られる。
以下、本発明の特定の実施形態について、実施例によって説明する。
まず図1を参照すると、電極は3つの主要部分、すなわち多孔質透過性基板1、導電性材料の層2及び3と任意的な保護材料の層4とを含む導電層、並びに触媒層5で形成されている。
基板
実施例の各々では、基板1はポリプロピレン・プラスチック材料(SciMAT 700/70)の微小孔性シートであり、このシートは親水性であると共に、125μmなどの約100μmから400μmまでの厚さを有し、8.0kPaゲージから15.0kPaゲージまでの泡立ち点を有する。この材料は、90mm/600秒のウィッキング速度を有する。
導電体
実施例1
0.5μmの銀の層が基板1の上に無電解メッキされて、第1の導電性材料の層2が形成される。次に、厚さ3μmの第2の銀の層3が第1の導電性材料の層2の上に電気メッキされる。その後、厚さ0.05μmのロジウムの保護層4が第2の導電性材料の層3の上に電気メッキされて、導電層構造が完成する。
実施例2
0.5μmの銀の層が基板1の上に無電解メッキされて第1の導電性材料の層2が形成され、次に銅が電気メッキされて厚さ5μmの第2の導電性材料の層3が形成され、その後厚さ1μmのニッケルの保護層4が電気メッキされる。
実施例3
0.5μmの銀の層2が基板1の上に無電解メッキされて第1の導電性材料の層が形成され、次に厚さ5μmのニッケルが電気メッキされて第2の導電性材料の層3が形成される。
触媒混合物
陽極及び陰極の両電極用の触媒混合物の例では、触媒と結合剤と溶媒との混合物が使用され、この混合物が上述の実施例1、2及び3の導電体層の上に噴霧塗装される。結合剤は、例えば(ExxonMobil社から発売されているPE1020などの)ポリエチレンであってもよく、溶媒はイソドデカンであってもよい。パーセンテージ重量は、適当な溶媒を添加する前の乾燥材料全体の質量に対して示している。
以下の陽極触媒混合物AからCまでは酸素還元触媒を含む。
A.10%の結合剤と溶媒とを含む活性炭。
B.10%の結合剤+溶媒を含む、活性炭上の10%のPd/Pt。
C.10%の結合剤+溶媒を含む、活性炭上の銀。
以下の陰極触媒混合物D及びEは水素酸化触媒を含む。
D.10%の結合剤と溶媒とを含む、活性炭を含むニッケルアルミニウム合金粉末。
E.10%の結合剤+溶媒を含む、活性炭上の10%のPd/Pt。
ここで図2を参照すると、図1に関連して上述したように、燃料電池10は2つの電極11及び12を備え、各々は互いに向かい合う2つの表面を有し、その一方の表面は触媒層5を有し、他方の表面は基板層1となっている。陰極11及び陽極12(上述のように、これらはそれぞれの触媒層5の種類が異なる場合がある)は互いに間隔を空けて、これらの間に電解質チャンバ8を形成する。陰極11の電解質チャンバ8側とは反対側に水素ガス用の水素ガスチャンバ7が設けられ、陽極12の反対側に空気用の酸素ガスチャンバ9が設けられる。陰極11及び陽極12の各々の触媒側(すなわち触媒層5を有する側)はガスチャンバに露出され、よって基板側(すなわち触媒層が設けられていない側)は電解質チャンバ8に露出される。ガスチャンバ7、9の電極側とは反対側にバイポーラ板6が設けられ、このバイポーラ板6により、1つの種類のガスチャンバ7、9が隣り合う燃料電池内のさらなる別の種類のガスチャンバ9、7と隔離されるようになる。
ここで図3を参照すると、燃料電池10aの代替的な配列をスタックの形で示しており、各々の燃料電池10aは、各々のガスチャンバ7、9が同じ種類の2つの電極によって境界付けられていることを除き、図2のものと同様の構造である。従って、水素チャンバ7は2つの陰極11によって境界付けられるのに対し、空気チャンバ9は2つの陽極12によって境界付けられることになる。図2の実施形態の場合のように、図3における電極11、12の各々の触媒層5がガスチャンバ7、9に露出される一方、電極11、12の基板側は電解質チャンバ8に露出される。この配列では、各々のガスチャンバ7又は9は、(スタックの終端セルを除き)スタック内の2つの燃料電池10aの間で共有されることになる。図2のガスチャンバの数と比較して、図3の燃料電池のスタック配列ではガスチャンバの数が減少していることにより、ガス導管の数がより少ない、よりコンパクトな燃料電池を構築できるようになる。
図2及び図3の実施形態の両方では、ガスチャンバ7、9と電解質チャンバ8との間で約12kPa(120mbar)の圧力差が維持される。この圧力差を選択することにより、水酸化カリウム電解質とガスとの間の境界面が触媒層5に存在するようになり、この境界面の位置は圧力差によって調整される。陰極11(すなわち負電極)では、水素ガスと電解質の水酸化物イオンとの間で化学反応が発生して、水と電子とが生じる。陽極12では、空気チャンバ内の酸素ガス、水と電子との間で化学反応が発生して、水酸化物イオンが生じる。電子が、電気回路(図示せず)を通じて陰極11から陽極12へ移動し、これにより電流が存在するようになる。電解質チャンバ8内の負の電解質圧力と親水性基板1とが作り出す状態により、陰極11で生成された水が電解質チャンバ8内に引き込まれ、陽極12における反応によって消費された水と入れ替わり、反応において生成された余分な水が蒸発して燃料電池10から排気装置内に除去される。
ここで図4を参照すると、燃料電池アセンブリが示されており、個々の破線の四角形は、別個のグループの統合された要素を囲むものである。燃料電池スタック160にはシリンダ20から水素ガスが供給され、このガスは2段階調整器25により調整され、制御バルブ30により制御される。スタック160内の電池の水素チャンバ7に供給された水素は、調整器25及び制御バルブ30により(大気圧よりも高い)約+2kPaという低い陽圧に維持される。電池スタック160の空気チャンバ9には、送風機80により+1.8kPaの圧力で空気が供給される。送風機80により送られた空気は、電池スタック160に到達する前に、洗浄機90を通過することにより清浄化される。水素は、(そこで反応してしまうため)普段は水素チャンバ7から流出することはない。水素チャンバ7の内部に混入物が蓄積する場合があり、この場合にはパージバルブ60が開かれて、水素がチャンバ7を通って短時間で流出できるようにすることにより、水素及び混入物はパージ排気管70を通って放出される。空気及びこれに同伴する蒸発した水分は、排気管110を通って排出される。
電池電解質である水酸化カリウム(KOH)の水溶液40は、ポンプ120により、余剰熱を除去する熱交換器130を介して電池スタック160とタンク170との間で循環する。好ましい動作モードでは、電解質の濃度は常に約6Mとなる。減圧ポンプ50は電解質回路内の陰圧を維持し、減圧排気管140を通して排気が行われる。アセンブリの好ましい動作モードでは、電池スタック160及びタンク170内の電解質40の濃度はほぼ一定となり、従って減圧ポンプ50が、電解質から水を除去する必要はないということが理解されるであろう。
アセンブリの動作時に、減圧ポンプ50は、電解質を大気圧よりも低い圧力に維持し、電池スタック160の電解質チャンバ8内の圧力は、ポンプ120及び熱交換器130の影響を考慮して(大気圧よりも低い)−10kPaになる。電池スタック160は電気を発生させ、端子150を介してこれを回路へ供給する。
図4のアセンブリの変形例では、減圧ポンプ50が存在せず、電解質循環ポンプ120が燃料電池スタック160から出口側に存在し、電解質の燃料電池スタック160への入口側に制限が存在する。上述のように、動作時に、循環ポンプ120は、入口側の制限との組み合わせによって、スタック160内部の電解質が陰圧にあることを確実にする。この変形例では、電解質タンク40の最上部に、排気バルブを有する排気パイプ(図示せず)も存在し、これにより、タンク40内に貯まる(水素及び酸素などの)任意のガスを間隔をおいて放出できるようになる。
ここで図5を参照すると、図2の配列に対応する電池スタック200の構造部品を貫く断面図を示しているが、説明を明確にするためにこれらの部品を切り離して示している。スタック200は、交互に配列された成形プラスチック板202及び206のスタックで構成される。板202は、フレーム204で囲まれた概ね長方形の貫通開口部208を定め、この開口部208には電解質チャンバ8が設けられ、開口部208を直接囲むのはフレームの5mm幅部分205であり、この部分はフレーム204の残り部分の表面よりも上に0.5mm突出する。板206はバイポーラ板であり、これらは長方形の盲凹部207及び209を反対面上に定め、各々の凹部は約3mmの深さであると共に、フレーム204にほとんど類似したフレーム210で囲まれるが、この凹部の中には各々の凹部を囲む深さ1.0mmで幅5mmの浅凹部211が存在する。盲凹部207及び209にはガスチャンバ7及び9が設けられる。開口部208は疎生メッシュ(図示せず)で満たされて、ここに電極11及び12のための機械的支持部が設けられる。
電極11及び12は、個々のバイポーラ板206の両側にある浅凹部211内に位置し、電極11又は12の触媒担持面は、それぞれの盲凹部207又は209にそれぞれ向かい合う。スタック部品の組立前に、個々の(隆起部分205の両面を含む)フレーム204の両面はガスケット・シーラント215で覆われ、このシーラントはフレーム204に接着し乾燥して外側表面は非粘着性となるが弾性は維持される。次に、上述のように、隆起部分205が浅凹部211内に位置するように部品が組み立てられ、電極11及び12が所定の位置に固定される。シーラント215は、電極11及び12の端部周辺でチャンバ208内の電解質が漏出できず、ガスが漏入できないことを確実にし、またガスが隣接するフレーム204と210との間に漏出できないことも確実にする。
バイポーラ板206のフレーム210の表面は、外側の端部表面を含め、例えば無電解堆積によりニッケルコーティングが施される。このニッケルのコーティングにより、一方の側の陰極11と、他方の側の陽極12との間に電気接続がもたらされ、この結果燃料電池10は電池スタック内で互いに直列に接続されるようになる。このコーティングは、別様にその他の導電性材料によるものであってもよい。
この実施形態では、電極チャンバ208を行き来する電解質の流れ、及びガスチャンバ207及び209を行き来するガスの流れは、板202及び206を貫く位置合わせした開口部により定められるそれぞれの流路に従い、このような1つの開口部216及び218の組のみを図示している。この開口部216及び218の組は、狭い横流路220を介して電解質チャンバ208に電解質を供給する。シーラント215は、開口部216を閉鎖しないように取り付けられる。スタックの末端板(図示せず)には、スタック200を行き来するガス及び電解質が流れる際に通過するポートが定められる。
スタック200の組立後、部品は、例えばストラップ(図示せず)を用いて、或いはボルトにより一体に固定される。電極11又は12のうちの一方を交換する必要がある場合は、ストラップ又はボルトを外した後、板202及び206を分離して電極11又は12を交換することにより、この交換を行うことができる。ガスケット材215を板202の表面から剥がし、新たなガスケット材215を定着させることもできる。電極11及び12と、これらを中に配置する浅凹部211とは、電極11又は12を違う方向に挿入できないことを確実にするように成形することができ、例えば図6に示すように、電極11を外周の一箇所に切り込み222を有する長方形にして、浅凹部211の対応する壁に補完的な形状の突起を存在させるようにしてもよい。
電極の実施形態を示す略図である。 燃料電池の実施形態を示す略図である。 燃料電池の実施形態を示す略図である。 (図2又は図3のいずれかの)燃料電池スタックを含む燃料電池アセンブリを示す略図である。 説明を明確にするため部品を切り離して示した、燃料電池スタックを形成する部品の断面図である。 図5のスタックの陰極の平面図である。
符号の説明
1 多孔質透過性基板
2 導電性材料の層
5 触媒層
6 バイポーラ板
7 水素ガスチャンバ
8 電解質チャンバ
9 酸素ガスチャンバ
10 燃料電池
11 陰極
12 陽極

Claims (12)

  1. 燃料電池において使用する電極であって、前記電極は、多孔質プラスチック基板と、導電層と、触媒層とを含み、前記基板は親水性である、
    ことを特徴とする電極。
  2. 前記基板は、40mm/600秒以上の水ウィッキング速度を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電極。
  3. 前記基板は、実質的にポリエチレン又はポリプロピレンからなる、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電極。
  4. 前記基板は、実質的に紡糸繊維の及び/又は紡糸接着したプラスチック材料からなる、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電極。
  5. 前記プラスチック基板は、実質的に親水性を高めるように処理されたプラスチック材料からなる、
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の電極。
  6. 前記導電層は保護金属層をさらに含む、
    ことを特徴とする前記請求項のうちのいずれかに記載の電極。
  7. 前記電極全体の厚さは1mm以下である、
    ことを特徴とする前記請求項のうちのいずれかに記載の電極。
  8. 前記請求項のうちのいずれか1項に記載の少なくとも2つの電極を備える、
    ことを特徴とする燃料電池アセンブリ。
  9. 各々の電極が互いに向かい合う2つの表面を有し、前記表面のうちの一方のみに前記触媒層が設けられ、2つの電極が互いに間隔を空けて、電解質を備えるための電解質チャンバを前記電極間に形成し、第1の電極の前記電解質チャンバ側とは反対側に第1のガスのための第1のガスチャンバが設けられ、第2の電極の前記電解質チャンバ側とは反対側に第2のガスのための第2のガスチャンバが設けられ、前記電極の前記触媒層が設けられた各々の側は前記ガスチャンバに露出され、前記電極の前記触媒層が設けられていない各々の側は前記電解質チャンバに露出され、動作中に前記電解質チャンバとガスチャンバとの間の圧力差を維持する装置が、動作中に前記電解質チャンバ内の電解質の圧力を陰圧まで低下させるようにされる、
    ことを特徴とする請求項8に記載の燃料電池アセンブリ。
  10. 前記電極は支持板により支持され、前記電解質チャンバは電解質チャンバ板により定められ、交換のために、前記電極を前記支持板から及び前記電解質チャンバ板から取り外すことができる、
    ことを特徴とする請求項9に記載の燃料電池アセンブリ。
  11. 前記電極は支持板により支持され、前記電解質チャンバは電解質チャンバ板により定められ、前記支持板は該支持板の両側に異なるガスのためのガスチャンバを定め、前記支持板上の金属コーティングにより、該支持板の両側の電極間に電気接触がもたらされる、
    ことを特徴とする請求項8から請求項10のうちのいずれか1項に記載の燃料電池アセンブリ。
  12. 前記電極は、正しい方向における挿入を確実にするように成形される、
    ことを特徴とする請求項10に記載の燃料電池アセンブリ。
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