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JP2009235762A - 煙突内石綿含有ライニング材ゲル状化除去方法 - Google Patents

煙突内石綿含有ライニング材ゲル状化除去方法 Download PDF

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JP2009235762A
JP2009235762A JP2008082397A JP2008082397A JP2009235762A JP 2009235762 A JP2009235762 A JP 2009235762A JP 2008082397 A JP2008082397 A JP 2008082397A JP 2008082397 A JP2008082397 A JP 2008082397A JP 2009235762 A JP2009235762 A JP 2009235762A
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Japan
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chimney
asbestos
scattering
gelling
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JP2008082397A
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Kazuhiko Sumita
量彦 住田
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ASUA KK
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ASUA KK
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Abstract

【課題】 煙突内に内貼りされている石綿含有ライニング材を加圧水噴射装置で除去時に、必要な汚染水を回収・処理するための沈殿槽やろ過設備設置等の過大な仮設費用を削減し汚染水の水と廃棄物等の分離工程の短縮を図るための方法。
【解決手段】 煙突内の内貼りされている石綿含有ライニング材を加圧水噴射装置で除去する時に、上記ライニング材に予め吹付ける石綿粉飛散防止のための湿潤飛散抑制剤と加圧水噴射装置にゲル化促進剤を投入してライニング材に噴射する時の架橋反応によりゲル状化して除去することにより落下したライニング材の回収・処分を容易にした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、煙突内に内貼りされている石綿が含有されたライニング材をウォータージェットで除去する際の石綿粉塵の飛散防止のための隔離・密閉方法、飛散防止方法、除去方法及び除去後のライニング材の回収・処分方法とその装置に関するものである。
煙突には耐火・断熱保温のためにライニング材が内貼りされている。また、古い煙突のライニング材には人体に有害な石綿が使用されていた。このライニング材には含有率70%以上の石綿で構成されているので非常に含有率が高く、経年劣化とともに周辺へ飛散する恐れがあり非常に危険である。近年、古い煙突の解体・改修にともない石綿が含有しているライニング材を除去する必要性が増大してきた。
従来の除去方法としては、煙突内部のライニング材をケレン棒等を使用して人力で掻き落としながら解体していく方法や、煙突内にコンクリートもしくはウレタンを充填し、輪切りにして処分する方法等があった。しかし、前者は作業員が直接ライニング材を撤去するために、高所作業の危険性や、飛散した石綿を作業員が直接吸引する危険性がある。また後者は、輪切りにした煙突ごと特別管理産業廃棄物になるために産廃費用が過大になる。そこで新たな施工方法が求められた。
また、従来から煙突や設備配管等のライニング材をウォータージェットで洗浄・除去する方法はあった。しかしながら、石綿が含有しているライニング材の場合は、ウォータージェットで除去後の石綿が混入された汚染処理水を回収して、廃棄物と水を分離処理しなければならない。煙突の高さ・口径及びライニング材の厚さにもよるが、数m〜数十mの汚染処理水を水と石綿等の廃棄物とに沈殿・分離するための沈殿槽もしくはろ過装置が必要である。通常は、ウォータージェットを煙突下部の開口部より入れ、前記ジェットのノズル部分が高速回転しながら加圧水を噴射し、ライニング材を除去しながらウィンチ等で装置を煙突上部まで吊り上げる。煙突下部の開口部より除去後の汚染水を、防水処理をしたコンクリート等の沈殿槽を設置して回収する。この沈殿槽で水と廃棄物を安全に分離した後、廃棄物を回収・処分する。
特開2007−308960号公報
このように煙突内の石綿が含有しているライニング材をウォータージェットで除去する場合には、沈殿槽やろ過装置が必要であり、除去作業場内で沈殿層を設置できる十分なスペースを確保し、水圧等を十分に計算された構造であり、またろ過装置は微細な石綿繊維を完全に補足できる機能が必要であるために、そのための設置費用や完了後の解体費用が過大にならざるを得ない。また、沈殿槽で回収された汚染処理水を、水と石綿等の廃棄物とに完全に分離するためには汚染水の量にもよるが、相当な日数が必要である。
請求項1の発明は、煙突内の石綿が含有しているライニング材をウォータージェットで除去する時に、ゲル状化による石綿飛散の防止方法、除去方法、除去したライニング材を安全に回収・処理する方法である。
請求項1の発明により煙突内石綿含有ライニング材をウォータージェットで除去する際に、従来技術で除去した石綿含有ライニング材を含む汚染水を回収・処理するために必要な沈殿槽を簡易にでき、沈殿槽設置のためのスペースを縮小し、仮設費用の大幅削減を可能にした。また廃棄物の分離・回収期間を短縮することによる作業効率の向上により、除去のための工事期間を短縮することが可能となった。また、本発明による場合、作業スペース内におけるアスベスト粉塵の飛散を効果的に抑制することから、作業環境を向上させることができ、作業スペース内の視界も良好となるため、作業の効率化・安全化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本実施形態の煙突内石綿含有ライニング材除去方法の全体図を示すものである。次に煙突内石綿含有ライニング材除去の具体的な手順(方法)について説明する。まず煙突内部を隔離・密閉・負圧工程にする手順について説明する。煙突上部に足場等で架台(図1a)を設置する。この架台(図1a)上に金属パイプ・単管等で開口部を囲うように枠を組上げる。この枠組みにプラスチックシートを粘着テープ・接着剤で貼り付け、煙突上部をクリーンルームとして隔離・密閉する。また、この架台(図1a)上には、吹付け装置及びウォータージェットを煙突内で昇降できるウィンチ等の吊り下げ装置(図1)を設置する。次に煙突下部の開口部がある部屋または室内を隔離・密閉する。この隔離・密閉空間には、除去したライニング材を集積し、完全にゲル状化するための集積プール(図1)を設置する。この集積プールは、単管等で枠組みをし、防水シートを敷き詰め、その上にプラスチックシート(厚み0.15mm以上)を2重に敷き詰めて、十分防水効果が保てるように設置する。また、煙突の高さ・口径・ライニング材の厚み等から計算された加圧水の水量に対応できる集積プールの体積と作業スペースが必要である。この隔離・密閉する空間は、床に防水シートを敷き、その上にプラスチックシート(厚み0.15mm以上)を2重に敷き、接着剤・粘着テープ等で養生する。その際には、壁に沿って30cm程度立上げ船形に養生する。また、壁はプラスチックシート(0.10mm以上)を接着剤・粘着テープ等で1重に貼り作業スペースを完全に隔離・密閉する。さらに、煙突内を負圧にするため、上記作業スペースに必要能力数の集塵装置を設置する。この集塵装置は、上記作業スペース内部を負圧で集塵できるものであって、作業スペース内部の空気を吸引するとともに、排気経路には集塵フィルターが設置され、作業スペース内で飛散した石綿粉塵を外部に漏洩させないものである。また、上記作業スペースと外部との間には、中間にエアシャワーを備えたエアシャワー室を有する3室からなるクリーンルーム(図1)が設けられ、作業スペース内で作業した者が作業場外に出る際、エアシャワーにより粉塵を排除することができるようにされている。
次に煙突内の石綿含有ライニング材に対して湿潤・飛散抑制剤吹付け工程が実施される。まず、この湿潤・飛散抑制剤吹付け工程では、上記ライニング材の表面、すなわち煙突の内壁面に、湿潤飛散抑制剤を吹付けることにより行われる。この時から集塵装置を稼動させ作業場内を負圧状態に保ち、換気をする。この吹付けは、吹付け装置(図2)を使用して行う。吹付け装置(図2)を煙突下部の開口部より入れ、予め設置したウィンチ等の吊り下げ装置により煙突内に保持する。吹付け装置には、湿潤飛散抑制剤を送るエアーレススプレイヤーから接続するエアーレスガンにつながるホースが接続され、エアーレスガンによって吹付けを操作する。この吹付け装置のノズルから湿潤飛散抑制剤を半円状に吹付けをしながら引上げる。これにより煙突の内壁に均一に薬剤を吹付けることができる。吹付ける湿潤飛散抑制剤には、PVA(合成高分子ビニルアルコール)・ビニルエマルジョンの水溶液が使用され、ライニング材にほぼ均等に吹き付ける。この湿潤飛散抑制剤は、上記石綿含有ライニング材に浸透することによって湿潤することとなり、除去時に石綿粉塵として飛散することを防止するとともに、その剥離を容易にし、またゲル化促進剤と架橋反応する性質のものである。そして、薬剤の浸透を確認した後、ゲル状化除去工程に移行する。
このゲル化状化除去工程は、湿潤飛散抑制剤を吹付けたライニング材に対し、ウォータージェット(図1)を使用してゲル化促進剤1を高圧で吹付けることによる湿潤飛散抑制剤とゲル化促進剤1の架橋反応でゲル状化するものである。ウォータージェット(図1)を煙突下部の開口部より入れてウィンチ等で吊り下げ煙突内で保持する。このウォータージェット(図1)には、上下に煙突の口径に対応して伸縮する4本のアームがあり、アームの先端にはローラーが付いていて煙突内の上下運動を容易にする。また2箇所の高圧噴射ノズルがあり、高圧水ホースが接続され加圧ポンプから加圧水が送られてくる。この加圧水噴射ノズルの部分が円周方向に高速回転しながら加圧水噴射をして煙突内のライニング材を均等に除去しながら上部に引き上げる。このウォータージェットに投入するゲル化促進剤1には、硼砂・硼酸を使用した水溶液を使う。石綿含有ライニング材は加圧水噴射により容易に剥離し落下し、ゲル状化することにより湿潤飛散抑制剤の吹付け時よりもなお一層石綿粉塵の飛散を抑えることが出来る。
次に回収・処理工程の説明をする。ウォータージェットで除去落下したライニング材を煙突下部の開口部より掻き出して集積プールに集める。集積プールに集められたライニング材がゲル化に未反応の部分がある時は、ゲル化促進剤2を投入して完全にゲル状化する。ゲル化促進剤2は、高分子ポリマーを使用する。ゲル状化したライニング材を、作業場内で2重に密閉した袋に入れて特別管理産業廃棄物として処理する。上記のゲル状化によって煙突内の石綿含有ライニング材の除去作業を効率よく行うことができるとともにゲル状化することにより石綿粉塵になって飛散することを防止することができる 。
最後に煙突内の石綿含有ライニング材の除去状態を目視あるいは内視カメラ等で確認した後に、煙突の内壁に吹付け装置で飛散防止剤を吹付ける。この飛散防止剤は、通常の石綿飛散防止剤を使用する。飛散防止剤を吹付け装置で吹付けし、集塵装置を稼動した状態で2時間程度経過した後に環境測定をして石綿飛散量が基準値以下であればプラスチックシート等仮設養生を撤去し完了する。
本発明により煙突以外の筒状構造物で内部に飛散性の物質、特に石綿等の有害なものが付着している時に、これをゲル状化することにより飛散を防止し、安全に除去できる可能性がある。
本発明を実施する場合の煙突内石綿含有ライニング材除去方法システムの全体を示す説明図である。 煙突の縦方向の断面図とウォータージェットの説明図である。 煙突の横方向の断面図とウォータージェットのノズルの説明図である。 本発明を実施する場合の煙突内石綿含有ライニング材除去方法システムフロー図である。
符号の説明
1 煙突階上部クリーンルーム
2 ウィンチ
3 架台
4 外部足場
5 ウォータージェット
6 下部クリーンルーム
7 集積プール
8 負圧除塵装置
9 高圧ポンプ
10 加圧水ホース

Claims (1)

  1. 煙突等の筒状構造物の内部に内貼りされている石綿が含有されたライニング材をウォータージェットで除去時に隔離・密閉・負圧工程と湿潤化・飛散防止のための湿潤・飛散抑制剤吹付け工程と吹付けられた飛散抑制剤にゲル化促進剤1を高圧噴射にすることにより作用される架橋反応によるゲル状化除去工程と、除去したライニング材を回収しゲル化剤2により完全にゲル化して回収・処理する工程と除去後の煙突内壁に飛散防止剤を吹付ける工程を特徴とする煙突内石綿含有ライニング材除去方法。
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