JP2009229343A - イムノクロマトグラフィー測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】分析物質と特異的に反応する物質でかつ標識物質で標識された第一の物質を保持するコンジュゲートパッド、及びイムノクロマトグラフィー展開膜を含むイムノクロマトグラフィー測定装置であって、(a)分析物質を含む展開液が前記コンジュゲートパッドに直接導入される構造、(b)前記コンジュゲートパッドと前記イムノクロマトグラフィー展開膜が離間された構造、及び(c)前記コンジュゲートパッドと前記イムノクロマトグラフィー展開膜の間に分析物質を含む展開液が保持されるポートが配置される構造、を有することを特徴とするイムノクロマトグラフィー測定装置。
【選択図】 図3
Description
本発明の目的は、検出感度低下等の問題点のないイムノクロマトグラフィー測定装置を提供することである。
(1)分析物質と特異的に反応する物質でかつ標識物質で標識された第一の物質を保持するコンジュゲートパッド、及びイムノクロマトグラフィー展開膜を含むイムノクロマトグラフィー測定装置であって、
(a)分析物質を含む展開液が前記コンジュゲートパッドに直接導入される構造、
(b)前記コンジュゲートパッドと前記イムノクロマトグラフィー展開膜が離間された構造、
及び(c)前記コンジュゲートパッドと前記イムノクロマトグラフィー展開膜の間に分析物質を含む展開液が保持されるポートが配置される構造、
を有することを特徴とするイムノクロマトグラフィー測定装置。
(2)前記コンジュゲートパッドが四方を囲まれた流路内に配置されることを特徴とする(1)記載のイムノクロマトグラフィー測定装置。
(3)分析物質を含む展開液が前記コンジュゲートパッドを重力下方向に通過することを特徴とする(1)又は(2)記載のイムノクロマトグラフィー測定装置。
図1に本発明のイムノクロマトグラフィー測定装置の第1の例の概要平面図、図2に図1の上部ケーシングを取り除いた内部構造の概要平面図、図3に図1のI−II方向断面図を示す。
図1、図2、図3に示すイムノクロマトグラフィー測定装置は、上部ケーシング1には、分析物質を混合した展開液を滴下する滴下口2と、検出ライン6とコントロールライン7を観察できる判定窓3と空気穴4が配置される。下部ケーシング16には、分析物質を混合した展開液を保持、通過させるサンプルポート8が隔壁13に囲まれた形で配置されている。また、下部ケーシング16には、サンプルポート8に導入された分析物質を含む展開液がコンジュゲートパッド10を通って流れる経路9と、分析物質と分析物質と特異的に結合する第一の物質(標識物質で標識されている)とを含む展開液が保持される反応ポート11が隔壁14に囲まれた形で配置され、更に、イムノクロマトグラフィー展開膜5が展開膜保持隔壁15に囲まれた形で配置される。上部ケーシング1と下部ケーシング16の中に、分析物質と免疫学的に結合する第一の物質(標識物質で標識されている)を含むコンジュゲートパッド10、分析物質および第一の物質および分析物質と第一の物質の結合物質がクロマト展開するためのイムノクロマトグラフィー展開膜5、展開液を吸収する吸収パッド12、イムノクロマトグラフィー展開膜5を保持する保持板17が収納されている。イムノクロマトグラフィー展開膜5上には分析物質を特異的に捕捉する第二の物質が保持された検出ライン6と第一の物質を捕捉する第三の物質が保持されているコントロールライン7が存在する。
図4、図5、図6に示すイムノクロマトグラフィー測定装置は、上部ケーシング1には、分析物質を混合した展開液を滴下する滴下口2が配置され、検出ライン6とコントロールライン7が観察できる判定窓3と空気穴4が配置される。下部ケーシング16には、分析物質を混合した展開液を保持、通過させるサンプルポート8が隔壁13に囲まれた形で配置されている。また、下部ケーシング16には、サンプルポート8に導入された分析物質を含む展開液がコンジュゲートパッド10を通って流れるコンジュゲートパッド10の4方を囲む流路の形で形成された経路18と、経路18と分析物質と分析物質と特異的に結合する第一の物質(標識物質で標識されている)とを含む展開液が保持される反応ポート11が隔壁14に囲まれた形で配置され、更に、イムノクロマトグラフィー展開膜5が展開膜保持隔壁15に囲まれた形で配置される。上部ケーシング1と下部ケーシング16の中に、分析物質と免疫学的に結合する第一の物質を含むコンジュゲートパッド10、分析物質および第一の物質および分析物質と第一の物質の結合物質がクロマト展開するためのイムノクロマトグラフィー展開膜5、展開液を吸収する吸収パッド12、イムノクロマトグラフィー展開膜5を保持する保持板17が収納されている。イムノクロマトグラフィー展開膜5上には分析物質を特異的に捕捉する第二の物質が保持された検出ライン6と第一の物質を捕捉する第三の物質が保持されているコントロールライン7が存在する。
図7、図8、図9に示すイムノクロマトグラフィー測定装置は、上部ケーシング1には、分析物質を混合した展開液を滴下する滴下口2が配置され、検出ライン6とコントロールライン7が観察できる判定窓3と空気穴4が配置される。下部ケーシング16には、分析物質と特異的に結合する第一の物質(標識物質で標識されている)が保持されたコンジュゲートパッド10を中空で保持し、分析物質を混合した展開液が重力方向にコンジュゲートパッド10を通過するサンプルポート19が隔壁13に囲まれた形で配置されている。また、サンプルポート19に導入された分析物質を含む展開液が流れる経路9、分析物質と第一物質とを含む展開液が保持される反応ポート11が隔壁14に囲まれた形で配置され、更に、イムノクロマトグラフィー展開膜を保持するための展開膜保持隔壁15に囲まれた形で配置される。上部ケーシング1と下部ケーシング16の中に、分析物質と免疫学的に結合する第一の物質を含むコンジュゲートパッド10、分析物質および第一の物質および分析物質と第一の物質の結合物質がクロマト展開するためのイムノクロマトグラフィー展開膜5、展開液を吸収する吸収パッド12、イムノクロマトグラフィー展開膜5を保持する保持板17が収納されている。イムノクロマトグラフィー展開膜5上には分析物質を特異的に捕捉する第二の物質が保持された検出ライン6と第一の物質を捕捉する第三の物質が保持されているコントロールライン7が存在する。
これらの形状は一長一短があり適宜最適な形状を選択する必要がある。
検出ライン6に保持される第二の物質は分析物質と特異的に反応する物質が選択され、抗原、抗体、アプタマー、ペプチド、レクチン等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
図1、2、3に示すイムノクロマトグラフィー測定装置を作製した。上部ケーシング1および下部ケーシング16を白色着色したアクリル(PMMA)材料を用いて射出成形で作製した。寸法は縦20mm、横80mm、高さ20mmとし、滴下口2の寸法は上部で直径10mm、下部で直径5mm、判定窓3の寸法は縦4mm、横20mm、空気穴4の寸法は縦4mm、横1mmであり3個の穴をとした。サンプルポート8の寸法は直径10mm、深さ4mm、反応ポート11は縦5mm、横8mm、深さ4mm、サンプルポート8から反応ポート11への経路は縦5mm、横10mm、経路の長さ15mmとした。
ストリップの作製には、コンジュゲートパッド用パッドとしてグラスファイバーコンジュゲートパッド(ミリポア、G041タイプ)を、膜担体としてハイフロープラス(ミリポア、HF180)を、吸収パッドとしてセルロース吸収パッド(ミリポア、C083タイプ)を使用した。第一の物質として金コロイド標識したMonoclonal mouse anti‐human serum albumin(Hytest製、4T24、1A9)を、第二の物質としてMonoclonal mouse anti-human serum albumin(Hytest製、4T24、15C7)を、第三の物質としてRabbit Anti‐Mouse Immunoglobulins(DAKO製、Z0109)を使用した。
第一の物質をコンジュゲートパッドに浸漬させ真空乾燥させることでコンジュゲートパッド10を作成した。膜担体に、検出ライン6として第二の物質を固定し、コントロールライン7として第三の物質を固定して、吸収パッド12を組み合わせ、カットし、長さ50mm、幅5mmのストリップを作製した。
コンジュゲートパッド10とストリップを下部ケーシング16に設置し上部ケーシング1を下部ケーシング16との勘合により接合することでイムノクロマトグラフィー測定装置とした。
前述の抽出液を用いて前述の分析物質を希釈して1000、100、10、1ng/mlの分析物質希釈液とした。なお、ブランクとして、抽出液のみを使用した。そして、イムノクロマトグラフィー測定装置に150mlずつ導入し、15分後、判定窓3から検出ライン6、及び、コントロールライン7における呈色を肉眼で評価し、結果を表1に示した。
図4、5、6に示すイムノクロマトグラフィー測定装置を作製した。上部ケーシング1および下部ケーシング16を白色着色したポリカーボネート(PC)材料を用いて射出成形で作製した。寸法は縦20mm、横80mm、高さ20mmとし、滴下口2の寸法は上部で直径10mm、下部で直径5mm、判定窓3の寸法は縦4mm、横20mm、空気穴4の寸法は縦4mm、横1mmであり3個の穴をとした。サンプルポート8の寸法は直径10mm、深さ4mm、反応ポート11は縦5mm、横8mm、深さ4mm、サンプルポート8から反応ポート11への経路は縦5mm、横10mm、深さ1mm、経路の長さ15mmとした。
コンジュゲートパッド10とストリップを下部ケーシング16に設置し上部ケーシング1を下部ケーシング16と勘合により接合することでイムノクロマトグラフィー測定装置とした。
前述の抽出液を用いて前述の分析物質を希釈して1000、100、10、1ng/mlの分析物質希釈液とした。なお、ブランクとして、抽出液のみを使用した。そして、イムノクロマトグラフィー測定装置に150mlずつ導入し、15分後、判定窓3から検出ライン6、及び、コントロールライン7における呈色を肉眼で評価し、結果を表1に示した。
(実施例3)
図7、8、9に示すイムノクロマトグラフィー測定装置を作製した。上部ケーシング1および下部ケーシング16を白色着色したポリスチレン(PS)材料を用いて射出成形で作製した。寸法は縦20mm、横80mm、高さ20mとし、滴下口2の寸法は上部で直径10mm、下部で直径5mm、判定窓3の寸法は縦4mm、横20mm、空気穴4の寸法は縦4mm、横1mmであり3個の穴をとした。サンプルポート8の寸法は直径8mm、深さ4mmとし、反応ポート11は縦5mm、横8mm、深さ4mm、サンプルポート8から反応ポート11への経路は縦5mm、横10mm、経路の長さ15mmとした。
コンジュゲートパッド10とストリップを下部ケーシング16に設置し上部ケーシング1を下部ケーシング16と勘合により接合することでイムノクロマトグラフィー測定装置とした。
前述の抽出液を用いて前述の分析物質を希釈して1000、100、10、1ng/mlの分析物質希釈液とした。なお、ブランクとして、抽出液のみを使用した。そして、イムノクロマトグラフィー測定装置に150mlずつ導入し、15分後、判定窓3から検出ライン6、及び、コントロールライン7における呈色を肉眼で評価し、結果を表1に示した。
図10、11、12に示す、従来のサンプルパッドを用いたイムノクロマトグラフィー測定装置を作製した。上部ケーシング1および下部ケーシング16を白色着色したポリスチレン(PS)材料を用いて射出成形で作製した。寸法は縦20mm、横80mm、高さ5mmとし、滴下口2の寸法は上部で直径10mm、下部で直径5mm、判定窓3の寸法は縦4mm、横20mm、空気穴4の寸法は縦4mm、横1mmであり3個の穴をとした。
ストリップを下部ケーシング16に設置し上部ケーシング1を下部ケーシング16と勘合により接合することでイムノクロマトグラフィー測定装置とした。
前述の抽出液を用いて前述の分析物質を希釈して1000、100、10、1ng/mlの分析物質希釈液とした。なお、ブランクとして、抽出液のみを使用した。そして、イムノクロマトグラフィー測定装置に150mlずつ導入し、15分後、判定窓3から検出ライン6、及び、コントロールライン7における呈色を肉眼で評価し、結果を表1に示した。
実施例1、2、3の評価結果を表1に示した。評価基準は以下のようにした。
+:呈色が認められた。
±:わずかに呈色が認められた。
−:呈色が認められなかった。
表1より、実施例1,2,3のイムノクロマトグラフィー測定装置の方が比較例1の装置よりも検出感度がよいことがわかる。
2 …… 滴下口
3 …… 判定窓
4 …… 空気穴
5 …… イムノクロマトグラフィー展開膜
6 …… 検出ライン
7 …… コントロールライン
8 …… サンプルポート
9 …… 経路
10 …… コンジュゲートパッド
11 …… 反応ポート
12 …… 吸収パッド
13 …… サンプルポートの隔壁
14 …… 反応ポートの隔壁
15 …… イムノクロマトグラフィー展開膜の隔壁
16 …… 下部ケーシング
17 …… 保持板
18 …… 四方を囲まれた流路状経路
19 …… サンプルポート
20 …… サンプルパッド
Claims (3)
- 分析物質と特異的に反応する物質でかつ標識物質で標識された第一の物質を保持するコンジュゲートパッド、及びイムノクロマトグラフィー展開膜を含むイムノクロマトグラフィー測定装置であって、
(a)分析物質を含む展開液が前記コンジュゲートパッドに直接導入される構造、
(b)前記コンジュゲートパッドと前記イムノクロマトグラフィー展開膜が離間された構造、
及び(c)前記コンジュゲートパッドと前記イムノクロマトグラフィー展開膜の間に分析物質を含む展開液が保持されるポートが配置される構造、
を有することを特徴とするイムノクロマトグラフィー測定装置。 - 前記コンジュゲートパッドが四方を囲まれた流路内に配置されることを特徴とする請求項1記載のイムノクロマトグラフィー測定装置。
- 分析物質を含む展開液が前記コンジュゲートパッドを重力下方向に通過することを特徴とする請求項1又は2記載のイムノクロマトグラフィー測定装置。
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