JP2009287231A - 住宅用制振装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】2本の横材11,12と、2本の縦材13,14とが互いにピン10により接合されて矩形の枠体が形作られているとともに、下部横材の両側端近傍にそれぞれ一端が固着され、他端がそれぞれ枠体の中央部方向に伸びる2本の斜材15,15’が配され、当該2本の斜材の前記他端がそれぞれ両端に固着された斜材受け材16の上面と前記上部横材11の中央部下面との間にダンパー17が取り付けられた制振装置であって、このダンパーが軽量形鋼からなり、その両フランジの中央部に長手方向にそって複数の孔20が連穿されているとともに、両フランジの先端部が上部横材のフランジ間に挿入されてドリルねじ18で上部横材のフランジに取り付けられ、ウエブ下面が斜材受け材のウエブ外面にドリルねじで取り付けられている。
【選択図】図2
Description
このような制振構造体にあっては、山形架構の水平部材5と梁2とを結合するダンパー8として普通鋼部材や低降伏応力鋼部材等を用い、地震等の振動エネルギーを当該ダンパー8の変形により吸収させて構造物全体の振動を小さくしようとするものである。
また、例えば特許文献2では、ダンパーを湾曲した形状を有すると共に、梁の延在方向に並設された複数の板状部を備えており、前記ダンパーの板状部の初期長L0を、設計地震外力によって2本の柱と2本の梁で形作られた枠体が最大変形した時点における上記板状部の長さをLとした場合に、下記の式で求められる平均歪度εの値がダンパーを構成する低降伏応力鋼の引っ張り試験における降伏領域と歪み硬化領域との境界の歪度以下になるように設定している。なお、ε=L/L0−1である。
しかしながら、上記のような制振構造体は、それを構成する傾斜部材やダンパーが、大型構造物の骨組みを形作る構造用鋼製の柱や梁に溶接接合やボルト接合等によって直接取り付ける構造となっている。このため、鉄骨構造物や鉄筋コンクリート構造物を新規に建造する際、骨組の構築時に同時に取付けることが一般的である。したがって、このような制振構造体は、既存の構造物に、しかも大型構造物に付設することは困難である。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、一般の木造家屋やプレハブ住宅用に、しかも新築物件あるいは既存物件を問わず非常に簡単に設置適用することができ、メンテナンスでのダンパー交換も簡単で性能の優れた住宅用制振装置を提供することを目的とする。
前記縦材を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔が、上部および下部の2本の横材を構成する軽量形鋼のフランジ外面間隔と同じ寸法を有し、軽量形鋼で構成された上部および下部の2本の横材の端部フランジが縦材の端部フランジ内に挿入された状態で接合されていてもよい。
また、中間部横材を構成する軽量形鋼のフランジ外面間隔も、前記縦材を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法を有し、軽量形鋼で構成された中間部横材の端部フランジが縦材の端部フランジ内に挿入された状態で溶接接合されていることが好ましい。
また、ダンパーを構成する軽量形鋼のダンパー部の両端にウエブ、フランジが残存され、当該残存部のダンパー部から分離された両フランジを上部横材、上部斜材受け材、上部上方斜材受け材、下部上方受け材、または下部横材の両フランジ間に遊挿させる形態で倒れ止め材が配置されていることが好ましい。
なお、本明細書中で、例えば「フランジ内面間隔と同じ寸法のフランジ外面間隔を有し」のような記載における「同じ寸法」とは、一方の形鋼のフランジ内に他の形鋼のフランジ部がガタツキなく挿入できる大きさの関係を示すものである。
また、既存住宅へも、組み込み予定の壁部を撤去するのみで、簡便に組み込むことができ、既存住宅に優れた制振機能を低コストで付加することができる。さらに、本発明の制振装置を構成する2本の横材および2本の縦材がその端部で互いにピン接合されているため、横振動を受けたときに縦材に対する横材の回動が可能となって、振動エネルギーのダンパーへの伝達が円滑に行え、制振機能を一段と向上できる。上記ピン接合をドリルねじ接合等の乾式接合とするため、溶接接合の際に必要となる設備が不要であり、また接合にかかる手間も低減でき、施工性の向上、コストの低減に資する。
さらにまた、本発明で提供される制振装置は、その上下および両側の端面が平らな矩形体で形作られている。このため、木造の住宅やプレハブ等の鉄骨造りの住宅を建築する際、柱間に組み込むことによって、当該住宅の制振機能を低コストで大幅に向上することが可能になる。また、既存住宅へも、組み込み予定の壁部を撤去するのみで、簡便に組み込むことができ、既存住宅に優れた制振機能を低コストで付加することができる。さらに、ダンパー部分だけでなく、制振装置全体の取替えや分解も可能であり、「リサイクル」、「エコ」、「地域にやさしい」制振装置を提供できる。
その過程で、上下および両側の端面が平らな矩形体で形作られた制振装置であれば、住宅等の小規模建築物の柱間に組み込むことによって、当該住宅等に制振機能を容易に付加することができること、および、その矩形体は軽量形鋼で構築することにより安価に提供できることを見出し、本発明に到達した。
なお、本明細書中では、上記住宅等の小規模建築物として、住宅の他に、コンビニエンスストアなどの低層(3階以下)の店舗や物置、小屋などを想定している。
以下、本発明住宅用制振装置の好ましい形態について説明する。
斜材15,15’も軽量形鋼で構成されており、そのフランジ外面間隔が前記横材11,12を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法を有し、当該斜材15,15’の一端が下部横材12の側端近傍のフランジ内に挿入され、溶接接合またはドリルねじ接合で固着されている。
斜材受け材16の上面と上部横材11の中央部下面との間に、本発明の特徴の一つであるダンパー17が、ドリルねじ18で着脱可能に取り付けられている。すなわち、ダンパー17を構成する軽量形鋼のフランジ外面間隔は、上部横材11のフランジ内面間隔と同じ寸法とされ、図4に示すように、両フランジの先端部が上部横材11のフランジ間に挿入されてドリルねじ18で横材を構成する軽量形鋼のフランジに、着脱可能な状態で取り付けられている。また、このダンパー17を構成する軽量形鋼のウエブ下面が前記斜材受け材16を構成する軽量形鋼のウエブ外面にドリルねじ18で着脱可能な状態で取り付けられている。
エネルギー吸収量をより多くして制振機能を向上させるためには、ダンパー17を形作る鋼板の機械的性質にもよるが、連穿される孔の形状を工夫する必要がある。孔に挟まれるフランジ部材料が塑性変形する際に応力集中を受けやすい孔形状とすること、また孔の数やダンパーの板厚を調整することによって建物や設置場所に適したエネルギー吸収性能を発揮することができる。具体的には、当該ダンパーの長手方向に沿って長く、その孔の両側部に鋭角の応力集中部を有している形状とすることが好ましい。
また、上記斜材受け材16のウエブ外面両端に倒れ止め材19,19’が固着されていることが好ましい。倒れ止め材19,19’は、ダンパーが左右に振動する際に、振動方向のみの水平移動とするために、倒れ止め材は上下方向の突っ張り材として働き、さらに振動方向と直交方向に横倒れすることを防止する。この倒れ止め材19,19’がないとダンパー17はそれ自体を形作る軽量形鋼の長手方向とフランジ面に垂直な方向に変形横倒れして、連穿孔を有するフランジ部鋼板がきれいに塑性変形せず、効率的にエネルギー吸収をすることができなくなる。
上記態様では、倒れ止め材19,19’は斜材受け材16のウエブ外面に設けられているが、ダンパー自体に取り付けたもよい。この場合には、図5に示すように、ダンパーを構成する軽量形鋼のダンパー17部の両端にウエブ、フランジを残存させ、この両フランジを上部横材11の両フランジ間に遊挿させる形態で倒れ止め材とすることができる。
後記のように、不幸にも地震等の被害を受け、振動エネルギーを吸収することにより破損したダンパー17を取り外し、新たなダンパー17を再び組み込む際、前記倒れ止め材19,19’がドリルねじで斜材受け材16のウエブ上面に取り付けられていると、あるいは前記倒れ止め材19,19’がダンパー自体に取り付けられていると、前記ダンパー17の交換が行いやすくなる。
図6に示すように、ダンパーを矩形枠体の略中央部に配してもよい。また、図7,8に示すように、矩形枠体内に二つのダンパーを配してもよい。
まず、ダンパーを矩形枠体の略中央部に配した住宅用制振装置について、その構造を詳しく説明する。
前記2本の下部斜材35,35’の他端に両端が固着された下部斜材受け材37の上面と、前記2本の上部斜材36,36’の他端に両端が固着された上部斜材受け材38の下面との間にダンパー39が配された構造となっている。
下部斜材35,35’も軽量形鋼で構成されており、そのフランジ外面間隔が前記横材31,32を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法を有し、当該下部斜材35,35’の一端が下部横材32の側端近傍のフランジ内に挿入され、溶接接合またはドリルねじ接合で固着されている。
上部斜材36,36’も軽量形鋼で構成されており、そのフランジ外面間隔が前記横材31,32を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法を有し、当該上部斜材36,36’の一端が上部横材31の内側端近傍のフランジ内に挿入され、溶接接合またはドリルねじ接合で固着されている。そして、それぞれの他端は上部斜材受け材38の上面に溶接接合により固着されている。
軽量形鋼から形作られたダンパー39の有孔形状や、倒れ止め材が取り付けられていることが好ましいことについても前記態様と全く同様である。
なお、図6および上記記載で説明する態様では、下部斜材受け材37の上面にダンパー39を形作る軽量形鋼のウエブ外面を固着し、ダンパー39を形作る軽量形鋼のフランジを上部斜材受け材38のフランジ間に挿入固着しているが、全く逆になる形態を採用してもよいことは言及するまでもない。
上記で説明した構造の本発明住宅用制振装置を一つの壁面に二個取り付ける場合、図2,3あるいは図6で説明した住宅用制振装置の縦材の長さを住宅階高さの半分のサイズとすれば足りるし、一つの壁面に三個取り付ける場合には縦材の長さを住宅階高さの三分の一のサイズとすれば足りる。
図7は、図3,4の態様で配するダンパーを、上下逆態様で二個配したものである。
図8は、図6の態様で配するダンパーを、上下二段で配したものである。
それぞれについて、詳細に説明する。
中間部横材45の両上側端近傍にそれぞれの一端が固着され、他端がそれぞれ中間部横材45の中央上部方向に伸びる2本の上部斜材46,46’が配されている。そして、前記2本の上部斜材46,46’のそれぞれの他端に上部斜材受け材48の両端が固着されている。
2本の上部斜材46,46’も、軽量形鋼で構成することが好ましく、そのサイズを中間部横材を構成する軽量形鋼と同じサイズとすれば、その端部フランジを中間部横材のフランジ内に挿入された状態で溶接接合またはドリルねじ接合することができる。
軽量形鋼から形作られたダンパー49の有孔形状や、倒れ止め材が取り付けられていることが好ましいことについても前記態様と全く同様である。
中間部横材45として、フランジ外面間隔を縦材を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ、すなわち横材を構成する軽量形鋼のフランジ外面間隔と同じにしたH形鋼を配した場合には、中間部横材45を対称軸として上下が全く対称関係になっているが、軽量形鋼を配した場合には、中間部横材45の両下側端近傍への下部斜材47,47’の固着が溶接接合態様となる。
中間部横材55の両上側端近傍にそれぞれの一端が固着され、他端がそれぞれ中間部横材55の中央上部方向に伸びる2本の上部下方斜材56,56’が配されている。また、上部横材51の両内側端近傍にそれぞれの一端が固着され、他端がそれぞれ枠体の中央部方向に伸びる2本の上部上方斜材57,57’が配されている。
上部下方斜材56,56’、上部上方斜材57,57’、上部下方斜材受け材58、および上部上方斜材受け材59も軽量形鋼で構成されることが好ましく、それらの横材51や中間部横材55に対するサイズ関係および固着態様についても、前記図7で説明したものと同じ態様とすることが好ましい。
本態様でも、上記ダンパー60の他に二つ目のダンパー60’が取り付けられているが、この取り付け態様も、前記図7の態様と同様、基本的には、中間部横材55を対称軸として線対称の関係となっている。
耐久性能、防火耐火性能に優れためっき鋼板を素材とすることにより、本発明の住宅用制振装置は、高価なゴム等を用いたものと比べて低コストで耐久性に優れ、防火耐火性能がある建築住宅の付加価値を高めることができる。
なお、特に、溶接時の熱影響でめっき層が無くなった溶接部や熱影響部等、耐食性の点で不安がある場合には、当該部位を溶射法で被覆することが好ましい。被覆金属層としては特に限定されるものではないが、Al−Zn系合金やAl−Mg系合金を溶射被覆することが好ましい。
例えば、木造の住宅を新築する際にあっては、図9に示すように、本発明住宅用制振装置を、柱21と梁22で囲まれた開口部内に、特に柱21に密着させて組み込む。前記開口部と本発明住宅用制振装置との寸法が合致するように装置全体幅寸法を調整したり、柱21に曲げ応力を伝えないようにする場合には、間に添え柱23を介在させて組み込むことが好ましい。そして、本発明住宅用制振装置の左右縦材13,14を柱21にドリルねじ等で固定する。縦材13,14を柱21に直接固定するのではなく、図9に示すように、L字形の固定アングル24を用いて固定してもよい。この場合は、L字型固定アングル24の一側がドリルねじ等で横材12に固定され、他側がドリルねじ等で柱21または添え柱23に固定される。
本発明住宅用制振装置では、矩形の枠体が軽量形鋼で構築され、しかもその四側端面に軽量形鋼のいわゆるウエブ部が配される形態となっている。このため、前記柱21の側面、あるいはL字型固定アングル24の端面との密なる固定が容易となる。
さらに、エネルギー吸収量をより多くするためには、例えば図9に示すように、柱21と梁22で囲まれた一つの開口部内に、腰窓を設ける空間の上下に二つ本発明住宅用制振装置を組み込むことが好ましい。柱21と梁22で囲まれた窓を設ける予定のない開口部内には三つの本発明住宅用制振装置を組み込むことが好ましい。
なお、本発明住宅用制振装置は小面積壁への設置が可能であるので、建築物全体にバランス良く配置できる。すなわち、上下階方向、水平方向のバランスの取れた振れ制御設計のもとで、適宜箇所に組み込むことができる。
さらに、窓が設けられていない壁面にあっては、壁材を撤去して露出された柱と梁とで囲まれた開口部内に本発明住宅用制振装置を組み込ことができる。
このように、既存住宅にあっても部分的な改修工事で容易に制振機能を付加することができる。
以上に説明したように本発明による制振装置は、木造あるいはプレハブの住宅等の小規模建築物に、新築住宅、既存住宅にかかわらず簡便に取り付けることができる。
したがって、不幸にも地震等の被害を受け、振動エネルギーを吸収することにより破損したダンパー17を容易に取り外し、新たなダンパー17を再び組み込むことで、被害を受けた住宅に制振機能を再び付与することができる。
16:斜材受け材 17:ダンパー 18:ドリルねじ
19,19’:倒れ止め材 20:孔 10:ピン
21:柱 22:梁 23:添え柱 24:L字型アングル
31,32:横材 33,34:縦材 35,35’:下部斜材
36,36’:上部斜材 37:下部斜材受け材 38:上部斜材受け材 39:ダンパー 40:ピン
41,42:横材 43,44:縦材 45:中間横材
46,46’:上部斜材 47,47’:上部斜材 48:上部斜材受け材 48’:下部斜材受け材 49,49’:ダンパー 50:ピン
51,52:横材 53,54:縦材 55:中間横材
56,56’:上部下方斜材 57,57’:上部下方斜材
58:上部下方斜材受け材 59:上部上方斜材受け材
60,60’:ダンパー 61:ピン
Claims (10)
- 上部および下部の2本の横材と、左部および右部の2本の縦材とが互いにピン接合されて矩形の枠体が形作られているとともに、下部横材の両内側端近傍にそれぞれの一端が固着され、他端がそれぞれ枠体の中央部方向に伸びる2本の斜材が配され、当該2本の斜材のそれぞれの他端が両端に固着された斜材受け材の上面と前記上部横材の中央部下面との間にダンパーが取り付けられた制振装置であって、当該制振装置を構成する横材、縦材、斜材受け材およびダンパーが軽量形鋼から構成されており、前記横材および縦材を構成する軽量形鋼は、その溝部を前記枠体の内側に向けて配されているとともに、前記ダンパーは、前記横材を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法のフランジ外面間隔を有し、両フランジの中央部に長手方向に沿って複数の孔が連穿されており、両フランジの先端部が上部横材のフランジ間に挿入されてドリルねじで上部横材を構成する軽量形鋼のフランジに取り付けられているとともに、当該ダンパーを構成する軽量形鋼のウエブ外面が溝部を下方に向けて配された軽量形鋼からなる前記斜材受け材のウエブ外面にドリルねじで取り付けられていることを特徴とする住宅用制振装置。
- 前記2本の斜材も軽量形鋼で構成されており、当該斜材を構成する軽量形鋼は、そのフランジ外面間隔が前記下部横材を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法を有し、当該斜材のそれぞれの一端が下部横材の両内側端近傍のフランジ内に挿入固着されており、また当該斜材のそれぞれ他端が、前記横材を構成する軽量形鋼と同寸法のフランジ内面間隔を有する軽量形鋼からなる斜材受け材のフランジ内に挿入固着されている請求項1に記載の住宅用制振装置。
- 上部および下部の2本の横材と、左部および右部の2本の縦材とが互いにピン接合されて矩形の枠体が形作られているとともに、下部横材の両内側端近傍にそれぞれの一端が固着され、他端がそれぞれ枠体の中央部方向に伸びる2本の下部斜材と、上部横材の両内側端近傍にそれぞれの一端が固着され、他端がそれぞれ枠体の中央部方向に伸びる2本の上部斜材が配され、前記2本の下部斜材の前記他端が両端に固着された下部斜材受け材の上面と、前記2本の上部斜材の前記他端が両端に固着された上部斜材受け材の下面との間にダンパーが取り付けられた制振装置であって、当該制振装置を構成する横材、縦材、下部斜材受け材、上部斜材受け材およびダンパーが軽量形鋼から構成されており、前記横材および縦材を構成する軽量形鋼は、その溝部を前記枠体の内側に向けて配されているとともに、前記ダンパーは、前記上部斜材受け材を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法のフランジ外面間隔を有し、両フランジの中央部に長手方向に沿って複数の孔が連穿されており、両フランジの先端部が、溝部を下方に向けて配された軽量形鋼からなる上部斜材受け材のフランジ間に挿入されてドリルねじで上部斜材受け材を構成する軽量形鋼のフランジに取り付けられているとともに、当該ダンパーを構成する軽量形鋼のウエブ外面が溝部を下方に向けて配された軽量形鋼からなる下部斜材受け材のウエブ外面にドリルねじで取り付けられていることを特徴とする住宅用制振装置。
- 前記上部斜材および下部斜材も軽量形鋼で構成されており、当該各斜材を構成する軽量形鋼は、そのフランジ外面間隔が前記上部横材および下部横材を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法を有し、下部斜材のそれぞれの一端が下部横材の両内側端近傍のフランジ内に挿入固着されており、また当該下部斜材のそれぞれ他端が、前記横材を構成する軽量形鋼と同寸法のフランジ内面間隔を有する軽量形鋼からなる斜材受け材のフランジ内に挿入固着されているとともに、上部斜材のそれぞれの一端が上部横材の両内側端近傍のフランジ内に挿入固着されており、また当該上部斜材のそれぞれ他端が、軽量形鋼からなる上部斜材受け材のウエブ外面に固着されている請求項3に記載の住宅用制振装置。
- 上部、下部および中間部の3本の横材と、左部および右部の2本の縦材とが互いにピン接合されて矩形の枠体が形作られているとともに、中間部横材の両上側端近傍にそれぞれの一端が固着され、他端がそれぞれ中間部横材の中央上部方向に伸びる2本の上部斜材が配され、当該2本の上部斜材の前記他端が両端に固着された上部斜材受け材の上面と前記上部横材の中央部下面との間に上部ダンパーが、また、中間部横材の両下側端近傍にそれぞれの一端が固着され、他端がそれぞれ中間部横材の中央下部方向に伸びる2本の下部斜材が配され、当該2本の下部斜材の前記他端が両端に固着された下部斜材受け材の下面と前記下部横材の中央部上面との間に下部ダンパーが取り付けられた制振装置であって、当該制振装置を構成する上部および下部の2本の横材、縦材、上部斜材受け材および下部斜材受け材ならびに二つのダンパーが軽量形鋼から構成されており、前記上部および下部の2本の横材ならびに縦材を構成する軽量形鋼は、その溝部を前記枠体の内側に向けて配されているとともに、前記上部ダンパーは、前記上部横材を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法のフランジ外面間隔を有し、両フランジの中央部に長手方向に沿って複数の孔が連穿されており、両フランジの先端部が上部横材のフランジ間に挿入されてドリルねじで上部横材を構成する軽量形鋼のフランジに取り付けられているとともに、当該ダンパーを構成する軽量形鋼のウエブ下面が前記上部斜材受け材を構成する軽量形鋼のウエブ外面にドリルねじで取り付けられており、前記下部ダンパーは、前記下部横材を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法のフランジ外面間隔を有し、両フランジの中央部に長手方向に沿って複数の孔が連穿されており、両フランジの先端部が下部横材のフランジ間に挿入されてドリルねじで下部横材を構成する軽量形鋼のフランジに取り付けられているとともに、当該ダンパーを構成する軽量形鋼のウエブ外面が前記下部斜材受け材を構成する軽量形鋼のウエブ外面にドリルねじで取り付けられていることを特徴とする住宅用制振装置。
- 前記上部斜材および下部斜材も軽量形鋼で構成されており、当該各斜材を構成する軽量形鋼は、そのフランジ外面間隔が前記上部横材、下部横材を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法を有し、上部斜材および下部斜材のそれぞれの一端が中間部横材の両上側端近傍部および両下側端近傍に固着されており、また当該上部斜材および下部斜材のそれぞれの他端が、前記上部横材、下部横材を構成する軽量形鋼と同寸法のフランジ内面間隔を有する軽量形鋼からなる上部斜材受け材および下部斜材受け材の各フランジ内に挿入固着されている請求項5に記載の住宅用制振装置。
- 上部、下部および中間部の3本の横材と、左部および右部の2本の縦材とが互いにピン接合されて矩形の枠体が形作られているとともに、中間部横材の両上側端近傍にそれぞれの一端が固着され、他端がそれぞれ中間部横材の中央上部方向に伸びる2本の上部下方斜材が配され、当該2本の上部下方斜材の前記他端が両端に固着された上部下方斜材受け材の上面と、上部横材の両内側端近傍に一端が固着され、他端がそれぞれ上部横材の中央下部方向に伸びる2本の上部上方斜材が配され、当該2本の上部上方斜材の前記他端が両端に固着された上部上方斜材受け材の下面との間に上部ダンパーが、また、下部横材の両内側端近傍にそれぞれの一端が固着され、他端がそれぞれ下部横材の中央上部方向に伸びる2本の下部下方斜材が配され、当該2本の下部下方斜材の前記他端が両端に固着された下部下方斜材受け材の上面と、中間部横材の両下側端近傍に一端が固着され、他端がそれぞれ中間部横材の中央下部方向に伸びる2本の下部上方斜材が配され、当該2本の下部上方斜材の前記他端が両端に固着された下部上方斜材受け材の下面との間に下部ダンパーが取り付けられた制振装置であって、当該制振装置を構成する上部および下部の2本の横材、縦材、各4つの斜材受け材および二つのダンパーが軽量形鋼から構成されており、前記上部および下部の2本の横材ならびに縦材を構成する軽量形鋼は、その溝部を前記枠体の内側に向けて配されているとともに、前記上部ダンパーは、前記上部横材を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法のフランジ外面間隔を有し、両フランジの中央部に長手方向に沿って複数の孔が連穿されており、両フランジの先端部が上部上方斜材受け材を構成する軽量形鋼のフランジ間に挿入されてドリルねじで上部上方斜材受け材のフランジに取り付けられているとともに、当該ダンパーを構成する軽量形鋼のウエブ下面が前記上部下方斜材受け材を構成する軽量形鋼のウエブ外面にドリルねじで取り付けられており、前記下部ダンパーは、前記下部横材を構成する軽量形鋼のフランジ内面間隔と同じ寸法のフランジ外面間隔を有し、両フランジの中央部に長手方向に沿って複数の孔が連穿されており、両フランジの先端部が下部下方斜材受け材を構成する軽量形鋼のフランジ間に挿入されてドリルねじで下部下方斜材受け材のフランジに取り付けられているとともに、当該ダンパーを構成する軽量形鋼のウエブ外面が前記下部上方斜材受け材を構成する軽量形鋼のウエブ外面にドリルねじで取り付けられていることを特徴とする住宅用制振装置。
- 前記ダンパーの両フランジに連穿されている各孔は、それぞれ当該ダンパーの長手方向に沿って長く、その両側部に鋭角の応力集中部を有している請求項1〜7のいずれか1項に記載の住宅用制振装置。
- 前記ダンパーを構成する軽量形鋼のダンパー部の両端にウエブ、フランジが残存され、当該残存部のダンパー部から分離された両フランジを上部横材、上部斜材受け材、上部上方斜材受け材、下部上方受け材、または下部横材の両フランジ間に遊挿させる形態で倒れ止め材が配置されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の住宅用制振装置。
- 各部材を構成する軽量形鋼はめっき鋼板から形作られている請求項1〜9のいずれか1項に記載の住宅用制振装置。
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