JP2009108759A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハイブリッド車両に搭載される内燃機関において、高精度なEGR装置の制御により排気性状および燃費の改善を実現する。
【解決手段】エンジンECU1000は、エンジン120の運転状態に応じて還流ガスの制御目標流量を設定するとともに、該制御目標流量に基づいて生成された開度指令値に従ってEGRバルブ502を制御する。エンジンECU1000は、ノッキング発生時の運転状態に基づいてEGRバルブ502の流量低下の発生を検出すると、該制御目標流量を確保するための実際のEGRバルブの開度である実開度を学習する。さらに、エンジンECU1000は、学習した実開度を、ノッキング発生時の機関運転状態における開度指令値、および該機関運転状態と制御目標流量を同じとするノッキング非発生時の機関運転状態における開度指令値としてEGR制御に反映させる。
【選択図】図3
【解決手段】エンジンECU1000は、エンジン120の運転状態に応じて還流ガスの制御目標流量を設定するとともに、該制御目標流量に基づいて生成された開度指令値に従ってEGRバルブ502を制御する。エンジンECU1000は、ノッキング発生時の運転状態に基づいてEGRバルブ502の流量低下の発生を検出すると、該制御目標流量を確保するための実際のEGRバルブの開度である実開度を学習する。さらに、エンジンECU1000は、学習した実開度を、ノッキング発生時の機関運転状態における開度指令値、および該機関運転状態と制御目標流量を同じとするノッキング非発生時の機関運転状態における開度指令値としてEGR制御に反映させる。
【選択図】図3
Description
この発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、内燃機関と他の駆動源とを備えたハイブリッド車両における内燃機関の制御装置に関する。
特開2005−171765号公報(特許文献1)は、排気通路から吸気通路へ排気を還流する排気還流通路に設けられた排気還流制御弁の開度を調整することにより排気還流量を制御する排気還流装置(以下、EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置とも称する)を有する内燃機関の制御装置を開示する。
この内燃機関の制御装置によると、エンジン回転数を目標値に向けてフィードバック制御するアイドル回転数フィードバック制御中に、排気還流制御弁を一時的に開作動し、この開作動により変化する制御パラメータに基づいて、排気還流制御弁の開度補正値を算出する。そして、算出された開度補正値を点火時期の設定に反映させることにより、経時劣化や環境要因の変化等に起因する排気還流制御弁の開度の誤差・ばらつきを有効に相殺・吸収して、点火時期を精度良く設定する。
特開2005−171765号公報
特開2004−116466号公報
ところで、近年環境問題の対策の一つとして、内燃機関の他の駆動力源として電動機をさらに備えたハイブリッド車両が注目されている。ハイブリッド車両においては、運転者のアクセル操作量に関係なく、エンジンによる運転と電動機による運転とが自動的に切換えられて、最も効率が良くなるように制御される。
このハイブリッド車両に搭載されたエンジンにおいては、排気性状の改善のために、燃焼安定性が良い理論空燃比での燃焼が採用されている。しかしながら、高出力領域では、燃焼熱が増加することによって排気ガス温度が上昇するため、浄化装置の排ガス浄化触媒の劣化が進行するおそれがある。そのため、従来より、高出力領域では、燃料噴射量を適切に増量させることによって、燃焼しない燃料の気化潜熱によって排気ガス温度の上昇を抑えて排ガス浄化触媒の劣化を抑制することが行なわれている。
しかしながら、このような燃料噴射量を増量させて排気ガス温度の上昇を抑える方法では、温度調整に要する燃料噴射量の増量分に起因して燃費が悪化するという不具合がある。また、理論空燃比よりもリッチ側で燃料が行なわれるために、排気性状が悪化するという問題が起きてしまう。
これに対しては、EGR装置を作動させて排気を燃焼室に還流させることによって、燃料室内の燃焼を緩慢にして排気ガス温度の上昇を抑えることができる。しかしながら、燃焼室に排気を還流させると、新気、すなわち外部から供給される新しい空気が減少して実質的に可燃空気量が減少するため、機関出力が低下する。そのため、従来のエンジンを駆動力源とする車両においては、高出力領域では機関出力を確保するためにEGR装置を停止せざるを得ず、排気ガス温度の上昇を抑えることが困難とされていた。この点について、ハイブリッド車両は、エンジン負荷が所定値以上の高負荷時には電動機を駆動させてエンジンをアシストする構成となっていることから、高出力領域においてもEGR装置を作動させることが可能となる。これにより、燃料噴射量を増加させることなく排気ガス温度の上昇を抑制することができるため、理論空燃比での燃焼を維持することができる。
しかしながら、このように高出力領域でEGR装置を作動させる方法は、排気性状および燃費の改善に有効であるものの、環境要因の変化や経年劣化等によって排気還流量の制御目標値と実際の値との間に偏差が生じると、直ちに排気ガス温度の上昇に繋がる可能性がある。したがって、EGR装置においては高精度な還流制御弁の制御が必要とされる。
それゆえ、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ハイブリッド車両に搭載される内燃機関において、高精度なEGR装置の制御により排気性状および燃費の改善を実現することである。
この発明のある局面に従えば、内燃機関の制御装置は、内燃機関と他の駆動力源とを備えた車両における内燃機関の制御装置である。内燃機関には、排気ガスの一部を還流弁を介して再度内燃機関の吸気管に還流させるための排気ガス還流装置が設けられる。制御装置は、機関運転状態に応じて排気ガス還流装置による還流ガスの制御目標流量を設定するとともに、制御目標流量に基づいて生成された開度指令値に従って還流弁を制御する還流ガス制御手段と、内燃機関のノッキングの発生を検出するノッキング検出手段と、ノッキングの発生を検出したときの機関運転状態に基づいて、排気ガス還流装置による還流ガスの制御目標流量からの流量低下の発生を検出する還流装置異常検出手段と、流量低下が検出されたときに、ノッキング検出手段からの検出信号に基づいて、制御目標流量を確保するための実際の還流弁の開度である実開度を学習する実開度学習手段とを備える。還流ガス制御手段は、学習した実開度を、ノッキングの発生を検出したときの機関運転状態における開度指令値、および該機関運転状態と制御目標流量を同じとするノッキング非発生時の機関運転状態における開度指令値として、還流弁の制御に反映させる。
好ましくは、内燃機関の制御装置は、ノッキングの発生に応じて基本点火時期に対する遅角量を算出する点火時期制御手段と、ノッキングの発生を検出したときの機関運転状態が、排気ガス還流装置の作動領域であるか否かを判定する作動領域判定手段とをさらに備える。還流装置異常検出手段は、算出された遅角量が所定の閾値を上回るときであって、かつ、ノッキングの発生を検出したときの機関運転状態が排気ガス還流装置の作動領域であるときに、流量低下を検出する。
好ましくは、実開度学習手段は、開度指令値を漸増させながら還流弁を駆動し、この駆動によりノッキング検出手段からの検出信号が入力されなくなったときの開度指令値を、実開度として取得する。
好ましくは、排気ガス還流装置は、還流弁を駆動するステップモータを含む。実開度学習手段は、目標ステップ数を漸増させながらステップモータを駆動し、この駆動によりノッキング検出手段からの検出信号が入力されなくなったときの目標ステップ数を、実開度に相当する実ステップ数として取得する。
好ましくは、還流ガス制御手段は、機関運転状態ごとに、制御目標流量に基づいて生成された開度指令値を予め所有しており、制御目標流量を同じとする複数の機関運転状態に対して、該制御目標流量に対応して学習した実開度を、開度指令値として還流弁の制御に反映させる。
この発明によれば、ハイブリッド車両に搭載される内燃機関において、EGR装置の制御を高精度に行なうことができるため、機関運転状態に拘らず理論空燃比での燃焼が可能となる。その結果、環境性能および燃費性能のさらなる向上が実現される。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
図1は、本発明の実施の形態による内燃機関の制御装置が搭載される車両の一例として示されるハイブリッド車両の構成を説明するブロック図である。なお、本発明は図1に示すハイブリッド車両に限定されない。
ハイブリッド車両は、駆動源としての、たとえばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関(以下、単にエンジンという)120と、モータジェネレータ(MG)140を含む。なお、図1においては、説明の便宜上、モータジェネレータ140を、モータ140Aとジェネレータ140B(あるいはモータジェネレータ140B)と表現するが、ハイブリッド車両の走行状態に応じて、モータ140Aがジェネレータとして機能したり、ジェネレータ140Bがモータとして機能したりする。
ハイブリッド車両には、この他に、エンジン120やモータジェネレータ140で発生した動力を駆動輪160に伝達したり、駆動輪160の駆動をエンジン120やモータジェネレータ140に伝達する減速機180と、エンジン120の発生する動力を駆動輪160とジェネレータ140Bとの2経路に分配する動力分割機構(たとえば、遊星歯車機構)260と、モータジェネレータ140を駆動するための電力を充電する走行用バッテリ220と、走行用バッテリ220の直流とモータ140Aおよびジェネレータ140Bの交流とを変換しながら電流制御を行なうインバータ240と、走行用バッテリ220とインバータ240との間で電圧変換を行なう昇圧コンバータ242と、走行用バッテリ220の充放電状態を管理制御するバッテリ制御ユニット(以下、バッテリECU(Electronic Control Unit)という)1020と、エンジン120の動作状態を制御するエンジンECU1000と、ハイブリッド車両の状態に応じてモータジェネレータ140およびバッテリECU1020、インバータ240等を制御するMG_ECU1010と、バッテリECU1020、エンジンECU1000およびMG_ECU1010等を相互に管理制御して、ハイブリッド車両が最も効率よく運行できるようにハイブリッドシステム全体を制御するHV_ECU1030等を含む。
なお、図1においては、各ECUを別構成しているが、2個以上のECUを統合したECUとして構成してもよい(たとえば、図1に、点線で示すように、MG_ECU1010とHV_ECU1030とを統合したECUとすることがその一例である)。
動力分割機構260は、エンジン120の動力を、駆動輪160とモータジェネレータ140Bとの両方に振り分けるために、遊星歯車機構(プラネタリーギヤ)が使用される。モータジェネレータ140Bの回転数を制御することにより、動力分割機構260は無段変速機としても機能する。エンジン120の回転力はプラネタリーキャリア(C)に入力され、それがサンギヤ(S)によってモータジェネレータ140Bに、リングギヤ(R)によってモータおよび出力軸(駆動輪160側)に伝えられる。回転中のエンジン120を停止させる時には、エンジン120が回転しているので、この回転の運動エネルギをモータジェネレータ140Bで電気エネルギに変換して、エンジン120の回転数を低下させる。
図1に示すようなハイブリッドシステムを搭載するハイブリッド車両においては、発進時や低速走行時等であってエンジン120の効率が悪い場合には、モータジェネレータ140のモータ140Aのみによりハイブリッド車両の走行を行ない、通常走行時には、たとえば動力分割機構260によりエンジン120の動力を2経路に分け、一方で駆動輪160の直接駆動を行ない、他方でジェネレータ140Bを駆動して発電を行なう。この時、発生する電力でモータ140Aを駆動して駆動輪160の駆動補助を行なう。また、高速走行時には、さらに走行用バッテリ220からの電力をモータ140Aに供給してモータ140Aの出力を増大させて駆動輪160に対して駆動力の追加を行なう。一方、減速時には、駆動輪160により従動するモータ140Aがジェネレータとして機能して回生発電を行ない、回収した電力を走行用バッテリ220に蓄える。なお、走行用バッテリ220の充電量が低下し、充電が特に必要な場合には、エンジン120の出力を増加してジェネレータ140Bによる発電量を増やして走行用バッテリ220に対する充電量を増加する。もちろん、低速走行時でも必要に応じてエンジン120の駆動量を増加する制御を行なう。たとえば、上述のように走行用バッテリ220の充電が必要な場合や、エアコン等の補機を駆動する場合や、エンジン120の冷却水の温度を所定温度まで上げる場合等である。
次に、本発明の実施の形態に係る内燃機関の制御装置であるエンジンECU1000によって制御されるエンジン120について説明する。図2は、エンジンECU1000によって制御されるエンジンシステムの概略構成図である。
図2を参照して、このエンジンシステムにおいては、エアクリーナ200を介した空気が、エンジン120の燃焼室に導入される。その際、吸入空気量がエアフローメータ202により検知されて、エンジンECU1000に吸入空気量を表わす信号が入力される。また、スロットルバルブ300の開度により、吸入空気量が変化する。このスロットルバルブ300の開度は、エンジンECU1000からの信号に基づいて作動したスロットルモータ304により変化される。スロットルバルブ300の開度は、スロットルポジションセンサ302により検知されて、エンジンECU1000にスロットルバルブ300の開度を表わす信号が入力される。
燃料は、フューエルタンク400に貯蔵され、フューエルポンプ402により高圧フューエルポンプ800を介して高圧フューエルインジェクタ804から燃焼室に噴射される。インテークマニホールドから導入された空気と、フューエルタンク400から高圧フューエルインジェクタ804を介して燃焼室に噴射された燃料との混合気が、エンジンECU1000から制御信号が入力されるイグナイタ一体式イグニッションコイル808を用いて着火されて燃焼する。なお、図2のように、筒内に向けて燃料を噴射するための筒内噴射用インジェクタを設ける構成以外に、吸気ポートまたは/および吸気通路内に向けて燃料を噴射するための吸気通路噴射用インジェクタを設ける構成、あるいは、筒内噴射用インジェクタおよび吸気通路噴射用インジェクタの双方を設ける構成としてもよい。
混合気が燃焼した後の排気ガスは、イグゾーストマニホールドを通り、三元触媒コンバータ900および三元触媒コンバータ902を通って、大気に排出される。
このエンジンシステムは、図2に示すように、三元触媒コンバータ900の下流側からEGRパイプ500を通ってEGRバルブ502によりその流量が制御されるEGR装置を有する。このEGR装置は、排気ガス再循環装置とも呼ばれ、エンジン120から排出される排気ガスの一部を吸気系へ再循環させ、新しい混合気と混ぜて燃焼温度を下げることにより、窒素酸化物(NOx)の発生を抑制したり、ポンピングロスを抑制して燃費向上を図るものである。
図3に、図2のEGR装置の部分を拡大した図を、図4にEGR装置のEGRバルブ502の部分を拡大した図を示す。
図3および図4に示すように、EGRガスは、三元触媒コンバータ900を通過した後の排気ガスがEGRパイプ500を通ってEGRバルブ502まで導入される。EGRバルブ502は、エンジンECU1000によりデューティ制御が実行されている。エンジンECU1000は、エンジン回転数、アクセルポジションセンサ102からの信号などの各種の信号に基づいて、EGRバルブ502の開度を制御する。
また、図3に示すように、EGRバルブ502は、エンジンECU1000からの制御信号により動作するステッピングモータ502Aと、ステッピングモータ502Aによりリニアにバルブ開度が制御されるポペットバルブ502Cと、リターンスプリング502Bとを含む。燃焼室に還流されるEGRガスは高温のため、EGRバルブ502の性能や耐久性に悪影響を及ぼすため、エンジンの冷却水により冷却するための冷却水通路502Dが設けられている。
HV_ECU1030には、エンジンECU1000を経由して、エンジン回転数センサ(図示せず)にて検知されたエンジン回転数を表わす信号、および、アクセルポジションセンサ102からの信号が入力される。また、HV_ECU1030には、車輪速センサ(図示せず)にて検知された車速を表わす信号が入力される。HV_ECU1030は、これらの信号に基づいて、エンジンECU1000にエンジン制御信号(例えば、スロットル開度信号)を出力する。
エンジンECU1000は、エンジン制御信号や他の制御信号に基づいて、エンジン120に電子スロットル制御信号を出力する。また、エンジンECU1000は、後述する方法によって、エンジン120の運転状態に基づいてEGRバルブ502の開度を調整するための制御信号を生成し、その生成した制御信号をステッピングモータ502Aへ出力する。
なお、本実施の形態では、EGR装置におけるEGRバルブ502は、ステッピングモータ502Aによりポペットバルブ502Cが駆動されるものと説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。たとえば、ステッピングモータ502Aのような電気式アクチュエータではなく、ソレノイドバルブとダイヤフラムを有する空気アクチュエータとにより構成される空気制御式のEGRバルブであってもよい。
再び図2を参照して、このエンジンシステムには、このようなEGR装置の他に、以下に示すシステムが導入されている。
このエンジンシステムには、燃料噴射制御システムが導入され、エアフローメータ202およびバキュームセンサ306によって吸入空気量を検出し、燃料噴射量が制御される。エンジンECU1000は、各センサからの信号により、最適な燃焼状態となるように、エンジン回転数およびエンジン負荷に応じた燃料噴射量および燃料噴射時期の制御を行なう。
また、このエンジンシステムにおいては、エンジン回転数と吸入空気量(バキュームセンサ306およびエアフローメータ202により検出)により燃料噴射量が決定される。また、始動後の空燃比は、酸素センサ710,712からの信号によりフィードバック制御される。すなわち、燃料噴射制御は、エンジンの状態に応じて演算した基本噴射時間に、各センサの信号に補正を加え、燃料噴射時期制御および噴射量制御が実行される。
また、このエンジンシステムには、点火時期制御システムが導入されている。エンジンECU1000は、各センサからの信号により最適な点火時期を算出し、イグナイタ一体式イグニッションコイル808に点火信号を出力する。点火時期は、初期セット点火時期または基本進角度および補正進角度により決定される。また、このエンジンシステムには、ノックセンサ704からのノック検出信号に基づいてノッキングの発生が検出されると、点火時期を基本点火時期(エンジン120の回転数や負荷に応じて決定される点火時期)から遅角させて、ノッキングが発生しなくなると徐々に進角させるノックコントロールシステム(KCS)が導入されている。
エンジンの点火時期の算出は、エンジン回転数信号、カムポジションセンサからの信号、吸気流量の信号、スロットルバルブ開度信号、エンジン冷却水用信号などに基づいて、エンジンECU1000が運転状態に応じて算出して、イグナイタ一体式イグニッションコイル808へ点火信号を出力する。すなわち、点火時期制御は、エンジンの状態に応じて演算した基本点火時期に、各センサの信号による補正を加え、適正な点火時期を算出する。
また、このエンジンシステムには、スロットル制御システムが導入されている。このスロットル制御システムは、エンジンの状態に応じて演算したスロットルバルブ300の開度に、各センサの信号による補正を加えて、適正な開度になるように制御される。すなわち、エンジンの燃焼状態に応じた適切なスロットルバルブ300の開度になるように、エンジンECU1000がスロットルバルブ300の開度をスロットルモータ304を用いて制御する。
また、このエンジンシステムは、アイドル回転数制御システムが導入されている。このアイドル回転数制御システムは、エンジン冷却水温に応じたファーストアイドル回転数、エンジン暖気後のアイドル回転数を制御する。アイドル回転数制御は、エアフローメータ202およびバキュームセンサ306からの信号に基づいて吸入空気量を算出し、エンジンECU1000が最適なスロットルバルブ300の開度およびインジェクタ開弁時間を算出し、アイドル回転数を目標回転数に近づける。
また、図1には記載していないが、スロットルモータによるアイドル回転数制御の他に、アイドルスピードコントロールバルブによる制御方法もある。このアイドルスピードコントロールバルブは、スロットルバルブのバイパス通路に流れる空気量を調整して、アイドル回転数を制御する。
(エンジンECUのEGR制御)
以下に、本実施の形態に従うエンジンECU1000により実行されるEGRバルブ502の開度制御(以下、EGR制御とも称する)について詳細に説明する。
以下に、本実施の形態に従うエンジンECU1000により実行されるEGRバルブ502の開度制御(以下、EGR制御とも称する)について詳細に説明する。
エンジンECU1000は、図5に示されるように、エンジン120の運転状態(エンジン回転数および負荷)においてEGR装置を作動させる作動領域を予め設定しておき、読み込んだスロットル開度、吸入空気量、エンジン回転数および冷却水温等の各データに基づいて、エンジン120の運転状態がEGR作動領域であるか否かを判定する。エンジン120の運転状態がEGR作動領域であると判定されると、エンジンECU1000は、EGRバルブ502を開弁させる。こうして排気ガスの一部を吸気系に還流させることにより排気ガス中のNOxの低減が図られている。
ここで、図5を参照して、EGR作動領域は、エンジン120の中低負荷運転状態(領域RGN1に相当)と高出力(高負荷高回転)運転状態(領域RGN2に相当)とにそれぞれ設定されている。本実施の形態に従うEGR制御は、高出力運転時にもEGR装置を作動させる点において、エンジン120の高出力運転時には、新気の供給量を増やして機関出力を確保するためにEGR装置を停止させる従来のEGR制御とは相違する。
このような構成としたことにより、高出力運転時においても多量の排気を吸気系に還流させることによって新気が減少して実質的に可燃空気量が減少することから、燃料および酸素の密度が低い状態で理論空燃比(すなわち、空気過剰率λ=1)に近づけることができる。また、燃焼熱が混合気中の排気によって吸収されるため、排気ガス温度の調整のための燃料噴射量の増量を抑えることができる。なお、EGR装置を作動させたことによってエンジン120の出力が低下するが、モータジェネレータ140を駆動させてエンジン出力をアシストすることにより、所望の車両駆動力を得ることができる。その結果、排気ガス温度の上昇を抑えながら理論空燃比での燃焼が可能となるため、排気性状および燃費性能を改善することができる。
その一方で、このような理論空燃比での燃焼を実現させるためには、高精度にEGRバルブ502の開度を制御することが必要となる。特に、EGRバルブ502において、経年劣化等により吸気系に還流される排気ガスの流量が少なくなる流量低下が発生した場合には、排気還流量の制御目標値と実際の値との間に偏差が生じてしまい、排気ガス温度の上昇に繋がる可能性がある。
そこで、この発明の実施の形態による内燃機関の制御装置は、以下に述べるように、エンジン120のノッキングの発生が検出されたときには、ノッキング発生時のエンジン120の運転状態に基づいてEGRバルブ502の流量低下を検出するとともに、ノッキング発生時の排気還流量の制御目標値を確保するのに必要な実際のEGRバルブ502の開度である実開度を学習する構成とする。さらに、この学習した実開度を、当該排気還流量の制御目標値に対応するEGRバルブ502の開度指令値として、ノッキング非発生時のエンジン120の運転状態におけるEGR制御にも反映させる構成とする。
図6は、この発明の実施の形態に従うエンジンECU1000で実行されるEGRバルブ502の開度制御を説明するためのフローチャートである。
図6を参照して、一連の制御が開始されると、エンジンECU1000は、ノッキング判定フラグFKNOCKが「1」であるか否か、すなわち、ノックセンサ704(図2)においてノッキングの発生が検出されたか否かを判定する(ステップS01)。なお、ノッキング判定フラグFKNOCKは、エンジンECU1000にて実行されるKCS制御ルーチンにおいて、ノックセンサ704からノック検出信号を入力された場合には「1」にセットされ、ノック検出信号が入力されない場合には「0」にクリアされる。
ノッキング判定フラグFKNOCKが「0」である場合(ステップS01においてNOの場合)には、エンジンECU1000は、さらに、学習制御フラグFEGRREが「1」であるか否かを判定する(ステップS08)。学習制御フラグFEGRREは、後述するように、EGRバルブ502の流量低下が検出されたことを受けてEGRバルブ502の実開度の学習制御が行なわれている場合に「1」にセットされ、該学習制御が行なわれていない場合には「0」にクリアされる。したがって、学習制御フラグFEGRREが「1」でない場合(ステップS08においてNOの場合)には、エンジンECU1000は、一連の処理を終了する。
これに対して、ノッキング判定フラグFKNOCKが「1」である場合(ステップS01においてYESの場合)には、エンジンECU1000は、KCS制御ルーチンにおいて、ノックセンサ704からのノック検出信号に応じて算出される基本点火時期に対する遅角量θKを取得する。そして、この取得した遅角量θKが所定の遅角量αよりも大きいか否かを判定する(ステップS02)。
ここで、KCS制御では、基本点火時期に対する遅角量θKは、ノックセンサ704により検出されるノッキングの発生頻度・度合いが高くなるほど大きくなるように設定される。たとえば、EGR装置に異常があって吸気系に還流される排気ガスの流量が少なくなる流量低下が生じた場合や、燃焼室内のデポジット堆積量が多い場合には、発生頻度・度合いが高いため、遅角量θKは大きい値に設定される。これに対して、その他の要因、たとえば吸入空気温度および冷却水温度が高い場合には、ノッキングの発生頻度・度合いが低くなるため、遅角量θKは小さい値に設定される。
そこで、エンジンECU1000は、所定の閾値αを予め設定しておき、算出された遅角量θKが所定の閾値αを超える場合(ステップS02においてYESの場合)には、EGRバルブの流量低下または燃焼室内のデポジット堆積量に起因してノッキングが発生していると判断し、ステップS03に示すEGRバルブ502の流量低下を検出するための処理を実行する。
その一方で、遅角量θKが所定の閾値α以下の場合(ステップS02においてNOの場合)には、エンジンECU1000は、車両の走行状態や使用環境条件等に起因してノッキングが発生していると判断して一連の処理を終了する。
次に、エンジンECU1000は、遅角量θKが所定の閾値αよりも大きい場合(ステップS02においてYESの場合)には、EGR作動判定フラグFEGRが「1」であるか否か、すなわち、エンジン120の運転状態がEGR作動領域であるか否かを判定する(ステップS03)。なお、EGR作動判定フラグFEGRは、エンジンECU100によって、エンジン120の運転状態がEGR作動領域(図5中の領域RGN1またはRGN2に相当)である場合には「1」にセットされ、エンジン120の運転状態がEGR作動領域でない場合には「0」にリセットされる。
ステップS03において、EGR作動判定フラグFEGRが「0」である場合(ステップS03においてNOの場合)には、エンジンECU1000は、EGR非作動領域においてノッキングが発生していることから、ノッキングがEGRバルブ502の流量低下によるものではなく、燃料室内のデポジット堆積量によって引き起こされたものと推定して一連の処理を終了する。
これに対して、EGR作動判定フラグFEGRが「1」である場合(ステップS03においてYESの場合)には、エンジンECU1000は、EGR作動領域にあるにも拘らずEGRバルブ502の流量低下によってノッキングが発生していると推定して、EGR装置に異常があると判断する。そして、エンジンECU1000は、ステップS04以降に示すEGRバルブ502の実開度の学習制御を実行する。なお、EGRバルブ502の実開度とは、ノッキング発生時の排気還流量の制御目標値を確保するのに必要な実際のEGRバルブ502の開度である。
具体的には、ステップS04において、エンジンECU1000は、エンジン回転数信号、カムポジションセンサからの信号、吸気流量の信号、スロットルバルブ開度信号、エンジン冷却水用信号などに基づいて、エンジン120の運転状態(負荷および回転数)を特定する。次に、エンジンECU1000は、その特定したエンジン120の運転状態に基づいて、現時点でのエンジン120の運転状態においてNOx発生量を効果的に低減するための排気還流量の制御目標値を算出する。そして、その算出した排気還流量の制御目標値に基づいて、EGRバルブ520の開度を調整するための目標ステップ数ESTPTGを算出する(ステップS05)。なお、この目標ステップ数ESTPTGは、本願発明でのEGRバルブ502の「開度指令値」に相当する。
そして、エンジンECU1000は、その算出した目標ステップ数ESTPTGを、EGRバルブ502を駆動するステッピングモータ502Aへ出力する。ステッピングモータ502Aは、目標ステップ数ESTPTGを受信すると、目標ステップ数ESTPTGにより指定されたステップ数分だけ回転してEGRバルブ502のポペットバルブ502Cを駆動させることにより、EGRバルブ502の開度を調整する。
図7は、EGR装置における排気還流量とEGRバルブ502のステップ数との関係を示す図である。
図7を参照して、EGR装置が正常である場合には、排気還流量とEGRバルブ502のステップ数とは、図中のラインLN2に従って、ステップ数が大きくなるとこれに比例して増加する関係を有している。したがって、エンジンECU1000は、図6のステップS05に示す目標ステップ数ESTPTGの算出においては、図7に示す関係を予めマップとして所有しており、排気還流量の制御目標値(図中のXとする)を算出すると、図7のマップを参照して該制御目標値に対応するステップ数(図中のステップ数S1に相当)を抽出して目標ステップ数に設定する。
その一方で、EGR装置に異常がある場合には、図中のラインLN3に示されるように、ステップ数S1のときの実際の排気還流量は制御目標値Xを下回っている。さらに、図7からは、ステップ数S1よりも大きいステップ数S2が、排気還流量の制御目標値Xを確保するのに必要な実際のステップ数(以下、実ステップ数とも称する)であることが分かる。
そこで、本実施の形態では、目標ステップ数ESTPTGを一定ステップ数ΔESTPずつ増加させながらEGR装置を作動させ、この作動によって変化するノックセンサ704からのノック検出信号に基づいて、EGRバルブ502の実開度に対応する実ステップ数を学習する。この学習された実ステップ数は、排気還流量の制御目標値Xを確保するためのEGRバルブ502のステップ数として、目標ステップ数ESTPTGの設定に反映される。
具体的には、エンジンECU1000は、ステップS05にて算出した目標ステップ数ESTPTGに対して予め設定された所定のステップ数ΔESTPを加算し、加算後のステップ数を新たな目標ステップ数ESTPTGに設定する(ステップS06)。さらに、エンジンECU1000は、実ステップ数の学習制御が実行されていることを指示する学習制御フラグFEGRREを「1」にセットする(ステップS07)。これによりEGR装置では、ステッピングモータ502Aが新たな目標ステップ数ESTPTGに従ってポペットバルブ502Cを駆動させる。その結果、EGRバルブ502の開度が大きくなり排気還流量が増加する。
そして、エンジンECU1000は、再びステップS01に戻り、ノッキング判定フラグFKNOCKが「1」であるか否かを判定する。ノッキング判定フラグFKNOCKが「1」である場合(ステップS01においてYESの場合)には、エンジンECU1000は、新たな目標ステップ数ESTPTGと実ステップ数との間に偏差があるために未だノッキングが解消していないと判断する。そして、再度ステップS02〜S07の処理を行なうことにより目標ステップ数ESTPTGをさらに所定のステップ数ΔESTPだけ増加させる。
このようにしてエンジンECU1000は、ノッキング判定フラグFKNOCKが「1」であるときには、目標ステップ数ESTPTGを所定のステップ数ΔESTPずつ増加させながらEGR制御を実行する。そして、EGR制御の実行中にノッキング判定フラグFKNOCKが「0」にクリアされた場合(ステップS01においてNOの場合)には、すなわち、ノッキングが解消された場合には、エンジンECU1000は、ステップS08において学習制御フラグFEGRREが「1」であることを確認して、目標ステップ数ESTPTGが実ステップ数に一致したと判断する。そして、目標ステップ数ESTPTGを、このときの実ステップ数に補正する(ステップS09)。
図8は、実ステップ数の学習制御によって補正されたEGRバルブ502の目標ステップ数を説明するための図である。
図8を参照して、EGR作動領域は、低中負荷運転状態(図中のRGN1)および高出力(高負荷高回転)領域(図中のRGN2)にそれぞれ設定されている。そして、これらのEGR作動領域においては、エンジン120の運転状態(負荷およびエンジン回転数)ごとに、該運転状態においてNOx発生量を効果的に低減するための排気還流量の制御目標値が算出されるとともに、その算出した排気還流量の制御目標値に対応するEGRバルブ502の目標ステップ数が、図7に示す関係に基づいて設定されている。一例として、図中のセルCell1で示される運転状態では、図7の関係に基づいて、算出された排気還流量の制御目標値Xに対応するステップ数S1が目標ステップ数に設定されている。
ここで、エンジン120が図中のセルCell1で示される運転状態のときに、ノッキングの発生が検出されたものとする。このとき、エンジンECU1000は、先述した図6のフローチャートに従って、ノッキングの発生がEGRバルブ502の流量低下によるものであると判断されると、EGRバルブ502の実開度の学習制御を行なうことによって、排気還流量の制御目標値Xを確保するためのEGRバルブ502の実ステップ数S2を学習値として取得する。
そして、エンジンECU1000は、この取得した学習値を用いて図中のセルCell1において予め設定されている目標ステップ数S1を、ステップ数S2に補正する。このとき、エンジンECU1000はさらに、同じ目標ステップ数S1が設定されている運転状態(図中のセルCell2)についても、目標ステップ数S1をステップ数S2に補正する。すなわち、エンジンECU1000は、ノッキング発生時の運転状態において学習値として取得した実ステップ数S2を、ノッキング非発生時の運転状態における目標ステップ数として反映させるものとする。
このようにノッキングの発生が検出された運転状態において学習された実ステップ数を、該運転状態と目標ステップ数を同じであって、ノッキングの発生が検出されていない運転状態における目標ステップ数の設定にも反映させることによって、EGR作動領域の全域において排気還流量の制御目標値と実際の値との間の偏差を相殺することができる。これによれば、高出力運転時において、排気ガス温度の上昇を抑えながら理論空燃比での燃焼を行なうことが可能となる。その結果、ハイブリッド車両が利点とする環境性能および燃費性能のさらなる向上が可能となる。
なお、図2に示したエンジンシステム構成において、エンジン120は本発明での「内燃機関」に対応し、EGR装置は本発明での「排気ガス還流装置」に対応する。また、エンジンECU1000は、「ノッキング検出手段」、「還流装置異常検出手段」、「実開度学習手段」および「還流ガス制御手段」を実現する。これらの手段を構成する各機能ブロックは、いずれもエンジンECU1000であるCPU(Central Processing Unit)が記憶部に記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明したが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記録媒体に記録されて車両に搭載される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、ハイブリッド車両に搭載された内燃機関の制御装置に適用することができる。
102 アクセルポジションセンサ、120 エンジン、140 モータジェネレータ、140A モータ、140B ジェネレータ、160 駆動輪、180 減速機、200 エアクリーナ、202 エアフローメータ、220 走行用バッテリ、240 インバータ、242 昇圧コンバータ、260 動力分割機構、300 スロットルバルブ、302 スロットルポジションセンサ、304 スロットルモータ、306 バキュームセンサ、400 フューエルタンク、402 フューエルポンプ、406 キャニスタパージ用VSV、500 EGRパイプ、502 EGRバルブ、502A ステッピングモータ、502B リターンスプリング、502C ポペットバルブ、502D 冷却水通路、600 気流制御バルブ、602 気流制御バルブ用VSV、704 ノックセンサ、710,712 酸素センサ、800 高圧フューエルポンプ、804 高圧フューエルインジェクタ、806 EDU、808 イグナイタ一体式イグニッションコイル、900,902 三元触媒コンバータ、1000 エンジンECU、1010 MG_ECU、1020 バッテリECU、1030 HV_ECU。
Claims (5)
- 内燃機関と他の駆動力源とを備えた車両における内燃機関の制御装置であって、
前記内燃機関には、排気ガスの一部を還流弁を介して再度前記内燃機関の吸気管に還流させるための排気ガス還流装置が設けられ、
前記制御装置は、
機関運転状態に応じて前記排気ガス還流装置による還流ガスの制御目標流量を設定するとともに、前記制御目標流量に基づいて生成された開度指令値に従って前記還流弁を制御する還流ガス制御手段と、
前記内燃機関のノッキングの発生を検出するノッキング検出手段と、
ノッキングの発生を検出したときの機関運転状態に基づいて、前記排気ガス還流装置による還流ガスの前記制御目標流量からの流量低下の発生を検出する還流装置異常検出手段と、
前記流量低下が検出されたときに、前記ノッキング検出手段からの検出信号に基づいて、前記制御目標流量を確保するための実際の前記還流弁の開度である実開度を学習する実開度学習手段とを備え、
前記還流ガス制御手段は、学習した前記実開度を、前記ノッキングの発生を検出したときの機関運転状態における前記開度指令値、および該機関運転状態と前記制御目標流量を同じとするノッキング非発生時の機関運転状態における前記開度指令値として、前記還流弁の制御に反映させる、内燃機関の制御装置。 - ノッキングの発生に応じて基本点火時期に対する遅角量を算出する点火時期制御手段と、
前記ノッキングの発生を検出したときの機関運転状態が、前記排気ガス還流装置の作動領域であるか否かを判定する作動領域判定手段とをさらに備え、
前記還流装置異常検出手段は、算出された遅角量が所定の閾値を上回るときであって、かつ、前記ノッキングの発生を検出したときの機関運転状態が前記排気ガス還流装置の作動領域であるときに、前記流量低下を検出する、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記実開度学習手段は、前記開度指令値を漸増させながら前記還流弁を駆動し、この駆動により前記ノッキング検出手段からの検出信号が入力されなくなったときの前記開度指令値を、前記実開度として取得する、請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記排気ガス還流装置は、前記還流弁を駆動するステップモータを含み、
前記実開度学習手段は、目標ステップ数を漸増させながら前記ステップモータを駆動し、この駆動により前記ノッキング検出手段からの検出信号が入力されなくなったときの前記目標ステップ数を、前記実開度に相当する実ステップ数として取得する、請求項3に内燃機関の制御装置。 - 前記還流ガス制御手段は、機関運転状態ごとに、前記制御目標流量に基づいて生成された前記開度指令値を予め所有しており、前記制御目標流量を同じとする複数の機関運転状態に対して、該制御目標流量に対応して学習した前記実開度を、前記開度指令値として前記還流弁の制御に反映させる、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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