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JP2009197017A - アミド化合物およびピリジン誘導体を基礎とする殺菌剤混合物 - Google Patents

アミド化合物およびピリジン誘導体を基礎とする殺菌剤混合物 Download PDF

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JP2009197017A
JP2009197017A JP2009108776A JP2009108776A JP2009197017A JP 2009197017 A JP2009197017 A JP 2009197017A JP 2009108776 A JP2009108776 A JP 2009108776A JP 2009108776 A JP2009108776 A JP 2009108776A JP 2009197017 A JP2009197017 A JP 2009197017A
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Klaus Schelberger
シェルベルガー,クラウス
Maria Scherer
シェラー,マリーア
Karl Eicken
アイケン,カール
Manfred Hampel
ハムペル,マンフレート
Eberhard Ammermann
アマーマン,エーバーハルト
Gisela Lorenz
ロレンツ,ギーゼラ
Siegfried Strathmann
シュトラトマン,ズィークフリート
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N43/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds
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Abstract

【課題】施用量を低減しかつ公知の化合物の有効範囲を改善する目的で、施用する有効成分の総量を低減させるのに結びつく、有害な菌類に対して改善された効力を有する混合物(相乗作用混合物)を提供する。
【解決手段】有効成分として、相乗作用有効量のa)式Ib
Figure 2009197017

で表されるアミド化合物、および、b)特定のN−アセトニルベンズアミド、またはその塩または付加物、等とを含む殺菌剤混合物。
【選択図】なし

Description

本発明は、相乗作用有効量の、
a)式I A−CO−NR12 (I)
{式中、Aは、アリール基または1〜3個のO、NおよびSから選択される異種原子を有する芳香族または非芳香族の5−または6−員環の複素環を表し、このアリール基または複素環は、互いに関係なく、アルキル、ハロゲン、CHF2、CF3、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニルおよびアルキルスルホニルから選択される置換基を1、2または3個有していてもいなくてもよく、R1は、水素原子を表し、R2は、フェニル基またはシクロアルキル基(これらの基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルオキシ、シクロアルケニルオキシ、フェニルおよびハロゲンから選択される置換基を1、2または3個有していてもいなくてもよい。)を表し、このときの脂肪族基および脂環式の基は部分的にまたは完全にハロゲン化されていてもよく、および/または、脂環式の基は1〜3個のアルキル基で置換されていてもよく、フェニル基は1〜5個のハロゲン原子および/または互いに関係なくアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、およびハロアルキルチオから選択される1〜3個の置換基を有していてもよく、アミド化物のフェニル基は飽和5員環(飽和5員環は1個以上のアルキル基で置換されていてもいなくてもよく、および/またはOおよびSから選択される1個の異種原子を有していてもよい。)と縮合していてもいなくてもよい。}、で表されるアミド化合物、および、 b) エチレンビス(ジチオカルバミン酸)マンガン(亜鉛錯体)(IIa)、 エチレンビス(ジチオカルバミン酸)マンガン(IIb)、 アンモニア化エチレンビス(ジチオカルバミン酸)亜鉛(IIc)、および、 エチレンビス(ジチオカルバミン酸)亜鉛(IId)、からなる群から選択されるジチオカルバミン酸塩(II)、および/または、 c)式III
Figure 2009197017
で表されるカルバミン酸エステル、および/または、
b)式IV
Figure 2009197017
(式中、R12、R14は、互いに関係なく、ハロゲンまたはC1−C4−アルキルを表し、R13は、シアノ、C1−C4−アルキル、C2−C4−アルケニル、C2−C4−アルキニル、またはC1−C4−アルコキシを表し、R15は、水素またはC1−C4−アルキルを表し、R16は、C2−C4−アルキルを表し、R17は、チオシアナト、イソチオシアナトまたはハロゲンを表す。)、で表されるN−アセトニルベンズアミド、または、その塩または付加物、および/または、
b)式V
Figure 2009197017
(式中、Yは、水素、元素周期表の第1〜3主族の金属原子、または基NR19R20R21R22を表し、R18は、水素、C1−C18−アルキル基(ハロゲンまたはニトロ基で置換されていてもよい)、C2−C8−アルケニルまたはC2−C8−アルキニル基(これらは、ハロゲンまたはニトロ基で置換されていてもよい)、C1−C8−アルコキシ−C1−C8−アルキルまたはC2−C8−アルケニル−C1−C8−アルキル基、炭素数6〜14個の非置換または置換アリール基、C3−C7−シクロアルキル基、C1−C4−アルキルアリール基、または、5または6個の環内原子およびN、OまたはSからなる群から選択される1個の異種原子を有する複素環基を表し、このときの複素環基は、酸素原子に直接結合しているか、または脂肪族鎖を介して結合しており、R19−R22は、互いに関係なく、C1−C4−アルキル基またはC1−C4−ヒドロキシアルキル基を表す。)、で表される有効成分、および/または、
e)式VI
Figure 2009197017
で表される有効成分、および/または、
e)式VII
Figure 2009197017
(式中、R23−R26は、H;C1−C6−アルキル;C1−C6−ハロアルキル;C2−C6−アルケニル;C2−C6−アルキニル;C1−C4−アルコキシカルボニル;C1−C4−アルキルカルボニル;ホルミル;C3−C7−シクロアルキル;非置換の、または、C1−C4−アルキル−、C1−C4−アルコキシ−、ニトロ−またはハロゲン−置換のC6−C10−アリール;C1−C6−アルコキシ;C2−C6−アルコキシアルキル;C2−C6−アルキルチオアルキル;ジ−C1−C4−アルキルアミノアルキル;ピリジル;チアゾリル;フリル;またはチエニルを表し、WはO、SまたはS=Oを表す。)、で表される有効成分、を含む、有害な菌類を防除するための殺菌剤混合物に関する。
式Iのアミド化合物自体は公知であり、文献に開示されている(EP−A545099参照)。
WO97/08952は、式Iの化合物に加えて、更なる成分としてフェンアザキン(fenazaquin)も含む殺菌剤混合物を開示している。これらはボトリチス菌(Botrytis)に対して大変有効であることが開示されている。
ジチオカルバミン酸塩II(IIa:一般名:マンコゼブ(mancozeb)、US−A3379610;IIb:一般名:マネブ(maneb)、US−A2504404;IIc:以前の一般名:メチラム(metiram)、US−A3248400;IId:一般名:ジネブ(zineb)、US−A2457674)、これらの合成法および有害な菌類に対する作用も公知である。
化合物III、その合成法および使用方法も公知である(ドイツ公開出願DOS1567169、一般名:プロパモカルブ(propamocarb))。
化合物IVとジチオカルバミマートの殺菌剤混合物、その合成法および有害な菌類に対する作用はEP−A753258およびUS−A5304572に公知である。
化合物Vは文献に殺菌剤および殺虫剤として開示されている(例えば、DE2463046およびその中の引用文献参照)。この類の有効成分の代表例として知られているものは、一般名ホセチル(fosetyl)またはホセチル−A1(fosetyl−A1)として市販されている。
化合物VIは提案一般名ファモクサドン(famoxa−done)として公知である(Proc. Brighton Crop Protection Conference 1996, Pests and Diseases, 21−26ページ参照)。
式VIIの化合物は、同様に、EP−A551048およびEP−A629616に公知である。
本発明の目的は、施用量を低減しかつ公知の化合物の有効範囲を改善する目的で、施用する有効成分の総量を低減させるのに結びつく、有害な菌類に対して改善された効力を有する混合物(相乗作用混合物)を提供することである。
発明者らは、この目的は冒頭に示した混合物によって達成されることを発見した。その上、発明者らは、特定の化合物Iおよび化合物IVおよび/またはVIIを同時に施用、すなわち併合または別々のいずれかにより施用するか、または特定の化合物Iおよび化合物IVおよび/またはVIIを連続して施用すると、化合物IまたはII〜Vを単独で施用する時よりもさらに良好に有害な菌類を防除できることを発見した。
本発明による混合物は相乗作用を示し、それゆえ、有害な菌類および特にブドウ類におけるうどん粉病菌を防除するのに特に好適である。
本発明の文中で、ハロゲンとは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を言い、特にフッ素、塩素および臭素を言う。
“アルキル”という語句は、直鎖状および分枝状のアルキル基を含む。これらは、直鎖状または分枝状のC1−C12−アルキル基であるのが好ましく、C1−C6−アルキル基であるのが特に好ましい。アルキル基の例としては、特にメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−へプチル、1−メチルヘキシル、1−エチルペンチル、2−エチルペンチル、1−プロピルブチル、オクチル、デシル、ドデシルのようなアルキルが挙げられる。
ハロアルキルは、1個以上のハロゲン原子、特にフッ素または塩素で、部分的にまたは完全にハロゲン化されている上述のアルキル基である。1〜3個のハロゲン原子を含むものが好ましく、またジフルオロメタンまたはトリフルオロメチル基が特に好ましい。
アルキル基およびハロアルキル基に対する上の記載は、アルキル基とハロアルキル基におけるのと同様の意味で、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、およびアルキルスルホニルに適用される。
アルケニル基は、直鎖状および分枝状のアルケニル基を含む。これらは、直鎖状または分枝状のC3−C12−アルケニル基であるのが好ましく、C3−C6−アルケニル基であるのが特に好ましい。アルケニル基の例としては、2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、1,2−ジメチル−2−プロペニル、1−エチル−2−プロペニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−4−ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、1,1−ジメチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニル、1,2−ジメチル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−3−ブテニル、1,3−ジメチル−2−ブテニル、1,3−ジメチル−3−ブテニル、2,2−ジメチル−3−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−3−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、2−エチル−2−ブテニル、2−エチル−3−ブテニル、1,1,2−トリメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−メチル−2−プロペニルおよび1−エチル−2−メチル−2−プロペニルが挙げられ、とくに2−プロペニル、2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニルおよび3−メチル−2−ペンテニルが好ましい。
アルケニル基は1個以上のハロゲン原子、特にフッ素または塩素によって部分的にまたは完全にハロゲン化されていてもよい。アルケニル基は1〜3個のハロゲン原子を有するのが好ましい。
アルキニル基は、直鎖状および分枝状のアルキニル基を含む。これらは、直鎖状または分枝状のC3−C12−アルキニル基であるのが好ましく、C3−C6−アルキニル基であるのが特に好ましい。アルキニル基の例としては、2−プロピニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、1−メチル−2−ブチニル、1,1−ジメチル−2−プロピニル、1−エチル−2−プロピニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−アルキニル、5−ヘキシニル、1−メチル−2−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、2−メチル−3−ぺンチニル、2−メチル−4−ペンチニル、3−メチル−4−ペンチニル、4−メチル−2−ペンチニル、1,2−ジメチル−2−ブチニル、1,1−ジメチル−3−ブチニル、1,2−ジメチル−3−ブチニル、2,2−ジメチル−3−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−エチル−3−ブチニル、および1−エチル−1−メチル−2−プロピニルが挙げられる。
アルケニル基とそのハロゲン置換体、およびアルキニル基に関する上の記載は、アルケニルオキシおよびアルキニルオキシに同様の意味で適用される。
シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルのようなC3−C6−シクロアルキル基であるのが好ましい。シクロアルキル基が置換される場合には、置換基としてC1−C4−アルキル基を1〜3個有するのが好ましい。
シクロアルケニルは、シクロブテニル、シクロペンテニルまたはシクロヘキセニルのようなC4−C6−シクロアルケニル基であるのが好ましい。シクロアルケニル基が置換される場合には、置換基としてC1−C4−アルキル基を1〜3個有するのが好ましい。
シクロアルコキシ基は、シクロペンチルオキシまたはシクロヘキシルオキシのようなC5−C6−シクロアルコキシ基であるのが好ましい。シクロアルコキシ基が置換される場合には、置換基としてC1−C4−アルキル基を1〜3個有するのが好ましい。
シクロアルケニルオキシ基は、シクロペンチルオキシまたはシクロヘキシルオキシのようなC5−C6−シクロアルケニルオキシ基であるのが好ましい。シクロアルケニルオキシ基が置換される場合には、置換基としてC1−C4−アルキル基を1〜3個有するのが好ましい。
アリールはフェニルが好ましい。
Aがフェニル基の場合には、1,2または3個の上記の置換基をどの位置に有していてもよい。これらの置換基は、互いに関係なく、アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびハロゲン、特に塩素、臭素およびヨウ素から選択されるのが好ましい。フェニル基が2−位に1個の置換基を有するのが特に好ましい。
Aが5員環の複素環である場合には、特にフリル、チアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チエニル、トリアゾリルまたはチアジアゾリル基、または対応するこれらのジヒドロおよびテトラヒドロ誘導体であるのが好ましい。チアゾリルまたはピラゾリル基が好ましい。
Aが6員環の複素環である場合には、特にピリジル基または式
Figure 2009197017
の基(式中、基XおよびYのうちの一方はO、SまたはNR23を表し、このときのR23はHまたはアルキルを表し、基XおよびYのうちの他方はCH2、S、SO、SO2またはNR23を表す。)であるのが好ましい。点線は二重結合が含まれていてもいなくてもよいことを意味する。
6員環の芳香族の複素環は、ピリジル基、特に3−ピリジル基、または式
Figure 2009197017
の基(式中、XはCH2、S、SOまたはSO2を表す。)であるのが特に好ましい。
上記の複素環基は、1,2または3個の上述の置換基を有していてもいなくても良く、このときのこれらの置換基は、互いに関係なく、アルキル、ハロゲン、ジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルから選択されるのが好ましい。
Aは、式
Figure 2009197017
の基であるのが特に好ましい。式中、R3、R4、R6、R7、R8およびR9は、互いに関係なく、水素、アルキル(特にメチル)、ハロゲン(特に塩素)、CHF2またはCF3を表す。
式Iの基R1は、水素原子であるのが好ましい。
式Iの基R2は、フェニル基であるのが好ましい。R2は、特に好ましくは2−位の位置に少なくとも1個の置換基を有しているのが好ましい。単一の置換基(または複数の置換基)は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ハロゲンまたはフェニルからなる群から選択されるのが好ましい。
基R2の置換基もまた置換されていてもよい。脂肪族または脂環式の置換基は部分的にまたは完全にハロゲン化、特にフッ素化または塩素化されていてもよい。それらは1、2または3個のフッ素原子または塩素原子を有しているのが好ましい。基R2の置換基がフェニル基である場合には、このフェニル基は1〜3個のハロゲン原子(特に塩素原子)、および/または好ましくはアルキルおよびアルコキシから選択される基で置換されているのが好ましい。特に好ましいのは、フェニル基がP−位をハロゲンで置換されている場合である。すなわち、基R2の特に好ましい置換基はP−ハロゲン−置換フェニル基である。基R2は、飽和5員環と縮合していても良く、この環はその一部に1〜3個のアルキル置換基を有していてもよい。
この場合、R2は例えばインダニル、チアインダニルおよびオキサインダニルである。特に4−位を介して窒素原子に結合しているインダニルおよび2−オキサインダニルが好ましい。
好ましい形態において、本発明の混合物はアミド化合物として、Aが以下に示す基、すなわちフェニル、ピリジル、ジヒドロピラニル、ジヒドロオキサチイニル、ジヒドロオキサチイニルオキシド、ジヒドロオキサチイニルジオキシド、フリル、チアゾリル、ピラゾリルまたはオキサゾリル(これらの基は、互いに関係なく、アルキル、ハロゲン、ジフルオロメチルおよびトリフルオロメチルから選択される置換基を1、2または3個有していてもよい)である式Iの化合物を含む。
さらに好ましい形態において、Aは、以下の基、すなわちピリジン−3−イル(2−位がハロゲン、メチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニルまたはメチルスルホニルで置換されていてもいなくともよい。);フェニル(2−位がメチル、トリフルオロメチル、塩素、臭素またはヨウ素で置換されていてもされていなくてもよい。);2−メチル−5,6−ジヒドロピラン−3−イル;2−メチル−5,6−ジヒドロ−1,4−オキサチイン−3−イル、またはその4−オキシドまたは4,4−ジオキシド;2−メチルフラン−3−イル(4−および/または5−位がメチルで置換されていてもいなくてもよい。);チアゾール−5−イル(2−および/または4−位がメチル、塩素、ジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルで置換されていてもいなくてもよい。);チアゾール−4−イル(2−および/または5−位がメチル、塩素、ジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルで置換されていてもいなくてもよい。);1−メチルピラゾール−4−イル(3−および/または5−位がメチル、塩素、ジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルで置換されていてもいなくてもよい。);または、オキサゾール−5−イル(2−および/または4−位がメチルまたは塩素で置換されていてもいなくてもよい。);である。
さらに好ましい形態によると、本発明の混合物は、アミド化合物として、R2がフェニル基(1、2または3個の上記の置換基で置換されていてもいなくてもよい。)である式Iの化合物を含む。
さらに好ましい形態によると、本発明の混合物は、アミド化合物として、R2がフェニル基(1、2または3個の上記の置換基で置換されていてもいなくてもよい。)である式Iの化合物を含む。
さらに好ましい形態によると、本発明の混合物は、アミド化合物として、R2が、2−位の位置に以下の置換基、すなわちC3−C6−アルキル、C5−C6−シクロアルケニル、C5−C6−シクロアルキルオキシ、シクロアルケニルオキシ(これらの基は、1、2または3個のC1−C4−アルキル基で置換されていてもよい。)、1〜5個のハロゲン原子および/または1〜3個の、互いに関係なく、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオおよびC1−C4−ハロアルキルチオから選択される基により置換されているフェニル、インダニルまたはオキサインダニル(1、2または3個のC1−C4−アルキル基で置換されていてもいなくてもよい。)からなる置換基のうちの1種を有するフェニル基である、式Iの化合物を含む。
さらに好ましい形態によると、本発明の混合物は、アミド化合物として式Ia
Figure 2009197017
で表される化合物を含む。式中、Aは、
Figure 2009197017
を表し、Xは、メチレン、イオウ、スルフィニル、またはスルホニル(SO2)を表し、R3は、メチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、塩素、臭素またはヨウ素を表し、R4は、トリフルオロメチルまたは塩素を表し、R5は、水素またはメチルを表し、R6は、メチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルまたは塩素を表し、R7は、水素、メチルまたは塩素を表し、R8は、メチル、ジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルを表し、R9は、水素、メチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルまたは塩素を表し、R10は、C1−C4−アルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−アルキルチオまたはハロゲンを表す。
特に好ましい形態においては、本発明の混合物はアミド化合物として式Ib
Figure 2009197017
で表される化合物を含む。式中、R4は、ハロゲンを表し、R11は、ハロゲンで置換されているフェニルを表す。
有用な式Iのアミド化合物は、EP−A−545099および589301に示してあるが、本文に参考文献の全体を組み入れてある。
式Iのアミド化合物の合成法は、例えばEP−A−545099または589301に公知であり、また類似の方法によって合成することができる。
式IVは、特に、置換基の組み合わせが以下の表の列の1つに対応するN−アセトニルベンズアミドを表している。
Figure 2009197017
特に好ましいものとしては、EP−A753258において一般的に好ましいとされており、特に好ましいとされているN−アセトニルベンズアミドが挙げられる。
式Vは、特に、R18が水素またはC1−C4−アルキル基、特にエチル基(−CH2CH3)であり、Yが元素周期表の第III族の金属である化合物を表している。挙げる例としては少ないもののLi、K、Na、Cs、MgまたはCaのような第1および2副族の金属もまた好適である。
しかしながら、原則として、R18およびR19−R22が冒頭で示したとおりのものである化合物Vも好適である。
特に好ましい化合物Vは、ホセチル(fosetyl)またはそのAl塩であるホセチル−Al(fosetyl−Al)という名前で知られている有効成分である。
式VIの化合物(提案一般名:ファモクサドン(famoxa−done))、その合成法およびその殺菌性能はProc. Brighton Crop Prot. Conference 1996,の21〜26ページに開示されている。
式VIIの化合物およびその合成法は、例えばEP−A551048、EP−A629616およびEP−A668270に開示されている。式VIIとして好ましい化合物は、EP−A551048の10、11、13、14、15(B=NHに対して)、18および19ページの表に記載されている化合物である。
化合物VIIとして特に好ましいのは、R23がC1−C6−アルキル(特にメチル、エチルまたはプロピル)、C1−C6−ハロアルキルまたはフェニルであり、R24がC1−C6−アルキル(好ましくはメチル)、C1−C6−アルキルチオ(好ましくはメチルチオ)であり、R25が非置換またはC1−C4−アルキル、ハロゲン、ニトロで置換されたフェニル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−アルキルカルボニル、ピリジル、フリル、チエニル、チアゾリル、チエニルまたは非置換のまたはC1−C4−アルキルで置換されたナフチルであり、R26が水素またはC1−C6−アルキルである化合物である。
相乗作用を示すためには、式Iのアミド化合物を少量用いるだけで十分である。アミド化合物と式IIおよび/またはIII〜Vの有効成分は、質量比で50:1〜1:50の範囲、特に10:1〜1:10の範囲で施用するのが好ましい。このときまた、アミド化合物Iに加えて、化合物IIおよびIII、IVおよび/またはV双方を含む3元混合物または4種以上の有効成分を有する混合物を施用してもよい。このような混合物の場合は、化合物II、III、IVおよびVの混合比は互いに対して、通常50:1〜1:50の範囲、好ましくは10:1〜1:10の範囲である。
含まれる窒素原子の塩基性のため、化合物IVは、無機または有機酸、または金属イオンと塩または付加物を形成することができる。
無機酸の例としては、フッ化水素酸、塩化水素酸、臭化水素酸およびヨウ化水素酸のようなハロゲン化水素酸、硫酸、燐酸および硝酸が挙げられる。
好適な有機酸としては、例えば、蟻酸;炭酸;および酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸およびプロピオン酸のようなアルカン酸;およびグリコール酸;チオシアン酸;乳酸;琥珀酸;クエン酸;安息香酸;桂皮酸;蓚酸;アルキルスルホン酸(炭素数が1〜20個である直鎖状または分枝状のアルキル基を有するスルホン酸);アリールスルホン酸またはアリールジスルホン酸(1または2個のスルフォ基を有するフェニル基およびナフチル基のような芳香族の基);アルキルホスホン酸(炭素数が1〜20個である直鎖状または分枝状のアルキル基を有するホスホン酸);アリールホスホン酸またはアリールジホスホン酸(1または2個の燐酸基を有するフェニル基およびナフチル基のような芳香族の基);が挙げられ、アルキル基およびアリール基はさらに置換基を有していてもよい。例えば、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ安息香酸等が挙げられる。
好適な金属イオンとしては、特に第1〜8副族の元素、特にクロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛のイオン、および、さらに第2主族の元素、特にカルシウムおよびマグネシウムのイオン、および第3よび第4主族の元素、とくにアルミニウム、錫、および鉛のイオンが挙げられる。金属は考えられる様々な原子価の状態で存在してもよい。
本発明の混合物を製造する場合には、純粋な有効成分IおよびII〜Vを使用するのが好ましいが、有害な菌類または昆虫類、クモ類または線虫類のような他の害虫に対して有効である成分、または殺草有効成分または成長調整有効成分または肥料をさらに混合してもよい。
同時に、すなわち併合してまたは別々に施用される化合物IおよびIIおよび/またはIIIおよび/またはIVおよび/またはV、または化合物IおよびIIおよび/またはIIIおよび/またはIVおよび/またはVの混合物は、広範囲の植物病原性菌類、特に子嚢菌類、担子菌類、藻菌類および不完全菌類に対して傑出した作用を示す。これらのうちの幾つかは、組織的に作用し、それゆえ、茎葉用の殺菌剤および土壌用の殺菌剤として施用することができる。
それらは、様々な作物、例えば綿花、野菜(例えば、キュウリ、豆、トマト、ジャガイモおよびウリ)、大麦、芝、カラス麦、バナナ、コーヒー、トウモロコシ、果実、米、ライ麦、大豆、ブドウ、小麦、観賞植物、サトウキビおよび様々な種子における多種類の菌類の防除に特に重要である。
それらは、以下の植物病原性菌類の防除に特に適している。すなわち、穀物類のエリシペ・グラミニス(Erysiphe graminis)(うどん粉病);ウリ科のエリシペ・キコラケアラム(Erysiphe cichoracearum)およびスフェロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea);リンゴのポドスフェラ・ロイコトリカ(Podosphaera leucotricha);ブドウのウンキヌラ・ネカトル(Uncinula necator);穀物類のプッキニア(Puccinia)種;綿花、イネおよび芝のリゾクトニア(Rhizoctonia)種;穀物類およびサトウキビのウスチラゴ(Ustilago)種;リンゴのベンツリア・イネクアリス(Venturia inaeqalis)(腐敗病);穀物類のヘルミントスポリウム(Helminthosporium)種;小麦のセプトリア・ノドルム(Septoria nodorum);イチゴ、野菜、観賞植物およびブドウのボトリチス・キネラ(Botrytis cinera)(灰色カビ);ナンキンマメのセルコスポラ・アラキジコラ(Cercospore arachdicola)、小麦および大麦のシュードケルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides);イネのピリクラリア・オリザエ(Pyricularia orizae);ジャガイモおよびトマトのフィトピトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans);ブドウのプラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola);ホップとキュウリのシュードペロノスポラ(Pseudoperonospora)種;野菜および果実のアルテルナリア(Alternaria)種;バナナのマイコスフェレラ(Mycosphaerella)種;フサリウム(Fusarium)およびベルチキルリウム(Verticillium)種の防除に好適である。
本発明の混合物は、特に、穀類およびブドウ類の作物におけるうどん粉病菌の防除のために施用するのが好ましい。
化合物IIおよび/またはIII〜VIIを、同時に施用、すなわち併合または別々のいずれかにより施用するか、または連続して施用することが可能であり、別々に施用する場合には、施用の順序により防除成果に影響がでることは一般にない。
いかなる効果を期待するかによるが、本発明の混合物の施用量は、特に農作物地域では、1haあたり0.01〜8kgであり、0.1〜5kgが好ましく、特に0.5〜3.0kgが好ましい。
化合物Iの施用量は、1haあたり0.01〜2.5kgであり、0.05〜2.5kgが好ましく、特に0.1〜1.0kgが好ましい。
これに対し、化合物IIおよび/またはIIIおよび/またはIVおよび/またはVおよび/またはVIおよび/またはVIIの場合には、施用量は、1haあたり0.01〜10kgであり、0.05〜5kgが好ましく、特に0.05〜2.0kgが好ましい。
種子を処理する場合、本発明の混合物の施用量は、一般に種子1kgあたり0.001〜250gであり、0.01〜100gが好ましく、0.01〜50gが特に好ましい。
植物病原性の有害な菌類を防除する場合には、化合物IおよびIIおよび/またはIIIおよび/またはIVおよび/またはVおよび/またはVIおよび/またはVII、または化合物IおよびIIおよび/またはIIIおよび/またはIVおよび/またはVおよび/またはVIおよび/またはVIIの混合物を別々にまたは併合して、植物の播種の前または後、または植物の発芽の前または後に、種子、植物または土壌に噴霧することによりまたは散粉することにより施用する。
本発明による相乗作用を示す殺菌剤混合物、または化合物IおよびIIおよび/またはIIIおよび/またはIVおよび/またはVおよび/またはVIおよび/またはVIIは、例えば直接噴霧可能な溶液、粉末、懸濁液の形態で、または高濃度の水性、油性または他の懸濁液、分散液、乳濁液、油性分散液、ペースト、粉剤、空中散布剤または粒剤の形態で製剤化することができ、また噴霧法、ミスト法、散粉法、空中散布法または潅注法により施用することができる。施用形式は、所期の目的に依存するが、いずれの場合にも、本発明の混合物の分布をできるだけ微細かつ均一に確保するようにすべきである。
製剤は、公知の方法、例えば、所望の場合には乳化剤または分散剤を使用して、溶剤および/または坦体を有効成分に混ぜて量を増やして製造される。希釈液として水を使用する場合には、助溶剤として他の有機溶媒を使用することもできる。このための助剤としては、本来以下のものが好ましい。例えば芳香族化合物(例えばキシレン)、塩素化芳香族化合物(例えばクロロベンゼン)、パラフィン(例えば石油留分)、アルコール(例えばメタノール、ブタノール)、ケトン(例えばシクロヘキサノン)、アミン(例えばエタノールアミン、ジメチルホルムアミド)および水のような溶剤;例えば天然鉱石粉(例えばカオリン、粘土、タルク、白亜)、合成鉱石粉(例えば微細粒シリカ、珪酸塩)のような担体;例えば非イオン性および陰イオン性乳化剤(例えばポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホナートおよびアリールスルホナート)のような乳化剤;および例えばリグニン−亜硫酸パルプ廃液およびメチルセルロースのような分散剤が該当する。
好適な界面活性剤としては、例えばリグノ−、フェノール−、ナフタレン−およびジブチルナフタレン−スルホン酸のような芳香族スルホン酸および脂肪酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩;アルキル−およびアルキルアリールスルホナート;アルキル、ラウリルエーテルおよび脂肪アルコールスルファート;および硫酸化ヘキサ−、ヘプタ−およびオクタ−デカノールまたは脂肪アルコールグリコールエーテルの塩;スルホン化ナフタレンおよびその誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物;ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドとの縮合物;ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル;エトキシル化イソオクチル−、オクチル−およびノニル−フェノール;アルキルフェノールポリグリコールエーテル;トリブチルフェニルポリグリコールエーテル;アルキルアリールポリエーテルアルコール;イソトリデシルアルコール;脂肪アルコール/エチレンオキシド縮合物;エトキシル化ヒマシ油;ポリオキシエチレンアルキルエーテル;またはポリオキシプロピレン;ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタート;ソルビトールエステル;リグニン−亜硫酸パルプ廃液;またはメチルセルロースが挙げられる。
粉末、空中散布剤および粉剤は、化合物IまたはIIおよび/またはIIIおよび/またはIVおよび/またはVおよび/またはVIおよび/またはVII、または化合物IおよびIIおよび/またはIIIおよび/またはIVおよび/またはVおよび/またはVIおよび/またはVIIの混合物を固体担体と混合しまたは一緒に粉砕することにより製造することができる。
粒剤(例えば、被覆粒剤、含浸粒剤および均質粒剤)は、通常、単一または複数の有効成分を固体担体に結合させることにより製造する。
充填剤または固体担体の例としては、例えば、シリカゲル、シリカ、シリカゲル、珪酸塩、タルク、カオリン、石灰石、石灰、白亜、膠灰粘土、黄土、粘土、白雲石、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、合成物質粉のような鉱物土;および、例えば硫酸アンモニウム、燐酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素のような肥料;および、例えば、穀物粉、樹皮粉、木材粉および堅果殻粉、セルロース粉末のような植物起源の生成物;または他の固体担体が挙げられる。
一般に製剤は、0.1〜95質量%、好ましくは0.5〜90質量%の化合物IまたはIIおよび/またはIIIおよび/またはIVおよび/またはVおよび/またはVIおよび/またはVIIのうちの1種、または化合物IおよびIIおよび/またはIIIおよび/またはIVおよび/またはVおよび/またはVIおよび/またはVIIの混合物を含む。有効成分は90〜100%、好ましくは95〜100%(NMRまたはHPLCスペクトルによる)の純度で使用される。
化合物IおよびIIおよび/またはIIIおよび/またはIVおよび/またはVおよび/またはVIおよび/またはVII、または混合物、またはこれらに対応する製剤は、有害な菌類、その生息場所、または菌類から防護されるべき植物、種子、土壌、地面、資材または空間を、殺菌剤として有効な量の混合物、または別々に施用する場合には殺菌剤として有効な量の化合物IおよびIIおよび/またはIIIおよび/またはIVおよび/またはVおよび/またはVIおよび/またはVIIで処理することにより施用する。
有害な菌類に感染する前後で施用することができる。
有効成分を含む剤型例を以下に示す。
I.90質量部の有効成分および10質量部のN−メチル−2−ピロリドンの溶液;この溶液は微小液滴の形状で施用するのに適している;
II.20質量部の有効成分、80質量部のキシレン、10質量部のオレイン酸N−モノエタノールアミド1モルとエチレンオキシド8〜10モルとの付加物、5質量部のドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、および5質量部のひまし油1モルとエチレンオキシド40モルの付加物からなる混合物;分散液は水中にこの溶液を高分散させることにより得られる;
III.20質量部の有効成分、40質量部のシクロヘキサノン、30質量部のイソブタノールおよび20質量部のひまし油1モルとエチレンオキシド40モルの付加物からなる水性分散液;
IV.20質量部の有効成分、25質量部のシクロヘキサノール、65質量部の210〜280℃の範囲の沸点を有する石油留分および10質量部のひまし油1モルとエチレンオキシド40モルの付加物からなる水性分散液;
V.80質量部の有効成分、3質量部のジイソブチルナフタレン−1−スルホン酸ナトリウム、10質量部の亜硫酸パルプ廃液より得たリグノスルホン酸ナトリウムおよび7質量部の粉末状シリカゲルからなる、ハンマーミルで粉砕した混合物;この混合物を水中に高分散させることにより噴霧用混合物が得られる;
VI.3質量部の有効成分および97質量部の微細粒カオリンからなる混和物;この粉剤は3質量%の有効成分を含む;
VII.30質量部の有効成分、92質量部の粉末状シリカゲルおよび8質量部のこのシリカゲルの表面上に吹きつけたパラフィン油からなる混和物;この製剤では、有効成分が良好な付着力を有する;
VIII.40質量部の有効成分、10質量部のフェノールスルホン酸/尿素/ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩、2質量部のシリカゲルおよび48質量部の水からなる安定な水性分散液;この分散液はさらに希釈することができる;IX.20質量部の有効成分、2質量部のドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、8質量部の脂肪アルコールポリグリコールエーテル、20質量部のフェノールスルホン酸/尿素/ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩および88質量部のパラフィン系石油からなる安定な油性分散液;
が挙げられる。
実施例 本発明による混合物の相乗作用を、下記の実験により示すことができる。: 有効成分は、別々にまたは併合して、63質量%のシクロヘキサノンおよび27質量%の乳化剤からなる混合物中の10%乳液として調剤し、所望の濃度に水で希釈する。
感染した葉の面積の割合を%単位で測定することにより評価を行う。この%を効力に換算する。効力(W)はアボット(Abbot)の式により以下のように求められる。
W=(1−α)・100/β 上記式中、αは処理植物における菌類への感染%、βは未処理(対照)植物における菌類への感染%にそれぞれ対応している。
効力0とは処理植物の感染レベルが未処理の対照植物のものと一致していることを示し、効力100とは処理植物が感染しなかったことを示す。
有効成分の混合物の効力に関する期待値は、以下のコルビーの式(R.S.Colby, Weeds 15, (1967)、20〜22頁参照)により算出し、効力の実験値と対比した。
コルビーの式:E=x+y−x・y/100 上記式中、Eは、有効成分AおよびBの混合物を濃度aおよびbで施用した場合の、未処理対照に対する%で表された効力の期待値であり、xは、有効成分Aを濃度aで施用した場合の、未処理対照に対する%で表された効力であり、yは、有効成分Bを濃度bで施用した場合の、未処理対照に対する%で表された効力である。
実施例1−トマトのフィトピトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)に対する有効性 鉢植えの植物(品種“Grosse Fleischtomate”)の葉に、10%の有効成分、63%のシクロヘキサノンおよび27%の乳化剤からなる原液から調製した水性懸濁液を液が滴り落ちるまで噴霧した。翌日、フィトピトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)の水性遊走子懸濁液を葉に接種した。次いで、被験植物を16〜18℃の温度で水蒸気を飽和させた槽内に保管した。6日後、感染した未処理の対照植物におけるトマトの胴枯病は、感染割合を%単位で目視にて測定できる程度にまで進行した。
施用した式Iの化合物は以下の成分である。
Figure 2009197017
結果を以下の表1および2に示す。
Figure 2009197017
Figure 2009197017
*)コルビーの式により計算
実験結果から、効力の実験値は、全ての混合比において、コルビーの式により事前に計算した効力よりも高い結果を示していることが分かる。

Claims (4)

  1. 活性成分として、a)式Ibのアミド化合物:
    Figure 2009197017
    [但し、R 4 がハロゲンを表し、R 11 がハロゲンにより置換されたフェニルを表す。]
    及び
    d)式IV
    Figure 2009197017

    (式中、 R12、R14は、互いに関係なく、ハロゲンまたはC1−C4−アルキルを表し、
    R13は、シアノ、C1−C4−アルキル、C2−C4−アルケニル、C2−C4−アルキニル、またはC1−C4−アルコキシを表し、
    R15は、水素またはC1−C4−アルキルを表し、
    R16は、C2−C4−アルキルを表し、
    R17は、チオシアナト、イソチオシアナトまたはハロゲンを表す。)、
    で表されるN−アセトニルベンズアミド、または、その塩または付加物、および/または、
    e)式VII
    Figure 2009197017
    (式中、R23−R26は、H;C1−C6−アルキル;C1−C6−ハロアルキル;C2−C6−アルケニル;C2−C6−アルキニル;C1−C4−アルコキシカルボニル;C1−C4−アルキルカルボニル;ホルミル;C3−C7−シクロアルキル;非置換の、または、C1−C4−アルキル−、C1−C4−アルコキシ−、ニトロ−またはハロゲン−置換のC6−C10−アリール;C1−C6−アルコキシ;C2−C6−アルコキシアルキル;C2−C6−アルキルチオアルキル;ジ−C1−C4−アルキルアミノアルキル;ピリジル;チアゾリル;フリル;またはチエニルを表し、
    WはO、SまたはS=Oを表す。)、で表される有効成分、
    を含む殺菌剤混合物。
  2. 以下の式の化合物をアミド化合物として含む、請求項1に記載の殺菌剤混合物。
    Figure 2009197017
  3. 一方には固体または液体の担体中にアミド化合物Iを含み、他方には固体または液体の担体中に化合物IVおよび/またはVIIを含むように、2つに分けて調製されることを特徴とする、請求項1または2に記載の殺菌剤混合物。
  4. 菌類および菌類の生息場所、または菌類の攻撃から防護すべき資材、植物、種子、土壌、地面または空間を、請求項1〜3のいずれかに記載の殺菌剤混合物で処理することを含む有害な菌類の防除方法であって、有効成分であるアミド化合物Iおよび化合物IVおよび/またはVIIを同時に施用、すなわち併合または別々のいずれかにより施用するか、または連続して施用することを特徴とする、有害な菌類の防除方法。
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