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JP2009185773A - 廃熱利用装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大容量の蓄熱タンクを用いることなくエンジンの廃熱を暖機運転に有効に利用することのできる廃熱利用装置を提供する。
【解決手段】エンジン1の排気ガスによって加熱した高温の熱媒体を蓄熱タンク14に貯溜することにより蓄熱し、エンジン1を始動した際、エンジン1の冷却水の温度が低い場合は、蓄熱タンク14の高温の熱媒体によって冷却水を加熱するようにしたので、暖機運転時に冷却水の温度を速やかに上昇させることができ、暖機運転に要する時間の短縮を図ることができる。この場合、冷却水よりも沸点の高い熱媒体を用いるようにしたので、蓄熱タンク14の熱媒体を冷却水の沸点よりも高い温度で保温しておくことにより、例えば冷却水を直接貯めておくようにした場合に比べ、蓄熱タンク14の容量を小さくすることができ、小型化及び軽量化を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばエンジンの廃熱を車両の暖機運転に利用可能な廃熱利用装置に関するものである。
一般に、自動車のエンジンを始動した後、前回の運転時から長時間が経過している場合は冷却水の温度が低下しているため、暫く暖機運転を行ってから発進する場合が多い。しかしながら、暖機運転中は無駄に燃料を消費するとともに、冷却水で空気を加熱して暖房を行う場合には、室内温度の上昇に長時間を要するという問題がある。そこで、エンジンの冷却水回路に冷却水を貯溜する断熱構造の蓄熱タンクを設け、エンジンを始動した後、蓄熱タンク内に高温状態で貯めておいた冷却水をエンジンに流通することにより、暖機運転に要する時間の短縮を図るようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−246873号公報
しかしながら、エンジンの冷却水の温度は高くても100℃程度であるため、蓄熱タンクに貯めた冷却水を暖機運転に有効に利用するためには大容量の蓄熱タンクを必要とし、設置スペースや重量が増加して一般の乗用車に搭載することが困難になるという問題点があった。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、大容量の蓄熱タンクを用いることなくエンジンの廃熱を暖機運転に有効に利用することのできる廃熱利用装置を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、内燃機関の冷却水を循環する冷却水回路を備えた廃熱利用装置において、前記冷却水よりも沸点の高い熱媒体を循環する熱媒体回路と、熱媒体回路の熱媒体を内燃機関の排気ガスによって加熱する熱媒体加熱器と、熱媒体加熱器によって加熱された熱媒体を貯溜することにより蓄熱する蓄熱タンクと、蓄熱タンクの熱媒体によって冷却水回路の冷却水を加熱可能な冷却水加熱器とを備えている。
これにより、内燃機関の排気ガスによって加熱した高温の熱媒体が蓄熱タンクに貯溜されることから、内燃機関を始動した際、内燃機関の冷却水の温度が低い場合は、蓄熱タンクの高温の熱媒体によって冷却水を加熱することにより、暖機運転時に冷却水の温度を速やかに上昇させることができる。この場合、冷却水よりも沸点の高い熱媒体が用いられることから、蓄熱タンクの熱媒体を冷却水の沸点よりも高い温度で保温しておくことにより、例えば冷却水を直接貯めておくようにした場合に比べ、蓄熱タンクの容量を小さくすることができる。
本発明によれば、蓄熱タンクの高温の熱媒体によって冷却水を加熱することにより、暖機運転時に冷却水の温度を速やかに上昇させることができるので、暖機運転に要する時間の短縮を図ることができる。この場合、冷却水を直接貯めておくようにした場合に比べ、蓄熱タンクの容量を小さくすることができるので、大容量の蓄熱タンクを用いる必要がなく、小型化及び軽量化を図ることができる。
図1は本発明の第1の実施形態を示す廃熱利用装置の概略構成図であり、この廃熱利用装置はエンジンの廃熱を利用して発電するものである。
本実施形態の廃熱利用装置は、エンジン1の冷却水を循環する冷却水回路2と、エンジン1の排気ガスによって加熱される熱媒体を循環する熱媒体回路3と、エンジン1の廃熱を熱源として発電するランキンサイクル4とを備えている。
冷却水回路2は、エンジン1と、冷却水を冷却するラジエータ5と、冷却水を熱媒体回路3の熱媒体と熱交換することにより加熱する冷却水加熱器6と、ランキンサイクル4の作動流体を冷却水と熱交換することにより蒸発させる蒸発器7とを接続してなり、第1のポンプ8によって冷却水を循環するようになっている。冷却水回路2にはラジエータ5の流入側と流出側とを連通するバイパス流路9が設けられ、ラジエータ5側の流路とバイパス流路9の何れか一方がサーモスタット10によってエンジン1側の流路に連通するようになっている。尚、サーモスタット10は流出側(エンジン1側)の温度が所定温度になるように温度に応じて三方弁の開度を調整する周知の機器からなる。冷却水加熱器6及び蒸発器7はエンジン1の冷却水流出側に互いに並列に接続され、冷却水加熱器6及び蒸発器7の冷却水流入側には第1及び第2の電磁弁11,12がそれぞれ設けられている。
熱媒体回路3は、熱媒体をエンジン1の排気ガス流路1a内の排気ガスと熱交換することにより加熱する熱媒体加熱器13と、熱媒体加熱器13によって加熱された熱媒体を貯溜する断熱構造の蓄熱タンク14と、ランキンサイクル4の作動流体を過熱する過熱器15と、冷却水回路2の冷却水加熱器6とを接続してなり、第2のポンプ16によって熱媒体を循環するようになっている。この場合、熱媒体には、例えばシリコンオイル等、冷却水よりも沸点が高く、液体として高温で蓄熱タンク14に貯溜可能な熱媒体が用いられる。冷却水加熱器6及び過熱器15は蓄熱タンク14の冷却水流出側に互いに並列に接続され、冷却水加熱器6及び過熱器15の熱媒体流入側には第3及び第4の電磁弁17,18がそれぞれ設けられている。
ランキンサイクル4は、蒸発器7と、過熱器15と、発電機19を駆動する膨張機20と、膨張機20から流出した作動流体を凝縮させる凝縮器21とを接続してなり、第3のポンプ22によって作動流体を循環するようになっている。この場合、作動流体には、例えばフロン系冷媒(R245ca、R245fa、R152a等)が用いられる。膨張機20には、例えば一対のスクロール部材間に作動流体を流入させ、作動流体の膨張によって一方のスクロール部材を回転させるようにした、いわゆるスクロール型膨張機が用いられる。尚、膨張機20に代えてタービンを用いることも可能である。
また、冷却水回路2には、ラジエータ5から流出する冷却水の温度に応じて各電磁弁11,12,17,18を作動させる温度スイッチ23が設けられている。
以上のように構成された廃熱利用装置において、エンジン1の冷却水が所定温度(例えば80℃)よりも高い場合は、サーモスタット10のラジエータ5側の流路がエンジン1側の流路に連通するとともに、温度スイッチ23により、冷却水回路2の第1の電磁弁11が閉鎖され、第2の電磁弁12が開放される。これにより、図中実線矢印で示すようにエンジン1から流出した冷却水が蒸発器7及びラジエータ5を流通してエンジン1に流入する。その際、蒸発器7を流通する高温の冷却水によってランキンサイクル4の作動流体が蒸発する。また、温度スイッチ23により、熱媒体回路3の第3の電磁弁17が閉鎖され、第4の電磁弁18が開放される。これにより、図中実線矢印で示すように熱媒体加熱器13で冷却水の沸点よりも高温に加熱された熱媒体が断熱材で保温された蓄熱タンク14に貯溜され、蓄熱タンク14が蓄熱されるとともに、蓄熱タンク14から流出した熱媒体が過熱器15を流通して熱媒体加熱器13に流入する。その際、過熱器15を流通する高温(例えば200℃)の熱媒体によってランキンサイクル4の作動流体が過熱される。また、ランキンサイクル4の作動流体は、図中一点鎖線矢印で示すように、蒸発器7、過熱器15、膨張機20及び凝縮器21に流通して蒸発器7に流入する。その際、蒸発器7で飽和蒸発となった作動流体が過熱器15によって過熱され、過熱蒸気となって膨張機20に流入し、膨張機20で膨張することにより、膨張機20によって発電機19が駆動される。また、膨張機20から流出した作動流体は凝縮器21で凝縮した後、蒸発器7に流入する。
次に、エンジン1を停止した後、長時間が経過してからエンジン1を始動した直後において、エンジン1の冷却水が所定温度(例えば80℃)以下の場合は、サーモスタット10のバイパス流路9側がエンジン1側の流路に連通するとともに、温度スイッチ23により、冷却水回路2の第1の電磁弁11が開放され、第2の電磁弁12が閉鎖される。これにより、図中破線矢印で示すようにエンジン1から流出した冷却水が冷却水加熱器6及びバイパス流路9を流通してエンジン1に流入する。また、温度スイッチ23により、熱媒体回路3の第3の電磁弁17が開放され、第4の電磁弁18が閉鎖される。これにより、図中破線矢印で示すように、蓄熱タンク14に貯溜されていた高温(例えば200℃)の熱媒体が冷却水加熱器6を流通して熱媒体加熱器13に流入する。その際、冷却水加熱器6を流通する熱媒体によって冷却水回路2の冷却水が加熱され、冷却水の温度が速やかに上昇する。
このように、本実施形態の廃熱利用装置によれば、エンジン1の排気ガスによって加熱した高温の熱媒体を蓄熱タンク14に貯溜することにより蓄熱し、エンジン1を始動した際、エンジン1の冷却水の温度が低い場合は、蓄熱タンク14の高温の熱媒体によって冷却水を加熱するようにしたので、暖機運転時に冷却水の温度を速やかに上昇させることができ、暖機運転に要する時間の短縮を図ることができる。この場合、冷却水よりも沸点の高い熱媒体を用いるようにしたので、蓄熱タンク14の熱媒体を冷却水の沸点よりも高い温度で保温しておくことにより、例えば冷却水を直接貯めておくようにした場合に比べ、蓄熱タンク14の容量を小さくすることができ、小型化及び軽量化を図ることができる。
また、蓄熱タンク14の高温の熱媒体によってランキンサイクル4の作動流体を過熱するようにしたので、例えば排気ガスによって直接ランキンサイクル4の作動流体を過熱するようにした場合に比べ、作動流体用の冷媒が高温の排気ガス(例えば600℃)によって分解や変質等を生ずることがなく、排気ガスの廃熱をランキンサイクル4に利用する場合に極めて有利である。
この場合、排気ガスの温度が大きく変動しても、ランキンサイクル4の過熱器15には蓄熱タンク14に貯溜された熱媒体が流入するので、過熱器15を流通する熱媒体の温度が急激に変化することがなく、ランキンサイクル4の運転を常に安定して行うことができる。
図2は本発明の第2の実施形態を示す廃熱利用装置の概略構成図であり、前記実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。
本実施形態の廃熱利用装置は、第1の実施形態の蒸発器7及び過熱器15に代え、蒸発器24及び過熱器25を一体に有する熱交換ユニット26を備えている。熱交換ユニット26は、冷却水回路2の冷却水を流通する冷却水流路26aと、熱媒体回路3の熱媒体を流通する熱媒体流路26bと、上流側の作動流体を冷却水流路26aの冷却水と熱交換させ、下流側の作動流体を熱媒体流路26bの熱媒体と熱交換させる作動流体流路26cとを備え、冷却水流路26a及び上流側の作動流体流路26cによって蒸発器24を形成し、熱媒体流路26b及び下流側の作動流体流路26cによって過熱器25を形成している。この場合、熱交換ユニット26の冷却水流路26aは冷却水回路2の冷却水加熱器6とラジエータ5との間に配置され、冷却水回路2のバイパス流路9の流入側は熱交換ユニット26の蒸発器24とラジエータ5との間に接続されている。また、熱交換ユニット26の熱媒体流路26bは熱媒体回路3の蓄熱タンク14と冷却水加熱器6との間に配置されている。
本実施形態の廃熱利用装置において、エンジン1の冷却水が所定温度(例えば80℃)よりも高い場合は、サーモスタット10のラジエータ5側の流路がエンジン1側の流路に連通し、図中実線矢印で示すようにエンジン1から流出した冷却水が冷却水加熱器6、熱交換ユニット26の蒸発器24及びラジエータ5を流通してエンジン1に流入する。その際、蒸発器24を流通する高温の冷却水によってランキンサイクル4の作動流体が蒸発する。また、図中実線矢印で示すように熱媒体加熱器13で加熱された熱媒体が蓄熱タンク14に貯溜され、蓄熱タンク14が蓄熱されるとともに、蓄熱タンク14から流出した熱媒体が熱交換ユニット26の過熱器25を流通した後、冷却水加熱器6を流通し、熱媒体加熱器13に流入する。その際、過熱器25を流通する高温(例えば200℃)の熱媒体によってランキンサイクル4の作動流体が過熱されるとともに、蒸発器24に流入する前の冷却水も加熱され、蒸発器24に流入する冷却水の温度が上昇する。また、ランキンサイクル4の作動流体は、図中一点鎖線矢印で示すように、熱交換ユニット26の蒸発器24、熱交換ユニット26の過熱器25、膨張機20及び凝縮器21に流通して蒸発器24に流入する。
次に、エンジン1を停止した後、長時間が経過してからエンジン1を始動した直後において、エンジン1の冷却水が所定温度(例えば80℃)以下の場合は、サーモスタット10のバイパス流路9側がエンジン1側の流路に連通し、図中破線矢印で示すようにエンジン1から流出した冷却水が冷却水加熱器6、熱交換ユニット26の蒸発器24及びバイパス流路9を流通してエンジン1に流入するとともに、蓄熱タンク14に貯溜されていた高温(例えば200℃)の熱媒体が冷却水加熱器6及び熱交換ユニット26の過熱器25を流通して熱媒体加熱器13に流入する。その際、冷却水加熱器6を流通する熱媒体によって冷却水回路2の冷却水が加熱され、冷却水の温度が速やかに上昇する。
このように、本実施形態の廃熱利用装置によれば、第1の実施形態と同様、エンジン1の冷却水の温度が低い場合でも、蓄熱タンク14の高温の熱媒体によって冷却水を加熱することができるので、暖機運転時に冷却水の温度を速やかに上昇させることができる。この場合、蒸発器24及び過熱器25を一体に形成した熱交換ユニット26を備えているので、装置全体の小型化を図ることができ、設置スペースの少ない車両に搭載する場合に極めて有利である。
また、蓄熱タンク14から流出した熱媒体を熱交換ユニット26の過熱器25に流通した後、冷却水加熱器6に流通させ、冷却水加熱器6で加熱された冷却水を蒸発器24に流通するようにしたので、蒸発器24に流入する前の冷却水の温度を熱媒体によって上昇させることができ、蒸発器24による加熱温度を高めてランキンサイクル4の効率を向上させることができる。
図3は本発明の第3の実施形態を示す廃熱利用装置の概略構成図であり、前記実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。
本実施形態の廃熱利用装置は、第2の実施形態の蓄熱タンク14及び熱交換ユニット26に代え、蒸発器27、過熱器28及び蓄熱タンク29を一体に有する熱交換ユニット30を備えている。熱交換ユニット30は、冷却水回路2の冷却水を流通する冷却水流路30aと、熱媒体回路3の熱媒体を貯溜する熱媒体貯溜部30bと、上流側の作動流体を冷却水流路30aの冷却水と熱交換させ、下流側の作動流体を熱媒体貯溜部30bの熱媒体と熱交換させる作動流体流路30cとを備え、冷却水流路30a及び上流側の作動流体流路30cによって蒸発器27を形成するとともに、下流側の作動流体流路30cによって過熱器28を形成し、熱媒体貯溜部30bによって蓄熱タンク29を形成している。この場合、熱交換ユニット30の冷却水流路30aは冷却水回路2の冷却水加熱器6とラジエータ5との間に配置され、冷却水回路2のバイパス流路9の流入側は熱交換ユニット30の蒸発器27とラジエータ5との間に接続されている。また、熱交換ユニット30の熱媒体貯溜部30bは、熱媒体回路3における熱媒体加熱器13の流出側と冷却水回路2の流入側との間に配置されている。
本実施形態の廃熱利用装置においては、熱媒体回路3の熱媒体加熱器13で加熱された熱媒体が熱交換ユニット30の蓄熱タンク29に貯溜され、蓄熱タンク29が蓄熱されるとともに、蓄熱タンク29から流出した熱媒体が冷却水加熱器6を流通した後、熱媒体加熱器13に流入する。その際、熱交換ユニット30の過熱器28では、下流側の作動流体流路30cを流通する作動流体が蓄熱タンク29内の高温(例えば200℃)の熱媒体と熱交換することにより、ランキンサイクル4の作動流体が過熱される。また、ランキンサイクル4の作動流体は、図中一点鎖線矢印で示すように、熱交換ユニット30の蒸発器27、熱交換ユニット30の過熱器28、膨張機20及び凝縮器21に流通して蒸発器27に流入する。尚、その他の動作は第2の実施形態と同様である。
このように、本実施形態の廃熱利用装置によれば、蒸発器27、過熱器28及び蓄熱タンク29を一体に形成した熱交換ユニット30を備えているので、より一層の小型化を図ることができ、設置スペースの少ない車両に搭載する場合に極めて有利である。
図4は本発明の第4の実施形態を示す廃熱利用装置の概略構成図であり、前記実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。
本実施形態の廃熱利用装置は、第2の実施形態の熱交換ユニット26に代え、単体の蒸発器31と、蓄熱タンク14内の熱媒体と熱交換する過熱器32とを備えている。蒸発器31は冷却水回路2の冷却水加熱器6とラジエータ5との間に配置され、冷却水回路2のバイパス流路9の流入側は蒸発器31とラジエータ5との間に接続されている。また、過熱器32は蒸発器31と膨張機20との間に配置され、蓄熱タンク33内に設けられている。
本実施形態の廃熱利用装置においては、熱媒体回路3の熱媒体加熱器13で加熱された熱媒体が蓄熱タンク33に貯溜され、蓄熱タンク33が蓄熱されるとともに、蓄熱タンク33から流出した熱媒体が冷却水加熱器6を流通した後、熱媒体加熱器13に流入する。その際、過熱器32では、ランキンサイクル4の作動流体が蓄熱タンク33内に貯溜する高温(例えば200℃)の熱媒体と熱交換することにより、作動流体が過熱される。また、ランキンサイクル4の作動流体は、図中一点鎖線矢印で示すように、蒸発器31、過熱器32、膨張機20及び凝縮器21に流通して蒸発器31に流入する。尚、その他の動作は第2の実施形態と同様である。
このように、本実施形態の廃熱利用装置によれば、蓄熱タンク33内の熱媒体と熱交換する過熱器32を備えているので、装置全体の小型化を図ることができ、設置スペースの少ない車両に搭載する場合に極めて有利である。
尚、前記第1乃至第4の実施形態では、発電用のランキンサイクル4を備えた車両に用いたものを示したが、冷却水回路2及び熱媒体回路3のみを備えたエンジン駆動の車両に用いることにより、排気ガスの廃熱を暖機運転の補助にのみ利用するようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態を示す廃熱利用装置の概略構成図 本発明の第2の実施形態を示す廃熱利用装置の概略構成図 本発明の第3の実施形態を示す廃熱利用装置の概略構成図 本発明の第4の実施形態を示す廃熱利用装置の概略構成図
符号の説明
1…エンジン、2…冷却水回路、3…熱媒体回路、4…ランキンサイクル、6…冷却水加熱器、7…蒸発器、13…熱媒体加熱器、14…蓄熱タンク、15…過熱器、20…膨張機、24…蒸発器、25…過熱器、26…熱交換ユニット、27…蒸発器、28…過熱器、29…蓄熱タンク、30…熱交換ユニット、31…蒸発器、32…過熱器、33…蓄熱タンク。

Claims (7)

  1. 内燃機関の冷却水を循環する冷却水回路を備えた廃熱利用装置において、
    前記冷却水よりも沸点の高い熱媒体を循環する熱媒体回路と、
    熱媒体回路の熱媒体を内燃機関の排気ガスによって加熱する熱媒体加熱器と、
    熱媒体加熱器によって加熱された熱媒体を貯溜することにより蓄熱する蓄熱タンクと、
    蓄熱タンクの熱媒体によって冷却水回路の冷却水を加熱可能な冷却水加熱器とを備えた
    ことを特徴とする廃熱利用装置。
  2. 前記内燃機関の冷却水の熱によって作動流体を蒸発させる蒸発器と、蒸発した作動流体を熱媒体回路の熱媒体によって過熱する過熱器と、作動流体の膨張により駆動力を発生する膨張機とを有するランキンサイクルを備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の廃熱利用装置。
  3. 前記冷却水の温度が所定温度以下のときは熱媒体回路の熱媒体を冷却水加熱器に流通させ、冷却水の温度が所定温度よりも高いときは熱媒体回路の熱媒体を過熱器に流通させるように構成した
    ことを特徴とする請求項2記載の廃熱利用装置。
  4. 前記冷却水加熱器で加熱された冷却水を蒸発器に流通させるように構成した
    ことを特徴とする請求項2記載の廃熱利用装置。
  5. 前記内燃機関の冷却水を流通する冷却水流路と、熱媒体回路の熱媒体を流通する熱媒体流路と、上流側の作動流体を冷却水流路の冷却水と熱交換させ、下流側の作動流体を熱媒体流路の熱媒体と熱交換させる作動流体流路とを備えた熱交換ユニットによって前記蒸発器及び過熱器を一体に形成した
    ことを特徴とする請求項2、3または4記載の廃熱利用装置。
  6. 前記内燃機関の冷却水を流通する冷却水流路と、熱媒体回路の熱媒体を貯溜する熱媒体貯溜部と、上流側の作動流体を冷却水流路の冷却水と熱交換させ、下流側の作動流体を熱媒体貯溜部の熱媒体と熱交換させる作動流体流路とを備えた熱交換ユニットによって前記蒸発器、過熱器及び蓄熱タンクを一体に形成した
    ことを特徴とする請求項2、3または4記載の廃熱利用装置。
  7. 前記過熱器を蓄熱タンク内の熱媒体と熱交換するように形成した
    ことを特徴とする請求項2、3または4記載の廃熱利用装置。
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