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JP2008169760A - 廃熱回収装置 - Google Patents

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JP2008169760A
JP2008169760A JP2007003867A JP2007003867A JP2008169760A JP 2008169760 A JP2008169760 A JP 2008169760A JP 2007003867 A JP2007003867 A JP 2007003867A JP 2007003867 A JP2007003867 A JP 2007003867A JP 2008169760 A JP2008169760 A JP 2008169760A
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JP2007003867A
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Katsuhiko Arisawa
克彦 蟻沢
Hideo Kobayashi
日出夫 小林
Yoshio Yamashita
芳雄 山下
Kenichi Yamada
賢一 山田
Kunihiko Hayashi
邦彦 林
Akira Michikawauchi
亮 道川内
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】膨張器を介した効率的な廃熱の回収、また、エンジンの早期暖機を行うことができる廃熱回収装置を提供することを課題とする。
【解決手段】廃熱回収装置(1)は、エンジン本体(2)の内部に形成され、このエンジンにおける廃熱によって蒸気となる冷却水の流通経路(6)と、廃熱によって発生する蒸気によって作動して廃熱を回収するタービン(3)と、このタービン(3)の上流側の蒸気状態に応じてタービン(3)への蒸気の流入を制御する第一開閉弁(4)と、エンジンの冷間始動時に流通経路(6)の冷却水の流通を制限する第二開閉弁(5)とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンにおける廃熱を蒸気を介して回収する廃熱回収装置に関する。
従来、内燃機関(エンジン)の駆動に伴って発生する廃熱を、ランキンサイクルを利用して回収する廃熱回収装置が知られている。このような廃熱回収装置には、例えば、エンジンの水冷冷却系統を密閉構造とし、エンジンにおける廃熱によって気化した冷却水、すなわち蒸気によって膨張器(タービン)を駆動して、その蒸気の持つ熱エネルギーを電気エネルギー等に変換して回収するものがある。このような廃熱回収装置を改良したものが、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2000−345835号公報
このような廃熱回収装置においてタービン等の膨張器を駆動する蒸気は、エンジンの冷却に利用される冷却水が気化し、さらにエンジンの排気ガスの有する熱によって過熱されて膨張器へ流入する。ところで、膨張器は、流入する蒸気の蒸気温度、蒸気圧が所定値以上となっていないと所望のエネルギー回収を行うことができない。このため、蒸気温度、蒸気圧が低いエンジンの冷間始動時等に、発生した蒸気をそのまま膨張器に流入させるのでは膨張器による所望のエネルギー回収を行うことができず、また、発生した蒸気の熱エネルギーを無駄に捨ててしまうことにもなりかねない。
また、特許文献1に開示された発明を含め、従来の廃熱回収装置では、継続的に蒸気を発生させるためにエンジンに冷却水を供給し続けるが、これは、エンジンの早期暖機完了の妨げになるものである。
そこで、本発明は、膨張器を介した効率的な廃熱の回収、また、エンジンの早期暖機を行うことができる廃熱回収装置を提供することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明の廃熱回収装置は、エンジンにおける廃熱によって発生する蒸気によって作動し、廃熱を回収する膨張機と、当該膨張機の上流側の蒸気状態に応じて当該膨張機への蒸気の流入を制御する流入制御手段と、を備えたことを特徴とする(請求項1)。このような構成とすることにより、膨張機において、有効なエネルギー回収を行うことができる所定の蒸気温度、蒸気圧力に達した蒸気だけを膨張機へ流入させることができる。これにより、廃熱のエネルギーを効率良く回収することができる。
本発明の廃熱回収装置は、エンジンの内部に形成され、当該エンジンにおける廃熱によって蒸気となる冷却水の流通経路と、前記廃熱によって発生する蒸気によって作動し、廃熱を回収する膨張機と、前記エンジンの冷間始動時に前記流通経路の冷却水の流通を制限する流通制御手段と、を備えた構成とすることができる(請求項2)。このような構成とすることにより、冷却水のエンジンへの流入を制限し、エンジンを早期に暖機することができる。また、暖機の促進により、冷却水の早期の蒸気化、さらに蒸気温度、蒸気圧の早期の上昇を図ることができる。この結果、早期に膨張機において有効にエネルギーを回収することができる状態とすることができる。
これらの構成、すなわち、膨張機への蒸気の流入を制御する流入制御手段と流通経路の冷却水の流通を制限する流通制御手段とは組み合わせて用いることができる。従って、本発明の廃熱回収装置は、エンジンの内部に形成され、当該エンジンにおける廃熱によって蒸気となる冷却水の流通経路と、前記廃熱によって発生する蒸気によって作動し、廃熱を回収する膨張機と、当該膨張機の上流側の蒸気状態に応じて当該膨張機への蒸気の流入を制御する流入制御手段と、前記エンジンの冷間始動時に前記流通経路の冷却水の流通を制限する流通制御手段と、を備えた構成とすることができる(請求項3)。
気水分離器によって分離された後の水分(冷却水)は、温度が高く、高い熱エネルギーを蓄えている。このような高い熱エネルギーを蓄えた水分が、凝縮器を通過することなく、再びエンジン内部に供給されるようにすれば、エネルギーの効率的な利用となる。そこで、前記のような廃熱回収装置は、前記膨張機の上流側に配置された気水分離器と、前記膨張機の下流側に配置された凝縮器と、前記気水分離器によって分離された冷却水を前記凝縮器をバイパスして前記凝縮器の下流側に戻すリターン流路と、を備えた構成とすることができる(請求項4)。
また、廃熱回収装置は、前記エンジンにおける廃熱によって発生する蒸気が流通する蒸気経路に安全弁を備える構成とすることができる(請求項5)。さらに、前記エンジンにおける廃熱によって発生する蒸気が流通する蒸気経路の前記流入制御手段の上流側に安全弁を備える構成とすることもできる(請求項6)。このような安全弁を備えることにより、蒸気経路内の圧力が何らかの原因で過上昇した時の安全対策となる。
さらに、本発明の廃熱回収装置は、エンジンの内部に形成され、当該エンジンにおける廃熱によって蒸気となる冷却水の流通経路と、前記廃熱によって発生する蒸気によって作動し、廃熱を回収する膨張機と、当該膨張機の上流側の蒸気状態に応じて当該膨張機への蒸気の流入を制御する流入制御手段と、前記エンジンの冷間始動時に前記流通経路の冷却水の流通を制限する流通制御手段と、前記流通制御手段の上流側に配置された電動ウォータポンプと、を備え、前記エンジンの冷間始動時において、前記流入制御手段は前記膨張機への蒸気の流入を制限し、前記流通制御手段は前記流通経路の冷却水の流通を制限し、前記電動ウォータポンプは作動を停止し、前記エンジンの暖機完了後において、前記膨張機の上流側の蒸気温度が所定の温度に到達していない場合、又は、蒸気圧が所定の蒸気圧に到達していない場合には、前記流入制御手段は前記膨張機への蒸気の流入を制限し、前記流通制御手段は前記流通経路へ冷却水を流通させ、前記電動ウォータポンプは作動し、前記エンジンが暖機を完了し、前記膨張機の上流側の蒸気温度が所定の温度に到達するとともに、蒸気圧が所定の蒸気圧に到達した場合には、前記流入制御手段は前記膨張機へ蒸気を流入させ、前記流通制御手段は前記流通経路へ冷却水を流通させ、前記電動ウォータポンプは作動し、前記エンジンが暖機を完了した後に、前記エンジン内の温度が所定値まで低下した場合には、前記流入制御手段は前記膨張機への蒸気の流入を制限し、前記流通制御手段は前記流通経路の冷却水の流通を制限し、前記電動ウォータポンプは作動を停止する構成とすることができる(請求項7)。このような構成とすることにより、効率的な廃熱の回収、また、エンジンの早期暖機を行うことができる。
本発明の廃熱回収装置は、蒸気状態に応じて膨張機への蒸気の流入を制御する流入制御手段と、エンジンの冷間始動時にエンジン内部への冷却水の流通を制限する流通制御手段とを備えた構成とすることで、膨張機を効率よく作動させ、廃熱から効果的にエネルギーを回収することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施例の廃熱回収装置1の概略構成を示した説明図である。廃熱回収装置1は、燃焼機関であるエンジン本体2に組み込まれており、タービン3、第一開閉弁4、第二開閉弁5を備えている。これらのタービン3、第一開閉弁4、第二開閉弁5は、それぞれ本発明の膨張機、流入制御手段、流通制御手段に相当するものである。
エンジン本体2の内部には、エンジン本体2における廃熱によって蒸気となる冷却水の流通経路6が備わっている。この流通経路6で発生した蒸気は気水分離器7へ流入し、乾き度の高い蒸気と水分とに分離される。
気水分離器7で分離された蒸気は、蒸気経路8へ流入する。蒸気経路8には、上流側から過熱器9、安全弁10、蒸気温度センサ11、蒸気圧センサ12、第一開閉弁4、タービン3が備えられており、タービン3を通過した蒸気は凝縮器13へ流入する。
過熱器9は、エンジン本体2から排出された排気ガスが流通する排気管14と接続されている。過熱器9は、この排気ガスから熱を回収し、蒸気通路9内を通じる蒸気へさらに熱を付与するもので、廃熱の回収効率を向上させるものである。
安全弁10は、何らかの原因により蒸気経路8内の圧力が過度に上昇した場合に開弁して、蒸気経路8内の圧力を下降させる。特に、第一開閉弁4を開弁した状態で、過度の圧力上昇があったときの蒸気の開放手段となる。このようにして、蒸気経路8の破損を防止する。なお、この安全弁10は第一開閉弁4の上流側であれば、蒸気経路8のいずれの場所に配置してもよい。
第一開閉弁4は、過熱器9とタービン3との間、すなわち、タービン3の上流側に備えられており、その開閉によりタービン3への蒸気の流入を制御する。この第一開閉弁4の開閉は、蒸気温度センサ11と蒸気圧センサ12とで計測される蒸気の状態に基づいて、ECU(Electronic Control Unit)20で制御されている。
タービン3は、蒸気経路8を通じて流入する高温、高圧の蒸気によって駆動される。タービン3は発電機15と共通の駆動軸3aを備えている。このため、タービン3が駆動されると、発電機15は蒸気の熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。
タービン3を通過した蒸気は凝縮器13で凝縮されて冷却水に戻される。この冷却水は凝縮器13とエンジン本体2とを接続する冷却水経路16へ流入する。冷却水経路16には上流側から電動ウォータポンプ17、第二開閉弁5が備えられている。
電動ウォータポンプ17は、ECU20からの駆動指令に基づいて駆動され、その駆動により冷却水を流通経路6へ圧送する。
第二開閉弁5はエンジン本体2内の流通経路6の上流側に備えられており、その開閉により流通経路6への冷却水の流入を制御する。この第二開閉弁5の開閉は、エンジン本体2に備えられた壁温センサ18で計測された温度に基づいて、ECU20で制御されている。
上述のように気水分離器7では、蒸気から水分を分離する。分離された水分は、リターン流路19を通じて凝縮器13の下流へ戻される。すなわち、気水分離器7で分離された水分は凝縮器13を経由せずに再びエンジン本体2内の流通経路6へ流入する。気水分離器7で分離された水分は、エンジン本体2で廃熱を回収しているので高温となっている。すなわち、廃熱から回収したエネルギーを蓄えている。このようにエネルギーを蓄えており、高温となっている水分を凝縮器13を通過させずに冷却水経路16に合流させ、エンジン本体2内の流通経路6に供給する。これにより、高温となった水分の持つ熱エネルギーは、冷却水の気化に再利用できる。
蒸気温度センサ11、蒸気圧センサ12及び壁温センサ18は、ECU20と電気的に接続されている。ECU20は、蒸気温度センサ11から蒸気経路8内の蒸気温度を、蒸気圧センサ12から蒸気経路8内の蒸気圧を、壁温センサ18からエンジン本体2の壁温を取得する。ECU20は、これらの情報から廃熱回収装置1の最適な制御を選択し、電気的に接続されている第一開閉弁4、第二開閉弁5、電動ウォータポンプ19を開閉させ、又は、作動させる指令信号を送る構成となっている。
次に、第一開閉弁4と第二開閉弁5の制御の基本的な方針について説明する。まず、第一開閉弁4の制御について図2、さらに数1、数2に示す数式を参照しつつ説明する。図2は、図1に示したタービン3と発電機15とを拡大して示した説明図である。エンジンの廃熱を回収した蒸気は図2に示すIN側から流入し、タービン3を駆動し、OUT側へ流れ出る。このとき、蒸気がタービンに対して行う仕事の回収効率(以下、「タービン回収効率」と表す)eは数1に示される計算式で算出される。また、このとき、タービンが回収する仕事量(以下、「タービン回収仕事量」と表す)Wは、数2に示される計算式で算出される。

Figure 2008169760
Figure 2008169760
IN :タービン3の入口の蒸気温度
OUT:タービン3の出口の蒸気温度
IN :タービン3の入口の蒸気圧
OUT:タービン3の出口の蒸気圧
κ :比熱比
:蒸気の定圧比熱
IN :タービンを通過した蒸気の質量
:単位変換係数
数1及び数2の計算式において、TINはタービン3の入口における蒸気温度、TOUTはタービン3の出口における蒸気温度、PINはタービン3の入口における蒸気圧、POUTはタービン3の出口における蒸気圧を、κは比熱比、Cは蒸気の定圧比熱、GINはタービンを通過した蒸気の質量を表している。また、Jは単位を変換するための単位変換係数であり、426.73である。
数1の計算式によると、タービン回収効率eはタービン3の入口の蒸気圧PINが高いほど良くなる。また、数2の計算式によると、タービン回収仕事量Wはタービン3の入口と出口の温度差、すなわち、TINとTOUTの差が大きいほど多くなり、または、タービンを通過する蒸気の量が多いほど多くなる。
このような計算式から求められるタービン回収効率eが所定の値以上になっていないと、タービン3による有効なエネルギーの回収を行うことができない。本実施例では、このような有効なエネルギーを回収できるタービン回収効率eを50%としている。このため、第一開閉弁4は、タービン回収効率eが50%以上となるような蒸気温度、蒸気圧の状態の蒸気のみをタービン3へ流入させる。本実施例では、予め計測されて作成されたマップを参照して、タービン3の入口における蒸気温度と蒸気圧から、タービン3の出口における蒸気温度と蒸気圧を算出し、タービン回収効率eを算出している。このタービン3の入口における温度は、蒸気温度センサ11で計測される蒸気温度に基づき、タービン3の入口における蒸気圧は、蒸気圧センサ12で計測される蒸気圧に基づいている。このようにして算出されるタービン回収効率eが50%以上となるような蒸気温度をT1(℃)、蒸気圧をP1(kPa)としている。
次に第二開閉弁5の制御の基本的な方針について説明する。第二開閉弁5は、エンジンの冷間始動時に流通経路6への冷却水の流入を遮断し、エンジン本体2の暖機を早めている。また、流通通路6内からの冷却水の逆流を防止している。ECU20が、壁温センサ18から得られるエンジン本体2の温度から、暖機の完了を検知すると、第二開閉弁5へ開弁の信号が送られるので、第二開閉弁5は開弁し、流通経路6へ冷却水を流通させる。このようなエンジン本体2が暖機完了となる壁温をT2(℃)とする。また、ECU20は、このように第二開閉弁5を閉鎖している場合には、電動ウォータポンプ17の駆動を止め、冷却水の供給を行わない。
このような第一開閉弁4、第二開閉弁5及び電動ウォータポンプ17は、蒸気温度センサ11、蒸気圧センサ12、壁温センサ18から得られる蒸気の状態とエンジン本体2の状態に応じて、ECU20によって制御されている。
このような蒸気、エンジン本体2の状態と第一開閉弁4、第二開閉弁5及び電動ウォータポンプ17が作動する関係は以下の通りである。エンジンの冷間始動時においては、第一開閉弁4は膨張機への蒸気の流入を制限し、第二開閉弁5は流通経路6の冷却水の流通を制限し、電動ウォータポンプ17は作動を停止している。エンジンの暖機完了後において、蒸気経路8の第一開閉弁4の上流側の蒸気温度が所定の温度に到達していない場合、又は、蒸気圧が所定の蒸気圧に到達していない場合には、第一開閉弁4はタービン3への蒸気の流入を制限し、第二開閉弁5は流通経路6へ冷却水を流通させ、電動ウォータポンプ17は作動する。エンジンが暖機を完了し、蒸気経路8の第一開閉弁4の上流側の蒸気温度が所定の温度に到達するとともに、蒸気圧が所定の蒸気圧に到達した場合には、第一開閉弁4はタービン3へ蒸気を流入させ、第二開閉弁5は流通経路6へ冷却水を流通させ、電動ウォータポンプは作動する。エンジンが暖機を完了した後に、エンジン内の温度が所定値まで低下した場合には、第一開閉弁4は膨張機への蒸気の流入を制限し、第二開閉弁5は流通経路の冷却水の流通を制限し、電動ウォータポンプは作動を停止する。このような関係を以下の表1に示して詳細に説明する。
Figure 2008169760
表1の壁温がT2℃未満である場合、すなわち、エンジン本体2が冷間始動時である場合には、第一開閉弁4、第二開閉弁5、電動ウォータポンプ17は開弁しない状態あるいは駆動しない状態にある。このような冷間始動時には、タービン回収効率eは発電機15において電気エネルギーを回収することができないので、第一開閉弁4は閉弁している。このため、この段階では、第一開閉弁4の下流に位置するタービン3に蒸気は流入しない。また、第二開閉弁5は閉弁して、エンジン本体2の暖機を早めている。
エンジンの冷間始動時から暖機が進み、壁温がT2(℃)以上になると、ECU20が暖機の完了を検知して、第二開閉弁5を開弁し、電動ウォータポンプ17の駆動を開始する。このとき、冷却水経路16内の冷却水のキャビテーションを防止するため、第二開閉弁5が開弁した後に、電動ウォータポンプ17の駆動を開始する。このように第二開閉弁5が開弁すると、流通経路6には積極的に冷却水が送られ、流通経路6内で蒸気の発生が促される。なお、第二開閉弁5の開閉制御に蒸気温度、蒸気圧が影響を及ぼすことはない。すなわち、第二開閉弁5は、壁温がT2(℃)以上となってさえいれば、蒸気温度、蒸気圧に関わらず、開弁状態となる。
一方、第一開閉弁4は、このようにエンジンの暖機が完了して、エンジン本体2の壁温がT2(℃)以上となった後でも、蒸気経路8内の蒸気温度がT1(℃)以下である場合または蒸気圧がP1(kPa)以下である場合には、閉弁したままである。このため、流通経路6で発生する蒸気が蒸気経路8内へ流入し、徐々に、第一開閉弁4の上流側の蒸気経路8内の蒸気温度と蒸気圧が上昇する。
エンジンの暖気が完了してから十分に時間が経過すると、エンジンの廃熱を回収した高温、高圧の蒸気が第一開閉弁4の上流側の蒸気経路8を満たす。この蒸気の蒸気温度がT1(℃)以上となり、蒸気圧がP1(kPa)以上となると、第一開閉弁4は開弁し、第一開閉弁4の上流側の蒸気を下流へ流通させる。このとき蒸気はタービン3を効率的に駆動することができる状態となっているので、発電機15において電気エネルギーが回収される。
ところで、暖機完了後であっても、エンジンの運転条件によっては、蒸気温度がT1(℃)を下回り、蒸気圧がP1(kPa)を下回る場合がある。このような場合は、タービン3における回収の効率が低下するため、第一開閉弁4は閉弁する。
同様にエンジンの運転条件によっては、エンジン本体2の壁温が暖機完了を示すT2(℃)を下回る場合がある。このような場合は、更なるエンジンの冷却を抑制する必要がある。T2(℃)より所定温度X(℃)下がった場合には、冷却水の供給を停止する。このとき、ECU20は、電動ウォータポンプ17の駆動を停止し、その後、第二開閉弁5を閉弁する。電動ウォータポンプ17が停止した後に、第二開閉弁5が閉弁するので、冷却水経路16内の冷却水のキャビテーションが防止されている。なお、所定温度X(℃)は車両の状態、使用するエンジンなどの様々な因子で決定される。
以上のように本実施例の廃熱回収装置1は、第一開閉弁4を備えたので、発電機15で電気エネルギーとして回収できない蒸気温度と蒸気圧の蒸気がタービン3へ流入することを抑制し、廃熱から回収されたエネルギーの無駄な排出を防ぐことができる。さらに、廃熱回収装置1は、第二開閉弁5を備え、エンジンの冷間始動時にエンジン本体2内の流通経路6への冷却水の流入を遮断し、エンジンの早期暖機化を図っている。また、廃熱回収装置1は、リターン水路を備えるので、気水分離器7で蒸気から分離された水分の持つ熱エネルギーを、流通経路6内での冷却水の蒸発に再利用できる。なお、廃熱回収装置1は、安全弁10を備えるので、何らかの原因により蒸気経路8内の圧力が過度に上昇した場合に開弁して、蒸気経路8内の圧力を下降させる。このようにして、蒸気経路8の破損が防止されている。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
例えば、リターン流路19の一端を電動ウォータポンプ17の下流に接続し、気水分離器7で蒸気から分離された水分を電動ウォータポンプ17へ戻す構成や、壁温センサ18に代えて、エンジン本体2内の冷却水温度を計測するセンサを用いる構成の廃熱回収装置も本発明の廃熱回収装置の一つに相当する。
実施例の廃熱回収装置の概略構成を示した説明図である。 タービンと発電機とを拡大して示した説明図である。
符号の説明
1 廃熱回収装置
2 エンジン本体
3 タービン
4 第一開閉弁
5 第二開閉弁
6 流通経路
7 気水分離器
8 蒸気経路
9 過熱器
10 安全弁
11 蒸気温度センサ
12 蒸気圧センサ
13 凝縮器
14 排気管
15 発電機
16 冷却水経路
17 電動ウォータポンプ
18 壁温センサ
19 リターン流路
20 ECU

Claims (7)

  1. エンジンにおける廃熱によって発生する蒸気によって作動し、廃熱を回収する膨張機と、
    当該膨張機の上流側の蒸気状態に応じて当該膨張機への蒸気の流入を制御する流入制御手段と、
    を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
  2. エンジンの内部に形成され、当該エンジンにおける廃熱によって蒸気となる冷却水の流通経路と、
    前記廃熱によって発生する蒸気によって作動し、廃熱を回収する膨張機と、
    前記エンジンの冷間始動時に前記流通経路の冷却水の流通を制限する流通制御手段と、
    を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
  3. エンジンの内部に形成され、当該エンジンにおける廃熱によって蒸気となる冷却水の流通経路と、
    前記廃熱によって発生する蒸気によって作動し、廃熱を回収する膨張機と、
    当該膨張機の上流側の蒸気状態に応じて当該膨張機への蒸気の流入を制御する流入制御手段と、
    前記エンジンの冷間始動時に前記流通経路の冷却水の流通を制限する流通制御手段と、
    を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項記載の廃熱回収装置において、
    前記膨張機の上流側に配置された気水分離器と、
    前記膨張機の下流側に配置された凝縮器と、
    前記気水分離器によって分離された冷却水を前記凝縮器をバイパスして前記凝縮器の下流側に戻すリターン流路と、
    を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項記載の廃熱回収装置において、
    前記エンジンにおける廃熱によって発生する蒸気が流通する蒸気経路に安全弁を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
  6. 請求項1記載の廃熱回収装置において、
    前記エンジンにおける廃熱によって発生する蒸気が流通する蒸気経路の前記流入制御手段の上流側に安全弁を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
  7. エンジンの内部に形成され、当該エンジンにおける廃熱によって蒸気となる冷却水の流通経路と、
    前記廃熱によって発生する蒸気によって作動し、廃熱を回収する膨張機と、
    当該膨張機の上流側の蒸気状態に応じて当該膨張機への蒸気の流入を制御する流入制御手段と、
    前記エンジンの冷間始動時に前記流通経路の冷却水の流通を制限する流通制御手段と、
    前記流通制御手段の上流側に配置された電動ウォータポンプと、
    を備え、
    前記エンジンの冷間始動時において、前記流入制御手段は前記膨張機への蒸気の流入を制限し、前記流通制御手段は前記流通経路の冷却水の流通を制限し、前記電動ウォータポンプは作動を停止し、
    前記エンジンの暖機完了後において、前記膨張機の上流側の蒸気温度が所定の温度に到達していない場合、又は、蒸気圧が所定の蒸気圧に到達していない場合には、前記流入制御手段は前記膨張機への蒸気の流入を制限し、前記流通制御手段は前記流通経路へ冷却水を流通させ、前記電動ウォータポンプは作動し、
    前記エンジンが暖機を完了し、前記膨張機の上流側の蒸気温度が所定の温度に到達するとともに、蒸気圧が所定の蒸気圧に到達した場合には、前記流入制御手段は前記膨張機へ蒸気を流入させ、前記流通制御手段は前記流通経路へ冷却水を流通させ、前記電動ウォータポンプは作動し、
    前記エンジンが暖機を完了した後に、前記エンジン内の温度が所定値まで低下した場合には、前記流入制御手段は前記膨張機への蒸気の流入を制限し、前記流通制御手段は前記流通経路の冷却水の流通を制限し、前記電動ウォータポンプは作動を停止することを特徴とした廃熱回収装置。
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