JP2009003182A - 偽造防止媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】偽造防止ラベル10は、基材11と、基材11の表面に設けられ、光の選択反射特性を有する光選択反射層12と、基材11の裏面に設けられ、干渉縞を厚さ方向に記録している体積型ホログラム層13と、体積型ホログラム層13の基材11とは反対側の面に設けられた着色層14と、着色層14の体積型ホログラム層13とは反対側の面に設けられ、強磁性材料によって形成される強磁性材層15とを備える。
【選択図】図2
Description
特許文献1は、真贋判定を容易に行なえるように、表面にホログラム層を設けた金券を開示している。このような金券は、ホログラム層として主に、表面に微細な凹凸が設けられることにより干渉縞が記録されるレリーフ型ホログラムが用いられているが、昨今のホログラム技術の普及や偽造技術の高度化に伴い、レリーフ型ホログラムそのものが偽造されてしまい、本来の偽造判定、偽造防止としての機能が有効に果たせなくなる場合があった。
請求項1の発明は、基材(11)と、前記基材(11)の少なくとも一方の面に設けられ、光の選択反射特性を有する光選択反射層(12)と、前記基材(11)の片面側に設けられ、干渉縞を厚さ方向に記録している体積型ホログラム層(13)と、前記体積型ホログラム層(13)の前記基材(11)とは反対側の面に設けられた着色層(14)と、前記着色層(14)の前記体積型ホログラム層(13)とは反対側の面に設けられ、強磁性材料によって形成される強磁性材層(15)と、を備える偽造防止媒体(10)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の偽造防止媒体(10)において、前記光選択反射層(12)は、パターン状に形成されていること、を特徴とする偽造防止媒体(10)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の偽造防止媒体(10)において、前記光選択反射層(12)は、光の選択反射特性が円偏光性であること、を特徴とする偽造防止媒体(10)である。
請求項4の発明は、請求項3に記載の偽造防止媒体(10)において、前記光選択反射層(12)は、コレステリック液晶によって形成されること、を特徴とする偽造防止媒体(10)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の偽造防止媒体(10)において、前記強磁性材層(15)は、特定の磁化特性を有したアモルファス強磁性材料によって形成されること、を特徴とする偽造防止媒体(10)である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の偽造防止媒体(10)において、前記強磁性材層(15)は、パターン状(15a)に形成されていること、を特徴とする偽造防止媒体(10)である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の偽造防止媒体(10)において、前記着色層(14)は、暗色材料によって形成されること、を特徴とする偽造防止媒体(10)である。
請求項8の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の偽造防止媒体(10)において、前記強磁性材層(15)の前記着色層(14)とは反対側の面に接着層(17)を備えること、を特徴とする偽造防止媒体(10)である。
(1)偽造防止媒体は、基材の少なくとも一方の面に光選択反射層が設けられ、また、基材の片面側に体積型ホログラム層、着色層、強磁性材層が順に設けられているので、体積型ホログラム層及び光選択反射層の視認による確認と、強磁性材層の磁気の情報による確認とによって、偽造防止媒体の真贋判別を実行することができる。また、着色層によって、強磁性材層を偽造防止媒体の外観から視認されるのを防止し、強磁性材層の存在を隠蔽することができる。
(3)光選択反射層の光の選択反射特性は、円偏光性であるので、簡易な構成で真贋判別をすることができる。
(4)光選択反射層は、コレステリック液晶により形成されているので、円偏光性を備えた層を容易に形成することができる。
(7)着色層は、暗色材料によって形成されているので、体積型ホログラム層の着色層との接触面を暗色にすることができ、体積型ホログラム層のホログラム像を鮮明にすることができる。
(8)偽造防止媒体は、強磁性材層の着色層とは反対側の面に接着層を備えているので、偽造防止媒体をラベルとして使用することができ、商品などに貼付することによって、商品の偽造品の判別をすることができる。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態をあげて、さらに詳しく説明する。
図1は、薬品の包装箱に貼付された偽造防止ラベルを示す模式図である。図2は、本発明による偽造防止媒体の第1実施形態である偽造防止ラベルの模式図であり、図2(a)に平面図を示し、図2(b)に図2(a)のA−A断面の断面図を示す。ここで、説明を明確にするために、図2(b)の上方を偽造防止ラベルの表面とし、下方を裏面とする。
薬品1は、図1に示すように、薬の小売店などの店先に陳列される薬であり、不図示の薬を内包した包装箱2と、その表面に偽造防止ラベル10とを備えている。
包装箱2は、直方体状の箱であり、表面に薬の効能や製薬メーカ名などが印刷されている。
光選択反射層12は、見る角度によって色彩が可変する円偏光性を有したコレステリック液晶を、基材11の表面に印刷した厚さ3μmの略透明な層であり、本実施形態では、左円偏光性の「SECURITY」という文字列12aが記録されている。コレステリック液晶の印刷は、他に、重合成コレステリック液晶溶液を用いてグラビア印刷して紫外線を照射する手法など、基材11の種類や用途に応じて種々の方法を用いることができる。
ここで、体積型ホログラム層13に使用される光重合性化合物は、例えば、光ラジカル重合性化合物や光カチオン重合性化合物などであり、光重合開始剤は、例えば、光ラジカル重合開始剤や光カチオン重合開始剤などが使用される。また、本願の体積型ホログラム層は、ホログラフィ法で求めたホログラム以外の体積型の光回折構造も含むものとする。
強磁性材層15のアモルファス強磁性材料は、加熱、切断などにより、透磁率や飽和磁化特性が変化する性質を有した磁性材料である。アモルファス強磁性材料は、図3(a)に示すように、矩形に近いヒステリシス曲線の磁気特性を有し、低強度の振動磁界によって急峻に磁化反転を繰り返す性質(大バルクハウゼン現象)を備えている。これに対し、鉄などの一般の磁性材料は、図3(b)に示すように、略S字型のヒステリシス曲線の磁気特性を備えている。
保護層16は、図2(b)に示すように、偽造防止ラベル10の表面に位置し、光選択反射層12を保護する透明な層である。
接着層17は、強磁性材層15の裏面に設けられた接着剤であり、偽造防止ラベル10を薬品1の包装箱2に剥離不可能に貼付している。
真贋判別具20は、光選択反射層12の円偏光性を有した文字列12aによって偽造防止ラベル10の真贋判別を行う道具であり、図4(a)に示すように、判別基材21、右円偏光フィルム22a及び左円偏光フィルム22bを備えている。
判別基材21は、真贋判別具20を形成する矩形状の樹脂製の板部材であり、その板部材の短辺の中心線より右側に右円偏光フィルム22aを、左側に左円偏光フィルム22bを備えている。
左円偏光フィルム22bは、左円偏光は透過するが、右円偏光は透過しないという左円偏光性の特性を持つようにコレステリック液晶配向を固定化した高分子フィルムであり、右円偏光フィルム22aと同様の製法によって作製されている。
薬品1を扱う薬の小売店などの店員は、体積型ホログラム層13に記録された真正のホログラム像として星形の画像13aと、光選択反射層12に記録された文字列12aの円偏光性の特性(左円偏光性)とが予め知らされており、仕入れ業者から薬品1を入荷したときに、薬品1の包装箱2に貼付された偽造防止ラベル10の星形の画像13aと文字列12aとを確認し、薬品1の真贋判別を実施する。
また、体積型ホログラム層13と光選択反射層12とが精巧に偽造されていたとしても、縞模様15aが形成された強磁性材層15の固有の磁気特性を後述の磁気ヘッドで検出することにより、確実に偽造品を発見することができる。
磁気ヘッド100は、図5に示すように、検出コイル部101、励磁コイル部102、制御部103及び表示部104を備えており、偽造防止媒体10の強磁性材層15の磁気情報を非接触で読み取る検出器である。
検出コイル部101は、強磁性材層15から発生する磁束の変化を検出するソレノイドコイル101−Aと、その検出データを増幅して出力する増幅器101−Bとを備えている。
励磁コイル部102は、強磁性材層15に交番励磁磁界を印加するソレノイドコイル102−Aと、ソレノイドコイル102−Aに交番励磁磁界を発生させる交番励磁電流を流すアンプ102−Bとを備えている。
表示部104は、検出コイル部101により検出した結果が、制御部103の指示により表示される液晶ディスプレイである。
磁気ヘッド100の制御部103は、電源が投入されると、励磁コイル部102のソレノイドコイル102−Aにアンプ102−Bを介して高調波の交番励磁電流を流し、ソレノイドコイル102−Aに保磁力Hc以上の交番励磁磁界を発生させる。続いて、包装箱2の表面に貼付された偽造防止ラベル10の強磁性材層15に磁気ヘッド100を近づけると、保磁力Hc以上の交番励磁磁界により大バルクハウゼン現象を起こし、制御部103は、強磁性材層15から発生する磁束の変化を、検出コイル部101のソレノイドコイル101−Aに検出させる。このとき、磁気ヘッド100を偽造防止ラベル10の全域に移動(矢印B)させることによって、強磁性材層15のパターンに合わせた磁気特性を検出することができる。制御部103は、検出した結果を増幅器101−Bを介して入力し、表示部104に表示する。
(1)偽造防止ラベル10は、基材の表面に光選択反射層12が設けられ、また、基材の裏面に体積型ホログラム層13、着色層14、強磁性材層15が順に設けられているので、体積型ホログラム層13及び光選択反射層12の視認による確認と、強磁性材層15の磁気の情報による確認とによって、偽造防止ラベル10の真贋判別を実行することができる。また、着色層14によって、強磁性材層15を偽造防止ラベル10の外観から視認されるのを防止し、強磁性材層15の存在を隠蔽することができる。
(3)光選択反射層12は、コレステリック液晶により形成されているので、円偏光性を備えた層を容易に形成することができる。
(4)強磁性材層15は、アモルファス強磁性材料によって形成されているので、一般の磁性材料が示す磁気特性とは異なるアモルファス強磁性材料固有の磁気特性(大バルクハウゼン効果)を利用することによって、偽造防止ラベル10の真贋判別を容易にするとともに強磁性材層15の偽造を困難にすることができる。
(6)着色層14は、黒色インキによって形成されているので、体積型ホログラム層13の着色層14との接触面を暗色にすることができ、体積型ホログラム層13の星型の画像13aを鮮明にすることができる。
(7)偽造防止ラベル10は、強磁性材層15の着色層14とは反対側の面に接着層17を備えているので、薬品1の包装箱2に貼付することによって、薬品1の偽造品を容易に判別することができる。
図6は、本発明による偽造防止媒体の第2実施形態である偽造防止ラベルを示す模式図であり、図6(a)に平面図を、図6(b)に図6(a)のB−B断面図を示す。ここで、以下の実施形態の説明では、前述した第1実施形態と同様な機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に統一した符号を付して、重複する説明や図面を適宜省略する。
光選択反射層12−2は、見る角度によって色彩が可変する円偏光性を有したコレステリック液晶を、パターン印刷により基材11の表面に印刷した略透明な層であり、本実施形態では、パターンとして、文字列12a−2のみを基材11の表面に形成している。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態では、基材11の表面に光選択反射層12を設けたが、基材11の裏面又は両面に設けてもよい。
(2)各実施形態では、着色層14を黒色に形成する例で説明したが、黒色以外の暗色(例えば、紺色、濃緑色など)で形成してもよい。このようにすれば、黒色と略同等に星形の画像13aを鮮明にすることができる。
なお、各実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は、以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
2 包装箱
10、10−2 偽造防止ラベル
11 基材
12、12−2 光選択反射層
13 体積型ホログラム層
14 着色層
15 強磁性材層
16 保護層
17 接着層
Claims (8)
- 基材と、
前記基材の少なくとも一方の面に設けられ、光の選択反射特性を有する光選択反射層と、
前記基材の片面側に設けられ、干渉縞を厚さ方向に記録している体積型ホログラム層と、
前記体積型ホログラム層の前記基材とは反対側の面に設けられた着色層と、
前記着色層の前記体積型ホログラム層とは反対側の面に設けられ、強磁性材料によって形成される強磁性材層と、
を備える偽造防止媒体。 - 請求項1に記載の偽造防止媒体において、
前記光選択反射層は、パターン状に形成されていること、
を特徴とする偽造防止媒体。 - 請求項1又は請求項2に記載の偽造防止媒体において、
前記光選択反射層は、光の選択反射特性が円偏光性であること、
を特徴とする偽造防止媒体。 - 請求項3に記載の偽造防止媒体において、
前記光選択反射層は、コレステリック液晶によって形成されること、
を特徴とする偽造防止媒体。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の偽造防止媒体において、
前記強磁性材層は、特定の磁化特性を有したアモルファス強磁性材料によって形成されること、
を特徴とする偽造防止媒体。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の偽造防止媒体において、
前記強磁性材層は、パターン状に形成されていること、
を特徴とする偽造防止媒体。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の偽造防止媒体において、
前記着色層は、暗色材料によって形成されること、
を特徴とする偽造防止媒体。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の偽造防止媒体において、
前記強磁性材層の前記着色層とは反対側の面に接着層を備えること、
を特徴とする偽造防止媒体。
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CN103093691A (zh) * | 2013-01-15 | 2013-05-08 | 广东正迪科技股份有限公司 | 一体化防伪标签制造方法 |
JP2018164978A (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-25 | 独立行政法人 国立印刷局 | 偽造防止媒体 |
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2007
- 2007-06-21 JP JP2007164120A patent/JP2009003182A/ja active Pending
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