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JP2008218826A - 窒化物半導体素子の製造方法 - Google Patents

窒化物半導体素子の製造方法 Download PDF

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JP2008218826A JP2007056098A JP2007056098A JP2008218826A JP 2008218826 A JP2008218826 A JP 2008218826A JP 2007056098 A JP2007056098 A JP 2007056098A JP 2007056098 A JP2007056098 A JP 2007056098A JP 2008218826 A JP2008218826 A JP 2008218826A
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Abstract

【課題】ドライエッチングによって形成されたメサ構造を有する窒化物半導体素子において、ドライエッチングにより生じたダメージ層を除去することにより、電気特性、光学特性が改善された窒化物半導体素子の製造方法を提供する。
【解決手段】ドライエッチングによって形成されたメサ構造を有する窒化物半導体素子の製造方法であって、窒素プラズマを含む雰囲気中で、前記ドライエッチングにより露出した面を、プラズマ処理する工程(A)を含むことを特徴とする。工程(A)の前にドライエッチングにより露出した面の清浄化を行なうアッシング工程(B)を設けてもよい。
【選択図】図2

Description

本発明は、窒化物半導体素子の製造方法に関し、より詳しくは、ドライエッチングによって形成されたメサ構造を有する窒化物半導体素子の製造方法に関する。
近年、半導体レーザやLED(発光ダイオード)等の短波長の発光素子材料として窒化物系(GaN系)半導体材料の研究、開発が行なわれ、窒化物系LEDに関しては、すでに、量産化されている。また、窒化物半導体は、絶縁破壊電圧が高く、電子速度が大きいことから、高温動作、高速スイッチング動作、大電力動作等が可能であると考えられ、電子デバイスへの応用も期待される。
窒化物半導体は化学的に非常に安定であるため、ウェットエッチングを行なうことは困難である。このため、メサ構造等を形成する場合、窒化物半導体のエッチングには、ドライエッチングが用いられる。ドライエッチングは、反応性が極めて高い塩素等のガスを反応性ガスとして用いた、ICP、RIEなどのプラズマドライエッチング装置を用いて行なわれるため、エッチング後の窒化物半導体表面には、ダメージ層が形成される。このダメージ層は、窒化物半導体素子の特性に悪影響を与えることがわかっている。
たとえば、ドライエッチングによって形成したリッジ構造を有する半導体レーザにおいては、ドライエッチングによって生じたダメージ層が光吸収層となり、光出力特性の劣化を引き起こす。また、窒化物半導体を用いた電子デバイスにおいては、ドライエッチングを行なった面に、金属を製膜して、電極の形成を行なった場合、ドライエッチングによって形成されたダメージ層の影響により、良好なオーミック電極を形成することが困難となる等の問題が生じる。
従来から、窒化物半導体のドライエッチングの方法に関しては、様々なエッチング方法、前処理、後処理方法が、検討されてきた。たとえば特許文献1には、ドライエッチング速度を向上させるとともに、オーミック性を改良し、接触抵抗を低下させることを目的として、塩素を含むガスと不活性ガスとの混合ガスを用いてドライエッチングすること、およびドライエッチング後の後処理として、Ar等の不活性ガスや酸素ガスを用いて表面を洗浄することが記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の方法を含む、いずれの方法においても、ドライエッチングによって生じたダメージ層を完全に除去することはできなかった。特に、窒化物半導体を用いた青紫色半導体レーザにおいては、その高出力化に伴って、ドライエッチングによって生じたダメージ層の影響がより顕著に現れることがわかっている。窒化物半導体レーザにおいては、ドライエッチングによってダメージ層が生じた結果、スロープ効率が低下し、高出力駆動時の駆動電流値が上昇し、駆動電圧の上昇、素子寿命の低下等の悪影響をもたらす。これまで、ドライエッチングによって生じたダメージ層の原因については、その詳細は明らかではなかった。
特開平10−27783号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ドライエッチングによって形成されたメサ構造を有する窒化物半導体素子であって、ドライエッチングにより生じたダメージ層を除去することにより、電気特性、光学特性が改善された窒化物半導体素子の製造方法を提供することである。
本発明者らはまず、ドライエッチング面に対して、元素分析を行ない、ダメージ層が生じる原因について調査した。その結果、ドライエッチングを行なった面においては、ドライエッチングを行なわなかった面と比較して、2つの特徴的な相違点が存在することが判明した。1点目は、ドライエッチングを行なった面においては、ドライエッチングを行なわなかった面と比較して多量のC、O、Si、Cl等の不純物元素が検出されたことである。2点目は、ドライエッチングを行なった面においては、ドライエッチングを行なっていない面と比較して、検出される窒素の量が少なかったことである。
図1はドライエッチングを行なった場合と行なわなかった場合の、GaとNの元素量比をAES(Auger Electron Spectroscopy)測定により調査した結果である。縦軸は、Gaに対するNの量、横軸は、スパッタエッチング時間(分)をそれぞれ表しており、横軸のスパッタエッチング時間は表面からの深さに相当する。具体的には、スパッタエッチング時間1分が約3nmの深さに相当する。図1から、最表面(図中横軸0分の点)において、ドライエッチングを行なった場合には、ドライエッチングを行なわなかった場合と比較して、窒素量が減少していることが読み取れる。これは、ドライエッチングを行なうことで、プラズマのエネルギーによって、窒素が窒化物半導体層表面から離脱したためであると考えられる。このように、ドライエッチング面近傍においては、ドライエッチングのダメージによる、窒素離脱、すなわち窒素空孔が多量に生じていることがわかる。
また、C、O、Si、Cl等の不純物元素が、ドライエッチング面から検出された理由は、ドライエッチング時において、マスク材として使用したSiO2やレジスト等から分解した元素およびエッチングガスの残留元素が、エッチング面に再付着したこと、また、エッチング後に表面に自然酸化膜が形成されたり、汚染物、水分等が付着したことによって、エッチング面に不純物層が形成されたためであると考えられる。前述のように、ドライエッチング面近傍には、多量の窒素空孔が存在するため、不純物元素と非常に結合しやすい状態となっていることもこのような不純物層が形成される原因の1つとして考えられる。
以上のように、ドライエッチング面においては、ドライエッチングによるダメージで生じた窒素抜けを原因とする窒素空孔が生じ、さらには、その窒素空孔に不純物元素が再結合して不純物層を形成するという複合的な要因で、ダメージ層が形成されていることが判明した。これらのダメージ層によって、ドライエッチング面での光吸収や、電気特性の異常等が生じると考えられる。
本発明者らは、上記知見に基づき、ドライエッチングにより生じたダメージ層を回復させるためには、エッチング面に再結合した不純物元素を除去して清浄化を行ない、さらに、清浄化された面に存在する窒素空孔に対して、窒素を再結合させることで、窒素空孔をなくすことが有効であるとの着想を得た。また、窒素分子は安定な分子であるため、窒素空孔が存在する面に対して窒素分子を接触させても、窒素空孔と窒素分子とが容易に再結合することはないが、窒素をプラズマ化することで、窒素をより活性な状態に励起して、窒素離脱面の窒素空孔への再結合率を劇的に改善させることができることを見出した。すなわち、本発明は以下のとおりである。
本発明は、ドライエッチングによって形成されたメサ構造を有する窒化物半導体素子の製造方法であって、窒素プラズマを含む雰囲気中で、前記ドライエッチングにより露出した面を、プラズマ処理する(以下、単に窒素プラズマ処理ともいう)工程(A)を含むことを特徴とする。
ここで、上記窒化物半導体素子は、ドライエッチングによって形成された電流経路制限構造を有する窒化物半導体発光素子であってもよく、あるいはドライエッチングによって形成されたリッジ構造を有する窒化物半導体レーザ素子であってもよい。
上記窒素プラズマを含む雰囲気は、実質的に窒素のみを含むガスから生成されることが好ましい。
また、上記プラズマ処理は、上記窒化物半導体素子の基板温度が100℃以上800℃以下の条件下で行なうようにしてもよい。
上記窒素プラズマを含む雰囲気は、窒素を含むガスから電子サイクロトロン共鳴により生成されることが好ましく、該電子サイクロトロン共鳴におけるプラズマ生成マイクロ波パワーは、200W以上800W以下であることが好ましい。
また、上記プラズマ処理のプラズマ処理時間は、30秒以上20分以下であることが好ましい。
本発明の窒化物半導体素子の製造方法においては、上記工程(A)の前に、ドライエッチングにより露出した面の清浄化を行なうアッシング工程(B)を設けてもよい。
上記工程(B)におけるアッシングは、プラズマアッシングであってもよく、光励起アッシングであってもよく、あるいはウェット処理であってもよい。
上記プラズマアッシングは、希ガスプラズマと窒素プラズマのうち少なくとも一方を含む雰囲気中で行なわれることが好ましい。該希ガスは、アルゴンであることが好ましい。
本発明によれば、窒素プラズマを含む雰囲気中で、ドライエッチングにより露出した面をプラズマ処理することにより、ドライエッチングに伴って形成されたダメージ層に多量に存在する窒素空孔に、窒素を再結合させて、ダメージ層の結晶性の改善を行なうことが可能となり、窒化物半導体素子の電気特性、光学特性を改善することが可能となる。本発明を、窒化物半導体レーザ素子に適用した場合、半導体レーザの微分効率が上昇し、光出力特性が向上する。また、本発明を窒化物半導体電子デバイスに適用した場合、ドライエッチングを行なった窒化物半導体層に対しても、良好なオーミック特性を有する電極を形成することが可能となる。
本発明の窒化物半導体素子の製造方法は、窒化物半導体を塩素などのハロゲン系の反応性ガスを用いたICP、RIE等のプラズマドライエッチング装置を用いてドライエッチングを行なった場合において、ドライエッチングエッチング面に形成された、窒素空孔を含むダメージ層に対して、窒素プラズマを含む雰囲気中でプラズマ処理する工程(以下、工程(A)と称する)を有することを特徴とする。概して、窒素分子は安定であるため、窒素空孔に対して窒素分子を接触させても窒素空孔と窒素分子とが容易に再結合することはないが、このようなプラズマ処理、すなわち窒素プラズマをダメージ層に照射する方法によれば、窒素がより活性な状態に励起されるため、窒素空孔と窒素との再結合が促進され、ダメージ層の結晶性の回復を図ることが可能となる。これにより、窒化物半導体素子の光学特性、電気特性が改善される。
ここで、本発明に係る窒化物半導体素子は、ドライエッチングにより形成された部分構造を有する窒化物半導体素子であればよく、特に制限されるものではない。ドライエッチングにより形成された部分構造としては、たとえばメサ構造を挙げることができる。本明細書中においてメサ構造とは、ドライエッチングによって形成された段差状の構造を意味し、逆メサ構造や、半導体レーザ素子におけるリッジ構造も含まれる。また、窒化物半導体発光素子(LEDなど)における電流経路を制限するための、電流狭窄構造等の電流経路制限構造も、本発明におけるメサ構造の一種である。本発明に係る窒化物半導体素子の基本構造(多層構造)自体は、従来公知のいかなる方法を用いて作製されたものでもよく、たとえばMOCVD法を挙げることができる。また、本発明に係る窒化物半導体素子を構成する各層の材質についても特に制限されるものではなく、従来公知のものを用いることができる。たとえば、窒化物半導体基板としては、n型のGaN基板のほか、半絶縁性のGaN基板、Al1-xGaxN(0≦x≦1)基板等を用いてもよい。また、窒化物半導体基板以外にも、サファイア等の基板上で、ELOG(Epitaxial Lateral Over Growth)等の方法で、欠陥密度が制御された擬似GaN基板を用いることも可能である。
また、本発明の窒化物半導体素子の製造方法においては、好ましくは、上記工程(A)の前に、ドライエッチングにより露出した面の清浄化を行なうアッシング工程(B)が設けられる。以下、工程(A)およびアッシング工程(B)について詳細に説明する。
<アッシング工程(B)>
本発明においては、ドライエッチングにより露出した面をプラズマ処理する(工程(A))前に、該表面の清浄化を行なうアッシング(灰化)処理(アッシング工程(B))を行なうことが好ましい。これにより、ドライエッチング時に使用したマスク材からの離脱元素、エッチング残留物、表面酸化膜、水分等から構成される不純物層が除去され、清浄なドライエッチング面が露出されるので、下記工程(B)における窒素プラズマ処理を効率的に行なわせることが可能となる。特に、マスク材として有機物質等を用いた場合には、ドライエッチング後の不純物残渣による素子特性の低下をより効率的に防止するために、アッシング工程を行なうことが好ましい。また、用いたマスク材の種類に関わらず、量産レベルで(大量に)にドライエッチング処理を行なう場合においては、ドライエッチング後の不純物の形成状態にはバラツキがあり、当該バラツキは素子特性を大幅に劣化させる原因ともなり得るため、このようなバラツキを低減するためにもアッシング工程を設けることが好ましい。さらに、ドライエッチング面に誘電体や電極を形成する場合には、当該エッチング面の清浄化および誘電体、電極の密着強度の改善のために、アッシング工程を行なうことが好ましい。
なお、当該工程(B)は、本発明の窒化物半導体素子の製造方法において任意的に行なわれるものであって、必須の工程ではない。たとえば、下記工程(A)によってもある程度の不純物の除去は可能であるため、付着した不純物の種類等によっては下記工程(A)のみで不純物層の除去と窒素空孔への窒素の再結合によるダメージ層の回復とを同時に行なうことも可能である。
ドライエッチングにより露出した表面の清浄化を行なうアッシング(灰化)処理の方法としては、Ar等の希ガスプラズマおよび/または窒素プラズマ等のプラズマ中で不純物層の除去、処理を行なうプラズマアッシング法、オゾンガスをUV光で励起して、不純物層の除去、処理を行なう光励起アッシング法、溶剤で不純物層の溶解除去を行なうウェットプロセス(ウエット処理)法などを挙げることができ、これらのうち、少なくとも1つの方法を用いることが好ましい。また、アッシング(灰化)処理の方法は、メサ構造を形成する際にドライエッチングのマスクとして使用した材料、およびエッチング面に再付着した汚染物、水分等の種類によって、不純物の適切な除去方法が異なるため、適切に選択することが必要である。
たとえば、マスク材として、金属、誘電体等を用いた場合は、プラズマアッシング法を用いることが好ましい。マスク材として、レジスト等を用いた場合は、光励起アッシング法を用いることが好ましい。また、不純物として有機物の付着が生じている場合は、ウェットプロセス法が有効である。
上記プラズマアッシング処理におけるプラズマ雰囲気は、たとえばAr、He等の希ガスプラズマであってもよく、あるいは該希ガスプラズマと窒素プラズマとの混合プラズマであってもよい。また、希ガスプラズマは複数種類の希ガスから構成されていてもよく、希ガスプラズマや窒素プラズマのほかに、酸素プラズマ等の他のプラズマが含まれていてもよい。
上述のように、エッチング面に形成される不純物層を構成する元素は、ドライエッチング時に使用したマスク材からの離脱元素、エッチング残留物、表面酸化膜、水分等、多岐にわたるため、いくつかのアッシング方法を組み合わせることも有効である。たとえば、ウェットプロセスによるドライエッチング面の処理、および/またはUV照射によるドライエッチング面の光励起アッシング処理を行なった後に、プラズマアッシング処理を行なってもよい。ドライエッチング面に対して、特定の不純物が形成されている場合は、ウェットプロセス、やUVアッシングにより特定の不純物を効率的に除去した上で、プラズマアッシング処理を行なった方が、よりドライエッチング面が清浄化され、効果が大きくなる。ドライエッチング面に形成された、不純物、残留物が、ウェットプロセスおよび/または光励起アッシング法によって、完全に除去できる場合には、プラズマアッシング処理は必ずしも必要ではないが、この場合においても、ウェットプロセス、光励起アッシング後に形成された自然酸化膜等を除去するために、プラズマアッシング処理を実施することが好ましい。
また、当該工程(B)を行なう場合には、アッシングを行なって表面の清浄化がなされても、再度大気中に暴露されると、清浄化されたアッシング面に再び、自然酸化膜が形成されたり、不純物の付着が生じる可能性があるため、アッシング処理後は、引き続いて、窒素空孔をなくす処理(工程(A))を実施することが望ましい。
たとえば、次工程の工程(A)における窒素プラズマ処理をECR(Electron Cyclotron Resonance、電子サイクロトロン共鳴)スパッタリング装置を用いて行なう場合、Ar等の希ガスおよび/または窒素のプラズマ雰囲気中で不純物層の除去を目的として行なう、プラズマアッシング処理と、ダメージ層への窒素の再結合を目的とした、窒素プラズマ処理(工程(A))を、同一装置内にて連続して行なうことが可能である。また、ドライエッチングに用いられるプラズマドライエッチング装置自体がAr、窒素等のプラズマを発生させる機能を有する場合にも、ドライエッチングを実施した後に、引き続いて、プラズマアッシング処理と窒素プラズマ処理を連続して行なうことが可能である。
なお、不純物層の除去に、ウェットプロセス法が必要な場合は、ウェットプロセス法を用いて不純物層を除去した後に、プラズマアッシング処理と窒素プラズマ処理を連続して行なうことができる装置に導入し、表面の清浄化および、窒素空孔の再結合処理を行なって、ダメージ層の回復を行なうことが望ましい。光励起アッシング法を用いる場合においても、アッシング後に、大気暴露する場合は、光励起アッシング処理後に、上記と同様、プラズマアッシング処理と窒素プラズマ処理とを連続して行なうことができる装置に導入し、表面の清浄化および、窒素空孔の再結合処理を行なって、ダメージ層の回復を行なうことが望ましい。
<工程(A)>
本工程において、アッシング処理された、あるいはアッシング処理されていないドライエッチング面を、窒素プラズマを含む雰囲気中でプラズマ処理し、ダメージ層の回復を行なう。ここで、窒素プラズマを含む雰囲気とは、実質的に窒素プラズマのみからなる雰囲気であってもよく、窒素プラズマ以外のプラズマをさらに含む混合プラズマ雰囲気であってもよい。後者の場合、該混合プラズマ雰囲気は、主成分として窒素プラズマを含む雰囲気であることが好ましく、プラズマの生成のために用いられる混合ガスは、ガス流量(体積)で10%以上の割合の窒素を含むことが好ましい。窒素プラズマ以外のプラズマとしては、たとえばAr等の希ガスプラズマの他、酸素プラズマ、塩素プラズマ等を挙げることができる。
プラズマの発生方式としては、窒素プラズマを発生することができるのであれば特に限定されないが、たとえばECRによる生成法を用いることができる。この際、プラズマ生成マイクロ波パワーは200W以上800W以下であることが望ましい。200W未満であると、ドライエッチング面の自然酸化膜、水分、汚染物などが完全に除去できない場合がある。また、800Wより大きいと、プラズマ処理のパワーが強すぎるため、窒素空孔への窒素の再結合が阻害されるばかりでなく、逆に、ドライエッチング面からの窒素の離脱を引き起こす可能性がある。また、窒素プラズマを含む雰囲気への暴露時間(プラズマ処理時間)は30秒以上20分以下であることが望ましい。30秒未満であると共振器端面の自然酸化膜、水分、汚染物などが完全に除去できない。また処理時間を20分より長くすると、窒素空孔への窒素の再結合以外の反応、たとえば、マスク材からの元素の離脱等が促進され、悪影響を引き起こす可能性がある。
窒素プラズマを含む雰囲気でのドライエッチング面のプラズマ処理は、室温程度の温度を含むいかなる温度で行なってもよく、加熱した状態で行なってもよい。加熱した状態で行なう場合には、たとえば、窒化物半導体素子の基板温度が100℃以上800℃以下の条件下で行なうことが好ましく、500℃以下の温度で行なうことがより好ましい。基板温度100℃以上でプラズマ処理を行なうことにより、窒素の再結合が促進され、ダメージ層の回復効果を高くすることができる。基板温度800℃以上の高温で処理を行なった場合、窒化物半導体の素子構造に熱によるダメージが発生する可能性がある。また、基板温度500℃以上の高温で処理を行なった場合は、電極構造によっては、電極構造が熱による影響を受ける可能性がある。また、このような高温領域でプラズマ処理を行なうことにより、ドライエッチング面に誘電体を形成する場合に、当該誘電体の密着性をより向上させることができる。なお、基板温度は、基板の近傍に設置した、たとえば熱電対等の指示温度を読み取ることにより測定することができる。
窒素プラズマ処理を行なう際においては、ドライエッチング面に、新たな不純物層が形成されないように行なうことが必要である。たとえば、ECRスパッタリング装置を用いて窒素プラズマ処理を行なう場合、ECRスパッタリング装置の壁面には、これまでに成膜された物質が、不純物として付着しているため、これらの物質がドライエッチング面に再付着するのを防止することが必要となる。これらの不純物は、主に、ターゲット材およびそれらの酸化物、窒化物等であり、このうち、ターゲット材からなる金属状の不純物等は、窒素プラズマ処理を行なう際に、自己電位が形成され、壁面から逆スパッタされてしまう。このため、これらの不純物が、ドライエッチング面に、不純物として再付着する可能性が考えられるのである。したがって、ECRスパッタリング装置を用いて窒素プラズマ処理を行なう場合、このような不純物の再付着を防止するために、たとえば、成膜炉内の壁面およびターゲット表面を事前に酸化しておく等の手段を講じることが好ましい。壁面に付着した金属状のターゲット材は、十分に酸化されて誘電体または絶縁体となることによって、自己生成電位が小さくなる、あるいは、逆スパッタリングされる量が著しく低下するためである。酸化を行なう方法としては2つの手法がある。1つは、酸素のみからなるプラズマを成膜炉内で発生させる手法である。これにより、成膜炉内およびターゲット表面のメタルは酸化される。もう一つの手法は、ターゲットから酸化物の状態でスパッタリングされるような流量の酸素ガスを流した上で、ECR装置のRFを印加する手法である。ターゲットから酸化物の状態でスパッタリングされると、試料表面付近のみならず、成膜炉内全体を酸化物で覆うことができる。このような状態となる酸素流量は、一定パワーのRFを印加しつつ、酸素ガスの流量を増加させた際に、ターゲット表面の電位をモニターすれば容易に判定可能である。酸素ガス流量を増加させていくと、ある流量で電位が急激に小さくなる。これはターゲットが十分酸化していることを意味するので、この流量以上の酸素ガスを供給してRFを印加すると、ターゲットから酸化物の状態でスパッタリングされ、ターゲットおよび成膜炉内は酸化物で覆われることになる。これらの作業は、窒化物半導体素子を導入する前に行なうか、導入した後であれば、シャッタを閉めた状態で行なう必要がある。なお、成膜炉とは独立に、プラズマ雰囲気への暴露を行なうための専用処理室を有する装置であれば上記の炉内酸化は必ずしも必要ではない。
なお、上記の窒素プラズマ処理を行なった後に、ドライエッチング面上に、誘電体、電極金属などを形成する場合においては、窒素プラズマ処理後に、大気開放を行なうことなく、連続して形成することが望ましい。これは、アッシング、および窒素プラズマ処理によって、清浄化され、かつ窒素空孔のなくなったドライエッチング面に、再度、自然酸化膜や不純物の堆積を生じさせることなく、誘電体や、電極金属を形成することが可能であるためであり、このようにして成膜することによって、誘電体の密着性、また、電極金属の特性を飛躍的に高めることができる。ECRスパッタリング装置を用いて窒素プラズマ処理を行なう場合、窒素プラズマ処理を行なった後に、大気暴露をさせることなく窒化膜、酸化膜等の誘電体や電極金属を形成することが可能である。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1、2および比較例1、2>
図2に示される半導体多層構造からなる半導体レーザ素子を作製した。以下、図2を参照しながら、当該半導体レーザ素子の製造方法について説明する。まず、窒化物半導体基板201をMOCVD装置内に導入し、N2とNH3をそれぞれ5L/min流しながら1050℃まで昇温した。昇温終了後、キャリアガスをN2からH2に代えて、TMGを100μmol/min、SiH4を10nmol/min導入して、図2に示すn型GaN層202を3μm成長させた。その後、TMGの流量を50μmol/minに調整し、TMAを40μmol/min導入して、n型Al0.1Ga0.9Nクラッド層203を0.5μmの厚さで成長させた。Al0.1Ga0.9Nの成長が終了した後、TMAの供給を停止し、TMGを100μmol/minに調整して、n型GaN光ガイド層204を0.1μmの厚さになるように成長させた。その後、TMG、SiH4の供給を停止し、キャリアガスをH2からN2に再び代えて、700℃まで降温して、インジウム原料であるトリメチルインジウム(TMI)を10μmol/min、TMGを15μmol/min導入し、In0.01Ga0.99Nよりなる8nm厚の障壁層を成長させた。その後、TMIの供給量を50μmol/minに増加し、In0.10Ga0.90Nよりなる4nm厚の井戸層を成長させた。井戸層は合計3層、同様の手法で成長させ、井戸層と井戸層との間および両側に合計4層の障壁層が存在するような多重量子井戸(MQW)の発光層205を成長させた。MQWの成長が終了した後、TMIおよびTMGの供給を停止して、再び1050℃まで昇温して、キャリアガスを再びN2からH2に代えて、TMGを50μmol/min、TMAを30μmol/min、P型ドーピング原料であるビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウム(EtCp2Mg)を10nmol/min流し、20nm厚のp型Al0.3Ga0.7Nキャリアブロック層206を成長させた。キャリアブロック層206の成長が終了した後、TMAの供給を停止し、TMGの供給量を100μmol/minに調整して、0.1μmの厚さのp型GaN光ガイド層207を成長させた。その後、TMGの供給を50μmol/minに調整し、TMAを40μmol/min導入し、0.4μm厚のp型Al0.1Ga0.9Nクラッド層208を成長させ、最後に、TMGの供給を100μmol/minに調整して、TMAの供給を停止し、0.1μm厚のp型GaNコンタクト層209の成長を行ない、発光素子構造の成長を終了した。成長が終了すると、TMGおよびEtCp2Mgの供給を停止して降温し、室温で基板をMOCVD装置より取り出した。
次にMOCVD装置から取り出された素子に、リッジストライプ構造のレーザ構造を作製した。レーザ構造の形成は次のように行なった。MOCVD装置から取り出したウェハにSiO2をCVD装置を用いて形成した。次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、レジストストライプの形成を行なった。ついで、レジストストライプをマスクとして、SiO2のドライエッチングを行なって、1.5μm程度のSiO2ストライプの形成を行なった。SiO2のドライエッチングは、Arを反応性ガスとして用いた、RIE装置によって実施した。
ついで、上記SiO2ストライプをマスクとして、窒化物半導体層のドライエッチングを行なって、リッジストライプを形成した。本発明においては、塩素(Cl)を反応性ガスとするICP装置を用いて、窒化物半導体層のドライエッチングを行なった。窒化物半導体層のエッチング深さは、約550nm程度とした。ついで、ドライエッチングを行なったエッチング面に対して、ダメージ層の回復を目的とした、窒素プラズマ処理工程(工程(A))を実施した。以下に窒素プラズマ処理工程(工程(A))の手順を詳細に述べる。
(装置への導入)
図3は、本実施例の窒素プラズマ処理に用いたECR(Electron Cyclotron Resonance)スパッタリング装置を模式的に示す図である。該装置は大きく分けて成膜炉300とプラズマ生成室309よりなり、成膜炉300は、ガス導入口301、ターゲット304、加熱用ヒータ305、試料台307、シャッタ310が設けられており、真空ポンプにより排気される。ターゲット304にはRF電源308が接続されている。プラズマ生成室309は、ガス導入口301、マイクロ波導入窓302、磁気コイル303よりなり、マイクロ波がマイクロ波導入窓302より導入されることにより、プラズマが生成される。ホルダーに取り付けられた、上記ドライエッチングされた半導体レーザバーを図3における試料306の位置に、エッチング面にプラズマが照射されるような向きで設置した。
(窒素プラズマ処理)
下記の条件下、ガスを導入しプラズマを発生させ、シャッタ310を開いて、窒素プラズマ処理を行なった。表1に実施例1、2および比較例1、2の窒素プラズマ処理条件を示す。比較例1は、プラズマガスとしてArのみを用いた場合、比較例2は、窒素プラズマ処理を行なわなかった場合である。
Figure 2008218826
上記窒素プラズマ処理の後、リッジストライプ上部を除く窒化物半導体層部分に、絶縁層としてZrO2層210および密着層としてTiO2層211を形成した。ZrO2層210およびTiO2層211の形成は、ECRスパッタリング装置で、大気雰囲気に暴露させることなく連続して行なった。次に、ウェハを、ECRスパッタリング装置から取り出した後、バッファードフッ酸溶液にて、SiO2をエッチング除去することで、リッジストライプ上部の、ZrO2、TiO2を同時に除去し、リッジストライプ上部を露出させた。ついで、パラジウム(Pd)、モリブデン(Mo)、金(Au)からなるp型パッド電極112を図2のように形成した。
続いて、窒化物半導体基板201を裏面から研作、研磨を行なってへき開を容易に行なえるように薄くした。研作、研磨を行なった窒化物半導体基板201裏面にハフニウム(Hf)、アルミニウム(Al)からなるn型電極213を形成して電極アロイを行なった。引き続いて、n型電極213にMo、プラチナ(Pt)、Auからなるメタライズ層214を形成した。
このようにして形成した半導体ウェハをスクライブ装置によって共振器長600μmのバー状に分割した後、分割されたバーの端面にコーティングを行なった。まず、バーの片側の端面に、ECR装置でアルミナの形成を行なった。アルミナは、5%の低反射コーティング(Anti Reflection Coating)として機能するように、光学膜厚を調整して形成した。次いで、反対側の端面に、同様の方法で、50nmのアルミナを形成した。次いで、95%程度の高反射コーティング(High Reflection Coating)として機能する、SiO2とTiO2とから構成される9層の誘電体多層膜を形成した。次に、前後面の端面コートが終わったバーを、スクライブ、ブレーク装置により、チップ状態に分割した。その後、分割されたチップをAlNのサブマウントに上にマウントし、サブマウントごとステムにマウントした。その後、ステムのピンとワイヤーボンドし、大気封止でキャップした。
以上のようにして作製した半導体レーザ素子の電流−光出力特性を測定した。測定結果を図4に示す。また、表2に各実施例、比較例の半導体レーザ素子の特性をまとめた。なお、電流−光出力特性は、下記装置を用いて、下記測定条件にて測定した。
測定装置:パルスI−L測定器、
測定条件:パルス幅100nsec、duty30%、電流Max300mA、光出力Max250mWでのパルス測定。
Figure 2008218826
窒素ガス中でプラズマ処理を行なった素子(実施例1)においては、比較例2と比較して、スロープ効率の大幅な上昇がみられ、半導体レーザの光出力特性に大幅な改善が見られた。また、Arガスと窒素ガスプラズマ雰囲気中で処理を行なった実施例2に関しても、実施例1ほどではないものの、スロープ効率の改善が見られた。一方、Arのみの雰囲気でプラズマ処理を行なった比較例1に関しては、処理を行なわなかった比較例2よりも特性が悪化していた。これは、Arプラズマによって、エッチング面がよりダメージを受け、窒素離脱が促進されたためであると考えられる。
<実施例3>
窒素プラズマ処理条件を表3に示す条件としたこと以外は、実施例1と同様にして半導体レーザ素子を作製し、得られた半導体レーザ素子の電流−光出力特性を測定した。測定結果を図5に示す。また、表3に半導体レーザ素子の特性をまとめた。なお、図5および表3に、比較のため、上記比較例2のデータを併せて示す。
Figure 2008218826
窒素プラズマ処理を加熱した状態で行なっても、同様に半導体レーザの光出力特性に大幅な改善が見られた。
<実施例4>
窒素プラズマ処理の前に、Arプラズマによるプラズマアッシング処理を行なったこと以外は、実施例1と同様にして半導体レーザ素子を作製し、得られた半導体レーザ素子の電流−光出力特性を測定した。測定結果を図6に示す。また、表4にArプラズマによるプラズマアッシング処理および窒素プラズマ処理の条件と、半導体レーザ素子の特性をまとめた。なお、図6に、比較のため、上記比較例1および2のデータを併せて示す。Arプラズマによるプラズマアッシング処理および窒素プラズマ処理は、同一のECRスパッタリング装置を用いて、大気雰囲気に暴露させることなく連続して行なった。
Figure 2008218826
このように、Arガス雰囲気、および、窒素ガス雰囲気の2段階で処理を行なった場合においても、本発明の効果が確認された。本実施例では、Arガス雰囲気、窒素ガス雰囲気の2段階で処理を行なっているが、これは、第一段階の処理においては、ドライエッチング面の清浄化を目的としたプラズマアッシングを行なっているのである。この処理によって、ドライエッチング時にエッチング面に付着した、残留物、不純物等を除去することが可能となり、その結果、エッチング面上に後に形成する誘電体の密着強度が飛躍的に向上する。第二段階の処理である、窒素プラズマ処理は、エッチング面の窒素空孔に窒素を再結合させることで、エッチングダメージの低減を図ったものである。以上のように、第一段階と第二段階のプラズマ処理を行なうことによって、ドライエッチング面に対して、密着性の高い誘電体層を形成することが可能となり、また、エッチング面のエッチングダメージが低減され、素子特性を向上させることが可能となる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の窒化物半導体素子の製造方法は、半導体レーザや、発光ダイオードを初めとする、窒化物半導体発光素子あるいは、窒化物半導体電子デバイスに応用可能であり、単体の半導体レーザ装置、ホログラム素子を備えたホログラムレーザ装置、駆動もしくは信号検出などの処理のためのICチップと一体化してパッケージされたオプトエレクトロニクスIC装置、導波路あるいは微小光学素子と一体化してパッケージされた複合光学装置あるいは、高周波トランジスタ、などに応用可能である。また、本発明は、これらの装置を備えた光記録システム、光ディスクシステムや、紫外から緑色領域の光源システム、高周波システムなどに応用可能である。
ドライエッチングを行なった場合と行なわなかった場合の、GaとNの元素量比をAES(Auger Electron Spectroscopy)測定により調査した結果を示すグラフである。 実施例で作製した半導体レーザ素子の概略断面図である。 窒素プラズマ処理に用いたECRスパッタリング装置を模式的に示す図である。 実施例1、2および比較例1、2の半導体レーザ素子の電流−光出力特性を示すグラフである。 実施例3の半導体レーザ素子の電流−光出力特性を示すグラフである。 実施例4の半導体レーザ素子の電流−光出力特性を示すグラフである。
符号の説明
201 窒化物半導体基板、202 n型GaN層、203 n型Al0.1Ga0.9Nクラッド層、204 n型GaN光ガイド層、205 多重量子井戸(MQW)発光層、206 p型Al0.3Ga0.7Nキャリアブロック層、207 p型GaN光ガイド層、208 p型Al0.1Ga0.9Nクラッド層、209 p型GaNコンタクト層、210 ZrO2層、211 TiO2層、212 p型パッド電極、213 n型電極、214 メタライズ層、300 成膜炉、301 ガス導入口、302 マイクロ波導入窓、303 磁気コイル、304 ターゲット、305 加熱用ヒータ、306 試料、307 試料台、308 RF電源、309 プラズマ生成室、310 シャッタ。

Claims (14)

  1. ドライエッチングによって形成されたメサ構造を有する窒化物半導体素子の製造方法であって、
    窒素プラズマを含む雰囲気中で、前記ドライエッチングにより露出した面を、プラズマ処理する工程(A)を含むことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  2. 前記窒化物半導体素子は、ドライエッチングによって形成された電流経路制限構造を有する窒化物半導体発光素子であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体素子の製造方法。
  3. 前記窒化物半導体素子は、ドライエッチングによって形成されたリッジ構造を有する窒化物半導体レーザ素子であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体素子の製造方法。
  4. 前記窒素プラズマを含む雰囲気は、実質的に窒素のみを含むガスから生成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の窒化物半導体素子の製造方法。
  5. 前記プラズマ処理は、前記窒化物半導体素子の基板温度が100℃以上800℃以下の条件下で行なわれることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の窒化物半導体素子の製造方法。
  6. 前記窒素プラズマを含む雰囲気は、窒素を含むガスから電子サイクロトロン共鳴により生成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の窒化物半導体素子の製造方法。
  7. 前記電子サイクロトロン共鳴におけるプラズマ生成マイクロ波パワーは、200W以上800W以下であることを特徴とする請求項6に記載の窒化物半導体素子の製造方法。
  8. 前記プラズマ処理のプラズマ処理時間は、30秒以上20分以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の窒化物半導体素子の製造方法。
  9. 前記工程(A)の前に、前記ドライエッチングにより露出した面の清浄化を行なうアッシング工程(B)を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の窒化物半導体素子の製造方法。
  10. 前記工程(B)におけるアッシングは、プラズマアッシングであることを特徴とする請求項9に記載の窒化物半導体素子の製造方法。
  11. 前記工程(B)におけるアッシングは、光励起アッシングであることを特徴とする請求項9に記載の窒化物半導体素子の製造方法。
  12. 前記工程(B)におけるアッシングは、ウェット処理であることを特徴とする請求項9に記載の窒化物半導体素子の製造方法。
  13. 前記プラズマアッシングは、希ガスプラズマと窒素プラズマのうち少なくとも一方を含む雰囲気中で行なわれることを特徴とする請求項10に記載の窒化物半導体素子の製造方法。
  14. 前記希ガスは、アルゴンであることを特徴とする請求項13に記載の窒化物半導体素子の製造方法。
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