JP2008215204A - 内燃機関の熱発生率のシミュレーション方法、内燃機関のトルクモデル作成方法および内燃機関のトルク推定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、内燃機関の熱発生率のシミュレーション方法、内燃機関のトルクモデル作成方法および内燃機関のトルク推定方法に関し、Wiebe関数を利用して内燃機関の熱発生率、筒内圧、トルクなどを推定する場合の推定精度を向上することを目的とする。
【解決手段】内燃機関の熱発生率を、複数のWiebe関数によってシミュレートする。1番目のWiebe関数は、実熱発生率の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、1番目のWiebe関数の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、決定される。i番目(iは2以上の整数)のWiebe関数は、(i−1)番目までのWiebe関数を実熱発生率から差し引いた波形の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、i番目のWiebe関数の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、決定される。i番目までのWiebe関数と実熱発生率との誤差を評価するための誤差評価値が基準値以下となるまで、前記iの値を増加させる。
【選択図】図3
【解決手段】内燃機関の熱発生率を、複数のWiebe関数によってシミュレートする。1番目のWiebe関数は、実熱発生率の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、1番目のWiebe関数の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、決定される。i番目(iは2以上の整数)のWiebe関数は、(i−1)番目までのWiebe関数を実熱発生率から差し引いた波形の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、i番目のWiebe関数の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、決定される。i番目までのWiebe関数と実熱発生率との誤差を評価するための誤差評価値が基準値以下となるまで、前記iの値を増加させる。
【選択図】図3
Description
本発明は、内燃機関の熱発生率のシミュレーション方法、内燃機関のトルクモデル作成方法および内燃機関のトルク推定方法に関する。
従来より、内燃機関の気筒内の熱発生率をWiebe関数によってモデル化する試みがなされている。熱発生率をWiebe関数によって正確にシミュレートするためには、Wiebe関数に含まれるいくつかのパラメータの値を、空燃比、機関回転数、負荷率、点火時期などで規定される運転状態毎に、精度良く決定する必要がある。
特開2004−332659号公報には、Wiebe関数を利用して点火時期をMBT(Minimum advance for the Best Torque)付近に制御する技術が開示されている。この公報では、同一エンジンのMBTにおいては、燃焼期間の長さにかかわらず熱発生率の形状(波形)が同じになり、かつ熱発生率が最大となるときのクランク角度および燃焼割合も一定になることを仮定している。そして、Wiebe関数パラメータのうち、熱発生率形状に関与する形状パラメータmを定数とし、それらの値を実験で求めることとしている(上記公報の段落番号0030参照)。なお、上記公報でのパラメータ「n」が本明細書における「m」に相当する。
しかしながら、上記公報には、形状パラメータmその他のWiebe関数パラメータを実験データに基づいて決定する具体的な方法については何ら開示されていない。また、本発明者の知見によれば、同一エンジンのMBTにおいても、形状パラメータmの値は運転条件によって変化し、一定とはならない。また、種々の制御が行われる現代のエンジンにおいては、必ずしも点火時期をMBTに合わせればよいとは限らない。このため、MBT以外の点火時期の下でのトルク等を推定する要請も存在し、そのためには点火時期の変化によるWiebe関数パラメータの値の変化傾向を把握する必要がある。
このように、Wiebe関数を内燃機関の制御等に実際に利用するには、様々な運転状態の下でWiebe関数パラメータを精度良く決定し、それらの値が運転条件に応じてどのように変化するかを正確に把握することが必要である。しかしながら、従来、Wiebe関数パラメータを精度良く決定する手法は確立されていないのが実状である。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、Wiebe関数を利用して内燃機関の熱発生率、筒内圧、トルクなどを推定する場合の推定精度を向上することのできる内燃機関の熱発生率のシミュレーション方法、内燃機関のトルクモデル作成方法および内燃機関のトルク推定方法を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の熱発生率を、複数のWiebe関数の足し合わせによってシミュレートする方法であって、
実熱発生率を求めるステップと、
実熱発生率の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、1番目のWiebe関数の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、1番目のWiebe関数を定めるステップと、
i番目(iは2以上の整数)のWiebe関数について、(i−1)番目までのWiebe関数を実熱発生率から差し引いた波形の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、i番目のWiebe関数の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、i番目のWiebe関数を定めるステップと、
i番目までのWiebe関数と実熱発生率との誤差を評価するための誤差評価値が基準値以下であるか否かを判別するステップとを備え、
前記誤差評価値が前記基準値以下となるまで、前記iの値を増加させることを特徴とする。
実熱発生率を求めるステップと、
実熱発生率の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、1番目のWiebe関数の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、1番目のWiebe関数を定めるステップと、
i番目(iは2以上の整数)のWiebe関数について、(i−1)番目までのWiebe関数を実熱発生率から差し引いた波形の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、i番目のWiebe関数の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、i番目のWiebe関数を定めるステップと、
i番目までのWiebe関数と実熱発生率との誤差を評価するための誤差評価値が基準値以下であるか否かを判別するステップとを備え、
前記誤差評価値が前記基準値以下となるまで、前記iの値を増加させることを特徴とする。
また、第2の発明は、内燃機関の熱発生率をWiebe関数によってシミュレートする方法であって、
実熱発生率を求めるステップと、
クランク角度毎の実熱発生率とWiebe関数との偏差に対し、各クランク角度における筒内容積の逆数を重みとして乗じた値に基いて、実熱発生率とWiebe関数との誤差を評価するための誤差評価値を算出するステップと、
前記誤差評価値が最小となるようにWiebe関数を定めるステップと、
を備えることを特徴とする。
実熱発生率を求めるステップと、
クランク角度毎の実熱発生率とWiebe関数との偏差に対し、各クランク角度における筒内容積の逆数を重みとして乗じた値に基いて、実熱発生率とWiebe関数との誤差を評価するための誤差評価値を算出するステップと、
前記誤差評価値が最小となるようにWiebe関数を定めるステップと、
を備えることを特徴とする。
また、第3の発明は、内燃機関のトルクを推定するトルクモデルを作成する方法であって、
前記内燃機関の実筒内圧を運転状態毎に計測するステップと、
前記実筒内圧に基づいて、Wiebe関数によって熱発生率をシミュレートするWiebe関数モデルを作成するステップと、
前記実筒内圧に基いて実トルクを算出するステップと、
前記Wiebe関数モデルによってシミュレートされる熱発生率に基いて、モデル筒内圧を算出するステップと、
前記モデル筒内圧に基いて、モデルトルクを算出するステップと、
前記実トルクと前記モデルトルクとの差であるトルク誤差と、運転状態との関係に基いて、誤差補正モデルを作成するステップと、
を備えることを特徴とする。
前記内燃機関の実筒内圧を運転状態毎に計測するステップと、
前記実筒内圧に基づいて、Wiebe関数によって熱発生率をシミュレートするWiebe関数モデルを作成するステップと、
前記実筒内圧に基いて実トルクを算出するステップと、
前記Wiebe関数モデルによってシミュレートされる熱発生率に基いて、モデル筒内圧を算出するステップと、
前記モデル筒内圧に基いて、モデルトルクを算出するステップと、
前記実トルクと前記モデルトルクとの差であるトルク誤差と、運転状態との関係に基いて、誤差補正モデルを作成するステップと、
を備えることを特徴とする。
また、第4の発明は、内燃機関のトルクを推定する方法であって、
Wiebe関数モデルを用いてモデルトルクを算出するステップと、
前記モデルトルクに与えるべき補正量を、誤差補正モデルを用いて算出するステップと、
前記モデルトルクに前記補正量を与えることにより推定トルクを算出するステップと、
を備え、
前記誤差補正モデルは、前記Wiebe関数モデルを作成する際に計測された前記内燃機関の実筒内圧から算出された実トルクと、前記モデルトルクとの差に基いて作成されたものであることを特徴とする。
Wiebe関数モデルを用いてモデルトルクを算出するステップと、
前記モデルトルクに与えるべき補正量を、誤差補正モデルを用いて算出するステップと、
前記モデルトルクに前記補正量を与えることにより推定トルクを算出するステップと、
を備え、
前記誤差補正モデルは、前記Wiebe関数モデルを作成する際に計測された前記内燃機関の実筒内圧から算出された実トルクと、前記モデルトルクとの差に基いて作成されたものであることを特徴とする。
第1の発明によれば、内燃機関の熱発生率を、複数のWiebe関数に基づいてシミュレートすることができる。その際、1番目のWiebe関数は、実熱発生率の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、1番目のWiebe関数の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、決定される。また、i番目(iは2以上の整数)のWiebe関数は、(i−1)番目までのWiebe関数を実熱発生率から差し引いた波形の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、i番目のWiebe関数の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、決定される。これにより、第1の発明では、複数のWiebe関数を適切な方法で組み合わせて、熱発生率を精度良くシミュレートすることができる。特に、第1の発明によれば、燃焼開始直後の熱発生率や、熱発生率の最大値付近において、誤差を極めて小さくすることができる。その領域での熱発生率は、筒内圧やトルクの推定値に大きく影響する。すなわち、第1の発明によれば、筒内圧やトルクへの影響が大きい領域の熱発生率を、特に高い精度でシミュレートすることができる。このため、筒内圧やトルクの推定精度を十分に向上することができる。更に、第1の発明によれば、i番目までのWiebe関数と実熱発生率との誤差を評価するための誤差評価値が基準値以下となるまで、上記iの値(組み合わせるWiebe関数の数)を増やすことができる。これにより、要求される推定精度に応じて、組み合わせるWiebe関数の数を適切に選択することができる。よって、演算負荷を大きくしすぎることなく、十分なシミュレーション精度を得ることができる。
第2の発明によれば、内燃機関のクランク角度毎の実熱発生率とWiebe関数との偏差に対し、各クランク角度における筒内容積の逆数を重みとして乗じた値に基いて、実熱発生率とWiebe関数との誤差を評価するための誤差評価値を算出し、その誤差評価値が最小となるように、Wiebe関数を決定することができる。熱力学に基づく関係式によれば、クランク角度をθとすると、熱発生率dQ/dθに筒内容積Vの逆数1/Vを乗じた値が、筒内圧Pの変化率dP/dθに影響する。つまり、筒内容積Vが小さいクランク角度領域における熱発生率が、筒内圧に大きく影響する。第2の発明によれば、そのような、筒内圧に及ぼす影響の大きいクランク角度領域における誤差が特に小さくなるように、熱発生率をシミュレートすることができる。その結果、筒内圧や、筒内圧から算出されるトルク(図示トルク)を推定する場合の推定精度を向上することができる。
第3の発明によれば、Wiebe関数モデルに基いて算出されるモデルトルクに対し、誤差補正モデルを用いて、補正を加えることができる。このため、Wiebe関数を利用して内燃機関のトルクを推定するトルクモデルにおいて、その推定精度を向上することができる。また、上記誤差補正モデルは、Wiebe関数モデルを作成する際に計測された実筒内圧のデータを利用して、作成することができる。つまり、誤差補正モデルの作成のために新たな計測作業が必要とされることはない。このため、開発の負担を増大することなく、トルクモデルの精度を向上することができる。
第4の発明によれば、Wiebe関数モデルに基いて算出されるモデルトルクに対し、誤差補正モデルを用いて、補正を加えることができる。このため、Wiebe関数を利用して内燃機関のトルクを推定するトルクモデルにおいて、その推定精度を向上することができる。また、上記誤差補正モデルは、Wiebe関数モデルを作成する際に計測された実筒内圧のデータを利用して、作成することができる。つまり、誤差補正モデルの作成のために新たな計測作業が必要とされることはない。このため、開発の負担を増大することなく、トルクモデルの精度を向上することができる。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1で用いられるシステム構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施形態のシステムは、火花点火式の内燃機関10を備えている。内燃機関10の各気筒には、吸気弁14、排気弁16および点火プラグ30が設けられている。
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1で用いられるシステム構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施形態のシステムは、火花点火式の内燃機関10を備えている。内燃機関10の各気筒には、吸気弁14、排気弁16および点火プラグ30が設けられている。
また、内燃機関10には、クランク軸の回転位置(クランク角度)を検出するクランク角センサ12が設けられている。クランク角センサ12は、クランク軸が所定回転角だけ回転する毎に、Hi出力とLo出力を反転させるセンサである。クランク角センサ12の出力によれば、機関回転数NEを検知することもできる。
また、内燃機関10には、筒内圧センサ18が組み込まれている。筒内圧センサ18によれば、気筒内(燃焼室内)に生ずる圧力を検出することができる。
内燃機関10の吸気通路19の途中には、サージタンク20が設けられている。サージタンク20には、その内部の圧力、すなわち吸気管圧力を検出する吸気圧センサ21が設置されている。また、吸気通路19には、その内部を流通する吸入空気量GAを検出するエアフローメータ22が配置されている。吸気圧センサ21の出力によれば、内燃機関10の負荷率KL[%]などを取得することができる。なお、負荷率KLは、吸入空気量GAと機関回転数NEとに基づいて算出してもよい。
エアフローメータ22の下流には、スロットル弁24が配置されている。スロットル弁24の近傍には、スロットル開度TAを検出するスロットル開度センサ26が組み付けられている。
内燃機関10の吸気ポートには、ガソリン等の燃料を噴射するためのインジェクタ28が配設されている。なお、本発明における内燃機関は、このようなポート噴射式の内燃機関に限定されるものではなく、筒内直接噴射式の内燃機関や、ポート噴射と筒内噴射とを併用する内燃機関であってもよい。
内燃機関10の排気通路32には、排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ33が設置されている。また、排気通路32には、排気ガスを浄化するための触媒34が組み込まれている。
本実施形態のシステムは、制御装置として、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50には、上述した各種のセンサからセンサ信号が供給されている。ECU50は、それらのセンサ信号に基づいて、スロットル弁24や、インジェクタ28、点火プラグ30などの各種アクチュエータを制御することができる。更に、ECU50は、クランク角センサ12、筒内圧センサ18等のセンサ信号に基づいて、後述するWiebe関数パラメータの決定処理を行うことができる。
上記(1)式中の各記号の意味は、次の通りである。
Q:内燃機関10の気筒内の発熱量[J]
Qtotal:気筒内に供給された燃料の熱量[J]
θ:クランク角度[degCA]
θp:燃焼期間[degCA]
m:形状パラメータ
k:効率
Q:内燃機関10の気筒内の発熱量[J]
Qtotal:気筒内に供給された燃料の熱量[J]
θ:クランク角度[degCA]
θp:燃焼期間[degCA]
m:形状パラメータ
k:効率
上記(1)式は、内燃機関10の気筒内の熱発生率dQ/dθをシミュレート(模擬)するためのWiebe関数である。以下、本実施形態のWiebe関数の各パラメータについて説明する。
(クランク角度θ)
上記(1)式におけるクランク角度θは、気筒内の熱発生が開始した点(燃焼開始点)以降の経過クランク角度を意味する。なお、θ=0の点の決め方については後述する。
上記(1)式におけるクランク角度θは、気筒内の熱発生が開始した点(燃焼開始点)以降の経過クランク角度を意味する。なお、θ=0の点の決め方については後述する。
(燃焼期間θp)
燃焼期間θpは、燃焼による熱の発生が継続する期間、つまり燃焼の開始から終了までの期間をクランク角度で表したものとしての物理的意味を有している。Wiebe関数は、燃焼期間θpの範囲、つまり0≦θ≦θpの範囲において定義される。
燃焼期間θpは、燃焼による熱の発生が継続する期間、つまり燃焼の開始から終了までの期間をクランク角度で表したものとしての物理的意味を有している。Wiebe関数は、燃焼期間θpの範囲、つまり0≦θ≦θpの範囲において定義される。
(形状パラメータm)
形状パラメータmは、グラフ上でのWiebe関数の形状に大きく関与するパラメータである。
形状パラメータmは、グラフ上でのWiebe関数の形状に大きく関与するパラメータである。
(効率k)
気筒内に供給された燃料の熱量Qtotalは、気筒内に供給された燃料量に、その燃料の低位発熱量を乗ずることにより算出することができる。なお、低位発熱量は、真発熱量とも呼ばれる物性値である。低位発熱量とは、単位量の燃料が完全燃焼したときに発生する熱量から、燃料中に含まれる水分および燃焼によって生じる水分を蒸発させるのに必要な熱量(潜熱)を差し引いた残りの熱量を意味する。図1に示すシステムにおいては、Qtotalの値は、燃料の低位発熱量が既知であるものとして、インジェクタ28からの燃料噴射量に基づいて算出することができる。あるいは、空燃比A/Fおよび筒内空気量(負荷率KL)からQtotalを算出することもできる。
気筒内に供給された燃料の熱量Qtotalは、気筒内に供給された燃料量に、その燃料の低位発熱量を乗ずることにより算出することができる。なお、低位発熱量は、真発熱量とも呼ばれる物性値である。低位発熱量とは、単位量の燃料が完全燃焼したときに発生する熱量から、燃料中に含まれる水分および燃焼によって生じる水分を蒸発させるのに必要な熱量(潜熱)を差し引いた残りの熱量を意味する。図1に示すシステムにおいては、Qtotalの値は、燃料の低位発熱量が既知であるものとして、インジェクタ28からの燃料噴射量に基づいて算出することができる。あるいは、空燃比A/Fおよび筒内空気量(負荷率KL)からQtotalを算出することもできる。
内燃機関10における燃焼では、冷却損失や燃料の燃え残りなどに起因して、何らかの熱損失を伴うのが普通である。すなわち、気筒内に供給された燃料の熱量Qtotalが全部そのまま気筒内の発熱量Qに変換されることは実際上はあり得ない。本実施形態では、このことをWiebe関数に反映させるパラメータとして、効率kを導入している。すなわち、効率kは、気筒内に供給された燃料の熱量Qtotalが発熱量Qに変換される効率としての物理的意味を有しており、0<k<1なる範囲の数である。
効率kを用いると、気筒内での総発熱量は、Qtotalにkを乗じたkQtotalとして表すことができる。したがって、あるクランク角度θにおける燃焼割合は、そのクランク角度θまでの発熱量Qと、総発熱量kQtotalとの比Q/kQtotalとして表すことができる。この燃焼割合Q/kQtotalは、次式で表される。
上記(2)式をθで微分すると、上記(1)式が得られる。つまり、上記(2)式は、上記(1)式と等価な式である。
(パラメータa)
Wiebe関数における燃焼終了時の燃焼割合Q/kQtotalの値は、上記(2)式にθ=θpを代入することにより、次式で表すことができる。
Q/kQtotal(燃焼終了時)=1−exp(−a) ・・・(3)
Wiebe関数における燃焼終了時の燃焼割合Q/kQtotalの値は、上記(2)式にθ=θpを代入することにより、次式で表すことができる。
Q/kQtotal(燃焼終了時)=1−exp(−a) ・・・(3)
燃焼割合の定義からすると、燃焼割合の値は、燃焼終了時に1(100%)となるべきである。しかしながら、上記(3)式の右辺で表されるように、Wiebe関数においては、燃焼終了時の燃焼割合の値が1とならない。上記(3)式の右辺をできるだけ1に近い値(ここでは0.999とする)にするには、a≒6.9とすればよい。そこで、本実施形態では、パラメータaを定数6.9として扱うものとする。ただし、本発明は、パラメータaを定数として扱う場合に限定されるものではなく、aの値を他の方法で決定するようにしてもよい。
図2は、Wiebe関数および実熱発生率の一例を示すグラフである。図2中の破線で示す実熱発生率は、次のようにして算出することができる。まず、内燃機関10の運転中に、クランク角センサ12および筒内圧センサ18の出力に基づいて、クランク角度毎の実筒内圧Pdataを計測する。実筒内圧Pdataを計測するクランク角度の間隔は、特に限定されず、例えば1degCA間隔とすることができる。また、実筒内圧Pdataの計測は、全クランク角度範囲に渡って行わなくてもよく、少なくとも実際の燃焼期間が含まれる範囲で行えばよい。
なお、上記(4)式は、熱力学上のエネルギー保存則である。同式中、P[Pa]は筒内圧、V[m3]は筒内容積、κは比熱比である。また、同式において、クランク角度θは、上死点基準の絶対的なクランク角度であるものとする。比熱比κは、燃焼ガスの組成などに基づいて定めることのできる値であり、既知である。また、筒内容積Vおよびその変化率dV/dθは、クランク角度θの関数であり、それらの関数は、内燃機関10のクランク半径やコンロッド長などによって決定される。
Wiebe関数を用いて内燃機関10の熱発生率をシミュレートする際には、前述した形状パラメータm、効率kなどのパラメータ(Wiebe関数パラメータ)の値を、Wiebe関数と実熱発生率との波形がなるべく一致するように、決定することが行われる。しかしながら、単一のWiebe関数を用いて熱発生率をシミュレートしようとした場合には、図2の破線の楕円内に示すように、Wiebe関数パラメータをどのように定めても、実熱発生率とWiebe関数との誤差を小さくすることができない場合も多い。特に、実熱発生率とWiebe関数との全体的な形状を一致させようとした場合、図2に示すように、燃焼開始直後(熱発生開始直後)や、熱発生率の最大値付近において、誤差が大きくなり易い。その結果、Wiebe関数によってシミュレートした熱発生率に基いて、内燃機関10の筒内圧やトルクを推定した場合の推定誤差が大きくなり易い。
本発明者は、このような問題を解決するべく、鋭意研究を重ねた結果、複数のWiebe関数を以下に説明するような方法で組み合わせて熱発生率をシミュレートすることにより、実熱発生率との誤差を小さくすることができることを見出した。
図3は、本実施形態における熱発生率のシミュレーション手法を説明するための図である。図3中、グラフAは実熱発生率であり、黒い星印は実際の点火時期SAである。図3に示す例では、3つのWiebe関数を組み合わせて熱発生率をシミュレートする場合を示している。以下、iを自然数(1,2,3,…)として、i番目のWiebe関数を、Wiebe(i)と記す。Wiebe(i)は、以下のようにして、順次定められる。
(Wiebe(1)の定め方)
Wiebe(1)は、以下の各条件を満足するように定める。
条件1:Wiebe(1)の起点は、点火時期SAに一致させる。すなわち、Wiebe(1)のパラメータとしてのクランク角度をθ(1)としたとき、点火時期においてθ(1)=0となるようにする。
条件2:Wiebe(1)の最大値と、実熱発生率(すなわちグラフA)の最大値とを一致させる。
条件3:Wiebe(1)が最大値をとるクランク角度と、実熱発生率が最大値をとるクランク角度とを一致させる。なお、以下では、Wiebe(1)が最大値をとるクランク角度θ(1)をθ*(1)とする。
条件4:条件1〜3を満足することを前提とした上で、0≦θ(1)≦θ*(1)の範囲、すなわち、Wiebe(1)の起点からWiebe(1)および実熱発生率が最大値をとるクランク角度までの範囲における、Wiebe(1)と実熱発生率との誤差評価値(例えば、クランク角度毎の偏差の2乗和)を最小化する。
Wiebe(1)は、以下の各条件を満足するように定める。
条件1:Wiebe(1)の起点は、点火時期SAに一致させる。すなわち、Wiebe(1)のパラメータとしてのクランク角度をθ(1)としたとき、点火時期においてθ(1)=0となるようにする。
条件2:Wiebe(1)の最大値と、実熱発生率(すなわちグラフA)の最大値とを一致させる。
条件3:Wiebe(1)が最大値をとるクランク角度と、実熱発生率が最大値をとるクランク角度とを一致させる。なお、以下では、Wiebe(1)が最大値をとるクランク角度θ(1)をθ*(1)とする。
条件4:条件1〜3を満足することを前提とした上で、0≦θ(1)≦θ*(1)の範囲、すなわち、Wiebe(1)の起点からWiebe(1)および実熱発生率が最大値をとるクランク角度までの範囲における、Wiebe(1)と実熱発生率との誤差評価値(例えば、クランク角度毎の偏差の2乗和)を最小化する。
以上のような条件を満足するようにWiebe(1)を定めることにより、図3に示すように、点火時期SAから、Wiebe(1)および実熱発生率が最大値をとるクランク角度までの範囲において、Wiebe(1)を実熱発生率に精度良く一致させることができる。
その一方で、実熱発生率およびWiebe(1)が最大値をとるクランク角度以降の範囲については、実熱発生率とWiebe(1)との間に乖離が存在する。図3中のグラフBは、その乖離の大きさを示している。つまり、このグラフBは、実熱発生率からWiebe(1)を差し引いた波形を示している。
(Wiebe(2)の定め方)
Wiebe(2)は、以下の各条件を満足するように定める。
条件1:Wiebe(2)の起点は、Wiebe(1)および実熱発生率が最大値をとるクランク角度に一致させる。すなわち、Wiebe(2)のパラメータとしてのクランク角度をθ(2)としたとき、Wiebe(1)および実熱発生率が最大値をとるクランク角度においてθ(2)=0となるようにする。
条件2:Wiebe(2)の最大値と、グラフB(すなわち、実熱発生率−Wiebe(1))の最大値とを一致させる。
条件3:Wiebe(2)が最大値をとるクランク角度と、グラフBが最大値をとるクランク角度とを一致させる。なお、以下では、Wiebe(2)が最大値をとるクランク角度θ(2)をθ*(2)とする。
条件4:条件1〜3を満足することを前提とした上で、0≦θ(2)≦θ*(2)の範囲、すなわち、Wiebe(2)の起点からWiebe(2)およびグラフBが最大値をとるクランク角度までの範囲における、Wiebe(2)とグラフBとの誤差評価値を最小化する。
Wiebe(2)は、以下の各条件を満足するように定める。
条件1:Wiebe(2)の起点は、Wiebe(1)および実熱発生率が最大値をとるクランク角度に一致させる。すなわち、Wiebe(2)のパラメータとしてのクランク角度をθ(2)としたとき、Wiebe(1)および実熱発生率が最大値をとるクランク角度においてθ(2)=0となるようにする。
条件2:Wiebe(2)の最大値と、グラフB(すなわち、実熱発生率−Wiebe(1))の最大値とを一致させる。
条件3:Wiebe(2)が最大値をとるクランク角度と、グラフBが最大値をとるクランク角度とを一致させる。なお、以下では、Wiebe(2)が最大値をとるクランク角度θ(2)をθ*(2)とする。
条件4:条件1〜3を満足することを前提とした上で、0≦θ(2)≦θ*(2)の範囲、すなわち、Wiebe(2)の起点からWiebe(2)およびグラフBが最大値をとるクランク角度までの範囲における、Wiebe(2)とグラフBとの誤差評価値を最小化する。
図3中のグラフCは、グラフBと、Wiebe(2)との乖離の大きさを示している。すなわち、このグラフCは、実熱発生率からWiebe(1)およびWiebe(2)を差し引いた波形を示している。
(Wiebe(3)の定め方)
Wiebe(3)は、以下の各条件を満足するように定める。
条件1:Wiebe(3)の起点は、Wiebe(2)およびグラフBが最大値をとるクランク角度に一致させる。すなわち、Wiebe(3)のパラメータとしてのクランク角度をθ(3)としたとき、Wiebe(2)およびグラフBが最大値をとるクランク角度においてθ(3)=0となるようにする。
条件2:Wiebe(3)の最大値と、グラフC(すなわち、実熱発生率−Wiebe(1)−Wiebe(2))の最大値とを一致させる。
条件3:Wiebe(3)が最大値をとるクランク角度と、グラフCが最大値をとるクランク角度とを一致させる。なお、以下では、Wiebe(3)が最大値をとるクランク角度θ(3)をθ*(3)とする。
条件4:条件1〜3を満足することを前提とした上で、0≦θ(3)≦θ*(3)の範囲、すなわち、Wiebe(3)の起点からWiebe(3)およびグラフCが最大値をとるクランク角度までの範囲における、Wiebe(3)とグラフCとの誤差評価値を最小化する。
Wiebe(3)は、以下の各条件を満足するように定める。
条件1:Wiebe(3)の起点は、Wiebe(2)およびグラフBが最大値をとるクランク角度に一致させる。すなわち、Wiebe(3)のパラメータとしてのクランク角度をθ(3)としたとき、Wiebe(2)およびグラフBが最大値をとるクランク角度においてθ(3)=0となるようにする。
条件2:Wiebe(3)の最大値と、グラフC(すなわち、実熱発生率−Wiebe(1)−Wiebe(2))の最大値とを一致させる。
条件3:Wiebe(3)が最大値をとるクランク角度と、グラフCが最大値をとるクランク角度とを一致させる。なお、以下では、Wiebe(3)が最大値をとるクランク角度θ(3)をθ*(3)とする。
条件4:条件1〜3を満足することを前提とした上で、0≦θ(3)≦θ*(3)の範囲、すなわち、Wiebe(3)の起点からWiebe(3)およびグラフCが最大値をとるクランク角度までの範囲における、Wiebe(3)とグラフCとの誤差評価値を最小化する。
本実施形態では、上述したようにして定めたWiebe(1)〜Wiebe(3)の足し合わせによって、熱発生率をシミュレートする。
なお、上記の説明では、3つのWiebe関数を組み合わせる場合について述べたが、本発明において組み合わせるWiebe関数の数は、2つでも、4つ以上でもよい。4つ以上のWiebe関数を組み合わせる場合には、上記の手法と同様にして、4つ目以降のWiebe関数を順次定めればよい。
図4は、Wiebe(1)のみのグラフと、Wiebe(1)とWiebe(2)との足し合わせのグラフと、Wiebe(1)からWiebe(3)までの足し合わせのグラフとを、実熱発生率と比較した図である。図4から分かるように、組み合わせるWiebe関数の数を多くしていくほど、実熱発生率のグラフに近づいていく。よって、本実施形態では、必要とされるシミュレーション精度に応じて、組み合わせるWiebe関数の数を決めればよい。
以下、上記の手法を実現する際に必要となる数式の導出方法について説明する。まず、上記(1)式のWiebe関数が最大値をとるクランク角度θを求める。具体的には、上記(1)式をθで微分し、d2Q/dθ2=0とおいた上で、下記の式展開を行うことにより、Wiebe関数が最大値をとるクランク角度θ*を表す式が得られる。
上記(5)式で表されるクランク角度θ*において、上記(1)式のWiebe関数は最大値をとる。そこで、このクランク角度θを上記(1)式に代入することにより、上記(1)式のWiebe関数の最大値(dQ/dθ)maxは、次式のように求められる。
なお、上記(8)式中、パラメータaは前述した通り6.9である。また、同式中、Qtotalは、既述した手法に従って算出可能である。
[実施の形態1における具体的処理]
以下、本実施形態の具体的処理について説明する。図5は、上述した手法に従ってWiebe(i)を順次定めるべく、本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。
以下、本実施形態の具体的処理について説明する。図5は、上述した手法に従ってWiebe(i)を順次定めるべく、本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。
Wiebe(i)がシミュレートすべき波形をdQ/dθ(i)とすると、図3から分かるように、dQ/dθ(1)は、実熱発生率そのものであり、dQ/dθ(2)は、実熱発生率からWiebe(1)を引いたものである。また、i≧3の場合には、dQ/dθ(i)は、Wiebe(i)からWiebe(i-1)までの総和を実熱発生率から引いたものである。以上をまとめると、dQ/dθ(i)は、次式のように表すことができる。
図5に示すルーチンの処理によれば、まず、上記(9)式に基いて、dQ/dθ(i)が算出される。なお、本ルーチンの処理において、iの初期値は1とされる。また、実熱発生率の算出方法は、既述した通りである。そして、その算出されたdQ/dθ(i)の最大値(dQ/dθ)max(i)と、その最大値(dQ/dθ)max(i)を示すクランク角度θ*(i)とを求める処理が実行される(ステップ100)。
なお、上記クランク角度θ*(i)は、図3から分かるように、i=1の場合には、点火時期SAから、dQ/dθ(1)すなわち実熱発生率が最大値(dQ/dθ)max(1)を示すクランク角度までのクランク角度幅である。また、i≧2の場合には、クランク角度θ*(i)は、dQ/dθ(i-1)が最大値(dQ/dθ)max(i-1)を示すクランク角度から、dQ/dθ(i)が最大値(dQ/dθ)max(i)を示すクランク角度までのクランク角度幅である。
上記ステップ100の処理に続いて、Wiebe(i)の形状パラメータm(以下、m(i)と記す)および効率k(以下、k(i)と記す)を決定する処理が実行される(ステップ102)。以下、この処理について、具体的に説明する。まず、Wiebe(i)のパラメータとしてのクランク角度θ(以下、θ(i)と記す)の起点、すなわちθ(i)=0の点は、i=1の場合には点火時期SAとされ、i≧2の場合には、dQ/dθ(i-1)が最大値(dQ/dθ)max(i-1)を示すクランク角度とされる。次いで、0≦θ(i)≦θ*(i)の範囲において、dQ/dθ(i)に対するWiebe(i)の誤差が最小となるように、所定の最適化手法により、最適なm(i)およびk(i)の値が算出される。本実施形態では、上記最適化手法として、最小2乗法を用いるものとする。具体的には、各クランク角度におけるdQ/dθ(i)とWiebe(i)との偏差の2乗を、0≦θ(i)≦θ*(i)の範囲に渡って足し合わせることにより算出される誤差評価値が最小となるように、m(i)およびk(i)の値が決定される。また、この誤差評価値を算出するに際しては、上記(8)式の左辺に上記ステップ100で算出された(dQ/dθ)max(i)を代入し、同式の右辺のθ*に上記ステップ100で算出されたθ*(i)を代入した式が満足されるように、m(i)およびk(i)の組み合わせが選択されるものとする。これにより、dQ/dθ(i)の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、Wiebe(i)の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、m(i)およびk(i)を決定することができる。
なお、Wiebe(i)の燃焼期間θp(以下、θp(i)と記す。)は、上記(7)式に、上記ステップ100において算出されたθ*(i)と、上記ステップ102において決定されたm(i)と、a=6.9とを代入することにより、算出することができる。よって、本実施形態では、各Wiebe(i)を特定するために必要なパラメータは、θ*(i)、m(i)およびk(i)の3つとなる。
上記ステップ102の処理に続いて、実熱発生率の波形と、ΣWiebe(i)の波形との誤差が、基準以下になっているか否かが判別される(ステップ104)。ここで、ΣWiebe(i)は、1番目からi番目までのWiebe関数の足し合わせを意味する。上記ステップ104においては、具体的には、例えば上述した最小2乗法等の所定の方法に従って、実熱発生率の波形の全体に渡り、実熱発生率とΣWiebe(i)との誤差評価値が算出され、その誤差評価値が基準値以内に収まっているか否かが判別される。その結果、実熱発生率とΣWiebe(i)との誤差が基準以下になっていないと判別された場合には、iをi=i+1と更新した上で、上記ステップ100以下の処理が再度実行される。つまり、追加して足し合わせるためのWiebe関数を求める処理が実行される。
一方、上記ステップ104において、実熱発生率とΣWiebe(i)との誤差が基準以下になっていると判別された場合には、本ルーチンの処理が終了される。
以上説明したように、本実施形態によれば、複数のWiebe関数を適切な方法で組み合わせることにより、実熱発生率を精度良くシミュレートすることができる。特に、図4から分かるように、燃焼開始直後の熱発生率や、熱発生率の最大値付近において、誤差を極めて小さくすることができる。熱発生率のシミュレーション結果を利用して筒内圧やトルクを推定する場合には、燃焼開始直後の熱発生率や、熱発生率の最大値付近が、推定値に大きく影響する。このため、本実施形態によれば、筒内圧やトルクの推定精度を十分に向上することができる。
また、本実施形態では、組み合わせるWiebe関数の数を増やすほど、シミュレーション精度を高めることができる。一方、本実施形態では、上述したように、組み合わせるWiebe関数の各々につき、θ*、mおよびkの3つのパラメータを定める必要がある。このため、組み合わせるWiebe関数の数を増やすと、演算負荷が大きくなる。本実施形態では、要求精度に応じて、組み合わせるWiebe関数の数を設定することにより、演算負荷が大きくなりすぎることなく、十分なシミュレーション精度を得ることができる。
以上説明したような本実施形態の熱発生率のシミュレーション方法は、例えば、内燃機関10の制御ロジックを開発する段階などにおいて、利用することができる。従来、内燃機関10の制御ロジックの開発に際しては、様々な運転状態の下で、筒内圧やトルクなどを実測する作業が行われている。本実施形態の熱発生率のシミュレーション方法を次のように利用すれば、このような作業を簡略化することができる。まず、内燃機関10のいくつかの運転状態の下で、組み合わせる各Wiebe関数のパラメータθ*、m、kの値を上述した手法に従って決定することにより、それらの値と運転状態との関係を把握する。その関係を利用すれば、各運転状態毎に、熱発生率をシミュレーションによって高精度に求めることができる。そして、その求められた熱発生率と、上記(4)式の関係とを利用すれば、クランク角度毎の筒内圧を算出することができる。そして、クランク角度毎の筒内圧が求まれば、内燃機関10のトルク(図示トルク)を算出することができる。以上のようにして、筒内圧やトルクを実測する作業を、熱発生率シミュレーションに基づく予測で置き換えることができる。本実施形態の熱発生率のシミュレーション方法を利用すれば、実機データの計測点数を大幅に削減することができる。このため、開発工数、開発コスト、開発期間を削減することができる。
また、上記のようにして把握された熱発生率のシミュレーションモデルを、車載ECUに記憶させるようにしてもよい。これにより、内燃機関10の筒内圧やトルクを車両上で精度良く予測することができ、その予測結果を利用して、例えばトルクデマンド制御やドライバビリティ改善制御などの各種制御を精度良く行うことが可能となる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。
次に、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。
本実施形態では、上記(10)式のWiebe関数を単独で利用して、熱発生率をシミュレートする。上記(10)式中のクランク角度θは、点火時期SAからのクランク角度を表す。また、θbは、着火遅れである。着火遅れθbは、点火時期SAと、熱発生が開始するクランク角度との差である。本実施形態では、θ*、m、kに加えて、着火遅れθbが、決定すべきパラメータとなる。
上記(11)式からは、熱発生率dQ/dθに筒内容積Vの逆数1/Vを乗じた値が、筒内圧Pの変化率dP/dθに影響することが分かる。すなわち、筒内容積Vが小さいクランク角度領域における熱発生率が、筒内圧に大きく影響する。従って、筒内圧の推定を目的として熱発生率シミュレーションを行う場合であれば、筒内容積Vが小さいクランク角度領域において、Wiebe関数と実熱発生率とが精度良く一致していることが望ましいと言える。
そこで、本実施形態では、上記(10)式のWiebe関数のパラメータを決定する際に、Wiebe関数と実熱発生率との偏差に、1/Vを重みとして乗じた値に基いて誤差評価値を算出することとした。具体的には、本実施形態では、誤差評価値を次式により算出する。
なお、上記(12)式中、dQ/dθは実熱発生率であり、Wiebeは上記(10)式のWiebe関数で算出される熱発生率である。筒内容積Vは、前述したようにクランク角度θの関数である。Σは、クランク角度毎の値の総和をとることを意味する。
本実施形態では、決定すべきWiebe関数パラメータθ*、m、kおよびθbの値を変化させながら、上記(12)式の誤差評価値を繰り返し算出し、誤差評価値が最小となるように、それらのWiebe関数パラメータを決定する。これにより、筒内容積Vの小さいクランク角度領域、すなわち筒内圧に及ぼす影響の大きいクランク角度領域における誤差が特に小さくなるように、熱発生率をシミュレートすることができる。よって、単一のWiebe関数を用いてシミュレーションを行う場合であっても、内燃機関10の筒内圧や、筒内圧から算出されるトルク(図示トルク)を高精度に推定することができる。
なお、上述した実施形態では、単一のWiebe関数を用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、実施の形態1のように複数のWiebe関数を組み合わせてシミュレーションを行う場合に、本実施形態の手法を適用するようにしてもよい。
実施の形態3.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態3について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態3について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。
本実施形態では、Wiebe関数を用いて内燃機関10のトルクを推定する場合に、統計的な手法によって誤差を補正して、推定精度を向上させる。
図6は、本実施形態におけるトルクモデル作成手法を説明するための図である。図6に示すように、本実施形態では、まず、Wiebe関数を用いて内燃機関10の熱発生率を推定するWiebe関数モデル60を作成する。このWiebe関数モデルの作成方法は、実施の形態1で述べた手法を用いても、実施の形態2で述べた手法を用いても、あるいは他の公知の手法を用いてもよい。
Wiebe関数モデル60により算出された熱発生率は、シリンダモデル62を用いて、トルクに換算することができる。シリンダモデル62は、まず、上記(4)式を利用して熱発生率を筒内圧(以下「モデル筒内圧」という)に換算する。次いで、そのモデル筒内圧を、次式を利用してトルクTorqueに換算する。
本実施形態では、上述したようにして、Wiebe関数モデル60およびシリンダモデル62を用いて算出されるトルク(図示トルク)を「モデルトルク」と称する。
ところで、Wiebe関数モデル60を作成する際には、前述したように、いくつかの運転状態の下で、クランク角度毎の実筒内圧を計測することが必要である。つまり、Wiebe関数モデル60の作成がなされた場合には、筒内圧の実測データが存在していることになる。その実筒内圧を上記(13)式に代入すれば、内燃機関10の実際のトルク(図示トルク)を算出することができる。このようにして算出されるトルクを以下「実トルク」と称する。
本実施形態では、上記実トルクと上記モデルトルクとの差(トルク誤差)と、運転条件(空燃比A/F、機関回転数NE、負荷率KL、点火時期SA等)との関係に基いて、誤差補正モデル(誤差補正関数)を作成する。このような誤差補正モデルによれば、内燃機関10の運転状態に基づいて、モデルトルクと実トルクとの間に存在する誤差を精度良く推定することができる。そこで、本実施形態では、内燃機関10のトルクを推定する際、Wiebe関数モデル60およびシリンダモデル62を用いて算出されるモデルトルクを、上記誤差補正モデルによって算出されるトルク誤差で補正することによって、最終的な推定トルクを算出することとした。これにより、モデルトルクに内在する誤差を精度良くする補正することができ、正確な推定トルクを算出することができる。
また、本実施形態では、Wiebe関数モデルを作成する際に計測された実筒内圧のデータを利用して誤差補正モデルを作成することができる。よって、誤差補正モデルの作成のために新たな計測作業が必要とされることはない。このため、開発の負担を増大することなく、トルクモデルの精度を向上することができる。
10 内燃機関
12 クランク角センサ
14 吸気弁
16 排気弁
18 筒内圧センサ
21 吸気圧センサ
30 点火プラグ
33 空燃比センサ
34 触媒
50 ECU(Electronic Control Unit)
12 クランク角センサ
14 吸気弁
16 排気弁
18 筒内圧センサ
21 吸気圧センサ
30 点火プラグ
33 空燃比センサ
34 触媒
50 ECU(Electronic Control Unit)
Claims (4)
- 内燃機関の熱発生率を、複数のWiebe関数に基づいてシミュレートする方法であって、
実熱発生率を求めるステップと、
実熱発生率の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、1番目のWiebe関数の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、1番目のWiebe関数を定めるステップと、
i番目(iは2以上の整数)のWiebe関数について、(i−1)番目までのWiebe関数を実熱発生率から差し引いた波形の最大値およびその最大値を示すクランク角度と、i番目のWiebe関数の最大値およびその最大値を示すクランク角度とが一致するように、i番目のWiebe関数を定めるステップと、
i番目までのWiebe関数と実熱発生率との誤差を評価するための誤差評価値が基準値以下であるか否かを判別するステップとを備え、
前記誤差評価値が前記基準値以下となるまで、前記iの値を増加させることを特徴とする内燃機関の熱発生率のシミュレーション方法。 - 内燃機関の熱発生率をWiebe関数によってシミュレートする方法であって、
実熱発生率を求めるステップと、
クランク角度毎の実熱発生率とWiebe関数との偏差に対し、各クランク角度における筒内容積の逆数を重みとして乗じた値に基いて、実熱発生率とWiebe関数との誤差を評価するための誤差評価値を算出するステップと、
前記誤差評価値が最小となるようにWiebe関数を定めるステップと、
を備えることを特徴とする内燃機関の熱発生率のシミュレーション方法。 - 内燃機関のトルクを推定するトルクモデルを作成する方法であって、
前記内燃機関の実筒内圧を運転状態毎に計測するステップと、
前記実筒内圧に基づいて、Wiebe関数によって熱発生率をシミュレートするWiebe関数モデルを作成するステップと、
前記実筒内圧に基いて実トルクを算出するステップと、
前記Wiebe関数モデルによってシミュレートされる熱発生率に基いて、モデル筒内圧を算出するステップと、
前記モデル筒内圧に基いて、モデルトルクを算出するステップと、
前記実トルクと前記モデルトルクとの差であるトルク誤差と、運転状態との関係に基いて、誤差補正モデルを作成するステップと、
を備えることを特徴とする内燃機関のトルクモデル作成方法。 - 内燃機関のトルクを推定する方法であって、
Wiebe関数モデルを用いてモデルトルクを算出するステップと、
前記モデルトルクに与えるべき補正量を、誤差補正モデルを用いて算出するステップと、
前記モデルトルクに前記補正量を与えることにより推定トルクを算出するステップと、
を備え、
前記誤差補正モデルは、前記Wiebe関数モデルを作成する際に計測された前記内燃機関の実筒内圧から算出された実トルクと、前記モデルトルクとの差に基いて作成されたものであることを特徴とする内燃機関のトルク推定方法。
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