JP2008127899A - スイングドア用ヒンジユニット及びスイングドア - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヒンジユニット1は、ドア枠3に固定される枠側ヒンジ部材20と、ドア板5を両面から挟み込むコ字状の取付け部41、及び、該取付け部41の基端面41aに形成された係合部45を有するドア板側ヒンジ部材40と、を備えている。また、ドア板をオートリターンさせるために、基端面41aを端面23に所定の付勢力で当接させるコイルスプリングSと、そのコイルスプリングSの付勢力を調整するための調整機構と、を備えている。調整機構の調整部64aは、ドア板側ヒンジ部材40の取付け部41の基端面41aに設けられている。
【選択図】図1
Description
特許文献1記載のヒンジユニットでは、ドア板が開くにつれてドア板側ヒンジ部材内に収容されたコイルスプリングが徐々に押し縮められ、それにより生じた弾性力によりドア板がオートリターンするようになっている。
また、本発明の第2のスイングドア用ヒンジユニット(側面調整タイプ)は、前記調整手段の調整部が、前記取付け部の側面に設けられていることを特徴とするものである。
また、第2のヒンジユニットは、調整部がヒンジユニットの取付け部側面に設けられているので、ドア板が閉位置にある状態でも付勢力の調整を行うことができる。
この場合、送りネジを回すことで、可動ブロック及びそれに固定されたスプリング引掛け軸が進退移動する。このような構成によれば、可動ブロックを任意の位置で停止させることができるので、スプリング引掛け軸間の寸法を自由に調整することができる。
このような構成によれば、複数のスプリングを有しているにも関わらず、調整操作部は一箇所であるので、調整を行い易いという利点がある。
なお、「側面」とは、幾何学上厳密な意味での取付け部の側面のみではなく、ドア板が閉位置にある状態で外部からアクセス可能な、取付け部の他の部位をも含む。
図1は、本発明のヒンジユニットの一形態を正面側から見た縦断面図である。図2は、図1のヒンジユニットの横断面図であり、図2(A)、(B)がドア板が閉位置にある状態を示し、図2(C)がドア板が所定角度開いた状態を示している。図3は、図1のヒンジユニットの右側面図である。
上下の突出部21A、21Cは、固定部29の上側及び下側にそれぞれ形成されている。中間の突出部21Bは、これら突出部21A、21Cの間に形成されており、突出部21A、21Cよりもやや薄い。突出部21Aと中間の突出部21Bとの間、及び、突出部21Cと中間の突出部21Bとの間は凹部となっており、この凹部に、ドア板側ヒンジ部材40の係合部45(詳細後述)が入り込むようになっている。
図2(A)に示すように、突起部21A、21B、21Cの端面(摺動面)23は、閉位置にあるドア板5に略直交する方向(図示上下方向)のストレート面23aと、該ストレート面23aの両端からR部23b、23bを介して図示左側(固定部29側に向かう方向)に延びる側面23c、23cと、を有している。この側面23c、23cの図示左側の端部からは、横方向の中心線Lxに向かって互いに近づくようにカーブする曲面23d、23dが形成されている。
突起部21A、21B、21Cの外周がこのようにカム状に形成されているのは、図4、図5に示すように、ドア板側ヒンジ部材40がスイングする際に、同ヒンジ部材40が枠側ヒンジ部材20から徐々に離れるようにするためである。これにより、枠側ヒンジ部材20のスプリング引掛け軸A1(詳細後述)と、ドア板側ヒンジ部材40のスプリング引掛け軸A2(詳細後述)との間の寸法が、ドア板5のスイングに応じて徐々に長くなることとなる。
図1、図2に示すように、このドア板側ヒンジ部材40は、ドア板5の縁の一部を両面から挟み込むコ字状の取付け部41と、この取付け部41の基端面41aから張り出した、枠側ヒンジ部材20側に差し込まれる上下2つの係合部45と、を有している。
図1に示すように、側板43の四隅付近には、同側板43をドア板5表面にネジ止めするための孔41hが形成されている。ドア板5の縁にはコ字状の切欠き部5aが形成されているが、これは、可動ブロック62(詳細下記)やスプリング引掛け軸A2(詳細下記)との緩衝を避けるためである。
送りネジ64は、ドア板側ヒンジ部材40の基端部44の中央に設けられたネジ保持部67によって保持されており、その場で軸回転可能となっている。ネジ保持部67は、ドア板側ヒンジ部材40の一部として一体に設けられている。送りネジ64の頭部64aは、一例として六角レンチで回せる形状であり、ドア側ヒンジ部材40の基端面41aに出ている(図2参照)。送りネジ64のネジ部64bは上記可動ブロック62のネジ孔62hにねじ込まれている。
コイルスプリングSが引き伸ばされたことにより生じた弾性力は、ドア板側ヒンジ部材40内のスプリング引掛け軸A2、可動ブロック62、及び送りネジ64を介してドア板側ヒンジ部材40の基端部44に作用し、同ヒンジ部材40の基端面41aを、枠側ヒンジ部材20の突出部21A、21B、21Cの端面23(図1ではストレート部23a)に所定の付勢力で押し付けている。
図4(A)は、ドア板5が閉位置(角度θ=0°)にある状態を示しており、図4(B)はドア板5が45°開いた状態を示している。図5(A)、(B)はそれぞれ、ドア板5が70°、105°開いた状態を示している。
図4(A)に示すように、ドア板5が閉位置(角度θ=0°)にあるとき、軸A1、A2の間の寸法L1は一例として約92mmである。この状態では、コイルスプリングSがやや伸ばされており、コイルスプリングSの弾性力が、ドア板側ヒンジ部材40の基端面41aを枠側ヒンジ部材20のストレート面23aに押し付ける付勢力として作用している。
なお、図4(A)の状態では、枠側ヒンジ部材20のスプリング引掛け軸A1は、ドア板側ヒンジ部材40の長孔45h内における最も基端面41a寄りの位置に存在している。
枠側ヒンジ部材20の端面23がカム状であるため、このカムの作用により、ドア板側ヒンジ部40は枠側ヒンジ部材20から離れながらスイングする。ドア板5が角度θ=45°まで開いた図4(B)の状態では、軸A1、A2の間の寸法L2は一例として約110mmであり、図4(A)の状態より18mm長くなっている。
図6の状態では、コイルスプリングSの長さがL2まで伸びている。これにより生じたコイルスプリングSの弾性力は、スプリング引掛け軸A2、可動ブロック62、及び送りネジ64等を介して、ドア板側ヒンジ部材40全体を枠側ヒンジ部材20側に押し付ける付勢力f2として作用している。
図6では、ドア板側ヒンジ部材40の基端面41aが枠側ヒンジ部材20の端面23(23a)から離れて描かれているが、実際には図4(B)に示す通り、基端面41aはヒンジ部材20の端面23に接している。そのため、基端面41aは付勢力f2で同端面23に押し付けられることとなる。この付勢力f2は、ドア板5及びそれに取り付けられたドア板側ヒンジ部材40を元の位置に戻す方向のモーメント力として作用し、この作用によりドア板5がオートリターンする。
図5(A)、(B)の状態においても、上記同様、コイルスプリングSによる付勢力がドア板5を元の位置に戻す方向のモーメント力として作用しており、この作用によりドア板5がオートリターンする。
特に、同調整機構を操作するための調整部が、送りネジ64の頭部64aとしてドア板側ヒンジ部材40の基端面41aに出ているので、図2(C)に示したようにドア板5を例えば70°まで開けたところで送りネジ64を回すことができる。そのため、ドア側ヒンジ部材40からドア板5を外したり、あるいは、ドア板側ヒンジ部材40と枠側ヒンジ部材20とを分解したりすることなく容易に調整を行うことができる。
また、上記の例では図2(C)に示したようにドア板5が70°スイングした時点で送りネジ64の頭部64aに工具を差し込めるようになる構成について説明したが、これに限らず例えば60°以上スイングした時点で、工具を差し込めるようになる構成とすることもできる。
図8は、ドア側ヒンジ部材40の基端面41aに、付勢力を調整するための調整部として2つの調整軸66A、66Bを設けた例を示している。
図8(A)、(B)に示すように、このヒンジユニットでは、ドア板側ヒンジ部材40内に、頭部がかさ歯車状の送りネジ64′が回動可能に配置されている。送りネジ64′の頭部64a′は基端面41a側に向いており、同ネジ64′のネジ部64b′は可動ブロック62のネジ孔62h内にねじ込まれている。
図9は、ドア側ヒンジ部材40の側面(側板43)に、付勢力を調整するための調整部としての調整軸66Cを設けた例を示している。
図9に示すように、このヒンジユニットでは、図8の構成と同様、ドア板側ヒンジ部材40内に、頭部がかさ歯車状の送りネジ64′が回動可能に配置されている。調整軸66Cは、図8の調整軸66A、66Bとほぼ同じものであり、頭部66aを側面に向けた状態で、側板43の根元付近(枠側ヒンジ部材20に近い側)に設けられている。調整軸66Cの先端はかさ歯車状となっており、送りネジ64′のかさ歯車状の頭部と噛み合っている。
20・・・枠側ヒンジ部材、21A〜21C・・・突出部、23・・・端面、23a・・・ストレート面、23b・・・R部、23c・・・側面、23d・・・曲面
29・・・固定部、29a・・・止め孔
40・・・ドア板側ヒンジ部位座、41・・・取付け部、41a・・・基端面、41h・・・孔、43・・・側板、44・・・基端部、45・・・係合部、45h・・・長孔
62・・・可動ブロック、62h・・・ネジ孔、64、64′・・・送りネジ、64a、64a′・・・頭部、64b、64b′・・・ネジ部、66A〜C・・・調整軸、67・・・ネジ保持部
A1、A2・・・スプリング引掛け軸、S・・・コイルスプリング
Claims (9)
- ドア枠内でオートリターン式にスイング開閉されるドア板を支持するヒンジユニットであって、
前記ドア枠に固定される固定部、及び、該固定部から張り出した突出部、を有する枠側ヒンジ部材と、
前記ドア板に取り付けられる取付け部、及び、該取付け部の基端面に形成され、前記枠側ヒンジ部材の前記突出部に係合する係合部、を有し、前記基端面を前記突出部の端面に摺動させながら前記枠側ヒンジ部材に対してスイングするドア板側ヒンジ部材と、
前記ドア板をオートリターンさせるために、前記ドア板側ヒンジ部材を前記枠側ヒンジ部材に対して回転付勢する付勢手段と、
該付勢手段の付勢力の大きさを調整するための調整機構と、
を備え、
該調整手段の調整部が、前記ドア板側ヒンジ部材の前記基端面に設けられていることを特徴とするスイングドア用ヒンジユニット。 - 前記ドア板側ヒンジ部材内に設けられたスプリング引掛け軸と、
前記枠側ヒンジ部材内に設けられた他のスプリング引掛け軸と、をさらに有し、
前記付勢手段が、両スプリング引掛け軸の間に架け渡されたスプリングであり、
前記ドア板をスイングさせるにつれて、前記スプリング引掛け軸間の寸法が長くなって前記スプリングが引き伸ばされることを特徴とする、請求項1に記載のスイングドア用ヒンジユニット。 - 前記調整機構が、
前記ドア板側ヒンジ部材内の前記スプリング引掛け軸を保持すると共に、ネジ孔を有し、前記スプリングの長さ方向に進退移動可能に構成された可動ブロックと、
ネジ部が前記可動ブロックの前記ネジ孔にねじ込まれると共に、頭部が前記調整部として前記基端面に位置させられた送りネジと、
を有していることを特徴とする、請求項2に記載のスイングドア用ヒンジユニット。 - 前記調整機構が、
前記ドア板側ヒンジ部材内の前記スプリング引掛け軸を保持すると共に、ネジ孔を有し、前記スプリングの長さ方向に進退移動可能に構成された可動ブロックと、
ネジ部が前記可動ブロックの前記ネジ孔に差し込まれると共に、頭部がかさ歯車状に形成された送りネジと、
を有し、
前記調整部が、前記送りネジの前記かさ歯車状の前記頭部と噛み合って同ネジを回すことが可能に構成されていると共に、前記基端面における前記ドア板の表面寄りの位置、及び、同ドア板の裏面寄りの位置、の2箇所に設けられていることを特徴とする、請求項2に記載のスイングドア用ヒンジユニット。 - 前記ドア板が60°以上スイングした際に、前記調整部に工具を差込むことができるようになることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスイングドア用ヒンジユニット。
- ドア枠内でオートリターン式にスイング開閉されるドア板を支持するヒンジユニットであって、
前記ドア枠に固定される固定部、及び、該固定部から張り出した突出部、を有する枠側ヒンジ部材と、
前記ドア板に取り付けられる取付け部、及び、該取付け部の基端面に形成された前記枠側ヒンジ部材の前記突出部に係合する係合部、を有し、前記基端面を前記突出部の端面に摺動させながら前記枠側ヒンジ部材に対してスイングするドア板側ヒンジ部材と、
前記ドア板をオートリターンさせるために、前記ドア板側ヒンジ部材を前記枠側ヒンジ部材に対して回転付勢する付勢手段と、
該付勢手段の付勢力の大きさを調整するための調整機構と、
を備え、
該調整手段の調整部が、前記ドア板側ヒンジ部材の前記取付け部の側面に設けられていることを特徴とするスイングドア用ヒンジユニット。 - 前記ドア板側ヒンジ部材内に設けられたスプリング引掛け軸と、
前記枠側ヒンジ部材内に設けられた他のスプリング引掛け軸と、をさらに有し、
前記付勢手段が、両スプリング引掛け軸の間に架け渡されたスプリングであり、
前記調整機構が、
前記ドア板側ヒンジ部材内の前記スプリング引掛け軸を保持すると共に、ネジ孔を有し、前記スプリングの長さ方向に進退移動可能に構成された可動ブロックと、
ネジ部が前記可動ブロックの前記ネジ孔に差し込まれると共に、頭部がかさ歯車状に形成された送りネジと、
を有し、
前記調整部が、前記送りネジの前記かさ歯車状の前記頭部と噛み合って同ネジを回すことが可能に構成されると共に、前記ドア板側ヒンジ部材の前記取付け部の前記側面に設けられていることを特徴とする、請求項6に記載のスイングドア用ヒンジユニット。 - 前記スプリングを複数有し、
前記可動ブロック及び送りネジの上下に、該スプリングがそれぞれ配置されていることを特徴とする、請求項3、4又は7項に記載のスイングドア用ヒンジユニット。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載のスイングドア用ヒンジユニットと、
該ヒンジユニットを介してドア枠に固定されるドア板と、
を備えることを特徴とするスイングドア。
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CN112594311A (zh) * | 2020-12-21 | 2021-04-02 | 中车眉山车辆有限公司 | 一种拉力可调的对称式弹簧装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6017492Y2 (ja) * | 1980-12-12 | 1985-05-29 | 株式会社ソリツク | 回転ドアの閉成位置保持装置 |
JPH0347091Y2 (ja) * | 1982-07-20 | 1991-10-07 |
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