JP2008103256A - 有機el発光装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】蒸着により形成される複数の色変換層を、損傷を与えることなしにパターニングすることができる有機EL発光装置の製造方法の提供。
【解決手段】有機EL素子と、異なるパターン形状を有する複数種の色変換層とを含む有機EL発光装置の製造方法であって、(1)有機EL素子を形成する工程と、(2)蒸着法によって複数種の色変換層を形成する工程と、(3)レーザー光を用いて複数種の色変換層をパターニングする工程と、(4)工程(3)において使用されるレーザー光を吸収する保護層を形成する工程とを含み、複数種の色変換層を形成するために工程(2)および(3)を反復し、工程(3)の後に工程(2)を行う場合には、工程(3)と工程(2)との間で工程(4)を実施することを条件とする有機EL発光装置の製造方法。
【選択図】図1
【解決手段】有機EL素子と、異なるパターン形状を有する複数種の色変換層とを含む有機EL発光装置の製造方法であって、(1)有機EL素子を形成する工程と、(2)蒸着法によって複数種の色変換層を形成する工程と、(3)レーザー光を用いて複数種の色変換層をパターニングする工程と、(4)工程(3)において使用されるレーザー光を吸収する保護層を形成する工程とを含み、複数種の色変換層を形成するために工程(2)および(3)を反復し、工程(3)の後に工程(2)を行う場合には、工程(3)と工程(2)との間で工程(4)を実施することを条件とする有機EL発光装置の製造方法。
【選択図】図1
Description
本発明はパターニングされた色変換層の製造方法に関する。詳細には、本発明は、レーザーアブレーションによるパターニング工程を含む色変換層の製造方法に関する。さらに、本発明は、該色変換層の製造方法を含む有機EL素子の製造方法、ならびに当該製造方法によって製造された有機EL素子に関する。
表示装置に適用される発光素子の一例として、有機化合物の薄膜積層構造を有する有機EL素子が知られている。有機EL素子は、薄膜の自発光型素子であり、低駆動電圧、高解像度、および低い視野角依存性といった優れた特徴を有する。このことから、有機EL素子およびそれを用いた表示装置(有機EL発光装置)の実用化に向けて様々な検討がなされている。
有機EL発光装置をマルチカラーまたはフルカラー化する方法として、近年では色変換方式が検討されている。この色変換方式では、発光源として有機EL素子を用い、その発光域の光を吸収し、可視光領域の蛍光を発光する蛍光材料を波長変換部(色変換層)として用いる(たとえば、特許文献1および2参照)。この方式では、白色以外の発光を行う有機EL素子を利用可能であるため、より輝度の高い有機EL素子を光源に適用することができる。また、従来、色変換方式では、青緑色の発光を行う有機EL素子が用いられてきたが、色純度の向上を目的として純青色の発光を行う有機EL素子の利用も検討されている(たとえば、特許文献3〜5参照)。
有機EL発光装置において所望の位置に色変換層を設けるためには、全面に均一に設けられた色変換層をパターニングする方法が検討されてきた。色変換層のパターニング方法としては、(1)無機蛍光体の場合と同様に、蛍光色素を液状のレジスト(光反応性ポリマー)中に分散させ、これをスピンコート法などで成膜した後、蛍光色素/レジスト膜そのものをフォトリソグラフィー法でパターニングする方法(たとえば、特許文献2および6参照)、あるいは(2)塩基性バインダーと蛍光材料(蛍光色素または蛍光顔料)との分散物を成膜し、その上にフォトレジストをパターン状に形成して、パターン状フォトレジストをマスクとして塩基性バインダー/蛍光材料膜を酸性水溶液でエッチングする方法(特許文献7参照)などのウエット法が提案されてきている。
ウエット法によるパターニングは、溶媒または水溶液等を現像液として用いるため、溶剤および水に弱い色変換層を含む有機EL素子の製造においては、保護層を設けるなどの多くの複雑な工程が必要であり、他の方法が望まれていた。
上記のウエット法以外の方法としては、マスクを用いた蒸着法によって、色変換層をパターン状に形成する方法が提案されている(たとえば、特許文献8参照)。しかしながら、マスクを用いた蒸着では高精細なパターニングに限界がある。蒸着パターンが高精細になるとマスクで微細なパターンを作成することは困難になる。たとえば、マスクの開口部が小さくなりすぎるとエッチングによるマスク作製が不可能となり、開口部間の間隔が狭くなりすぎると作製したマスクの強度が不足する。また、高精細になればなるほど、マスクと被製膜基板(有機EL素子)との位置合わせ精度も厳しくなってくるという問題がある。これらのことから、マスク蒸着法の限界は200ppiと言われている。さらに、マスク成膜においてはマスクにパーティクルが付着することがあり、パーティクルによるパターンの乱れが生じることがある。そこでマスクを使用することなしに、蒸着材料の微細パターンの形成方法が求められている。たとえば、それらの蒸着材料パターンの形成方法としてレーザー光によって金属電極および有機材料をパターニングする方法が提案されている(たとえば、特許文献9および10参照)。しかしながら、色変換層のレーザー光パターニングによる製造方法、特に複数種(2種またはそれ以上)の色変換層のレーザー光によるパターニングによる製造方法は未だ知られていない。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、蒸着によって形成される複数種(層)の色変換層の高精細なレーザーパターニング方法を提供することを目的とする。さらに、当該方法を用いた有機EL発光装置の製造方法、得られる有機EL発光装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様である、有機EL素子と、異なるパターン形状を有する複数種の色変換層とを含む有機EL発光装置の製造方法は、(1)有機EL素子を形成する工程と、(2)蒸着法によって前記複数種の色変換層の1つを形成する工程と、(3)レーザー光を用いて前記複数種の色変換層の1つをパターニングする工程と、(4)工程(3)において使用されるレーザー光を吸収する保護層を形成する工程とを含み、複数種の色変換層を形成するために工程(2)および(3)を反復し、工程(3)の後に工程(2)を行う場合には、工程(3)と工程(2)との間で工程(4)を実施することを条件とすることを特徴とする。ここで、複数種の色変換層は、青色光を緑色光に変換する第1の色変換層、および青色光を赤色光に変換する第2の色変換層であってもよい。また、保護層は、SiN、IZOおよびITOからなる群から選択される材料から形成されてもよく、および/または100〜500nmの膜厚を有してもよい。
本発明の第2の態様である有機EL発光装置は、有機EL素子と、パターン形状を有する第1色変換層と、レーザー光によって第1色変換層とは異なるパターン形状にパターニングされる第2色変換層と、保護層とを含み、前記保護層が前記レーザー光を吸収する材料から形成され、および前記保護層が第1色変換層と第2色変換層との間に配置されていることを特徴とする。ここで、第1色変換層は青色光を緑色光に変換する層であってもよく、第2色変換層は青色光を赤色光に変換する層であってもよい。また、保護層は、SiN、IZOおよびITOからなる群から選択される材料から形成されていてもよく、および/または100〜500nmの膜厚を有してもよい。
前述のような構成を採ることによって、蒸着によって形成される複数種の色変換層のそれぞれをパターニングする際に、当該層以外に色変換層に対して悪影響を及ぼすことなしに、高精細なレーザー光によるパターニングが可能となる。特に、本方法は、蒸着によって形成される色変換層を高精細にパターニングすることが可能である。したがって、このレーザーパターニング方法は、高精細表示が可能な有機EL発光装置を製造する上で極めて有用である。
以下、本発明について図面を参照して説明する。図1は、本発明の製造方法によって得られる有機EL発光装置の構成例を示す図である。図1の有機EL発光装置は、基板とは反対側に光を取り出すトップエミッション型であり、基板10の上に、一対の電極(反射電極22、透明電極26)に挟持された有機EL層24を含む有機EL素子20、第1色変換層32、第1保護層42、第2色変換層34および第2保護層44が積層された構造を有する。ここで、第2色変換層34は、第1色変換層32とは異なるパターン形状を有する。しかしながら、本発明はトップエミッション型に限定されるものではなく、透明な基板を通して光を取り出すボトムエミッション型の有機EL発光装置にも適応可能である。また、図1では2種の色変換層を用いた例を示したが、3種以上の色変換層を用いることも可能である。
本発明における基板10は、その上に積層される層の形成に用いられる条件(溶媒、温度等)に耐えるものであるべきであり、および寸法安定性に優れていることが好ましい。基板10として用いることができる透明材料は、ガラス、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエステル;ポリアミド;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリスチレン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレン;ノルボルネン樹脂などの高分子材料であってもよい。高分子材料を用いる場合、基板10は剛直であっても可撓性であってもよい。基板10を通して光を取り出すボトムエミッション型の場合には、基板10は可視光に対して80%以上の透過率を有することが好ましく、86%以上の透過率を有することがさらに好ましい。あるいはまた、基板10の反対側に光を取り出すトップエミッション型の場合には、基板10として、シリコン、セラミックなどの不透明な材料を用いてもよい。また、後述するアクティブマトリクス駆動型有機EL発光装置を形成する場合には、各発光部に対応する複数のスイッチング素子(TFTなど)およびスイッチング素子を駆動するための配線を基板10に配設してもよい。
本発明の有機EL素子20は、反射電極22/有機EL層24/透明電極26の積層構造を有する。ボトムエミッション型の有機EL発光装置を形成する場合には、有機EL素子20は、透明電極26/有機EL層24/反射電極22の積層構造を有する。
反射電極22は、高反射率の金属(Al、Ag、Mo、W、Ni、Crなど)、アモルファス合金(NiP、NiB、CrP、CrBなど)、微結晶性合金(NiAlなど)を用いて、蒸着法またはスパッタ法などのドライプロセスによって形成することができる。反射電極22を陽極(正孔注入電極)として使用する場合、前述の高反射率材料からなる反射層と、正孔注入効率を向上させるための導電性透明金属酸化物層との積層構造を有する反射電極22を用いてもよい。
一方、透明電極26は、ITO、酸化スズ、酸化インジウム、IZO、酸化亜鉛、亜鉛−アルミニウム酸化物、亜鉛−ガリウム酸化物、またはこれらの酸化物に対してF、Sbなどのドーパントを添加した導電性透明金属酸化物を用いて形成することができる。透明電極は蒸着法、スパッタ法または化学気相堆積(CVD)法などのドライプロセスを用いて形成され、好ましくはスパッタ法を用いて形成される。透明電極26を陰極として用いる場合、有機EL層24との界面に陰極バッファ層を設けて、電子注入効率を向上させることができる。陰極バッファ層の材料としては、Li、Na、K、またはCsなどのアルカリ金属、Ba、Srなどのアルカリ土類金属またはそれらを含む合金、希土類金属、あるいはそれら金属のフッ化物などを用いることができるが、それらに限定されるものではない。陰極バッファ層の膜厚は、駆動電圧および透明性等を考慮して適宜選択することができるが、通常の場合には10nm以下であることが好ましい。
本発明の有機EL素子20は、独立して制御される複数の発光部を有してもよい。たとえば、反射電極22および透明電極26の両方を複数のストライプ状部分電極から形成し、反射電極22を構成するストライプ状部分電極が延びる方向と透明電極26を構成するストライプ状部分電極が延びる方向とを交差(好ましくは直交)させて、パッシブマトリクス駆動される独立した複数の発光部を有する有機EL素子20を形成することができる。あるいはまた、基板10に近い電極(図1においては反射電極22)を複数の発光部に対応する部分電極に分割して形成し、該部分電極のそれぞれを基板10上に設けることができるスイッチング素子と接続し、ならびに基板10から遠い電極(図1においては反射電極22)を共通電極として機能する一体型の電極として形成することによって、アクティブマトリクス駆動型の複数の発光部を有する有機EL素子20を形成してもよい。さらに、上記いずれの構成においても、複数の部分電極から電極を形成する場合には、絶縁性金属酸化物(TiO2、ZrO2、AlOxなど)あるいは絶縁性金属窒化物(AlN、SiNなど)などを用いて、該複数の部分電極の間隙に絶縁膜を形成してもよい。
反射電極22と透明電極26との間に有機EL層24を形成する。有機EL層は少なくとも有機発光層を含み、必要に応じて正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および電子注入層を介在させた構造を有する。具体的には有機EL素子は陰極および陽極を含めて以下のような層構造からなるものが採用される。
(1)陽極/有機発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極
(3)陽極/有機発光層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極
(5)陽極/正孔輸送層/有機発光層/有機注入層/陰極
(6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(7)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
上記の層構成において、陽極および陰極は反射電極22または透明電極26のいずれかである。
(1)陽極/有機発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極
(3)陽極/有機発光層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極
(5)陽極/正孔輸送層/有機発光層/有機注入層/陰極
(6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(7)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
上記の層構成において、陽極および陰極は反射電極22または透明電極26のいずれかである。
有機EL層24を構成する各層の材料としては、公知のものが使用される。また、有機EL層24を構成する各層は、蒸着などの当該技術において知られている任意の方法を用いて形成することができる。たとえば、青色の発光を得るための有機発光材料の材料としては、ベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルアミン系化合物、シラン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物などの材料が好ましく使用される。
本発明における色変換層は、有機EL層からの発光の少なくとも一部を吸収し、別の波長の光を放射する層である。色変換層は、1種または複数種の色変換色素から形成される層であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは200nm〜1μmの膜厚を有する。色変換層は、蒸着法(抵抗加熱および電子ビーム加熱を含む)によって形成される。複数種の色変換色素を用いて色変換層を形成する場合、複数種の色変換色素を所定の比率で混合した予備混合物をあらかじめ作製し、その予備混合物を用いて共蒸着を行ってもよい。あるいはまた、複数種の色変換色素を別個の加熱部位に配置し、それぞれの色変換色素を別個に加熱して共蒸着を行ってもよい。特に複数種の色変換色素の間に特性(蒸着速度、蒸気圧など)の大きな差が存在する場合、後者の方法が有効である。
色変換層を単一の色変換色素から形成する場合、色変換色素は有機EL素子20の発する光の青色成分を吸収し、異なる波長域の光成分を放射する色素であることが望ましい。したがって、色変換色素の吸収スペクトルが有機EL素子の発光スペクトルの極大と重なっていることが望ましく、色変換色素の吸収極大と有機EL素子の発光スペクトルの極大とが重なっている(一致している)ことがより望ましい。本発明において色変換層を形成する単一の色変換色素として好適にもちいることができる色素は、3−(2−ベンゾチアゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、クマリン135などのクマリン系色素、またはソルベントイエロー43、ソルベントイエロー44のようなナフタルイミド系色素を含む。
あるいはまた、色変換層を2種の色変換色素から形成する場合、第1色変換色素は有機EL素子の発する光の青色成分を吸収し、吸収したエネルギーを第2色素に移動させるため色素である。したがって、第1色変換色素の吸収スペクトルが有機EL素子の発光スペクトルの極大と重なっていることが望ましく、第1色変換色素の吸収極大と有機EL素子の発光スペクトルの極大とが重なっている(一致している)ことがより望ましい。また、第1色変換色素の発光スペクトルが第2色変換色素の吸収スペクトルと重なり合っていることが望ましく、第1色変換色素の発光スペクトルの極大と第2色変換色素の吸収極大とが重なっている(一致している)ことがより望ましい。本発明において第1色変換色素として好適に用いることができる色素は、前述のクマリン系色素およびナフタルイミド系色素を含む。第1色変換色素は、色変換層の総質量を基準として90%以上、好ましくは90〜99.99質量%の量で存在することが望ましい。このような濃度範囲で存在することによって、色変換層に入射する光を十分に吸収して、吸収した光エネルギーを第2色変換色素へとエネルギー移動することが可能となる。
第2色変換色素は、第1色変換色素から移動されるエネルギーを受容し、光を放出する色素である。ここで、前述のように、第2色変換色素の吸収スペクトルが第1色変換色素の発光スペクトルと重なり合っていることが望ましく、第2色変換色素の吸収極大が第1色変換色素の発光スペクトルの極大と重なっている(一致している)ことがより望ましい。本発明において第2色変換色素として好適に用いることができる色素は、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM−1、(I))、DCM−2(II)、およびDCJTB(III)などのシアニン色素;4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラフェニル−4−ボラ−3a,4a―ジアザ−s−イミダセン(IV)、ルモゲンFレッド、ナイルレッド(V)などを含む。あるいはまた、ローダミンB、ローダミン6Gなどのキサンテン系色素、またはピリジン1などのピリジン系色素を含む。
以上のような2種の色変換色素を用いた場合、単一の色変換色素を使用した場合に比較して入力である有機EL素子の発光と出力である色変換層による変換光との波長差を大きくすることができ、特に青色光を赤色光のような長波長域の光に変換するのに有利である。第2色変換色素の含有量は、使用する第1および第2色変換色素の種類、所望される変換光強度(変換効率)、あるいは目的とする用途に依存して変化し得る。一般的には、本発明の色変換層における第2色変換色素の好ましい濃度は、色変換層の総質量を基準にして、10質量%以下、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%の範囲内である
本発明における保護層(42、44)は、その上に形成される色変換層のパターニングに用いられるレーザー光から、その下に形成された色変換層を保護するための層である。保護層を形成する材料は、可視領域では透明であり、紫外領域で吸収を有することが望ましい。また、有機EL素子20からの光の損失を発生させないために、保護層を形成する材料は、有機EL層中の有機発光層と同等またはそれ以上である1.8以上の屈折率を有することが望ましい。本発明において保護層の形成に使用できる材料は、SiN、IZO(インジウム−亜鉛酸化物)およびITO(インジウム−スズ酸化物)を含む。複数の部分電極からなる反射電極22または透明電極26に接触する位置に保護層を設ける場合には、保護層を絶縁性材料で形成する必要がある。この場合には、SiNを使用するか、あるいは酸素含有量を増大させて絶縁性としたIZO(インジウム−亜鉛酸化物)またはITO(インジウム−スズ酸化物)を使用することができる。色変換層のパターニングに用いられるレーザー光を十分に吸収するためには、保護層は100〜500nmの膜厚を有することが好ましい。保護層の形成には、ドライプロセスであるスパッタ法またはCVD法を用いることができる。スパッタ法は、高周波スパッタ法であっても、マグネトロンスパッタ法であってもよい。また、CVD法は、プラズマCVD法であることが望ましい。本工程におけるプラズマの発生手段としては、高周波電力(容量結合型または誘導結合型のいずれであってもよい)、ECR、ヘリコン波などの当該技術で知られている任意の手段を用いてもよい。また、高周波電力として、工業用周波数(13.56MHz)の電力に加えて、UHFまたはVHF領域の周波数の電力を用いることも可能である。
次に、図2および図3を参照して、図1に示した構成の有機EL発光装置を製造するための本発明の製造方法を説明する。本発明の製造方法は、(1)有機EL素子を形成する工程と、(2)蒸着法によって前記複数種の色変換層の1つを形成する工程と、(3)レーザー光を用いて色変換層をパターニングする工程と、(4)工程(3)において使用されるレーザー光を吸収する保護層を形成する工程とを含み、複数種の色変換層を形成するために工程(2)および(3)を反復し、複数種の色変換層のそれぞれは異なる形状にパターニングされ、工程(3)の後に工程(2)を行う場合には、工程(3)と工程(2)との間で工程(4)を実施することを条件とすることを特徴とする。
最初に、工程(1)の有機EL素子20の形成について説明する。有機EL素子20は、ドライプロセス(形成する層の種類に応じて、蒸着法、スパッタ法またはCVD法が用いられる)によって反射電極22、有機EL層24、透明電極26を順に形成することによって、実施される。
次いで、所望される数の色変換層を形成するために、工程(2)〜工程(4)を反復して実施する。まず、第1色変換層32および第1保護層42の形成を図2を参照して説明する。
工程(2)において、図2(a)に示すように、蒸着法を用いて第1色変換層32を全面に形成する。蒸着法は、抵抗加熱方式であってもよいし、電子ビーム加熱方式であってもよい。
工程(3)において、第1色変換層32に対してレーザー光を照射し、その際に生じるアブレーション現象を利用して、第1色変換層32のパターニングを行う。本工程において用いることができるレーザーは、10nm〜400nmの波長のレーザー光を発振できるものであれば、いずれのものであってもよい。使用できるレーザーは、たとえば、炭酸ガスレーザー、一酸化炭素レーザー、HFレーザー、ヨウ素レーザー、YAGレーザー、ガラスレーザー、YLFレーザー、アレクサンドライトレーザー、半導体レーザー、色素レーザー、窒素レーザー、エキシマレーザー、X線レーザー、自由電子レーザーなどを含む。また、非線形光学結晶を用いて得られる高調波を放射するレーザーを使用することもできる。これらの中でも、安定性の観点から産業用として用いられているレーザーが好ましく、またレーザー光のビーム径を縮小して微細加工を可能にするとの観点から波長のより短いレーザーが好ましい。特に、活性媒体としてKrFを用いるエキシマレーザー(発振波長248nm)は、熱分解よりも分子鎖の切断による分解効果が高いことによって、熱的な寄与の少ないアブレーション現象による加工を行うことができるという点で好ましい。
レーザー光の照射は、0.8J/cm2以下、より好ましくは0.1〜0.5J/cm2の範囲内のエネルギー密度で実施することが望ましい。エネルギー密度をこの範囲内に設定することによって、第1色変換層32をアブレーション除去する際にその下にある層(有機EL素子20の各構成層、基板10など)への影響なしに、第1色変換層32のパターニングを実施することができる。
複数の発光部を有する有機EL素子を用いる場合、本工程において、第1色変換層32が複数の発光部の一部に対応して配置される様にパターニングを実施する。そして、第1色変換層32が配置された位置が第1の色の光を放射する画素ないし副画素となる。
工程(4)において、図2(c)に示すように、パターン化された第1色変換層32を覆って第1保護層42を形成する。本工程は、後に第2色変換層34のパターニングをさらに実施するため、必須の工程である。本工程は、前述のようにドライプロセスであるスパッタ法またはCVD法を用いて実施することができる。
次に、第2色変換層34および第2保護層44の形成を図3を参照して説明する。図3(a)に示すように、工程(2)を実施して、蒸着法によって第1保護層42の表面全面にわたって第2色変換層34を形成する。第2色変換層34は、第1色変換層32とは異なる材料を蒸着することによって形成される。したがって、第2色変換層34は、有機EL素子20の発光の一部を吸収して、第1色変換層32とは異なる色の光を放射する。
そして、図3(b)に示すように、工程(3)を実施して、第2色変換層34をパターニングする。本工程において、パターン形状の第1色変換層32とパターン形状の第2色変換層との間に第1保護層42が配置された構造が形成される。第1色変換層32のパターニングに用いることができるレーザーを、本工程においても使用することができる。レーザー光の照射は、0.5J/cm2以下、より好ましくは0.1〜0.3J/cm2の範囲内のエネルギー密度で実施することが望ましい。エネルギー密度をこの範囲内に設定することによって、第2色変換層のレーザー光を照射された部分における発熱がその周囲に悪影響を及ぼすことを防止しつつ、第2色変換層34のパターニングを実施することができる。また、第1色変換層32は第1保護層42に覆われているため、レーザー光の照射による損傷を受けない。
本工程においては、第2色変換層34を、第1色変換層32とは異なるパターン形状にパターニングする。具体的には、基板垂直方向から見て、第2色変換層34を第1色変換層32と重ならない位置に配置するようにパターニングすることが望ましい。また、第1色変換層32の場合と同様に、複数の発光部を有する有機EL素子を用いる場合には、第2色変換層34が複数の発光部の一部に対応して配置する。そして、第2色変換層32が配置された位置が第2の色の光を放射する画素ないし副画素となる。本発明において、複数の発光部を有する有機EL素子を用いる場合に、該複数の発光部の一部を第1色変換層32および第2色変換層34のいずれにも対応しないようにしてもよい。そのような色変換層に対応しない発光部が、第3の色の光を放射する画素ないし副画素となる。
最後に、必要に応じて、図3(c)に示すように、工程(4)を実施して、パターニングされた第2色変換層34を覆って第2保護層44を形成する。図1の構成においては、さらなる色変換層のパターニングを実施しないので、第2保護層44を形成しなくてもよい。本工程を実施する場合には、第1保護層42の形成と同様に実施することができる。
前述の例においては、2種のパターニングされた色変換層を設けて、3種の色の光を放射する画素ないし副画素を有する有機EL発光装置の製造について説明したが、工程(2)〜工程(4)をさらに繰り返して、3種以上の色変換層を設けてもよい。3種以上の色変換層のそれぞれは、基板垂直方向から見て、他の色変換層と重ならない位置に配置することが望ましい。また、工程(4)は、工程(3)の後に工程(2)(および、引き続いて工程(3))を反復する場合に、工程(3)に続いて実施することが必須であるが、最後の色変換層のパターニング(工程(3))の後には実施しても実施しなくてもよい任意選択の工程となる。
また、ボトムエミッション型であって、2種のパターニングされた色変換層を設けた有機EL発光装置の製造においては、基板の上への第1色変換層の形成(工程(2)および工程(3))、第1保護層の形成(工程(4))、第2色変換層の形成(工程(2)および工程(3))、第2保護層の形成(工程(4))、および有機EL素子の形成(工程(1))の順で実施される。なお、この場合にも第2保護層の形成は任意選択の工程であるが、有機EL素子の各構成層の保護の観点から実施した方が好ましい工程である。また、ボトムエミッション型においても、3種以上のパターン化された色変換層を設けてもよい。この場合にも、3種以上の色変換層のそれぞれは、異なるパターン形状にパターニングすること、より具体的には基板垂直方向から見て他の色変換層と重ならない位置に配置することが望ましい。
[実施例1]
ガラス基板上に、Ar雰囲気中、300Wのスパッタパワーを印加するDCスパッタ法を用いて、膜厚100nmのCrBからなる反射層を形成した。次いで、ターゲットとしてIZO(In2O3−10%ZnO)を用いたAr雰囲気中でのDCスパッタ法を用いて、膜厚20nmのIZO膜を形成した。得られた反射層およびIZO膜をパターニングして、反射電極を得た。
ガラス基板上に、Ar雰囲気中、300Wのスパッタパワーを印加するDCスパッタ法を用いて、膜厚100nmのCrBからなる反射層を形成した。次いで、ターゲットとしてIZO(In2O3−10%ZnO)を用いたAr雰囲気中でのDCスパッタ法を用いて、膜厚20nmのIZO膜を形成した。得られた反射層およびIZO膜をパターニングして、反射電極を得た。
次に、反射電極が形成されたガラス基板を蒸着装置に移動し、有機EL層を形成した。成膜に際して真空槽内圧を1×10−5Paまで減圧した。有機EL層は、膜厚80nmの銅フタロシアニン(CuPc)からなる正孔注入層、膜厚20nmの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)からなる正孔輸送層、膜厚40nmの4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)からなる有機発光層、および膜厚20nmのアルミニウムトリス(8−ヒドロキシキノリン)錯体(Alq3)からなる電子輸送層からなる4層構成とした。次いで、真空を破ることなしに、有機EL層が形成されたガラス基板をスパッタ装置に移動した。ターゲットとしてIZO(In2O3−10%ZnO)を用いたAr雰囲気(圧力0.3Pa)中でのスパッタ法によって、膜厚100nmのIZO膜からなる透明電極を形成した。
次に、蒸着法を用いて、東洋インキ製TYR−301H:TYR−303Dからなる膜厚200nmの第1色変換層を透明電極全面に形成した。TYR−301Hは第1色変換層の総質量の95質量%を構成し、TYR−301Hは第1色変換層の総質量の5質量%を構成した。引き続いて、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)を、照射エネルギー密度0.5J/cm2、繰り返し周波数100Hz、パルス幅15nsの条件でライン状に照射して第1色変換層のパターニングを実施した。第1色変換層は、複数のストライプ状部分にパターニングされ、各ストライプの幅は32μmであり、隣接するストライプ間の間隔は10μmであった。
次に、平行平板型プラズマCVD装置を用い、パターニングした第1色変換層の上に、膜厚約300nmのSiN膜を堆積させて第1保護膜を得た。この際に、雰囲気を流量50sccmのSiH4ガスおよび流量200sccmのN2ガスの混合ガスとし、RF印加電力を150W、基板ステージ温度を60℃とした。別途、ガラス基板上に同条件で形成したSiN膜の透明波長領域(透過率が80%以上である領域)および屈折率を測定したところ、第1表に記載の数値が得られた。
次いで、蒸着法を用いて、東洋インキ製TYR−301Hからなる膜厚200nmの第1色変換層を第1保護層全面に形成した。引き続いて、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)を、照射エネルギー密度0.3J/cm2、繰り返し周波数100Hz、パルス幅15nsの条件でライン状に照射して第2色変換層のパターニングを実施した。パターニングは、基板垂直方向から見て第2色変換層がストライプ状の第1色変換層に重ならないように実施した。第2色変換層は、複数のストライプ状部分にパターニングされ、各ストライプの幅は32μmであり、隣接するストライプ間の間隔は10μmであった。本実施例においては、SiNがKrFエキシマレーザー光の波長248nmにおいて吸収を有するために、パターニングの際に、レーザー光による第1色変換層の損傷は全く発生しなかった。
[比較例1]
SiNからなる保護層に代えて、0.5Paの圧力下、1kWのスパッタパワーを印加するスパッタ法によって、膜厚300nmのSiO2からなる保護層を形成したことを除いて実施例1と同様にして、有機EL発光装置を作製した。別途、ガラス基板上に同条件で形成したSiO2膜の透明波長領域および屈折率を測定したところ、第1表に記載の数値が得られた。本比較例においては、SiO2がKrFエキシマレーザー光の波長248nmにおいて吸収を持たないために、第2色変換層のパターニングの際に、アブレーションによる第1色変換層の損傷が発生した。
SiNからなる保護層に代えて、0.5Paの圧力下、1kWのスパッタパワーを印加するスパッタ法によって、膜厚300nmのSiO2からなる保護層を形成したことを除いて実施例1と同様にして、有機EL発光装置を作製した。別途、ガラス基板上に同条件で形成したSiO2膜の透明波長領域および屈折率を測定したところ、第1表に記載の数値が得られた。本比較例においては、SiO2がKrFエキシマレーザー光の波長248nmにおいて吸収を持たないために、第2色変換層のパターニングの際に、アブレーションによる第1色変換層の損傷が発生した。
[実施例2]
SiNからなる保護層に代えて、ターゲットとしてIZO(In2O3−10%ZnO)を用い、0.3Paの圧力下、1kWのスパッタパワーを印加するスパッタ法によって、膜厚300nmのIZOからなる保護層を形成したことを除いて実施例1と同様にして、有機EL発光装置を作製した。別途、ガラス基板上に同条件で形成したIZO膜の透明波長領域および屈折率を測定したところ、第1表に記載の数値が得られた。本実施例においては、IZOがKrFエキシマレーザー光の波長248nmにおいて吸収を有するために、第2色変換層のパターニングの際に、第1色変換層の損傷が発生しなかった。
SiNからなる保護層に代えて、ターゲットとしてIZO(In2O3−10%ZnO)を用い、0.3Paの圧力下、1kWのスパッタパワーを印加するスパッタ法によって、膜厚300nmのIZOからなる保護層を形成したことを除いて実施例1と同様にして、有機EL発光装置を作製した。別途、ガラス基板上に同条件で形成したIZO膜の透明波長領域および屈折率を測定したところ、第1表に記載の数値が得られた。本実施例においては、IZOがKrFエキシマレーザー光の波長248nmにおいて吸収を有するために、第2色変換層のパターニングの際に、第1色変換層の損傷が発生しなかった。
[比較例2]
SiNからなる保護層に代えて、0.5Paの圧力下、0.8kWのスパッタパワーを印加するスパッタ法によって、膜厚300nmのAl2O3からなる保護層を形成したことを除いて実施例1と同様にして、有機EL発光装置を作製した。別途、ガラス基板上に同条件で形成したAl2O3膜の透明波長領域および屈折率を測定したところ、第1表に記載の数値が得られた。本比較例においては、Al2O3がKrFエキシマレーザー光の波長248nmにおいて吸収を持たないために、第2色変換層のパターニングの際に、アブレーションによる第1色変換層の損傷が発生した。
SiNからなる保護層に代えて、0.5Paの圧力下、0.8kWのスパッタパワーを印加するスパッタ法によって、膜厚300nmのAl2O3からなる保護層を形成したことを除いて実施例1と同様にして、有機EL発光装置を作製した。別途、ガラス基板上に同条件で形成したAl2O3膜の透明波長領域および屈折率を測定したところ、第1表に記載の数値が得られた。本比較例においては、Al2O3がKrFエキシマレーザー光の波長248nmにおいて吸収を持たないために、第2色変換層のパターニングの際に、アブレーションによる第1色変換層の損傷が発生した。
10 基板
20 有機EL素子
22 反射電極
24 有機EL層
26 透明電極
32 第1色変換層
34 第2色変換層
42 第1保護層
44 第2保護層
20 有機EL素子
22 反射電極
24 有機EL層
26 透明電極
32 第1色変換層
34 第2色変換層
42 第1保護層
44 第2保護層
Claims (8)
- 有機EL素子と、異なるパターン形状を有する複数種の色変換層とを含む有機EL発光装置の製造方法であって、
(1)有機EL素子を形成する工程と、
(2)蒸着法によって前記複数種の色変換層の1つを形成する工程と、
(3)レーザー光を用いて前記複数種の色変換層の1つをパターニングする工程と、
(4)工程(3)において使用されるレーザー光を吸収する保護層を形成する工程と
を含み、
複数種の色変換層を形成するために工程(2)および(3)を反復し、
工程(3)の後に工程(2)を行う場合には、工程(3)と工程(2)との間で工程(4)を実施することを条件とする
ことを特徴とする有機EL発光装置の製造方法。 - 前記複数種の色変換層が、青色光を緑色光に変換する第1の色変換層、および青色光を赤色光に変換する第2の色変換層であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL発光装置の製造方法。
- 前記保護層が、SiN、IZOおよびITOからなる群から選択される材料から形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の有機EL発光装置の製造方法。
- 前記保護層が、100〜500nmの膜厚を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の有機EL発光装置の製造方法。
- 有機EL素子と、パターン形状を有する第1色変換層と、レーザー光によって第1色変換層とは異なるパターン形状にパターニングされる第2色変換層と、保護層とを含み、前記保護層が前記レーザー光を吸収する材料から形成され、および前記保護層が第1色変換層と第2色変換層との間に配置されていることを特徴とする有機EL発光装置。
- 第1色変換層が青色光を緑色光に変換する層であり、および第2色変換層が青色光を赤色光に変換する層であることを特徴とする請求項5に記載の有機EL発光装置。
- 前記保護層が、SiN、IZOおよびITOからなる群から選択される材料から形成されていることを特徴とする請求項5または6に記載の有機EL発光装置。
- 前記保護層が、100〜500nmの膜厚を有することを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の有機EL発光装置。
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