JP2008160647A - 携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置に関し、バッテリーの劣化を正確に検出することができる携帯端末の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置を提供することを目的としている。
【解決手段】バッテリーにより稼動する携帯無線端末において、バッテリー電圧を監視して単位時間当たりの電圧低下量を求める電圧モニター部2と、閾値を元に電圧低下を検出する電圧低下検出部3と、前記電圧モニター部2で求めた単位時間当たりの電圧低下量と予め取得されているバッテリー特性データとを比較してバッテリーの劣化を検出するバッテリー劣化検出手段10とを有して構成される。
【選択図】図4
【解決手段】バッテリーにより稼動する携帯無線端末において、バッテリー電圧を監視して単位時間当たりの電圧低下量を求める電圧モニター部2と、閾値を元に電圧低下を検出する電圧低下検出部3と、前記電圧モニター部2で求めた単位時間当たりの電圧低下量と予め取得されているバッテリー特性データとを比較してバッテリーの劣化を検出するバッテリー劣化検出手段10とを有して構成される。
【選択図】図4
Description
本発明は携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置に関し、更に詳しくはバッテリーの劣化レベルに応じて、バッテリーゲージの表示を補正することを特徴とする携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置に関する。
図5は従来のバッテリー残量検出/表示方法の説明図である。縦軸はバッテリー電圧[V]、横軸は時間[H]である。図はIDEL時(アイドリング時=待ち受け状態)のバッテリー電圧降下曲線を示している。バッテリー残量表示は、図に示すように3個のゲージより構成され、4段階表示となっている。そして、バッテリー電圧の低下により、バッテリーゲージは3個から0個まで変化するようになっている。
Vmax〜Vminは電圧の区切りを示している。Vmaxはバッテリー充電電圧(端末の設計スペックに依存)、Vfull1はフル充電直後のバッテリー電圧(初期状態)で、内部抵抗による電圧低下を含んでいる。Vminは端末での動作限界電圧(端末のスペックに依存)である。V3〜V1はバッテリー残量検出閾値電圧である。V3はバッテリーゲージが3個から2個にダウンする時の閾値、V2はバッテリーゲージが2個から1個へダウンする時の閾値、V1はバッテリーゲージが1個から0個へダウンする時の閾値である。
T3は閾値V3に対応する時間、T2は閾値V2に対応する時間、T1は閾値V1に対応する時間である。バッテリー電圧は、図に示すように時間の経過と共に、徐々に低下していく。この場合、従来の方式では、バッテリー残量は、バッテリー電圧のみで判定している。
従来のこの種の装置としては、被測定携帯電話機電池パックを満充電に充電することなく、その時点から放電させ、短時間放電により安定電圧降下率を求めて劣化率を測定し、その劣化率より電池パックの劣化状態及び携帯電話機に装着して使用した場合の連続通話時間を測定するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−160421号公報(段落0005〜0019、図1、図2)。
バッテリーにより稼動する携帯無線端末において、バッテリー残量ゲージは、バッテリー残量の目安を指し示すものであり、明確性、定量性に欠けていた。図6に劣化前/劣化後のバッテリー電圧降下曲線とバッテリー残量ゲージ表示内容を示す。縦軸はバッテリー電圧[V]、横軸は時間[H]である。そして、f1は初期状態(劣化前)におけるIDEL時バッテリー電圧降下曲線、f2は経年劣化後、IDEL時バッテリー電圧降下曲線を示す。
初期状態では、バッテリーゲージ3個の状態が期間TDあるのに対し、バッテリー劣化状態では、期間Tdまでしかない。同様に、バッテリーゲージ2個の状態が初期状態では期間TCあるのに対し、バッテリー劣化状態では期間Tcしかない。同様に、バッテリーゲージ1個の状態が初期状態では期間TBあるのに対し、バッテリー劣化状態では期間Tbしかない。同様に、バッテリーゲージ0個の状態が初期状態では期間TAあるのに、バッテリー劣化状態では期間Taしかない。当然、TA>Ta、TB>Tb、TC>Tc、TD>Tdである。
劣化したバッテリーは、劣化前のバッテリーに対して、同一消費電流であっても、電圧低下の速度が速まる。よって、この図から分かるように、バッテリー残量ゲージが同じ残量を指し示していたとしても、稼動可能時間は劣化前と劣化後で大きく異なる。また、バッテリーの劣化は、時間経過と共に刻々と進むものであり、これはバッテリー残量に対する明確な尺度が無いことを意味する。
また、従来の技術では、バッテリー単体で劣化レベルを測定する方法等が開発されているが、バッテリーを取り外すなど、携帯無線端末の運用を一旦停止させる必要があり、利便性にかけていた。また、バッテリー劣化検出回路を携帯無線端末へ搭載する場合、消費電力の考慮が不可欠である。消費電力増加は、携帯無線端末の稼動可能時間の減少へつながり、エンドユーザの利便性を損ねてしまう。このように、従来の技術では、低消費電力に対する考慮が不十分であった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、バッテリーの劣化を正確に検出することができる携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置を提供することを目的としている。
(1)請求項1記載の発明は、バッテリーにより稼動する携帯無線端末において、バッテリー電圧を監視して単位時間当たりの電圧低下量を求める電圧モニター部と、閾値を元に電圧低下を検出する電圧低下検出部と、前記電圧モニター部で求めた単位時間当たりの電圧低下量と予め取得されているバッテリー特性データとを比較してバッテリーの劣化を検出するバッテリー劣化検出手段と、を有することを特徴とする。
(2)請求項2記載の発明は、バッテリー劣化状態を元に、携帯無線端末の表示部に表示されるバッテリー残量ゲージの表示を補正するようにしたことを特徴とする。
(3)請求項3記載の発明は、バッテリー残量ゲージ表示の補正方法として、従来固定値とされていた前記電圧低下検出部の検出閾値を、バッテリー劣化状態により動的に変化させることを特徴とする。
(4)請求項4記載の発明は、単位時間当たりの電圧低下量を検出する場合に、バッテリーに対する携帯無線端末の負荷を待ち受け状態等の連続した固有動作状態でのみ監視を行なうことを特徴とする。
(5)請求項5記載の発明は、単位時間当たりの電圧低下量を検出する場合に、測定した過去複数回の結果から、平均の単位時間当たりの電圧低下量を求めることを特徴とする。6.この発明において、単位時間当たりの電圧低下量の検出は、連続した固有の動作状態の開始時/終了時における検出電圧/測定時刻から算出することを特徴とする。
7.請求項7記載の発明は、バッテリー残量ゲージ表示の補正方法として、電圧低下検出部の検出閾値を細分化し、複数点の電圧低下検出結果より、適切な検出電圧を選択することを特徴とする。
(2)請求項2記載の発明は、バッテリー劣化状態を元に、携帯無線端末の表示部に表示されるバッテリー残量ゲージの表示を補正するようにしたことを特徴とする。
(3)請求項3記載の発明は、バッテリー残量ゲージ表示の補正方法として、従来固定値とされていた前記電圧低下検出部の検出閾値を、バッテリー劣化状態により動的に変化させることを特徴とする。
(4)請求項4記載の発明は、単位時間当たりの電圧低下量を検出する場合に、バッテリーに対する携帯無線端末の負荷を待ち受け状態等の連続した固有動作状態でのみ監視を行なうことを特徴とする。
(5)請求項5記載の発明は、単位時間当たりの電圧低下量を検出する場合に、測定した過去複数回の結果から、平均の単位時間当たりの電圧低下量を求めることを特徴とする。6.この発明において、単位時間当たりの電圧低下量の検出は、連続した固有の動作状態の開始時/終了時における検出電圧/測定時刻から算出することを特徴とする。
7.請求項7記載の発明は、バッテリー残量ゲージ表示の補正方法として、電圧低下検出部の検出閾値を細分化し、複数点の電圧低下検出結果より、適切な検出電圧を選択することを特徴とする。
(1)請求項1記載の発明によれば、バッテリーの劣化を正確に検出することができる。
(2)請求項2記載の発明によれば、バッテリー残量ゲージの表示を実状に即するように補正することができる。
(3)請求項3記載の発明によれば、バッテリー残量ゲージの検出閾値をバッテリー劣化状態により動的に変化させ、正確なバッテリー残量表示を行なうことができる。
(4)請求項4記載の発明によれば、携帯無線端末の負荷を待ち受け状態等の連続した固有動作状態でのみ監視することにより、単位時間当たりの電圧低下量を正確に求めることができる。
(5)請求項5記載の発明によれば、平均化してノイズや突発的な消費電流の変動による傾きの変化を均一化することができる。
6.また単位時間当たりの電圧低下量の検出は、連続した固有の動作状態の開始時/終了時における検出電圧/測定時刻から算出することにより、単位時間当たりの電圧低下量の検出を簡易に行なうことができる。
7.また、バッテリー残量ゲージ表示の補正方法として、電圧低下検出部の検出閾値を細分化し、複数点の電圧低下検出結果より、適切な検出電圧を選択することができる。
(2)請求項2記載の発明によれば、バッテリー残量ゲージの表示を実状に即するように補正することができる。
(3)請求項3記載の発明によれば、バッテリー残量ゲージの検出閾値をバッテリー劣化状態により動的に変化させ、正確なバッテリー残量表示を行なうことができる。
(4)請求項4記載の発明によれば、携帯無線端末の負荷を待ち受け状態等の連続した固有動作状態でのみ監視することにより、単位時間当たりの電圧低下量を正確に求めることができる。
(5)請求項5記載の発明によれば、平均化してノイズや突発的な消費電流の変動による傾きの変化を均一化することができる。
6.また単位時間当たりの電圧低下量の検出は、連続した固有の動作状態の開始時/終了時における検出電圧/測定時刻から算出することにより、単位時間当たりの電圧低下量の検出を簡易に行なうことができる。
7.また、バッテリー残量ゲージ表示の補正方法として、電圧低下検出部の検出閾値を細分化し、複数点の電圧低下検出結果より、適切な検出電圧を選択することができる。
先ず、本発明のポイントについて説明する。
1)携帯無線端末内にバッテリー電圧モニタ部(A/Dコンバータ等)を搭載することで、バッテリー電圧の変動を測定可能とする。
2)バッテリー電圧を監視し、単位時間当たりの電圧低下量(傾き)を計測する。この計測結果と、事前に取得したバッテリー特性データを比較することで、バッテリーの劣化レベルの把握が可能となる。ただし、単位時間当たりの電圧低下量は、携帯端末の負荷を固定(一定消費電流)と見なせる条件で測定し、かつバッテリー特性データは、同条件(同消費電流)でのデータである必要がある。
3)運用状態の携帯無線端末を固定負荷(一定消費電流)と見なすため、バッテリー電圧の監視は、待ち受けなど連続した固有動作状態の間で行なう。このようにすれば、単位時間当たりの電圧低下量を正確に求めることができる。ただし、固有動作状態であっても、短時間的には各種環境条件により消費電流が変動するため、固定負荷と見なせるだけの十分な時間にて測定を行なう。固定負荷と見なせない短時間の測定結果は破棄する。
4)バッテリー電圧の測定は、固有動作の開始/終了時(状態変化時)に限定して電圧測定を行なうことで、バッテリーの電圧監視回数を減らし、消費電力の低減が可能になる。また、単位時間当たりの電圧低下量(傾き)は、連続した固有動作の開始/終了時(状態変化時)の2点において記録/保持した各測定値(バッテリー電圧/測定時刻)より算出する。
1)携帯無線端末内にバッテリー電圧モニタ部(A/Dコンバータ等)を搭載することで、バッテリー電圧の変動を測定可能とする。
2)バッテリー電圧を監視し、単位時間当たりの電圧低下量(傾き)を計測する。この計測結果と、事前に取得したバッテリー特性データを比較することで、バッテリーの劣化レベルの把握が可能となる。ただし、単位時間当たりの電圧低下量は、携帯端末の負荷を固定(一定消費電流)と見なせる条件で測定し、かつバッテリー特性データは、同条件(同消費電流)でのデータである必要がある。
3)運用状態の携帯無線端末を固定負荷(一定消費電流)と見なすため、バッテリー電圧の監視は、待ち受けなど連続した固有動作状態の間で行なう。このようにすれば、単位時間当たりの電圧低下量を正確に求めることができる。ただし、固有動作状態であっても、短時間的には各種環境条件により消費電流が変動するため、固定負荷と見なせるだけの十分な時間にて測定を行なう。固定負荷と見なせない短時間の測定結果は破棄する。
4)バッテリー電圧の測定は、固有動作の開始/終了時(状態変化時)に限定して電圧測定を行なうことで、バッテリーの電圧監視回数を減らし、消費電力の低減が可能になる。また、単位時間当たりの電圧低下量(傾き)は、連続した固有動作の開始/終了時(状態変化時)の2点において記録/保持した各測定値(バッテリー電圧/測定時刻)より算出する。
図1はバッテリー電圧測定ポイントの説明図である。A地点で端末操作中からIDEL状態に状態変化する。この時、測定ポイントA点での時刻とバッテリー電圧を保持する。そして、B点でIDEL状態から通話中に状態変化する。この時、測定ポイントB点での時刻とバッテリー電圧を測定する。A地点とB地点での測定結果より、単位時間当たりの電圧低下量が求まる。例えば、A点でのバッテリー電圧がF1(V)、時刻がT1、B点でのバッテリー電圧がF2(V)、時刻がT2とするとこの場合の単位時間当たりの電圧低下量(傾き)Qは次式で表される。
Q=(F1−F2)/(T2−T1)
5)その際、以下の点を考慮することで、検出精度を高めることができる。
・複数回測定の平均より、傾きを求める。これによれば、ノイズや突発的な消費電流の変動による傾きの変化を均一化することができる。
・消費電流が増加する条件(電波状態の悪化等)を検出した場合は、その時の測定結果を無効とする。
・測定開始時と終了時で、電圧差が微小の時は、測定精度が低いと見なし、測定結果を無効とする。
・測定開始時と終了時で、測定間隔(時間)が微小の時は、測定精度が低いと見なし、測定結果を無効とする。
・バッテリーは一定電圧以上であれば、固定負荷(一定消費電流)において時間と電圧低下はほぼ比例する。しかしながら、一定電圧を下回ると、比例の関係が崩れ、電圧低下が一気に加速する。よって、検出電圧が上記一定電圧を下回った時は、測定結果を無効とする。これはバッテリー特性を考慮したものである。
6)以上により求めた電圧低下量の傾きにより、バッテリー劣化レベルを判定し、各バッテリーゲージ区間で出荷時と同等の稼動可能時間となるよう電圧低下検出部の検出閾値(検出電位)を動的に補正する。
5)その際、以下の点を考慮することで、検出精度を高めることができる。
・複数回測定の平均より、傾きを求める。これによれば、ノイズや突発的な消費電流の変動による傾きの変化を均一化することができる。
・消費電流が増加する条件(電波状態の悪化等)を検出した場合は、その時の測定結果を無効とする。
・測定開始時と終了時で、電圧差が微小の時は、測定精度が低いと見なし、測定結果を無効とする。
・測定開始時と終了時で、測定間隔(時間)が微小の時は、測定精度が低いと見なし、測定結果を無効とする。
・バッテリーは一定電圧以上であれば、固定負荷(一定消費電流)において時間と電圧低下はほぼ比例する。しかしながら、一定電圧を下回ると、比例の関係が崩れ、電圧低下が一気に加速する。よって、検出電圧が上記一定電圧を下回った時は、測定結果を無効とする。これはバッテリー特性を考慮したものである。
6)以上により求めた電圧低下量の傾きにより、バッテリー劣化レベルを判定し、各バッテリーゲージ区間で出荷時と同等の稼動可能時間となるよう電圧低下検出部の検出閾値(検出電位)を動的に補正する。
図2はバッテリー残量検出閾値の補正方法の説明図である。縦軸はバッテリー電圧[V]、横軸は時間[H]である。図はIDEL時(アイドリング時=待ち受け状態)のバッテリー電圧降下曲線を示している。バッテリー残量表示は、図に示すように3個のゲージより構成され、4段階表示となっている。そして、バッテリー電圧の低下により、バッテリーゲージは3個から0個まで変化するようになっている。f3は初期状態(劣化前)、IDEL時バッテリー電圧降下曲線を、f4は経年劣化後、IDEL時バッテリー電圧降下曲線をそれぞれ示す。
Vmax〜Vminは電圧の区切りを示している。Vmaxはバッテリー充電電圧(端末の設計スペックに依存)、Vfull1はフル充電直後のバッテリー電圧(初期状態)で、内部抵抗による電圧低下を含んでいる。Vminは端末での動作限界電圧(端末のスペックに依存)である。V3〜V1はバッテリー残量検出閾値電圧である。V3はバッテリーゲージが3個から2個にダウンする時の閾値、V2はバッテリーゲージが2個から1個へダウンする時の閾値、V1はバッテリーゲージが1個から0個へダウンする時の閾値である。
T3は閾値V3に対応する時間、T2は閾値V2に対応する時間、T1は閾値V1に対応する時間である。バッテリー電圧は、図に示すように時間の経過と共に、徐々に低下していく。V2’は劣化レベルに応じた補正後のバッテリー残量検出閾値で、バッテリーゲージが2個から1個へダウンする時の閾値、V1’は劣化レベルに応じた補正後のバッテリー残量検出閾値で、バッテリーゲージが1個から0個へダウンする時の閾値である。V2’,V1’共にその閾値が可変できるようになっている。V2’は、元の電圧レベルV2を補正により上のレベルに上げたものであり、V1’は、元の電圧レベルV1を補正により上のレベルに上げたものである。
図には、補正前のバッテリー残量表示と補正後のバッテリー残量表示が示されている。つまり、補正前の初期時のバッテリーの残量表示は、バッテリーゲージが3個の状態の稼働可能時間がT3、そして、バッテリーゲージが2個の状態の稼働可能時間が(T2−T3)、バッテリーゲージが1個の状態の稼働可能時間が(T1−T2=Tb)である。バッテリーゲージが0個の状態の稼働可能時間はT1から特性f3がVminと交わる点までの期間(=Ta)である。
これに対して、劣化バッテリーの特性はバッテリーゲージが3個の場合は無く、バッテリーゲージが2個の場合から始まる。そして、バッテリーゲージ2個の状態の稼働可能時間はT2’と短い。また、バッテリーゲージ1個の状態の稼働可能時間は、電圧閾値をV1´と引き上げることで、稼働可能時間(T1’−T2’=Tb’)が、前述のTbとほぼ等しくなるようにしている。また、バッテリーゲージ0個の状態の稼働可能時間はT1´から特性f4がVminと交わる点までの期間(Ta’)となり、前述のTaとほぼ等しくなるようにしている。そして、電圧閾値Vminより下がった状態は、端末の動作を保証できない期間となる。
図2は稼動可能時間をベースに補正した場合について示す。バッテリー残量検出部の検出閾値は、以下の方法で補正する。携帯無線端末で電圧低下量を検出する固有動作状態と同様の電流を消費させた場合のバッテリー特性データ(バッテリー電圧低下特性)を、バッテリーの劣化レベル毎に事前にデータベース化しておく。そして、バッテリー劣化レベル(電圧低下量/傾き)と、その時の電圧低下検出閾値の関係を、携帯無線端末よりアクセス可能なメモリ領域(電圧低下検出閾値補正テーブル)に保持しておく。
図3は電圧低下検出閾値補正テーブルを示す図である。このテーブルは、劣化レベル,電圧低下量[傾き:mV/h],電圧低下検出補正値[V]を示している。ここでは、劣化レベルは1〜10まで規定されている。レベル1がバッテリーの初期状態、レベル10がバッテリーが最も劣化している状態である。携帯無線端末は、得られた現在の電圧低下量(傾き)より、上記電圧低下検出閾値補正テーブルと照らし合わせ、電圧低下検出回路の検出閾値を補正する。
まず、使用されている携帯無線端末の電圧低下量を求める。電圧低下量(傾き)が求まると、対応する電圧低下検出補正値V3〜V1を求め、これら電圧低下検出補正値V3〜V1を、バッテリーゲージの個数を決定するための閾値とするものである。このように、本発明によれば、バッテリー劣化状態を元に、携帯無線端末の表示部に表示されるバッテリー残量ゲージの表示を補正するようにしたことを特徴としている。本発明によれば、バッテリー残量ゲージの表示を実状に即するように補正することができる。
また、本発明によれば、バッテリー残量ゲージ表示の補正方法として、従来固定値とされていた電圧低下検出部の検出閾値を、バッテリー劣化状態により動的に変化させるようにしているので、定量的なバッテリー残量表示を行なうことができる。
また、本発明によれば、単位時間当たりの電圧低下量の検出は、図1に示すように連続した固有の動作状態の開始時/終了時における検出電圧/測定時刻から算出することにより、単位時間当たりの電圧低下量の検出を簡易に行なうことができる。また、本発明によれば、バッテリー残量ゲージ表示の補正方法として、電圧低下検出部の検出閾値を細分化し、複数点の電圧低下検出結果より、適切な検出電圧を選択するようにすることができる。
また、本発明によれば、単位時間当たりの電圧低下量の検出は、連続した固有の動作状態の開始時/終了時における検出電圧/測定時刻から算出することができる。これによれば、単位時間当たりの電圧低下量の検出を簡易に行なうことができる。
図4は本発明装置の回路構成例を示すブロック図である。図において、1は充電池、二次電池等のバッテリー、2は該バッテリー1の電圧をモニターする電圧モニター部である。該電圧モニター部2には、バッテリー電圧をディジタルデータに変換するA/Dコンバータ等が含まれる。3はバッテリー1の出力を受ける閾値可変の電圧低下検出部、4は装置の状態変化を検出する状態変化検出部、5は各種情報を表示する表示部、6は電圧モニター検出結果、バッテリー劣化演算結果の記録を行なう記録部である。該記録部6としては、例えばRAMやフラッシュメモリ等が用いられる。
10は装置全体の制御動作を行なう演算処理部で、例えばCPUが用いられる。前記電圧低下検出部3からはバッテリー残量が通知され、電圧モニター部2からはバッテリー電圧が通知され、状態変化検出部4からは状態変化が通知される。そして、電圧低下検出部3に対して検出閾値の補正を行ない、電圧モニター部2に対してバッテリー電圧読み出し要求を行ない、表示部5に各種表示を行ない、記録部6に電圧モニター検出結果やバッテリー劣化演算結果の記録を行なう。このように構成された装置の動作を説明すれば、以下の通りである。
演算処理部10は、状態変化検出部4からの通知により携帯無線端末の状態変化を検出し、新状態が“待ち受け状態”であった場合に、電圧モニター部2に対して現在のバッテリー電圧の読み出し要求を行なう(S1)。電圧モニター部2はA/Dコンバータにより構成され、読み出し要求のあった時点のバッテリー電圧を、ディジタル信号として演算処理部10に応答通知する(S2)。
演算処理部10は、得られたバッテリー電圧とその時の測定時刻をセットで記録部6に1次保存する(S3)。演算処理部10は、次の状態変化までバッテリー劣化検出に関して動作を停止する。但し、電波状態が圏外になった場合には、携帯無線端末の内部動作が増大し、消費電流が増大するため、現在の電圧低下量測定を中断し、S1に戻る。
演算処理部10は、携帯無線端末の状態変化を状態変化検出部4からの通知により検出し、新状態がS1での状態から別の状態に移行した時、新状態の処理を開始する前に、再度電圧モニター部2に対し、現在のバッテリー電圧の読み出し要求を行なう(S4)。電圧モニター部2は、現時点(測定終了時)のバッテリー電圧をディジタル信号として演算処理部10に応答通知する(S5)。
演算処理部10は、S3で得られた計測開始時の電圧値/測定時刻と、測定終了時の電圧値/現時刻より、電圧低下量/測定間隔を算出する(S6)。演算処理部10はS6で求めた電圧低下量が10mV以下の場合には、測定誤差として、S3/S6で保持したデータを全て破棄し、S1に戻る(S7)。演算処理部10は、S6で求めた測定間隔が3時間以下の場合は、測定精度が低いものとして、S3/S6で保持したデータを全て破棄し、S1に戻る(S8)。
演算処理部10は、S3/S6で得られた測定開始時/終了時のバッテリー電圧値が3.6V以下の場合には、バッテリーの安定特性領域以下であるため、無効データとしてS3/S6で保持したデータを全て破棄し、S1に戻る(S9)。演算処理部10は、S7で求めた電圧低下量/測定間隔より、電圧降下の傾きを算出し、記録部6に保持する(S10)。記録部6は、直近30回分の傾き量を保持し、全ての傾きの平均を現在の真の傾き値として使用する(S11)。これにより、平均化してノイズや突発的な消費電流の変動による傾きの変化を均一化することができる。
携帯無線端末は、記録部6にバッテリーの劣化レベル毎に区分けされた電圧低下検出閾値補正テーブルを持つ(図3参照)。S11で得られた真の傾き値より該当する電圧低下検出閾値V1〜V3を抽出し、電圧低下検出部3の検出閾値を補正する(S12)。電圧低下検出部3は、補正された閾値を元にバッテリー残量を演算処理部10に通知する。演算処理部10は、バッテリー残量を表示部5に表示する。
このように、本発明によれば、バッテリーの劣化を正確に検出することができる。
(付記1)バッテリーにより稼動する携帯無線端末において、
バッテリー電圧を監視して単位時間当たりの電圧低下量を求める電圧モニター部と、
求めた単位時間当たりの電圧低下量と予め取得されているバッテリー特性データとを比較してバッテリーの劣化を検出するバッテリー劣化検出手段と、
を有することを特徴とする携帯無線端末の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。
(付記1)バッテリーにより稼動する携帯無線端末において、
バッテリー電圧を監視して単位時間当たりの電圧低下量を求める電圧モニター部と、
求めた単位時間当たりの電圧低下量と予め取得されているバッテリー特性データとを比較してバッテリーの劣化を検出するバッテリー劣化検出手段と、
を有することを特徴とする携帯無線端末の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。
(付記2)バッテリー劣化状態を元に、携帯無線端末のディスプレイに表示されるバッテリー残量ゲージの表示を補正するようにしたことを特徴とする付記1記載の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。
(付記3)バッテリー残量ゲージ表示の補正方法として、従来固定値とされていた電圧低下検出部の検出閾値を、バッテリー劣化状態により動的に変化させることを特徴とする付記2記載の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。
(付記4)単位時間当たりの電圧低下量を検出する場合に、バッテリーに対する携帯無線端末の負荷を待ち受け状態等の連続した固有動作状態でのみ監視を行なうことを特徴とする付記1記載の携帯無線端末の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。
(付記5)単位時間当たりの電圧低下量を検出する場合に、測定した過去複数回の結果から、平均の単位時間当たりの電圧低下量を求めることを特徴とする付記1記載の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。
(付記6)単位時間当たりの電圧低下量の検出は、連続した固有の動作状態の開始時/終了時における検出電圧/測定時刻から算出することを特徴とする付記4記載の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。
(付記7)バッテリー残量ゲージ表示の補正方法として、電圧低下検出部の検出閾値を細分化し、複数点の電圧低下検出結果より、適切な検出電圧を選択することを特徴とする付記2又は3記載の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。
1 バッテリー
2 電圧モニター部
3 電圧低下検出部
4 状態変化検出部
5 表示部
6 記録部
10 演算処理部
2 電圧モニター部
3 電圧低下検出部
4 状態変化検出部
5 表示部
6 記録部
10 演算処理部
Claims (5)
- バッテリーにより稼動する携帯無線端末において、
バッテリー電圧を監視して単位時間当たりの電圧低下量を求める電圧モニター部と、
閾値を元に電圧低下を検出する電圧低下検出部と、
前記電圧モニター部で求めた単位時間当たりの電圧低下量と予め取得されているバッテリー特性データとを比較してバッテリーの劣化を検出するバッテリー劣化検出手段と、
を有することを特徴とする携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。 - バッテリー劣化状態を元に、携帯無線端末の表示部に表示されるバッテリー残量ゲージの表示を補正するようにしたことを特徴とする請求項1記載の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。
- バッテリー残量ゲージ表示の補正方法として、従来固定値とされていた前記電圧低下検出部の検出閾値を、バッテリー劣化状態により動的に変化させることを特徴とする請求項2記載の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。
- 単位時間当たりの電圧低下量を検出する場合に、バッテリーに対する携帯無線端末の負荷を待ち受け状態等の連続した固有動作状態でのみ監視を行なうことを特徴とする請求項1記載の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。
- 単位時間当たりの電圧低下量を検出する場合に、測定した過去複数回の結果から、平均の単位時間当たりの電圧低下量を求めることを特徴とする請求項1記載の携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置。
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JP2006349229A JP2008160647A (ja) | 2006-12-26 | 2006-12-26 | 携帯無線端末のバッテリー劣化検出装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013085809A (ja) * | 2011-10-20 | 2013-05-13 | Canon Inc | 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム |
JPWO2019082249A1 (ja) * | 2017-10-23 | 2020-07-02 | 日本たばこ産業株式会社 | 吸引成分生成装置、吸引成分生成装置を制御する方法、及びプログラム |
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2006
- 2006-12-26 JP JP2006349229A patent/JP2008160647A/ja not_active Withdrawn
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