[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2008159856A - 太陽電池用封止膜及びこの封止膜を用いた太陽電池 - Google Patents

太陽電池用封止膜及びこの封止膜を用いた太陽電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2008159856A
JP2008159856A JP2006347286A JP2006347286A JP2008159856A JP 2008159856 A JP2008159856 A JP 2008159856A JP 2006347286 A JP2006347286 A JP 2006347286A JP 2006347286 A JP2006347286 A JP 2006347286A JP 2008159856 A JP2008159856 A JP 2008159856A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing film
mass
solar cell
parts
vinyl acetate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006347286A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008159856A5 (ja
Inventor
Makiko Shimada
真紀子 島田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2006347286A priority Critical patent/JP2008159856A/ja
Publication of JP2008159856A publication Critical patent/JP2008159856A/ja
Publication of JP2008159856A5 publication Critical patent/JP2008159856A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B17/00Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
    • B32B17/06Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
    • B32B17/10Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
    • B32B17/10005Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
    • B32B17/1055Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer
    • B32B17/10788Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer containing ethylene vinylacetate
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B17/00Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
    • B32B17/06Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
    • B32B17/10Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
    • B32B17/10005Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
    • B32B17/1055Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer
    • B32B17/10678Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer comprising UV absorbers or stabilizers, e.g. antioxidants

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】光や熱の影響による黄変が抑制されることにより、優れた耐光性および耐熱性に優れる太陽電池用封止膜を提供する。
【解決手段】エチレン−酢酸ビニル共重合体、有機過酸化物、紫外線吸収剤、およびヒンダードアミン系光安定化剤を含む太陽電池用封止膜であって、
前記有機過酸化物の含有量が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、0.2〜1.8質量部であることを特徴とする太陽電池用封止膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする太陽電池用封止膜及びこの封止膜を用いた太陽電池に関し、特に黄変防止性に優れた太陽電池用封止膜及び太陽電池に関する。
近年、資源の有効利用や環境汚染の防止等の面から、太陽光を直接電気エネルギーに変換する太陽電池が注目され、開発が進められている。
太陽電池は、一般に、図1に示すように、表面側透明保護部材としてのガラス基板1と裏面側保護部材(バックカバー)2との間にEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)フィルムの封止膜3A、3Bにより、シリコン発電素子等の太陽電池用セル4を封止した構成とされている。なお、以下において、セルに対して受光面側に配置する封止膜を「表面側封止膜」と称し、セルの後方側に配置する封止膜を「裏面側封止膜」と称す。
このような太陽電池は、表面側透明保護部材1、表面側封止膜3A、太陽電池用セル4、裏面側封止膜3B、および裏面側保護部材2をこの順で積層し、加熱加圧して、EVAを架橋硬化させて接着一体化することにより製造される。
上記太陽電池においては、太陽電池に入射した光をできるだけ効率よく太陽電池用セル内に取り込めるようにすることが発電効率の向上の点から強く望まれている。従って、封止用EVAフィルムは、できるだけ高い透明性を有し、入射した太陽光を吸収したり、反射したりすることが無く、太陽光のほとんどを透過させるものが望ましい。
しかしながら、太陽電池を長期に使用した場合に、光、熱の影響により、封止用EVAフィルムが黄変して、太陽光の透過率が低下する現象が見られること、及びその黄変による外観不良が問題となっている。
これらの問題のために、封止用EVAフィルムには、各種の有機過酸化物、紫外線吸収剤などの各種添加剤を併用する手段等が開示されている。例えば、特許文献1では、有機過酸化物(架橋剤)として、パーオキシエステル系の過酸化物である2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)へキサンを使用し、紫外線吸収剤としてモノヒドロキシアルコキシベンゾフェノン系の2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンが使用されている。また、特許文献2には、有機過酸化物として、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを用い、紫外線吸収剤として上記と同じ2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンが使用されている。
特開平08−139347号公報 特開2000−183381号公報
しかしながら、従来の封止用EVAフィルムを用いた太陽電池では、長期間に亘り使用していると依然として封止用EVAフィルムが黄変し、発電性能の低下を招く問題があった。
したがって、本発明は、光や熱の影響による黄変が防止されることにより、優れた耐光性および耐熱性を有する太陽電池用封止膜を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題に鑑み種々の検討を行った結果、エチレン−酢酸ビニル共重合体からなるフィルムにおいて、紫外線吸収剤の他、さらにヒンダードアミン系光安定化剤を併用することにより、双方の著しい相乗効果によって、耐光性および耐熱性を向上させることが可能なことを見出した。さらに、本発明では、前記フィルムにおいてさらに各成分の種類や含有量につき種々の検討を行った結果、架橋剤の含有量を最適化することにより、耐光性および耐熱性をより向上できることを見出した。
すなわち、本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、有機過酸化物、紫外線吸収剤、およびヒンダードアミン系光安定化剤を含む太陽電池用封止膜であって、
前記有機過酸化物の含有量が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、0.2〜1.8質量部であることを特徴とする太陽電池用封止膜により、上記課題を解決する。
本発明の太陽電池用封止膜の好ましい態様を以下に列記する。
(1)前記有機過酸化物は、優れた耐光性および耐熱性を有する太陽電池用封止膜が得られることから、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン、α,α’−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、および3−ジ−t−ブチルパーオキサイドよりなる群から選択される少なくとも1種が用いられる。
(2)前記紫外線吸収剤の最大吸収波長が、320〜350nmである。
(3)前記紫外線吸収剤が、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤である。これにより、エチレン−酢酸ビニル共重合体の光劣化を高く防止することができる。
(4)前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤が、一分子中にヒドロキシル基を2個以下含む。
(5)前記紫外線吸収剤の含有量が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、0.1〜0.7質量部である。
(6)前記有機過酸化物(P)と前記紫外線吸収剤(U)との質量比(P:U)が、1:0.1〜1:3.5である。
(7)前記ヒンダードアミン系光安定化剤の含有量が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、0.1〜2.5質量部である。
(8)前記有機過酸化物(P)と前記ヒンダードアミン系光安定化剤(H)との質量比(P:H)が、1:0.1〜1:10である。
(9)前記エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位は、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、10〜30質量部である。これにより、所望する加工性を有し、光や熱による劣化が高く防止された太陽電池用封止膜とすることができる。
本発明によれば、長期間に亘る使用においても、黄変などの発生が顕著に抑制され、優れた耐光性、耐熱性を有する太陽電池用封止膜を提供することが可能となる。さらに、前記太陽電池用封止膜は、高い紫外線吸収性を長期間に亘り維持することができ、太陽電池内部に含まれるセルなどの劣化を抑制することができる。したがって、このような太陽電池用封止膜を用いた太陽電池も、耐光性、耐熱性に優れる。
本発明の太陽電池用封止膜は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、有機過酸化物、紫外線吸収剤、およびヒンダードアミン系光安定化剤を含み、かつ、前記有機過酸化物の含有量が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、0.2〜1.8質量部であることを特徴とする。
一般的に、エチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた封止膜の作製では、モノマーの架橋密度を向上させるために、有機過酸化物などの架橋剤が用いられる。しかしながら、有機過酸化物の使用は、架橋密度を向上させて耐光性などを向上できる一方で、封止膜中に反応残渣と未反応物を残留させることになる。このような残留物は、不安定なため、前記残留物を含む封止膜に紫外線を含む光が照射されたり、長期間に亘り加熱されたりすると、前記残留物は容易に分解し、ラジカルを発生し、一度、ラジカルが発生すると、新たなラジカルの生成が連鎖的に生じ、ポリマーの酸化劣化および共役二重結合の生成による黄変を招く。
そこで、本発明の太陽電池用封止膜では、紫外線吸収剤およびヒンダードアミン系光安定化剤を用いるとともに、さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合体膜において架橋剤として用いられている有機過酸化物の含有量を、最適化することにより、封止膜における黄変の発生を顕著に抑制できることを見出した。
本発明の太陽電池用封止膜において、前記有機過酸化物の含有量は、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、0.2〜1.8質量部であるが、好ましくは0.25〜1.7質量部、より好ましくは0.3〜1.5質量部である。これにより、封止膜中に有機化酸化物の反応残渣と未反応物が残留するのを抑制できる。また、有機化酸化物の含有量が0.2質量部未満であると、封止膜を架橋硬化させる時間が必要以上に長くなる恐れがある。
本発明の太陽電池用封止膜に用いられる有機過酸化物としては、100℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであれば、どのようなものでも使用することができる。有機過酸化物は、一般に、成膜温度、組成物の調整条件、硬化温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択される。特に、半減期10時間の分解温度が70℃以上のものが好ましい。
前記有機過酸化物としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体との相溶性の観点から、例えば、2,5−ジメチルヘキサン;2,5−ジハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン;3−ジ−t−ブチルパーオキサイド;t−ジクミルパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン;ジクミルパーオキサイド;t−ブチルクミルパーオキサイド;α,α’−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;α,α’−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン;n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;tert−ブチルパーオキシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド、等が好ましく挙げられる。これらは、一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合して用いられてもよい。
前記有機過酸化物のなかでも、優れた耐光性および耐熱性を有する太陽電池用封止膜が得られることから、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン、α,α’−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、および3−ジ−t−ブチルパーオキサイドを用いるのが特に好ましい。
次に、本発明の太陽電池用封止膜に用いられる紫外線吸収剤は、照射光中の有害な紫外線を吸収して、分子内で無害な熱エネルギーへと変換し、高分子中の光劣化開始の活性種が励起されるのを防止するものである。
前記紫外線吸収剤としては、従来公知のものであれば、特に制限されずに用いることができる。例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸系、シアノアクリレート系などを使用することができる。これらの1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせ使用してもよい。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジ(ヒドロキシメチル)ベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジ(2−ヒドロキシエチル)ベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメトキシ−5,5'−ジ(ヒドロキシメチル)ベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメトキシ−5,5'−ジ(2−ヒドロキシエチル)ベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−3,3'−ジ(ヒドロキシメチル)−5,5'−ジメトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−3,3'−ジ(2−ヒドロキシエチル)−5,5'−ジメトキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4,4−ジメトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−〔2'−ヒドロキシ−5'−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2'−ヒドロキシ−5'−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2'−ヒドロキシ−5'−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2'−ヒドロキシ−3'−メチル−5'−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2'−ヒドロキシ−3'−メチル−5'−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2'−ヒドロキシ−3'−メチル−5'−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2'−ヒドロキシ−3'−t−オクチル−5'−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2'−ヒドロキシ−3'−t−オクチル−5'−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2'−ヒドロキシ−3'−t−オクチル−5'−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール等、あるいは2,2'−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(ヒドロキシメチル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(5−ブロモ−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(5−ブロモ−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(4−ヒドロキシブチル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(4−ヒドロキシブチル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(5−ブロモ−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(4−ヒドロキシブチル)フェノール〕、3,3−{2,2'−ビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−1−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕}プロパン、2,2−{2,2'−ビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−1−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕}ブタン、2,2'−オキシビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕、2,2'−ビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕スルフィド、2,2'−ビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕スルホキシド、2,2'−ビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕スルホン、2,2'−ビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕アミン等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチルフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシブチル)フェニル〕−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシブチル)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシブトキシ)フェニル〕−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシブトキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチルフェニル)−4,6−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−4,6−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−4,6−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−s−トリアジン、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチロキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等が挙げられる。
サリチル酸系紫外線吸収剤としては、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等が挙げられる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート等が挙げられる。
また、紫外線吸収剤は、320〜350nm、特に325〜340nmの範囲内に最大吸収波長を有するものが好ましく用いられる。このような紫外線吸収剤であれば、照射光に含まれる紫外線のうち、特にエチレン−酢酸ビニル共重合体の光劣化を招く恐れのある紫外線を高く吸収することができる。なお、紫外線吸収剤の最大吸収波長は、後述する実施例に記載の方法などを用いて測定することができる。
上記した紫外線吸収剤のうち、エチレン−酢酸ビニル共重合体の光劣化を高く防止することができることから、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤を用いるのが好ましく、一分子中にヒドロキシル基を2個以下含むベンゾフェノン系紫外線吸収剤を用いるのが特に好ましい。このような紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、及び2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシ−ベンゾフェノンが挙げられる。これらは、320〜350nmの範囲内に最大吸収波長を有し、チレン−酢酸ビニル共重合体の光劣化を高く防止することができる。
本発明の太陽電池用封止膜において、上述した紫外線吸収剤の含有量は、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.1〜0.7質量部、好ましくは0.15〜0.6質量部、特に好ましくは0.2〜0.5質量部とするのがよい。これにより、封止膜において紫外線吸収剤が照射光に対してより安定に存在することができ、太陽電池用封止膜の黄変を高く抑制することが可能となる。さらに、優れた紫外線吸収性を長期に亘り維持することが可能となる。
また、本発明の太陽電池用封止膜において、前記有機過酸化物(P)と前記紫外線吸収剤(U)との質量比(P:U)を、1:0.1〜1:3.5、より好ましくは1:0.1〜1:2とするのがよい。これにより、太陽電池用封止膜の黄変を顕著に抑制することが可能となる。
次に、本発明の太陽電池用封止膜に用いられるヒンダードアミン系光安定化剤は、ポリマーに対して有害なラジカル種を補足し、新たなラジカルを発生しないようにするものである。ヒンダードアミン系光安定化剤は、従来公知のものであれば特に制限されずに用いることができる。
低分子量のヒンダードアミン系光安定化剤としては、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル、1,1−ジメチルエチルヒドロパーオキサイド及びオクタンの反応生成物(分子量737)70重量%とポリプロピレン30重量%からなるもの;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート(分子量685);ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート及びメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート混合物(分子量509);ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(分子量481);テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量791);テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量847);2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900);1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900)などが挙げられる。
高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤としては、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量2,000〜3,100);コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(分子量3,100〜4,000);N,N’,N”,N”’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン(分子量2,286)と上記コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物の混合物;ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(分子量2,600〜3,400)などが挙げられる。上述したヒンダードアミン系光安定化剤は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、ヒンダードアミン系光安定化剤としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート及びメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートの混合物、並びにメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを用いるのが好ましい。また、ヒンダードアミン系光安定化剤は、融点が、60℃以上であるものを用いるのが好ましい。
本発明の太陽電池用封止膜において、ヒンダードアミン系光安定化剤の含有量は、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、0.1〜2.5質量部、より好ましくは0.1〜1.0質量部とするのがよい。前記含有量が、0.1質量部以上とすることにより安定化への効果が十分に得られ、2.5質量部以下とすることによりヒンダードアミン系光安定化剤の過剰な添加による封止膜の黄変を高く防止することができる。
また、本発明の太陽電池用封止膜において、前記有機過酸化物(P)と前記ヒンダードアミン系光安定化剤(H)との質量比(P:H)を、1:0.1〜1:10、より好ましくは1:0.2〜1:6.5とするのがよい。これにより、太陽電池用封止膜の黄変を顕著に抑制することが可能となる。
本発明の太陽電池用封止膜には、有機樹脂として、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が使用される。さらに、ポリビニルアセタール系樹脂(例えば、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール(PVB樹脂)、変性PVB)、塩化ビニル樹脂を副次的に使用することもできる。その場合、特にPVBが好ましい。
上記エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニル単位が、10〜30質量部、より好ましくは10〜28質量部、特に好ましくは22〜28質量部であるのがよい。この酢酸ビニル含有率が30質量部を超えると、樹脂の粘性が低下し、封止時にガラス基板とバックカバーとの間から流れ出し易くなる恐れがある。さらに、光や熱による劣化を高く防止することができる。酢酸ビニル含有率が10質量部未満になると、加工性が低下し、得られるフィルムが硬質になりすぎるため、脱気性が低下し、太陽電池作製時にセルに損傷を与えやすくなる恐れがある。
本発明の太陽電池用封止膜には、発電素子との接着力向上の目的で、シランカップリング剤をさらに含んでいてもよい。この目的に使用されるシランカップリング剤としては公知のもの、例えばγ−クロロプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリクロロシラン;ビニルトリエトキシシラン;ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;β−(3,4−エトキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリアセトキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。これらのシランカップリング剤は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して5質量部以下、好ましくは0.1〜2質量部で使用される。
さらに、本発明の太陽電池用封止膜は、エチレン−酢酸ビニル共重合体のゲル分率を向上させて耐久性を向上するために、架橋助剤(官能基としてラジカル重合性基を有する化合物)を含むのが好ましい。この目的に供される架橋助剤としては、公知のものとしてトリアリルシアヌレート;トリアリルイソシアヌレート等の3官能の架橋助剤の他、(メタ)アクリルエステル(例、NKエステル等)の単官能又は2官能の架橋助剤等も挙げることができる。これらの架橋助剤は、EVA100質量部に対して、一般に10質量部以下、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.5〜3.5質量部で使用される。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体の安定性を向上する目的でハイドロキノン;ハイドロキノンモノメチルエーテル;p−ベンゾキノン;メチルハイドロキノンなどを添加することができ、これらは、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して一般に5質量部以下で使用される。
本発明では、必要に応じ、さらに、着色剤、老化防止剤、変色防止剤等を添加することができる。着色剤の例としては、金属酸化物、金属粉等の無機顔料、アゾ系、フタロシアニン系、アヂ系、酸性又は塩基染料系レーキ等の有機顔料がある。老化防止剤としては、アミン系;フェノール系;ビスフェニル系を挙げることができる。
本発明の太陽電池用封止膜の厚さは、通常は、20μm〜2mmとすればよい。
本発明の太陽電池用封止膜は、上述した各種成分を含む組成物を、例えば、押出成形、カレンダー成形等により加熱圧延することにより成膜するなど、常法に従い製造することができる。また、前記組成物を溶剤に溶解させ、この溶液を適当な塗布機(コーター)で適当な支持体上に塗布、乾燥して塗膜を形成することによりシート状物を得ることもできる。尚、加熱温度は、一般的に、50〜90℃である。
上述した本発明によれば、黄変の発生が抑制され、耐光性、耐熱性、および耐候性に優れた太陽電池用封止膜を形成することができる。したがって、このような封止膜を太陽電池に用いることにより、光や熱の影響を受けやすい室外など過酷な環境下に長期間に亘って設置されても、入射光を効率よく太陽電池用セル内に取込むことができ、発電効率に優れる太陽電池を実現することが可能となる。
本発明の太陽電池用封止膜を用いて太陽電池を製造するには、図1に示すように表面側透明保護部材1、表面側封止膜3A、太陽電池用セル4、裏面側封止膜3B及び裏面側保護部材2を積層するに当り、表面側封止膜および裏面側封止膜の少なくとも一方に本発明の封止膜を用いて積層し、積層体を常法に従って、真空ラミネータで温度120〜150℃、脱気時間2〜15分、プレス圧力0.5〜1kg/cm2、プレス時間8〜45分で加熱加圧圧着すれば良い。
この加熱加圧時に、表面側封止膜および裏面側封止膜に含まれるエチレン−酢酸ビニル共重合体を架橋させることにより、表面側封止膜および裏面側封止膜を介して、表面側透明保護部材、裏面側保護部材、および太陽電池用セルを一体化させて、太陽電池用セルを封止することができる。
なお、本発明において、太陽電池セルに対して受光面側を「表面側」と称し、太陽電池セルの受光面とは反対面側を「裏面側」と称する。
前記太陽電池において、本発明の封止膜は、表面側封止膜および裏面側封止膜のうち少なくとも一方に用いられるが、光や熱による劣化に基づく黄変が長期間に亘り高く抑制できることから、表面側封止膜として少なくとも用いられるのが好ましく、より好ましくは表面側封止膜および裏面側封止膜の双方に用いられる。
本発明で使用される表面側透明保護部材は、通常珪酸塩ガラスである。ガラス板厚は、0.1〜10mmが一般的であり、0.3〜5mmが好ましい。ガラス基板は、一般に、化学的に、或いは熱的に強化させたものである。
本発明で使用される裏面側保護部材は、一般にプラスチックフィルム(例、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE))であるが、耐熱性を考慮してフッ化ポリエチレンフィルムが好ましい。
なお、本発明の太陽電池は、上述した通り、表面側および/または裏面側に用いられる封止膜に特徴を有する。したがって、表面側透明保護部材、裏面側保護部材、および太陽電池用セルなどの前記封止膜以外の部材については、従来公知の太陽電池と同様の構成を有していればよく、特に制限されない。
以下、本発明を実施例により説明する。本発明は、以下の実施例により制限されるものではない。
(実施例1)
エチレン酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量26質量%) 100質量部、
有機過酸化物(2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン)
0.5質量部、
紫外線吸収剤1(2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、最大吸収波長327nm)
0.25質量部、
光安定化剤(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート及びメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートの混合物)
0.25質量部。
上記配合の組成物を用いて、80℃でカレンダー成形して、EVAフィルムを成膜した。フィルムの厚さは500μmであった。
(実施例2)
光安定化剤の配合量を0.1質量部とした以外は、実施例1と同様にして、EVAフィルムを成膜した。
(実施例3)
架橋剤の配合量を0.3質量部とした以外は、実施例1と同様にして、EVAフィルムを成膜した。
(実施例4)
架橋剤の配合量を1.5質量部とした以外は、実施例1と同様にして、EVAフィルムを成膜した。
(比較例1)
光安定化剤を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、EVAフィルムを成膜した。
(比較例2)
架橋剤の配合量を2.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして、EVAフィルムを成膜した。
(評価)
実施例および比較例で作製した各EVAフィルムの評価を、下記手順に従って行った。
1.紫外線吸収剤の最大吸収波長の測定
紫外線吸収剤をトルエンに溶解し、分光光度計UV−3100PC(株式会社島津製作所製)を用いて、JIS−K7361に準拠して測定した。
2.耐久性評価
EVAフィルム(大きさ50×50mm)を、フロートガラス(厚さ3mm、大きさ50×50mm)の間に挟み込み、100℃の下で、5分間、脱気後、10kPaで10分間、プレスすることにより予備成形を行い、次いで、160℃で加熱加圧して、黄変度測定用サンプルを作製した。この黄変度測定用サンプルを、63℃、50%RHの環境下で、紫外線照射(1000mW/cm2)を100時間、行った。
(1)耐光性
紫外線照射前後の黄変度測定用サンプルの黄変度の差(ΔYI)を、JIS−K−7105−6(1981)に準拠して測定した。結果を表1にまとめて示す。
(2)光線透過率
紫外線照射後の黄変度測定用サンプルの波長330nmの光線透過率を分光光度計(株式会社島津製作所製 MPC3100)を用いて測定した。結果を表1にまとめて示す。
Figure 2008159856
一般的な太陽電池の概略説明図である。
符号の説明
1 表面側透明保護部材、
2 裏面側保護部材、
3A 表面側封止膜、
3B 裏面側封止膜、
4 太陽電池用セル。

Claims (11)

  1. エチレン−酢酸ビニル共重合体、有機過酸化物、紫外線吸収剤、およびヒンダードアミン系光安定化剤を含む太陽電池用封止膜であって、
    前記有機過酸化物の含有量が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、0.2〜1.8質量部であることを特徴とする太陽電池用封止膜。
  2. 前記有機過酸化物が、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン、α,α’−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、および3−ジ−t−ブチルパーオキサイドよりなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池用封止膜。
  3. 前記紫外線吸収剤の最大吸収波長が、320〜350nmであることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の太陽電池用封止膜。
  4. 前記紫外線吸収剤が、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池用封止膜。
  5. 前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤が、一分子中にヒドロキシル基を2個以下含むことを特徴とする請求項4に記載の太陽電池用封止膜。
  6. 前記紫外線吸収剤の含有量が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、0.1〜0.7質量部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池用封止膜。
  7. 前記有機過酸化物(P)と前記紫外線吸収剤(U)との質量比(P:U)が、1:0.1〜1:3.5であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池用封止膜。
  8. 前記ヒンダードアミン系光安定化剤の含有量が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、0.1〜2.5質量部であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の太陽電池用封止膜。
  9. 前記有機過酸化物(P)と前記ヒンダードアミン系光安定化剤(H)との質量比(P:H)が、1:0.1〜1:10であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の太陽電池用封止膜。
  10. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、10〜30質量部であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の太陽電池用封止膜。
  11. 表面側透明保護部材と裏面側保護部材との間に封止膜を介在させ、架橋一体化させることにより太陽電池用セルを封止してなる太陽電池において、
    前記封止膜が、請求項1〜10のいずれか1項に記載の太陽電池用封止膜であることを特徴とする太陽電池。
JP2006347286A 2006-12-25 2006-12-25 太陽電池用封止膜及びこの封止膜を用いた太陽電池 Pending JP2008159856A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006347286A JP2008159856A (ja) 2006-12-25 2006-12-25 太陽電池用封止膜及びこの封止膜を用いた太陽電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006347286A JP2008159856A (ja) 2006-12-25 2006-12-25 太陽電池用封止膜及びこの封止膜を用いた太陽電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008159856A true JP2008159856A (ja) 2008-07-10
JP2008159856A5 JP2008159856A5 (ja) 2009-05-21

Family

ID=39660441

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006347286A Pending JP2008159856A (ja) 2006-12-25 2006-12-25 太陽電池用封止膜及びこの封止膜を用いた太陽電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008159856A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010212356A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Toppan Printing Co Ltd 太陽電池モジュール封止用シートおよび太陽電池モジュール
WO2011007717A1 (ja) * 2009-07-15 2011-01-20 住友化学株式会社 太陽電池用封止材
WO2011020760A1 (en) 2009-08-18 2011-02-24 Basf Se Photovoltaic module with stabilized polymeric encapsulant
WO2011040391A1 (ja) 2009-09-29 2011-04-07 日立化成工業株式会社 波長変換用蛍光材料、これを含む波長変換用樹脂組成物、これらを用いた太陽電池モジュール、波長変換用樹脂組成物の製造方法及び太陽電池モジュールの製造方法
WO2011064192A1 (en) 2009-11-27 2011-06-03 Basf Se Photovoltaic module with uv-stabilized encapsulant
JP2011140588A (ja) * 2010-01-08 2011-07-21 Nof Corp エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及び架橋物
WO2011122591A1 (ja) 2010-03-29 2011-10-06 日立化成工業株式会社 波長変換型太陽電池封止シート、及び太陽電池モジュール
WO2012020910A2 (ko) * 2010-08-12 2012-02-16 삼성토탈 주식회사 태양전지 봉지재용 에틸렌비닐아세테이트 공중합체 시트의 제조방법
JP2012099585A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Dainippon Printing Co Ltd 太陽電池モジュール用充填材
WO2012150529A1 (en) * 2011-05-02 2012-11-08 Basf Se Photovoltaic element with increased long-term stability
WO2013069660A1 (ja) * 2011-11-11 2013-05-16 三洋電機株式会社 太陽電池モジュール
WO2014002864A1 (ja) * 2012-06-25 2014-01-03 Jsr株式会社 固体撮像素子用光学フィルターおよびその用途
JP2015029113A (ja) * 2014-08-27 2015-02-12 株式会社ブリヂストン 太陽電池用封止膜及びこれを用いた太陽電池
JP2016012643A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 三井化学東セロ株式会社 太陽電池封止材用樹脂組成物、太陽電池封止材および太陽電池モジュール

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010212356A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Toppan Printing Co Ltd 太陽電池モジュール封止用シートおよび太陽電池モジュール
WO2011007717A1 (ja) * 2009-07-15 2011-01-20 住友化学株式会社 太陽電池用封止材
WO2011020760A1 (en) 2009-08-18 2011-02-24 Basf Se Photovoltaic module with stabilized polymeric encapsulant
JP2013502472A (ja) * 2009-08-18 2013-01-24 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 安定化ポリマー封止材を有する光電モジュール
US20120145241A1 (en) * 2009-08-18 2012-06-14 Basf Se Photovoltaic module with stabilized polymeric encapsulant
CN102482454A (zh) * 2009-08-18 2012-05-30 巴斯夫欧洲公司 具有稳定化聚合封装物的光伏组件
US20140130865A1 (en) * 2009-08-18 2014-05-15 Basf Se Photovoltaic module with stabilized polymeric encapsulant
WO2011040391A1 (ja) 2009-09-29 2011-04-07 日立化成工業株式会社 波長変換用蛍光材料、これを含む波長変換用樹脂組成物、これらを用いた太陽電池モジュール、波長変換用樹脂組成物の製造方法及び太陽電池モジュールの製造方法
CN102666698B (zh) * 2009-11-27 2014-07-02 巴斯夫欧洲公司 具有uv稳定化包封材料的光伏组件
WO2011064192A1 (en) 2009-11-27 2011-06-03 Basf Se Photovoltaic module with uv-stabilized encapsulant
CN102666698A (zh) * 2009-11-27 2012-09-12 巴斯夫欧洲公司 具有uv稳定化包封材料的光伏组件
JP2011140588A (ja) * 2010-01-08 2011-07-21 Nof Corp エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及び架橋物
WO2011122591A1 (ja) 2010-03-29 2011-10-06 日立化成工業株式会社 波長変換型太陽電池封止シート、及び太陽電池モジュール
WO2012020910A2 (ko) * 2010-08-12 2012-02-16 삼성토탈 주식회사 태양전지 봉지재용 에틸렌비닐아세테이트 공중합체 시트의 제조방법
WO2012020910A3 (ko) * 2010-08-12 2012-04-05 삼성토탈 주식회사 태양전지 봉지재용 에틸렌비닐아세테이트 공중합체 시트의 제조방법
KR101213389B1 (ko) 2010-08-12 2012-12-18 삼성토탈 주식회사 태양전지 봉지재용 에틸렌비닐아세테이트 공중합체 시트의 제조방법
JP2012525489A (ja) * 2010-08-12 2012-10-22 三星Total株式会社 太陽電池封止材用シートの製造方法
US9034232B2 (en) 2010-08-12 2015-05-19 Samsung Total Petrochemicals Co., Ltd. Method for manufacturing ethylene vinyl acetate copolymer sheet for solar cell encapsulant
JP2012099585A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Dainippon Printing Co Ltd 太陽電池モジュール用充填材
WO2012150529A1 (en) * 2011-05-02 2012-11-08 Basf Se Photovoltaic element with increased long-term stability
CN103636022A (zh) * 2011-05-02 2014-03-12 巴斯夫欧洲公司 具有提高的长期稳定性的光伏元件
WO2013069660A1 (ja) * 2011-11-11 2013-05-16 三洋電機株式会社 太陽電池モジュール
CN104364681A (zh) * 2012-06-25 2015-02-18 Jsr株式会社 固体摄影组件用光学滤波器及其用途
WO2014002864A1 (ja) * 2012-06-25 2014-01-03 Jsr株式会社 固体撮像素子用光学フィルターおよびその用途
JPWO2014002864A1 (ja) * 2012-06-25 2016-05-30 Jsr株式会社 固体撮像素子用光学フィルターおよびその用途
US9746595B2 (en) 2012-06-25 2017-08-29 Jsr Corporation Solid-state image capture element optical filter and application thereof
JP2016012643A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 三井化学東セロ株式会社 太陽電池封止材用樹脂組成物、太陽電池封止材および太陽電池モジュール
JP2015029113A (ja) * 2014-08-27 2015-02-12 株式会社ブリヂストン 太陽電池用封止膜及びこれを用いた太陽電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5177752B2 (ja) 太陽電池用封止膜及びこれを用いた太陽電池
JP2008159856A (ja) 太陽電池用封止膜及びこの封止膜を用いた太陽電池
JP5361693B2 (ja) 太陽電池用封止膜
JP4560001B2 (ja) 太陽電池用封止膜及びこの封止膜を用いた太陽電池
JP4616388B2 (ja) 太陽電池用封止膜及びこの封止膜を用いた太陽電池
EP2080785B1 (en) Fluorescent resin composition and solar battery module using the same
JP5105419B2 (ja) 太陽電池用封止膜及びこの封止膜を用いた太陽電池
JP2000174296A (ja) 太陽電池用カバー材、封止膜及び太陽電池
EP2117049A1 (en) Solar cell sealing film and solar cell utilizing the same
JP4890752B2 (ja) 太陽電池モジュール
JP5567896B2 (ja) 太陽電池封止膜及びこれを用いた太陽電池
JP5788721B2 (ja) 太陽電池用封止膜及びこれを用いた太陽電池
JP2000174297A (ja) 太陽電池用カバー材、封止膜及び太陽電池
JP2012079988A (ja) 封止材シート及び太陽電池モジュール
JP2014015544A (ja) エチレン−酢酸ビニル共重合体シート、並びにこれを用いた合わせガラス用中間膜、合わせガラス、太陽電池用封止膜及び太陽電池
JP2000174299A (ja) 太陽電池用カバー材、封止膜及び太陽電池
JP2000183381A (ja) 太陽電池用封止膜及び太陽電池
JP5465804B2 (ja) 太陽電池用封止膜
WO2016039013A1 (ja) 太陽電池用封止材組成物、およびそれを用いた太陽電池用封止材層ならびに太陽電池モジュール
JP5654397B2 (ja) 太陽電池用封止膜
JP2017025334A (ja) 太陽電池用封止材組成物、およびそれを用いた太陽電池用封止材層ならびに太陽電池モジュール
JP6026683B2 (ja) 太陽電池用封止材組成物、およびそれを用いた太陽電池用封止材層ならびに太陽電池モジュール
JP2006066761A (ja) 太陽電池モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090402

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090402

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20090402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090616

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20090424

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090811

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091124