JP2008150422A - 白色インク組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)非水系分散媒と、(B)非真球高分子粒子と、を含有することを特徴とする白色インク組成物。
【選択図】なし
Description
また、表面異型粒子の合成法としては、特許文献1の他に、様々な合成法が提案されている(例えば、非特許文献4、5参照)。
即ち、本発明の白色インク組成物は、(A)非水系分散媒と、(B)非真球高分子粒子と、を含有することを特徴とする。
前記(B)非真球高分子粒子は平均円形度0.95以下の高分子粒子であることが好ましい。
また、前記(B)非真球高分子粒子の体積平均粒径は0.1〜3.0μmであることをが好ましい。
さらに、前記(B)非真球高分子粒子としては、水溶媒中で分散安定用樹脂の存在下、ラジカル重合性モノマーを用いたラジカル重合により得られた高分子粒子であることが好ましい。
以下、本発明の白色インク組成物について説明する。
本発明の白色インク組成物は、(A)非水系分散媒と、(B)非真球高分子粒子と、を含有することを特徴とする。
本発明の白色インク組成物は、上記構成を有することにより、経時分散安定性に優れ、かつ、白色度、光沢性が良好であるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の白色インク組成物の各構成要素について順次説明する。
本発明に用いる分散媒は、非水溶媒からなることが好ましく、該非水溶媒としては、非真球粒子の好適な合成方法の説明において後述する非水溶媒を用いることができる。
本発明の白色インク組成物は、非真球高分子粒子を含有する。
本発明における非真球高分子粒子は、光散乱性が高いため、従来の有機白色顔料よりも白色度に優れ、また、微細でかつ粒度分布が均一な粒子である。本発明の白色インク組成物は、かかる非真球高分子粒子を含有することで、真球粒子などの他の粒子を含有するインク組成物と比較して、白色度、光沢性が向上し、また、無機粒子を含有する場合に比べて、経時分散安定性、再分散性についても優れた効果を発揮する。
本発明における非真球高分子粒子は、平均円形度が0.95以下の高分子粒子であり、好ましくは0.95〜0.5の高分子粒子である。
0.1〜70質量部であることがより好ましく、1〜60質量部であることが更に好ましい。
以下、本発明における非真球高分子粒子の好適な合成方法を具体的に説明する。かかる合成方法を用いることにより、本発明における非真球高分子粒子を、非極性溶媒中で簡便に合成でき、且つ、得られた粒子を分散安定性を向上させることができる。
なお、以下においては、この合成方法で得られる非真球高分子粒子を、適宜、「非真球高分子粒子(CR)」と称する場合がある。
非水溶媒は、比誘電率が1.5〜20の範囲であり、表面張力が15〜60mN/m(25℃において)の範囲である非極性の絶縁性溶媒が好ましく、毒性の少ないこと、引火性が少ないこと、臭気が少ないものがよい。
本発明においては、インク組成物を構成する非水系分散媒への置換等の工程を省略するために、非真球高分子粒子を重合する段階で、(A)非水系分散媒と同様の非水溶媒を用いることも好ましい。
非水溶媒と共に混合しうる化合物としては、アルコール類(例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、フッ化アルコール等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等)、エーテル類(例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)及びハロゲン化炭化水素類(例えばメチレンジクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、メチルクロロホルム等)、等が挙げられる。
分散安定用樹脂は、非水溶媒中で、ラジカル重合性モノマーを重合して得られる非真球高分子粒子を安定な分散物とするために用いられる。分散安定用樹脂は、下記一般式(I)で示される繰返し単位を少なくとも有する非水溶媒に可溶性の重合体であることが好ましい(以下、適宜「分散安定用樹脂(P)」と称する。)。分散安定用樹脂(P)において、一般式(I)で示される繰返し単位の部分は、前記非水溶媒に可溶性となる部分である。
族基を表し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ドコシル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、デセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基等が挙げられ、これら脂肪族基は前記Lで表したと同様の置換基を有していてもよい)を表す
。より好ましくは、b1及びb2は、各々、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、−COO−D4又は−CH2COO−D4(ここで、D4は炭素数1〜12のアルキル基又はアルケニル基を表し、例えば、メチル基
、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、デセニル基、等が挙げられ、これらアルキル基、アルケニル基は前記Lで表したものと同様の置換基を有していてもよい)を表す。
H2)tOCO−、−O−、−SO2−、−CONHCOO−、−CONHCONH−、−
CON(D2)−、−SON(D2)(ここでD2 は水素原子又は炭素数1〜22のアルキル基等の炭化水素基を示し、tは1〜4の整数を示す)、又は、
、好ましくは水素原子又はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基を表す。
又は−CH2COOCH3を表し、Bは−H又は−CH3を表す。また、nは2〜10
の整数を表し、mは2又は3を表し、tは1、2又は3を表し、pは1〜4の整数を表し、qは1又は2を表す。
二重結合基を導入する方法(イオン重合法による方法)、又は分子中に上記特定の反応性基を含有する重合開始剤及び/又は連鎖移動剤を用いてラジカル重合させた後、重合体主鎖の片末端に結合した特定の反応性基を利用して高分子反応を行うことにより重合性二重結合基を導入する方法等の合成法によって容易に製造することができる。
、4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸クロライド)、2,2'−アゾビス(2−シアノプロパノール)、2,2'−アゾビス(2−シアノペンタノール)、2,2'−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]、2,2'−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−
ヒドロキシエチル]プロピオアミド}、2,2'−アゾビス{2−メチル−N−[1,1
−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオアミド}、2,2'−アゾビス[2−メチ
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオアミド]、2,2'−アゾビス(2−アミ
ジノプロパン)}、チオカルバメート化合物{例えば、ベンジルN−メチル−N−ヒドロキシエチルジチオカルバメート、2−カルボキシエチルN,N−ジエチルジチオカルバメート、3−ヒドロキシプロピルN,N−ジメチルジチオカルバメート}等が挙げられる。
子等)、シアノ基、ヒドロキシル基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)等を示す。r5〜r7は各々、水素原子、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)等を示す。r8〜r9は各々、水素原子、炭素数1〜8の炭化水素基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、フェニル基、トリル基等)又は−Or10(r10は、r8
における炭化水素基と同義である)を表す〕等が挙げられる。
「分散媒に対して側鎖部分が溶解される」とは、主鎖部を有さない側鎖部のみから構成されるポリマーが、分散媒に対して溶解することを意味し、具体的には、分散媒100gに対して5g以上の溶解度(25℃)であることが好ましい。
R53は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1から30の炭化水素基を示す。R53の炭化水素基中に、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、カーバメート結合、アミノ基、ヒドロキシル基、又は、ハロゲン置換基を含んでいてもよい。
X51及びX61は、同じでも異なっていてもよく、それぞれ単結合又は、C、H、N、O、S、Pより選ばれた2種以上の原子よりなる総原子数が50個以下の2価の連結基を示す。
G1は、下記一般式(V)で示される構成単位を少なくとも含む重量平均分子量が5
00以上のポリマー成分、又は、重量平均分子量500以上のポリジメチルシロキサン基を示す。
R73は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1から30の炭化水素基を示す。R73の炭化水素基中に、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、カーバメート結合、アミノ基、ヒドロキシル基、又は、ハロゲン置換基を含んでいてもよい。
X71は、単結合又はC、H、N、O、S、Pより選ばれた2種以上の原子よりなる総原子数が50個以下の2価の連結基を示す。
なお、R73の総原子数が、R53の総原子数より多いほうが、分散安定性の観点から好ましい。
なお、一般式(IV−M)で表されるマクロモノマーの重量平均分子量は500〜500,000の範囲内であり、かつ多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が、1.0〜7.0の範囲内であるマクロモノマーが好ましい。また、一般式(VM)で表されるマクロモノマーは、末端にラジカル重合性官能基を有するポリジメチルシロキサンであってもよい。
一般式(V−M)で表されるモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、及び、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、メトキシスチレン等のスチレン類、1−ブテン等の炭化水素類、及び酢酸ビニル類、ビニルエーテル類、ビニルピリジン類等が挙げられる。
分散媒に対して主鎖部分が溶解されないとは、上記一般式(IV)で示される構成単位を含まないポリマーが、分散媒100gに対して3g以下の溶解度であることを意味し、また分散媒に対して側鎖部分が溶解されるとは、一般式(IV)中のGのポリマー、又は、一般式(IV−M)のマクロモノマーが、分散媒100gに対して5g以上の溶解度であることを意味する。
また、グラフトポリマーの重量平均分子量は、グラフト鎖(好ましくは、上記一般式(7)で表されるマクロマー成分)の重量平均分子量に対して1.5倍以上であることが好ましい。
さらに、主鎖を構成する単位とグラフト鎖を構成する単位の質量比は、30:70〜95:5の範囲内にあることが好ましい。これらのポリマーは、分散剤として単独で使用しても良いが、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
く、より好ましくは3×104〜2×105である。
本発明における非真球高分子粒子(CR)の合成に用いられるラジカル重合性モノマーとしては、一分子中に同一であっても異なってもよい少なくとも2個の重合性基を有する化合物を少なくとも一つ使用するのが好ましい。
以下、該化合物に関して説明する。
重合性基の数は2個以上であればよいが、2〜18個が好ましく、2〜12個がより好ましい。すなわち、粒子の異型化の点から2個以上であり、粒子の安定した分散の点から18個以下が好ましい。
−、−CH2COO−、−O−、−CONHCOO−、−CONHOCO−、−SO2−、−CON(Q1)−、−SO2N(Q1)−、又はフェニレン基(以下、フェニレン基を
「−Ph−」と記載することもある。なお、フェニレン基は1,2−、1,3−及び1,4−フエニレン基を包含する。)を表す。ここでQ1は、水素原子又は炭素数1〜8
の置換されていてもよい脂肪族基(たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−シアノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、ベンジル基、クロロベンジル基、メチルベンジル基、メトキシベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、ジメチルベンジル基、フロロベンジル基、2−メトキシエチル基、3−メトキシプロピル基等)を表す。
さらに好ましい組み合わせとしては、(i)カルボキシル基、アルコキシ基、2級アミノ基、チオール基を有するラジカル重合性モノマーと、(ii)エポキシ基、イソシアネート基、チオイソシアネート基、クロロアルキル基、ブロモアルキル基を有するラジカル重合性モノマーとの組み合わせである。
−」と記載することもある。なお、フェニレン基は、1,2−、1,3−及び1,4−フエニレン基を包含する。)を表す。ここで、Q1は、水素原子又は炭素数1〜8の置換されていてもよい脂肪族基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−シアノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、ベンジル基、クロロベンジル基、メチルベンジル基、メトキシベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、ジメチルベンジル基、フロロベンジル基、2−メトキシエチル基、3−メトキシプロピル基等)を表す。
こでQ2は水素原子、又は置換されてもよい炭素数10以下の炭化水素基(例えば、ア
ルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基等を表す)を表す。
含窒素複素環のとしては、ピリジン、イミダゾール、インドール、カルバゾール、キノリンをあげることができる。好ましい構造としては、前記ラジカル重合性モノマーの一般式(VII)において、Tで表される原子団に、一般式(VIII)で表されるアミノ基が結合しているものを挙げることができる。具体的には、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸ジブチルアミノエチル、4−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾールをあげることができる。
重合において使用するラジカル重合性モノマーのうち、一分子中に同一であっても異なってもよい少なくとも2個の重合性基を有する化合物、又は、(i)及び(ii)のラジカル重合性モノマーの割合は、全モノマーのモル量に対し、一般的には0.1〜95モル%、好ましくは、0.5〜80モル%、更に好ましくは、1〜50モル%である。即ち、粒子の非真球化(非球形化)の点で0.1モル%以上が好ましく、粒子の凝集防止、分散度の点で95モル%以下が好ましい。
上記したラジカル重合性モノマーの重合に際しては、重合開始剤を用いることが好ましい。
重合に用いる重合開始剤としては、通常ラジカル重合に用いられる過酸化物系あるいはアゾ系開始剤が利用できる。
重合開始剤の一例を挙げると、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化オクタノイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、キュメンハイドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系開始剤、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2,3−ジメチルブチロニトリル)、2,2´−アゾビス(2−メメチルブチロニトリル)、2,2´−アゾビス(2,3,3−トリメチルブチロニトリル)、2,2´−アゾビス(2−イソプロピルブチロニトリル)、1,1´−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2´−アゾビス(4−メチキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、4,4´−アゾビス(4−シアノバレリン酸)、ジメチル−2,2´−アゾビスイソブチレート等がある。
非真球高分子粒子(CR)の好適な合成方法について更に具体的に説明する。
非真球高分子粒子(CR)の合成方法の好適な態様は、非水溶媒中、分散安定樹脂(P)の存在下、一分子中に同一であっても異なってもよい少なくとも2個の重合性基を有する化合物(好ましくは分子内にラジカルとの反応性が異なる少なくとも2種のエチレン性不飽和結合を有するモノマー)、或いは、(i)及び(ii)のラジカル重合性モノマーを用い、ラジカル重合する態様である。
重合において、モノマー濃度は、重合に用いる全重合性モノマー、非水溶媒、分散安定用樹脂(P)の合計に対し、5〜50質量%の範囲が好ましく、10〜40質量%が更に好ましい。
重合温度は、使用する重合開始剤の分解温度に応じて定めることができ、一般に30〜120℃であり、50〜100℃が好ましい。
また、重合は、窒素等の不活性ガス気流下で行うことが好ましい。
本発明の白色インク組成物は、必須成分である、(A)非水系分散媒及び(B)非真球高分子粒子の他、本発明の効果を損ねない範囲で、必要に応じて他の成分をで含有してもよい。
本発明のインク組成物をインクジェット用インクとして用いる場合においては、荷電調節剤を含有することも好ましい。
荷電調節剤としては、従来、公知のものを使用することができる。例えば、ナフテン酸、オクテン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸の金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩、特公昭45−556号、特開昭52−37435号、特開昭52−37049号の各公報等に示されている油溶性スルホン酸金属塩、特公昭45−9594号公報に示されているリン酸エステル金属塩、特公昭48−25666号公報に示されているアビエチン酸もしくは水素添加アビエチン酸の金属塩、特公昭55−2620号公報に示されているアルキルベンゼンスルホン酸Ca塩類、特開昭52−107837号、同52−38937号、同57−90643号、同57−139753号の各公報に示されている芳香族カルボン酸あるいはスルホン酸の金属塩類、ポリオキシエチル化アルキルアミンのような非イオン性界面活性剤、レシチン、アマニ油等の油脂類、ポリビニルピロリドン、多価アルコールの有機酸エステル、特開昭57−210345号公報に示されているリン酸エステル系界面活性剤、特公昭56−24944号公報に示されているスルホン酸樹脂等を使用することができる。また特開昭60−21056号、同61−50951号の各公報に記載されたアミノ酸誘導体も使用することができる。また特開昭60−173558号、同60−179750号の各公報に記載されているマレイン酸ハーフアミド成分を含む共重合体等が挙げられる。さらに特開昭54−31739号、特公昭56−24944号の各公報等に示されている4級化アミンポリマーを挙げることができる。
本発明の白色インク組成物には、所望により各種添加剤を加えてもよい。
添加剤としては、例えば、腐敗防止のために防腐剤や、表面張力を制御するための界面活性剤等が挙げられる。また、インクジェット用インクとする場合であれば、例えば、甘利武司監修「インクジェットプリンタ−技術と材料」第17章、(株)シーエムシー刊(1998年)等に記載されている添加剤を使用できる。
本発明の白色インク組成物の好適な態様の一つは、(A)非水系分散媒として重合性化合物を含有し、更に、重合開始剤(酸又はラジカル開始剤)を含有してなる放射線硬化型白色インク組成物である。
放射線硬化型白色インク組成物において、非水系分散媒として用いる重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物、等の公知の重合性化合物が挙げられる。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどのようなものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を持つものが含まれる。ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。好ましくは2種以上併用して用いることが、反応性、物性などの性能を制御する上で好ましい。
放射線硬化型白色インク組成物には、カチオン重合性化合物を併用することもできる。
放射線硬化型白色インク組成物に用いうる他の重合性化合物としては、(メタ)アクリル系モノマー或いはプレポリマー、エポキシ系モノマー或いはプレポリマー、ウレタン系モノマー或いはプレポリマー等の(メタ)アクリル酸エステル(以下、適宜、アクリレート化合物と称する。)が好適に挙げられる。更に好ましくは、下記に示す化合物である。
感度、滲み、被記録媒体との密着性をより改善するためには、モノアクリレートと、分子量400以上、好ましくは500以上の多官能アクリレートモノマー又は多官能アクリレートオリゴマーを併用することが好ましい。
また、単官能、二官能、三官能以上の多官能モノマーの少なくとも3種の重合性化合物を併用する態様が、安全性を維持しつつ、更に、感度、滲み、被記録媒体との密着性をより改善することができるという観点から、好ましい態様として挙げられる。
放射線硬化型白色インク組成物は重合開始剤を含有する。重合開始剤としては、公知の重合開始剤を使用することができる。
放射線硬化型白色インク組成物に使用する重合開始剤は、外部エネルギーを吸収して重合開始種を生成する化合物である。重合を開始するために使用される外部エネルギーは、熱及び放射線に大別され、それぞれ、熱重合開始剤及び光重合開始剤が使用される。放射線には、γ線、β線、電子線、紫外線、可視光線、赤外線が例示できる。
熱重合開始剤及び光重合開始剤としては公知の化合物が使用できる。
好ましいラジカル重合開始剤としては(a)芳香族ケトン類、(b)アシルホスフィン化合物、(c)芳香族オニウム塩化合物、(d)有機過酸化物、(e)チオ化合物、(f)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(g)ケトオキシムエステル化合物、(h)ボレート化合物、(i)アジニウム化合物、(j)メタロセン化合物、(k)活性エステル化合物、(l)炭素ハロゲン結合を有する化合物、並びに(m)アルキルアミン化合物等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよいし、併用してもよい。
放射線硬化型白色インク組成物における非水系分散媒として、カチオン重合性化合物を用いる場合には、カチオン重合開始剤を用いることが好ましい。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C6F5)4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることが
できる。第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができる。第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
上記如きカチオン重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
放射線硬化型白色インク組成物には、前記した非水系分散媒として用いられる重合性化合物及び重合開始剤に加えて、必要に応じて他の成分を含有してもよい。
他の成分としては、他の成分として先に挙げた各種の成分の他、増感色素、共増感剤、等の成分が挙げられる。
放射線硬化型白色インク組成物には、重合開始剤の活性光線照射による分解を促進させるために増感色素を添加することができる。増感色素は、特定の活性放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感色素は、重合開始剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用を生じ、これにより重合開始剤の化学変化、即ち、分解、ラジカル、酸或いは塩基の生成を促進させるものである。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)、等が挙げられる。
放射線硬化型白色インク組成物には、共増感剤を含有することもできる。本発明において共増感剤は、増感色素の活性放射線に対する感度を一層向上させる、或いは酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
放射線硬化型白色インク組成物には、さらに必要に応じて、例えば、重合禁止剤、溶剤等のその他の添加剤を添加することができる。
有機溶剤の量は、本発明のインク組成物全体の質量に対し、例えば、0.1〜5質量%、好ましくは0.1〜3質量%の範囲である。
本発明の白色インク組成物は、インクジェット用インク組成物として好適に用いることができる。
本発明の白色インク組成物をインクジェット記録用インクとして使用する場合には、吐出性を考慮し、吐出時の温度(例えば、40〜80℃、好ましくは25〜50℃)において、粘度が、好ましくは7〜30mPa・sであり、より好ましくは7〜25mPa・sである。例えば、本発明のインク組成物の室温(25〜30℃)での粘度は、好ましくは35〜500mPa・s、より好ましくは35〜200mPa・sである。
インク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク浸透を回避し、未硬化モノマーの低減、臭気低減が可能となる。更にインク液滴着弾時のインクの滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善される。
インク組成物の表面張力は、好ましくは20〜30mN/m、より好ましくは23〜28mN/mである。ポリオレフィン、PET、コート紙、非コート紙など様々な被記録媒体へ記録する場合、滲み及び浸透の観点から、20mN/m以上が好ましく、濡れ性の点はで30mN/m以下が好ましい。
本発明が適用される放射線硬化型白色インク組成物を用いたインクジェット記録方法、及び該インクジェット記録方法に適用しうるインクジェット記録装置について、以下説明する。
インクジェット記録方法としては、本発明の白色インク組成物をインクジェット記録用として被記録媒体(支持体、記録材料等)上に吐出し、被記録媒体上に吐出されたインク組成物に活性放射線を照射し、インクを硬化して画像を形成する方法である。
本発明白色インク組成物を用いたインクジェット記録方法は、上記(a)及び(b)工程を含むことにより、被記録媒体上において硬化したインク組成物により画像が形成される。
本発明が適用される放射線硬化型白色インク組成物を用いたインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置としては、特に制限はなく、目的とする解像度を達成しうる公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。即ち、市販品を含む公知のインクジェット記録装置であれば、いずれも、前記(a)工程における被記録媒体へのインクの吐出を実施することができる。
インク供給系は、例えば、本発明のインク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、1〜100pl、好ましくは、8〜30plのマルチサイズドットを例えば、320×320〜4000×4000dpi、好ましくは、400×400〜1600×1600dpi、より好ましくは、720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
被記録媒体上に吐出されたインク組成物は、活性放射線を照射することによって硬化する。これは、本発明の白色インク組成物が適用される放射線硬化型白色インク組成物に含まれる、重合開始剤が活性放射線の照射により分解して、ラジカル、酸、塩基などの開始種を発生し、その開始種の機能により前記重合性化合物の重合反応が、生起、促進されるためである。このとき、放射線硬化型白色インク組成物において、重合開始剤と共に増感色素が存在すると、系中の増感色素が活性放射線を吸収して励起状態となり、重合開始剤と接触することによって重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
更に、活性放射線は、露光面照度が、例えば、10〜2,000mW/cm2、好ましくは、20〜1,000mW/cm2で照射されることが適当である。
なお、LEDの被記録媒体上での最高照度は10〜2,000mW/cm2であることが好ましく、20〜1,000mW/cm2であることがより好ましく、特に好ましくは50〜800mW/cm2である。
活性放射線の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インクの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査することによって行われる。活性放射線の照射は、インク着弾後、一定時間(例えば、0.01〜0.5秒、好ましくは、0.01〜0.3秒、より好ましくは、0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、被記録媒体に着弾したインクが硬化前に滲むことを防止するこが可能となる。また、多孔質な被記録媒体に対しても光源の届かない深部までインクが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えられ、その結果として臭気を低減することができる。
更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。WO99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法もまた、本発明のインクジェット記録方法に適用することができる。
メチルメタクリレート20g、メチルアクリレート26g、アリルメタクリレート4g、下記構造の分散安定用樹脂(P−1、重量平均分子量52000)10gをアイソパーG200gに溶解し、窒素気流下、温度70℃に加温し、1時間攪拌を行った。これに2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.75gを添加し、2時間加熱攪拌した後、更に2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5g添加し2時間過熱攪拌した。次いで温度を100℃に上げ、減圧度200mmHg(約26.6kPa)下で2時間攪拌し未反応のモノマーを溜去した。冷却後200メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散物(白色インク組成物1)は、重合率99%で、粒子の濃度は、20.2%のラテックスであった。
得られた白色インク組成物1中に含まれる粒子の体積平均粒径を、超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA700(堀場製作所)にて測定したところ、平均粒径1.03μmであった。
また、日本電子(株)製電子顕微鏡JSM−6700Fにて、得られた粒子を撮影したところ、粒子形状は表面に凹凸がある非真球状の粒子であることが観察された。図1に粒子画像を示す。
得られた粒子画像を、試料台に対して垂直方向から撮影し、得られた画像を、画像解析プログラム・Mac−View(株式会社マウンテンテック製)を用いて、平均円形度を求めた結果0.92であった。
メチルメタクリレート20g、メチルアクリレート30g、前記構造の分散安定用樹脂(P−1、重量平均分子量52000)10gをアイソパーG200gに溶解し、窒素気流下、温度70℃に加温し、1時間攪拌を行った。これに2,2'−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)0.75gを添加し、2時間加熱攪拌した後、更に2,2'−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5g添加し2時間過熱攪拌した。次いで温度を100℃に上げ、減圧度200mmHg(約26.6kPa)下で2時間攪拌し未反応のモノマーを溜去した。冷却後200メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散物(白色インク組成物A)は、重合率98.5%で、粒子の濃度は、22.5%のラテックスであった。
得られた白色インク組成物A中に含まれる粒子の体積平均粒径を超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA700(堀場製作所)にて測定したところ、平均粒径1.10μmであった。
また、日本電子(株)製電子顕微鏡JSM−6700Fにて粒子を撮影したところ、粒子形状は真球状の粒子であることが観察された。図2に粒子画像を示す。
さらに、得られた粒子画像を実施例1と同様にして画像解析し、平均円形度を求めた結果0.99であった。
メチルメタクリレート20g、メチルアクリレート26g、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)4g、前記構造の分散安定用樹脂(P−1、重量平均分子量52000)10gをアイソパーG200gに溶解し、窒素気流下、温度70℃に加温し、1時間攪拌を行った。これに2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
0.75gを添加し、2時間加熱攪拌した後、更に2,2'−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)0.5g添加し2時間過熱攪拌した。次いで温度を100℃に上げ、減圧度200mmHg(約26.6kPa)下で2時間攪拌し未反応のモノマーを溜去した。冷却後200メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散物(白色インク組成物2)は、重合率99%で、粒子の濃度は、20.2%のラテックスであった。
この白色インク組成物2中に含まれる粒子の体積平均粒径を、超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA700(堀場製作所)にて測定したところ、平均粒径1.12μmであった。
また、日本電子(株)製電子顕微鏡JSM−6700Fにて粒子を撮影したところ、粒子形状は表面に凹凸がある非真球状の粒子であることが観察された。図3に粒子画像を示す。
さらに、得られた粒子画像を、試料台に対して垂直方向から撮影し、得られた画像を、画像解析プログラム・Mac−View(株式会社マウンテンテック製)を用いて、平均円形度を求めた結果0.91であった。
メチルメタクリレート20g、メチルアクリレート26g、ジビニルベンゼン4g、前記構造の分散安定用樹脂(P−1、重量平均分子量52000)10gをアイソパーG200gに溶解し、窒素気流下、温度70℃に加温し、1時間攪拌を行った。これに2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.75gを添加し、2時間加熱攪拌した後、更に2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5g添加し2
時間過熱攪拌した。次いで温度を100℃に上げ、減圧度200mmHg(約26.6kPa)下で2時間攪拌し未反応のモノマーを溜去した。冷却後200メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散物(白色インク組成物3)は、重合率99%で、粒子の濃度は、20.2%のラテックスであった。
得られた白色インク組成物3中に含まれる粒子の体積平均粒径を、超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA700(堀場製作所)にて測定したところ、平均粒径1.12μmであった。
また、日本電子(株)製電子顕微鏡JSM−6700Fにて粒子を撮影したところ、粒子形状は表面に凹凸がある非真球状の粒子であることが観察された。図4に粒子画像を示す。
さらに得られた粒子画像を、試料台に対して垂直方向から撮影し、得られた画像を、画像解析プログラム・Mac−View(株式会社マウンテンテック製)を用いて、平均円形度を求めた結果0.94であった。
メタクリル酸グリシジル51g、メタクリル酸4g、前記構造の分散安定用樹脂(P−1、質量平均分子量52000)8gをアイソパーG135gに溶解し、窒素気流下、温度70℃に加温し、1時間攪拌を行った。これに2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8gを添加し、2時間加熱攪拌した後、更に2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8g添加し2時間過熱攪拌した。次いで温度を100℃に上げ、減圧度200mmHg(約26.6kPa)下で2時間攪拌し未反応のモノマーを溜去した。冷却後200メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散物(白色インク組成物4)は、重合率98%で、粒子の濃度は、26.7%のラテックスであった。
得られた白色インク組成物4中に含まれる粒子の体積平均粒径を、超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA700(堀場製作所)にて測定したところ、平均粒径1.84μmであった。
また、日本電子(株)製電子顕微鏡JSM−6700Fにて粒子を撮影したところ、粒子形状は表面に凹凸がある非真球状の粒子であることが観察された。図5に粒子画像を示す。
さらに、得られた粒子画像を、試料台に対して垂直方向から撮影し、得られた画像を、画像解析プログラム・Mac−View(株式会社マウンテンテック製)を用いて、平均円形度を求めた結果0.95であった。
アクリル酸メチル51g、メタクリル酸4g、前記構造の分散安定用樹脂(P−1、重量平均分子量52000)8gをアイソパーG135gに溶解し、窒素気流下、温度70℃に加温し、1時間攪拌を行った。これに2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8gを添加し、2時間加熱攪拌した後、更に2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8g添加し2時間過熱攪拌した。次いで温度を100℃に上げ、減圧度200mmHg(約26.6kPa)下で2時間攪拌し未反応のモノマーを溜去した。冷却後200メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散物(白色インク組成物B)は、重合率99%で、粒子の濃度は、25.8%のラテックスであった。
得られた白色インク組成物B中に含まれる粒子の体積平均粒径を超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA700(堀場製作所)にて測定したところ、平均粒径1.65μmであった。
また、日本電子(株)製電子顕微鏡JSM−6700Fにて粒子を撮影したところ、粒子形状は真球状の粒子であることが観察された。
さらに、得られた粒子画像を、試料台に対して垂直方向から撮影し、得られた画像を、画像解析プログラム・Mac−View(株式会社マウンテンテック製)を用いて、平均円形度を求めた結果1.00であった。
酸化チタン50g、前記構造の分散安定用樹脂(P−1、重量平均分子量52000)8gをアイソパーG135gに溶解し、温度70℃に加温し、5時間攪拌を行った。次いで温度を100℃に上げて2時間攪拌し、白色分散物(白色インク組成物C)を得た。
得られた白色インク組成物C中に含まれる粒子の体積平均粒径を超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA700(堀場製作所)にて測定した所、平均粒径1.55μmであった。
実施例1で得られた白色インク組成物1を遠心分離機にかけ(3000回転/分、20分)、固体と分散溶媒を分離し、上澄み(分散溶媒)除去して得られた白色粒子(非真球高分子粒子)20gに、下記に記載の組成を有するUVインク用組成物Aを80g加え、室温で3時間攪拌することによって、本発明における非真球高分子粒子を含有するUV硬化型の白色インク組成物5を作製した。
・Lucirin TPO(BASF社製光重合開始剤) 8.5部
・ベンゾフェノン(光重合開始剤) 4.0部
・Irgacure 184 4.0部
(Ciba Specialty Chemicals社製の光重合開始剤)
・1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA) 17.0部
・Actilane 421 40.0部
(※Akcros社製アクリレートモノマー)
(※Actilane 421は、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート(2官能アクリレート)である。)
・Photomer 2017(EChem社製UV希釈剤) 12.4部
・Genorad 16(Rahn社製安定剤) 0.05部
・Rapi−Cure DVE−3 10.0部
実施例5で得た白色粒子(実施例1で得た白色インク組成物1を遠心分離機にかけて得られた固体)を、実施例2〜4で得られた白色インク組成物2〜4を実施例5と同様にして遠心分離することにより得た白色粒子に代えた以外は、実施例5と同様にしてUV硬化型の白色インク組成物6〜8を作製した。
実施例1で得られた白色インク組成物1を遠心分離機にかけ(3000回転/分、20分)、固体と分散溶媒を分離し、上澄み(分散溶媒)除去して得られた白色粒子(非真球高分子粒子)20gに、下記に記載の組成を有するUVインク用組成物Bを80g加え、室温で3時間攪拌することによって、本発明における非真球高分子粒子を含有するUV硬化型の白色インク組成物9を作製した。
・Lucirin TPO(BASF社製光重合開始剤) 8.5部
・ベンゾフェノン(光重合開始剤) 4.0部
・Irgacure 369 4.0部
(Ciba Specialty Chemicals社製の光重合開始剤)
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 4.0部
・ドデシルアクリレート 13.0部
・Actilane 421 40.0部
(※Akcros社製アクリレートモノマー)
(※Actilane 421は、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート(2官能アクリレート)である。)
・Photomer 2017(EChem社製UV希釈剤) 12.4部
・Genorad 16(Rahn社製安定剤) 0.05部
・Rapi−Cure DVE−3 10.0部
実施例9で得た白色粒子(実施例1で得た白色インク組成物1を遠心分離機にかけて得られた固体)を、実施例2〜4で得られた白色インク組成物2〜4を実施例9と同様にして遠心分離することにより得た白色粒子に代えた以外は、実施例9と同様にしてUV硬化型の白色インク組成物10〜12を作製した。
比較例1で得られた白色インク組成物Aを遠心分離機にかけ(3000回転/分、20分)、固体と分散溶媒を分離し、上澄み(分散溶媒)除去して得られた白色粒子(真球状粒子)20gに、下記に記載の組成を有するUVインク用組成物Cを80g加え、室温で3時間攪拌することによって、白色粒子を有するUV硬化型比較インクDを作成した。
・Lucirin TPO(BASF社製光重合開始剤) 8.5部
・ベンゾフェノン(光重合開始剤) 4.0部
・Irgacure 184 4.0部
(Ciba Specialty Chemicals社製の光重合開始剤)
・1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA) 17.0部
・Actilane 421 40.0部
(※Akcros社製アクリレートモノマー)
(※Actilane 421は、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート(2官能アクリレート)である。)
・Photomer 2017(EChem社製UV希釈剤) 12.4部
・Genorad 16(Rahn社製安定剤) 0.05部
・Rapi−Cure DVE−3 10.0部
比較例4で得た白色粒子(比較例1の白色インクを遠心分離機にかけて得られる固体)を、比較例2〜3で得られた白色インク組成物2〜3を比較例4と同様にして遠心分離することにより得た白色粒子に代えた以外は、比較例4と同様にしてUV硬化型の白色インク組成物E〜Fを作製した。
比較例1で合成した白色インク組成物Aを遠心分離機にかけ(3000回転/分、20分)、固体と分散溶媒を分離し、上澄み(分散溶媒)除去して得られた白色粒子(真球状粒子)20gに、下記に記載の組成を有するUVインク用組成物Dをを80g加え、室温で3時間攪拌することによって、真球状の白色粒子含有するUV硬化型の白色インク組成物Gを作製した。
・Lucirin TPO(BASF社製光重合開始剤) 8.5部
・ベンゾフェノン(光重合開始剤) 4.0部
・Irgacure 369 4.0部
(Ciba Specialty Chemicals社製光重合開始剤)
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 4.0部
・ドデシルアクリレート 13.0部
・Actilane 421 40.0部
(※Akcros社製アクリレートモノマー)
(※Actilane 421は、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート(2官能アクリレート)である。)
・Photomer 2017(EChem社製UV希釈剤) 12.4部
・Genorad 16(Rahn社製安定剤) 0.05部
・Rapi−Cure DVE−3 10.0部
比較例7で得た白色粒子(実施例1の白色インクを遠心分離機にかけて得られる固体)を、比較例2〜3で得られた白色インク組成物B〜Cを比較例7と同様にして遠心分離することにより得た白色粒子に代えた以外は、比較例7と同様にしてUV硬化型の白色インク組成物H〜Iを作製した。
実施例の白色インク組成物1〜9、比較例の白色インク組成物A〜Iを用いて、以下の評価を行った。
直径1cm、高さ15cmの試験管を各インク組成物で充填し、1週間放置した後に、上端から1cm下方部分の白さを目視で評価した。評価基準は以下の通りである。なお、1週間前の初期の状態を示す比較対照用試料として、評価時に再度調製したインク組成物を用いた。結果を表1に示す。
−評価基準−
A:1週間前の初期の状態の沈降管を横に並べて比較しても、変化が認められない。
B:1週間前の初期の状態の沈降管を横に並べて比較しないと、変化が認識できないが、横に並べて比較すると薄くなっている。
C:1週間前の初期の状態の沈降管を横に並べて比較するまでもなく、明らかに薄くなっている。
ブラックインクカートリッジ〔EM−900C;セイコーエプソン(株)製〕に、実施例及び比較例で調製した各インク組成物を充填し、専用OHPシート〔セイコーエプソン(株)製〕に印刷した。
印刷パターンは、100%dutyのベタを150×150mmの領域に印刷した。印字モードとしてはプリンタードライバーで、普通紙における推奨設定の“きれい”モードを用いて印刷した。
白色度は分光光度計(GRETAG SPM100(GRETAG社製))を用いて測定した。測定条件は、広源D50、光源フィルタなしで、白色標準は絶対白とし、視野角は2度とした。CIEで規定されている白色度WCIEを測定し、以下の評価基準で評価した。Aが実用上問題のないレベルである。結果を表1に示す。
A:WCIEが90以上
B:WCIEが90未満
ブラックインクカートリッジ〔EM−900C;セイコーエプソン(株)製〕に、実施例及び比較例で調製した各インク組成物を充填し、専用OHPシート〔セイコーエプソン(株)製〕に印刷した。
印刷パターンは、100%dutyのベタを150×150mmの領域に印刷した。印字モードとしてはプリンタードライバーで、普通紙における推奨設定の“きれい”モードを用いて印刷した。
印刷した紙の60°鏡面光沢度をJIS−P−8142に準拠して、村上色彩技術研究所製鏡面光沢度計(GM−26 for 75°)により測定した。評価基準は以下の通りである。結果を表1に示す。
−評価基準−
○:75°鏡面光沢度が60%以上である。
△:75°鏡面光沢度が50%以上60%未満である。
×:75°鏡面光沢度が40%未満である。
Claims (4)
- (A)非水系分散媒と、(B)非真球高分子粒子と、を含有することを特徴とする白色インク組成物。
- 前記非真球高分子粒子が平均円形度0.95以下の高分子粒子であることを特徴とする請求項1に記載の白色インク組成物。
- 前記非真球高分子粒子の体積平均粒径が0.1〜3.0μmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の白色インク組成物。
- 前記非真球高分子粒子が、非水溶媒中で分散安定用樹脂の存在下、ラジカル重合性モノマーを用いたラジカル重合により得られた高分子粒子であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の白色インク組成物。
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