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JP2008068554A - 感熱記録体 - Google Patents

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JP2008068554A
JP2008068554A JP2006250464A JP2006250464A JP2008068554A JP 2008068554 A JP2008068554 A JP 2008068554A JP 2006250464 A JP2006250464 A JP 2006250464A JP 2006250464 A JP2006250464 A JP 2006250464A JP 2008068554 A JP2008068554 A JP 2008068554A
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Takeshi Iida
剛 飯田
Tsuyoshi Kano
剛志 鹿野
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、高速印字をおこなった場合でも高い感度が得られ、スティッキングが良好な感熱記録体を提供するものである。
【解決手段】支持体上に、顔料と接着剤を主成分とする下塗り層と、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を順次設けた感熱記録体において、前記下塗り層中の顔料として、粒子径3〜70nmの無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜1000nmの二次粒子を含有することを特徴とする。前記二次粒子が、下塗り層の全固形分に対して1〜70質量%であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関する。
ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用し、熱により記録像を得るようにした感熱記録体はよく知られている。このような感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで且つその保守も容易なため、ファクシミリや各種計算機等のアウトプット、科学計測機器のプリンター等の記録媒体としてだけでなくPOSラベル、ATM、CAD、ハンディーターミナル、各種チケット用紙等の各種プリンターの記録媒体として広範囲に使用されている。
感熱記録体の記録感度や画質を向上させるために、支持体と感熱記録層との間に顔料とバインダーを含有する下塗り層を設け、空隙を形成して多孔性、或いは嵩高にし、断熱性を付与することが知られている。例えば、均一で安定な下塗り層構造を得るために、特定粘度の下塗り層用塗液をブレード塗工することが提案されている(特許文献1を参照)。また、感熱紙を高画質化するために下塗り層の厚さの変動を一定範囲内にすることが提案されている(特許文献2を参照)。更に、表面の静摩擦係数を低くするために、ブレード塗工によって2層以上の下塗り層を形成することが提案されている(特許文献3を参照)。
近年、更なる印字の高速化により、いっそうの高感度化やスティッキングの低減が求められている。スティッキングとはプリンターのヘッドからの熱によって、溶けた成分の粘着性のためヘッドに接着し、印字がされずに印字が飛んだり、印字音が大きくなったりする現象である。印字の高速化、高感度化に対応するため、感熱記録体の平滑性を上げて、ヘッドからの熱の有効利用する方法があるが、スティッキングが発生し易い。また、増感剤等の熱溶融物の含有率を上げることによっても、スティッキングが発生し易くなる。
そのため、感熱記録層に吸油性顔料を添加し、熱溶融物を吸収させてスティッキングを低減することが提案されている(特許文献4を参照)。しかしながら、近年の高速プリンターでは、感熱記録層の吸油性改善だけでは、高速化、高感度化とスティッキングのバランスを高いレベルで持たせるのは困難である。
特開平4−290789号公報 特開2004−122483号公報 特開2005−103864号公報 特開昭59−22794号公報
このような事情に鑑み本発明は、高速印字をおこなった場合でも高い感度が得られ、スティッキングが良好な感熱記録体を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討の結果、下塗り層に特定のシリカを使用することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の感熱記録体を提供するものである。
項1:支持体上に、顔料と接着剤を主成分とする下塗り層と、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を順次設けた感熱記録体において、前記下塗り層中の顔料として、粒子径3〜70nmの無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜1000nmの二次粒子を含有することを特徴とする感熱記録体。
項2:前記感熱記録層上に、顔料と接着剤を主成分とする保護層を設けてもよい。
項3:前記二次粒子は、下塗り層の全固形分に対して1〜70質量%であることが好ましい。
項4:前記下塗り層は2層以上で形成されることが好ましい。
本発明の感熱記録体は、高速印字をおこなった場合でも高い感度が得られ、スティッキングが良好な感熱記録体を提供するものである。
以下、本発明について、更に詳細に説明する。
本発明の感熱記録体には、
支持体上に、顔料と接着剤を主成分とする下塗り層と、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を順次設けた感熱記録体において、前記下塗り層中の顔料として、粒子径3〜70nmの無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜1000nmの二次粒子を含有する。
下塗り層
下塗り層の形成方法としては、一般にエアナイフコーティング、ブレードコーティング、グラビアコーティング、ロッドコーティング、バーコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング等の従来公知の塗布方法がいずれも採用できる
本発明の下塗り層の顔料として粒子径3〜70nmの無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜1000nmの二次粒子を使用することにより、感熱記録体中の熱溶融物が素早く吸収されるためスティッキングが抑制される。また嵩も高いため記録感度が向上する利点がある。
本発明で使用する粒子径3〜70nmの無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜1000nmの二次粒子の製造方法は、特に限定されないが、例えば、一般市販の合成無定形シリカ等の塊状原料、液相での化学反応によって得られた沈殿物等を機械的手段で粉砕する方法や、金属アルコキシドの加水分解によるゾル−ゲル法、気相での高温加水分解等の方法によって得ることができる。機械的手段としては、超音波、高速回転ミル、ローラミル、容器駆動媒体ミル、媒体撹拌ミル、ジェットミル、サンドグラインダー、湿式メディアレス微粒化装置等が挙げられる。機械的粉砕をする場合は、水中で粉砕して、シリカ水分散液とするのが好ましい。
ここで、一次粒子の粒子径Dpは、下記計算式から算出できる。
Asp(m/g)=SA×n (1)
上記式(1)において、Aspは比表面積を示し、SAは一次粒子1つの表面積を示し、nは1g当りの一次粒子の個数を示す。
Dp(nm)=3000/Asp (2)
上記式(2)において、Dpは一次粒子の粒子径を示し、Aspは比表面積を示す。
上記式(2)は、シリカの形状を真球と仮定し、且つ、シリカの密度d=2(g/cm)として導出されたものである。
より詳しくは、該導出法は、次の通りである。即ち、比表面積Aspは、表面積/(体積×密度)で算出される。ここで、密度の単位をg/cmとする。一次粒子の形状を真球と仮定し、その直径をDp(nm)とすると、当該一次粒子の表面積は4π(Dp/2)であり、体積は(1/3)×4π(Dp/2)であるから、比表面積Asp=6/(Dp×d)となる。ここで、シリカの密度を、シリカの一般的な値に基づき、d=2(g/cm)と仮定すると、Asp(m/g)=6/(Dp×10−9×2×10)=3000/Dpとなる。したがって、一次粒子の粒子径Dp(nm)=3000/Asp、即ち、上記式(2)で算出される。
本発明で使用する無定形シリカ一次粒子の粒子径は3〜70nm、好ましくは5〜50nm、より好ましくは7〜40nmである。
比表面積は、無定形シリカの単位質量当り(即ち、1g当たり)の表面積であり、上記の式(1)からもわかるように、比表面積の値が大きいほど一次粒子径が小さくなる。一次粒子径が小さくなると、一次粒子から形成される細孔(即ち一次粒子が凝集してなる二次粒子中に形成される細孔)が小さくなり、毛管圧が高くなる。従って溶融した発色成分が速やかに吸収され、スティッキングが抑制されるものと考えられる。また一次粒子から形成される二次粒子も複雑となり、溶融した発色成分を十分吸収できる容量が確保できると推察される。一次粒子の粒子径については3〜70nm、好ましくは5〜50nm、より好ましくは7〜40nmである。一次粒子の粒子径の上限値については、小さな値ほどヘッド粕抑制や耐スティキング性が良好である。
ここで、無定形シリカの比表面積は、微細顔料(即ち、本発明で使用する無定型シリカ)を105℃にて乾燥し、得られた粉体試料の窒素吸脱着等温線を、比表面積測定装置(Coulter社製のSA3100型)を用いて、200℃で2時間真空脱気した後測定し、B.E.T比表面積を算出したものである。
以上より、本発明で使用する無定型シリカの一次粒子の粒径は、比表面積を上記比表面積測定装置(Coulter社製のSA3100型)を用いて実測し、上記式(1)により、算出されたものである。
また、二次粒子の平均粒子直径は30〜1000nm、好ましくは40〜700nm、より好ましくは50〜500nmである。平均粒子直径が30nm未満の二次粒子は製造困難であり、また平均粒子直径が30nm未満であると、形成される細孔の容積が小さすぎて溶融した発色成分を浸透できず、スティッキングに対する効果が減少する恐れがある。また、1000nmを超えると強度が低下し、感熱記録体の印刷工程で、紙粉が発生したり、印刷ができなくなる恐れがある。
ここで、二次粒子の平均粒子直径とは、前記方法により得られたシリカの水分散液を固形分濃度5質量%に調整し、ホモミキサーにて5000rpmで30分間撹拌分散した直後に分散液を親水性処理したポリエステルフィルム上に乾燥後の重量が3g/m程度になるように塗工、乾燥してサンプルとし、電子顕微鏡(SEMとTEM)で観察し、1万〜40万倍の電子顕微鏡写真を撮り、電子顕微鏡写真の5cm四方中の二次粒子のマーチン径を測定して平均したものである(「微粒子ハンドブック」、朝倉書店、p52、1991年参照)。
なお、上記ホモミキサーでの撹拌分散は、単に測定の精度を上げるために均一分散させるために行うものであり、ホモミキサーでの撹拌分散の前後で二次粒子のサイズが変化することは実質上ないと考えられている。
下塗り層中の二次粒子の含有量は、下塗り層の全固形分に対して1〜70質量%程度とすることが好ましく、より好ましくは2〜60質量%程度である。更に好ましくは5〜50質量%程度である。上記1〜70質量%の範囲であれば、前記所望の効果が得られ易い。
その他、下塗り層中には、必要であれば、本発明の所望の効果を損なわない限りにおいて、他の公知の顔料を添加することも可能である。かかる他の顔料としては、例えば、カオリン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、コロイダルシリカ、合成層状雲母、クレー、有機中空粒子及び熱膨張性粒子、尿素−ホルマリン樹脂フィラー等のプラスティックピグメント等が挙げられる。
なお、コロイダルシリカは、一次粒子から実質的になっており、該一次粒子の凝集物である二次粒子が実質上存在しないものである。
また、焼成カオリン、有機中空粒子、熱膨張性粒子、軽質炭酸カルシウムを用いると、発色感度が良好のため好ましく用いられる。その使用量は、下塗り層の全固形分に対して、15〜80質量%程度、好ましくは20〜75質量%程度である。
本発明で使用する特定のシリカと併用する顔料の平均粒子径は0.01〜5μm程度、特に0.02〜3μm程度であることが好ましい。ここで、顔料の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(商品名:SALD2000、島津製作所社製)による50%値である。
また、有機中空粒子を使用した場合は、従来公知のもの、例えば、膜材がアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等からなる中空率が50〜99%程度の粒子が例示できる。ここで中空率は(d/D)×100で求められる値である。該式中、dは有機中空粒子の内径を示し、Dは有機中空粒子の外径を示す。
有機中空粒子の平均粒子径は0.5〜10μm程度、特に0.7〜4μm程度であることが好ましい。
熱膨張性粒子としては、各種のものが使用できるが、具体例としては、低沸点炭化水素をインサイト重合法により、塩化ビニリデン、アクリロニトリルなどの共重合物でマイクロカプセル化した熱膨張性微粒子等があげられる。低沸点炭化水素としては、例えば、エタン、プロパン等が挙げられる。
本発明で使用する特定のシリカと無機顔料、有機中空粒子及び熱膨張性粒子から選ばれる2種以上を併用して用いる場合、合計量が下塗り層全固形分に対して、40〜90質量%、特に50〜80質量%程度であることが好ましい。
下塗り層用塗液に使用される接着剤としては、例えば種々の分子量のポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、及びカゼイン等の水溶性高分子材料、並びにポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、シリル化ウレタン、アクリルーシリコン複合体、アクリル−シリコン−ウレタン複合体エマルジョン等の疎水性重合体のラテックス等が挙げられ、1種類または2種類以上を併用することも可能である。
下塗り層中の接着剤の含有量は、下塗り層の全固形分に対して3〜35質量%含有することが好ましく、より好ましくは5〜30質量%である。3質量%未満であると、塗工層の強度が不十分である恐れがあり、35質量%を超えると記録感度が低下する恐れがある。
助剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、スルホン変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム等の界面活性剤、グリオキザール、ホウ酸、ジアルデヒドデンプン、メチロール尿素、エポキシ系化合物、ジルコニウム系化合物、ヒドラジン系化合物等の耐水化剤(架橋剤)、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、紫外線吸収剤、蛍光染料、着色染料、離型剤、酸化防止剤等が挙げられる。助剤の使用量は、広い範囲から適宜設定することができる。
下塗り層用塗液の調製方法については、特に制限されず、また塗液の濃度についても特に制限されないが、20〜50質量%、好ましくは35〜45質量%で塗工することが好ましい。20質量%未満では、塗液の粘度が低くなり、浸透ムラが発生し易くなって下塗り層のムラが発生し、画質の低下を招くと同時に、塗工速度の低下を招くことから生産性の低下につながる。また50質量%を超えると、塗料の粘度が高くなりすぎて加工が困難になる。
下塗り層用塗液の粘度の調整については、下塗り層用塗液の調製で使用される顔料、接着剤、助剤等の種類及び配合量を選択することによって、適宜行えばよい。
下塗り層の塗工量については、特に制限はなく、下塗り層の総厚さが6〜30μm、下塗り層の総塗工量としては、7〜35g/m程度になるように適宜調節すればよいが、2層以上に分けて塗工すると、感熱層塗工時に塗料の浸み込みが抑制され、画質の向上や、発色感度が向上するため特に好ましい。2層に分けた場合に、1層当たりの塗工量は2.5〜10g/m程度が好ましい。更に要求される品質に応じてスーパーカレンダー等の平滑化処理を施しても良い。
感熱記録層
本発明の感熱記録層は、各種公知のロイコ染料、呈色剤、増感剤、顔料、接着剤、各種助剤などが使用できる。
ロイコ染料の具体例としては、例えば、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、クリスタルバイオレットラクトン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−2−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−エチルアミノ〕−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−メチルアミノ〕−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(4−ジメチルアミノ)アリニノ−5,7−ジメチルフルオラン等が挙げられる。これらのうち、1種を単独で使用することもでき、2種以上を併用することも可能である。
呈色剤としては、単独または2種以上混合することができる。呈色剤の具体例として例えば、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン等のフェノール性化合物、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルメタン、N−p−トリルスルホニル−N’−p−ブトキシフエニルウレア等の分子内にスルホニル基とウレイド基を有する化合物、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸等の芳香族カルボン酸の亜鉛塩化合物等が挙げられる。
増感剤としては、単独または2種以上を併用することができる。増感剤の具体例として例えば、ステアリン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、ステアリン酸エチレンビスアミド、4−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、2−ナフチルベンジルエーテル、1−(2−ナフチルオキシ)−2−フェノキシエタン、1,3−ジ(ナフチルオキシ)プロパン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ−p−メチル−ベンジル、シュウ酸ジ−p−クロルベンジル、テレフタル酸ジブチル、テレフタル酸ジベンジル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
顔料としては、例えば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、焼成クレー、タルク、及び表面処理された炭酸カルシウムやシリカ等の無機系微粉末、並びに尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末等が挙げられる。
接着剤としては、種々の分子量のポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、及びカゼイン等の水溶性高分子材料、並びに、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等の疎水性重合体のラテックス等が挙げられる。
その他、各種助剤としては、滑剤、消泡剤、濡れ剤、防腐剤、蛍光増白剤、分散剤、増粘剤、着色剤、帯電防止剤等、公知のものを用いることができる。
本発明の感熱記録層において、上記ロイコ染料の感熱記録層中の含有率は、一般に5〜20質量%程度であり、呈色剤の含有率は一般に5〜40質量%程度である。増感剤が含まれる場合、増感剤の含有率は10〜40質量%程度であることが好ましい。滑剤類、顔料は、それぞれ5〜20質量%程度、10〜50質量%程度の含有率で含まれることが好ましく、接着剤の含有率は一般に5〜20質量%程度である。
本発明の感熱記録層用塗液の調製方法及び塗工方法は、一般的に知られている方法により作成することができる。例えば、感熱記録層用塗液はロイコ染料、呈色剤を別々に接着剤水溶液と共に、ボールミル等の分散機により粉砕分散した後、必要に応じて増感剤、顔料、各種助剤と混合攪拌して調製する。次いで、前記下塗り層上に感熱記録層用塗液を公知の方法で塗布、乾燥すればよい。
感熱記録層用塗液の塗布方法は、特に限定されず、例えば、エアナイフコーティング、ブレードコーティング、グラビアコーティング、ロッドコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング等の従来公知の塗布方法がいずれも採用できる。
感熱記録層用塗液の塗布量は特に制限はなく、乾燥重量で1〜15g/m程度、特に2〜10g/m程度であれば所望の品質を達成できる。
保護層
本発明の感熱記録体においては、保存性を向上させたり、記録時の走行性を向上させるために、感熱記録層上に保護層を設けてもよい。
保護層は、水溶性高分子及び/または合成樹脂エマルジョンを主成分とすることが好ましい。
水溶性高分子としては、例えば、完全鹸化または部分鹸化ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系樹脂、ゼラチン、カゼイン、スチレン・無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン・アクリル酸共重合体のアルカリ塩、スチレン・アクリル酸共重合体のアルカリ塩等が挙げられる。
合成樹脂エマルジョンとしては、例えば、スチレン−ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、ウレタン系ラテックス等のラテックスが挙げられる。
なかでも、重合度が1000以上の変性ポリビニルアルコールは表面のバリア性を向上させ、耐薬品性等の保存性を向上させることができるという理由で好ましく使用される。
水溶性高分子及び/または合成樹脂エマルジョンの含有量は、総計で、保護層の全固形分に対して30〜80質量%程度が好ましく、特に40〜75質量%程度がより好ましい。
30質量%未満ではバリア性が十分ではないばかりでなく、表面強度が低下し、紙粉の悪化等につながる。一方、80質量%を超えるとスティッキングが悪化する恐れがある。
水溶性高分子及び合成樹脂エマルジョンを併用する場合、その使用比率は、水溶性高分子100質量部に対して合成樹脂エマルジョンが5〜100質量部程度である。
保護層は、水を媒体とし、上記水溶性高分子及び/または合成樹脂エマルジョン、及び必要により添加される顔料や各種助剤を、混合攪拌して得られる保護層用塗液を、感熱記録層上に塗布、乾燥することにより、得ることができる。
顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、無定形シリカ、合成マイカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、焼成カオリン等の無機顔料、ナイロン樹脂フィラー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デンプン粒子等の有機顔料が挙げられる。
なかでも、カオリン、合成マイカまたは水酸化アルミニウムは可塑剤、油等の薬品に対するバリア性の低下が少なく、しかも記録濃度の低下も小さいため、好ましい。
顔料の使用量は、保護層の全固形量に対して5〜80質量%程度であり、特に10〜60質量%程度の範囲が好ましい。
5質量%未満では、感熱ヘッドとの滑りが悪くなり、スティッキングを起こしたり、ヘッド粕の悪化を招く。一方、80質量%を超えると、バリア性が悪くなり、保護層としての機能が大幅に低下する。
助剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、スルホン変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム等の界面活性剤、グリオキザール、ホウ酸、ジアルデヒドデンプン、メチロール尿素、エポキシ系化合物、ヒドラジン系化合物等の耐水化剤(架橋剤)、紫外線吸収剤、蛍光染料、着色染料、離型剤、酸化防止剤等が挙げられる。助剤の使用量は、広い範囲から適宜設定することができる。
保護層用塗液の塗布方法は特に限定されず、例えばエアナイフコーティング、ブレードコーティング、ロッドコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング等の公知の手段を用いることができる。
保護層用塗液の塗布量は、乾燥重量で0.5〜3.0g/m程度、好ましくは0.8〜2.5g/m程度であり、保護層の厚さは0.4〜2.5μm程度であり、より好ましくは0.6〜2.0μm程度である。
0.5g/m未満の場合は厚さが0.4μm未満となり、感熱記録層を保護する効果がなくなり、保護層として機能できなくなる。一方、3.0g/mを超えると、厚さも2.5μmを超え、記録感度が低下し、低エネルギーで印字された場合に判読できなくなる恐れがある。
支持体
本発明の感熱記録体に用いられる支持体としては、LBKP、NBKP、DIP等を主成分とするパルプに必要に応じて製紙用填料や紙力増強剤、歩留まり向上剤、サイズ剤等を少量の水溶性高分子とともに配合し、抄紙機で坪量30〜150g/m程度に抄造された原紙が適している。原紙に内添される填料としては、公知のものが使用でき、例えばカオリン、タルク、酸化チタン、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム等が挙げられる。填料の含有量は紙力、剛度により適宜調整されるものであるが、10質量%以下にすることが好ましい。
なお、本発明には、各種層を形成した後或いは全ての層を形成した後に、スーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を施したり、必要に応じて感熱記録体の支持体の裏面側に保護層、印刷用塗被層、磁気記録層、帯電防止層、熱転写記録層、インクジェット記録層等を設けたり、支持体裏面に粘着剤処理を施して粘着ラベルに加工したり、感熱記録体にミシン目を入れたりする等、感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。更に、感熱記録体における感熱記録層を多色記録が可能な構成とすることもできる。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
実施例1
(シリカ分散液の調製)
市販シリカ(商品名:ファインシールX−45、平均二次粒子径4500nm、一次粒子の粒子径12nm、比表面積260m/g、トクヤマ社製)をサンドグラインダーにより水分散粉砕した後、湿式メディアレス微粒化装置(商品名:ナノマイザー、吉田機械興業社製)を用いて、粉砕分散を繰り返し、一次粒子の粒子径12nm、二次粒子の平均粒子直径が300nmの20%シリカ分散液を得た。
(1a)下塗り層用塗液の調製
焼成カオリン(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製、吸油量90ml/100g)70部を20%シリカ分散液50部と水80部に分散して得られた分散物に、スチレン−ブタジエン共重合物エマルジョン(固形分50%)28部と、酸化でんぷんの20%水溶液25部、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲンAGガム、第一工業製薬社製)1部を混合攪拌し、下塗り層用塗液を得た。
(2a)各成分の調製
・A液調製(ロイコ染料分散液の調製)
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.5μmとなるまで粉砕してA液を得た。
・B液調製(呈色剤分散液の調製)
2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.5μmとなるまで粉砕してB液を得た。
・C液調製(増感剤分散液の調製)
シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル20部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水55部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.5μmとなるまで粉砕してC液を得た。
(感熱記録層用塗液の調製)
A液25部、B液50部、C液50部、20%シリカ分散液20部、酸化デンプンの20%水溶液30部、及びアセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ−200、日本合成化学工業社製)の10%水溶液の50部からなる組成物を混合撹拌して感熱記録層用塗液を得た。
(1d)感熱記録体の作製
48g/mの原紙の1面上に、乾燥後の塗布量が11.0g/mになるようにブレード塗工方式にて下塗り層用塗液を塗布乾燥して下塗り層を形成した。得られた下塗り層上に乾燥後の塗布量が5.0g/mとなるように感熱記録層用塗液を塗布乾燥した。その後、線圧78N/mの加圧条件でスーパーカレンダーによって平滑化処理し感熱記録体を得た。
実施例2
(2a)保護層用塗液の調製
カオリン(商品名:UW−90、エンゲルハード社製)50部を水100部に分散して得られた分散物に、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ−200、前出)の10%水溶液の600部、ステアリン酸亜鉛(商品名:ハイドリンZ−8−36、固形分36%、中京油脂社製)25部を混合攪拌して保護層用塗液を得た。
(2b)感熱記録体の作製
実施例1の感熱記録体の作製において、感熱記録層を形成後、該感熱記録層上に前記保護層用塗液を乾燥後の塗布量が2.0g/mとなるように塗布乾燥して保護層を形成した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3
実施例1の感熱記録体の作製において、下塗り層として、乾燥後の塗布量が6.0g/mになるようにブレード塗工方式にて下塗り層用塗液を塗布乾燥して第一下塗り層を形成し、更に巻き取らずに乾燥後の塗布量が5.0g/mになるようにロッド塗工方式にて第一下塗り層上に、下塗り層用塗液を塗布乾燥して、第二下塗り層を形成した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例4
実施例2の感熱記録体の作製において、下塗り層として、乾燥後の塗布量が6.0g/mになるようにブレード塗工方式にて下塗り層用塗液を塗布乾燥して下塗り層を形成し、更に巻き取らずに乾燥後の塗布量が5.0g/mになるようにロッド塗工方式にて第一下塗り層上に、下塗り層用塗液を塗布乾燥して、第二下塗り層を形成した以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
実施例5
実施例2の感熱記録体の作製において、下塗り層用塗液として下記の塗液を用いた以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
(5a)下塗り層用塗液の調製
シリカ分散液150部に、微小中空粒子(商品名:AE−851、JSR社製、中空率55%、固形分26%、平均粒子径0.9μm)192部、スチレン−ブタジエン共重合物エマルジョン(固形分50%)36部と、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲンAGガム、第一工業製薬社製)2部を混合攪拌して下塗り層用塗液を得た。
実施例6
実施例5の感熱記録体の作製において、微小中空粒子(商品名:AE−851、JSR社製、中空率55%、固形分26%、平均粒子径0.9μm)192部の代わりに、中空樹脂粒子(中空率90%、固形分40%、平均粒子径3.5μm)125部を用いた以外は、実施例5と同様にして感熱記録体を得た。
実施例7
実施例2の感熱記録体の作製において、焼成カオリン(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製、吸油量90ml/100g)70部、20%シリカ分散液50部の代わりに焼成カオリン(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製、吸油量90ml/100g)78部、20%シリカ分散液10部を用いた以外は、実施例5と同様にして感熱記録体を得た。
比較例1
実施例2の感熱記録体の作製において、下塗り層用塗液として下記の塗液を用いた以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
焼成カオリン(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製、吸油量90ml/100g)80部を水100部に分散して得られた分散物に、スチレン−ブタジエン共重合物エマルジョン(固形分50%)28部と、酸化でんぷんの20%水溶液25部、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲンAGガム、第一工業製薬社製)1部を混合攪拌し、下塗り層用塗液を得た。
比較例2
実施例2の感熱記録体の作製において、下塗り層用塗液として下記の塗液を用いた以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
微小中空粒子(商品名:AE−851、JSR社製、中空率55%、固形分26%、平均粒子径0.9μm)300部、スチレン−ブタジエン共重合物エマルジョン(固形分50%)36部と、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲンAGガム、第一工業製薬社製)2部を混合攪拌して下塗り層用塗液を得た。
かくして得られた9種類の感熱記録体について以下の評価を行い、その結果を表1に示した。
・記録感度
感熱評価機(商品名:バーラベ300、サトー社製)を用い、0.20mJ/dotで各感熱記録体を発色させ、記録部の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。記録部の濃度が高いと、記録感度が高いことになる。
・スティッキング
感熱評価機(商品名:VP−35、セイコー社製)を用いて黒ベタ印字を行い、そのときのスティッキングの状況を目視で以下のように評価した。
◎:スティッキング(印字が飛んで、横線が見られること)がなく良好。
○:スティッキングがはじめに数本見られたが、その後はなく良好。
△:スティッキングがところどころで見られ、実用上問題あり。
×:スティッキングが激しく、実用上、非常に問題あり。
Figure 2008068554

Claims (4)

  1. 支持体上に、顔料と接着剤を主成分とする下塗り層と、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を順次設けた感熱記録体において、前記下塗り層中の顔料として、粒子径3〜70nmの無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜1000nmの二次粒子を含有することを特徴とする感熱記録体。
  2. 前記感熱記録層上に、顔料と接着剤を主成分とする保護層を設けた、請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 前記二次粒子が、下塗り層の全固形分に対して1〜70質量%である、請求項1または2に記載の感熱記録体。
  4. 前記下塗り層が2層以上で形成された、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感熱記録体。
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JP2015063053A (ja) * 2013-09-25 2015-04-09 三菱製紙株式会社 可逆性感熱記録媒体

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