JP2008050834A - 木造建物のプレート金物 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1に、下プレート金物の止着が確実化し、第2に、基礎コンクリート表面の湾曲や凹凸に対応でき、第3に、土台と基礎コンクリート間の段差にも対応でき、第4に、斜めの引張力や圧縮力にも対応でき、第5に、使い勝手が良く、第6に、柱のめり込みが防止され、第7に、柱の浮き上がりも防止され、第8に、建物コーナーでの強度にも優れるようになる、木造建物のプレート金物を提案する。
【解決手段】この木造建物では、土台B側の上プレート金物7と、基礎コンクリートA側の複数枚に分割された下プレート金物8とが、連結縦ネジ9にて連結固定されている。連結縦ネジ9は、上プレート金物7や下プレート金物8に、ナットやナット付Uリングにて螺着されている。なお、上プレート金物7を極めて横長や縦長としたり、建物コーナーの上プレート金物7相互間や下プレート金物8相互間を、一体形成する構造も考えられる。【選択図】図1
【解決手段】この木造建物では、土台B側の上プレート金物7と、基礎コンクリートA側の複数枚に分割された下プレート金物8とが、連結縦ネジ9にて連結固定されている。連結縦ネジ9は、上プレート金物7や下プレート金物8に、ナットやナット付Uリングにて螺着されている。なお、上プレート金物7を極めて横長や縦長としたり、建物コーナーの上プレート金物7相互間や下プレート金物8相互間を、一体形成する構造も考えられる。【選択図】図1
Description
本発明は、木造建物のプレート金物に関する。すなわち、木造建物の土台と基礎コンクリート間の連結固定に使用される、プレート金物に関するものである。
《技術的背景》
木造建物では、土台が基礎コンクリート上に連結固定されると共に、土台上に柱そして梁が組み付けられている。
そして、土台の基礎コンクリートへの連結固定は、通常、一般的にはアンカーボルトを用いて、行われていた。
木造建物では、土台が基礎コンクリート上に連結固定されると共に、土台上に柱そして梁が組み付けられている。
そして、土台の基礎コンクリートへの連結固定は、通常、一般的にはアンカーボルトを用いて、行われていた。
《先行技術文献情報》
このような連結固定の例としては、次の特許文献1中に示されたものが挙げられる。
特許第3597788号
このような連結固定の例としては、次の特許文献1中に示されたものが挙げられる。
《従来技術》
ところで、このような一般例によらず、より強度面に優れており、より確実,強固な連結固定例も、従来提案され実用化されていた。
すなわち、土台側に上プレート金物を止着すると共に、基礎コンクリート側に下プレート金物を止着し、この上プレート金物と下プレート金物間を、ボルトにて連結固定することも、開発されていた。
そして、この種従来例では、1枚の上プレート金物,1枚の大きな下プレート金物,1本の連結ボルト等が、1セットとして用いられており、このような各セットを、土台と基礎コンクリート間に多数配設することにより、土台が基礎コンクリート上に連結固定されていた。
ところで、このような一般例によらず、より強度面に優れており、より確実,強固な連結固定例も、従来提案され実用化されていた。
すなわち、土台側に上プレート金物を止着すると共に、基礎コンクリート側に下プレート金物を止着し、この上プレート金物と下プレート金物間を、ボルトにて連結固定することも、開発されていた。
そして、この種従来例では、1枚の上プレート金物,1枚の大きな下プレート金物,1本の連結ボルト等が、1セットとして用いられており、このような各セットを、土台と基礎コンクリート間に多数配設することにより、土台が基礎コンクリート上に連結固定されていた。
ところで、このような上プレート金物,下プレート金物,連結ボルト等を用いた従来例については、次の問題が指摘されていた。
《第1の問題点》
第1に、下プレート金物の基礎コンクリートへの止着に関し、強度上問題が指摘されていた。
図7の(3)図,(4)図は、この種従来例の説明に供し、下プレート金物の要部を拡大した正面説明図であり、(3)図は、取付け時を示し、(4)図は、上方への引張力が作用した場合を示す。同図にも示したように、下プレート金物1の基礎コンクリートAへの止着は、複数本の横ピン(アンカーピン)2を、それぞれ、下プレート金物1の大径穴3を介し、対応すべき基礎コンクリートAの小径穴Hに挿着することにより、行われていた。
なお図中5は、土台側の上プレート金物(図示せず)との間の連結固定用の連結ボルト5であり、この連結ボルト5は、頭部が、上プレート金物に対して溶着されると共に、下部が、下プレート金物1に溶着されたナット6に対して螺着されていた。
《第1の問題点》
第1に、下プレート金物の基礎コンクリートへの止着に関し、強度上問題が指摘されていた。
図7の(3)図,(4)図は、この種従来例の説明に供し、下プレート金物の要部を拡大した正面説明図であり、(3)図は、取付け時を示し、(4)図は、上方への引張力が作用した場合を示す。同図にも示したように、下プレート金物1の基礎コンクリートAへの止着は、複数本の横ピン(アンカーピン)2を、それぞれ、下プレート金物1の大径穴3を介し、対応すべき基礎コンクリートAの小径穴Hに挿着することにより、行われていた。
なお図中5は、土台側の上プレート金物(図示せず)との間の連結固定用の連結ボルト5であり、この連結ボルト5は、頭部が、上プレート金物に対して溶着されると共に、下部が、下プレート金物1に溶着されたナット6に対して螺着されていた。
さて、基礎コンクリートA中には、鉄筋や石等が存在,混入しており、各所定の位置にそれぞれ小径穴Hを穿設することは、容易でない。従って、このような基礎コンクリートA側の各小径穴Hについて、対応する下プレート金物1側の各大径穴3と、中心を一致させることは、極めて困難であり、小径穴Hと大径穴3とが全く対応位置しない箇所すら発生する。
従って、下プレート金物1の基礎コンクリートAへの止着は、小径穴Hと対応した大径穴3について、横ピン2の頭部を遊挿着すると共に、横ピン2の先端部を小径穴Hに密挿着することにより、行われていた。そこで、図7の(1)図に示した状態から、連結ボルト5を介し下プレート金物1に対し、上方への引張力が作用した場合は、図7の(2)図に示した状態となり(なお図中、横ピン2は頭部を除く先端部のみを断面表示)、強度上問題が指摘されていた。
すなわちこの場合、下プレート金物1そして大径穴3は、上方へ変位するのに対し、横ピン2そして小径穴Hは、それまでの位置を不動に保持する。そこで、図7の(1)図において大径穴3と小径穴Hの中心が一致していた箇所の横ピン2は、大径穴3の下縁に当接して、接点・支点となり、もって引張力に対応する反力,抵抗力を作用せしめる。これに対し、中心不一致箇所の横ピン2は、大径穴3の下縁に当接せず、もって引張力に対し反力,抵抗力は働かない。
そこで、この種従来例では、横ピン2による、下プレート金物1の基礎コンクリートAへの止着が、維持されずに不確実化する危険があり、下プレート金物1が引張力にて上方への引き抜かれてしまう危険もある等、強度上問題が指摘されていた。
従って、下プレート金物1の基礎コンクリートAへの止着は、小径穴Hと対応した大径穴3について、横ピン2の頭部を遊挿着すると共に、横ピン2の先端部を小径穴Hに密挿着することにより、行われていた。そこで、図7の(1)図に示した状態から、連結ボルト5を介し下プレート金物1に対し、上方への引張力が作用した場合は、図7の(2)図に示した状態となり(なお図中、横ピン2は頭部を除く先端部のみを断面表示)、強度上問題が指摘されていた。
すなわちこの場合、下プレート金物1そして大径穴3は、上方へ変位するのに対し、横ピン2そして小径穴Hは、それまでの位置を不動に保持する。そこで、図7の(1)図において大径穴3と小径穴Hの中心が一致していた箇所の横ピン2は、大径穴3の下縁に当接して、接点・支点となり、もって引張力に対応する反力,抵抗力を作用せしめる。これに対し、中心不一致箇所の横ピン2は、大径穴3の下縁に当接せず、もって引張力に対し反力,抵抗力は働かない。
そこで、この種従来例では、横ピン2による、下プレート金物1の基礎コンクリートAへの止着が、維持されずに不確実化する危険があり、下プレート金物1が引張力にて上方への引き抜かれてしまう危険もある等、強度上問題が指摘されていた。
《第2の問題点》
第2に、下プレート金物1が基礎コンクリートAに密着しないことが多く、この面からも強度上問題が指摘されていた。
すなわち、基礎コンクリートAの表面は、面一ではなく、湾曲したり凹凸が存していることが多く、面一で大きな下プレート金物1が密着しにくく、両者間に隙間がランダムに生じてしまうことが多々ある。
そこで、この種従来例では、上方へ引張力や下方への圧縮力が作用した場合に、反力,抵抗力の支点となる各横ピン2相互間の止着力が不均一となり、横ピン2が緩み易くなり十分に機能しなくなる等、これらの面からも、下プレート金物1の基礎コンクリートAへの止着が不確実化し、強度上の問題が指摘されていた。
第2に、下プレート金物1が基礎コンクリートAに密着しないことが多く、この面からも強度上問題が指摘されていた。
すなわち、基礎コンクリートAの表面は、面一ではなく、湾曲したり凹凸が存していることが多く、面一で大きな下プレート金物1が密着しにくく、両者間に隙間がランダムに生じてしまうことが多々ある。
そこで、この種従来例では、上方へ引張力や下方への圧縮力が作用した場合に、反力,抵抗力の支点となる各横ピン2相互間の止着力が不均一となり、横ピン2が緩み易くなり十分に機能しなくなる等、これらの面からも、下プレート金物1の基礎コンクリートAへの止着が不確実化し、強度上の問題が指摘されていた。
《第3の問題点》
第3に、土台側と基礎コンクリートA側との間に、段差が存することが多々あり、このような段差箇所では、連結ボルト5による連結固定が困難化する、という問題も指摘されていた。
特に、土台の外壁材が前方に位置し、基礎コンクリートAが後方に位置していることが、多々あり、このような段差箇所では、土台の外壁材に止着された上プレート金物と、基礎コンクリートAに止着された下プレート金物1との間を、直線的な連結ボルト5で連結固定することは、容易でなかった。
もって、この種従来例では、連結ボルト5による上下間の連結固定が、不確実化したり不可能化する箇所が生じることがあり、この面からも、強度上の問題が指摘されていた。
第3に、土台側と基礎コンクリートA側との間に、段差が存することが多々あり、このような段差箇所では、連結ボルト5による連結固定が困難化する、という問題も指摘されていた。
特に、土台の外壁材が前方に位置し、基礎コンクリートAが後方に位置していることが、多々あり、このような段差箇所では、土台の外壁材に止着された上プレート金物と、基礎コンクリートAに止着された下プレート金物1との間を、直線的な連結ボルト5で連結固定することは、容易でなかった。
もって、この種従来例では、連結ボルト5による上下間の連結固定が、不確実化したり不可能化する箇所が生じることがあり、この面からも、強度上の問題が指摘されていた。
《第4の問題点》
第4に、上方への引張力や下方への圧縮力は、垂線に沿って作用するとは限らず、傾斜して斜めから作用する場合も多いが、このような場合の力の伝達がスムーズでなく、この面からも強度上問題が指摘されていた。
すなわち、地震や台風による引張力や圧縮力は斜めに作用する場合も多いが、この種従来例では、上プレート金物と下プレート金物1間が、垂直線に沿った連結ボルト5にて上下連結固定されていたので、上下間の力の伝達にマッチせずズレが生じ、不要な力の分散が発生してしまう等、これらの面からも強度上問題が指摘されていた。
第4に、上方への引張力や下方への圧縮力は、垂線に沿って作用するとは限らず、傾斜して斜めから作用する場合も多いが、このような場合の力の伝達がスムーズでなく、この面からも強度上問題が指摘されていた。
すなわち、地震や台風による引張力や圧縮力は斜めに作用する場合も多いが、この種従来例では、上プレート金物と下プレート金物1間が、垂直線に沿った連結ボルト5にて上下連結固定されていたので、上下間の力の伝達にマッチせずズレが生じ、不要な力の分散が発生してしまう等、これらの面からも強度上問題が指摘されていた。
《第5の問題点》
第5に、連結ボルト5にて下プレート金物1の位置が制限される等、使い勝手が悪いという問題も指摘されていた。
すなわち、この種従来例のおいて、連結ボルト5は、頭部が、上プレート金物に溶接されると共に、下部が、下プレート金物1のナット6に螺着されていた。そこで、連結ボルト5の長さ寸法により、下プレート金物1の使用範囲が制限されてしまい、その場に応じた適切な上下高さ位置に、下プレート金物1を位置決め配設することが容易でなく、予め各種長さ寸法の連結ボルト5を準備することを要する等々、使い勝手が悪く、作業効率に問題が指摘されていた。
第5に、連結ボルト5にて下プレート金物1の位置が制限される等、使い勝手が悪いという問題も指摘されていた。
すなわち、この種従来例のおいて、連結ボルト5は、頭部が、上プレート金物に溶接されると共に、下部が、下プレート金物1のナット6に螺着されていた。そこで、連結ボルト5の長さ寸法により、下プレート金物1の使用範囲が制限されてしまい、その場に応じた適切な上下高さ位置に、下プレート金物1を位置決め配設することが容易でなく、予め各種長さ寸法の連結ボルト5を準備することを要する等々、使い勝手が悪く、作業効率に問題が指摘されていた。
《第6の問題点》
第6に、地震や台風に際し、圧縮力が作用する木造建築では、柱が土台Bにめり込み、もって建物転倒に至る危険も指摘されていた。すなわち、このような危険防止の為に筋交が用いられてはいるが、この種従来例では、依然として土台Bの強度不足が懸念されていた。
第6に、地震や台風に際し、圧縮力が作用する木造建築では、柱が土台Bにめり込み、もって建物転倒に至る危険も指摘されていた。すなわち、このような危険防止の為に筋交が用いられてはいるが、この種従来例では、依然として土台Bの強度不足が懸念されていた。
《第7の問題点》
第7に、同様に地震や台風に際し、引張力が作用する木造建物では、1階の柱や2階の柱が浮き上がり、もって建物転倒に至る危険も指摘されていた。
第7に、同様に地震や台風に際し、引張力が作用する木造建物では、1階の柱や2階の柱が浮き上がり、もって建物転倒に至る危険も指摘されていた。
《第8の問題点》
第8に、木造建物のコーナー下部には、力が集中して作用し、特に筋交により斜め方向に力が集中して作用する。
これに対しこの種従来例では、コーナー下部の直交する一面について、1セットの上プレート金物,連結ボルト5,下プレート金物1が用いられると共に、コーナー下部の直交する他面について、同様に1セットの上プレート金物,連結ボルト5,下プレート金物1が用いられていた。つまり、直交する2面について、それぞれ単独に独立して両セットが用いられていた。
そこで、コーナー下部の一面(又は他面)について、筋交にて引張力や圧縮力が作用した場合に、これに反力,抵抗力を作用させるのは、その一面(又は他面)の1セットの上プレート金物,連結ボルト5,下プレート金物1のみであり、コーナーにおける強度不足が指摘されていた。引張力や圧縮力への反力,抵抗力が十分ではなく、引き抜き,潰れ,転倒等の危険が指摘されていた。
第8に、木造建物のコーナー下部には、力が集中して作用し、特に筋交により斜め方向に力が集中して作用する。
これに対しこの種従来例では、コーナー下部の直交する一面について、1セットの上プレート金物,連結ボルト5,下プレート金物1が用いられると共に、コーナー下部の直交する他面について、同様に1セットの上プレート金物,連結ボルト5,下プレート金物1が用いられていた。つまり、直交する2面について、それぞれ単独に独立して両セットが用いられていた。
そこで、コーナー下部の一面(又は他面)について、筋交にて引張力や圧縮力が作用した場合に、これに反力,抵抗力を作用させるのは、その一面(又は他面)の1セットの上プレート金物,連結ボルト5,下プレート金物1のみであり、コーナーにおける強度不足が指摘されていた。引張力や圧縮力への反力,抵抗力が十分ではなく、引き抜き,潰れ,転倒等の危険が指摘されていた。
《本発明について》
本発明の木造建物のプレート金物は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、下プレート金物の止着が確実化し、第2に、基礎コンクリート表面の湾曲や凹凸に対応できると共に、第3に、土台と基礎コンクリート間の段差にも対応でき、第4に、斜めの引張力や圧縮力へも対応可能であり、第5に、連結縦ネジを採用したので使い勝手が良く、第6に、柱の土台へのめり込みが防止されると共に、第7に、柱の浮き上がりも防止され、第8に、建物コーナーでの強度にも優れるようになる、木造建物のプレート金物を提案することを、目的とする。
本発明の木造建物のプレート金物は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、下プレート金物の止着が確実化し、第2に、基礎コンクリート表面の湾曲や凹凸に対応できると共に、第3に、土台と基礎コンクリート間の段差にも対応でき、第4に、斜めの引張力や圧縮力へも対応可能であり、第5に、連結縦ネジを採用したので使い勝手が良く、第6に、柱の土台へのめり込みが防止されると共に、第7に、柱の浮き上がりも防止され、第8に、建物コーナーでの強度にも優れるようになる、木造建物のプレート金物を提案することを、目的とする。
《請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。請求項1については次のとおり。
請求項1の木造建物のプレート金物は、土台が基礎コンクリート上に連結固定され、該土台上に柱そして梁が組み付けられた木造建物において、使用される。
そして、該土台と該基礎コンクリートとは、該土台側に止着された上プレート金物と、該基礎コンクリート側に止着された下プレート金物とが、連結縦ネジにて連結固定されており、該下プレート金物が、複数枚に分割して用いられていること、を特徴とする。
請求項2については次のとおり。請求項2は、請求項1において、該下プレート金物には、大径穴が複数設けられ、該基礎コンクリートには、対応して小径穴が複数設けられている。そして横ピンが、各該大径穴に遊挿着されると共に該小径穴に密挿着されることにより、該下プレート金物が該基礎コンクリートに止着されていること、を特徴とする。
請求項3については次のとおり。請求項3は、請求項2において、該下プレート金物には、Uリングが溶着されており、該連結縦ネジの下部が、該Uリングに対し遊挿されると共にナットにて螺着されていること、を特徴とする。
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。請求項1については次のとおり。
請求項1の木造建物のプレート金物は、土台が基礎コンクリート上に連結固定され、該土台上に柱そして梁が組み付けられた木造建物において、使用される。
そして、該土台と該基礎コンクリートとは、該土台側に止着された上プレート金物と、該基礎コンクリート側に止着された下プレート金物とが、連結縦ネジにて連結固定されており、該下プレート金物が、複数枚に分割して用いられていること、を特徴とする。
請求項2については次のとおり。請求項2は、請求項1において、該下プレート金物には、大径穴が複数設けられ、該基礎コンクリートには、対応して小径穴が複数設けられている。そして横ピンが、各該大径穴に遊挿着されると共に該小径穴に密挿着されることにより、該下プレート金物が該基礎コンクリートに止着されていること、を特徴とする。
請求項3については次のとおり。請求項3は、請求項2において、該下プレート金物には、Uリングが溶着されており、該連結縦ネジの下部が、該Uリングに対し遊挿されると共にナットにて螺着されていること、を特徴とする。
請求項4については次のとおり。請求項4は、請求項3において、該上プレート金物は、複数本の横ネジにて該土台側に止着されると共に、ナットが溶着されており、該連結縦ネジの上部が、該ナットに対し螺着されていること、を特徴とする。
請求項5については次のとおり。請求項5は、請求項3において、該上プレート金物は、複数本の横ネジにて該土台側に止着されると共に、Uリングが溶着されており、該連結縦ネジの上部が、該Uリングに対し遊挿されると共にナットにて螺着されていること、を特徴とする。
請求項6については次のとおり。請求項6は、請求項4又は5において、該上プレート金物は、外壁材を介し該土台に止着される横プレート本体部と、該外壁材を介し該柱に止着される縦プレート部とが、一体形成された構造よりなること、を特徴とする。
請求項5については次のとおり。請求項5は、請求項3において、該上プレート金物は、複数本の横ネジにて該土台側に止着されると共に、Uリングが溶着されており、該連結縦ネジの上部が、該Uリングに対し遊挿されると共にナットにて螺着されていること、を特徴とする。
請求項6については次のとおり。請求項6は、請求項4又は5において、該上プレート金物は、外壁材を介し該土台に止着される横プレート本体部と、該外壁材を介し該柱に止着される縦プレート部とが、一体形成された構造よりなること、を特徴とする。
請求項7については次のとおり。請求項7は、請求項6において、該上プレート金物の横プレート本体部は、横長の寸法よりなり、該土台に沿って延伸されると共に、横に隣接する該上プレート金物の端同士が、若干の左右間隔を存しつつ重ならない程度の位置関係で接近していること、を特徴とする。
請求項8については次のとおり。請求項8は、請求項6において、該上プレート金物の縦プレート部は、縦長の寸法よりなり、該柱に沿って延伸されると共に、上端が、2階の柱や梁に止着されていること、を特徴とする。
請求項9については次のとおり。請求項9は、請求項6において、建物のコーナー用の該上プレート金物は、2方向面用のものが、直角に連接されて一体形成された構造よりなること、を特徴とする。
請求項10については次のとおり。請求項10は、請求項6において、建物のコーナー用の該下プレート金物は、2方向面用のものが、直角に連接されて一体形成された構造よりなること、を特徴とする。
請求項8については次のとおり。請求項8は、請求項6において、該上プレート金物の縦プレート部は、縦長の寸法よりなり、該柱に沿って延伸されると共に、上端が、2階の柱や梁に止着されていること、を特徴とする。
請求項9については次のとおり。請求項9は、請求項6において、建物のコーナー用の該上プレート金物は、2方向面用のものが、直角に連接されて一体形成された構造よりなること、を特徴とする。
請求項10については次のとおり。請求項10は、請求項6において、建物のコーナー用の該下プレート金物は、2方向面用のものが、直角に連接されて一体形成された構造よりなること、を特徴とする。
《作用等について》
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
この木造建物では、土台側に止着された上プレート金物が、基礎コンクリート側に止着された複数枚の下プレート金物に、連結縦ネジで螺着,連結固定され、もって土台が基礎コンクリート上に連結固定されている。
上プレート金物は、土台側に止着される横プレート本体部と、柱に止着される縦プレート部とからなるが、極めて横長とした横プレート本体部や縦プレート部も考えられる。又、建物コーナー用としては、2方向面の上プレート金物や下プレート金物を、直角に一体形成することも考えられる。
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
この木造建物では、土台側に止着された上プレート金物が、基礎コンクリート側に止着された複数枚の下プレート金物に、連結縦ネジで螺着,連結固定され、もって土台が基礎コンクリート上に連結固定されている。
上プレート金物は、土台側に止着される横プレート本体部と、柱に止着される縦プレート部とからなるが、極めて横長とした横プレート本体部や縦プレート部も考えられる。又、建物コーナー用としては、2方向面の上プレート金物や下プレート金物を、直角に一体形成することも考えられる。
さて、(1)第1に、この下プレート金物は、複数枚に分割されている。もって、下プレート金物の大径穴と基礎コンクリートの小径穴について、中心が一致していない箇所があっても、その影響は削減される。
すなわち、下プレート金物に引張力が作用した場合は、大径穴と小径穴の中心が一致していた箇所の横ピンが、大径穴の下縁に当接して、反力の支点として機能する。そこで、各下プレート金物におけるこのような反力の合力により、下プレート金物の基礎コンクリートへの止着が、確保,維持される。
(2)第2に、基礎コンクリートの表面は、湾曲したり凹凸が存していることが多いが、この下プレート金物は、複数枚に分割されているので、湾曲や凹凸に対応可能であり、基礎コンクリートに対し、各下プレート金物毎に、各横ピンにて密着して止着可能である。もってその分、下プレート金物の基礎コンクリートへの止着が、確実化される。
(3)第3に、土台と基礎コンクリート間には、段差が存していることが多いが、両者間を連結固定する連結縦ネジは、ナット付のUリングを使用して螺着されており、段差に対応可能である。
すなわち、Uリングに遊挿された連結縦ネジを、段差に対応した前後位置に調節し前後移動させてから、ナットにて螺着することにより、段差が存しても確実な連結固定が実現される。
(4)第4に、引張力や圧縮力が傾斜して作用した場合は、連結縦ネジが、ナット付のUリングを使用して螺着されているので、傾斜した力にも対応可能である。
すなわち、力が傾斜して作用した場合、連結縦ネジは、遊挿されていたUリング中において、従動して向きを変え、力の方向に沿って傾斜するようになる。
すなわち、下プレート金物に引張力が作用した場合は、大径穴と小径穴の中心が一致していた箇所の横ピンが、大径穴の下縁に当接して、反力の支点として機能する。そこで、各下プレート金物におけるこのような反力の合力により、下プレート金物の基礎コンクリートへの止着が、確保,維持される。
(2)第2に、基礎コンクリートの表面は、湾曲したり凹凸が存していることが多いが、この下プレート金物は、複数枚に分割されているので、湾曲や凹凸に対応可能であり、基礎コンクリートに対し、各下プレート金物毎に、各横ピンにて密着して止着可能である。もってその分、下プレート金物の基礎コンクリートへの止着が、確実化される。
(3)第3に、土台と基礎コンクリート間には、段差が存していることが多いが、両者間を連結固定する連結縦ネジは、ナット付のUリングを使用して螺着されており、段差に対応可能である。
すなわち、Uリングに遊挿された連結縦ネジを、段差に対応した前後位置に調節し前後移動させてから、ナットにて螺着することにより、段差が存しても確実な連結固定が実現される。
(4)第4に、引張力や圧縮力が傾斜して作用した場合は、連結縦ネジが、ナット付のUリングを使用して螺着されているので、傾斜した力にも対応可能である。
すなわち、力が傾斜して作用した場合、連結縦ネジは、遊挿されていたUリング中において、従動して向きを変え、力の方向に沿って傾斜するようになる。
(5)第5に、土台や基礎コンクリートの上下寸法は、様々であり、止着される上プレート金物や下プレート金物の適切な寸法や位置も、様々である。
そこで、これら間を連結固定する連結縦ネジは、ナットやナット付Uリングで、上下を螺着されており、螺着箇所を自在に変更することにより、上述した様々な寸法や位置に対応可能である。
(6)第6に、土台上に柱が載せられており、土台の強度が不足することがあるが、上プレート金物の横プレート本体部の横寸法を長くとって、延伸,止着しておくことにより、土台が補強され、柱の土台へのめり込みも防止される。
(7)第7に、上プレート金物の縦プレート部の縦寸法を長くとって、柱に延伸,止着すると共に、上端を2階の柱や梁に止着しておくことにより、柱が補強される。柱は、このような縦プレート部そして上プレート金物にて、土台に強固に固定されており、その浮き上がりも防止される。
(8)第8に、建物のコーナー下部には、引張力や圧縮力が集中して作用し、特にコーナーに止着された筋交により、傾斜した斜め方向の力が、強力に作用する。
そこで、コーナーに直角に対峙する2セットの上プレート金物や下プレート金物に関し、相互間を連接一体形成しておくと、建物のコーナー強度が向上する。すなわち、作用する引張力や圧縮力が、2方向面に分力化されると共に、この分力に対し、2方向面で反力が作用するので、コーナー強度が強化される。
(9)さてそこで、この木造建物のプレート金物は、次の効果を発揮する。
そこで、これら間を連結固定する連結縦ネジは、ナットやナット付Uリングで、上下を螺着されており、螺着箇所を自在に変更することにより、上述した様々な寸法や位置に対応可能である。
(6)第6に、土台上に柱が載せられており、土台の強度が不足することがあるが、上プレート金物の横プレート本体部の横寸法を長くとって、延伸,止着しておくことにより、土台が補強され、柱の土台へのめり込みも防止される。
(7)第7に、上プレート金物の縦プレート部の縦寸法を長くとって、柱に延伸,止着すると共に、上端を2階の柱や梁に止着しておくことにより、柱が補強される。柱は、このような縦プレート部そして上プレート金物にて、土台に強固に固定されており、その浮き上がりも防止される。
(8)第8に、建物のコーナー下部には、引張力や圧縮力が集中して作用し、特にコーナーに止着された筋交により、傾斜した斜め方向の力が、強力に作用する。
そこで、コーナーに直角に対峙する2セットの上プレート金物や下プレート金物に関し、相互間を連接一体形成しておくと、建物のコーナー強度が向上する。すなわち、作用する引張力や圧縮力が、2方向面に分力化されると共に、この分力に対し、2方向面で反力が作用するので、コーナー強度が強化される。
(9)さてそこで、この木造建物のプレート金物は、次の効果を発揮する。
《第1の効果》
第1に、下プレート金物の止着が確実化する。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物では、基礎コンクリート側の下プレート金物が、複数枚に分割使用されている。
そこで、下プレート金物の大径穴と、基礎コンクリートの小径穴とについて、例え中心が一致しない箇所があっても、その影響は削減される。引張力が作用した際は、各下プレート金物について、中心が一致した箇所の横ピンでの合力により、必要十分な反力,抵抗力が確保される。
前述したこの種従来例のように、大きな1枚の下プレート金物を用いるので、基礎コンクリートへの止着が維持されずに不確実化し、地震や台風による引張力にて下プレート金物が引抜かれてしまう虞、そして建物が浮き上がる虞は解消され、強度が向上する。
第1に、下プレート金物の止着が確実化する。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物では、基礎コンクリート側の下プレート金物が、複数枚に分割使用されている。
そこで、下プレート金物の大径穴と、基礎コンクリートの小径穴とについて、例え中心が一致しない箇所があっても、その影響は削減される。引張力が作用した際は、各下プレート金物について、中心が一致した箇所の横ピンでの合力により、必要十分な反力,抵抗力が確保される。
前述したこの種従来例のように、大きな1枚の下プレート金物を用いるので、基礎コンクリートへの止着が維持されずに不確実化し、地震や台風による引張力にて下プレート金物が引抜かれてしまう虞、そして建物が浮き上がる虞は解消され、強度が向上する。
《第2の効果》
第2に、基礎コンクリートの湾曲や凹凸にも、十分対応可能である。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物では、このように、下プレート金物が複数枚に分割使用されている。
そこで下プレート金物は、基礎コンクリート表面の湾曲や凹凸に対応可能であり、大きな1枚の下プレート金物が用いられていた前述したこの種従来例に比し、基礎コンクリートに対し、より隙間なくより確実に密着される。
従って、地震や台風により引張力や圧縮力が作用した場合に、横ピンが緩みにくく、反力,抵抗力の支点して機能し、この面からも、下プレート金物の基礎コンクリートへの止着が確実化し、引抜きが防止される等、強度が向上する。
第2に、基礎コンクリートの湾曲や凹凸にも、十分対応可能である。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物では、このように、下プレート金物が複数枚に分割使用されている。
そこで下プレート金物は、基礎コンクリート表面の湾曲や凹凸に対応可能であり、大きな1枚の下プレート金物が用いられていた前述したこの種従来例に比し、基礎コンクリートに対し、より隙間なくより確実に密着される。
従って、地震や台風により引張力や圧縮力が作用した場合に、横ピンが緩みにくく、反力,抵抗力の支点して機能し、この面からも、下プレート金物の基礎コンクリートへの止着が確実化し、引抜きが防止される等、強度が向上する。
《第3の効果》
第3に、土台と基礎コンクリート間の段差にも、十分対応可能である。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物では、連結縦ネジがUリングを介して螺着されている。
そこで、土台と基礎コンクリート間に段差が存しても、連結縦ネジによる連結固定が段差に対応して可能であり、前述したこの種従来例のように、上プレートと下プレート間の連結固定が、不確実化したり不可能化する箇所が生じることもなく、地震や台風時の力の伝達が所期の通りスムーズ化する等、バランスの良い安定構造が得られる等、強度が向上する。
第3に、土台と基礎コンクリート間の段差にも、十分対応可能である。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物では、連結縦ネジがUリングを介して螺着されている。
そこで、土台と基礎コンクリート間に段差が存しても、連結縦ネジによる連結固定が段差に対応して可能であり、前述したこの種従来例のように、上プレートと下プレート間の連結固定が、不確実化したり不可能化する箇所が生じることもなく、地震や台風時の力の伝達が所期の通りスムーズ化する等、バランスの良い安定構造が得られる等、強度が向上する。
《第4の効果》
第4に、斜めの引張力や圧縮力へも、十分対応可能である。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物では、このように、連結縦ネジがUリングを介して螺着されている。
そこで、地震や台風による引張力や圧縮力が傾斜して作用した場合、垂線に沿っていた連結縦ネジは、力の方向に従動して向きを変えて傾斜するようになる。従って、前述したこの種従来例のように、垂線にてガッチリ固定されたままの場合に比し、力の伝達がズレなくスムーズ化され、この面からも安定した耐力が得られ、強度が向上する。
第4に、斜めの引張力や圧縮力へも、十分対応可能である。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物では、このように、連結縦ネジがUリングを介して螺着されている。
そこで、地震や台風による引張力や圧縮力が傾斜して作用した場合、垂線に沿っていた連結縦ネジは、力の方向に従動して向きを変えて傾斜するようになる。従って、前述したこの種従来例のように、垂線にてガッチリ固定されたままの場合に比し、力の伝達がズレなくスムーズ化され、この面からも安定した耐力が得られ、強度が向上する。
《第5の効果》
第5に、連結縦ネジを採用したので、使い勝手が向上する。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物において、連結縦ネジは、上部が、上プレート金物のナットやナット付Uリングに螺着され、下部が、下プレート金物のナット付のUリングに螺着されている。
そこで連結縦ネジは、自在な長さのものが使用可能であると共に、一定長さのものを規定化して準備するだけで、適宜切断使用することも可能であり、下プレート金物の上下高さ位置,使用範囲が制限,限定されることもない。従って、前述したこの種従来例に比し、使い勝手が良く、作業効率が向上する。
第5に、連結縦ネジを採用したので、使い勝手が向上する。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物において、連結縦ネジは、上部が、上プレート金物のナットやナット付Uリングに螺着され、下部が、下プレート金物のナット付のUリングに螺着されている。
そこで連結縦ネジは、自在な長さのものが使用可能であると共に、一定長さのものを規定化して準備するだけで、適宜切断使用することも可能であり、下プレート金物の上下高さ位置,使用範囲が制限,限定されることもない。従って、前述したこの種従来例に比し、使い勝手が良く、作業効率が向上する。
《第6の効果》
第6に、柱の土台へのめり込みが、防止される。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物において、下プレート金物の横プレート本体部を極めて横長とした場合は、次のようになる。
すなわち、土台の強度が、このような横プレート本体部にて補強され、地震や台風に際し柱を介し土台に圧縮力が作用しても、前述したこの種従来例のように、柱が土台にめり込み建物転倒に至る危険は防止され、土台の強度不足が解消される。
第6に、柱の土台へのめり込みが、防止される。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物において、下プレート金物の横プレート本体部を極めて横長とした場合は、次のようになる。
すなわち、土台の強度が、このような横プレート本体部にて補強され、地震や台風に際し柱を介し土台に圧縮力が作用しても、前述したこの種従来例のように、柱が土台にめり込み建物転倒に至る危険は防止され、土台の強度不足が解消される。
《第7の効果》
第7に、柱の浮き上がりも、防止される。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物において、上プレート金物の縦プレート部を極めて縦長として、2階の柱や梁に止着した場合は、次のようになる。
すなわち、地震や台風に際し引張力が作用しても、1階や2階の柱は、このような縦プレート部にて補強され不動に固定されており、前述したこの種従来例のように、柱が浮き上がり建物転倒に至る危険はなくなる。
第7に、柱の浮き上がりも、防止される。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物において、上プレート金物の縦プレート部を極めて縦長として、2階の柱や梁に止着した場合は、次のようになる。
すなわち、地震や台風に際し引張力が作用しても、1階や2階の柱は、このような縦プレート部にて補強され不動に固定されており、前述したこの種従来例のように、柱が浮き上がり建物転倒に至る危険はなくなる。
《第8の効果》
第8に、建物コーナー強度に優れている。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物において、コーナー用の上プレート金物や下プレート金物に関し、2方向面用のものを直角に連接して一体形成した構造を採用すると、次のようになる。
すなわち、筋交により斜め方向の力が作用する等、地震や台風に際し引張力や圧縮力が集中して作用する建物コーナー下部の強度に、優れるようになる。つまり、力が2方向面に分散されると共に、それぞれの面で反力が働くので、1面だけの反力に頼っていた前述したこの種従来例に比し、コーナー強度が倍増する。もって、引き抜き,潰れ,転倒等の危険も、確実に解消される。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
第8に、建物コーナー強度に優れている。すなわち、本発明の木造建物のプレート金物において、コーナー用の上プレート金物や下プレート金物に関し、2方向面用のものを直角に連接して一体形成した構造を採用すると、次のようになる。
すなわち、筋交により斜め方向の力が作用する等、地震や台風に際し引張力や圧縮力が集中して作用する建物コーナー下部の強度に、優れるようになる。つまり、力が2方向面に分散されると共に、それぞれの面で反力が働くので、1面だけの反力に頼っていた前述したこの種従来例に比し、コーナー強度が倍増する。もって、引き抜き,潰れ,転倒等の危険も、確実に解消される。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
《図面について》
以下、本発明の木造建物のプレート金物を、図面に示した発明を実施するための最良の形態に基づいて、詳細に説明する。図1〜図7の(1)図,(2)図は、本発明を実施するための最良の形態の説明に供する。
そして、図1は正面説明図であり、(1)図は第1例を、(2)図は第2例を、(3)図は第3例を示す。図2は、第4例の要部を拡大した正面説明図である。図3は、第5例の要部を拡大した正面説明図である。図4は、第6例の要部を拡大した斜視説明図である。図5は、第7例の要部を拡大した斜視説明図である。
図6は、平断面説明図であり、(1)図は、上プレート金物の1例を、(2)図は、下プレート金物の1例を示す。図7は、下プレート金物の1例の要部を拡大した正面説明図であり、(1)図は、取付け時を示し、(2)図は、上方への引張力が作用した場合を示す。
以下、本発明の木造建物のプレート金物を、図面に示した発明を実施するための最良の形態に基づいて、詳細に説明する。図1〜図7の(1)図,(2)図は、本発明を実施するための最良の形態の説明に供する。
そして、図1は正面説明図であり、(1)図は第1例を、(2)図は第2例を、(3)図は第3例を示す。図2は、第4例の要部を拡大した正面説明図である。図3は、第5例の要部を拡大した正面説明図である。図4は、第6例の要部を拡大した斜視説明図である。図5は、第7例の要部を拡大した斜視説明図である。
図6は、平断面説明図であり、(1)図は、上プレート金物の1例を、(2)図は、下プレート金物の1例を示す。図7は、下プレート金物の1例の要部を拡大した正面説明図であり、(1)図は、取付け時を示し、(2)図は、上方への引張力が作用した場合を示す。
《木造建物について》
まず、この上下のプレート金物7,8が使用される木造建物について、図1を参照して概説する。
木造軸組の建築物である木造建物は、地面に周設されたコンクリート立上げよりなる基礎コンクリートAの上に、木製の土台Bが、連結固定されている。そして、この横向きの土台Bの上に、木製の柱Cが各々縦に載せられ、各柱Cの上に木製の梁Dが横に載せられた、組み付け構造よりなる。
2階建,3階建の場合は、更に、この梁Dの上に柱Cそして梁Dが、順次載せられ組み付けられる。図示例によらず、柱Cとして、1,2階共通の通し柱が用いられ、この柱Cに梁Dが取り付けられることもある。
土台Bや柱Cは、例えば105mm×105mm程度の寸法よりなり、その外表面には、全体的に面状の外壁材Eが取り付けられている(図2以下も参照)。又、上下の梁Dや土台Bと、左右の柱Cとで形成された縦長方形のエリアには、その上下隅部間にX字状にクロスして、筋交(筋違い)Fが補強用に取付けられている。
木造建物は、概略このようになっている。
まず、この上下のプレート金物7,8が使用される木造建物について、図1を参照して概説する。
木造軸組の建築物である木造建物は、地面に周設されたコンクリート立上げよりなる基礎コンクリートAの上に、木製の土台Bが、連結固定されている。そして、この横向きの土台Bの上に、木製の柱Cが各々縦に載せられ、各柱Cの上に木製の梁Dが横に載せられた、組み付け構造よりなる。
2階建,3階建の場合は、更に、この梁Dの上に柱Cそして梁Dが、順次載せられ組み付けられる。図示例によらず、柱Cとして、1,2階共通の通し柱が用いられ、この柱Cに梁Dが取り付けられることもある。
土台Bや柱Cは、例えば105mm×105mm程度の寸法よりなり、その外表面には、全体的に面状の外壁材Eが取り付けられている(図2以下も参照)。又、上下の梁Dや土台Bと、左右の柱Cとで形成された縦長方形のエリアには、その上下隅部間にX字状にクロスして、筋交(筋違い)Fが補強用に取付けられている。
木造建物は、概略このようになっている。
《土台Bの連結固定構造について》
さて、このように木造建物では、土台Bが基礎コンクリートA上に、連結固定されている。そして本発明では、この連結固定は、図1に示したように、上プレート金物7,下プレート金物8,連結縦ネジ9を用いて、実施されている。
すなわち、 土台Bと基礎コンクリートAとは、土台B側に止着された上プレート金物7と、基礎コンクリートA側に止着された下プレート金物8とが、連結縦ネジ9にて連結固定されている。
そして、このような上プレート金物7,下プレート金物8,連結縦ネジ9が、1セットとして用いられており、このような各セットが、土台Bと基礎コンクリートA間に多数配設されることにより、土台Bが基礎コンクリートAに連結固定されている。
以下、これらについて詳述する。
さて、このように木造建物では、土台Bが基礎コンクリートA上に、連結固定されている。そして本発明では、この連結固定は、図1に示したように、上プレート金物7,下プレート金物8,連結縦ネジ9を用いて、実施されている。
すなわち、 土台Bと基礎コンクリートAとは、土台B側に止着された上プレート金物7と、基礎コンクリートA側に止着された下プレート金物8とが、連結縦ネジ9にて連結固定されている。
そして、このような上プレート金物7,下プレート金物8,連結縦ネジ9が、1セットとして用いられており、このような各セットが、土台Bと基礎コンクリートA間に多数配設されることにより、土台Bが基礎コンクリートAに連結固定されている。
以下、これらについて詳述する。
《下プレート金物8について》
まず、下プレート金物8について図1,図2,図3,図6の(2)図,図7の(1)図,(2)図、等を参照して説明する。
下プレート金物8には、大径穴10が複数設けられ、基礎コンクリートAには、対応して小径穴Gが複数設けられている。そして横ピン11が、各大径穴10に遊挿着されると共に小径穴Gに密挿着されることにより、下プレート金物8が基礎コンクリートAに止着されている。
又、下プレート金物8には、Uリング12が溶着されており、連結縦ネジ9の下部が、Uリング12に対し遊挿されると共に、ナット13にて螺着されている。そして、このような下プレート金物8が、1セット毎に、複数枚に分割して用いられている。
まず、下プレート金物8について図1,図2,図3,図6の(2)図,図7の(1)図,(2)図、等を参照して説明する。
下プレート金物8には、大径穴10が複数設けられ、基礎コンクリートAには、対応して小径穴Gが複数設けられている。そして横ピン11が、各大径穴10に遊挿着されると共に小径穴Gに密挿着されることにより、下プレート金物8が基礎コンクリートAに止着されている。
又、下プレート金物8には、Uリング12が溶着されており、連結縦ネジ9の下部が、Uリング12に対し遊挿されると共に、ナット13にて螺着されている。そして、このような下プレート金物8が、1セット毎に、複数枚に分割して用いられている。
このような下プレート金物8について、更に詳述する。まず、図1の(1)図,(3)図,図2,図4,図7の(1)図,(2)図等に示した例において、下プレート金物8は、1セット毎に、上下2枚に分割して用いられており、共通の1本の連結縦ネジ9が使用されている。
又、図1の(2)図に示した例において、下プレート金物8は、1セット毎に、上下3枚に分割して用いられており、共通の1本の連結縦ネジ9が用いられている。図3に示した例では、1セット毎に、左右2枚に分割して用いられており、それぞれについて各1本、計2本の連結縦ネジ9が使用されている。
勿論、下プレート金物8は、図示例以外にも、上下,左右に複数枚に分割された例が可能であり、例えば、上下,左右2枚ずつの計4枚に分割した例も可能である。又、用いられる連結縦ネジ9の本数も、各1本を原則とする図示例以外に各種可能であり、例えば、後述する図5の例のように、1セットにつき2本1組として使用する例も可能である。
又、図1の(2)図に示した例において、下プレート金物8は、1セット毎に、上下3枚に分割して用いられており、共通の1本の連結縦ネジ9が用いられている。図3に示した例では、1セット毎に、左右2枚に分割して用いられており、それぞれについて各1本、計2本の連結縦ネジ9が使用されている。
勿論、下プレート金物8は、図示例以外にも、上下,左右に複数枚に分割された例が可能であり、例えば、上下,左右2枚ずつの計4枚に分割した例も可能である。又、用いられる連結縦ネジ9の本数も、各1本を原則とする図示例以外に各種可能であり、例えば、後述する図5の例のように、1セットにつき2本1組として使用する例も可能である。
そして、図6の(2)図,図7の(1)図,(2)図,その他に示したように、下プレート金物8には、予め大径穴10が複数設けられており、図示例では横に4個列設されている。
これに対応して、基礎コンクリートAには、予め小径穴Gが複数設けられており、図示例では横に4個列設されている。小径穴Gは、大径穴10よりは小径であると共に、横ピン11とはほぼ同径よりなる。そして横ピン11が、下プレート金物8の各大径穴10に対し、頭部を除き、エリア的に余裕を存しつつその一部に遊挿されると共に、基礎コンクリートAの同径の小径穴Gに対し、密に挿着されている。
その際、各大径穴10と小径穴Gや横ピン11とは、中心を一致させ同軸に対応位置決めされることが、理想的である。又、図6の(2)図や図7の(1)図,(2)図の例では、すべての大径穴10を使用して横ピン11が挿着されているが、必ずしもその必要はなく、図2,図3,図4,図5中に示した例のように、少なくとも連結縦ネジ9の左右各1個の大径穴10を使用して、横ピン11の挿着が行われていればよい。
なお、この横ピン11としてはボルトを使用してもよく、更に、この横ピン11の1例であるボルトは、基礎コンクリートAの小径穴Gを貫通させ、もってその先端部を、基礎コンクリートAの裏側(下プレート金物8とは反対面)に突出,露出させると共に、ナットで螺着するようにしてもよい。
これに対応して、基礎コンクリートAには、予め小径穴Gが複数設けられており、図示例では横に4個列設されている。小径穴Gは、大径穴10よりは小径であると共に、横ピン11とはほぼ同径よりなる。そして横ピン11が、下プレート金物8の各大径穴10に対し、頭部を除き、エリア的に余裕を存しつつその一部に遊挿されると共に、基礎コンクリートAの同径の小径穴Gに対し、密に挿着されている。
その際、各大径穴10と小径穴Gや横ピン11とは、中心を一致させ同軸に対応位置決めされることが、理想的である。又、図6の(2)図や図7の(1)図,(2)図の例では、すべての大径穴10を使用して横ピン11が挿着されているが、必ずしもその必要はなく、図2,図3,図4,図5中に示した例のように、少なくとも連結縦ネジ9の左右各1個の大径穴10を使用して、横ピン11の挿着が行われていればよい。
なお、この横ピン11としてはボルトを使用してもよく、更に、この横ピン11の1例であるボルトは、基礎コンクリートAの小径穴Gを貫通させ、もってその先端部を、基礎コンクリートAの裏側(下プレート金物8とは反対面)に突出,露出させると共に、ナットで螺着するようにしてもよい。
そして、各図に示したように、下プレート金物8の外表面側の中央部には、Uリング12が溶接接合されている。Uリング12は、下プレート金物8の上下寸法以下の縦寸法よりなるが、最低でもその1/5以上程度の縦寸法よりなる。又、Uリング12の略U字状の縦穴は、連結縦ネジ9より遥かに径大となっている。
そして、連結縦ネジ9の下部が、このUリング12の縦穴に対し、エリア的に余裕を存しつつ、その一部スペースに縦に遊挿されている。これと共に、遊挿された連結縦ネジ9の下部は、Uリング12下に露出した部分がナット13にて螺合され、もってUリング12に対し螺着されている。
下プレート金物8は、このようになっている。
そして、連結縦ネジ9の下部が、このUリング12の縦穴に対し、エリア的に余裕を存しつつ、その一部スペースに縦に遊挿されている。これと共に、遊挿された連結縦ネジ9の下部は、Uリング12下に露出した部分がナット13にて螺合され、もってUリング12に対し螺着されている。
下プレート金物8は、このようになっている。
《上プレート金物7について》
次に、上プレート金物7について、図1〜図6の(1)図、等を参照して説明する。上プレート金物7は、図1,図2,図3,図4,図6の(1)図に示した例では、複数本の横ネジ14にて土台B側に止着されると共に、ナット15が溶着されており、連結縦ネジ9の上部が、ナット15に対し螺着されている
これに対し、図5に示した例の上プレート金物7は、複数本の横ネジ14にて土台B側に止着されると共に、Uリング16が溶着されており、連結縦ネジ9の上部が、Uリング16に対し遊挿されると共にナット17にて螺着されている。
そして上プレート金物7は、両例共に、外壁材Eを介し土台Bに止着される横プレート本体部18と、外壁材Eを介し柱Cに止着される縦プレート部19とが、一体形成された構造よりなる。
次に、上プレート金物7について、図1〜図6の(1)図、等を参照して説明する。上プレート金物7は、図1,図2,図3,図4,図6の(1)図に示した例では、複数本の横ネジ14にて土台B側に止着されると共に、ナット15が溶着されており、連結縦ネジ9の上部が、ナット15に対し螺着されている
これに対し、図5に示した例の上プレート金物7は、複数本の横ネジ14にて土台B側に止着されると共に、Uリング16が溶着されており、連結縦ネジ9の上部が、Uリング16に対し遊挿されると共にナット17にて螺着されている。
そして上プレート金物7は、両例共に、外壁材Eを介し土台Bに止着される横プレート本体部18と、外壁材Eを介し柱Cに止着される縦プレート部19とが、一体形成された構造よりなる。
このような上プレート金物7について、更に詳述する。まず上プレート金物7は、前述した下プレート金物8とは異なり、1セット毎に1枚用いられている(なお図4のコーナーの例では、2セットで1枚に一体化されている)。
そして、上プレート金物7の横プレート本体部18は、図6の(1)図等に示したように、複数本の横ネジ14にて、外壁材Eを介し土台Bに螺着により止着されている。上プレート金物7の縦プレート部19は、複数本の横ネジ14にて、外壁材Eを介し柱Cに螺着,止着されている。
又、縦プレート部19は、建物の各面の端に柱Cが位置する場合は(例えば、図1の(1)図,図2の左側を参照)、横プレート本体部18の端から立設され、又、建物の各面の端以外の中央部に柱Cが位置する場合は(例えば、図1の(2)図の右側、図2の右側を参照)、横プレート本体部18の中央から立設される。前者の場合、上プレート金物7は全体としては略L字状をなし、後者の場合は略逆T字状をなす。
そして、上プレート金物7の横プレート本体部18は、図6の(1)図等に示したように、複数本の横ネジ14にて、外壁材Eを介し土台Bに螺着により止着されている。上プレート金物7の縦プレート部19は、複数本の横ネジ14にて、外壁材Eを介し柱Cに螺着,止着されている。
又、縦プレート部19は、建物の各面の端に柱Cが位置する場合は(例えば、図1の(1)図,図2の左側を参照)、横プレート本体部18の端から立設され、又、建物の各面の端以外の中央部に柱Cが位置する場合は(例えば、図1の(2)図の右側、図2の右側を参照)、横プレート本体部18の中央から立設される。前者の場合、上プレート金物7は全体としては略L字状をなし、後者の場合は略逆T字状をなす。
そして、図1,図2,図3,図4,図6の(1)図等に示した例では、上プレート金物7の横プレート本体部18の外表面側には、長ナットよりなるナット15が溶接接合されている。そして縦プレート部19の上部が、このナット15に螺着され、もって縦プレート部19は、上部がこのナット15に螺着され、下部が前述したナット13にて螺着されることにより、上プレート金物7と下プレート金物8間に、連結固定されている。
これに対し図5に示した例では、上プレート金物7の横プレート本体部18の外表面側には、Uリング16が溶接接合されている。このUリング16は、前述したUリング12に準じた構成よりなる。すなわちUリング16は、上プレート金物7の上下寸法以下の縦寸法よりなるが、最低でもその1/5以上程度の縦寸法よりなり、Uリング16の略U字状の縦穴は、連結縦ネジ9より径大つまり平断面で前後により長くなっている。
そして、連結縦ネジ9の上部が、このUリング16の縦穴に対し、エリア的に余裕を存しつつ、その一部スペースに縦に遊挿されている。これと共に遊挿された連結縦ネジ9の上部は、Uリング16上に露出した部分がナット17にて螺合され、もってUリング16に対し螺着されている。
もって連結縦ネジ9は、上部がナット17にて螺着され、下部が前述したナット13にて螺着されることにより、上プレート金物7と下プレート金物8間に、不動に連結固定されている。
これに対し図5に示した例では、上プレート金物7の横プレート本体部18の外表面側には、Uリング16が溶接接合されている。このUリング16は、前述したUリング12に準じた構成よりなる。すなわちUリング16は、上プレート金物7の上下寸法以下の縦寸法よりなるが、最低でもその1/5以上程度の縦寸法よりなり、Uリング16の略U字状の縦穴は、連結縦ネジ9より径大つまり平断面で前後により長くなっている。
そして、連結縦ネジ9の上部が、このUリング16の縦穴に対し、エリア的に余裕を存しつつ、その一部スペースに縦に遊挿されている。これと共に遊挿された連結縦ネジ9の上部は、Uリング16上に露出した部分がナット17にて螺合され、もってUリング16に対し螺着されている。
もって連結縦ネジ9は、上部がナット17にて螺着され、下部が前述したナット13にて螺着されることにより、上プレート金物7と下プレート金物8間に、不動に連結固定されている。
ところで、図3の例の上プレート金物7は、次のようになっている。すなわち、この例の上プレート金物7の横プレート本体部18は、横長の寸法よりなり、土台Bに沿って延伸されると共に、横に隣接する上プレート金物7の端同士が、若干の左右間隔を存しつつ重ならない位置関係で接近している。つまりこの横プレート本体部18は、極めて横長の寸法よりなり、左右セットのものが接しない範囲で隣接位置している。
又、図1の(3)図の例の上プレート金物7は、次のようになっている。すなわち、この例の上プレート金物7の縦プレート部19は、縦長の寸法よりなり、柱Cに沿って延伸されると共に、上端が、2階の柱Cや梁Dに止着されている。つまり、この縦プレート部19は、極めて縦長に設定されており、その上端が、2階の柱C下に止着されており、2階に柱Cがない場合は2階の床の梁Dに止着される。
上プレート金物7は、このようになっている。
又、図1の(3)図の例の上プレート金物7は、次のようになっている。すなわち、この例の上プレート金物7の縦プレート部19は、縦長の寸法よりなり、柱Cに沿って延伸されると共に、上端が、2階の柱Cや梁Dに止着されている。つまり、この縦プレート部19は、極めて縦長に設定されており、その上端が、2階の柱C下に止着されており、2階に柱Cがない場合は2階の床の梁Dに止着される。
上プレート金物7は、このようになっている。
《コーナー用の上プレート金物7や下プレート金物8について》
次に、図4や図5の例について説明する。図4に示した例では、建物コーナー用の上プレート金物7は、2方向面用のものが、直角に連接されて一体形成された構造よりなる。すなわち、この例の上プレート金物7は、建物のコーナーを挟んだ2方向面用の両セットのものが、横プレート本体部18,縦プレート部19共に、直角に一体形成され製造されたものが使用されている。
これに対し、図5に示した例では、建物コーナー用の下プレート金物8は、2方向面用のものが、直角に連接されて一体形成された構造よりなる。すなわち、この例の下プレート金物8は、建物のコーナーを挟んだ2方向面用の両セットのうち、分割された上位のものが、直角に一体形成され製造されたものが使用されている。
なお図示例によらず、分割された下位の下プレート金物8を、一体形成するようにしてもよく、更に、上下の下プレート金物8共に、一体形成されたものを使用するようにしてもよい。
コーナー用の上プレート金物7や下プレート金物8は、このようになっている。
次に、図4や図5の例について説明する。図4に示した例では、建物コーナー用の上プレート金物7は、2方向面用のものが、直角に連接されて一体形成された構造よりなる。すなわち、この例の上プレート金物7は、建物のコーナーを挟んだ2方向面用の両セットのものが、横プレート本体部18,縦プレート部19共に、直角に一体形成され製造されたものが使用されている。
これに対し、図5に示した例では、建物コーナー用の下プレート金物8は、2方向面用のものが、直角に連接されて一体形成された構造よりなる。すなわち、この例の下プレート金物8は、建物のコーナーを挟んだ2方向面用の両セットのうち、分割された上位のものが、直角に一体形成され製造されたものが使用されている。
なお図示例によらず、分割された下位の下プレート金物8を、一体形成するようにしてもよく、更に、上下の下プレート金物8共に、一体形成されたものを使用するようにしてもよい。
コーナー用の上プレート金物7や下プレート金物8は、このようになっている。
《作用等》
本発明の木造建物の上下のプレート金物7,8は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
この木造建物では、土台B側の上プレート金物7が、基礎コンクリートA側の複数枚に分割された下プレート金物8に、連結縦ネジ9で連結固定され、もって土台Bが、基礎コンクリートA上に連結固定されている(図1,図2,図3等を参照)。
上プレート金物7は、横ネジ14で土台B側に止着され(図6の(1)図等を参照)、下プレート金物8は、横ピン11で大径穴10や小径穴Gを介し、基礎コンクリートAに止着されている(図6の(2)図等を参照)。そして連結縦ネジ9は、上部が、ナット15又はナット17付Uリング16にて、上プレート金物7に螺着され(図6の(1)図等を参照)、下部が、ナット13付Uリング12にて、下プレート金物8に螺着されている(図6の(2)図等を参照)。
又、上プレート金物7は、土台B側に止着される横プレート本体部18と、柱Cに止着される縦プレート部19とからなるが(図2,図3等を参照)、極めて横長とした横プレート本体部18や(図3等を参照)、極めて縦長とした縦プレート部19も考えられる(図1の(3)図を参照)。
更に、建物のコーナー用としては、2方向面の上プレート金物7を、直角に一体形成した例や(図4を参照)、2方向面の下プレート金物8を、直角に一体形成した例も(図5を参照)考えられる。
さてそこで、このような上プレート金物7や下プレート金物8を用いると、次の(1)〜(8)のようになる。
本発明の木造建物の上下のプレート金物7,8は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
この木造建物では、土台B側の上プレート金物7が、基礎コンクリートA側の複数枚に分割された下プレート金物8に、連結縦ネジ9で連結固定され、もって土台Bが、基礎コンクリートA上に連結固定されている(図1,図2,図3等を参照)。
上プレート金物7は、横ネジ14で土台B側に止着され(図6の(1)図等を参照)、下プレート金物8は、横ピン11で大径穴10や小径穴Gを介し、基礎コンクリートAに止着されている(図6の(2)図等を参照)。そして連結縦ネジ9は、上部が、ナット15又はナット17付Uリング16にて、上プレート金物7に螺着され(図6の(1)図等を参照)、下部が、ナット13付Uリング12にて、下プレート金物8に螺着されている(図6の(2)図等を参照)。
又、上プレート金物7は、土台B側に止着される横プレート本体部18と、柱Cに止着される縦プレート部19とからなるが(図2,図3等を参照)、極めて横長とした横プレート本体部18や(図3等を参照)、極めて縦長とした縦プレート部19も考えられる(図1の(3)図を参照)。
更に、建物のコーナー用としては、2方向面の上プレート金物7を、直角に一体形成した例や(図4を参照)、2方向面の下プレート金物8を、直角に一体形成した例も(図5を参照)考えられる。
さてそこで、このような上プレート金物7や下プレート金物8を用いると、次の(1)〜(8)のようになる。
(1)第1に、基礎コンクリートA中には、鉄筋,石,その他が存在,混入しており、基礎コンクリートAについて各所定位置、つまり下プレート金物8に予め穿設,準備された各大径穴10と対応すべき位置に、それぞれ正確に小径穴Gを穿設することは、容易ではない。
従って、下プレート金物8の基礎コンクリートA側への止着に際し、下プレート金物8側の各大径穴10と、基礎コンクリートA側の各小径穴Gとを、中心を一致させて正確に対応位置させることは、極めて困難である。
そこで、その対策として、この下プレート金物8は、複数枚に分割して使用されており、複数枚の下プレート金物8でこれに対応するようになっている。すなわち、下プレート金物8側の大径穴10と、基礎コンクリートA側の小径穴Gとについて、例え中心が一致していない箇所があっても、下プレート金物8が複数枚使用されているので、その影響は削減される。
この点について更に詳述する。図7の(1)図に示した取付け時の状態から、連結縦ネジ9を介して下プレート金物8に上方への引張力が作用した場合は、図7の(2)図に示した状態となり、引張力に対する反力,抵抗力が確保される。
図示したように、引張力にて各下プレート金物8や大径穴10は、上方へ変位するが、横ピン11や小径穴Gは、それまでの位置を不動に保持する(なお図中、横ピン11は頭部を除く先端部のみを断面表示)。そして、各下プレート金物8について、それぞれ、大径穴10と小径穴Gとの中心が一致していた箇所の横ピン11が、それぞれ大径穴10の下縁に当接して、接点・支点として機能する。
このように中心が一致していた横ピン11を支点として、引張力と大きさが等しく向きが逆の反力が作用し、各下プレート金物8におけるこのような反力の合力により、必要十分な抵抗力が確保されるようになる。もって、下プレート金物8の基礎コンクリートAへの止着が、確保,維持され、十分な耐力が得られる等、強度が向上する。
従って、下プレート金物8の基礎コンクリートA側への止着に際し、下プレート金物8側の各大径穴10と、基礎コンクリートA側の各小径穴Gとを、中心を一致させて正確に対応位置させることは、極めて困難である。
そこで、その対策として、この下プレート金物8は、複数枚に分割して使用されており、複数枚の下プレート金物8でこれに対応するようになっている。すなわち、下プレート金物8側の大径穴10と、基礎コンクリートA側の小径穴Gとについて、例え中心が一致していない箇所があっても、下プレート金物8が複数枚使用されているので、その影響は削減される。
この点について更に詳述する。図7の(1)図に示した取付け時の状態から、連結縦ネジ9を介して下プレート金物8に上方への引張力が作用した場合は、図7の(2)図に示した状態となり、引張力に対する反力,抵抗力が確保される。
図示したように、引張力にて各下プレート金物8や大径穴10は、上方へ変位するが、横ピン11や小径穴Gは、それまでの位置を不動に保持する(なお図中、横ピン11は頭部を除く先端部のみを断面表示)。そして、各下プレート金物8について、それぞれ、大径穴10と小径穴Gとの中心が一致していた箇所の横ピン11が、それぞれ大径穴10の下縁に当接して、接点・支点として機能する。
このように中心が一致していた横ピン11を支点として、引張力と大きさが等しく向きが逆の反力が作用し、各下プレート金物8におけるこのような反力の合力により、必要十分な抵抗力が確保されるようになる。もって、下プレート金物8の基礎コンクリートAへの止着が、確保,維持され、十分な耐力が得られる等、強度が向上する。
(2)第2に、基礎コンクリートAの表面は、湾曲したり凹凸が存していることが多く、面一でないことが多い。
これに対し、この下プレート金物8は、複数枚に分割して使用されているので、このような湾曲や凹凸に細かく対応可能であり、基礎コンクリートAに対し、隙間なく密着して止着することが可能である。
すなわち各横ピン11が、それぞれ個別に基礎コンクリートAに密着された各下プレート金物8を介することにより、そしてその大径穴10を介することにより、いずれも均一,確実に,不足なく、基礎コンクリートAの小径穴Gに密挿着されるようになり、緩みにくく、反力,抵抗力の支点として確実に機能するようになる。もってこの面からも、下プレート金物8の基礎コンクリートAへの止着が確実化され、十分な耐力が得られる等、強度が向上する。
これに対し、この下プレート金物8は、複数枚に分割して使用されているので、このような湾曲や凹凸に細かく対応可能であり、基礎コンクリートAに対し、隙間なく密着して止着することが可能である。
すなわち各横ピン11が、それぞれ個別に基礎コンクリートAに密着された各下プレート金物8を介することにより、そしてその大径穴10を介することにより、いずれも均一,確実に,不足なく、基礎コンクリートAの小径穴Gに密挿着されるようになり、緩みにくく、反力,抵抗力の支点として確実に機能するようになる。もってこの面からも、下プレート金物8の基礎コンクリートAへの止着が確実化され、十分な耐力が得られる等、強度が向上する。
(3)第3に、上位の土台B外表面の外壁材Eと、下位の基礎コンクリートAとの間には、段差が存していることが多々ある。特に、外壁材Eが前方に位置し、基礎コンクリートAが後方に位置していることが多々ある。
そこで、このような土台B側の上プレート金物7と、基礎コンクリートA側の下プレート金物8との間を連結固定する連結縦ネジ9は、ナット13付のUリング12やナット17付のUリング16を使用して、螺着されており、このような段差に十分対応可能となっている。
すなわち、下プレート金物8や上プレート金物7のUリング12,16に遊挿された連結縦ネジ9を、段差に対応した前後位置に調節し前後移動させて、適切に位置決めしてから、ナット13,17にて螺着することにより、確実な連結固定が実現される。なお、上プレート金物7側のみにナット17付Uリング16を使用した場合や、下プレート金物8側のみにナット13付Uリング12を使用した場合も、十分に確実な連結固定を実現可能である。
このように、上下直線的な連結縦ネジ9を用いつつ、前後段差があるにもかかわらず、上プレート金物7と下プレート金物8間、そして土台Bと基礎コンクリートA間が、確実に連結固定されるようになる。連結固定の不可能箇所や不確実化箇所は発生せず、その分、強度が向上する。
そこで、このような土台B側の上プレート金物7と、基礎コンクリートA側の下プレート金物8との間を連結固定する連結縦ネジ9は、ナット13付のUリング12やナット17付のUリング16を使用して、螺着されており、このような段差に十分対応可能となっている。
すなわち、下プレート金物8や上プレート金物7のUリング12,16に遊挿された連結縦ネジ9を、段差に対応した前後位置に調節し前後移動させて、適切に位置決めしてから、ナット13,17にて螺着することにより、確実な連結固定が実現される。なお、上プレート金物7側のみにナット17付Uリング16を使用した場合や、下プレート金物8側のみにナット13付Uリング12を使用した場合も、十分に確実な連結固定を実現可能である。
このように、上下直線的な連結縦ネジ9を用いつつ、前後段差があるにもかかわらず、上プレート金物7と下プレート金物8間、そして土台Bと基礎コンクリートA間が、確実に連結固定されるようになる。連結固定の不可能箇所や不確実化箇所は発生せず、その分、強度が向上する。
(4)第4に、上方への引張力や下方への圧縮力は、垂線に沿って作用するとは限らず、傾斜して斜めに作用する場合も多い。
これに対し、上プレート金物7と下プレート金物8間を連結固定する連結縦ネジ9が、ナット13付のUリング12や、ナット17付のUリング16を使用して螺着されているので、このような斜めに作用する力にも対応可能である。
すなわち、引張力や圧縮力が傾斜して作用した場合、連結縦ネジ9は、遊挿されていたUリング12の縦穴中やUリング16の縦穴中において、力の方向に従動して、自然かつ容易に向きを変え、力の方向に沿って傾斜するようになる。もって、力の伝達が所期の通りスムーズ化され、無駄な力の分散が阻止されるので、その分、強度が向上する。
これに対し、上プレート金物7と下プレート金物8間を連結固定する連結縦ネジ9が、ナット13付のUリング12や、ナット17付のUリング16を使用して螺着されているので、このような斜めに作用する力にも対応可能である。
すなわち、引張力や圧縮力が傾斜して作用した場合、連結縦ネジ9は、遊挿されていたUリング12の縦穴中やUリング16の縦穴中において、力の方向に従動して、自然かつ容易に向きを変え、力の方向に沿って傾斜するようになる。もって、力の伝達が所期の通りスムーズ化され、無駄な力の分散が阻止されるので、その分、強度が向上する。
(5)第5に、土台Bや基礎コンクリートAの上下寸法は、建物によって様々であり、もって、このような土台Bや基礎コンクリートAに止着される上プレート金物7や下プレート金物8の適切な上下寸法や上下位置も、様々である。
そこで、このような上プレート金物7と下プレート金物8間を連結固定する連結縦ネジ9は、ナット15やナット17付Uリング16と、ナット13付Uリング12とで、上下を螺着されており、ポイントとなる螺着箇所を自在に変更することにより、上述した様々な上下寸法や上下位置に容易に対応可能である。余った寸法分は、切断除去すればよい。
このように、上下連結固定用に連結縦ネジ9を採用したので、汎用性に富んでおり、様々な寸法、位置ニーズに対応可能である等、使い勝手に優れている。
そこで、このような上プレート金物7と下プレート金物8間を連結固定する連結縦ネジ9は、ナット15やナット17付Uリング16と、ナット13付Uリング12とで、上下を螺着されており、ポイントとなる螺着箇所を自在に変更することにより、上述した様々な上下寸法や上下位置に容易に対応可能である。余った寸法分は、切断除去すればよい。
このように、上下連結固定用に連結縦ネジ9を採用したので、汎用性に富んでおり、様々な寸法、位置ニーズに対応可能である等、使い勝手に優れている。
(6)第6に、木造建物では、木製の土台Bの上に、木製の柱Cが縦に載せられ立設されており、土台Bの強度が不足することが多々ある。
そこで、このような場合には、上プレート金物7の横プレート本体部18の横寸法を長くとり、隣接する上プレート金物7相互間の端が隣接する程度まで延伸,止着しておくことにより、土台Bが補強される。もって例えば、柱Cを介し土台Bに圧縮力が作用した場合において、柱Cの土台Bへのめり込みが防止される。
そこで、このような場合には、上プレート金物7の横プレート本体部18の横寸法を長くとり、隣接する上プレート金物7相互間の端が隣接する程度まで延伸,止着しておくことにより、土台Bが補強される。もって例えば、柱Cを介し土台Bに圧縮力が作用した場合において、柱Cの土台Bへのめり込みが防止される。
(7)第7に、木造建物では、引張力が作用した場合に、柱Cが土台Bから浮き上がってしまう事例も、報告されている。
そこで、このような虞がある場合は、上プレート金物7の縦プレート部19の縦寸法を長くとり、柱Cに沿って延伸,止着すると共に、上端を2階の柱Cや梁Dに止着しておくことにより、柱Cが補強される。
もって柱Cは、このような上プレート金物7,縦プレート部19を介することにより、土台Bそして基礎コンクリートAに強固に固定されており、例えば、引張力が作用した場合において、その浮き上がりが防止される。
そこで、このような虞がある場合は、上プレート金物7の縦プレート部19の縦寸法を長くとり、柱Cに沿って延伸,止着すると共に、上端を2階の柱Cや梁Dに止着しておくことにより、柱Cが補強される。
もって柱Cは、このような上プレート金物7,縦プレート部19を介することにより、土台Bそして基礎コンクリートAに強固に固定されており、例えば、引張力が作用した場合において、その浮き上がりが防止される。
(8)第8に、木造建物のコーナー下部には、引張力や圧縮力が集中して作用し、特にコーナーに止着された筋交Fにより、傾斜した斜め方向の引張力や圧縮力が、強力に作用する。
そこで、コーナーにて直角に対峙位置する2方向面用の2セットの上プレート金物7、又は2セットの下プレート金物8について、2セットのもの相互間を、直角に連接して一体形成しておくと、建物コーナーにおける強度が向上する。
すなわち、コーナーの一方向面(又は他一方向面)に作用した力は、連接された一方向面側の上プレート金物7側と、他方向面側の上プレート金物7側とに、分解される。又は、連接された一方向面側の下プレート金物8と、他方向面側の下プレート金物8とに分解される。
そして、このように2つに分解された分力に対して、2方向面の両面でそれぞれ反力,抵抗力が作用するようになる。つまり、1つの力に2つの合力,反力で対応することが可能となる。
このように、作用する引張力や圧縮力が、2方向面に向け半分に分散,分力化されると共に、この半減された分力に対し、それぞれの面で反力が作用するので、コーナー強度が倍増するようになる。つまり、力を2分割して、2箇所の反力で対応,分担することにより、コーナーにおける強度が大きく向上する。
そこで、コーナーにて直角に対峙位置する2方向面用の2セットの上プレート金物7、又は2セットの下プレート金物8について、2セットのもの相互間を、直角に連接して一体形成しておくと、建物コーナーにおける強度が向上する。
すなわち、コーナーの一方向面(又は他一方向面)に作用した力は、連接された一方向面側の上プレート金物7側と、他方向面側の上プレート金物7側とに、分解される。又は、連接された一方向面側の下プレート金物8と、他方向面側の下プレート金物8とに分解される。
そして、このように2つに分解された分力に対して、2方向面の両面でそれぞれ反力,抵抗力が作用するようになる。つまり、1つの力に2つの合力,反力で対応することが可能となる。
このように、作用する引張力や圧縮力が、2方向面に向け半分に分散,分力化されると共に、この半減された分力に対し、それぞれの面で反力が作用するので、コーナー強度が倍増するようになる。つまり、力を2分割して、2箇所の反力で対応,分担することにより、コーナーにおける強度が大きく向上する。
1 下プレート金物(従来例)
2 横ピン(従来例)
3 大径穴(従来例)
5 連結ボルト(従来例)
6 ナット(従来例)
7 上プレート金物(本発明)
8 下プレート金物(本発明)
9 連結縦ネジ(本発明)
10 大径穴(本発明)
11 横ピン(本発明)
12 Uリング
13 ナット
14 横ネジ
15 ナット
16 Uリング
17 ナット
18 横プレート本体部
19 縦プレート部
A 基礎コンクリート
B 土台
C 柱
D 梁
E 外壁材
F 筋交
G 小径穴
H 小径穴
2 横ピン(従来例)
3 大径穴(従来例)
5 連結ボルト(従来例)
6 ナット(従来例)
7 上プレート金物(本発明)
8 下プレート金物(本発明)
9 連結縦ネジ(本発明)
10 大径穴(本発明)
11 横ピン(本発明)
12 Uリング
13 ナット
14 横ネジ
15 ナット
16 Uリング
17 ナット
18 横プレート本体部
19 縦プレート部
A 基礎コンクリート
B 土台
C 柱
D 梁
E 外壁材
F 筋交
G 小径穴
H 小径穴
Claims (10)
- 土台Bが基礎コンクリートA上に連結固定され、該土台B上に柱Cそして梁Dが組み付けられた木造建物において、
該土台Bと該基礎コンクリートAとは、該土台B側に止着された上プレート金物7と、該基礎コンクリートA側に止着された下プレート金物8とが、連結縦ネジ9にて連結固定されており、該下プレート金物8が、複数枚に分割して用いられていること、を特徴とする、木造建物のプレート金物。 - 該下プレート金物8には、大径穴10が複数設けられ、該基礎コンクリートAには、対応して小径穴Gが複数設けられており、
横ピン11が、各該大径穴10に遊挿着されると共に該小径穴Gに密挿着されることにより、該下プレート金物8が該基礎コンクリートAに止着されていること、を特徴とする、請求項1に記載した木造建物のプレート金物。 - 該下プレート金物8には、Uリング12が溶着されており、該連結縦ネジ9の下部が、該Uリング12に対し遊挿されると共にナット13にて螺着されていること、を特徴とする、請求項2に記載した木造建物のプレート金物。
- 該上プレート金物7は、複数本の横ネジ14にて該土台B側に止着されると共に、ナット15が溶着されており、該連結縦ネジ9の上部が、該ナット15に対し螺着されていること、を特徴とする、請求項3に記載した木造建物のプレート金物。
- 該上プレート金物7は、複数本の横ネジ14にて該土台B側に止着されると共に、Uリング16が溶着されており、該連結縦ネジ9の上部が、該Uリング16に対し遊挿されると共にナット17にて螺着されていること、を特徴とする請求項3に記載した木造建物のプレート金物。
- 該上プレート金物7は、外壁材Eを介し該土台Bに止着される横プレート本体部18と、該外壁材Eを介し該柱Cに止着される縦プレート部19とが、一体形成された構造よりなること、を特徴とする、請求項4又は5に記載した木造建物のプレート金物。
- 該上プレート金物7の横プレート本体部19は、横長の寸法よりなり、該土台Bに沿って延伸されると共に、横に隣接する該上プレート金物7の端同士が、若干の左右間隔を存しつつ重ならない程度の位置関係で接近していること、を特徴とする、請求項6に記載した木造建物のプレート金物。
- 該上プレート金物7の縦プレート部19は、縦長の寸法よりなり、該柱Cに沿って延伸されると共に、上端が、2階の柱Cや梁Dに止着されていること、を特徴とする、請求項6に記載した木造建物のプレート金物。
- 建物のコーナー用の該上プレート金物7は、2方向面用のものが、直角に連接されて一体形成された構造よりなること、を特徴とする、請求項6に記載した木造建物のプレート金物。
- 建物のコーナー用の該下プレート金物8は、2方向面用のものが、直角に連接されて一体形成された構造よりなること、を特徴とする、請求項6に記載した木造建物のプレート金物。
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JP2009243184A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Sumitomo Forestry Co Ltd | 柱の固定構造 |
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2006
- 2006-08-24 JP JP2006227728A patent/JP2008050834A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009243183A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Sumitomo Forestry Co Ltd | 連結用金物 |
JP2009243184A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Sumitomo Forestry Co Ltd | 柱の固定構造 |
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