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JP6403453B2 - 連結構造 - Google Patents

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JP6403453B2 JP2014131742A JP2014131742A JP6403453B2 JP 6403453 B2 JP6403453 B2 JP 6403453B2 JP 2014131742 A JP2014131742 A JP 2014131742A JP 2014131742 A JP2014131742 A JP 2014131742A JP 6403453 B2 JP6403453 B2 JP 6403453B2
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Description

本発明は、各種木構造において、部材同士をつなぐ連結構造に関する。
木造建築を始めとする各種木構造において、部材同士を連結する手段は様々で、その最も単純な例としては、釘の打ち込みや接着が挙げられる。また柱と梁など、強度を要する連結部については、伝統的なホゾとホゾ穴の嵌め込みのほか、金具やボルトやピンを用いた方法が広く普及している。なお釘は、各種金具と併用することで、あらゆる部材同士を連結可能で、柔軟性に優れ利便性が極めて高い。ただし釘は、引き抜きに対する不安があり、代わりにネジ釘を用いることもある。
本願発明と関連する技術の例としては、後記特許文献が挙げられる。特許文献1では、長期に亘り安定した状態を保持可能な木造建築部材の接合装置が開示されている。この接合装置は、中央に位置する支持板と、支持板の側端から突出する二枚の接合板で構成される「コ」の字状の金具を用いたもので、支持板は、柱などの主幹部材に接触させ、接合板は、梁などの結合部材に加工した係合溝に差し込む。さらに支持板には、主幹部材に嵌まり込む突起部を形成することで、木やせによる緩みがなく、長期に亘る信頼性を維持できる。なお金具は、ボルトを介し、主幹部材と結合部材の双方に固定する。
特許文献2では、部品同士の結合やアンカーの定着に用いる構造体の結合接続方法が開示されている。この方法は、各種部品の表面に構造体を載せ、構造体から部品に向け、釘やネジ等の結合器具を複数差し込むものだが、結合器具は、構造体の表面に対し斜方向に差し込み、側面から見て「ハ」の字状や「X」字状に配置する。その結果、単純な垂直方向の差し込みに比べ、引き抜き荷重に対し高い抵抗力を発揮する。また特許文献3においても、特許文献2とほぼ同じ技術的特徴を有するアンカー金具が開示されており、アンカー金具を固定する結合具(釘など)を「ハ」の字状や「X」字状に配置している。
特開平10−331260号公報 特開昭48−7148号公報 実開昭49−65013号公報
前記特許文献1のように、専用の金具を用いて部材同士を連結する場合、部材にはボルトを差し込むための孔や、金具を埋め込むための溝など、事前に様々な加工を行う。この加工は、精度や手間の面から現地での実施が困難で、いわゆるプレカットが避けられない。そのためコストが上昇しやすく、また突発的な設計変更に対する柔軟性も乏しいなどの課題があり、今日においても、より単純で強度にも優れた技術が待ち望まれている。
木造建築では、様々な断面形状の部材を使用する。また部材同士の連結形態は、柱と梁のようなT字形やL字形のほか、端面同士を突き合わせて一直線につなぐこともあり、さらに筋交いのように、二部材が斜方向に交わる場合もある。このように部材同士の連結形態は多様だが、その連結手段については、コストダウンや施工時の手間を考慮して、あらゆる状況で汎用的に使用できることが好ましい。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、各種木構造で用い、単純な構成で強度に優れ、しかもあらゆる状況で汎用的に使用可能な連結構造の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、一方材と他方材の二部材の連結構造であって、該二部材の境界に配置する結合片と、該結合片からそれぞれの部材に向けて差し込むネジ釘と、を用い、前記部材の一方または両方には、前記結合片を埋め込む収容溝を設け、前記結合片は、前記収容溝の底面に密着する基礎面と、該基礎面の反対側に向けて突出する側壁と、を有し、該側壁は、左右対向するように配置し、個々の該側壁の内面は、前記基礎面に対し斜方向に展開し、該内面には、前記ネジ釘を前記二部材の境界面から遠ざかる方向に差し込むための誘導孔を設け、該誘導孔は、その延長線が対向する前記側壁と交差しないように配置し、前記結合片は、前記部材を挟み込むように複数配置してあり、対向する前記側壁は、前記結合片の左右両端のほか、中間部分にも設けてあることを特徴とする連結構造である。
本発明は、各種木構造において部材同士を連結するためのもので、部材については、各種集成材を含む木質系で、柱や梁や筋交いなどの棒材のほか、ある程度の厚さを有する構造用合板も想定している。また連結される二部材は、隙間なく相手方と接触させることを前提とするが、その交角は自在で、さらに部材同士の接触面は、端面と側面のいずれでも構わない。そして本発明は、二部材をつなぐ結合片と、結合片からそれぞれの部材に向けて差し込むネジ釘を中心に構成される。
結合片は、金属製の帯状または厚板状で、連結される二部材を橋渡しするように配置され、さらに部材に加工した収容溝に埋め込む。ただし結合片は、二部材の境界を跨ぐ場合もあるが、一方の部材だけに偏って配置することもある。また収容溝は、部材の表面を局所的に削り込んだもので、結合片の全体を隙間なく収容可能な大きさとする。なお収容溝は、結合片の配置に応じて加工するため、二部材の境界を跨ぐ場合もあるが、一方の部材だけに偏ることもある。そのほか収容溝の底面は、段差なく平面状に仕上げる。
基礎面は、結合片の各表面のうち、収容溝の底面に接触する領域を指し、安定性を確保するため平面状に仕上げる。さらに基礎面の反対側には、側壁を設ける。側壁は、結合片の左右に対向するように配置し、基礎面に対して遠ざかる方向に突出する。そして個々の側壁の表面のうち、他方の側壁と向かい合う内面は、基礎面から遠ざかるに連れ、対向する側壁との間隔も増大するよう傾斜させており、結合片を横から見ると、一対の内面は、「ハ」の字を上下反転させたような配置となる。
誘導孔は、ネジ釘の軸部を差し込むためのもので、側壁の内面から裏側に突き抜ける。さらに誘導孔は、原則として、内面に対し直交方向に形成するため、誘導孔に差し込まれたネジ釘は、基礎面に対し所定の交角を有する。なお内面と誘導孔を直交させない場合、ネジ釘の頭部を安定して据え置くため、誘導孔の入り口外縁にザグリなどを設ける。また誘導孔は、ネジ釘の姿勢を安定させるため、最低でもネジ山の1ピッチ程度の延長を確保する。そのほか誘導孔は、一箇所の側壁に対し一箇所とは限らず、複数とすることもある。
ネジ釘を無理なく差し込めるよう、誘導孔の延長線上は、何らの障害物もない開放された空間とする。そのため、誘導孔の延長線が対向する側壁と接触しないよう、側壁の内面の傾斜は、適切な範囲で設定する必要がある。仮に内面と基礎面の交角が直角に近いならば、対向する側壁の間隔を大きくする必要がある。逆に内面と基礎面の交角が小さいならば、側壁の間隔を小さくでき、両側壁を隙間なく「V」字状に配置することもできる。
ネジ釘は汎用品を用いるが、強度を確保するため比較的大径で長尺の物を使用する。そのため、ねじ込みの際、電動工具を使用することがある。また諸条件によっては下穴を加工することもある。なおネジ釘は、基礎面に対し交角を有するように差し込むため、部材の長手方向に対し所定の交角を有する。そのほか、ねじ込み後、ネジ釘の頭部が側壁を越えて突出しないよう、各部の寸法を調整する。
結合片は、一箇所の連結部において、部材を両側から挟み込むよう、最低でも二個は組み込み、当然ながらそれ以上増やすこともできる。ネジ釘は、部材の長手方向に対し交角を有するため、連結された二部材を引き離すような荷重が作用した場合、ネジ釘には、引張荷重とせん断荷重の両方が発生し、引き抜きに対し強固に抵抗可能で、連結部の破損を防止する。なお結合片は、部材の断面形状に応じた大きさにすることもできるが、ネジ釘を左右一本ずつ差し込む細長い形状として、これを部材の表面に並べて配置することもできる。
このように、二部材の境界に結合片を配置し、結合片からそれぞれの部材に向けてネジ釘を差し込むことで、部材に対しては、あらかじめ収容溝を加工すればよく、プレカットの手間やコストを削減できる。なお収容溝は単純な溝であり、ルータなどの電動工具を用い、現地でも無理なく加工できる。またネジ釘の差し込みも、携帯電気ドリルなどを用い、現地で実施できる。
加えて、対向する側壁は、結合片の左右両端のほか、中間部分にも設けてあることを特徴とする。このように、側壁を左右両端の一組ではなく、二組以上とすることで、ネジ釘の使用本数も増やすことができ、強度が向上する。
複数組の側壁を設ける場合、部材の中でネジ釘同士が接近する恐れがあり、必要に応じて側壁内面の角度を調整する。具体的には、中間部分に位置する側壁は、基礎面に対する交角を小さくし、左右両端に位置する側壁は、基礎面に対する交角を大きくし、差し込まれるネジ釘の角度を意図的に変化させる。その結果、結合片の中間部分から差し込まれるネジ釘は、部材を横断するように伸び、結合片の左右両端から差し込まれるネジ釘は、部材の長手方向に沿って伸び、双方を遠ざけることができる。
請求項2記載の発明は、ネジ釘の緩みを防止するためのもので、ネジ釘の頭部を押圧するため、側壁の内面に覆い被さるキャップを設けてあることを特徴とする。ネジ釘の頭部は、側壁の内面に接触し、結合片と部材を一体化する。そのため、差し込まれたネジ釘の頭部が緩むと、連結部にも緩みを生じる。これを解決するため、この発明のように、ネジ釘の頭部を内面に押圧するキャップを用いることもできる。キャップは、ボルトなどで結合片に取り付けられ、内面との間で頭部を挟み込む。その結果、結合片とネジ釘の緩みが解消され、信頼性が一段と向上する。
請求項1記載の発明のように、二部材の境界に対向配置する結合片と、結合片から部材に差し込むネジ釘を用いた連結構造において、結合片には、左右対向する側壁を設け、その内面を逆「ハ」の字形に傾斜させ、そこからネジ釘を差し込むことで、ネジ釘は部材の長手方向に対し斜方向に配置される。そのため、二部材を引き離すような荷重が作用した場合、ネジ釘には引張荷重のほか、曲げ荷重も加わり、部材との間に大きな摩擦が発生し、引き抜きに対し強力に抵抗する。また二部材にせん断荷重が作用した場合、ネジ釘には引張荷重または圧縮荷重が加わり、せん断荷重に対し複合的に抵抗し、連結部の強度が向上する。
結合片を埋め込む収容溝は、表面を局所的に削り込んだ単純な溝で、ルータなど携帯式の電動工具でも無理なく加工可能で、プレカットの必要性がなく、コストの削減を期待できるほか、突発的な設計変更にも柔軟に対応できる。さらに本発明は、二部材の境界付近に収容溝を加工できるならば、あらゆる部材同士をあらゆる姿勢で連結でき、汎用性も極めて高い。
加えて、結合片の側壁を二組以上設けることで、一個の結合片に差し込み可能なネジ釘の本数が増え、強度を一段と向上できる。また請求項2記載の発明のように、ネジ釘の頭部の浮き上がりを防止するキャップを用いることで、ネジ釘の緩みによる連結部の剛性低下を防ぐことができる。
本発明による連結構造の具体例を示す斜視図で、一方材と他方材の端面同士を接触させ、両材を結合片とネジ釘で一直線に連結している。 図1の一方材と他方材を連結した状態を示す斜視図と縦断面図である。 図1に対し強度を一段と向上させた連結構造を示す斜視図で、結合片に側壁を二組設けてある。 図3の一方材と他方材を連結した状態を示す斜視図と縦断面図である。 汎用性の高い結合片を用いた連結構造を示す斜視図である。 図5の一方材と他方材を連結した状態を示す斜視図と縦断面図である。 内面がV字配置の結合片を用いた連結構造を示す斜視図である。 図7の一方材と他方材を連結した状態を示す斜視図と縦断面図である。 一方材と他方材をT字形につなぐ連結構造を示す斜視図である。 図9の一方材と他方材を連結した状態を示す斜視図と縦断面図である。 一方材と他方材を斜方向につなぐ連結構造を示す斜視図である。 一方材や他方材の側面にも結合片を配置した連結構造を示す斜視図である。
図1は、本発明による連結構造の具体例で、一方材41と他方材51の端面同士を接触させ、両材を結合片11とネジ釘35で一直線に連結している。一方材41と他方材51のいずれも、木材(集成材を含む)を棒状に加工したもので、断面形状は同一である。また結合片11は、鋼材を成形したもので、平面状の中板21の左右両端から側壁23が突出しているほか、下面全域は平面状に仕上げてある。なおこの下面は、基礎面22と称する。そして側壁23の各面のうち、他方の側壁23に向かい合う内面24は、基礎面22に対し傾斜しており、結合片11を横から見ると、「ハ」の字を上下反転させたような形状になっている。
ネジ釘35は汎用品で、強度上問題のない直径と長さを有する物を選定しており、その頭部は皿状である。また結合片11の内面24には、ネジ釘35を差し込むため、誘導孔25を形成してある。誘導孔25は、内面24に対し直交しており、側壁23の外面下部に到達している。なお誘導孔25は、個々の側壁23に二箇所ずつ形成してあるが、一方材41や他方材51の内部でネジ釘35同士が接触しないよう、点対称形に配置してある。そのほか誘導孔25の入り口には、ネジ釘35の頭部を埋め込むため、円錐状の皿モミ27を形成してある。
結合片11の上部には、キャップ31を取り付けることができる。キャップ31は金属製の台形状で、結合片11に嵌まり込むことでネジ釘35の頭部を押圧し、ネジ釘35の緩みを防止する。なおキャップ31は、ボルト34を介して結合片11に固定する構造で、結合片11の中板21の中央には、ボルト34と螺合するメネジ26を形成してあり、またキャップ31の中央には、ボルト34を差し込むための中孔37とザグリ32を形成してあり、ボルト34の頭部はザグリ32に埋め込まれ、キャップ31から突出することはない。
結合片11は、一方材41および他方材51の上下に配置する。この図の結合片11は上下とも同一物だが、一方を上下反転させており、さらにネジ釘35同士の接触を避けるため、上下の誘導孔25は、同一垂直面に並ばないよう配慮してある。また一方材41と他方材51の端部の上下には、結合片11を埋め込むため、収容溝42、52を加工してある。収容溝42、52は、表面から一定の深さまで削り込んで形成され、四箇所とも同じ大きさで、結合片11は、一方材41と他方材51を跨ぐように配置される。
図2は、図1の一方材41と他方材51を連結した状態を示している。結合片11が収容溝42、52に嵌り込み、誘導孔25からネジ釘35を差し込むことで、一方材41と他方材51が連結される。なお、収容溝42、52の底面に接触する基礎面22は、一方材41や他方材51の長手方向と平行に並んでいる。また側壁23の内面24は、基礎面22に対し交角を有し、さらに誘導孔25は、内面24に対し直交方向に伸びている。そのためネジ釘35は、一方材41や他方材51の長手方向に対し、平行ではなく所定の交角を有する。
結合片11の幅(側壁23の長手方向)は、一方材41や他方材51の横幅と等しい。また収容溝42、52の深さは、側壁23の高さと等しい。その結果、結合片11は、一方材41や他方材51の上下面や側面と段差なく並ぶ。さらに結合片11にキャップ31を取り付けることで、一方材41と他方材51の連結部の凹凸がほぼ解消される。なおネジ釘35の頭部は、皿モミ27に埋め込まれ内面24と段差なく並び、キャップ31を取り付けた後は、その側面で押圧される。その結果、ネジ釘35の頭部の緩みを防止でき、連結部の信頼性が向上する。
ネジ釘35は強度上、長尺化することが好ましく、この図の縦断面において、上方から差し込まれたネジ釘35は、一方材41や他方材51の下面近傍に到達している。そのため上下から差し込まれたネジ釘35が内部で接触しないよう、誘導孔25は偏って配置してあり、結合片11を収容溝42、52に配置する際は、上下の誘導孔25が同一垂直面に並ばないようにする。そのほか対向する側壁23は、差し込み途中のネジ釘35と接触しないよう、角度や間隔を調整してある。
このように、ネジ釘35を斜方向に差し込むことで、単純に垂直方向に差し込む場合に比べ、ネジ釘35の延長を増大させることができ、強度も向上する。しかもネジ釘35の頭部の延長線は、対向する側壁と交差することなく開放しており、汎用の電動工具で無理なく差し込み作業を実施できる。そのほか結合片11やキャップ31は、全て収容溝42、52に埋め込まれるため、付近に多数の部材が配置される箇所でも問題なく使用できる。
一方材41と他方材51に引張荷重が作用した場合、ネジ釘35には、引張荷重のほか、曲げ荷重も発生する。そのため、ネジ釘35は部材に食い込むように変位し、より強力に引張荷重に抵抗する。また両材にせん断荷重が作用した場合、ネジ釘35には軸線方向にも荷重が発生し、外力を複合的に受け止め耐力が向上する。このように、ネジ釘35を斜方向に差し込むことで、単純に部材の長手方向または直交方向に差し込む場合に比べ、様々な利点を有する。
図3は、図1に対し強度を一段と向上させた連結構造を示している。この図の結合片12は、側壁23、28を左右両端と中間部分に計二組設け、個々の側壁23、28の内面24、29に二箇所の誘導孔25を設け、計八本のネジ釘35を差し込むことができる。なお一方材41や他方材51の上下を挟むように二枚の結合片12を使用する点や、ネジ釘35同士の接触を防止するため、誘導孔25を点対称形に配置する点は、図1と同じである。ただし収容溝42、52は、結合片12に応じて延長を増大させてある。
二組の側壁23、28のうち、左右両端の側壁23は切り立っているが、中間部分の側壁28はなだらかで、必然的に内面24、29の傾きも異なってくる。その結果、ネジ釘35の差し込み角度も異なり、中間部分の側壁28については、ネジ釘35が概ね垂直方向に伸びるが、左右両端の側壁23については、概ね水平方向に伸びる。その結果、両側壁23、28から差し込まれたネジ釘35は、平行に揃うのではなく、先端に向かうに連れ次第に遠ざかっていく。
図4は、図3の一方材41と他方材51を連結した状態を示している。一方材41や他方材51の内部には、上下から計十六本のネジ釘35が差し込まれているが、誘導孔25を適切に配置することで、ネジ釘35同士の接触を防いでいる。またネジ釘35の差し込みに支障がないよう、側壁23、28の高さや傾きを調整してあり、中間部分に位置する側壁28の内面29の傾斜は、左右両端のそれに比べ水平に近く、ネジ釘35の方向も必然的に異なる。
図5は、汎用性の高い結合片13を用いた連結構造を示している。結合片は図1のように、部材に応じた専用品とすることもできるが、この図のような単純な形状とすることで汎用性が向上し、あらゆる部材同士を連結することができる。ただしこの図の結合片13についても、左右の側壁23を中板21で結んだ「ハ」の字を上下反転させた形状で、側壁23の内面24は、基礎面22に対し傾斜しており、さらに内面24に誘導孔25を設けた点は、これまでと同じである。相違点としては、誘導孔25を対向する一組に限定し、結合片13の幅を最小限に抑制した点である。なお左右一組の誘導孔25は、偏ることなく対向する。
この結合片13に対応する収容溝43、53は、細長い帯状でルータなどの電動工具で加工することを想定している。そのため収容溝43、53の奥は半円形となっている。なお結合片13は強度上、収容溝43、53に隙間なく嵌まり込むことが好ましく、側壁23の外縁も半円形としてある。またこの図では、結合片13を上下いずれも二個配置するため、収容溝43、53は計四組加工してある。そして上下の収容溝43、53は、偏ることなく同一垂直面に並ぶため、ネジ釘35の延長を抑制し内部での接触を防いでいる。
図6は、図5の一方材41と他方材51を連結した状態を示している。結合片13は収容溝43、53に埋め込むため、一方材41や他方材51の側面には、何らの異物も露見しない。またネジ釘35は、これまでの各図と同様、一方材41や他方材51の長手方向に対し交角を有する。ただしネジ釘35同士の接触を防ぐため、その延長を抑制してある。この図の結合片13は、収容溝43、53を加工できるならば、棒材のほか板材など、あらゆる部材同士の連結に汎用的に使用可能である。
図7は、内面24がV字配置の結合片14を用いた連結構造を示している。結合片は、ネジ釘35を斜方向に差し込み可能であれば、形状に大きな制約はなく、この図のように左右の側壁23を隙間なく配置して、内面24をV字形とすることもできる。なお内面24に誘導孔25を設ける点はこれまでの各図と同じだが、誘導孔25の出口は基礎面22に位置する。また誘導孔25は、個々の内面24に三箇所設け、しかも左右両側とも同一配置としてある。そのためネジ釘35の延長を抑制してある。
さらに図7では、一方材41と他方材51の端部を波形に削ったジョイント44、54を加工してあり、ジョイント44、54に接着剤Aを塗布することで双方を連結する。結合片14は、一方材41や他方材51の表面に配置するため、両材の端部中央は連結に関与しない。しかし図のようなジョイント44、54を併用することで、両材の端部全体が連結に関与し、強度が一段と向上する。なおジョイント44、54は、上下の収容溝42、52の間の全域に加工する。
図8は、図7の一方材41と他方材51を連結した状態を示している。ネジ釘35は、これまでの図と比較し、垂直に近い方向に伸びている。本発明は、結合片14の基礎面22に対しネジ釘35が斜方向に伸びているならば、その角度を具体的に限定することはない。そのためこの図のように、一方材41や他方材51の長手方向に対する交角が大きくなる場合もある。ただし直角にはならない。またジョイント44、54を用いることで一方材41と他方材51の端部全体が連結に関与し、強度が向上するほか、結合片14を併用することで、接着剤Aの劣化にも対応できる。
図9は、一方材41と他方材51をT字形につなぐ連結構造を示している。本発明は、二部材の端面同士を接触させて一直線に連結する形態に限定される訳ではなく、この図のように、一方材41の側面に他方材51の端面を接触させたT字形やL字形の連結構造にも使用可能である。ただしこの場合、一方材41に収容溝を設けることは不可能で、他方材51だけに収容溝52を設け、結合片15の基礎面22は、他方材51だけに接触する。またこの結合片15は、個々の内面24に三箇所の誘導孔25を設け、しかも左右の内面24とも、配置を揃えてある。そのため内部での接触を防ぐため、ネジ釘35の延長を抑制する。さらにネジ釘35の先端が一方材41から突出しないよう配慮する。
一般に木材は、長手方向の荷重には強いが、側面を押圧する荷重には比較的弱く、陥没が生じやすい。そのためこの図の構造では、他方材51が一方材41を押圧し、一方材41の側面に陥没が生じ、ネジ釘35の頭部が浮き上がり、連結構造に緩みが生じる恐れがある。これを解消するためキャップ31を組み込み、ネジ釘35の頭部の浮き上がりを防ぐ。
図10は、図9の一方材41と他方材51を連結した状態を示している。他方材51と結合片15のそれぞれの端面が一方材41の側面に接触し、さらに一方材41と他方材51のそれぞれにネジ釘35が差し込まれ、一方材41の側面に他方材51が引き寄せられている。なおネジ釘35の先端は、一方材41の反対面近傍に到達している。またキャップ31でネジ釘35の頭部を押圧しており、結合片15とネジ釘35に緩みが生じることもない。
図11は、一方材41と他方材51を斜方向につなぐ連結構造を示している。本発明は、結合片を埋め込む収容溝を加工できるならば、あらゆる状況で使用可能で、この図のように、一方材41の側面から他方材51が斜方向に伸びる連結構造も実現できる。ここで使用する結合片13は図5と同じで、一方材41と他方材51の上下面に加工した収容溝43、53に埋め込む。
個々の収容溝43、53の配置は、ネジ釘35の差し込みなどに支障がない範囲で自在に決めることができ、一方材41と他方材51で収容溝43、53を均等に加工する必要もなく、いずれかに偏っていてもよい。また収容溝43、53の方向も、部材の長手方向などに限定される訳ではなく、ネジ釘35の差し込みなど、諸事情を考慮して柔軟に変更して構わない。
図12は、一方材41や他方材51の側面にも結合片16を配置した連結構造を示している。結合片16は、一方材41や他方材51の上下面のほか、この図のように側面にも配置可能で、連結部の強度を一段と向上できる。なお側面に加工した収容溝43、53は、手前側と奥側で高さを変え、ネジ釘36の接触を防いでいる。そのほかこの図のネジ釘36は、頭部が六角形の物を使用している。そのため結合片16の内面には、皿モミ27を設けることなく誘導孔25を設けてある。
本発明は、部材41、51に収容溝42、43、52、53を加工した後、そこに結合片を埋め込み、その誘導孔25からネジ釘35を差し込むだけで実現するため、施工作業が単純で、しかもネジ釘35の延長や本数を増すことで、強度も自在に向上できる。さらに収容溝42、43、52、53の加工や、ネジ釘35の差し込みは、持ち運び可能な電動工具で実施可能で、全ての作業を現地で済ませることができる。なお、結合片を始めとする各要素の形状や配置は、これまでの各図に描いた内容に限定される訳ではなく、各図に描いた要素を自在に組み合わせ、様々な連結構造を実現することができる。
11 結合片
12 結合片(側壁が二組のもの)
13 結合片(誘導孔が一対だけの細形)
14 結合片(内面がV字配置)
15 結合片(誘導孔が三対)
16 結合片(誘導孔が一対だけの細形・ザグリなし)
21 中板
22 基礎面
23 側壁(左右両端の方)
24 内面(左右両端の方)
25 誘導孔
26 メネジ
27 皿モミ
28 側壁(中間部分の方)
29 内面(中間部分の方)
31 キャップ
32 ザグリ
34 ボルト
35 ネジ釘
36 ネジ釘(六角頭部)
37 中孔
41 一方材
42 収容溝(部材の全幅)
43 収容溝(細形)
44 ジョイント
51 他方材
52 収容溝(部材の全幅)
53 収容溝(細形)
54 ジョイント
A 接着剤

Claims (2)

  1. 一方材(41)と他方材(51)の二部材の連結構造であって、
    該二部材(41、51)の境界に配置する結合片(12)と、
    該結合片(12)からそれぞれの部材(41、51)に向けて差し込むネジ釘(35)と、
    を用い、
    前記部材(41、51)の一方または両方には、前記結合片(12)を埋め込む収容溝(42、52)を設け、
    前記結合片(12)は、前記収容溝(42、52)の底面に密着する基礎面(22)と、該基礎面(22)の反対側に向けて突出する側壁(23、28)と、を有し、
    該側壁(23、28)は、左右対向するように配置し、個々の該側壁(23、28)の内面(24、29)は、前記基礎面(22)に対し斜方向に展開し、
    該内面(24、29)には、前記ネジ釘(35)を前記二部材(41、51)の境界面から遠ざかる方向に差し込むための誘導孔(25)を設け、
    該誘導孔(25)は、その延長線が対向する前記側壁(23、28)と交差しないように配置し、
    前記結合片(12)は、前記部材(41、51)を挟み込むように複数配置してあり、
    対向する前記側壁(23、28)は、前記結合片(12)の左右両端のほか、中間部分にも設けてあることを特徴とする連結構造。
  2. 前記ネジ釘(35)の頭部を押圧するため、前記側壁(23、28)の前記内面(24、29)に覆い被さるキャップ(31)を設けてあることを特徴とする請求項1記載の連結構造。
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