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JP2007335664A - 積層型圧電素子及び圧電装置 - Google Patents

積層型圧電素子及び圧電装置 Download PDF

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JP2007335664A JP2006166254A JP2006166254A JP2007335664A JP 2007335664 A JP2007335664 A JP 2007335664A JP 2006166254 A JP2006166254 A JP 2006166254A JP 2006166254 A JP2006166254 A JP 2006166254A JP 2007335664 A JP2007335664 A JP 2007335664A
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Abstract

【課題】外部電極間における短絡の発生を抑制することが可能な積層型圧電素子及び圧電装置を提供すること。
【解決手段】積層体1は、複数の圧電体層21と複数の内部電極31(複数の第1の内部電極33と及び複数の第2の内部電極35)とを有している。圧電体層21及び内部電極31は、第1及び第2の主面2,3の対向方向に積層されている。第2の内部電極35が、積層体1において、第1の主面2を構成する圧電体層21を挟んで第1の外部電極11と対向するように位置している。積層体1では、圧電体層21における、第1の外部電極11における第1の主面2に配置された電極部分と第1の主面2に対向するように隣り合う第2の内部電極35とにより挟まれる領域、第1の内部電極33と第2の内部電極35とにより挟まれる領域、及び、第1の内部電極33と外部導体15とにより挟まれる領域が分極されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、積層型圧電素子と、この積層型圧電素子を備える圧電装置とに関する。
圧電装置として、金属からなる基体と、この基体に固定される積層型圧電素子を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−299713号公報
特許文献1には、以下の構成を有する積層型圧電素子が開示されている。特許文献1に記載された積層型圧電素子は、複数の圧電体層と複数の内部電極とが積層された積層体と、前記積層体上において互いに電気的に絶縁された第1及び第2の外部電極とを備えている。積層体は、複数の圧電体層の積層方向に互いに対向する第1及び第2の主面と、第1及び第2の主面間を連結するように積層方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の端面とを有している。第1の外部電極は、第1の主面上に配置された電極部分、第1の端面に配置された電極部分及び第2の主面上に配置された電極部分を有している。第2の外部電極は、第1の主面上に配置された電極部分、第2の端面上に配置された電極部分及び第2の主面上に配置された電極部分を有している。
上記複数の内部電極は、第1の端面において第1の外部電極に接続される複数の第1の内部電極と、第2の端面において第2の外部電極に接続される複数の第2の内部電極と、を含んでいる。第1の内部電極と第2の内部電極とは、圧電体層を挟んで互いに対向するように、積層方向に沿って交互に配置されている。
特許文献1に記載された圧電装置では、積層型圧電素子が、第1の外部電極及び第2の外部電極が配置された主面が基体と対向するように、接着剤を介して基体に固定されている。しかしながら、特許文献1に記載された圧電装置では、接着不良や導電性の異物の付着等の理由により、第1の外部電極と第2の外部電極とが基体を通して短絡する懼れがある。第1の外部電極と第2の外部電極とが短絡すると、積層型圧電素子が駆動しなくなる。
本発明は、外部電極間における短絡の発生を抑制することが可能な積層型圧電素子及び圧電装置を提供することを課題とする。
本発明に係る積層型圧電素子は、複数の圧電体層と複数の内部電極とが積層されると共に、複数の圧電体層の積層方向に互いに対向する第1及び第2の主面と、第1及び第2の主面間を連結するように積層方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の端面とを有する積層体と、第1の主面及び第1の端面にわたるように配置された第1の外部電極と、第2の端面に配置された第2の外部電極と、第2の主面に配置された外部導体と、を備え、第1の外部電極と第2の外部電極と外部導体とは、積層体上において、互いに電気的に絶縁されており、複数の内部電極は、第1の端面において第1の外部電極に接続される複数の第1の内部電極と、第2の端面において第2の外部電極に接続される複数の第2の内部電極と、を含み、第1の内部電極と第2の内部電極とは、圧電体層を挟んで互いに対向すると共に、第2の内部電極が第1の主面を構成する圧電体層を挟んで第1の外部電極における第1の主面に配置された電極部分と対向するように、積層方向に沿って交互に配置されており、圧電体層における、第1の外部電極における第1の主面に配置された電極部分と第2の内部電極とにより挟まれる領域、第1の内部電極と第2の内部電極とにより挟まれる領域、及び、第1の内部電極及び第2の内部電極のいずれか一方の内部電極と外部導体とにより挟まれる領域が、分極されていることを特徴とする。
本発明に係る積層型圧電素子では、圧電体層における、第1の外部電極における第1の主面に配置された電極部分と第2の内部電極とにより挟まれる領域、第1の内部電極と第2の内部電極とにより挟まれる領域、及び、第1の内部電極及び第2の内部電極のいずれか一方の内部電極と外部導体とにより挟まれる領域が、分極されている。このため、第1の外部電極と第2の外部電極との間に電圧を印加すると、第1の内部電極と第2の内部電極との間にも電圧が印加され、上記第1の外部電極における第1の主面に配置された電極部分と第2の内部電極とにより挟まれる領域、及び、上記第1の内部電極と第2の内部電極とにより挟まれる領域に電界が生じ、当該各領域が活性部として変位する。このとき、外部導体には電圧が印加されないので、複数の内部電極のうち第2の主面に対向するように隣り合う内部電極(第1の内部電極及び第2の内部電極のいずれか一方の内部電極)と外部導体とにより挟まれる領域には電界が生じず、当該領域が活性部として変位することはない。
このように、外部導体は、第1及び第2の外部電極と電気的に絶縁されて、電圧が印加されることはない。このため、本発明の積層型圧電素子が外部導体が配置された第2の主面を金属からなる基体に対向するように固定される場合でも、第1の外部電極と第2の外部電極とが基体を通して短絡する懼れが極めて低くなる。
ところで、圧電体層を構成する材料(例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム、又はチタン酸鉛等の圧電セラミックス材料)は、分極される際に、分極軸方向(c軸方向)に伸びるため、圧電体層は分極された状態では分極前の状態に対して変位している。このため、積層体内において、分極されない圧電体層が存在すると、分極されて変位した圧電体層との界面で応力が生じることとなる。この応力は、クラック発生等の原因になる懼れがある。しかしながら、本発明では、圧電体層における、第1の外部電極における第1の主面に配置された電極部分と第2の内部電極とにより挟まれる領域、第1の内部電極と第2の内部電極とにより挟まれる領域、及び、第1の内部電極及び第2の内部電極のいずれか一方の内部電極と外部導体とにより挟まれる領域が分極されているので、分極後の状態で、各圧電体層の界面において応力が発生するのを抑制することができる。
好ましくは、第1の外部電極、第2の外部電極、及び外部導体が金属材料を含んでいる。この場合、本発明の積層型圧電素子が第2の主面を金属からなる基体に対向するように固定される場合に、外部導体と基体との金属同士の接合となるため、積層型圧電素子と基体とを容易に接合することができる。外部導体と基体との接合には、はんだ付けや、接着剤による接着等が可能となる。また、対向する第1の主面と第2の主面とに金属材料を含む導体(第1の外部電極及び外部導体)が配置されるので、第1の外部電極及び外部導体を形成する際に積層体に作用する応力がバランスされ、積層体の変形を抑制することができる。
本発明に係る圧電装置は、上記積層型圧電素子と、金属からなる基体と、を備えており、積層型圧電素子は、第2の主面が基体と対向するように基体に固定されていることを特徴とする。
本発明に係る圧電装置では、上述した積層型圧電素子を備えるので、当該積層型圧電素子が外部導体が配置された第2の主面を金属からなる基体に対向するように固定された状態において、第1の外部電極と第2の外部電極とが基体を通して短絡する懼れが極めて低くなる。
本発明によれば、外部電極間における短絡の発生を抑制することが可能な積層型圧電素子及び圧電装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、図1〜図3を参照して、本実施形態に係る積層型圧電素子PEの構成を説明する。図1及び図2は、本実施形態に係る積層型圧電素子を示す概略斜視図である。図3は、本実施形態に係る積層型圧電素子の断面構成を説明するための模式図である。
積層型圧電素子PEは、多角柱形状(本実施形態では、四角柱形状)を呈した積層体1と、第1の外部電極11と、第2の外部電極13と、外部導体15と、を備えている。積層型圧電素子PEは、X軸方向の長さが1.2mmであり、Y軸方向の長さ(幅)が0.3mmであり、Z軸方向の長さ(高さ)が0.15mmである。
積層体1は、相対向する長方形状の第1の主面2及び第2の主面3と、相対向する第1の端面4及び第2の端面5と、相対向する第1の側面6及び第2の側面7とを含んでいる。第1及び第2の端面4,5は、第1及び第2の主面2,3間を連結するように第1及び第2の主面2,3の短辺方向に伸びている。第1及び第2の側面6,7は、第1及び第2の主面2,3間を連結するように第1及び第2の主面2,3の長辺方向に伸びている。
第1の外部電極11は、第1の主面2及び第1の端面4にわたるように配置されている。第2の外部電極13は、第2の端面5に配置されている。外部導体15は、第2の主面3に配置されている。第1の外部電極11と第2の外部電極13と外部導体15とは、積層体1の外表面上において、互いに電気的に絶縁されている。本実施形態においては、第2の外部電極13は、第1の主面2及び第2の端面5にわたるように配置されている。第2の主面3における電気的な絶縁を確実にするため、第2の主面3には、第1の外部電極11及び第2の外部電極13を配置しないことが好ましい。第1の外部電極11、第2の外部電極13、及び外部導体15は、後述するように、Auからなり、積層体1の対応する面にスパッタリング法により形成される。第1の外部電極11、第2の外部電極13、及び外部導体15は金属材料を主成分として含んでいればよく、Auの他にも、例えば、Ag、Cu、Sn、又はNi等を用いることができる。本実施形態では、第1の外部電極11、第2の外部電極13、及び外部導体15の厚みは1〜2μmである。
積層体1は、図3に示されるように、複数の圧電体層21と、複数の内部電極31とを有している。圧電体層21及び内部電極31は、第1及び第2の主面2,3に平行な方向に伸びており、第1及び第2の主面2,3の対向方向に積層されている。積層体1では、第1の主面2と第2の主面3とは、圧電体層21の積層方向に互いに対向している。
各圧電体層21は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電セラミックス材料からなり、矩形薄板状に形成されている。実際の積層型圧電素子PEでは、各圧電体層21は、圧電体層21の間の境界が視認できない程度に一体化されている。本実施形態では、各圧電体層21の厚みは10〜50μmである。
複数の内部電極31は、複数の第1の内部電極33と、複数の第2の内部電極35とを含んでいる。各第1の内部電極33は、一端が第1の端面4に引き出されており、第1の端面4において第1の外部電極11に物理的且つ電気的に接続されている。各第2の内部電極35は、一端が第2の端面5に引き出されており、第2の端面5において第2の外部電極13に物理的且つ電気的に接続されている。各内部電極33,35は、例えば、銀及びパラジウムを主成分とする導電材料からなる。本実施形態では、各内部電極33,35の厚みは0.5〜3μmである。
第1の内部電極33と第2の内部電極35とは、圧電体層21を挟んで互いに対向するように、圧電体層21の積層方向に沿って交互に配置されている。複数の内部電極31のうち、積層方向で見て、最も第1の主面2側には、第2の内部電極35が位置している。すなわち、複数の内部電極31のうち第2の内部電極35が、第1の主面2に対向するように隣り合って位置している。これにより、上記第2の内部電極35が、積層体1において、第1の主面2を構成する圧電体層21を挟んで第1の外部電極11における第1の主面2に配置された電極部分と対向するように位置することとなる。
複数の内部電極31のうち、積層方向で見て、最も第2の主面3側には、第1の内部電極33が位置している。すなわち、複数の内部電極31のうち第1の内部電極33が、第2の主面3に対向するように隣り合って位置している。これにより、上記第1の内部電極33が、積層体1において、第2の主面3を構成する圧電体層21を挟んで外部導体15と対向するように位置することとなる。なお、第2の内部電極35が、第2の主面3に対向するように隣り合って位置してもよい。
積層体1では、圧電体層21における、第1の外部電極11における第1の主面2に配置された電極部分と第1の主面2に対向するように隣り合う第2の内部電極35とにより挟まれる領域、第1の内部電極33と第2の内部電極35とにより挟まれる領域、及び、第1の内部電極33と外部導体15とにより挟まれる領域が、分極されている。第2の内部電極35が第2の主面3に対向するように隣り合う場合には、この第2の内部電極35と外部導体15とにより挟まれる領域が分極されていることとなる。
続いて、上述した積層型圧電素子PEの作製手順について説明する。
まず、PZTを主成分とする圧電セラミックス材料に有機バインダや有機溶剤等を混合
して基体ペーストを作製する。そして、この基体ペーストを用いて圧電体層21となるグリーンシートを成形する。また、所定比率の銀とパラジウムとからなる金属材料(例えば、銀:パラジウム=7:3)に有機バインダや有機溶剤等を混合して電極パターン形成用の導電性ペーストを作製する。Ag及びPdに替えて、金(Au)、白金(Pt)或いはこれらの合金を用いてもよい。
次に、グリーンシート上に、第1の内部電極33に対応する電極パターンを形成する。また、別のグリーンシート上に、第2の内部電極35に対応する電極パターンを形成する。各電極パターンの形成は、上述した導電性ペーストをスクリーン印刷することで行われる。
次に、第1の内部電極33に対応する電極パターンが形成されたグリーンシートと、第2の内部電極35に対応する電極パターンが形成されたグリーンシートとを交互に積層し、更に、電極パターンが形成されていないグリーンシートを最外層に積層して、グリーン積層体を作製する。
次に、グリーン積層体を所定の温度(例えば、60℃程度)で加熱しながら、所定の圧力(例えば、100MPa程度)で積層方向にプレスする。
次に、グリーン積層体を所定の温度(例えば、400℃程度)で脱脂(すなわち、脱バインダ)した後、所定の温度(例えば、1100℃程度)で所定の時間(例えば、2時間程度)焼成する。
次に、焼成された焼結体を所定の大きさに切断する。焼結体の切断は、例えば、ダイヤモンドブレードにより行われる。
次に、切断された焼結体の外表面に、第1の外部電極11、第2の外部電極13、及び外部導体15に対応する電極部分をスパッタリング法により形成する。このとき、図4に示されるように、第2の外部電極13に対応する電極部分E2及び外部導体15に対応する電極部分E3を一体的に形成しておく。第1の外部電極11に対応する電極部分E1は、焼結体SB上において、第2の外部電極13に対応する電極部分E2及び外部導体15に対応する電極部分E3とは電気的に絶縁されている。なお、各電極部分は、金属材料を主成分とする導電性ペーストを焼き付けることにより形成してもよく、電解めっきにより形成してもよい。
次に、第1の外部電極11、第2の外部電極13、及び外部導体15に対応する電極部分が形成された焼結体SBに対して、分極処理を行う。ここでは、所定の温度(例えば、120℃程度)下で所定の時間(例えば、2分間程度)、電界強度が所定の値(例えば、2〜3kV/mm)となるように、第1の外部電極11に対応する電極部分E1と、一体的に形成された第2の外部電極13および外部導体15に対応する電極部分E2,E3と間に電圧を印加する。
次に、分極処理が施された焼結体SBを所定の大きさに切断する。焼結体の切断は、例えば、ダイヤモンドブレードにより行われる。このとき、第2の外部電極13に対応する電極部分E2と外部導体15に対応する電極部分E3とを分離する。具体的には、一体的に形成された第2の外部電極13に対応する電極部分E2と外部導体15に対応する電極部分E3との途中部分とを切断することにより、分離する。これにより、積層型圧電素子PEが得られることとなる。
得られた積層型圧電素子PEでは、上述した分極処理により、圧電体層21における、第1の外部電極11における第1の主面2に配置された電極部分と第1の主面2に対向するように隣り合う第2の内部電極35とにより挟まれる領域、第1の内部電極33と第2の内部電極35とにより挟まれる領域、及び、第1の内部電極33と外部導体15とにより挟まれる領域が分極されることとなる。
積層型圧電素子PEでは、第1の外部電極11と第2の外部電極13との間に電圧を印加すると、第1の内部電極33と第2の内部電極35との間にも電圧が印加される。そして、圧電体層21における、第1の外部電極11における第1の主面2に配置された電極部分と第2の内部電極35とにより挟まれる領域、及び、第1の内部電極33と第2の内部電極35とにより挟まれる領域に電界が生じ、当該各領域が活性部として変位することとなる。このとき、外部導体15には電圧が印加されないので、圧電体層21における、第2の主面3に対向するように隣り合う第1の内部電極33と外部導体15とにより挟まれる領域には電界が生じず、当該領域が活性部として変位することはない。
上述した作製手順では、分極処理の後に、第2の外部電極13に対応する電極部分E2と外部導体15に対応する電極部分E3とを分離するようにしているが、これに限られない。第2の外部電極13に対応する電極部分E2と外部導体15に対応する電極部分E3とを分離した後、すなわち、第2の外部電極13と外部導体15とを形成した後に、第2の外部電極13と外部導体15を電気的に接続する接続導体を形成して分極処理を行い、分極処理後に、接続導体を除去してもよい。
また、第2の内部電極35が第2の主面3に対向するように隣り合う場合には、第1の外部電極11に対応する電極部分E1と外部導体15に対応する電極部分E3とが電気的に接続された状態で、分極処理を行うこととなる。
続いて、図5及び図6を参照して、上述した積層型圧電素子PEを備えるアクチュエータ(圧電装置)ACについて説明する。ここでは、本発明をハードディスク装置のスライダユニットに適用した例を示す。図5は、本実施形態に係るスライダユニットを示す斜視図である。図6は、本実施形態に係るアクチュエータの分解斜視図である。
スライダSLは、略直方体形状を呈しており、幅が1.0mm程度、長さが1.235mm程度、高さが0.3mm程度に設定されている。スライダSLの内部には、ハードディスクと対向するエアベアリング面(ABS:Air Bearing Surface)Sに露出するように薄膜磁気ヘッドHが配置されている。
スライダSLは、2段階サーボコントロール方式によって位置制御されており、ボイスコイルモータに加えアクチュエータACによっても位置制御が行われている。アクチュエータACは、ボイスコイルモータよりも微細にスライダSLの位置制御を行うことのできるデバイスであり、スライダSLをサスペンション41のロードビーム43に対して相対変位させるものである。すなわち、スライダSLを比較的大きく移動させる際はボイスコイルモータによってサスペンション41を回転させ、スライダSLの微少移動を行う際はアクチュエータACを駆動させる。
アクチュエータACは、基体としてのフレーム51と、一対の積層型圧電素子PEとによって構成されている。
フレーム51は、基部53と、一対の湾曲部55,57とを有する。フレーム51は、ステンレス鋼等の金属板がプレス加工等されることにより構成され、基部53と一対の湾曲部55,57とは一体的に形成されている。基部53は、ジンバル45に接合される第1の部分53aと、スライダSLが搭載される第2の部分53bとを含んでいる。一対の湾曲部55,57は、第1及び第2の部分53a,53bの端部に連結されており、基部53と直交する方向に伸びている。
積層型圧電素子PEは、第2の主面3が湾曲部55,57と対向するように、湾曲部55,57の外側に固定されている。積層型圧電素子PEは、外部導体15と湾曲部55,57とがはんだ付けされることにより、湾曲部55,57に固定されている。
第1の部分53aは、レーザー溶接や接着等によりジンバル45に接合されている。これにより、アクチュエータACがサスペンション41に搭載されることとなる。第2の部分53bには、接着等によりスライダSLが接合されている。
次に、アクチュエータACの駆動について説明する。
積層型圧電素子PEの第1の外部電極11と第2の外部電極13との間に電圧が印加されると、当該電圧の値に応じて、積層型圧電素子PEが変位する。一方の積層型圧電素子PEに対して短縮するように電圧を印加すると共に、他方の積層型圧電素子PEに対して伸長するように電圧を印加すると、一対の湾曲部55,57が同じ第1の方向に湾曲する。また、一方の積層型圧電素子PEに対して伸長するように電圧を印加すると共に、他方の積層型圧電素子PEに対して短縮するように電圧を印加すると、一対の湾曲部55,57が第1の方向とは反対の第2の方向に湾曲する。これらにより、第2の部分53bに搭載されたスライダSLが、第1の方向あるいは第2の方向に微少移動することとなる。
以上のように、本実施形態によれば、積層型圧電素子PEにおいて、外部導体15は、第1及び第2の外部電極11,13と電気的に絶縁されており、電圧が印加されることはない。このため、積層型圧電素子PEが外部導体15が配置された第2の主面3を湾曲部55,57に対向するように固定される場合でも、第1の外部電極11と第2の外部電極13とが湾曲部55,57を通して短絡する懼れが極めて低くなる。
本実施形態では、圧電体層21における、第1の外部電極11における第1の主面2に配置された電極部分と第2の内部電極35とにより挟まれる領域、第1の内部電極33と第2の内部電極35とにより挟まれる領域、及び、第1の内部電極33と外部導体15とにより挟まれる領域が分極されているので、分極後の状態で、各圧電体層21の界面において応力が発生するのを抑制することができる。この結果、積層体1にクラックが発生するのを抑制することができる。
本実施形態では、積層型圧電素子PEが第2の主面2を湾曲部55,57に対向するように固定される場合に、外部導体15と湾曲部55,57との金属同士の接合となるため、積層型圧電素子PEと湾曲部55,57とを容易に接合することができる。外部導体15と湾曲部55,57との接合には、上述したはんだ付け以外に、接着剤(例えば、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系等の接着剤)による接着等が可能である。上述したはんだ付け以外に、接着剤(例えば、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系等の接着剤)による接着等が可能である。外部導体15と湾曲部55,57とを接着により接合する場合には、使用する接着剤の選択の幅を広げることができる。
積層型圧電素子PEでは、対向する第1の主面2と第2の主面3とに金属からなる導体(第1の外部電極11及び外部導体15)が配置されるので、第1の外部電極11及び外部導体15を形成する際に積層体1に作用する応力がバランスされ、積層体1の変形を抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、積層体1の形状、圧電体層21及び各内部電極33,35の積層数は、図示されたものに限られない。
本実施形態においては、本発明を薄膜磁気ヘッドHが形成されたスライダSLを駆動するためのアクチュエータACに適用したが、当該アクチュエータACだけでなく種々の被駆動体の駆動に適用することができる。
本実施形態に係る積層型圧電素子を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る積層型圧電素子を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る積層型圧電素子の断面構成を説明するための模式図である。 本実施形態に係る積層型圧電素子の作製手順について説明するための模式図である。 本実施形態に係るスライダユニットを示す斜視図である。 本実施形態に係るアクチュエータの分解斜視図である。
符号の説明
1…積層体、2…第1の主面、3…第2の主面、4…第1の端面、5…第2の端面、11…第1の外部電極、13…第2の外部電極、15…外部導体、21…圧電体層、31…内部電極、33…第1の内部電極、35…第2の内部電極、51…フレーム、53…基部、55,57…湾曲部、AC…アクチュエータ、PE…積層型圧電素子。

Claims (3)

  1. 複数の圧電体層と複数の内部電極とが積層されると共に、前記複数の圧電体層の積層方向に互いに対向する第1及び第2の主面と、前記第1及び第2の主面間を連結するように前記積層方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の端面とを有する積層体と、
    第1の主面及び第1の端面にわたるように配置された第1の外部電極と、
    第2の端面に配置された第2の外部電極と、
    第2の主面に配置された外部導体と、を備え、
    前記第1の外部電極と前記第2の外部電極と前記外部導体とは、前記積層体上において、互いに電気的に絶縁されており、
    前記複数の内部電極は、前記第1の端面において前記第1の外部電極に接続される複数の第1の内部電極と、前記第2の端面において前記第2の外部電極に接続される複数の第2の内部電極と、を含み、
    前記第1の内部電極と前記第2の内部電極とは、前記圧電体層を挟んで互いに対向すると共に、前記第2の内部電極が前記第1の主面を構成する前記圧電体層を挟んで前記第1の外部電極における前記第1の主面に配置された電極部分と対向するように、前記積層方向に沿って交互に配置されており、
    前記圧電体層における、前記第1の外部電極における前記第1の主面に配置された前記電極部分と前記第2の内部電極とにより挟まれる領域、前記第1の内部電極と前記第2の内部電極とにより挟まれる領域、及び、前記第1の内部電極及び前記第2の内部電極のいずれか一方の内部電極と前記外部導体とにより挟まれる領域が、分極されていることを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 前記第1の外部電極、前記第2の外部電極、及び前記外部導体が金属材料を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電素子。
  3. 請求項1又は2に記載の積層型圧電素子と、金属からなる基体と、を備えており、
    前記積層型圧電素子は、前記第2の主面が前記基体と対向するように前記基体に固定されていることを特徴とする圧電装置。
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