JP2007234757A - 照明光学系 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入射面に入射された光束を、その断面の大きさを変更すると共に、射出面に導く断面積変更インテグレータを用いて、断面積変更インテグレータの射出面に対して光学的にほぼ共役な位置に配置された被照射体を照明する。
【選択図】 図1
Description
光源から発せられた光束を被照射体に照射する照明光学系であって、
前記光源から発せられた光束を集光する集光光学系と、
前記集光光学系から導かれた光束が入射する入射面と、前記入射面に入射された光束を射出する射出面と、を有する断面積変更インテグレータと、を含み、
前記断面積変更インテグレータは、前記入射面に入射された光束を、その断面の大きさを変更すると共に、前記射出面に導き、
前記被照射体は、前記断面積変更インテグレータの前記射出面に対して光学的にほぼ共役な位置に配置され、
前記断面積変更インテグレータの前記射出面から射出された光束を導いて、前記被照射体に照野を形成することを特徴とする。
前記断面積変更インテグレータの前記射出面の面積が、前記断面積変更インテグレータの前記入射面の面積よりも大きいのが好ましい。
前記断面積変更インテグレータは、前記入射面に入射した光束が前記射出面に向かって進むに従って、その光束の断面を、前記断面積変更インテグレータの光軸に対して垂直な一の方向に沿って伸張変形又は収縮変形させるものが好ましい。
前記断面積変更インテグレータの前記入射面と、前記断面積変更インテグレータの前記射出面とは、略長方形状の形状を有し、
前記断面積変更インテグレータの前記入射面の一の向かい合う辺の長さと、前記断面積変更インテグレータの前記射出面の一の向かい合う辺の長さとは、略同じであり、
前記断面積変更インテグレータの前記射出面の一の向かい合う辺と異なる他の向かい合う辺の長さは、前記断面積変更インテグレータの前記入射面の一の向かい合う辺と異なる他の向かい合う辺の長さよりも長いものが好ましい。
前記集光光学系と前記断面積変更インテグレータとの間に配置された均一化インテグレータを含み、
前記均一化インテグレータは、前記集光光学系によって集光された光束が入射する入射面と、前記均一化インテグレータの前記入射面に入射された光束を射出する射出面と、を有し、前記均一化インテグレータの前記入射面に入射された光束の照度を均一に近づけて前記均一化インテグレータの前記射出面に導き、
前記均一化インテグレータの前記射出面は、前記断面積変更インテグレータの前記入射面に向かい合うように位置づけられたものが好ましい。
前記均一化インテグレータの前記射出面に配置された反射手段を含み、
前記反射手段は、前記均一化インテグレータの前記射出面から射出された光束の一部を通過させる通過部と、残りの光束を反射させる反射部とを有し、
前記反射手段の前記通過部は、前記断面積変更インテグレータの前記入射面に向かい合うように位置づけられ、
前記反射手段の前記通過部を透過した光束は、前記断面積変更インテグレータの前記入射面へ導かれ、
前記反射手段の前記反射部によって反射された光束は、前記均一化インテグレータの前記入射面と、前記集光光学系とを介して前記光源近傍に至るものが好ましい。
前記断面積変更インテグレータから射出された光束を、第1の直線偏光成分の第1偏光光束と、前記第1偏光光束に対して直交する第2の直線偏光成分の第2偏光光束と、に分離する偏光手段を含み、かつ、
前記第1偏光光束は、前記被照射体へ導かれ、前記被照射体の前記照野を形成するものが好ましい。
図1は、本発明に係る第1の実施の形態の照明装置10の概略を示す図である。
照明装置10は、ランプハウス20と、ロッド240と、ロッド250と、レンズ系290とを含む。ランプハウス20は、載置台50に載置され、発光体210から発せられた光束が、被照射体40に照射されるように配置されている。
光源は、発光体210からなる。この発光体210は、所望する波長の光束を発するものを用いる。例えば、水銀ランプ等の短い波長の紫外線を発するものを用いることができる。発光体210のバルブ内には、発光物質である水銀と、陽極(図示せず)と陰極(図示せず)との2つの電極が封入されている。この陰極と陽極とは、対向して配置されている。各電極は金属導体(図示せず)に電気的に接続されており、陰極と陽極との間でアーク放電が形成される。
集光光学系は、光源から発せられた光束を集光する。具体的には、集光光学系は、発光体210から発せられた光束を集光する。
集光光学系は、楕円鏡220からなる。図3に示すように、楕円鏡220は、反射面222を有し、楕円鏡220は、反射面222の形状を回転楕円面とした反射鏡である。楕円鏡220は、光を発するための開放端部224を有する。開放端部224の縁に沿った輪郭は、略円形状の形状を有する。楕円鏡220の底部には、貫通孔226が形成されている。貫通孔226には、発光体210の一部が配置される。発光体210の一部を貫通孔226に配置することで、後述するように、発光体210のアーク部分が楕円鏡220の第1の焦点に位置するように、発光体210を位置づけることができる。楕円鏡220は、開放端部224が最も上になるように、かつ、底部の貫通孔226が最も下になるように配置される。楕円鏡220をこのように配置することで、発光体210から発せられた光束を、楕円鏡220で反射して、ランプハウス20の上部に導くことができる。
反射ミラー230は、楕円鏡220の上方に配置されている。反射ミラー230は、発光体210から発せられ、楕円鏡220で反射された光束の進行方向を変更するためのものであり、発光体210から発せられた光束を、後述するオプティカルインテグレータの入射面に導くためのものである。具体的には、反射ミラー230は、楕円鏡220で反射されて、上方に向かった光束を、ランプハウス20の側方(図1又は図3の右方向)に向かうように、進行方向を変更する。発光体210や後述するオプティカルインテグレータの配置に応じて、反射ミラー230を、省略したり、配置する位置や角度を適宜変更したりしてもよい。
均一化インテグレータは、入射面と射出面とを有する。入射面には、集光光学系によって集光された光束が入射する。均一化インテグレータは、入射面に入射された光束によって被照射体40に形成される照野を均一に照明するためのものである。均一化インテグレータの射出面からは、被照射体40上に形成される照野を均一に照明するための光束が射出される。均一化インテグレータは、入射面に入射された光束によって照野を均一に照明できるものであればよい。さらに、光源である発光体210に色むらがある場合や、発光体210のアークにちらつきがある場合でも、被照射体40の照野における色むらやちらつきを低下させることができる。
ロッド240は、本実施の形態では、略六角柱状の形状を有するガラスロッドである。ロッド240は、図2に示すように、入射面242と射出面244と、6つの側面248a〜248fとを有する。
図2は、ロッド240の例(a)と、このロッド240に形成された反射手段246の例(b)とを示す図である。なお、図2(a)は、ロッド240の正面図であり、図2(b)は、ロッド240の右側面図である。
以下では、発光体210から発せられた光束が辿る経路を図3を用いて説明する。なお、図3に示した光路は、発光体210から発せられ光束のうちの代表的な1つの光線について示したものである。上述したように、ロッド240の射出面244には、反射手段246が形成されている。図3では、発光体210から発せられて反射手段246の反射部246aと246bとに至るまでの光路を実線P1〜P5で示し、反射手段246の反射部246a又は246bによって反射されて戻る光路を破線R1〜R6で示した。
断面積変更インテグレータは、入射面と射出面とを有する。入射面には、集光光学系から発せられ、均一化インテグレータであるロッド240を通過した光束が入射する。断面積変更インテグレータは、入射面に入射された光束を、その断面の大きさを変更すると共に射出面に導く。射出面からは、入射面から導かれた光束が射出される。
図4は、ロッド250を示す正面図(a)、平面図(b)、左側面図(c)及び右側面図(d)である。ロッド250は、入射面252と、射出面254と、2つの側面256a及び256bと、2つの側面258a及び258bとを有する。
<レンズ系290>
図1に示すように、上述したロッド250の射出面254から発せられた光束の進行方向には、レンズ系290が配置されている。なお、レンズ系290は、少なくとも1枚以上のレンズからなり、図1では、レンズ系290を代表するものとして、2枚のレンズのみを示した。また、図1では、光束の進行方向を変更するための反射ミラー280も配置されている。このレンズ系290は、ロッド250の射出面254の像を、拡大して被照射体40に投影するためのものである。レンズ系290は、リレーレンズであり、被照射体40の近傍で、光束がテレセントリックになるように光束を変換する。なお、レンズ系290は、被照射体40に形成する照野の大きさや照野までの距離等に応じて適宜変更したり省略したりしてもよい。
上述したように、ロッド250は、入射面252から射出面254へ向かうに従って、2つの側面256aと256bとの間隔が次第に広がるようにして、射出面254が入射面252よりも大きくなるように形成されている。ロッド250をこのようにすることで、射出面254から射出される光束の断面を、入射面252に入射したときの光束の断面よりも一の方向に伸張した断面にすることができる。具体的には、断面が楕円となるような光束を射出面254から射出することができ、ロッド250の射出面254から発せられた光束の全体の形状が楕円錐又は楕円錐台となるようにして、被照射体40を照明することができる。このため、矩形状の形状の照野や、長尺な形状の照野を被照射体40に適切に形成することができる。さらに、上述した一の方向に対して垂直な方向については、照野の輪郭を明確にできる。
図6は、本発明に係る第2の実施の形態の照明装置100の概略を示す図である。なお、図6に示した図では、第1の実施の形態と同様の構成には、同一の符号を付して示した。
レンズ系290から発せられた光束は、プリズム310に入射される。プリズム310は、光束を反射させて斜め下方に導くためのものである。
プリズム310によって導かれた光束は、λ/4波長板320に入射する。λ/4波長板320は、通過する光束の位相をπ/2だけ遅らせた光波を射出する。また、本実施の形態では、λ/4波長板320を用いたが、λ/4波長板320に限らず、所定方向の直線偏光の位相を所望する角度ωだけ遅らせる光学リターダーを用いることができる。
偏光フィルター330は、入射した光束のうち、P偏光の光束のみを透過させ、S偏光の光束を反射する。ここで、P偏光とは、光の振動面が入射面と平行な直線偏光をいい、S偏光は、光の振動面が入射面と垂直な直線偏光をいう。P偏光の光束が「第1偏光光束」に対応し、S偏光の光束が「第2偏光光束」に対応する。
発光体210のアーク部分から発せられた光束が、プリズム310に至るまでの経路(P11〜P15)は、第1の実施の形態の照明装置10と同様である。
この第2の実施の形態の照明装置100でも、ロッド250を用いている。このため、射出面254から射出される光束の断面を、入射面252に入射したときの光束の断面よりも一の方向(図4(c)又は(d)のX方向)に伸張した断面にすることができる。したがって、矩形状の形状の照野や、長尺な形状の照野を被照射体40に適切に形成することができる。さらに、上述した一の方向に対して垂直な方向については、照野の輪郭を明確することができる。
40 被照射体
210 発光体(光源)
220 楕円鏡(集光光学系)
240 ロッド(均一化インテグレータ)
242 入射面
244 射出面
246 反射手段(反射手段)
246a及び246b 通過部
246c 反射部
250 ロッド(断面積変更インテグレータ)
252 入射面
254 射出面
320 λ/4波長板
Claims (7)
- 光源から発せられた光束を被照射体に照射する照明光学系であって、
前記光源から発せられた光束を集光する集光光学系と、
前記集光光学系から導かれた光束が入射する入射面と、前記入射面に入射された光束を射出する射出面と、を有する断面積変更インテグレータと、を含み、
前記断面積変更インテグレータは、前記入射面に入射された光束を、その断面の大きさを変更すると共に、前記射出面に導き、
前記被照射体は、前記断面積変更インテグレータの前記射出面に対して光学的にほぼ共役な位置に配置され、
前記断面積変更インテグレータの前記射出面から射出された光束を導いて、前記被照射体に照野を形成することを特徴とする照明光学系。 - 前記断面積変更インテグレータの前記射出面の面積が、前記断面積変更インテグレータの前記入射面の面積よりも大きい請求項1に記載の照明光学系。
- 前記断面積変更インテグレータは、前記入射面に入射した光束が前記射出面に向かって進むに従って、その光束の断面を、前記断面積変更インテグレータの光軸に対して垂直な一の方向に沿って伸張変形又は収縮変形させる請求項1又は2に記載の照明光学系。
- 前記断面積変更インテグレータの前記入射面と、前記断面積変更インテグレータの前記射出面とは、略長方形状の形状を有し、
前記断面積変更インテグレータの前記入射面の一の向かい合う辺の長さと、前記断面積変更インテグレータの前記射出面の一の向かい合う辺の長さとは、略同じであり、
前記断面積変更インテグレータの前記射出面の一の向かい合う辺と異なる他の向かい合う辺の長さは、前記断面積変更インテグレータの前記入射面の一の向かい合う辺と異なる他の向かい合う辺の長さよりも長い請求項1ないし3のいずれかに記載の照明光学系。 - 前記集光光学系と前記断面積変更インテグレータとの間に配置された均一化インテグレータを含み、
前記均一化インテグレータは、前記集光光学系によって集光された光束が入射する入射面と、前記均一化インテグレータの前記入射面に入射された光束を射出する射出面と、を有し、前記均一化インテグレータの前記入射面に入射された光束の照度を均一に近づけて前記均一化インテグレータの前記射出面に導き、
前記均一化インテグレータの前記射出面は、前記断面積変更インテグレータの前記入射面に向かい合うように位置づけられた請求項1ないし4のいずれかに記載の照明光学系。 - 前記均一化インテグレータの前記射出面に配置された反射手段を含み、
前記反射手段は、前記均一化インテグレータの前記射出面から射出された光束の一部を通過させる通過部と、残りの光束を反射させる反射部とを有し、
前記反射手段の前記通過部は、前記断面積変更インテグレータの前記入射面に向かい合うように位置づけられ、
前記反射手段の前記通過部を透過した光束は、前記断面積変更インテグレータの前記入射面へ導かれ、
前記反射手段の前記反射部によって反射された光束は、前記均一化インテグレータの前記入射面と、前記集光光学系とを介して前記光源近傍に至る請求項5に記載の照明光学系。 - 前記断面積変更インテグレータから射出された光束を、第1の直線偏光成分の第1偏光光束と、前記第1偏光光束に対して直交する第2の直線偏光成分の第2偏光光束と、に分離する偏光手段を含み、かつ、
前記第1偏光光束は、前記被照射体へ導かれ、前記被照射体の前記照野を形成する請求項1ないし6のいずれかに記載の照明光学系。
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