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JP2007231626A - 鉄筋の支持金具及び支持方法並びに鉄筋の組立方法 - Google Patents

鉄筋の支持金具及び支持方法並びに鉄筋の組立方法 Download PDF

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JP2007231626A JP2006055048A JP2006055048A JP2007231626A JP 2007231626 A JP2007231626 A JP 2007231626A JP 2006055048 A JP2006055048 A JP 2006055048A JP 2006055048 A JP2006055048 A JP 2006055048A JP 2007231626 A JP2007231626 A JP 2007231626A
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稔 金澤
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Abstract

【課題】太径鉄筋の配筋作業を安全かつ容易に行うことができる支持金具を提供する。
【解決手段】縦筋15に横筋16を固定する際に使用され、横筋16を縦筋15の所定の位置に支持するための鉄筋の支持金具1であって、所定のばね弾性力を有し、このばね弾性力によって縦筋15を両側から締め付けることにより、縦筋15の所定の位置に取り付けられる嵌着部2と、この嵌着部2に一体に設けられるとともに、この嵌着部を縦筋15に取り付けた状態で、横筋16を下方から受け止め、横筋16を縦筋15の所定の位置に仮固定する支持部7とを備える。嵌着部2は、縦筋15を両側から締め付けるばね弾性力を有する本体部3と、支持部7によって横筋16を受け止めた際に、横筋16による荷重によって縦筋15の表面に押し付けられて係止される係止部5とを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、鉄筋の支持金具及び支持方法並びに鉄筋の組立方法に関し、特に、例えば鉄筋径が30mmを超えるような太径鉄筋を使用する配筋作業に有効な鉄筋の支持金具及び支持方法並びに鉄筋の組立方法に関する。
近年の鉄筋コンクリート構造物の大型化に伴い、コンクリート補強用の鉄筋として鉄筋径が30mmを超えるような太径鉄筋が多く使用されている。このような太径鉄筋を使用する鉄筋組立作業においては、ハンドリングする1本当たりの鉄筋の重量が大きくなる。例えば、鉄筋長さを8mとした場合、D32:49.84kg、D38:71.6kg、D51:127.2kgとなる。このため、作業者が鉄筋を支えながら結束線で固定する方法では組立作業が難しくなり、マスコンクリート構造物等の横筋の配筋では、大きな重量の横筋を支えながら結束線で縦筋に固定する必要があるため、組立作業は難渋を極めることになる。
上記のような問題に対処するため、太径鉄筋を使用する場合には、鉄筋を平置きの状態で地組する方法が採られている。この方法では、縦筋又は横筋の上部に鉄筋(横筋又は縦筋)を交差させて配置し、この後に横筋と縦筋とを結束線で結束することになるので、結束作業中に鉄筋(横筋又は縦筋)を支える必要はない。
しかし、直立した状態で先組みをしたり、直接現場で配筋を行う場合には、横筋を縦筋に固定するまでの間、横筋をサポートして垂直方向にずれ落ちるのを防止しなければならない。このため、横筋を支えるための作業員を新たに配置したり、スタッド溶接筋による腕木のついた鉄筋架台を使用し、腕木に横筋を預けてから縦筋に結束する等の方法を採っているが、作業員を新たに配置する場合には、労務工数が増加するため、労働生産性の低下を招くことになる。また、鉄筋架台を使用する場合には、仮設鉄骨工事費がかかるため、鉄筋工事費の増加を招くことになる。さらに、太径鉄筋の場合には、ねじ節鉄筋による機械式継手を使用することが多いため、鉄筋先組みをする場合に、結束線で完全に固定してしまうと、ねじ山をあわせるための微調整が難しくなる。
特開2004−332505号公報
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、鉄筋径が30mmを超えるような太径鉄筋を使用する場合であっても、鉄筋組立作業を安全かつ効率よく行うことができ、作業に要する時間と手間を大幅に削減することができて、鉄筋工事に要する費用を大幅に削減することができる鉄筋の支持金具及び支持方法並びに鉄筋の組立方法を提供することを目的とする。
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、請求項1に係る発明は、縦筋に横筋を固定する際に使用され、前記横筋を前記縦筋の所定の位置に支持するための鉄筋の支持金具であって、所定のばね弾性力を有し、該ばね弾性力によって前記縦筋を両側から締め付けることにより、前記縦筋の所定の位置に取り付けられる嵌着部と、該嵌着部に一体に設けられるとともに、該嵌着部を前記縦筋に取り付けた状態で、前記横筋を下方から受け止め、前記横筋を前記縦筋の所定の位置に仮固定する支持部とを備えていることを特徴とする。
本発明による鉄筋の支持金具によれば、嵌着部を縦筋の所定の位置に取り付けることにより、嵌着部はそれ自身のばね弾性力によって縦筋の所定の位置に保持される。そして、この状態で、支持部に横筋を挿入することにより、横筋が支持部によって受け止められ、横筋が縦筋の所定の位置に仮固定されることになる。そして、横筋を縦筋に仮固定した状態で縦筋と横筋との交差部を結束線で結束することにより、横筋を縦筋の所定の位置に本固定することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の鉄筋の支持金具であって、前記嵌着部は、前記縦筋を両側から締め付けるばね弾性力を有する本体部と、前記支持部によって前記横筋を受け止めた際に、前記横筋による荷重によって前記縦筋の表面に押し付けられて係止される係止部とを備えていることを特徴とする。
本発明による鉄筋の支持金具によれば、嵌着部の本体部を、それ自身のばね弾性力によって縦筋の表面に押し付けることにより、嵌着部が縦筋の所定の位置に保持される。そして、この状態で支持部に横筋を挿入して、支持部によって横筋を下方から受け止めることにより、横筋による荷重によって係止部が縦筋の表面に押し付けられ、横筋が縦筋の所定の位置に仮固定されることになる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の鉄筋の支持金具であって、前記本体部の前記縦筋との接触面及び前記係止部の前記縦筋との接触面の少なくとも一部には、前記縦筋との摩擦力を高めるための複数の突起が設けられていることを特徴とする。
本発明による鉄筋の支持金具によれば、本体部の縦筋との接触面及び係止部の縦筋との接触面に設けられている複数の突起により、本体部と縦筋との間の摩擦力及び係止部と縦筋との間の摩擦力を高めることができるので、嵌着部を縦筋の所定の位置に確実に保持することができる。
請求項4に係る発明は、縦筋に横筋を固定する際に、前記横筋を前記縦筋の所定の位置に仮固定するための鉄筋の支持方法であって、所定のばね弾性力を有し、該ばね弾性力によって前記縦筋を両側から締め付けることにより、前記縦筋の所定の位置に取り付けられる嵌着部と、該嵌着部に一体に設けられるとともに、該嵌着部を前記縦筋に取り付けた状態で、前記横筋を下方から受け止め、前記横筋を前記縦筋の所定の位置に仮固定する支持部とを備えた支持金具を用い、該支持金具の前記嵌着部を縦筋の所定の位置に取り付け、この状態で前記支持部に前記横筋を挿入させて前記横筋を下方から受け止め、前記横筋を前記縦筋の所定の位置に仮固定することを特徴とする。
本発明による鉄筋の支持方法によれば、嵌着部を縦筋の所定の位置に取り付けることにより、嵌着部はそれ自身のばね弾性力によって縦筋の所定の位置に保持される。そして、この状態で、支持部に横筋を挿入することにより、横筋が支持部によって受け止められ、横筋が縦筋の所定の位置に仮固定されることになる。そして、横筋を縦筋に仮固定した状態で縦筋と横筋との交差部を結束線で結束することにより、横筋を縦筋の所定の位置に本固定することができる。
請求項5に係る発明は、先組み鉄筋を、相対する枠組足場の中間で直立させた状態で組み立て、この先組み鉄筋の組み立てに先立ち、ねじ節鉄筋の縦筋を主材にしたトラス状組立筋を建て込み、その足元を定盤上に固定されているねじ節鉄筋とカップラージョイントによって固定して自立させ、この際に、トラス状組立筋を、ユニット両端及び中間部に適切に配置して、相対する枠組足場に架け渡した単管パイプ等で面外方向の倒れを防止し、トラス状組立筋の主筋に支持金具を予め取り付けておき、トラス状組立筋の最上部に縦筋用の定規筋を架け渡し、縦筋をユニットにしてクレーンで落としこみ、定盤に固定した鞘管に足元を挿入し、横筋をユニットにして、クレーンで落とし込んで支持金具の支持部に仮置きし、横筋と縦筋の交差部を結束線で結束することを特徴とする。
本発明による鉄筋の組立方法によれば、鉄筋径が30mm径を超えるような太径鉄筋を使用する場合であっても、鉄筋組立作業を安全かつ効率よく行うことができ、作業に要する時間と手間を大幅に削減することができて、鉄筋工事に要する費用を大幅に削減することができる。
以上、説明したように、本発明の鉄筋の支持金具及び支持方法並びに鉄筋の組立方法によれば、嵌着部を縦筋の所定の位置に取り付けることにより、嵌着部はそれ自身のばね弾性力によって縦筋の所定の位置に保持される。そして、この状態で、支持部に横筋を挿入することにより、横筋が支持部によって受け止められ、横筋が縦筋の所定の位置に仮固定されることになる。
従って、横筋として人力によって容易に支えきれない太径鉄筋を使用した場合であっても、太径鉄筋である横筋を支持部によって受け止めることにより、縦筋の所定の位置に仮固定しておくことができるので、配筋作業の安全性を確保することができるとともに、配筋作業の作業能率を高めることができる。
また、太径鉄筋の配筋作業の際に、鉄筋架台を使用する必要がないので、鉄筋工事のコストを低減させることができるとともに、工期を短縮させることもできる。
さらに、太径鉄筋の鉄筋継手作業において、必要になる鉄筋位置の微調整は、支持金具の上下の取付け位置を調整することによって容易に行うことができる。
以下、図面に示す本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図6には、本発明による鉄筋の支持金具及び支持方法の一実施の形態が示されていて、図1は支持金具の全体を示す斜視図、図2は支持金具の製造手順の一例を示す説明図、図3は支持金具の取り付け状態を示す斜視図、図4は支持金具と横筋との力関係を示す側面図、図5は図4のA部及びB部の拡大断面図、図6は支持金具と横筋との力関係を示す平面図である。
すなわち、本実施の形態に示す支持金具1は、図3に示すように、鉄筋コンクリート構造物のコンクリート補強用として、鉄筋径が30mmを超えるような太径鉄筋(例えば、D32、D38、D51等の鉄筋)を使用する場合の鉄筋組立作業に適用され、縦筋15に横筋16を結束線によって固定するまでの間、横筋16を縦筋15の所定の位置に仮固定しておくのに有効なものであって、図1に示すように、縦筋15に取り付けられる嵌着部2と、嵌着部2に一体に設けられるとともに、横筋16を支持する支持部7とを備えている。
支持金具1は、弾性による復元性が高い硬鋼線、ピアノ線等の線材8を材料として、この線材8に対してプレス機等により所定の曲げ加工を施すことにより、所定の形状の嵌着部2と支持部7とを一体に形成したものであって、例えば、以下のような方法によって形成することができる。
まず、図2(a)に示すように、所定の長さの直線状の線材8を用意し、この線材8をプレス機等によって長手方向の中間部から二つ折りに折り曲げ、折り曲げ部(以下、「第1折り曲げ部9」という。)を中心として全体が略V形状をなすように形成する。このように、線材8を略V形状に折り曲げ加工することにより、一方の線材半部10と他方の線材半部11との間に所定の復元力(ばね弾性力)を付与することができる。
次に、図2(b)に示すように、略V形状に折り曲げた線材8に対して、その一方の線材半部10及び他方の線材半部11を長手方向の中間部から内方(相手側線材半部11、10の方向)にそれぞれ所定の角度で折り曲げ、両線材半部10、11の折り曲げ部(以下、「第2折り曲げ部12」という。)から先端側の部分が互いに平行をなすように形成する。この第2折り曲げ部12と両線材半部10、11の先端までの間に位置する両線材半部10、11の部分によって後述する支持部7が構成される。また、第2折り曲げ部12と前述した第1折り曲げ部9との間に位置する両線材半部10、11の部分によって後述する嵌着部2が構成される。
次に、図2(c)に示すように、第1折り曲げ部9の近傍に配置した第3折り曲げ部13と第1折り曲げ部9との間に位置する両線材半部10、11を、略V形状の部分に対して第3折り曲げ部13から上方に所定の角度で折り曲げ、その部分に略V形状の部分から所定の角度で起立する係止部5を形成する。この係止部5が、嵌着部2を縦筋15に取り付けた際に、後述する支持部7に付加される横筋16による荷重によって縦筋15の表面に押し付けられて係止される。この場合、係止部5には、横筋16による荷重によって復元力(ばね弾性力)が作用し、この復元力によって係止部5が縦筋15の表面に強く押し付けられて係止される。なお、係止部5の両線材半部10、11を内方に折り曲げて、係止部5の開口角度α2が略V形状の部分の開口角度α1よりも小さくなるように設定することにより、係止部5の縦筋15に対する面圧を高めることができるので、係止部5をより強く縦筋15の表面に押し付けることができる。
次に、図2(d)に示すように、第2折り曲げ部12と第3折り曲げ部13との間に位置している一方の線材半部10及び他方の線材半部11の部分を内方に所定の曲率で湾曲させ、その部分に円弧状の本体部3を形成する。このようにして形成した本体部3と前述した係止部5とによって嵌着部2が構成される。
この場合、本体部3を構成する両線材半部10、11の長さ及び曲率は、使用する縦筋15の鉄筋径に応じた値に設定する。このように両線材半部10、11の長さ及び曲率を設定することにより、本体部3の内側に縦筋15を挿入したときに、本体部3の両線材半部10、11を縦筋15の周面に沿わせることができるとともに、本体部3の両線材半部10、11をそれ自身の所定のばね弾性力によって縦筋15の表面に押し付けることができる。
なお、本実施の形態においては、本体部3の両線材半部10、11の長手方向の中間部の開口幅Bが最大になるように本体部3の湾曲の曲率を調整し、本体部3の内側に縦筋15を挿入したときに、本体部3の最大幅の部分が縦筋15の直径を通る線上に位置するように設定している。このように本体部3の両線材半部10、11を設定することにより、嵌着部2の本体部3を縦筋15の表面に確実に保持することができる。
次に、図2(e)に示すように、一方の線材半部10及び他方の線材半部11の第2折り曲げ部12から先端までの間を下方に略U形状に折り曲げ、さらに両線材半部10、11の先端部を外方に略C形状に折り曲げ、その部分に横筋16を支持するための略U形状の支持部7を形成する。このように形成した略U形状の支持部7の内側の部分に横筋16を挿入させることにより、横筋16が支持部7によって下方から支持され、嵌着部2を縦筋15に保持した状態で、支持部7によって横筋16を縦筋15の所定の位置に仮固定することができる。
この場合、支持部7の略U形状の曲率は、使用する横筋16の鉄筋径に応じた値に設定されるとともに、支持部7の略U形状の部分の深さは、横筋16を支持部7の内側に挿入したときに、横筋16の少なくとも下半部が支持部7の内側に隠れるように設定する。また、支持部7を構成する両線材半部10、11の先端部を外方に折り曲げることにより、横筋16を支持部7の内側に挿入する際に、両線材半部10、11の先端に横筋16が引っ掛かるのを防止できるので、横筋16を支持部7の内側に滑らかに挿入することができ、配筋作業性を高めることができる。
図5に示すように、嵌着部2の本体部3及び係止部5の縦筋15の表面に接触する部分に複数の突起4、6を設けるように構成してもよい。このような突起4、6を本体部3及び係止部5に設けることにより、本体部3及び係止部5と縦筋15との間の摩擦力を高めることができるので、支持部7によって横筋16を支持した際に、横筋16による荷重によって突起4、6を縦筋15の表面に強く押し付けることができ、嵌着部2が縦筋15からずれ落ちるのを防止できる。この場合、突起4、6は、本体部3及び係止部5の全体に設けてもよいし、本体部3及び係止部7の最大ばね弾性力が作用する部分のみに設けてもよい。
そして、上記のように構成した本実施の形態による支持金具1を用いて縦筋15に横筋16を仮固定するには、まず、図4に示すように、支持金具1の嵌着部2を押し広げた状態で、嵌着部2の本体部3の内側に縦筋15を挿入し、本体部3をそれ自身のばね弾性力によって縦筋15の表面に押し付け、嵌着部2を縦筋15の上下方向の所定の位置に取り付ける。
次に、横筋16を支持部7の上方に位置し、支持部7の内側に横筋16を挿入し、支持部7によって横筋16を下方から受け止めて支持する。この場合、横筋16からの荷重Pを受けることにより、支持部7は嵌着部2の縦筋15との接触部a(最大のばね弾性力が作用している部分)を中心として下方へ回転するように湾曲変形し、係止部5が縦筋15の表面に当接した後は係止部5の縦筋15との接触部b(最大のばね弾性力が作用している部分)を中心として更に下方へ回転するように湾曲変形し、横筋16が縦筋15の表面に当接することにより、それ以上の回転(湾曲変形)が規制され、横筋16が縦筋15の所定の位置に仮固定される。この場合、横筋16による荷重Pは、支持部7に対して図中矢印方向(縦筋15から離れる斜め下方向)に作用することになるが、この横筋16による荷重Pは、主として係止部5の縦筋15との接触部bに生じる反力cとバランスすることになるので、この反力cを横筋16が下方にずれ落ちるのを防止する摩擦力dとして作用させることができる。
また、支持部7に対する横筋16から作用する垂直方向の荷重Pは、縦筋15と嵌着部2との接触部aにおける垂直方向の摩擦力eと、係止部5と縦筋15との間に生じる摩擦力bとの協働によって支持することができる。さらに、この摩擦力b、eは、嵌着部2の本体部3及び係止部5に設けた複数の突起4、6によって更に高めることができる。
そして、上記のように構成した支持金具1によって横筋16を縦筋15の上下方向の所定の位置に仮固定した後に、縦筋15と横筋16との交差部を結束線(図示せず)によって結束することにより、縦筋15の上下方向の所定の位置に横筋16を本固定することができるものである。
図7に、本発明による鉄筋の支持金具1を先組み鉄筋の組み立てに適用した例を示す。
まず、図7に示すように、先組み鉄筋20は、相対する枠組足場26の中間で直立させた状態で組み立てる。
この場合、直立した状態で先組み鉄筋20を自立させるために、ねじ節鉄筋の縦筋を主材にしたトラス状組立筋21を最初に建て込む。その足元は、定盤27上に固定されている同径のねじ節鉄筋とカップラージョイント28で固定して自立させる。また、トラス状組立筋21は、ユニット両端及び中間部に適切に配置し、相対する枠組足場26に架け渡した単管パイプ等22で面外方向の倒れを防止する。
1本当たりの鉄筋重量が大きい太径鉄筋(D38、D35等)の場合は、トラス状組立筋21の主筋に前述した支持金具1を予め取り付けておく。そして、トラス状組立筋21の最上部に縦筋用の定規筋23を架け渡してから、縦筋15をユニット24にしてクレーンで落としこむ(定盤27に固定した鞘管(図示せず)に足元を挿入する。そして、横筋16をユニット25にして、クレーンで落とし込んで支持金具1の支持部に仮置きする。そして、横筋16と縦筋15の交差部を結束線で結束する。
上記のように構成した本実施の形態による鉄筋の支持金具1及び支持方法並びに鉄筋の組立方法にあっては、嵌着部2を押し広げて、嵌着部2の本体部3の内側に縦筋15を挿入し、本体部3のばね弾性力によって嵌着部2を縦筋15の上下方向の所定の位置に取り付け、この状態で支持部7の内側に横筋16を挿入することにより、横筋16を縦筋15の上下方向の所定の位置に仮固定することができる。
従って、横筋16として人力によって容易に支えきれない太径鉄筋を使用した場合であっても、太径鉄筋である横筋16を支持部7によって受け止めることにより、縦筋15の所定の位置に仮固定しておくことができるので、配筋作業の安全性を確保することができるとともに、配筋作業の作業能率を高めることができる。
また、太径鉄筋の配筋作業の際に、鉄筋架台を使用する必要がないので、鉄筋工事のコストを低減させることができるとともに、工期を短縮させることもできる。
さらに、太径鉄筋の鉄筋継手作業において、必要になる鉄筋位置の微調整は、支持金具1の縦筋に対する上下の取付け位置を調整することによって容易に行うことができる。
本発明による鉄筋の支持金具の一実施の形態の全体を示した斜視図である。 図1の支持金具の製造手順の一例を示した説明図である。 図1の支持金具の取り付け状態を示した斜視図である。 図1の支持金具と横筋との力関係を示した側面図である。 図4のA部及びB部の拡大断面図である。 図1の支持金具と横筋との力関係を示した平面図である。 図1の支持金具の使用例を示した説明図である。
符号の説明
1 支持金具
2 嵌着部
3 本体部
4 突起
5 係止部
6 突起
7 支持部
8 線材
9 第1折り曲げ部
10 一方の線材半部
11 他方の線材半部
12 第2折り曲げ部
13 第3折り曲げ部
15 縦筋
16 横筋
B 開口幅
α1 開口角度
α2 開口角度

Claims (5)

  1. 縦筋に横筋を固定する際に使用され、前記横筋を前記縦筋の所定の位置に支持するための鉄筋の支持金具であって、
    所定のばね弾性力を有し、該ばね弾性力によって前記縦筋を両側から締め付けることにより、前記縦筋の所定の位置に取り付けられる嵌着部と、該嵌着部に一体に設けられるとともに、該嵌着部を前記縦筋に取り付けた状態で、前記横筋を下方から受け止め、前記横筋を前記縦筋の所定の位置に仮固定する支持部とを備えていることを特徴とする鉄筋の支持金具。
  2. 前記嵌着部は、前記縦筋を両側から締め付けるばね弾性力を有する本体部と、前記支持部によって前記横筋を受け止めた際に、前記横筋による荷重によって前記縦筋の表面に押し付けられて係止される係止部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋の支持金具。
  3. 前記本体部の前記縦筋との接触面及び前記係止部の前記縦筋との接触面の少なくとも一部には、前記縦筋との摩擦力を高めるための複数の突起が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の鉄筋の支持金具。
  4. 縦筋に横筋を固定する際に、前記横筋を前記縦筋の所定の位置に仮固定するための鉄筋の支持方法であって、
    所定のばね弾性力を有し、該ばね弾性力によって前記縦筋を両側から締め付けることにより、前記縦筋の所定の位置に取り付けられる嵌着部と、該嵌着部に一体に設けられるとともに、該嵌着部を前記縦筋に取り付けた状態で、前記横筋を下方から受け止め、前記横筋を前記縦筋の所定の位置に仮固定する支持部とを備えた支持金具を用い、
    該支持金具の前記嵌着部を縦筋の所定の位置に取り付け、この状態で前記支持部に前記横筋を挿入させて前記横筋を下方から受け止め、前記横筋を前記縦筋の所定の位置に仮固定することを特徴とする鉄筋の支持方法。
  5. 先組み鉄筋を、相対する枠組足場の中間で直立させた状態で組み立て、この先組み鉄筋の組み立てに先立ち、ねじ節鉄筋の縦筋を主材にしたトラス状組立筋を建て込み、その足元を定盤上に固定されているねじ節鉄筋とカップラージョイントによって固定して自立させ、この際に、トラス状組立筋を、ユニット両端及び中間部に適切に配置して、相対する枠組足場に架け渡した単管パイプ等で面外方向の倒れを防止し、トラス状組立筋の主筋に支持金具を予め取り付けておき、トラス状組立筋の最上部に縦筋用の定規筋を架け渡し、縦筋をユニットにしてクレーンで落としこみ、定盤に固定した鞘管に足元を挿入し、横筋をユニットにして、クレーンで落とし込んで支持金具の支持部に仮置きし、横筋と縦筋の交差部を結束線で結束することを特徴とする鉄筋の組立方法。

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